第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当第3四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。また、前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」について重要な変更はありません。

 

2 【経営上の重要な契約等】

当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。

 

3 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当第3四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 業績の状況

当第3四半期連結累計期間(平成28年12月1日~平成29年8月31日)におけるわが国の経済は、中国をはじめとする新興国経済の先行きや金融資本市場の変動の影響、地政学的リスクの高まり等に留意が必要ですが、国内の雇用・所得環境の改善が続き、緩やかに回復していくことが期待されています。

当社グループが属する不動産業界では、上場企業等による国内不動産取引額は平成27年度上半期より減少が続いていましたが、平成28年度下半期に増加に転じ、平成28年度通年(平成28年4月~平成29年3月)の取引額は4兆1,082億円(前年度比0.5%の増加)となりました。投資家の投資需要は引き続き堅調で、不動産価格の上昇を背景に保有不動産の売却を進める投資家が増加したことから市場への物件供給が増えており、不動産取引は回復基調にあります(民間調査機関調べ)。

首都圏分譲マンション市場では、平成29年1~7月の販売戸数は18,156戸と前年同期比で2.2%増加しました。販売価格の高止まりにより一部で販売不振が見られていることから、平成29年1~7月平均の初月契約率は好不調の目安となる70%を若干下回りますが、足元の平成29年7月の契約率は71.9%となりました。

一方、首都圏分譲戸建市場において、平成29年上半期の住宅着工戸数は30,622戸と前年同期比5.3%増加しました。比較的割安な戸建の需要は高く、今後も底堅く推移するものと期待されています(民間調査機関・国土交通省調べ)。

都心ビジネス5区のオフィスビル賃貸市場は、企業の業容拡大によるオフィス拡張や優秀な人材確保を目的とした都心部や新築ビルへの移転需要などを背景に、好調に推移しています。平成29年7月の空室率は3.2%と前年同月比0.7%低下し、平均募集賃料は18,916円/坪と前年同月比3.5%上昇しました。平成30年以降に見込まれる大規模オフィスビル大量供給の影響を受けた空室率の悪化懸念も小幅にとどまる見通しであり、堅調なオフィス需要に支えられて今後も底堅く推移するものと見られています(民間調査機関調べ)。

不動産証券化市場は成長が続いています。REIT市場において、平成29年6月の運用資産額はJ-REITが16.1兆円、私募REITが2.2兆円となり、J-REITと私募REIT合計の運用資産額は18.4兆円(前年同月比11.2%の増加)に拡大しました。主要な私募ファンドの運用資産額15.6兆円(平成28年12月時点)を合わせると、市場全体で34兆円の市場規模となり、今後も市場の拡大が期待されています(民間調査機関調べ)。

以上の結果、当第3四半期連結累計期間における売上高は41,978百万円(前年同四半期比7.3%増)、営業利益は9,080百万円(同2.9%増)、税引前四半期利益は8,521百万円(同3.9%増)、四半期利益は5,755百万円(同7.0%増)となりました。

 

 

セグメントごとの業績は次のとおりであります。

 

(不動産流動化事業)

当第3四半期連結累計期間は、「ザ・スクエア聖蹟桜ヶ丘ビル」(東京都多摩市)、「倉持ビルディング第一」(東京都墨田区)、「亀戸トーセイビル」(東京都江東区)、「T's garden浦安」(千葉県浦安市)、「T's garden浦安Ⅱ」(千葉県浦安市)、「上大崎3丁目ビル」(東京都品川区)、「尾上町6丁目ビル」(神奈川県横浜市)、「岸野ビル」(東京都豊島区)等45棟のバリューアップ物件の販売を行ったことに加え、Restyling事業において「ヒルトップ横濱根岸」(神奈川県横浜市)、「ヒルトップ横浜東寺尾」(神奈川県横浜市)、「ルネ鎌倉植木」(神奈川県鎌倉市)等で38戸の販売を行いました。

