当第3四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。また、前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」について重要な変更はありません。
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
当第3四半期連結累計期間(2021年12月1日~2022年8月31日)における我が国経済は、行動制限の解除等により経済活動の正常化が進み、持ち直しの動きがみられます。一方、世界的な金融引き締め等を背景とした海外景気の下振れや、資源価格の高騰と円安による物価上昇が、本邦企業収益や個人消費に及ぼす影響については留意が必要です。
当社グループが属する不動産業界においては、2022年1月~6月の国内不動産投資額が1.4兆円(前年同期比23%減)となりました。投資額は若干減少したものの、日本の金融緩和政策の継続や円安を背景に海外投資家の日本の不動産市場に対する注目度は高く、オフィスや物流施設、レジデンスへの投資需要の増加が期待されます(民間調査機関調べ)。
首都圏分譲マンション市場は、2022年1月~7月の新築発売戸数は14,984戸と、前年同期比1.6%減となりました。初月契約率は、計画的な竣工後販売の増加などにより、好不調の目安となる70%を下回る月があるものの、堅調に推移しています。また、首都圏中古マンション市場においては、2022年1月~7月の成約戸数が21,389戸と前年同期比で11.9%減少しましたが、成約価格は引き続き上昇傾向にあり活況を呈しています。分譲戸建市場においては、2022年1月~6月の新設住宅着工戸数は2.9万戸(前年同期比5.8%増)となりました(民間調査機関調べ)。
2022年1月~7月の建築費は、鉄骨鉄筋コンクリート造の建築費平均坪単価が1,514千円/坪(前年同期比29.3%上昇)、木造は平均577千円/坪(前年同期比1.8%上昇)となりました。ともに主要な鋼材輸出国でもあるロシアとウクライナの軍事衝突や円安の影響により資材価格が高騰しており、建築費は引き続き上昇しています(国土交通省調べ)。
東京都心ビジネス5区のオフィスビル賃貸市場は、2022年7月時点の平均空室率は6.4%(前年同月比0.1ポイント上昇)、平均賃料は20,262円/坪(前年同月比783円の低下)と下降傾向にあるものの速度は鈍化しています。2023年には新築オフィスビルの大量供給が予定されており、引き続き需給動向の注視が必要です(民間調査機関調べ)。
一方、マンション賃貸市場は堅調に推移しており、首都圏賃貸マンションにおける2022年7月時点の平均募集賃料は11,018円/坪(前年同月比1.1%の上昇)、J-REITが東京圏で保有するマンションにおける2022年4月末時点の平均稼働率は96.3%(前年同月比と同水準)となりました。東京23区のシングル向けマンションの賃料は、昨年までの下落基調は一服し、横ばいとなっています(民間調査機関調べ)。
首都圏物流施設賃貸市場では、2022年7月の賃貸ストックは791万坪(前年同月比15.2%増)となりました。空室率は3.1%と前年同期比で1.8ポイント上昇しましたが、賃料は緩やかに上昇を続けています。堅調な需要は継続しているものの、新規開発による供給増加により、リーシングに時間を要する事例も一部出てきています(民間調査機関調べ)。
不動産ファンド市場は、引き続き市場規模の拡大が続いています。2022年7月のJ-REITの運用資産額は21.5兆円(前年同月比0.6兆円の増加)、私募ファンドは運用資産額24.1兆円(2021年12月末時点、前年同月比1.6兆円の増加)となり、両者を合わせた証券化市場の規模は45.6兆円まで拡大しました(民間調査機関調べ)。
東京都のビジネスホテル市場では、2022年1~5月の平均客室稼働率は50.9%(前年同期は34.3%)、東京都の全施設タイプにおける同期間の延べ宿泊者数は1,979万人(前年同期比64.3%増)となりました。外出制限が解除された国内の宿泊者数の増加によりホテル事業は回復の兆しが見られ、今後、入国制限緩和によるインバウンドの需要拡大が更なる回復の後押となることが期待されます(観光庁調べ)。
このような事業環境の中、当社グループは不動産ファンド・コンサルティング事業において、アセットマネジメント受託資産残高を伸長させるとともに、不動産再生事業や不動産開発事業において、物件販売ならびに将来の収益の源泉となる収益不動産や各種開発用地の取得を進めてまいりました。
