第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。

 

(1)経営方針・経営戦略

 当社グループは、「住まい創りや不動産価値創造事業を通じて地域社会の文化と歴史の創造に貢献します」という経営理念のもと、「最大たるより最良たるべし」、「オンリーワン(なくてはならない)企業」、「地域密着型企業」及び「CS(顧客満足)・ES(従業員満足)推進企業」の4つを経営の基本路線としております。

 上記の経営理念等のもと、進出地域内の顧客ニーズに対して、広く深く応えることにより、“地域社会になくてはならない存在”となり、それによる収益力の向上及び当社グループのグループ力を生かした資産効率の向上を通じて、安定的かつ継続的な成長を目指します。

 さらに、将来の収益の柱として、ストック事業の強化を行い、収益基盤の拡充を目指します。

 

(2)目標とする経営指標

 分譲マンション市場は、これまで景気の変動に大きく影響され、多くのデベロッパーが淘汰される等の経過をたどってきたことから、財務体質の健全性が事業の継続には不可欠な要素となっています。そこで、当社グループは安定した親会社株主に帰属する当期純利益の確保及びキャッシュ・フローの重視により、有利子負債比率を45%未満に圧縮し、自己資本比率を30%以上に向上していくことを重点目標とし、外部環境の変化に影響されにくい財務体質を構築していきます。

 

(3)経営環境及び優先的に対処すべき課題

 新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大等により、景気の先行きは非常に不透明な状況が続くことが予想されます。当社グループの主力事業である分譲マンション事業につきましては、緊急事態宣言が発令された2020年4月には、モデルルームへの来場者数が落ち込みを見せたものの、5月に緊急事態宣言が解除されて以降は、来場者数は回復し、その後、順調に推移しておりますが、今後の感染拡大の状況によっては、来場者数の減少など、消費マインドの冷え込み等が予想されます。また、依然として、土地価格及び建設工事費等の原価高騰による不動産価格の高額化等、引き続き注意を要する経営環境であると認識しております。なお、モデルルームにおきましては、感染拡大防止のための各種対策を講じており、お客様が安心してご来場いただける環境づくりに努めております。

 このような状況のなかで、当社グループは、新たな中期方針「新型コロナウイルスの猛威による、世界的なパラダイムの大転換の中、商品・サービスの在り方を大胆に変革させ、新たな顧客体験を創造する」を策定しました。新築分譲マンション事業においては、次期以降の売上計上予定マンションの内、既に契約済みの戸数は1,914戸を確保している状況ではありますが、IT技術を活用した新しい販売手法や販売体制へのシフト、またパラダイムの転換に対応した新しい商品やサービスの開発を強化してまいります。

 また、引き続き、中古マンション買取再販事業、介護医療関連事業、小売流通関連事業、エネルギー関連事業の強化拡大と安定収益化に注力するとともに、不動産特定共同事業法を活用した商品開発の強化や、お客様の生涯価値向上のために当社グループ連携だけではなく異業種や異分野とも連携した事業開発も拡充してまいります。

 現在及び今後の外部及び内部環境等の状況を踏まえ、下記のとおり、第58期(2021年6月期)から第60期(2023年6月期)までの3カ年を対象とする中期経営計画を策定しております。

 

 〈スローガン〉

 次世代企業を目指す

 〈中期ビジョン〉

 お客様の生涯価値を豊かにする「地域エコシステムの駆動者」たる次世代企業グループとなる

 エコシステムの駆動者とは……世の中の価値観の変化や、人の行動変容が大きい現代においては、企業が単独で従来のビジネスモデルを守っていくという姿勢だけでは持続的な成長は望めなくなってきています。そのため、複数の企業や団体がパートナーシップを組み、それぞれの技術や強みを活かしながら、競争優位性を保ち、長期的に存続していく必要があります。この業種業態を超えて共存共栄していく仕組みを、ビジネス上の「エコシステム(ビジネス生態系)」と表現します。当社グループがこのエコシステムの中核に位置し、地域ごとに異なる社会的課題や求められるニーズに対して、画一的ではなく多種多様な価値をご提供することを目指します。