当第3四半期連結累計期間の仕入につきましては、バリューアップ販売物件として、収益オフィスビル、賃貸マンション合わせて37棟、土地6件を取得しております。

なお、仕入活動の一環として、主に東京都杉並区等に収益不動産を保有する株式会社KSプロパティーズをM&Aにより取得し、連結子会社としております。

以上の結果、不動産流動化事業の売上高は29,286百万円(前年同四半期比46.8%増)、セグメント利益は7,309百万円(前年同四半期比84.4%増)となりました。

 

(不動産開発事業)

当第3四半期連結累計期間は、需要が堅調な戸建住宅の販売に注力いたしました。「THEパームスコート柏初石」(千葉県柏市)、「THEパームスコート越谷レイクタウン」(埼玉県越谷市)、「THEパームスコート鎌倉城廻」(神奈川県鎌倉市)等において、84戸を販売いたしました。

当第3四半期連結累計期間の仕入につきましては、ホテル開発用地1件、分譲マンション開発用地1件、賃貸マンション開発用地1件、24戸分の戸建住宅開発用地を取得しております。

以上の結果、不動産開発事業の売上高は3,498百万円(前年同四半期比68.8%減)、セグメント損失は310百万円(前年同四半期はセグメント利益3,703百万円)となりました。

前年同四半期は、商業施設2件の売却がありましたが、当第3四半期連結累計期間は、戸建住宅の販売のみであるため、売上高及びセグメント利益が減少しております。

 

(不動産賃貸事業)

当第3四半期連結累計期間は、保有する賃貸用棚卸資産27棟を売却したものの、新たに収益オフィスビル、賃貸マンション等28棟を取得し、また取得後の空室のリーシングに努めたことに加え、保有する固定資産及び棚卸資産のリーシング活動にも注力いたしました。

以上の結果、不動産賃貸事業の売上高は4,600百万円(前年同四半期比20.3%増)、セグメント利益は1,935百万円(前年同四半期比11.1%増)となりました。

 

(不動産ファンド・コンサルティング事業)

当第3四半期連結累計期間は、前連結会計年度末のアセットマネジメント受託資産残高(注)448,186百万円から、ファンドの物件売却等により21,577百万円の残高が減少したものの、新たに大型案件のアセットマネジメント業務を受託したこと等により、94,394百万円の残高が増加し、当第3四半期連結会計期間末のアセットマネジメント受託資産残高は521,003百万円となりました。当該大型案件の獲得により、アセットマネジメントフィーが増加し、売上に貢献いたしました。

以上の結果、不動産ファンド・コンサルティング事業の売上高は2,129百万円(前年同四半期比24.5%増)、セグメント利益は1,070百万円(前年同四半期比44.3%増)となりました。

(注) アセットマネジメント受託資産残高には、一部コンサルティング契約等に基づく残高を含んでおります。

 

 

(不動産管理事業)

当第3四半期連結累計期間は、新規契約の獲得および既存契約の維持に努め、ファンド物件の管理棟数が増加しました。当第3四半期連結会計期間末での管理棟数は、オフィスビル、ホテル及び学校等で389棟、分譲マンション及び賃貸マンションで263棟、合計652棟(前年同四半期末比73棟増加)となりました。

以上の結果、不動産管理事業の売上高は2,462百万円(前年同四半期比13.2%増)、セグメント利益は212百万円(前年同四半期比116.4%増)となりました。

 

(その他)

当第3四半期連結累計期間の売上高はありませんでした(前年同四半期は売上高270百万円)。セグメント利益は0百万円(前年同四半期は22百万円のセグメント損失)となりました。

 

(2) 財政状態の分析

当第3四半期連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末に比べ1,368百万円増加し、122,644百万円となりました。負債は3,372百万円減少し、76,893百万円となりました。

総資産が増加した主な要因は、投資不動産の増加によるものであります。負債の減少した主な要因は、借入金の減少によるものであります。

また資本は4,740百万円増加し、45,750百万円となりました。これは主に利益剰余金の積み上げ及び配当金の支払によるものであります。

 

(3) キャッシュ・フローの状況の分析

当第3四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ1,701百万円増加し、23,342百万円となりました。

