文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
当第1四半期連結累計期間(2018年12月1日~2019年2月28日)における我が国経済は、中国経済の減速から輸出に弱さが見られるものの、個人消費や設備投資に支えられて緩やかに回復しています。今後も雇用・所得環境の改善が続くなかで緩やかな回復が続くことが期待されています。
当社グループが属する不動産業界では、2018年通年の商業不動産取引額は4.0兆円と前年比3%の減少となりました。投資市場においては、不動産価格の上昇が限定的になり市場に出回る大型物件が減少したことに加えて、不正融資問題等を背景に金融機関による不動産向け融資に対する慎重な姿勢が強まり、一部で弱さも見受けられます。しかしながら、都市部の物件を中心に投資家の需要は引き続き堅調で、2019年通年の取引額は前年比0~5%の増加と予測されています(民間調査機関調べ)。
首都圏新築分譲マンション市場では、2018年通年の新規供給戸数は3.7万戸(前年比3.4%の増加)となりました。都心部や駅近物件を中心に底堅い需要が続いていますが、価格の高止まりを背景に初月契約率は62.1%となり、好不調の目安となる70%を3年連続下回りました。一方、分譲戸建市場では、2018年通年の新設住宅着工戸数はほぼ横ばいの6.2万戸となりました。マンションにくらべ価格が割安な戸建市場は、堅調な需要が続いています(民間調査機関・国土交通省調べ)。
東京都心ビジネス5区のオフィスビル賃貸市場は、好調に推移しています。2019年1月時点の平均空室率は1.8%(前年同月比1.3%の低下)、平均賃料21,010円(同1,672円の上昇)となりました。企業の事務所拡張ニーズやコワーキングスペース需要の拡大により、今後も堅調な賃貸市況が続くと見られています(民間調査機関調べ)。
不動産証券化市場では、2019年1月時点のJ-REIT運用資産額は18.0兆円(前年同月比1.4兆円の増加)となりました。大型優良物件の品薄な状況が続いていますが、スポンサーからの物件供給等を通じて物件取得は進み、市場規模は私募ファンド(2018年6月末時点)の運用額16.9兆円を合わせて34.9兆円となりました(民間調査機関調べ)。
東京都のビジネスホテル市場は好調を維持し、2018年各月の客室稼働率は好不調の目安となる80%を概ね上回って推移しました。2018年通年の訪日外国人は3,119万人(前年比8.7%の増加)と初めて3千万人を超え、2019年通年では3,500万人を超えると見込まれ、今後もさらなる宿泊者数の増加が期待されています(国土交通省、日本政府観光局、民間調査機関調べ)。
このような事業環境の中、当社グループは不動産流動化事業で収益オフィスビルや賃貸マンション等の一棟販売を進捗させるとともに、不動産開発事業においては、分譲マンションや戸建住宅、商業施設の販売を推進しました。また仕入活動では、将来の収益の源泉となる収益不動産や開発用地の取得を積極的に進めてまいりました。
以上の結果、当第1四半期連結累計期間における売上高は17,059百万円(前年同四半期比6.8%減)、営業利益は3,125百万円(同28.0%減)、税引前四半期利益は2,987百万円(同28.0%減)、四半期利益は2,035百万円(同28.5%減)となりました。
セグメント毎の業績は次のとおりであります。
なお、当第1四半期連結会計期間より報告セグメントの区分を変更しており、以下の前年同四半期比較については、前年同四半期の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較しております。
(不動産流動化事業)
当第1四半期連結累計期間は、「両国トーセイビルⅠ・Ⅱ」(東京都墨田区)、「T's garden向ケ丘遊園」(神奈川県川崎市)、「T's Link原宿」(東京都渋谷区)等15棟のバリューアップ物件の販売を行ったことに加え、Restyling事業において「ヒルトップ横濱根岸」(神奈川県横浜市)で4戸の販売を行いました。
当第1四半期連結累計期間の仕入につきましては、バリューアップ販売物件として、収益オフィスビル、賃貸マンション合わせて11棟、土地1件を取得しております。
以上の結果、不動産流動化事業の売上高は6,623百万円(前年同四半期比54.1%減)、セグメント利益は1,424百万円(前年同四半期比62.5%減)となりました。
(不動産開発事業)
当第1四半期連結累計期間は、需要が堅調な新築分譲マンションや戸建住宅の販売に注力いたしました。新築分譲マンションでは、「THEパームス調布マノアーガーデン」(東京都調布市)において、121戸を販売いたしました。戸建住宅では、「THEパームスコート船橋法典」(千葉県船橋市)、「THEパームスコート東中野」(東京都中野区)等において、17戸を販売いたしました。その他、商業施設1件、土地3件を販売いたしました。