 〈中期方針〉

 新型コロナウイルスの猛威による、世界的なパラダイムの大転換の中、

 商品・サービスの在り方を大胆に変革させ、新たな顧客体験を創造する

 〈重点戦略〉

1.不動産関連事業の強化

2.お客様の生涯価値向上のための新たな商品・サービスの企画開発拡充

3.海外事業の推進

4.人材育成及び、生産性とCS/ESの向上

5.財務体質の強化

 

2【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
 なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
 

(1) 当社グループの経営成績等への影響について

① 不動産市況、金利動向等について

 当社グループの不動産関連事業においては、「アルファ」シリーズのマンション分譲、戸建て分譲、注文住宅の受注等を行っております。
 これらの住宅の販売及び受注は、政府の経済政策による影響を受けやすく、不動産市況、住宅ロ-ン控除や住宅贈与等の住宅促進税制の改正、公的及び民間金融機関の住宅ロ-ン金利の動向によって消費者の購買心理の動向に変化が生じた場合には、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

② 有利子負債について

 当社グループの不動産関連事業における分譲マンション事業においては、土地の仕入れ及び建設資金の一部を民間金融機関からの借入れという形で資金調達を行っており、有利子負債依存度が高くなっております。従って、経済不安及び金融引締め等による金融機関の融資抑制、または消費とは相反する金利の上昇等で、資金調達が困難になるような場合において、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
 直近3期における連結での有利子負債依存度は、次のとおりであります。

 

2018年6月期

2019年6月期

2020年6月期

 有利子負債残高(百万円) (A)

33,447

33,071

41,243

 総資産額(百万円)    (B)

79,428

83,902

87,226

 有利子負債依存度(%)(A/B)

42.1

39.4

47.3

 


③ 引渡時期による経営成績の変動について

 当社グループの主要事業であります分譲マンション事業においては、マンションの売買契約成立時ではなく、顧客への引渡時に売上が計上されるため、その引渡時期により上半期と下半期では経営成績に偏りが生じております。また、天災その他予想し得ない事態による建築工期の遅延等、不測の事態により引渡時期が事業年度末を越えて遅延した場合には、当社グループの経営成績に大きく影響を及ぼす可能性があります。
 直近3期における単体での上半期、下半期の経営成績は、次のとおりであります。

項目

2018年6月期

2019年6月期

2020年6月期

上半期

下半期

通期

上半期

下半期

通期

上半期

下半期

通期

 売上高
 (百万円)

24,108

32,210

56,318

30,502

35,915

66,418

29,303

32,474

61,778

 (構成比率)
 (%)

(42.8)

(57.2)

(100.0)

(45.9)

(54.1)

(100.0)

(47.4)

(52.6)

(100.0)

 営業利益
 (百万円)

1,762

2,891

4,653

2,355

2,789

5,145

2,081

2,826

4,907

 経常利益
 (百万円)

1,777

2,632

4,409

2,313

2,587

4,900

2,082

2,769

4,851

(注)1.上記の金額には消費税等は含まれておりません。
  2.構成比率は通期に占める上半期及び下半期の割合を示しております。

(2) 大京グループの㈱穴吹工務店との関係及び競業について

 当社は、1964年5月に穴吹工務店グループにおける不動産部門として、当社代表取締役社長 穴吹忠嗣の実父 穴吹夏次(故人)及び実母 穴吹キヌヱ(故人)によって設立されました。穴吹工務店グループとは、当社代表取締役社長 穴吹忠嗣の実父 穴吹夏次(故人)が1961年1月に設立した㈱穴吹工務店を中心とする企業グループであり、当社代表取締役 穴吹忠嗣の実兄 穴吹英隆が、1994年4月、㈱穴吹工務店代表取締役に就任し、穴吹工務店グループの事業推進、運営を行っておりました。しかしながら、2009年11月に㈱穴吹工務店他3社において、会社更生法を申請し(2013年3月31日に更生手続きは終結)、2013年4月1日より分譲マンション事業を行う㈱大京が㈱穴吹工務店の親会社となったことにより、現在、㈱穴吹工務店は大京グループに属しております。
 先述のとおり、当社は設立当時、穴吹工務店グループに属し、不動産の売買・賃貸・仲介事業を行っておりましたが、駐車場経営、ホテル事業等へと事業展開し、1985年6月に現在の主要事業であるファミリーマンションの分譲事業へ参入したことにより、1978年12月から既にファミリーマンションの分譲事業へ事業進出していた㈱穴吹工務店と競業するに至ったため、穴吹工務店グループより独立して新たな企業グループを形成し、独自の事業推進、運営を行うようになりました。
 以上のような経緯から、当社の営業地域において㈱穴吹工務店は分譲マンション事業を行っており、現在においても当社と㈱穴吹工務店との競業関係は継続しております。
 また、㈱穴吹工務店が2009年11月に会社更生法を申請した際において、それによって当社は経営に影響を及ぼすような風評被害等を受けることはなく、さらに、現在においては、当社グループと大京グループに属する㈱穴吹工務店とは、当然ながらそれぞれ独立した企業グループとして独自の経営がなされており、これらにより当社グループの事業推進、運営に影響を受けることはありません。
 なお、顧客に対してのコーポレートブランドの差別化をはかるべく、当社は2002年10月1日に従前まで同一であった「穴吹」の商標を「あなぶき」に変更するとともに、CIマークも一新し、当社グループと㈱穴吹工務店等との違いを明確にしております。

