第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

 当第3四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。また、前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」について重要な変更はありません。

 

2【経営上の重要な契約等】

 当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。

 

3【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当第3四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。

(1)業績の状況

 当第3四半期連結累計期間(平成26年12月1日~平成27年8月31日)におけるわが国の経済は、各種政策の効果を背景に緩やかな回復基調にあります。中国経済などの海外景気の減速や金融市場の変動が懸念されますが、企業の設備投資は収益改善により増加が見込まれています。また、個人消費においても、雇用や所得環境の着実な改善が続くなか底堅く推移しており、住宅投資は今後持ち直していくと期待されています。

 当社グループが属する不動産業界におきましては、良好な資金調達環境を背景に、J-REITや私募ファンドによる投資が活発に行われています。民間企業の調査によると、平成27年上半期の日本における商業用不動産投資額は前年同期比10%増の2兆3,100億円と、上半期の投資額としては平成20年以来の高水準となりました。

 首都圏分譲マンション市場では、採算性から首都圏郊外での新規供給を減らす動きが見られ、平成27年1月~6月における新築発売戸数は前年同期比7.1%減の18,018戸となりました。一方、景況改善と先高感を受けて都内を中心に需要が広がり、直近の平成27年7月における契約率は83.7%となりました。販売の好不調を示す目安とされる70%を超えて堅調に推移しています(民間調査機関調べ)。

 また、首都圏分譲戸建市場においては、平成27年上半期における着工戸数は27,466戸(前年同期比6.5%減)となりました。需給動向は引き続き注視が必要な状況ですが、住宅ローン減税拡充などの市場活性化施策などにより、概ね底堅く推移するものと期待されます(国土交通省調べ)。

 東京ビジネス5区のオフィスビル賃貸市場では、引き続き需要は高く、平成27年7月の空室率は4.89%(前年同月比1.3ポイント低下)と平成21年1月以来の4%台にまで改善しました。空室率低下を背景に募集賃料の引き上げも進んでおり、平均賃料は19ヶ月連続で上昇し17,467円/坪(前年同月比4.8%アップ)となりました(民間調査機関調べ)。

 不動産証券化市場においては、J-REITの物件取得は安定的に進み、平成27年1月~6月のJ-REIT物件取得総額は前年同期比17.7%増の約9千2百億円となりました。なお、平成27年6月末時点のJ-REIT運用資産額は13兆4千億円の規模となっております(民間調査機関調べ)。

 このような事業環境の中、当社グループは不動産流動化事業で収益オフィスビルや賃貸マンションなどの一棟販売を順調に進捗させるとともに、不動産開発事業においては、戸建住宅の販売を推進いたしました。また、将来の収益の源泉となる収益不動産や開発用地の取得を積極的に進めてまいりました。

 以上の結果、当第3四半期連結累計期間における売上高は27,627百万円(前年同四半期比2.0%増)、営業利益は5,322百万円(前年同四半期比48.9%増)、税引前四半期利益は4,743百万円(前年同四半期比59.1%増)、四半期利益は3,049百万円(前年同四半期比66.4%増)となりました。

 

 セグメントごとの業績は次のとおりであります。

 

(不動産流動化事業)

 当第3四半期連結累計期間は、「東陽町トーセイビル」(東京都江東区)、「新宿6丁目ビル」(東京都新宿区)、「小川町東誠ビル」(東京都千代田区)、「渋谷4丁目ビル」(東京都渋谷区)、「関内トーセイビル」(神奈川県横浜市)等20棟のバリューアップ物件の販売を行ったことに加え、Restyling事業において「ヒルトップ横濱根岸」(神奈川県横浜市)、「ヒルトップ横浜東寺尾」(神奈川県横浜市)、「ルネ鎌倉植木」(神奈川県鎌倉市)等で48戸の販売を行いました。当第3四半期連結累計期間の仕入につきましては、バリューアップ販売物件として、収益オフィスビル、商業施設、賃貸マンション合わせて17棟、土地4件を取得しております。また、連結子会社のTOSEI SINGAPORE PTE.LTD.が、マレーシアでの物件取得を開始し、クアラルンプールにおいて区分所有の収益オフィス・賃貸マンションを4戸取得しております。