当第1四半期連結累計期間の仕入につきましては、ホテル開発用地2件、物流施設開発用地1件、商業施設開発用地1件、41戸分の戸建住宅開発用地を取得しております。
以上の結果、不動産開発事業の売上高は7,045百万円(前年同四半期比819.5%増)、セグメント利益は1,045百万円(前年同四半期はセグメント損失145百万円)となりました。
(不動産賃貸事業)
当第1四半期連結累計期間は、保有する賃貸用棚卸資産11棟を売却した一方、新たに収益オフィスビル、賃貸マンション等6棟を取得し、また取得後の空室のリーシングに努めたことに加え、保有する固定資産及び棚卸資産のリーシング活動にも注力いたしました。
以上の結果、不動産賃貸事業の売上高は1,470百万円(前年同四半期比8.8%増)、セグメント利益は606百万円(前年同四半期比2.1%増)となりました。
(不動産ファンド・コンサルティング事業)
当第1四半期連結累計期間は、前連結会計年度末のアセットマネジメント受託資産残高(注)663,359百万円から、新たにアセットマネジメント契約を受託したことにより11,808百万円の残高が増加した一方で、ファンドの物件売却により14,433百万円の残高が減少したこと等により、当第1四半期連結会計期間末のアセットマネジメント受託資産残高は、660,733百万円となりました。
以上の結果、不動産ファンド・コンサルティング事業の売上高は603百万円(前年同四半期比10.5%減)、セグメント利益は297百万円(前年同四半期比21.3%減)となりました。
(注) アセットマネジメント受託資産残高には、一部コンサルティング契約等に基づく残高を含んでおります。
当第1四半期連結累計期間は、新規契約の獲得および既存契約の維持に努めました。当第1四半期連結会計期間末での管理棟数は、オフィスビル、ホテルおよび学校等で392棟、分譲マンションおよび賃貸マンションで234棟、合計626棟(前年同四半期末比34棟減少)となりました。
以上の結果、管理棟数は減少したものの、不動産管理事業の売上高は1,063百万円(前年同四半期比9.1%増)、セグメント利益は120百万円(前年同四半期比10.8%増)となりました。
当第1四半期連結累計期間は、2017年12月開業の「トーセイホテルココネ神田」の平均客室単価及び稼働率の向上に努めたことに加え、2018年12月に新たに開業した「トーセイホテルココネ上野」が売上に貢献しました。
以上の結果、売上高は252百万円(前年同四半期比113.3%増)、セグメント損益は48百万円(前年同四半期比14.6%増)となりました。
当第1四半期連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末に比べ4,266百万円増加し、143,035百万円となりました。負債は3,822百万円増加し、90,569百万円となりました。
総資産が増加した主な要因は、棚卸資産の増加によるものであります。負債が増加した主な要因は、営業債務及びその他の債務の増加及び借入金の増加によるものであります。
また資本は444百万円増加し、52,466百万円となりました。これは主に利益剰余金の積み上げと配当金の支払によるものであります。
当第1四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ2,616百万円減少し23,904百万円となりました。
当第1四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
営業活動により使用した資金は、6,395百万円(前年同四半期は、4,485百万円の獲得)となりました。これは主に、棚卸資産の増加5,748百万円、法人所得税の支払額2,820百万円等によるものであります。
投資活動により使用した資金は、201百万円(前年同四半期比86.4%減)となりました。これは主に、貸付金の実行による支出126百万円等によるものであります。
財務活動により獲得した資金は、3,980百万円(前年同四半期は、1,852百万円の使用)となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出11,390百万円及び配当金の支払額1,409百万円等があったものの、長期借入れによる収入17,236百万円等があったことによるものであります。
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