(3) 法的規制について

 当社グループの不動産関連事業においては「宅地建物取引業法」をはじめとして、「住宅の品質確保の促進等に関する法律」、「マンション管理の適正化の推進に関する法律」、「国土利用計画法」、「都市計画法」、「建築基準法」、「土地基本法」、「不当景品類及び不当表示防止法」、「不動産の表示に関する公正競争規約」等により法的規制を受けております。
 また、人材サービス関連事業は「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律」及び「職業安定法」等、施設運営事業が「旅館業法」、「食品衛生法」及び「公衆浴場法」等、介護医療関連事業が「老人福祉法」、「介護保険法」及び「高齢者の居住の安定確保に関する法律」等、小売流通関連事業が「食品衛生法」等、エネルギー関連事業が「電気事業法」、「計量法」及び「消防法」等、観光事業が「旅行業法」等の法的規制を受けているなかで事業展開を行っております。今後、これらの法的規制の改廃や新たな法的規制が設けられる場合には、当社グループの事業が影響を受ける可能性があります。

(4) 個人情報の管理について

 当社グループが行う不動産関連事業をはじめとして、各事業において取得した個人情報につきましては、その管理に万全を期しております。また、2006年12月よりISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)の国際規格「ISO/IEC27001:2013(JIS Q 27001:2014)」の認証を取得・維持しており、情報資産の管理全般に関する体制の構築を図っております。
 今後も個人情報の取扱いには十分留意しますが、不測の事態等により、万一、個人情報が外部へ漏洩する事態が生じた場合は、当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。

(5) 訴訟などの可能性について

 当社グループは分譲マンション事業を中心とした不動産関連事業をはじめ、様々な事業活動を行っております。個人・法人含め取引関係先も多岐にわたっており、多種多様な契約等を締結しております。契約内容の不備や、取引関係先とのトラブル等から訴訟に発展する可能性もあり、重要な訴訟が提起された場合には、訴訟費用の発生や損害賠償金の支払いによる損失が生じる可能性があります。

(6) 新型コロナウイルス感染症の影響について

 当社グループにおきましては、新型コロナウイルス感染症の影響により、ホテル事業及び施設運営受託事業を主力とした施設運営事業やトラベル事業を主力とした観光事業について、利用客の減少や施設利用のキャンセル等が発生しております。一方、主力事業である分譲マンション事業につきましては、緊急事態宣言が発令された2020年4月には、モデルルームへの来場者数が落ち込みを見せたものの、5月に緊急事態宣言が解除されて以降は、来場者数は回復し、その後、順調に推移しております。
 施設運営事業や観光事業につきましては、引き続き新型コロナウイルス感染症の影響を見込んでおりますが、当有価証券報告書提出日現在において、当社グループの経営成績が大きく悪化する状況には至っておりません。新型コロナウイルス感染症の収束時期を見通すことは困難ではあるものの、2020年12月頃には収束に向かい始めると想定しております。しかしながら、感染の影響が想定よりも長期化または再拡大した場合は、当社グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

