第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

 当第1四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。また、前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」について重要な変更はありません。

 

2【経営上の重要な契約等】

 当第1四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。

 

3【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。

(1)業績の状況

 当第1四半期連結累計期間(平成27年12月1日~平成28年2月29日)におけるわが国の経済は、輸出など一部に弱さが見られるものの緩やかな回復基調が続いています。原油安や新興国経済の減速、米国金利動向による影響など世界経済に不透明感があり、景気下押しリスクが懸念されますが、企業収益の改善や底堅い個人消費により、今後も緩やかな回復が期待されています。

 当社グループが属する不動産業界におきましては、アベノミクス以降、金融緩和をはじめとする各種政策を背景に不動産取引が活性化し、国内不動産の取引額は増加傾向にありましたが、平成27年下期より流通物件の枯渇や価格上昇によるキャップレートの低水準化などから取引が減少し、平成27年の上場企業等による国内不動産取引額は4兆3千億円と前年比14.3%低下となりました(民間調査機関調べ)。

 首都圏分譲マンション市場では、建築費高止まりにより販売価格が高騰しています。平均販売価格は過去最高であったバブル期の6,100万円/戸に近づく勢いであり、直近の平成28年1月は5,570万円/戸(前年同月比25.0%上昇)となりました。消費者が購入を控える傾向が強まったことから需要は減退し、契約率は好不調の目安とされる70%を大きく割り込み58.6%(同16.3%低下)となりました。マイナス金利導入による住宅ローン引き下げ効果による需要喚起が期待されています(民間調査機関調べ)。

 首都圏の分譲戸建市場においては、平成27年の着工戸数は5万6千戸と前年比3.4%低下となりました。足下ではやや弱く横ばいの動きとなっていますが、マンション価格高騰により割安感が出たことから、分譲戸建の需要は高まりつつあります(国土交通省調べ)。

 一方、東京ビジネス5区のオフィスビル賃貸市場では、企業収益の改善により依然としてオフィス拡張や移転の需要は高く、空室率の低下と緩やかな賃料上昇傾向が続いています。平成28年1月の空室率は4.0%まで低下し、平均賃料は17,790円/坪(前年同月比で681円上昇、3.9%アップ)となりました(民間調査機関調べ)。

 不動産証券化市場においては、日銀追加緩和を背景に資金調達環境は依然良好であり、平成27年のJ-REIT物件取得額は、ほぼ前年並みの1兆6千億円となりました(民間調査機関調べ)。なお、平成27年12月末時点J-REIT運用資産額は14兆円、私募ファンドは14兆8千億円となり、合計すると28兆8千億円の市場規模となっております(民間調査機関調べ)。

 このような事業環境の中、当社グループは不動産流動化事業で収益オフィスビルや賃貸マンションなどの一棟販売を順調に進捗させるとともに、不動産開発事業においては、商業施設および戸建住宅の販売・開発を推進しました。また、将来の収益の源泉となる収益不動産や開発用地の取得を積極的に進めてまいりました。

 以上の結果、当第1四半期連結累計期間における売上高は13,527百万円(前年同四半期比17.4%増)、営業利益は4,127百万円(前年同四半期比74.5%増)、税引前四半期利益は3,914百万円(前年同四半期比78.7%増)、四半期利益は2,611百万円(前年同四半期比87.8%増)となりました。

 

 セグメント毎の業績は次のとおりであります。

 なお、当第1四半期連結会計期間より報告セグメントの区分を変更しており、以下の前年同四半期比較については、前年同四半期の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較しております。

 

(不動産流動化事業)

 当第1四半期連結累計期間は、「ミニモール・ヨコハマ・アオバ」(神奈川県横浜市)、「高井戸トーセイスタジオ」(東京都杉並区)、「グレイス平和台」(東京都練馬区)等5棟のバリューアップ物件の販売を行ったことに加え、Restyling事業において「ヒルトップ横濱根岸」(神奈川県横浜市)、「ヒルトップ横浜東寺尾」(神奈川県横浜市)、「ルネ鎌倉植木」(神奈川県鎌倉市)等で10戸の販売を行いました。

 当第1四半期連結累計期間の仕入につきましては、バリューアップ販売物件として、収益オフィスビル、賃貸マンション合わせて8棟、土地1件を取得しております。

 以上の結果、不動産流動化事業の売上高は2,360百万円(前年同四半期比67.2%減)、セグメント利益は182百万円(前年同四半期比90.1%減)となりました。

 