なお、当社は財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容等(会社法施行規則第118条第3号に掲げる事項)は次のとおりであります。
① 基本方針の内容
当社は、当社の財務および事業の方針の決定を支配する者は、当社の財務および事業の内容や当社の企業価値の源泉を十分に理解し、当社の企業価値ひいては株主の皆様の共同の利益を継続的かつ持続的に確保、向上していくことを可能とする者である必要があると考えています。
当社は、当社の支配権の移転を伴う買収提案についての判断は、最終的には当社の株主全体の意思に基づいて行われるべきものと考えております。また、当社は、当社株式の大量買付であっても、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に資するものであれば、これを否定するものではありません。
しかしながら、株式の大量買付の中には、その目的等から見て企業価値や株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらすもの、株主に株式の売却を事実上強要するおそれがあるもの、対象会社の取締役会や株主が株式の大量買付の内容等について検討しあるいは対象会社の取締役会が代替案を提案するための十分な時間や情報を提供しないもの、対象会社が買収者の提示した条件よりも有利な条件をもたらすために買収者との協議・交渉を必要とするもの等、対象会社の企業価値・株主共同の利益に資さないものも少なくありません。
当社の財務および事業の方針を決定する者たる資質としては、特に、当社グループの能力の最大化につながる「不動産と金融の融合」を可能とする多様な事業領域およびそれらの周辺事業領域を自社グループの総合力でカバーする体制、ならびにこれらの事業を支える不動産と金融等の専門的な知識・経験をもった従業員、多彩な価値創造技術を支える能力や情報ネットワークの構築に基づき時間をかけて醸成してきた不動産業界における信用および総合的事業を可能とするノウハウへの理解が必要不可欠です。当社株式の大量買付を行う者が、当社の財務および事業の内容を理解するのは勿論のこと、こうした当社の企業価値の源泉を理解した上で、これらを中長期的に確保し、向上させられるのでなければ、当社の企業価値ひいては株主共同の利益は毀損されることになります。
当社としては、このような当社の企業価値ひいては株主共同の利益に資さない大量買付を行う者は、当社の財務および事業の方針の決定を支配する者として不適切であり、このような者による大量買付に対しては、必要かつ相当な対抗措置を採ることにより、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保する必要があると考えます。
② 基本方針の実現に資する特別な取組みの概要
当社グループは、企業価値の向上を果たすべく3ヵ年単位の中期経営計画を策定し、事業を推進しております。
2018年11月期を初年度とする中期経営計画『Seamless Growth 2020』(2017年12月~2020年11月)では、「独自性のある総合不動産業としての確固たるポジションの実現に向けて、グループ成長を継続する」ことを大方針として掲げております。不動産流動化事業においては、既存不動産の再生・付加価値創造ビジネスを推進し、取扱商品の拡大、販売手法の多様化等により事業の拡大を目指してまいります。仕入れにおいては、ポートフォリオを意識しながら、流動性が高い都心の中小規模不動産の取扱い拡大と収益性の高い20億円超の中・大型不動産の取得を積極的に進めてまいります。不動産開発事業においては、需要が底堅い戸建住宅・分譲マンションの開発販売を推進することに加えて、立地需要を見極めたホテル、物流施設などの開発も推進してまいります。一方、安定収益事業と位置付けるストック・フィービジネスにおいては、不動産賃貸事業における保有固定資産の拡大、不動産ファンド・コンサルティング事業におけるアセットマネジメント受託資産残高の積み上げ、不動産管理事業における受託物件増加を目指し、各セグメントの拡大を図ってまいります。
また、新たな収益事業確立への取り組みとして、2019年11月期より新たに「ホテル事業」セグメントを設けました。既存保有物件の運営・賃貸のほか、2017年12月に開業したトーセイホテルココネ神田、2018年12月に開業したトーセイホテルココネ上野に続く自社ブランドホテル開発を現在3箇所で進めており、ホテル事業の成長とトーセイブランド向上に向けて取り組んでまいります。