①財政状態及び経営成績の状況

 当連結会計年度におけるわが国経済は、企業の設備投資や雇用環境等の改善が堅調に推移し、景気は総じて緩やかな回復基調が続きました。しかしながら、年明け以降の新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大等により、景気の先行きに対する不透明な度合いが急速に強まり、国内外の経済に与える影響が計り知れないものとなっております。

  このような状況のなかで、当社グループは主力事業である分譲マンション事業において、2019年10月の消費税率引き上げ後も、引き続き販売力の強化により早期完売に注力するとともに、当社グループの強みであるマーケティング力を活かし、新たな需要の掘り起こしや厳選した用地仕入れを行ってまいりました。また、新規事業や新商品開発等への投資や、当社がこれまで培ってきた地域密着型ビジネスモデルの海外での展開等を積極的に進めてまいりました。

  その結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は、以下のとおりとなりました。

 

 a.財政状態

 当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末と比べ、3,323百万円増加し、87,226百万円となりました。

 当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末と比べ、591百万円増加し、59,530百万円となりました。

 当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末と比べ、2,731百万円増加し、27,696百万円となりました。

 

 b.経営成績

 当連結会計年度の経営成績は、売上高95,378百万円(前期比4.3%減)、営業利益5,744百万円(同5.8%減)、経常利益5,620百万円(同2.9%減)、親会社株主に帰属する当期純利益3,282百万円(同3.3%減)となりました。

 

 セグメント別の経営成績は、次のとおりであります。

 なお、当連結会計年度より、従来「その他事業」として表示しておりました報告セグメントの名称を、その事業内容をより明瞭にするため、「観光事業」に変更しております。
 

《不動産関連事業》

 不動産関連事業におきましては、2019年10月に消費税率が引き上げられましたが、政府による住宅取得支援制度や低金利環境により、消費者の購買意欲への影響は限定的であり、需要は堅調に推移しました。一方で、新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大等により、今後の事業環境については先行きが不透明な状況であり、注視が必要であると認識しております。

 このような状況のなかで、主力である新築分譲マンションの販売について、契約戸数につき1,729戸(前期比14.1%減)、売上戸数につき1,829戸(同4.7%減)となりました。契約戸数及び売上戸数の減少は、前期において、2019年10月の消費税率の引き上げ等による景気変動に備えるために、販売及び建物の引渡し時期を前倒しに進めてきたことによるものであります。なお、当連結会計年度末時点において、翌期(2021年6月期)以降の売上計上予定マンションの内、既に契約済みの戸数は1,914戸を確保し、未契約完成在庫は10期連続で0戸と堅調な状況を続けることができました。

 また、賃貸中の区分所有マンションを買取り、賃借人が退去するまでの賃貸収益と退去後の売却利益を得るビジネスモデルである中古マンション買取再販事業につきましては、当連結会計年度末時点において中古マンションの保有戸数につき793戸(前期末比8.8%増)と引き続き順調に拡大がはかれています。

 この結果、不動産関連事業の売上高は65,252百万円(前期比6.2%減)、営業利益は5,373百万円(同1.4%減)となりました。

 なお、分譲マンションにおける他社との共同事業における戸数については、当社事業割合で計算しております

 

《人材サービス関連事業》

 人材サービス関連事業におきましては、女性の労働参加率の向上や海外人材の活用など、中四国の労働市場の現状に即した地域経済の活力の維持・向上に必要な施策の展開により、中四国での多様な雇用機会の創出を通した収益の拡大に取り組みました。また、日本企業からのアウトソーシング、在ベトナム日系企業への人材派遣・人材紹介といった人材サービス関連事業をベトナムで開始するため、2019年11月に同国ダナン市において、HR ANABUKI VIETNAM CO.,LTD.(非連結子会社)を設立いたしました。

 この結果、人材サービス関連事業の売上高は6,154百万円(前期比0.3%減)、営業利益は139百万円(同29.3%増)となりました。

 

《施設運営事業》

 施設運営事業におきましては、瀬戸内国際芸術祭等による訪日外国人数の増加等に支えられ、主力であるホテル事業において、ホテルの客室稼働率の高稼働状態が持続しておりました。しかしながら、新型コロナウイルス感染拡大防止に向けた各種活動の自粛要請に伴い、主力であるホテル事業及び施設運営受託事業において、利用客の減少や施設利用のキャンセル等が発生いたしました。