(不動産開発事業)

 当第1四半期連結累計期間は、需要が堅調な戸建住宅の販売に注力いたしました。「THEパームスコート柏初石」(千葉県柏市)、「THEパームスコート越谷レイクタウン」(埼玉県越谷市)、「THEパームスコート三鷹大沢」(東京都三鷹市)等において、25戸を販売いたしました。その他では、新築商業施設「T'S BRIGHTIA南青山」(東京都港区)、「T'S BRIGHTIA綱島」(神奈川県横浜市)及び1件の土地を販売いたしました。

 当第1四半期連結累計期間の仕入につきましては、戸建住宅開発用地2件、商業施設開発用地1件を取得しております。

 なお、当第1四半期連結累計期間より、東京都町田市を拠点とする株式会社アーバンホームを連結子会社としたことで、東京都下および神奈川県エリアの仕入・販売網の強化を図っております。

 以上の結果、不動産開発事業の売上高は8,724百万円(前年同四半期比275.3%増)、セグメント利益は3,580百万円(前年同四半期比775.1%増)となりました。

 

(不動産賃貸事業)

 当第1四半期連結累計期間は、保有する賃貸用棚卸資産3棟を売却したものの、新たに収益オフィスビル、賃貸マンション等7棟を取得し、また取得後の空室のリーシングに努めたことに加え、保有する固定資産及び棚卸資産のリーシング活動にも注力いたしました。

 以上の結果、不動産賃貸事業の売上高は1,100百万円(前年同四半期比27.2%増)、セグメント利益は461百万円(前年同四半期比26.3%増)となりました。

 

(不動産ファンド・コンサルティング事業)

 当第1四半期連結累計期間は、ファンドの物件売却等により14,529百万円のアセットマネジメント受託資産残高が減少したものの、新たに大型案件のアセットマネジメント業務を受託したこと等に伴い、56,613百万円のアセットマネジメント受託資産残高が増加いたしました。当該大型案件の獲得により、アセットマネジメントフィーが増加し、売上に貢献いたしました。

 以上の結果、不動産ファンド・コンサルティング事業の売上高は563百万円(前年同四半期比117.4%増)、セグメント利益は210百万円(前年同四半期比312.5%増)となりました。

 なお、当第1四半期連結会計期間末のアセットマネジメント受託資産残高(注)は、463,875百万円であります。

(注) アセットマネジメント受託資産残高には、一部コンサルティング契約等に基づく残高を含んでおります。

 

(不動産管理事業)

 当第1四半期連結累計期間は、新規契約の獲得および既存契約の維持に努め、ファンド物件の管理棟数が増加しました。当第1四半期連結会計期間末での管理棟数は、オフィスビル、ホテルおよび学校等で359棟、分譲マンションおよび賃貸マンションで222棟、合計581棟(前年同四半期末比41棟増加)となりました。

 以上の結果、不動産管理事業の売上高は642百万円(前年同四半期比8.1%減)、セグメント利益は28百万円(前年同四半期比7.3%増)となりました。

 

(その他)

 当第1四半期連結累計期間の売上高は136百万円(前年同四半期比19.7%減)、セグメント損失は1百万円(前年同四半期は、29百万円のセグメント利益)となりました。

 

(2)財政状態の分析

 当第1四半期連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末に比べ9,672百万円増加し、102,869百万円となりました。負債は7,844百万円増加し、64,812百万円となりました。

 これは主に不動産流動化事業及び不動産開発事業における物件仕入が売却を上回ったことに伴う棚卸資産の増加及び金融機関からの借入金の増加によるものであります。

 また資本は1,828百万円増加し、38,056百万円となりました。これは主に利益剰余金の積み上げと配当金の支払によるものであります。

 

(3)キャッシュ・フローの状況の分析

 当第1四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ1,430百万円増加し20,221百万円となりました。

