第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

(1)会社の経営の基本方針

当社グループは基本理念である『Partner For Life ~一生涯のお付き合い~』を実現すべく、幾世代の生活を守り続けるエコロジーマンション『シェルゼ』ならびに賃貸アパートメントブランド『MIJAS(ミハス)』および賃貸マンションブランド『EL FARO(エルファーロ)』を主力商品として、他社との差別化を図り安定的な企業成長を続けていくことを経営目標としております。 

この経営目標を実現するための基本方針は以下のとおりです。

①住宅系不動産業を中核とし、少数精鋭にて、高い収益率を生み出すプロ集団を目指す。

②お客様からの高い評価、信頼を得るために、常に新しいものへチャレンジする企業として、常にお客様のニーズを先取りし、柔軟に対応していく。

③高い収益、安定した収益を確保するために、お客様ニーズを先取りしたマーケティングを実現し、これに
付加価値を加えていく発想・アイデアを生み出していく。

近年、環境・建築・安全に対するお客様の関心が高まりを見せる中、当社グループはお客さまのあらゆるニーズに真摯に応え、コミュニティ支援も行っていくことで真に満足戴けるマンションライフを提供してまいります。そのために幾世代の生活を守り続けるエコロジーマンション『シェルゼ』として、他社とは差別化した健康・快適・省エネで資産価値の維持が図れる外断熱工法を採用した分譲マンション、投資用不動産として賃貸アパートメントブランド『MIJAS(ミハス)』および賃貸マンションブランド『EL FARO(エルファーロ)』の供給拡大に積極的に取り組んでまいります。

 

(2)目標とする経営指標

当社グループは、安定的な企業成長を目指し、収益性を重視した経営を行っております。具体的な経営指標と
しましては、売上高経常利益率及び自己資本比率に主眼を置き、安定的な業績の実現を目指しております。

 

(3)中長期的な会社の経営戦略

当社グループは、企業活動を継続していくために、開発事業用地や中古物件の調達力・情報力が特に重要であることから、業務効率の高い少数精鋭の組織の構築、人的リソースの確保によって事業拡大と組織力強化を継続し、当社グループの主力事業である不動産開発市場で資金効率の高い事業を中心に取り組み、経営の安定と成長を実現してまいります。
 具体的な事業推進の方針は、以下のとおりです。

 

①不動産分譲事業

分譲事業については、短期間での資金回収が見込める投資用不動産シリーズとして、賃貸アパートメントブランド『MIJAS(ミハス)』シリーズ、賃貸マンションブランド『EL FARO(エルファーロ)』シリーズ、不動産開発再生事業として『ME BLD.(エムイービルド)』シリーズなどを中心に展開し営業基盤を固め、収益性の高い分譲マンション事業についても、他社と共同にて事業に着手してまいります。

 

・物件調達力の強化

主力事業である不動産開発事業において、開発事業用地や中古物件の調達力が特に重要であることから、人的リソースの確保や関係業者とのリレーション強化などにより、「モノ創りにこだわった総合デベロッパー」として情報分析力、事業企画力など強みを最大限に生かし、立地を厳選し、仕入コストを低減することによる市況変動リスクへの耐性強化を図りながら、物件調達力を強化してまいります。また、人的リソースの活用によって更なる生産性向上を図るため、必要とされる領域を見極めた上でDX(デジタルトランスフォーメーション)推進にも取り組んでまいります。

 

 

②不動産賃貸事業

子会社の株式会社明豊プロパティーズ、株式会社ハウスセゾンエンタープライズにおいては、安定した収益確保を目的とした収益不動産の取得及びプロパティーマネージメント業務の受託戸数の増加による収益の拡大を図ってまいります。

 