 この結果、施設運営事業の売上高は4,793百万円(前期比17.8%減)、営業損失は356百万円(前期は営業利益106百万円)となりました。

 

《介護医療関連事業》

 介護医療関連事業におきましては、訪問看護事業の拡大に注力し、より医療依存度の高いお客様の受け入れを可能にする体制の構築を進めました。なお、当連結会計年度末時点において、有料老人ホーム(介護付き・住宅型)及びサービス付き高齢者向け住宅について、33施設1,492室の運営を行っております。

 この結果、介護医療関連事業の売上高は5,219百万円(前期比12.8%減)、営業利益は183百万円(同25.9%減)となりました。

 なお、売上高及び営業利益の減少の主な要因は、前期において「アルファリビング高松紺屋町」(香川県高松市)の売却を実施したことによるものであります。

 

小売流通関連事業

 小売流通関連事業におきましては、長崎県長崎市にて事業展開を行っているスーパーマーケット事業(11店舗)において、2019年10月からは、同じ長崎県においてスーパーマーケット事業を行う「株式会社ママのセンター」(長崎県西彼杵郡)の4店舗を承継し、引き続き、商品力や販売力、また売り場における提案力等の改革や改善に注力し、収益の向上を目指しました。

 この結果、小売流通関連事業の売上高は8,448百万円(前期比30.5%増)、営業利益は18百万円(前期は営業損失48百万円)となりました

 

《エネルギー関連事業

 エネルギー関連事業におきましては、高圧一括受電により分譲マンション等へ割安な電力提供を行う電力提供事業において、引き続き、当社グループ以外の分譲マンション事業者等への営業活動を強化し、サービス提供累計戸数が35,000戸を突破いたしました。なお、当事業のマンションに対する高圧一括受電による電力提供は、当連結会計年度末時点において、625棟36,397戸(前期末時点の実績は556棟31,975戸)に対してサービス提供を行っております。

 この結果、エネルギー関連事業の売上高は4,098百万円(前期比12.4%増)、営業利益は435百万円(同116.2%増)となりました

 

《観光事業》

 観光事業におきましては、地域に密着した事業展開に注力し、行政と連携したインバウンド誘致事業等にも取り組みました。しかしながら、新型コロナウイルス感染拡大防止に向けた各種活動の自粛要請に伴い、利用客の減少やツアーのキャンセル等が発生いたしました。

 この結果、観光事業の売上高は1,411百万円(前期比30.5%減)、営業損失は52百万円(前期は営業利益31百万円)となりました。

 

 

②キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度における連結ベースの「現金及び現金同等物」(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ1,902百万円減少し、当連結会計年度末には6,365百万円となりました。
 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度において、営業活動の結果使用した資金は、4,068百万円(前年同期は6,380百万円の獲得)となりました。

 これは主に仕入債務の減少によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度において、投資活動の結果使用した資金は、5,414百万円(前年同期は3,787百万円の使用)となりました。

 これは主に有形固定資産の取得によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度において、財務活動の結果獲得した資金は、7,575百万円(前年同期は831百万円の使用)となりました。

 これは主に長期借入れによるものであります。

③生産、受注状況及び販売の実績

 a.生産及び受注実績

 当社グループは受注生産を行っていないため、該当事項はありません。

 

 b.販売の実績

 当連結会計年度の販売(売上)実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2019年7月1日

至 2020年6月30日)

前年同期比(%)

不動産関連事業(千円)

65,252,253

93.8

人材サービス関連事業(千円)

6,154,859

99.7

施設運営事業(千円)

4,793,626

82.2

介護医療関連事業(千円)

5,219,055

87.2

小売流通関連事業(千円)

8,448,914

130.5

エネルギー関連事業(千円)

4,098,548

112.4

観光事業(千円)

1,411,668

69.5

合計(千円)

95,378,926

95.7

 (注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

《不動産関連事業》

 分譲マンション事業の地域別契約戸数の推移は、次のとおりであります。

地域

前連結会計年度

(自 2018年7月1日

至 2019年6月30日)

当連結会計年度

(自 2019年7月1日

至 2020年6月30日)