 当第1四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動により使用した資金は、3,450百万円(前年同四半期比355.5%増)となりました。これは主に、税引前四半期利益3,914百万円、不動産流動化事業及び不動産開発事業の物件仕入による棚卸資産の増加7,785百万円、法人所得税の支払額1,169百万円等によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動により獲得した資金は、10百万円(前年同四半期は、238百万円の使用)となりました。これは主に、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による収入31百万円等によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動により獲得した資金は、4,876百万円(前年同四半期比76.8%増)となりました。これは主に、長期借入れによる収入11,383百万円等があったものの、長期借入金の返済による支出5,769百万円及び配当金の支払額772百万円等があったことによるものであります。

 

(4)事業上及び財務上の対処すべき課題

 当第1四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。

 なお、当社は財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容等(会社法施行規則第118条第3号に掲げる事項)は次のとおりであります。

① 基本方針の内容

 当社は、当社の財務および事業の方針の決定を支配する者は、当社の財務および事業の内容や当社の企業価値の源泉を十分に理解し、当社の企業価値ひいては株主の皆様の共同の利益を継続的かつ持続的に確保、向上していくことを可能とする者である必要があると考えています。

 当社は、当社の支配権の移転を伴う買収提案についての判断は、最終的には当社の株主全体の意思に基づいて行われるべきものと考えております。また、当社は、当社株式の大量買付であっても、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に資するものであれば、これを否定するものではありません。

 しかしながら、株式の大量買付の中には、その目的等から見て企業価値や株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらすもの、株主に株式の売却を事実上強要するおそれがあるもの、対象会社の取締役会や株主が株式の大量買付の内容等について検討しあるいは対象会社の取締役会が代替案を提案するための十分な時間や情報を提供しないもの、対象会社が買収者の提示した条件よりも有利な条件をもたらすために買収者との協議・交渉を必要とするもの等、対象会社の企業価値・株主共同の利益に資さないものも少なくありません。

 当社の財務及び事業の方針を決定する者たる資質としては、特に、当社グループの能力の最大化につながる「不動産と金融の融合」を可能とする6つの事業領域(注)を自社でカバーする体制、およびそれを支える不動産と金融の専門的な知識・経験をもった従業員、多彩な価値創造技術を支える能力や情報ネットワークの構築に基づき時間をかけて醸成してきた不動産業界における信用および総合的事業を可能とするノウハウへの理解が必要不可欠です。当社株式の大量買付を行う者が、当社の財務および事業の内容を理解するのは勿論のこと、こうした当社の企業価値の源泉を理解した上で、これらを中長期的に確保し、向上させられるのでなければ、当社の企業価値ひいては株主共同の利益は毀損されることになります。

 当社としては、このような当社の企業価値ひいては株主共同の利益に資さない大量買付を行う者は、当社の財務および事業の方針の決定を支配する者として不適切であり、このような者による大量買付に対しては、必要かつ相当な対抗措置を採ることにより、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保する必要があると考えます。

 

② 基本方針の実現に資する特別な取組みの概要

 当社グループは、新中期経営計画『Advancing Together 2017』(2014年12月~2017年11月)において、既存6事業(注)のさらなる拡大・発展及び周辺事業領域への進出検討により、経営基盤の一層の強化を図り、事業拡大に伴ったグループ拡大・人員増に向けて最適なガバナンスを構築するとともに効率的な組織運営体制の構築に取り組みます。さらに当社グループの最重要財産である人材育成に注力し、グループ社員の従業員満足度を高めてまいります。一方で、さらなる企業成長のために、顧客満足度の高い商品や、高品質のサービスを提供することにより、オリジナリティーあふれる“トーセイブランド”を確立していくことを新中期経営計画の基本方針しております。これらの方針の基に、「グローバルな発想を持つ心豊かなプロフェッショナルとして、新たな価値と感動を創造」していくグループであるために、ベンチャー精神を持って既成の概念を打破し、リスクテークする企業集団として、さらに邁進してまいります。

 当社グループでは、これまでにも、複数の社外取締役(2名)の選任、全監査役(5名)の社外招聘、及び社外役員7名全員を東京証券取引所の「上場会社コーポレートガバナンス原則」に従った「独立役員」として届出を行っております。また、執行役員制の導入による業務執行機能強化、コーポレート・ガバナンス会議の設置などに取り組んでまいりましたが、今後とも、コーポレート・ガバナンスのより一層の強化に取り組んでまいります。具体的には、当社のコンプライアンス規範に則り、模範的行動レベルから理想的行動レベルへ高次なコンプライアンス意識に基づく行動を実践すること、企業活動に伴うリスクを的確に把握・分析し、リスク・マネジメントを徹底すること、フェアディスクローズの精神に基づき、正確な会社情報を迅速に公表し、投資家を含むあらゆるステークホルダーへの説明責任を継続して果たすことなどに注力してまいります。