・カスタマーサクセスの更なる強化

不動産による資産運用にはお客様との信頼関係が特に重要であることから、当社グループでは、CS活動に積極的に取り組み、多様化するお客様のニーズを先取りしたサービスの提供・提案を行うことで、お客様満足度の向上に努めております。昨今では、新型コロナウイルスの影響により、対面での接点がもちづらい環境にありますが、お客様との信頼関係の維持・向上に向けて、これまで以上にカスタマーリレーションに注力してカスタマーサクセスの強化を図り、もって当社グループの事業成長につなげていけるよう具体的施策に取り組んでまいります。

 

(4)会社の対処すべき課題

当社の賃貸アパートメントブランド『MIJAS(ミハス)』事業を中心とする投資用賃貸不動産市場においては、地方都市を中心として空家数の増加が続いており、全国的な需要回復が難しい中で安定した入居率を確保するには、将来的にも高い入居率が見込める都心エリアへの重点的な物件供給、また付加価値サービスの提供による差別化戦略が求められております。

これらの状況を踏まえ、当社及び当社グループは主力の『MIJAS(ミハス)』事業に加え、多様な顧客ニーズに対応した商品開発に取り組み、プレミアム賃貸マンション事業『EL FARO(エルファーロ)』シリーズをはじめとし、不動産再生事業『ME BLD.(エムイービルド)』、不動産小口化事業など、安定した収益の更なる確保を目指し事業活動を展開してまいります。

  また、新型コロナウイルス感染症による経済活動への影響は多岐にわたり、景気の先行きは依然として不透明な状況にあります。このような環境下において当社グループは、安定的に事業継続を行うべく、強固な財務体質の構築と流動性資金の確保を図ってまいります。なお、当社グループの主力事業である不動産分譲事業、不動産賃貸事業への影響については、緊急事態宣言下での販売活動は縮小せざるをえなかったものの、本報告書提出日現在において、賃貸住宅市場と賃貸住宅向け不動産投資市場における需要は減退しておらず、また、当社の主力事業への一定の評価も得られており、今後も影響を最小限に留めるよう努めてまいります。

 

 

2 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避に努め、また万が一発生した場合には、その影響を最小限にとどめるよう対応に努めていく方針であります。また、以下の記載は当社株式への投資に関するリスクをすべて網羅するものではありませんので、この点にご留意ください。

 

(1)不動産分譲事業における市況、金利動向および税制について

不動産分譲事業においては、景気動向、金利動向、地価動向、新規供給動向及び不動産に係る税制等の影響を受けやすいため、景気の悪化や大幅な金利上昇、新規大量供給による販売価格の下落など経済情勢に変化があった場合には、お客様の購入意欲を減退させる可能性があり、その場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、上記経済情勢の変化は、事業用地の仕入価格の変動要因にもなり、事業用地の仕入れが計画通りに進まない場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性もあります。
 また不動産分譲事業は、建設業者との間にて工事請負契約を締結し、建物の建設工事を行っております。そのため建設業者の資材・部材の調達費や労務コストにおいて、国内外の経済情勢により価格高騰などが発生した場合には、当社グループの建築費上昇という結果をもたらす可能性があり、その場合には当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2)有利子負債への依存について

当社グループは不動産分譲事業における事業資金を主に金融機関からの借入金により調達しており、有利子負債への依存度が高い水準にあることから、現行の金利水準が大幅に変動した場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

2020年7月

2021年7月

2022年7月

 

有利子負債残高(千円)(A)

5,882,774

5,497,989

7,046,032

 

総資産額(千円)(B)

11,448,357

11,607,015

13,987,584 

 

有利子負債依存度(%)(A)/(B)

51.4

47.4

50.4

 

 

(3)物件の引渡時期等による業績の変動について

不動産分譲事業においては、顧客への引渡時に売上高を計上しておりますが、引渡時期につきましては、一般的に転勤や転居の多い、2月から3月に集中することが多くなっており、その結果、売上高の計上が下期に集中する傾向にあります。また天災など不測の事態により物件の引渡時期が期末を越える遅延が生じた場合や期末近くに竣工・引渡を計画している物件について、顧客への引渡が翌期にずれ込む事態が生じた場合には、当該期の当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4)瑕疵担保責任について