 以上の結果、不動産流動化事業の売上高は14,862百万円(前年同四半期比5.5%減)、セグメント利益は3,375百万円(前年同四半期比97.8%増)となりました。

 

(不動産開発事業)

 当第3四半期連結累計期間は、需要が堅調な戸建住宅の販売に注力いたしました。「THEパームスコート柏初石」(千葉県柏市)、「THEパームスコート三ッ池公園」(神奈川県横浜市)、「THEパームスコート文京本駒込」(東京都文京区)、「THEパームスコート川崎大師」(神奈川県川崎市)等において、90戸を販売いたしました。その他では、新築賃貸マンション「THEパームス西台」及び4件の土地を販売いたしました。当第3四半期連結累計期間の仕入につきましては、戸建住宅開発用地4件を取得しております。

 以上の結果、不動産開発事業の売上高は5,631百万円(前年同四半期比20.2%増)、セグメント利益は637百万円(前年同四半期比51.1%増)となりました。

 

(不動産賃貸事業)

 当第3四半期連結累計期間は、保有する賃貸用棚卸資産10棟を売却したものの、新たに取得した収益オフィスビル、商業施設、賃貸マンション等13棟が収益に寄与しました。また、従来より保有する固定資産及び棚卸資産のリーシング活動にも注力いたしました。

 以上の結果、不動産賃貸事業の売上高は2,907百万円(前年同四半期比2.9%減)、セグメント利益は1,351百万円(前年同四半期比26.2%減)となりました。

 

(不動産ファンド・コンサルティング事業)

 当第3四半期連結累計期間は、ファンドの物件売却等により83,625百万円のアセットマネジメント受託資産残高が減少したものの、新たに大型案件のアセットマネジメント業務を受託したこと等に伴い、257,309百万円のアセットマネジメント受託資産残高が増加いたしました。当該大型案件の獲得により、アセットマネジメントフィーが増加し、売上に貢献いたしました。

 以上の結果、不動産ファンド・コンサルティング事業の売上高は1,343百万円(前年同四半期比104.7%増)、セグメント利益は648百万円(前年同四半期比384.2%増)となりました。

 なお、当第3四半期連結会計期間末のアセットマネジメント受託資産残高(注)は、474,291百万円であります。

(注) アセットマネジメント受託資産残高には、一部コンサルティング契約等に基づく残高を含んでおります。

 

(不動産管理事業)

 当第3四半期連結累計期間は、管理物件の売却等による解約があった中、新規契約の獲得及び既存契約の維持に努めたことにより、当第3四半期連結会計期間末での管理棟数は、オフィスビル、駐車場及び学校等で358棟、分譲マンション及び賃貸マンションで184棟、合計542棟(前連結会計年度末比2棟減少)となりました。

 以上の結果、不動産管理事業の売上高は2,235百万円(前年同四半期比3.3%増)、セグメント利益は102百万円(前年同四半期比45.4%減)となりました。

 

(オルタナティブインベストメント事業)

 当第3四半期連結累計期間は、スポーツクラブ運営に伴う会費収入が収益に寄与しました。また、代物弁済にて取得した不動産のリーシング活動等にも注力いたしました。

 以上の結果、オルタナティブインベストメント事業の売上高は647百万円(前年同四半期比25.9%減)、セグメント利益は224百万円(前年同四半期比1.0%増)となりました。

 

(2)財政状態の分析

 当第3四半期連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末に比べ13,468百万円増加し、94,326百万円となりました。負債は10,760百万円増加し、58,890百万円となりました。

 これは主に不動産流動化事業及び不動産開発事業における物件仕入が売却を上回ったことに伴う棚卸資産の増加及び金融機関からの借入金の増加によるものであります。

 また資本は2,708百万円増加し、35,435百万円となりました。これは主に利益剰余金の積み上げ及び配当金の支払によるものであります。

 

(3)キャッシュ・フローの状況の分析

 当第3四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ1,381百万円減少し14,719百万円となりました。