 

③ 基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務および事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組みの概要

 本プランは、上記基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務および事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組みであり、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保し、または向上させることを目的とするものです。

 本プランは、当社株券等に対する買付等(①当社が発行者である株券等について、保有者の株券等保有割合が20%以上となる買付その他の取得、もしくは②当社が発行者である株券等について、公開買付けを行う者の株券等所有割合およびその特別関係者の株券等所有割合の合計が20%以上となる公開買付けに該当する当社株券等の買付その他の取得またはこれらに類似する行為等)を行おうとする者(以下「買付者等」といいます。)が従うべき手続等について定めております。

 具体的には、買付者等には、買付等に先立ち、意向表明書および必要情報等を記載した買付説明書等を当社に対して提出していただきます。

 これを受け、独立委員会において、独立した専門家の助言を得ながら、買付等の内容の検討、買付者等と当社取締役会の経営計画・事業計画等に関する情報収集・比較検討、当社取締役会の提示する代替案の検討等、買付者等との協議・交渉等を行うとともに、当社においては、適時に情報開示を行います。

 独立委員会は、本プランに定められた手続に従わなかった買付等や当社の企業価値および株主共同の利益の確保・向上に対する明白な侵害をもたらすおそれのある買付等であって、かつ、本新株予約権の無償割当てを実施することが相当である場合等には、当社取締役会に対し、新株予約権の無償割当てを実施すべき旨の勧告を行います。また、株主意思確認総会が開催された場合には、これに従うものとします。この新株予約権には、買付者等による権利行使は原則として認められない旨の行使条件および原則として当該買付者等以外の者から当社株式と引換えに新株予約権を取得する旨の取得条項等が付されております。当社取締役会は、独立委員会の勧告を最大限尊重して、本新株予約権の無償割当ての実施または不実施等に関する会社法上の機関としての決議を行うものとし、また、株主意思確認総会が開催された場合には、これに従うものとします。買付者等は、本プランに係る手続が開始された場合には、当社取締役会において本プランの発動をしない旨の決議がなされるまでの間、買付等を行ってはならないものとします。本プランの有効期間は、第65回定時株主総会終結後3年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結の時までとします。但し、有効期間の満了前であっても、当社取締役会において本プランを廃止する旨の決議が行われた場合には、本プランはその時点で廃止されるものとします。

 

④ 具体的取組みに対する当社取締役会の判断およびその理由

 当社取締役会は、当社の中期経営計画をはじめとする企業価値向上のための取組みやコーポレート・ガバナンスの強化といった各施策は、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を継続的かつ持続的に向上させるための具体的方策として策定されたものであり、まさに基本方針に沿うものであり、当社の株主共同の利益を損なうものではなく、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものでもないと判断しております。

 また、当社取締役会は、本プランについては、その更新について株主総会の承認を得ていること、その有効期間が最長約3年間と定められた上、当社取締役会の決議によりいつでも廃止できるとされていること、当社経営陣から独立した者によって構成される独立委員会が設置され、本プランにおける対抗措置の発動に際しては必ず独立委員会の判断を経ることが必要とされていること、発動の内容として合理的な客観的要件が設定されていること、経済産業省および法務省が平成17年5月27日に発表した「企業価値・株主共同の利益の確保または向上のための買収防衛策に関する指針」の定める三原則を全て充足していることなどから、基本方針に沿うものであり、当社の株主共同の利益を損なうものではなく、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものでもないと判断しております。

 

(注)第67期第1四半期連結会計期間より報告セグメントの区分を変更しております。詳細は、「第4 経理のの状況 1 要約四半期連結財務諸表 (5)要約四半期連結財務諸表注記5.セグメント情報」をご参照ください。

 

(5)研究開発活動

 該当事項はありません。

 

(6)従業員数

 当第1四半期連結累計期間において、不動産開発事業および不動産ファンド・コンサルティング事業を営む株式会社アーバンホームおよび株式会社アーバンネクストをM&Aにより取得したこと等により、前連結会計年度末に比べ従業員数が47名増加しております。