契約戸数(戸)

割合(%)

契約戸数(戸)

割合(%)

四国

449

22.3

334

19.3

中国

571

28.4

500

28.9

近畿

226

11.2

127

7.4

九州

645

32.0

593

34.3

その他

122

6.1

175

10.1

合計

2,013

100.0

1,729

100.0

 (注)他社との共同事業における戸数については、当社事業割合で計算しております。

 

《人材サービス関連事業》

 人材サービス事業の種類別売上高の推移は、次のとおりであります。

事業の種類

前連結会計年度

(自 2018年7月1日

至 2019年6月30日)

当連結会計年度

(自 2019年7月1日

至 2020年6月30日)

売上高(千円)

割合(%)

売上高(千円)

割合(%)

人材派遣事業

3,435,074

55.7

3,338,583

54.2

アウトソーシング事業

2,155,260

34.9

2,292,256

37.2

人材紹介事業

204,965

3.3

163,155

2.7

採用支援事業

339,023

5.5

320,908

5.2

その他

38,889

0.6

39,955

0.7

合計

6,173,213

100.0

6,154,859

100.0

 

《施設運営事業》

 施設運営事業の種類別売上高の推移は、次のとおりであります。

事業の種類

前連結会計年度

(自 2018年7月1日

至 2019年6月30日)

当連結会計年度

(自 2019年7月1日

至 2020年6月30日)

売上高(千円)

割合(%)

売上高(千円)

割合(%)

ホテル事業

2,682,301

46.0

2,151,604

44.9

施設運営受託事業

2,958,857

50.8

2,444,067

51.0

ゴルフ事業

188,700

3.2

197,954

4.1

合計

5,829,859

100.0

4,793,626

100.0

 

《介護医療関連事業》

 介護医療事業の地域別売上高の推移は、次のとおりであります。

地域

前連結会計年度

(自 2018年7月1日

至 2019年6月30日)

当連結会計年度

(自 2019年7月1日

至 2020年6月30日)

売上高(千円)

割合(%)

売上高(千円)

割合(%)

四国

2,005,130

33.5

1,692,770

32.4

中国

2,229,246

37.3

1,877,770

36.0

近畿

438,589

7.3

491,779

9.4

九州

1,311,959

21.9

1,156,733

22.2

合計

5,984,926

100.0

5,219,055

100.0

 

《小売流通関連事業》

 小売流通関連事業は、長崎県においてスーパーマーケット事業を行っておりますので、小売流通関連事業における地域別売上高の推移等の記載は省略いたします。

 

《エネルギー関連事業》

 エネルギー関連事業の地域別売上高の推移は、次のとおりであります。

地域

前連結会計年度

(自 2018年7月1日

至 2019年6月30日)

当連結会計年度

(自 2019年7月1日

至 2020年6月30日)

売上高(千円)

割合(%)

売上高(千円)

割合(%)

四国

1,203,048

33.0

1,363,366

33.3

中国

961,284

26.4

1,088,678

26.6

近畿

446,853

12.3

462,656

11.3

九州

718,691

19.7

771,471

18.8

その他

315,181

8.6

412,375

10.0

合計

3,645,060

100.0

4,098,548

100.0

 

《観光事業》

 観光事業は、香川県においてトラベル事業を行っておりますので、観光事業における地域別売上高の推移等の記

載は省略いたします。

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。重要な会計方針は「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表  注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。連結財務諸表の作成にあたっては会計上の見積りを行う必要があり、特に以下の事項については、経営者の会計上の見積りの判断が財政状態及び経営成績に重要な影響を及ぼすと考えております。

なお、新型コロナウイルス感染症の影響のように不確実性が大きく、事業計画等への反映が困難な要素もありますが、当連結会計年度末において入手可能な情報をもとに検証等を行っております。

(繰延税金資産)

当社グループは、将来の利益計画に基づいた課税所得が十分に確保でき、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について、繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の回収可能性は、将来の課税所得の見積りに依存しているため、その前提となる条件や仮定に変更が生じて見積りが減少した場合、繰延税金資産が減額され、税金費用が計上される可能性があります。

(固定資産の減損処理)

