第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当第1四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。また、前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」について重要な変更はありません。

 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析、検討内容

①事業環境と経営成績等の状況に関する認識及び分析、検討内容

当第1四半期連結累計期間(2021年12月1日~2022年2月28日)における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症の再拡大により、持ち直しの動きは弱い状況にあります。また、ロシアによるウクライナ侵攻を発端とした昨今の不安定な国際情勢においては地政学的リスクが高まっており、そこから生じる世界経済の混乱、先進諸国の資源価格高騰などにも注視が必要です

当社グループが属する不動産業界においては、2021年の国内不動産投資額は約4.5兆円(前年比約2%減)となりました。市場への物件の供給不足を背景に投資額は若干減少したものの、不動産取引は活発であり、依然として投資家の積極的な投資姿勢が見られています。また、賃貸市場が調整局面に入っているオフィスビルは、投資市場では価格を維持しており、取引量も2020年を上回り堅調です(民間調査機関調べ)

住宅市場はおおむね好調な様相が見られ、首都圏分譲マンション市場における2021年通年の新築発売戸数は33,636戸と、前年比23.5%増となりました。初月契約率も、73.3%と2015年以来の70%台を記録しました。また、中古マンションにおいても、2021年通年の成約戸数は39,812戸と前年比で11.1%増となっています。分譲戸建市場においても、2021年通年の新設住宅着工戸数は5.7万戸(前年比5.0%増)となりました(民間調査機関調べ)

2021年通年の建築費は、鉄筋コンクリート造の建築費平均坪単価が953千円/坪(前年比4.5%上昇)、木造は平均569千円/坪(前年と変わらず)となりました。資材価格の高騰が見られており、その影響が建築費にまで及んでいます(国土交通省調べ)。

東京都心ビジネス5区のオフィスビル賃貸市場では、2022年1月時点の平均空室率は6.3%(前年同月比1.4ポイントの上昇)、平均賃料は、20,508円/坪(前年同月比1,338円の低下)と都心部オフィス賃貸マーケットは下降局面にありますが、一部下げ止まりも見られています。2023年には新築オフィスビルの大量供給が予定されており、引き続き需給動向の注視が必要です(民間調査機関調べ)。

一方、マンション賃貸市場は堅調に推移しており、首都圏賃貸マンションにおける2022年1月時点の平均募集賃料は10,899円/坪(前年同月比 3.1%の上昇)、J-REITが東京圏で保有するマンションにおける2021年11月末時点の平均稼働率は97.0%(前年同月比 0.6ポイントの上昇)となりました。ワンルームマンションは都心と東京郊外で二極化しており、単身者の郊外志向により東京23区では賃料下落傾向が見られています(民間調査機関調べ)

首都圏物流施設賃貸市場では、2022年1月の賃貸ストックは740万坪(前年同月比14.9%増)となりました。空室率は2.5%と2021年10月の1.7%から上昇しましたが、賃料は緩やかに上昇を続けています。依然として賃貸需給は均衡していますが、今後も新規供給が見込まれるため、需給バランスを注視する必要があります(民間調査機関調べ)。

不動産ファンド市場は、引き続き市場規模の拡大が続いています。2022年1月のJ-REITの運用資産額は 21.2兆円(前年同月比 0.7兆円の増加)、私募ファンドは運用資産額 23.4兆円(2021年6月時点、前年同月比 2.3兆円の増加)となり、両者を合わせた証券化市場の規模は 44.6兆円まで拡大しました(民間調査機関調べ)。

東京都のビジネスホテル市場では、2021年通年の平均客室稼働率は41.8%(コロナ禍前の2019年同期は85.1%)、東京都の全施設タイプにおける2021年通年の延べ宿泊者数は3,656万人(2019年同期は7,898万人)となりました。新型コロナウイルス変異株の感染が国内で拡大しており、ホテル市場の復調にはいまだ時間を要する見通しです(観光庁調べ)。

このような事業環境の中、当社グループは不動産ファンド・コンサルティング事業において、アセットマネジメント受託資産残高を伸長させるとともに、不動産再生事業や不動産開発事業において、物件販売ならびに将来の収益の源泉となる収益不動産や各種開発用地の取得を進めてまいりました。

以上の結果、当第1四半期連結累計期間における売上高は26,315百万円(前年同四半期比4.8%増)、営業利益は5,685百万円(同22.5%増)、税引前四半期利益は5,420百万円(同21.3%増)、親会社の所有者に帰属する四半期利益は3,625百万円(同17.7%増)となりました。

 

セグメント毎の業績は次のとおりであります。

当第1四半期連結会計期間より、「不動産流動化事業」から「不動産再生事業」にセグメント名称を変更しております。当該変更はセグメント名称の変更であり、セグメント情報に与える影響はありません。

 

(不動産再生事業)

当第1四半期連結累計期間は、「御茶ノ水トーセイビル」(東京都千代田区)、「本厚木トーセイビルⅡ」(神奈川県厚木市)、「秋葉原トーセイビルⅢ」(東京都台東区)等24棟のバリューアップ物件及び中古区分マンション41戸を販売いたしました。

当第1四半期連結累計期間の仕入につきましては、バリューアップ販売物件として、収益オフィスビル、賃貸マンション合わせて8棟及び中古区分マンション37戸を取得しております。

また、保有する収益不動産の評価を見直したことにより、棚卸資産評価損の戻入を456百万円計上しております。

以上の結果、不動産再生事業の売上高は18,719百万円(前年同四半期比30.9%増)、セグメント利益は4,133百万円(前年同四半期比27.5%増)となりました。

 

(不動産開発事業)