以上の結果、当第3四半期連結累計期間における売上高は54,933百万円(前年同四半期比5.0%増)、営業利益は11,155百万円(同1.7%増)、税引前四半期利益は10,516百万円(同0.3%増)、親会社の所有者に帰属する四半期利益は7,175百万円(同1.4%増)となりました。
セグメント毎の業績は次のとおりであります。
第1四半期連結会計期間より、「不動産流動化事業」から「不動産再生事業」にセグメント名称を変更しております。当該変更はセグメント名称の変更であり、セグメント情報に与える影響はありません。
(不動産再生事業)
当第3四半期連結累計期間は、「セントラル南大塚第一ビル」(東京都豊島区)、「NACビルディング」(東京都立川市)、「加須倉庫」(埼玉県加須市)等のバリューアップ物件34棟及び中古区分マンション101戸を販売いたしました。
仕入につきましては、収益オフィスビル、賃貸マンション等を合わせて28棟、土地4件及び中古区分マンション99戸を取得しております。
また、保有する収益不動産の評価の見直しにより、棚卸資産評価損の戻入を532百万円計上しております。
以上の結果、不動産再生事業の売上高は33,897百万円(前年同四半期比12.8%増)、セグメント利益は6,569百万円(前年同四半期比9.2%減)となりました。
(不動産開発事業)
当第3四半期連結累計期間は、「T'S BRIGHTIA南青山EAST」(東京都港区)を販売いたしました。また、需要が堅調な戸建住宅の販売にも注力し、「THEパームスコート世田谷八幡山」(東京都世田谷区)、「THEパームスコート三鷹ルミエ」(東京都三鷹市)等において、67戸を販売いたしました。
仕入につきましては、賃貸マンション開発用地2件、賃貸アパート開発用地2件、収益オフィスビル開発用地2件、92戸分の戸建住宅開発用地を取得しております。
また、保有する収益不動産の評価の見直しにより、棚卸資産評価損の戻入を213百万円計上しております。
以上の結果、不動産開発事業の売上高は6,524百万円(前年同四半期比37.8%減)、セグメント利益は1,013百万円(前年同四半期比20.9%減)となりました。
(不動産賃貸事業)
当第3四半期連結累計期間は、保有する賃貸用棚卸資産24棟を売却した一方、新たに収益オフィスビル、賃貸マンション等22棟を取得し、また取得後の空室のリーシングに努めたことに加え、保有する固定資産及び棚卸資産のリーシング活動にも注力いたしました。
以上の結果、不動産賃貸事業の売上高は4,490百万円(前年同四半期比12.5%増)、セグメント利益は2,286百万円(前年同四半期比13.4%増)となりました。
(不動産ファンド・コンサルティング事業)
当第3四半期連結累計期間は、前連結会計年度末のアセットマネジメント受託資産残高(注)1,420,867百万円から、新たにアセットマネジメント契約を受託したことにより408,256百万円の残高が増加した一方で、ファンドの物件売却により110,364百万円の残高が減少したこと等により、当第3四半期連結会計期間末のアセットマネジメント受託資産残高は、1,718,759百万円となりました。
以上の結果、不動産ファンド・コンサルティング事業の売上高は3,949百万円(前年同四半期比9.0%増)、セグメント利益は2,415百万円(前年同四半期比1.7%減)となりました。
(注) アセットマネジメント受託資産残高には、一部コンサルティング契約等に基づく残高を含んでおります。
当第3四半期連結累計期間は、新規契約の獲得及び既存契約の維持に努めました。当第3四半期連結会計期間末での管理棟数は、オフィスビル、ホテル及び物流施設等で475棟、分譲マンション及び賃貸マンションで321棟、合計796棟(前年同四半期末比88棟増加)となりました。
以上の結果、不動産管理事業の売上高は4,732百万円(前年同四半期比23.5%増)、セグメント利益は811百万円(前年同四半期比31.7%増)となりました。
当第3四半期連結累計期間も引続き新型コロナウイルス感染症の影響は継続しておりますが、既存ホテルの稼働率の改善等に向けて取り組み、売上高・セグメント損益とも前年同期を上回りました。
以上の結果、ホテル事業の売上高は1,338百万円(前年同四半期比325.1%増)、セグメント損失は316百万円(前年同四半期はセグメント損失622百万円)となりました。