 当第3四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動により使用した資金は、10,901百万円(前年同四半期比25.8%減)となりました。これは主に、税引前四半期利益4,743百万円、不動産流動化事業及び不動産開発事業の物件仕入による棚卸資産の増加12,859百万円、法人所得税の支払額2,204百万円等によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動により使用した資金は、172百万円(前年同四半期比87.3%減)となりました。これは主に、投資不動産の取得による支出702百万円及び売却可能金融資産の売却による収入444百万円等によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動により獲得した資金は、9,702百万円(前年同四半期比30.9%減)となりました。これは主に、長期借入れによる収入25,510百万円等があったものの、長期借入金の返済による支出14,394百万円及び配当金の支払額578百万円等があったことによるものであります。

 

(4)事業上及び財務上の対処すべき課題

 当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。

 なお、当社は財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容等(会社法施行規則第118条第3号に掲げる事項)は次のとおりであります。

① 基本方針の内容

 当社は、当社の財務および事業の方針の決定を支配する者は、当社の財務および事業の内容や当社の企業価値の源泉を十分に理解し、当社の企業価値ひいては株主の皆様の共同の利益を継続的かつ持続的に確保、向上していくことを可能とする者である必要があると考えています。

 当社は、当社の支配権の移転を伴う買収提案についての判断は、最終的には当社の株主全体の意思に基づいて行われるべきものと考えております。また、当社は、当社株式の大量買付であっても、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に資するものであれば、これを否定するものではありません。

 しかしながら、株式の大量買付の中には、その目的等から見て企業価値や株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらすもの、株主に株式の売却を事実上強要するおそれがあるもの、対象会社の取締役会や株主が株式の大量買付の内容等について検討しあるいは対象会社の取締役会が代替案を提案するための十分な時間や情報を提供しないもの、対象会社が買収者の提示した条件よりも有利な条件をもたらすために買収者との協議・交渉を必要とするもの等、対象会社の企業価値・株主共同の利益に資さないものも少なくありません。

 当社の財務及び事業の方針を決定する者たる資質としては、特に、当社グループの能力の最大化につながる「不動産と金融の融合」を可能とする6つの事業領域を自社でカバーする体制、およびそれを支える不動産と金融の専門的な知識・経験をもった従業員、多彩な価値創造技術を支える能力や情報ネットワークの構築に基づき時間をかけて醸成してきた不動産業界における信用および総合的事業を可能とするノウハウへの理解が必要不可欠です。当社株式の大量買付を行う者が、当社の財務および事業の内容を理解するのは勿論のこと、こうした当社の企業価値の源泉を理解した上で、これらを中長期的に確保し、向上させられるのでなければ、当社の企業価値ひいては株主共同の利益は毀損されることになります。

 当社としては、このような当社の企業価値ひいては株主共同の利益に資さない大量買付を行う者は、当社の財務および事業の方針の決定を支配する者として不適切であり、このような者による大量買付に対しては、必要かつ相当な対抗措置を採ることにより、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保する必要があると考えます。

 

② 基本方針の実現に資する特別な取組みの概要

 当社グループでは、中期経営計画『Advancing Together 2017』(2014年12月~2017年11月)において、既存6事業のさらなる拡大・発展及び周辺事業領域への進出検討により、経営基盤の一層の強化を図り、事業拡大に伴ったグループ拡大・人員増に向けて最適なガバナンスを構築するとともに効率的な組織運営体制の構築に取り組みます。さらに当社グループの最重要財産である人財育成に注力し、グループ社員の従業員満足度を高めてまいります。一方で、さらなる企業成長のために、顧客満足度の高い商品や、高品質のサービスを提供することにより、オリジナリティーあふれる“トーセイブランド”を確立していくことを新中期経営計画の基本方針としております。これらの方針の基に、「グローバルな発想を持つ心豊かなプロフェッショナルとして、新たな価値と感動を創造」していくグループであるために、ベンチャー精神を持って既成の概念を打破し、リスクテークする企業集団として、さらに邁進してまいります。