当第3四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動により獲得した資金は、5,363百万円(前年同四半期は1百万円の使用)となりました。これは主に、税引前四半期利益8,521百万円、法人所得税の支払額3,554百万円等によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動により獲得した資金は、410百万円(前年同四半期は6,274百万円の使用)となりました。これは主に、貸付金の実行による支出1,085百万円及び投資不動産の取得による支出1,272百万円、貸付金の回収による収入2,760百万円等によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動により使用した資金は、4,073百万円(前年同四半期は9,589百万円の獲得)となりました。これは主に、長期借入れによる収入21,150百万円等があったものの、長期借入金の返済による支出21,903百万円及び配当金の支払額1,061百万円等があったことによるものであります。

 

 

(4) 事業上及び財務上の対処すべき課題

当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。

なお、当社は財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容等(会社法施行規則第118条第3号に掲げる事項)は次のとおりであります。

① 基本方針の内容

当社は、当社の財務および事業の方針の決定を支配する者は、当社の財務および事業の内容や当社の企業価値の源泉を十分に理解し、当社の企業価値ひいては株主の皆様の共同の利益を継続的かつ持続的に確保、向上していくことを可能とする者である必要があると考えています。

当社は、当社の支配権の移転を伴う買収提案についての判断は、最終的には当社の株主全体の意思に基づいて行われるべきものと考えております。また、当社は、当社株式の大量買付であっても、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に資するものであれば、これを否定するものではありません。

しかしながら、株式の大量買付の中には、その目的等から見て企業価値や株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらすもの、株主に株式の売却を事実上強要するおそれがあるもの、対象会社の取締役会や株主が株式の大量買付の内容等について検討しあるいは対象会社の取締役会が代替案を提案するための十分な時間や情報を提供しないもの、対象会社が買収者の提示した条件よりも有利な条件をもたらすために買収者との協議・交渉を必要とするもの等、対象会社の企業価値・株主共同の利益に資さないものも少なくありません。

当社の財務及び事業の方針を決定する者たる資質としては、特に、当社グループの能力の最大化につながる「不動産と金融の融合」を可能とする5つの事業領域を自社でカバーする体制、およびそれを支える不動産と金融の専門的な知識・経験をもった従業員、多彩な価値創造技術を支える能力や情報ネットワークの構築に基づき時間をかけて醸成してきた不動産業界における信用および総合的事業を可能とするノウハウへの理解が必要不可欠です。当社株式の大量買付を行う者が、当社の財務および事業の内容を理解するのは勿論のこと、こうした当社の企業価値の源泉を理解した上で、これらを中長期的に確保し、向上させられるのでなければ、当社の企業価値ひいては株主共同の利益は毀損されることになります。

当社としては、このような当社の企業価値ひいては株主共同の利益に資さない大量買付を行う者は、当社の財務および事業の方針の決定を支配する者として不適切であり、このような者による大量買付に対しては、必要かつ相当な対抗措置を採ることにより、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保する必要があると考えます。

 

② 基本方針の実現に資する特別な取組みの概要

当社グループは、中期経営計画『Advancing Together 2017』(2014年12月~2017年11月)において、既存5事業のさらなる拡大・発展及び周辺事業領域への進出検討により、経営基盤の一層の強化を図り、事業拡大に伴ったグループ拡大・人員増に向けて最適なガバナンスを構築するとともに効率的な組織運営体制の構築に取り組みます。さらに当社グループの最重要財産である人材育成に注力し、グループ社員の従業員満足度を高めてまいります。一方で、さらなる企業成長のために、顧客満足度の高い商品や、高品質のサービスを提供することにより、オリジナリティーあふれる“トーセイブランド”を確立していくことを中期経営計画の基本方針としております。これらの方針の基に、「グローバルな発想を持つ心豊かなプロフェッショナルとして、新たな価値と感動を創造」していくグループであるために、ベンチャー精神を持って既成の概念を打破し、リスクテークする企業集団として、さらに邁進してまいります。