③ 基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務および事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組み(以下、本プラン)の概要
本プランは、上記基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務および事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組みであり、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保し、または向上させることを目的とするものです。
本プランは、当社株券等に対する買付等((A)当社が発行者である株券等について、保有者の株券等保有割合が20%以上となる買付その他の取得、もしくは(B)当社が発行者である株券等について、公開買付けを行う者の株券等所有割合およびその特別関係者の株券等所有割合の合計が20%以上となる公開買付けに該当する当社株券等の買付その他の取得またはこれらに類似する行為等)を行おうとする者(以下「買付者等」といいます。)が従うべき手続等について定めております。
具体的には、買付者等には、買付等に先立ち、意向表明書および必要情報等を記載した買付説明書等を当社に対して提出していただきます。
これを受け、独立委員会において、独立した専門家の助言を得ながら、買付等の内容の検討、買付者等と当社取締役会の経営計画・事業計画等に関する情報収集・比較検討、当社取締役会の提示する代替案の検討等、買付者等との協議・交渉等を行うとともに、当社においては、適時に情報開示を行います。
独立委員会は、本プランに定められた手続に従わなかった買付等や当社の企業価値および株主共同の利益の確保・向上に対する明白な侵害をもたらすおそれのある買付等であって、かつ、本新株予約権の無償割当てを実施することが相当である場合等には、当社取締役会に対し、新株予約権の無償割当てを実施すべき旨の勧告を行います。また、株主意思確認総会が開催された場合には、これに従うものとします。この新株予約権には、買付者等による権利行使は原則として認められない旨の行使条件および原則として当該買付者等以外の者から当社株式と引換えに新株予約権を取得する旨の取得条項等が付されております。当社取締役会は、独立委員会の勧告を最大限尊重して、本新株予約権の無償割当ての実施または不実施等に関する会社法上の機関としての決議を行うものとし、また、株主意思確認総会が開催された場合には、これに従うものとします。買付者等は、本プランに係る手続が開始された場合には、当社取締役会において本プランの発動をしない旨の決議がなされるまでの間、買付等を行ってはならないものとします。本プランの有効期間は、第68回定時株主総会終結後3年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結の時までとします。但し、有効期間の満了前であっても、当社取締役会において本プランを廃止する旨の決議が行われた場合には、本プランはその時点で廃止されるものとします。
④ 具体的取組みに対する当社取締役会の判断およびその理由
当社取締役会は、当社の中期経営計画をはじめとする企業価値向上のための取組みやコーポレート・ガバナンスの強化といった各施策は、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を継続的かつ持続的に向上させるための具体的方策として策定されたものであり、まさに基本方針に沿うものであり、当社の株主共同の利益を損なうものではなく、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものでもないと判断しております。
また、当社取締役会は、本プランについては、その更新について株主総会の承認を得ていること、その有効期間が最長約3年間と定められた上、当社取締役会の決議によりいつでも廃止できるとされていること、当社経営陣から独立した者によって構成される独立委員会が設置され、本プランにおける対抗措置の発動に際しては必ず独立委員会の判断を経ることが必要とされていること、発動の内容として合理的な客観的要件が設定されていること、経済産業省および法務省が2005年5月27日に発表した「企業価値・株主共同の利益の確保または向上のための買収防衛策に関する指針」の定める三原則を全て充足していることなどから、基本方針に沿うものであり、当社の株主共同の利益を損なうものではなく、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものでもないと判断しております。
該当事項はありません。