第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当第1四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。また、前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」について重要な変更はありません。

 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析、検討内容

①事業環境と経営成績等の状況に関する認識及び分析、検討内容

当第1四半期連結累計期間(2020年12月1日~2021年2月28日)における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響により依然として厳しい状況にあります。ワクチンの普及により感染症が収束し、経済活動が正常化へ向かうことが期待されていますが、引き続き金融資本市場の変動を注視する必要があります。

当社グループが属する不動産業界においては、2020年通年の商業不動産取引額は4.5兆円となり、前年比4%の減少に留まりました。安定性の高い日本の不動産市場への投資需要は高く、国内のみならず、海外投資家による活発な取引が見られています。また、アセットタイプ別では、オフィスビルの取引額がやや減少したものの、安定収益の見込める物流施設やレジデンシャルへの投資が拡大しました。各国の金融緩和の継続により不動産市場への資金流入は今後も続くと見られ、2021年も堅調な取引が期待されます(民間調査機関調べ)

首都圏分譲マンション市場では、2020年通期の発売戸数は2.7万戸と前年同期比で12.8%減となりました。緊急事態宣言下での販売自粛に加え、各社が適正な利益を確保できる物件に販売を絞ったことも影響したと考えられます。初月契約率は、平均66.0%(前年比3.4ポイント増)と好不調の目安となる70%は下回ったものの、年間平均価格は2年連続で上昇が続き、1990年以来の6,000万円台となりました。2021年の供給は3.2万戸(前年比17.5%増)と予測されています

分譲戸建市場においては、リモートワーク普及の影響で住まいに広さと部屋数を求めた顧客が増えたことで販売は好調でしたが、2020年通年の新設住宅着工戸数は5.4万戸と前年比14.2%の減少となりました(民間調査機関調べ)。

2020年4~12月の建設工事受注高(大手50社)は、8兆9,479億円となりました(前年同期比6.4%減)。公共工事は2兆3,234億円(前年同期比29.6%増)となり11ヶ月連続で増加していますが、新型コロナウイルス感染症の影響による工事遅延等により、民間工事が6兆571億円(前年同期比12.5%減)と前年を大きく下回って推移しています。一方、2020年通年の建築費は、鉄筋コンクリート造の建築費坪単価が912千円/坪と前年より下落(前年944千円/坪、3.4%減)しましたが、依然として高い水準で推移しています。木造は568千円/坪(前年562千円/坪、1.1%増)と緩やかに上昇を続けています(民間調査機関調べ)。

東京都心ビジネス5区のオフィスビル賃貸市場では、新型コロナウイルス感染症の影響による業績悪化やテレワーク文化の一部浸透によるオフィス縮小、拡張鈍化の動きを背景に、2021年1月時点の平均空室率は4.82%(前年同月比3.29ポイントの上昇)となりました。平均賃料は、21,846円/坪(前年同月比602円の減少)と昨年8月より下落傾向が続いており、今後の需給動向は注視が必要です(民間調査機関調べ)

首都圏物流施設賃貸市場では、2021年1月の賃貸ストックは645万坪(前年同期比11.6%増)となりました。空室率は0.2%と2008年の調査開始以降で最も低い水準を維持しており、依然として新規需要が供給を上回る状況が続いています。Eコマースの利用拡大継続などにより、空室率は当面低い水準で推移すると見られます(民間調査機関調べ)。

不動産ファンド市場は、引き続き市場規模の拡大が続いています。2021年1月のJ-REITの運用資産額は 20.5兆円(前年同月比 1.3兆円の増加)となり、私募ファンドは運用資産額 21.1兆円(2020年6月時点、前年同月比 1.9兆円の増加)となりました。両者を合わせた証券化市場の規模は 41.6兆円まで拡大しました(民間調査機関調べ)。

東京都ビジネスホテル市場では、2020年通年の平均客室稼働率は37.0(前年は84.2)となり、新型コロナウイルス感染症の影響を大きく受けました。また、東京都の全施設タイプにおける延べ宿泊者数は2,978万人(前年比62.3%減)となりました。ホテル市場については、当面は厳しい状況が続くと予想されます(観光庁調べ)。

このような事業環境の中、当社グループは不動産流動化事業において収益オフィスビルや賃貸マンション等の一棟販売を進捗させるとともに、不動産開発事業においては、戸建住宅や物流施設の販売を推進しました。また、仕入活動においては、将来の収益の源泉となる収益不動産や各種開発用地の取得を進めてまいりました。

以上の結果、当第1四半期連結累計期間における売上高は25,101百万円(前年同四半期比7.0%増)、営業利益は4,640百万円(同16.2%減)、税引前四半期利益は4,468百万円(同16.6%減)、親会社の所有者に帰属する四半期利益は3,079百万円(同14.2%減)となりました。

 

セグメント毎の業績は次のとおりであります。

 

(不動産流動化事業)

当第1四半期連結累計期間は、「市川島村ビル」(千葉県市川市)、「MY厚木ビル」(神奈川県厚木市)、「T's gardenセンター南」(神奈川県横浜市)等21棟のバリューアップ物件の販売を行いました。

当第1四半期連結累計期間の仕入につきましては、バリューアップ販売物件として、収益オフィスビル、賃貸マンション合わせて7棟、土地1件を取得しております。

以上の結果、不動産流動化事業の売上高は14,297百万円(前年同四半期比23.8%減)、セグメント利益は3,241百万円(前年同四半期比35.2%減)となりました。

 

(不動産開発事業)

当第1四半期連結累計期間は、新設物流施設「T’s Logi 蓮田」(埼玉県蓮田市)を販売しました。また、需要が堅調な戸建住宅の販売にも注力し、「THEパームスコート鎌倉城廻」(神奈川県鎌倉市)等において、18戸を販売いたしました。