 当社グループでは、これまでにも、複数の社外取締役(2名)の選任、全監査役(5名)の社外招聘、及び社外役員7名全員を東京証券取引所の「上場会社コーポレートガバナンス原則」に従った「独立役員」として届出を行っております。また、執行役員制の導入による業務執行機能強化、コーポレート・ガバナンス会議の設置などに取り組んでまいりましたが、今後とも、コーポレート・ガバナンスのより一層の強化に取り組んでまいります。具体的には、当社のコンプライアンス規範に則り、模範的行動レベルから理想的行動レベルへ高次なコンプライアンス意識に基づく行動を実践すること、企業活動に伴うリスクを的確に把握・分析し、リスク・マネジメントを徹底すること、フェアディスクローズの精神に基づき、正確な会社情報を迅速に公表し、投資家を含むあらゆるステークホルダーへの説明責任を継続して果たすことなどに注力してまいります。

 

③ 基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務および事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組みの概要

 本プランは、上記基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務および事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組みであり、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保し、または向上させることを目的とするものです。

 本プランは、当社株券等に対する買付等(①当社が発行者である株券等について、保有者の株券等保有割合が20%以上となる買付その他の取得、もしくは②当社が発行者である株券等について、公開買付けを行う者の株券等所有割合およびその特別関係者の株券等所有割合の合計が20%以上となる公開買付けに該当する当社株券等の買付その他の取得またはこれらに類似する行為等)を行おうとする者(以下「買付者等」といいます。)が従うべき手続等について定めております。

 具体的には、買付者等には、買付等に先立ち、意向表明書および必要情報等を記載した買付説明書等を当社に対して提出していただきます。

 これを受け、独立委員会において、独立した専門家の助言を得ながら、買付等の内容の検討、買付者等と当社取締役会の経営計画・事業計画等に関する情報収集・比較検討、当社取締役会の提示する代替案の検討等、買付者等との協議・交渉等を行うとともに、当社においては、適時に情報開示を行います。

 独立委員会は、本プランに定められた手続に従わなかった買付等や当社の企業価値および株主共同の利益の確保・向上に対する明白な侵害をもたらすおそれのある買付等であって、かつ、本新株予約権の無償割当てを実施することが相当である場合等には、当社取締役会に対し、新株予約権の無償割当てを実施すべき旨の勧告を行います。また、株主意思確認総会が開催された場合には、これに従うものとします。この新株予約権には、買付者等による権利行使は原則として認められない旨の行使条件および原則として当該買付者等以外の者から当社株式と引換えに新株予約権を取得する旨の取得条項等が付されております。当社取締役会は、独立委員会の勧告を最大限尊重して、本新株予約権の無償割当ての実施または不実施等に関する会社法上の機関としての決議を行うものとし、また、株主意思確認総会が開催された場合には、これに従うものとします。買付者等は、本プランに係る手続が開始された場合には、当社取締役会において本プランの発動をしない旨の決議がなされるまでの間、買付等を行ってはならないものとします。本プランの有効期間は、第65回定時株主総会終結後3年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結の時までとします。但し、有効期間の満了前であっても、当社取締役会において本プランを廃止する旨の決議が行われた場合には、本プランはその時点で廃止されるものとします。

 

④ 具体的取組みに対する当社取締役会の判断およびその理由

 当社取締役会は、当社の中期経営計画をはじめとする企業価値向上のための取組みやコーポレート・ガバナンスの強化といった各施策は、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を継続的かつ持続的に向上させるための具体的方策として策定されたものであり、まさに基本方針に沿うものであり、当社の株主共同の利益を損なうものではなく、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものでもないと判断しております。

 また、当社取締役会は、本プランについては、その更新について株主総会の承認を得ていること、その有効期間が最長約3年間と定められた上、当社取締役会の決議によりいつでも廃止できるとされていること、当社経営陣から独立した者によって構成される独立委員会が設置され、本プランにおける対抗措置の発動に際しては必ず独立委員会の判断を経ることが必要とされていること、発動の内容として合理的な客観的要件が設定されていること、経済産業省および法務省が平成17年5月27日に発表した「企業価値・株主共同の利益の確保または向上のための買収防衛策に関する指針」の定める三原則を全て充足していることなどから、基本方針に沿うものであり、当社の株主共同の利益を損なうものではなく、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものでもないと判断しております。

 

(5)研究開発活動

 該当事項はありません。