当社グループは独自に「標準仕様書」「品質管理基準」「アフターサービス基準」を定め、設計段階から建設工事・竣工に至る各過程での重要なポイントを各現場で検査・確認し、高品質な住宅づくりに努めております。
  しかしながら、建物竣工後、ある一定期間内において、設計・施工上の問題等に起因する瑕疵など、不具合が生じた場合には、間接的な損害を含め、不具合が原因で生じた損害に対する責任として、損害賠償等による費用が発生する可能性があります。その場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5)棚卸資産の評価に関する会計基準の適用による業績への影響について

「棚卸資産の評価に関する会計基準」(企業会計基準委員会 2019年7月4日 企業会計基準第9号)を適用しておりますが、この会計基準は、期末に保有している棚卸資産について、時価(正味売却価格)が取得原価よりも下落している場合には、その差額について売上原価に費用処理するものであります。今後、景気変動及び不動産市況の悪化等により、時価(正味売却価額)が取得原価よりも下落する棚卸資産が発生した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6)法的規制について

不動産取引については、「宅地建物取引業法」、「国土利用計画法」、「建築基準法」、「都市計画法」、「不動産特定事業法」などの法的規制があります。当社グループは宅地建物取引業者としてこれらの規制を受けており、「宅地建物取引業法」に基づく免許を受け、事業を展開しております。        
 今後、これらの法的規制の改廃や新たな法的規制が設けられる場合等においては、当社グループの事業に影響を及ぼす可能性があります。

 

(7)災害の発生及び地域偏在について

地震、暴風雨、洪水等の自然災害、戦争、暴動、テロ、火災等の人災が発生した場合、当社グループが所有する不動産の価値が著しく下落する可能性があり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループが保有する不動産は、経済規模や顧客のニーズを考慮に入れ、東京を中心とする首都圏エリアが中心であり、当該地域における地震その他の災害、首都圏経済の悪化等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(8)新型コロナウイルス感染症について

当社グループは、新型コロナウイルス感染症の拡大による政府発令の緊急事態宣言、事業所内におけるクラスター(感染者集団)といった脅威が顕在化することを想定し、時差出勤、在宅勤務などを積極的に活用し、役職員、お取引先関係者の皆様の健康に配慮した上で、営業活動を推進できるよう、新型コロナウイルス感染症に係る対応方針を策定し、感染防止に努めております。しかしながら、感染者発生による事業所の閉鎖、在宅勤務等により、当社社員の出勤が制限された場合、事業を継続するために必要な人員を確保できなくなるなど、事業及び販売活動への支障や生産性の低下が発生し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(9)特定役員への依存について

当社の代表取締役である矢吹満は、経営責任者として経営方針や経営戦略の決定等、当社の事業活動上の重要な役割を果たしております。また本書提出日現在において矢吹満は筆頭株主であり、持株比率は30.69%となっております。取締役会等において役員及び社員への情報共有や権限移譲を進めるなど組織体制の強化を図りながら、同氏に過度に依存しない経営体制の整備を進めております。しかしながら、同氏による株式の売却について、当社の定款上特に制限が設けられておらず、これを制限する合意を当社との間で行っているものでもないことから、その保有する株式の売却状況等により、株式の需給関係及び市場価格等に重大な影響を与える可能性があります。また、現時点において、同氏が何らかの理由により経営者として業務を遂行できなくなった場合には、当社の業務推進及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