当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産または資産グループについて、当該資産または資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回った場合、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。減損の兆候の把握、減損損失の認識や測定には慎重を期しておりますが、事業計画や市場環境の変化により、その前提となる条件や仮定に変更が生じて見積りが減少した場合、減損処理が必要となる可能性があります。

②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

 a.経営上の目標の達成状況について

 当社グループの経営上の目標は、「1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(2)目標とする経営指標」に記載のとおり、有利子負債比率を45%未満に圧縮し、自己資本比率を30%以上に向上していくこととしております。当連結会計年度末における有利子負債比率は47.3%、自己資本比率は31.1%となりました。

 b.財政状態の分析

(資産の部)

 当連結会計年度末の資産合計につきましては、前連結会計年度末と比べ、3,323百万円増加(前期比4.0%増)し、87,226百万円となっております。

 資産合計の主な増加要因は、中古マンション買取再販事業における販売用不動産の増加によるものであります。

(負債の部)

 当連結会計年度末の負債合計につきましては、前連結会計年度末と比べ、591百万円増加(前期比1.0%増)し、59,530百万円となっております。

 負債合計の主な増加要因は、長期借入金の増加によるものであります。

(純資産の部)

 当連結会計年度末の純資産合計につきましては、前連結会計年度末と比べ、2,731百万円増加(前期比10.9%増)し、27,696百万円となっております。
 純資産合計の主な増加要因は、利益剰余金の増加2,691百万円(同11.6%増)によるものであります。

 c.経営成績の分析

(売上高、売上原価、売上総利益)

 当連結会計年度における売上高は、前連結会計年度と比べ、4,290百万円減少(前期比4.3%減)し、95,378百万円となっております。
 売上原価は、売上高の減少に伴い前連結会計年度と比べ、4,393百万円減少(同5.6%減)し、74,235百万円となっております。売上高に対する売上原価の比率は前連結会計年度と比べ、1.1ポイント減少し、77.8%となっております。
 この結果、売上総利益は前連結会計年度と比べ、103百万円増加(同0.5%増)し、21,143百万円となっております。

(販売費及び一般管理費、営業利益)

 販売費及び一般管理費は、前連結会計年度と比べ、458百万円増加(前期比3.1%増)し、15,399百万円となっております。
 この結果、営業利益は前連結会計年度と比べ、355百万円減少(同5.8%減)し、5,744百万円となっております。

(営業外損益、経常利益)

 営業外収益は、前連結会計年度と比べ、212百万円増加(前期比100.2%増)し、424百万円となっております。

 営業外費用は、前連結会計年度と比べ、26百万円増加(同5.1%増)し、548百万円となっております。
 この結果、経常利益は前連結会計年度と比べ、169百万円減少(同2.9%減)し、5,620百万円となっております。

(特別損益、税金等調整前当期純利益、親会社株主に帰属する当期純利益)

 特別利益は、前連結会計年度と比べ、10百万円減少(前期比72.5%減)し、3百万円となっております。

 特別損失は、前連結会計年度と比べ、9百万円増加(同10.1%増)し、107百万円となっております。

 この結果、税金等調整前当期純利益は前連結会計年度と比べ、189百万円減少(同3.3%減)し、5,517百万円となっております。
 親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度と比べ、112百万円減少(同3.3%減)し、3,282百万円となっております。

 

 d.経営成績に重要な影響を与える要因について

 当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因については、「1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(3)経営環境及び対処すべき課題」及び「2.事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 

 e.資本の財源及び資金の流動性についての分析

(キャッシュ・フローの分析)

 当社グループのキャッシュ・フローの分析については、「3.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

(資本の財源及び資金の流動性)

 当社グループの資金需要のうち主なものは、不動産(たな卸資産、固定資産)の取得・開発をはじめとする事業への資金等であり、内部資金、借入金または私募債により資金調達を行い、事業運営上必要な流動性と資金を安定的に確保することを基本方針としております。

 当連結会計年度末現在における借入金残高は27,959百万円、私募債残高は12,991百万円であります。また、複数の金融機関との間で合計30,050百万円のコミットメントライン設定契約を締結しております。(借入金実行残高4,943百万円、借入未実行残高25,107百万円)

4【経営上の重要な契約等】

 該当事項はありません。

 

5【研究開発活動】

 特記事項はありません。