当第1四半期連結累計期間は、「T'S BRIGHTIA南青山EAST」(東京都港区)を販売いたしました。また、需要が堅調な戸建住宅の販売にも注力し、「THEパームスコートひばりが丘」(東京都西東京市)、「THEパームスコート鎌倉城廻」(神奈川県鎌倉市)等において、17戸を販売いたしました。

当第1四半期連結累計期間の仕入につきましては、賃貸アパート開発用地1件、27戸分の戸建住宅開発用地を取得しております。

また、保有する収益不動産の評価を見直したことにより、棚卸資産評価損の戻入を66百万円計上しております。

以上の結果、不動産開発事業の売上高は3,140百万円(前年同四半期比56.3%減)、セグメント利益は616百万円(前年同四半期比5.9%減)となりました。

 

(不動産賃貸事業)

当第1四半期連結累計期間は、保有する賃貸用棚卸資産19棟を売却した一方、新たに収益オフィスビル、賃貸マンション等4棟を取得し、また取得後の空室のリーシングに努めたことに加え、保有する固定資産及び棚卸資産のリーシング活動にも注力いたしました。

以上の結果、不動産賃貸事業の売上高は1,446百万円(前年同四半期比4.7%増)、セグメント利益は733百万円(前年同四半期比0.7%増)となりました。

 

(不動産ファンド・コンサルティング事業)

当第1四半期連結累計期間は、前連結会計年度末のアセットマネジメント受託資産残高(注)1,420,867百万円から、ファンドの物件売却等により20,839百万円の残高が減少した一方で、新たにアセットマネジメント契約を受託したことにより109,223百万円の残高が増加し、当第1四半期連結会計期間末のアセットマネジメント受託資産残高は、1,509,252百万円となりました。

以上の結果、不動産ファンド・コンサルティング事業の売上高は1,167百万円(前年同四半期比24.4%増)、セグメント利益は698百万円(前年同四半期比13.2%増)となりました。

(注) アセットマネジメント受託資産残高には、一部コンサルティング契約等に基づく残高を含んでおります。

 

(不動産管理事業)

当第1四半期連結累計期間は、新規契約の獲得および既存契約の維持に努めました。当第1四半期連結会計期間末での管理棟数は、オフィスビル、ホテル及び物流施設等で469棟、分譲マンションおよび賃貸マンションで296棟、合計765棟(前年同四半期末比76棟増加)となりました。

以上の結果、不動産管理事業の売上高は1,485百万円(前年同四半期比22.8%増)、セグメント利益は280百万円(前年同四半期比31.5%増)となりました。

 

(ホテル事業)

当第1四半期連結累計期間も引続き新型コロナウイルス感染症の影響は継続しておりますが、既存ホテルの稼働率の改善等に向けて取り組み、売上高・セグメント損益とも前年同四半期を上回りました。

以上の結果、売上高は356百万円(前年同四半期比331.6%増)、セグメント損失は188百万円(前年同四半期はセグメント損失218百万円)となりました。

 

②経営成績等に関する分析、検討内容

当社グループの主力市場である不動産投資市場では、引き続き国内外投資家による積極的な投資活動が続いています。このような事業環境のもと、当社グループの業績は順調に推移しており、なかでも国内外投資家の不動産投資ファンドの運営をサポートする当社不動産ファンド・コンサルティング事業では、受託資産残高がさらに伸長し、総額1.5兆円超(前期末比883億円増)と着実に成長しております。また、不動産再生事業ならびに不動産開発事業の1棟物件販売も好調に推移し、当第1四半期累計期間の業績は売上高263億円(前年同四半期比4.8%増)、営業利益56億円(同22.5%増)、税引前四半期利益54億円(同21.3%増)となり、税引前利益の通期計画に対する進捗率は45.2%となりました。

今後の事業環境における懸念事項として、ロシアのウクライナ侵攻を発端とした世界経済の混乱、資源高による物価上昇、各国の金融緩和縮小の加速、ウィズコロナ・アフターコロナにおける社会変化などが挙げられますが、当社は不動産市場の動向を注視しつつ、引き続き仕入・販売活動を積極的に推進してまいります

 

(2) 財政状態の分析

当第1四半期連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末に比べ6,389百万円減少し、188,621百万円となりました。負債は7,765百万円減少し、121,287百万円となりました。

総資産が減少した主な要因は、棚卸資産の減少によるものであります。負債が減少した主な要因は、営業債務及びその他の債務が増加したものの、有利子負債や未払法人所得税等の減少によるものであります。

また資本は1,375百万円増加し、67,334百万円となりました。これは主に利益剰余金の積み上げと配当金の支払、自己株式の取得によるものであります。

 

(3) キャッシュ・フローの状況の分析

当第1四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ1,375百万円減少32,185百万円となりました。

当第1四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動により獲得した資金は、9,835百万円(前年同四半期比3.2%減)となりました。これは主に、税引前四半期利益5,420百万円、棚卸資産の減少7,884百万円、法人所得税の支払額3,459百万円等によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動により使用した資金は、2,918百万円(前年同四半期比50.6%減)となりました。これは主に、その他の金融資産の取得による支出2,878百万円等によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動により使用した資金は、8,292百万円(前年同四半期比41.8%増)となりました。これは主に、長期借入れによる収入4,829百万円があったものの、長期借入金の返済による支出12,290百万円及び配当金の支払額1,777百万円等があったことによるものであります。

 

 

(4) 事業上及び財務上の対処すべき課題

当第1四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。

なお、当社は財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めておりますが、前事業年度の有価証券報告書提出日後、当四半期累計期間において重要な変更はありません。

 

(5) 研究開発活動

該当事項はありません。

 

3 【経営上の重要な契約等】

当第1四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。