① 経営成績の状況

当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウィルス感染症の影響が長期化する中、感染対策の定着やワクチン接種などの各種感染対策を背景に、経済活動の制限緩和が徐々に進み景気回復の兆しも見られておりましたが、新たな変異ウィルスによる新規感染者数が再び増加に転じるなどの未だ予断を許さない状況にあります。また、ウクライナ情勢の長期化に伴う原材料・原油価格の高騰、急速な円安による為替動向の懸念など、依然として先行き不透明な状況が続いております。
当社が属する不動産業界においては、政府による各種支援制度や低金利環境の継続を背景に、コロナ禍による影響は比較的見受けられず、購入意欲は高い水準で推移しておりますが、一方で用地価格や世界情勢の緊迫化により建築資材や住宅設備の供給に制約が生じており、建設工事費のさらなる高騰による不動産価格への影響等が懸念される状況となっております。
このような事業環境下、当社グループは、各事業セグメントにおいて、以下のような取り組みを行いました。
  不動産分譲事業においては、情報分析力、事業企画力などの強みを最大限に生かし、立地を厳選し、仕入れコストを低減することによる市況変動リスクへの耐性強化を図りながら物件調達力の強化を推進しております。また主要ブランド『MIJAS(ミハス)』『EL FARO(エルファーロ)』事業の販売活動においては、3月より本社事務所内にて新規オープンした接客・セミナールームを活かし、個人投資家の皆様に対する不動産投資セミナー等を開催することにより、潜在顧客の掘り起こしと販売活動の強化推進を図っており、「ミハス中野新井薬師Ⅱ」(東京都中野区)等9棟の引渡し、8月より当社グループ会社となりました株式会社協栄組施工の「エルファーロ代々木上原Ⅱ」(東京都渋谷区)を含め10棟の引渡し、その他、不動産再生事業『ME BLD.(エムイービルド)』シリーズ1棟、その他開発事業用地2物件の引渡しを行いました。
  不動産賃貸事業においては、既存オーナー様の利益を最大化していくため、エリアマーケティングに加え、AI査定システム及び成約事例に基づいたベストな賃料設定、首都圏仲介会社とのネットワークを活かしたリーシング戦略の提案によって空室解消を目指し、当社グループの管理物件における高稼働率を実現しております。またオーナー様との情報交換アプリを導入し、CSアンケートを実施するなど継続的な情報共有・情報交換を図っております。また、主要ブランドである『MIJAS(ミハス)』『EL FARO(エルファーロ)』シリーズにつきましては、商品創りから管理まで当社グループにて一貫した「ワンストップサービス」をご提供することにより、高品質、高稼働率の維持に努め、収益性の高い投資用不動産商品として高評価を得ており、投資用不動産シリーズのリピート購入に繋がるなど、グループ内の相乗効果を発揮しております。
 不動産仲介事業においては、不動産分譲事業など他事業を含めた独自の情報網を活用し、顧客ニーズに合わせた物件紹介を行うことで、収益拡大に努めております。
 請負事業においては、当社グループによる『MIJAS(ミハス)』『EL FARO(エルファーロ)』シリーズ4棟の竣工・引渡し、3棟の企画・施工、その他管理物件の特性に合わせたリフォーム・リノベーションを行い収益獲得に努めました。

 

以上の結果、当社グループの当連結会計年度における売上高は、主要ブランド『MIJAS(ミハス)』『ELFARO(エルファーロ)』など投資用不動産の販売案件が、当初予想を上回る高い利益率・利益額を確保することができ、売上高は、111億60百万円前連結会計年度比9.6%増)となり、各段階利益はそれぞれ、営業利益は11億16百万円前連結会計年度比13.6%増)、経常利益は9億32百万円前連結会計年度比3.0%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は6億40百万円前連結会計年度比22.4%減)となりました。

なお、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を当連結会計年度の期首から適用しております。詳細については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(会計方針の変更)」をご参照ください。

セグメント別の業績は、次のとおりであります。

 

[不動産分譲事業]