当社グループでは、これまでにも、複数の社外取締役(2名)の選任、全監査役(4名)の社外招聘、及び社外役員6名全員を東京証券取引所の「上場会社コーポレートガバナンス原則」に従った「独立役員」として届出を行っております。また、執行役員制の導入による業務執行機能強化、コーポレート・ガバナンス会議の設置などに取り組んでまいりましたが、今後とも、コーポレート・ガバナンスのより一層の強化に取り組んでまいります。具体的には、当社のコンプライアンス規範に則り、模範的行動レベルから理想的行動レベルへ高次なコンプライアンス意識に基づく行動を実践すること、企業活動に伴うリスクを的確に把握・分析し、リスク・マネジメントを徹底すること、フェアディスクローズの精神に基づき、正確な会社情報を迅速に公表し、投資家を含むあらゆるステークホルダーへの説明責任を継続して果たすことなどに注力してまいります。

 

 

③ 基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務および事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組み(以下、本プラン)の概要

本プランは、上記基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務および事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組みであり、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保し、または向上させることを目的とするものです。

本プランは、当社株券等に対する買付等(①当社が発行者である株券等について、保有者の株券等保有割合が20%以上となる買付その他の取得、もしくは②当社が発行者である株券等について、公開買付けを行う者の株券等所有割合およびその特別関係者の株券等所有割合の合計が20%以上となる公開買付けに該当する当社株券等の買付その他の取得またはこれらに類似する行為等)を行おうとする者(以下「買付者等」といいます。)が従うべき手続等について定めております。

具体的には、買付者等には、買付等に先立ち、意向表明書および必要情報等を記載した買付説明書等を当社に対して提出していただきます。

これを受け、独立委員会において、独立した専門家の助言を得ながら、買付等の内容の検討、買付者等と当社取締役会の経営計画・事業計画等に関する情報収集・比較検討、当社取締役会の提示する代替案の検討等、買付者等との協議・交渉等を行うとともに、当社においては、適時に情報開示を行います。

独立委員会は、本プランに定められた手続に従わなかった買付等や当社の企業価値および株主共同の利益の確保・向上に対する明白な侵害をもたらすおそれのある買付等であって、かつ、本新株予約権の無償割当てを実施することが相当である場合等には、当社取締役会に対し、新株予約権の無償割当てを実施すべき旨の勧告を行います。また、株主意思確認総会が開催された場合には、これに従うものとします。この新株予約権には、買付者等による権利行使は原則として認められない旨の行使条件および原則として当該買付者等以外の者から当社株式と引換えに新株予約権を取得する旨の取得条項等が付されております。当社取締役会は、独立委員会の勧告を最大限尊重して、本新株予約権の無償割当ての実施または不実施等に関する会社法上の機関としての決議を行うものとし、また、株主意思確認総会が開催された場合には、これに従うものとします。買付者等は、本プランに係る手続が開始された場合には、当社取締役会において本プランの発動をしない旨の決議がなされるまでの間、買付等を行ってはならないものとします。本プランの有効期間は、第65回定時株主総会終結後3年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結の時までとします。但し、有効期間の満了前であっても、当社取締役会において本プランを廃止する旨の決議が行われた場合には、本プランはその時点で廃止されるものとします。

 

④ 具体的取組みに対する当社取締役会の判断およびその理由

当社取締役会は、当社の中期経営計画をはじめとする企業価値向上のための取組みやコーポレート・ガバナンスの強化といった各施策は、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を継続的かつ持続的に向上させるための具体的方策として策定されたものであり、まさに基本方針に沿うものであり、当社の株主共同の利益を損なうものではなく、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものでもないと判断しております。

また、当社取締役会は、本プランについては、その更新について株主総会の承認を得ていること、その有効期間が最長約3年間と定められた上、当社取締役会の決議によりいつでも廃止できるとされていること、当社経営陣から独立した者によって構成される独立委員会が設置され、本プランにおける対抗措置の発動に際しては必ず独立委員会の判断を経ることが必要とされていること、発動の内容として合理的な客観的要件が設定されていること、経済産業省および法務省が平成17年5月27日に発表した「企業価値・株主共同の利益の確保または向上のための買収防衛策に関する指針」の定める三原則を全て充足していることなどから、基本方針に沿うものであり、当社の株主共同の利益を損なうものではなく、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものでもないと判断しております。

 

(5) 研究開発活動

該当事項はありません。