当第1四半期連結累計期間の仕入につきましては、商業施設開発用地1件、9戸分の戸建住宅開発用地を取得しております。

以上の結果、不動産開発事業の売上高は7,190百万円(前年同四半期比587.1%増)、セグメント利益は655百万円(前年同四半期はセグメント損失18百万円)となりました。

 

(不動産賃貸事業)

当第1四半期連結累計期間は、保有する賃貸用棚卸資産10棟を売却した一方、新たに収益オフィスビル、賃貸マンション等6棟を取得し、また取得後の空室のリーシングに努めたことに加え、保有する固定資産及び棚卸資産のリーシング活動にも注力いたしました。

以上の結果、不動産賃貸事業の売上高は1,382百万円(前年同四半期比6.4%増)、セグメント利益は728百万円(前年同四半期比57.0%増)となりました。

 

(不動産ファンド・コンサルティング事業)

当第1四半期連結累計期間は、前連結会計年度末のアセットマネジメント受託資産残高(注)1,123,406百万円から、ファンドの物件売却等により34,095百万円の残高が減少した一方で、新たにアセットマネジメント契約を受託したことにより65,220百万円の残高が増加し、当第1四半期連結会計期間末のアセットマネジメント受託資産残高は、1,154,531百万円となりました。

以上の結果、不動産ファンド・コンサルティング事業の売上高は938百万円(前年同四半期比0.3%増)、セグメント利益は616百万円(前年同四半期比5.2%増)となりました。

(注) アセットマネジメント受託資産残高には、一部コンサルティング契約等に基づく残高を含んでおります。

 

(不動産管理事業)

当第1四半期連結累計期間は、新規契約の獲得および既存契約の維持に努めました。当第1四半期連結会計期間末での管理棟数は、オフィスビル、ホテルおよび物流施設等で447棟、分譲マンションおよび賃貸マンションで242棟、合計689棟(前年同四半期末比23棟増加)となりました。

以上の結果、不動産管理事業の売上高は1,209百万円(前年同四半期比0.3%減)、セグメント利益は213百万円(前年同四半期比19.8%増)となりました。

 

(ホテル事業)

当第1四半期連結累計期間も引続き、お客様の安全、安心を第一に考え、営業活動にあたりましたが、新型コロナウイルス感染症拡大の影響は大きく、売上高・セグメント損益とも前年同四半期を大きく下回りました。

以上の結果、売上高は82百万円(前年同四半期比61.4%減)、セグメント損失は218百万円(前年同四半期はセグメント損失166百万円)となりました。

 

②経営成績等に関する分析、検討内容

当第1四半期累計期間は、2021年1月初旬に再発令された緊急事態宣言下での営業活動となりました。宣言を受けて、自社運営ホテル5棟のうち4棟において臨時休業対応を行っていますが、ポートフォリオ経営を推進する当社グループの業績への影響は非常に軽微であり、業績は順調に推移しています。また、当社グループの主要ターゲット市場である首都圏不動産投資市場では、ホテルや商業施設を除けば、足元の不動産取引はコロナ禍前の水準にまで概ね回復しており、当社大型開発案件の物流施設「 T’s Logi 蓮田」も計画通りに国内不動産ファンドへの売却が完了しました。不動産流動化事業においても、仕入及び物件販売の契約は好調に進捗しています

これらの事業活動の結果、当第1四半期連結累計期間の業績は、前年同四半期に利益率の高い大型物件の販売が複数あった反動により、税引前四半期利益は前年同四半期比16.6%減となりましたが、通期計画に対しては、不動産流動化事業の利益率が期初の想定を上回り、税引前利益ベースで55.8%の進捗となりました。今後の事業環境における懸念事項として、企業のテレワーク浸透や業況悪化を背景とした都心オフィスの空室率上昇、各国の金融政策の転換などが挙げられますが、当社グループは不動産市場の動向を注視しつつ、引き続き仕入・販売活動を積極的に推進する方針です

 

(2) 財政状態の分析

当第1四半期連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末に比べ3,680百万円減少し、158,003百万円となりました。負債は6,233百万円減少し、96,481百万円となりました。

総資産が減少した主な要因は、棚卸資産の減少によるものであります。負債が減少した主な要因は、借入金の減少及び営業債務及びその他の債務の減少によるものであります。

また資本は2,552百万円増加し、61,522百万円となりました。これは主に、利益剰余金の積み上げと配当金の支払によるものであります。

 

(3) キャッシュ・フローの状況の分析

当第1四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ1,590百万円減少35,449百万円となりました。

当第1四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動により獲得した資金は、10,165百万円(前年同四半期比52.4%増)となりました。これは主に、税引前四半期利益4,468百万円、棚卸資産の減少8,834百万円、営業債務及びその他の債務の減少1,747百万円、法人所得税の支払額1,603百万円等によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動により使用した資金は、5,907百万円(前年同四半期は、240百万円の使用)となりました。これは主に、投資不動産の取得による支出5,963百万円、その他の金融資産の回収による収入97百万円等によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動により使用した資金は、5,848百万円(前年同四半期比3.5%減)となりました。これは主に、長期借入れによる収入10,006百万円があったものの、長期借入金の返済による支出15,549百万円及び配当金の支払額881百万円等があったことによるものであります。

 

(4) 事業上及び財務上の対処すべき課題

当第1四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。

なお、当社は財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めておりますが、前事業年度の有価証券報告書提出日後、当四半期累計期間において重要な変更はありません。

 

(5) 研究開発活動

該当事項はありません。

 

3 【経営上の重要な契約等】

当第1四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。