不動産分譲事業においては、アパート開発事業である『MIJAS(ミハス)』シリーズを9棟、賃貸マンションシリーズ『EL FARO(エルファーロ)』を10棟売却いたしました。また不動産再生事業『ME BLD.(エムイービルド)』シリーズ1棟を売却、その他開発事業用地2物件の売却を行いました。その結果、売上高は85億53百万円前連結会計年度比10.4%増)、セグメント利益は10億50百万円前連結会計年度比33.4%増)となりました。

 

[不動産賃貸事業]

不動産賃貸事業においては、グループ会社である不動産管理会社の管理事業における、プロパティーマネージメント報酬等により、売上高は20億36百万円前連結会計年度比3.8%減)、セグメント利益は2億19百万円前連結会計年度比34.9%減)となりました。

 

[不動産仲介事業]

不動産仲介事業においては、不動産媒介報酬等により、売上高は28百万円前連結会計年度比50.7%減)、セグメント利益は25百万円前連結会計年度比37.7%増)となりました。

 

[請負事業]

請負事業につきましては、工事請負の施工及びリフォーム工事等により、売上高は5億6百万円前連結会計年度比107.5%増)、セグメント利益は21百万円前連結会計年度比621.1%増)となりました。

 

 

[その他]

その他につきましては、報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、主に保険代理業等により、売上高は45百万円前連結会計年度比32.3%増)、セグメント利益は43百万円前連結会計年度比31.3%増)となりました。 

 

② 財政状態の状況

当連結会計年度末の総資産残高は、前連結会計年度末と比較して23億80百万円増加し、139億87百万円となりました。主たる変動要因としては、短期貸付金の回収によって7億24百万円減少したものの、新規開発事業用地の取得により棚卸資産が25億98百万円増加したこと等によるものです。

負債の残高は前連結会計年度末と比較して19億35百万円増加し、84億57百万円となりました。主たる変動要因としては、開発事業用地等の取得資金として長期借入金(1年内返済予定の長期借入金を含む。以下同様。)が11億68百万円、短期借入金が3億97百万円増加したこと等によるものです。

純資産は、前連結会計年度末に比べ4億45百万円増加し、55億30百万円となり、自己資本比率においては4.2ポイント減少し、39.5%となりました。主たる要因としては、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により6億40百万円増加したこと、配当金として1億88百万円支出したこと等によるものです。

 

③ キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)の残高は、前連結会計年度末に比べ1億17百万円増加し、35億円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

[営業活動によるキャッシュ・フロー]

営業活動により使用した資金は18億88百万円(前連結会計年度は14億54百万円の収入)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益により9億28百万円増加した一方で、開発事業用地等取得に係る前渡金支出により1億27百万円、棚卸資産の取得により25億97百万円減少したこと等によるものであります。

 

[投資活動によるキャッシュ・フロー]

投資活動により得られた資金は、6億67百万円(前連結会計年度は1億44百万円の収入)となりました。これは主に、新規貸付により1億50百万円、本社内の接客・セミナールームの設備整備に68百万円を支出したものの、既存貸付金の回収により8億74百万円を回収したこと等によるものであります。

 

[財務活動によるキャッシュ・フロー]

財務活動により得られた資金は13億37百万円(前連結会計年度は4億94百万円の支出)となりました。これは主に、開発事業用地等取得のための資金として、短期借入金及び長期借入金の収入、物件売却による返済等により合計で15億65百万円増加し、配当金支払いにより1億88百万円減少したこと等によるものであります。

 

④ 生産、受注及び販売の状況

a. 生産実績

当社グループは、主として不動産分譲事業、不動産賃貸事業、不動産仲介事業及び請負事業を行っており、生産実績を定義することが困難であるため、生産実績の記載はしておりません。

 

b. 受注実績

当社グループは、受注生産を行っていないため、受注実績の記載はしておりません。

 

c. 販売実績

当連結会計年度に販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

[連結セグメント別業績]

 

 

セグメントの

名称

当連結会計年度
(自 2021年8月1日
  至 2022年7月31日

 

金額(千円)

前期比増減率(%)