当社グループの主力市場である国内不動産投資市場では、国内外の不動産投資家の積極的な投資姿勢に大きな変化は見られず、堅調に取引が継続しています。このような事業環境のなか、当第3四半期累計期間の当社グループの業績は各事業で順調に推移し、通期計画に対する進捗率は売上高ベースで68.7%、税引前利益ベースで87.6%となりました。主力事業の不動産再生事業は、オフィスビルや一棟収益マンション、区分マンション等の販売が計画通りに進捗し、利益率は期初想定を若干上振れて推移しました。一方、不動産開発事業は、分譲マンションの竣工引渡を第4四半期に予定しているため通期計画に対する営業利益の進捗率が5割を下回りましたが、業績は概ね社内計画通りに進捗しています。
また、当社が安定収益事業と位置付けるストック・フィービジネスにおいては、回復途上にあるホテル事業を含めて、各事業の利益はほぼ計画通り推移しました。なかでも不動産ファンド市場拡大の受け皿として近年成長を続けている不動産ファンド・コンサルティング事業は、受託残高を順調に伸ばし、受託資産残高は総額1.7兆円超(前期末比2,978億円増)に拡大しました。個人投資家向け商品である不動産クラウドファンディング「トーセイ不動産クラウド TREC FUNDING」も、当第3四半期に第4号ファンドの募集を完了し、9月より運用を開始しています。今後も国内外不動産投資家や個人投資家の皆さまへの高品質なサービスの提供を通じて、事業成長を目指してまいります。
なお、直近において、わが国経済は、欧米の金融引き締めや資源価格の高騰、世界経済の減速懸念などで事業環境の不透明感が増していますが、国内不動産投資市場は、低金利環境の継続と足元の円安進行を背景に、海外投資家からの注目がさらに高まっています。当社は不動産市場の動向を注視しつつ、引き続き仕入・販売活動を積極的に推進してまいります。
当第3四半期連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末に比べ10,216百万円増加し、205,227百万円となりました。負債は5,125百万円増加し、134,177百万円となりました。
総資産が増加した主な要因は、現金及び現金同等物が減少したものの、棚卸資産及びその他の金融資産が増加したことによるものであります。負債が増加した主な要因は、未払法人所得税等が減少したものの、営業債務及びその他の債務や有利子負債が増加したことによるものであります。
また資本は5,090百万円増加し、71,049百万円となりました。これは主に利益剰余金の積み上げと配当金の支払、自己株式の取得によるものであります。
当第3四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ2,701百万円減少し、30,859百万円となりました。
当第3四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
営業活動により獲得した資金は、1,823百万円(前年同四半期比56.3%減)となりました。これは主に、税引前四半期利益10,516百万円、棚卸資産の増加4,728百万円、法人所得税の支払額5,099百万円等によるものであります。
投資活動により使用した資金は、8,476百万円(前年同四半期比35.2%減)となりました。これは主に、投資不動産の取得による支出3,095百万円、その他の金融資産の取得による支出2,910百万円、子会社の取得による支出2,308百万円等によるものであります。
財務活動により獲得した資金は、3,944百万円(前年同四半期比6.7%減)となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出23,908百万円及び配当金の支払額1,814百万円等があったものの、長期借入れによる収入30,115百万円等があったことによるものであります。
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
なお、当社は財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めておりますが、前事業年度の有価証券報告書提出日後、当四半期累計期間において重要な変更ありません。
該当事項はありません。
当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。