不動産分譲事業

共同事業物件

自社単独物件

8,553,257

10.4

小計

8,553,257

10.4

不動産賃貸事業

 

2,036,340

△3.8

不動産仲介事業

 

28,555

△50.7

請負事業

 

497,517

121.1

その他

 

45,154

32.3

合 計

11,160,825

9.6

 

(注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。 

  2.不動産分譲事業における共同事業物件の売上高は各物件の総売上高に対し、当社グループ事業シェアに応じた当社グループの売上高であります。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、経営者による会計方針の選択・適用並びに過去の実績や合理的な方法に基づく見積りが行われ、資産・負債や収益・費用の数値に反映されております。なお、これらの見積りについては継続して評価し、必要に応じて見直しを行っておりますが、見積り特有の不確実性が伴うため、実際の結果と異なる場合があります。

当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。

 

② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 

1)財政状態の分析

(資産合計)

当連結会計年度末の総資産残高は前連結会計年度末と比較して23億80百万円増加し、139億87百万円となりました。主たる変動要因としては、短期貸付金の回収によって7億24百万円減少したものの、新規事業用地購入により棚卸資産が25億97百万円、現金及び預金が1億24百万円増加したこと等によるものです。

 (流動資産)

当連結会計年度末における流動資産の残高は、129億80百万円となり、前連結会計年度末に比べ22億93百万円増加いたしました。これは、短期貸付金が回収により7億24百万円減少した一方、現金及び預金が1億24百万円、賃貸アパートメントブランド事業(MIJAS)及び賃貸マンションブランド(EL FARO)の新規事業用地購入により、棚卸資産等が合計で25億97百万円増加したこと等によるものです。

 (固定資産)

当連結会計年度末における固定資産の残高は、10億7百万円となり、前連結会計年度末に比べ86百万円増加いたしました。これは、繰延税金資産が26百万円増加したこと等によるものです。

 

(負債合計)

負債の残高は前連結会計年度末に比べ19億35百万円増加し、84億57百万円となりました。主たる変動要因としては、開発事業用地等の取得資金として長期借入金(1年内返済予定の長期借入金を含む。以下同様。)が11億68百万円、短期借入金が3億97百万円増加したこと等によるものです。

 

 (流動負債)

当連結会計年度末における流動負債の残高は、40億20百万円となり、前連結会計年度末に比べ17億73百万円増加いたしました。これは、新規事業用地購入に伴い、一年内返済予定の長期借入金が9億81百万円、短期借入金が3億97百万円増加したこと等によるものです。

 (固定負債)

当連結会計年度末における固定負債の残高は、44億37百万円となり、前連結会計年度末に比べ1億62百万円増加いたしました。これは、新規事業用地購入のための資金として長期借入金が1億87百万円増加したこと等によるものです。

 

(純資産合計)

純資産は、前連結会計年度末に比べ4億45百万円増加し、55億30百万円となり、自己資本比率においては4.2ポイント減少し、39.5%となりました。主たる要因としては、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により6億40百万円増加したこと等によるものです。

 

2)経営成績の分析

(売上高)

詳細につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要、①経営成績の状況」及び「(1)経営成績等の状況の概要、④生産、受注及び販売の状況」をご参照ください。

なお、当連結会計年度におきましては売上高が111億60百万円と前連結会計年度と比較して9.6%の増加となり、売上原価88億90百万円前連結会計年度比9.1%増)を差し引き、売上総利益は、22億69百万円前連結会計年度比11.6%増)となり増収・増益となりました。

これは、当社グループ全体の売上高の約8割を占める不動産分譲事業セグメントにおきまして、情報分析力、事業企画力などの強みを最大限に生かし、立地を厳選し、仕入れコストを低減することによる市況変動リスクへの耐性強化を図りながら物件調達力の強化を推進したこと、販売案件はいずれも安定した利益率・利益額を確保できたこと、販売費・管理費の削減に積極的に取り組んだことが増収増益の要因となりました。当連結会計年度において主力の賃貸用アパートメントブランド『MIJAS(ミハス)』シリーズは9棟、賃貸マンション事業『EL FARO(エルファーロ)』シリーズは10棟の引渡し、不動産再生事業として収益用不動産1棟の売却、その他開発事業用地2物件の売却など、多様な顧客ニーズに対応した商品開発に取り組み、主力事業の基盤は変わらず堅調に推移しております。

 

(売上総利益)

当連結会計年度の売上原価は、88億90百万円前連結会計年度比9.1%増)となりました。この結果、売上総利益は、22億69百万円前連結会計年度比11.6%増)となりました。

 

(営業利益)

当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、11億53百万円前連結会計年度比9.7%増)となりました。主な増加要因は、新規社員の採用に伴う人件費の増加等によるものであります。
 この結果、売上総利益から販売費及び一般管理費を減算した営業利益は、11億16百万円前連結会計年度比13.6%増)となりました。

 

(経常利益)

当連結会計年度の営業外損益について、営業外収益が49百万円前連結会計年度比68.8%減)、営業外費用が2億33百万円前連結会計年度比29.6%増)となりました。当連結会計年度の主な内容は、営業外収益が受取利息、営業外費用が支払利息であります。
 この結果、営業利益に営業外損益を加減算した経常利益は、9億32百万円前連結会計年度比3.0%減)、売上高経常利益率は、1.0ポイント減少し、8.4%となりました。

 

(税金等調整前当期純利益)

税金等調整前当期純利益は、9億28百万円前連結会計年度比3.4%減)となりました。

 

(親会社株主に帰属する当期純利益)

法人税、住民税及び事業税、法人税等調整額等を計上したことにより、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、6億40百万円前連結会計年度比22.4%減)となりました。

 

3)キャッシュ・フローの状況の分析

キャッシュ・フローの状況の分析につきましては、「第2 事業の状況 3経営者による財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 

4)資本の財源および資金の流動性

当社グループの事業活動における資金需要の主なものは、不動産分譲事業における事業用地等の購入費用であり、その調達手段は主として金融機関からの借入れによっております。事業用地等の購入費用以外の運転資金につきましては、自己資金で対応することを原則とし、借入れに係る費用を低減するよう努めております。金融機関による借入れにつきましては、現状は比較的低コストで調達できているものの、将来の金融環境によっては、コストを含む調達環境が大きく変動するリスクがあります。

 

5)経営成績に重要な影響を与える要因について

当社グループの経営成績等に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 

6)経営者の問題意識と今後の方針について

当社の賃貸アパートメントブランド『MIJAS(ミハス)』事業を中心とする投資用賃貸不動産市場においては、政府による各種支援制度や低金利環境の継続を背景に、コロナ禍による影響は比較的見受けられず、購入意欲は高い水準で推移しておりますが、一方で用地価格や世界情勢の緊迫化により建築資材や住宅設備の供給に制約が生じており、建設工事費のさらなる高騰による不動産価格への影響等が懸念される状況となっております。

そのような事業環境下、当社の企業理念である、一生涯のお付き合いをいただける様、「モノ創りにこだわった、総合デベロッパー」として、不動産分譲事業におきまして、当社グループにて開発・販売・物件管理を一体としたワンストップサービスの商品として好調な賃貸アパートメントブランド『MIJAS(ミハス)』事業(2022年7月期9棟供給済)、賃貸マンション『EL FARO(エルファーロ)』事業(2022年7月期10棟供給済)を主力事業とし、年間約25棟前後の供給を計画目標として、事業の用地仕入れ活動および販売活動を積極的に展開してまいります。
 また、その他の不動産賃貸事業、請負事業につきましては、今後も事業規模を拡大し、継続的かつ安定的な収益の確保を図ってまいります。

 

4 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

5 【研究開発活動】

 該当する開発活動等はありません。