第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)経営方針・経営戦略

 当社グループは、「住まい創りや不動産価値創造事業を通じて地域社会の文化と歴史の創造に貢献します」という経営理念のもと、「最大たるより最良たるべし」、「オンリーワン(なくてはならない)企業」、「地域密着型企業」及び「CS(顧客満足)・ES(従業員満足)推進企業」の4つを経営の基本路線としております。

 上記の経営理念等のもと、進出地域内の顧客ニーズに対して、広く深く応えることにより、“地域社会になくてはならない存在”となり、それによる収益力の向上及び当社グループのグループ力を生かした資産効率の向上を通じて、安定的かつ継続的な成長を目指します。

 さらに、将来の収益の柱として、ストック事業の強化を行い、収益基盤の拡充を目指します。

 

(2)目標とする経営指標

 分譲マンション市場は、これまで景気の変動に大きく影響され、多くのデベロッパーが淘汰される等の経過をたどってきたことから、財務体質の健全性が事業の継続には不可欠な要素となっています。そこで、当社グループは安定した親会社株主に帰属する当期純利益の確保及びキャッシュ・フローの重視により、有利子負債比率を45%未満に圧縮し、自己資本比率を35%以上に向上していくことを重点目標とし、外部環境の変化に影響されにくい財務体質を構築していきます。

 

(3)経営環境及び優先的に対処すべき課題

 今後のわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の再拡大の懸念はありますが、ウィズコロナの環境下での経済・社会活動の正常化により、景気の回復が進んでいくことが見込まれます。一方で、ウクライナ情勢の長期化や世界的な金融引き締めなど、景気の下振れ要因を多く抱えており、先行きの見通しを難しくしております。

 このような状況のなかで、当社グループの主力事業である分譲マンション事業につきましては、引き続き住宅に対する消費者の堅調な需要に支えられるものと見込んでおりますが、住宅ローン金利の先高観や建築工事費の高騰による不動産価格への影響等、経営環境の先行きは注意を要する状況であると認識しております。

 当社グループでは、新たな中期方針『インフレ環境に対応し、持続的成長が可能なビジネスモデルへと進化させ、事業ポートフォリオを再構築する』を策定しました。主力である不動産関連事業におきましては、需給バランスをより重視したエリア展開や商品の再構築、最適化、またグループシナジーによる高付加価値商品の創造や、独自の商品企画力の強化により、インフレ及び景気変動に対応した事業展開を進めるとともに、不動産の収益を最大化するオペレーション体制の構築や、不動産特定共同事業等の不動産流動化事業を推進し、アセットマネジメント体制の確立も目指してまいります。

 また、ITインフラ/デジタル投資を加速させることで生産性の向上を図るとともに、引き続き当社グループの多様な事業セグメントの経営基盤を活用した新規事業や新たなサービス開発、事業領域の拡大にも取り組んでまいります。

 

 現在及び今後の外部及び内部環境等の状況を踏まえ、下記のとおり、第61期(2024年6月期)から第63期(2026年6月期)までの3カ年を対象とする中期経営計画を策定しております。

 

 〈中期ビジョン〉

 お客様の生涯価値を豊かにする「地域エコシステムの駆動者」たる次世代企業グループとなる

 ※あなぶきグループ独自の、地域密着型の多様な商品・サービスを提供し続けることで、

  お客様の生涯価値を継続的に高め、その地域での競争優位性を保ち長期的に存続していく仕組み

 〈中期方針〉

 インフレ環境に対応し、持続的成長が可能なビジネスモデルへと進化させ、事業ポートフォリオを再構築する

 〈重点戦略〉

1.不動産関連事業の強化と収益構造の転換

2.既存事業の成長と新規事業の創出

3. 海外事業の拡大

4. 人事・組織・CS/ES戦略の推進

5.財務体質の強化

2【サステナビリティに関する考え方及び取組】

 当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組みは、次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

 当社グループは、「住まい創りや不動産価値創造事業を通じて地域社会の文化と歴史の創造に貢献します」という経営理念のもと、「地域の環境、風土に結びついて人間の心が和む物を創り出す」「建物創りや事業活動を通じて、後世に影響を与えてゆく」を理念(ミッション)として掲げており、理念そのものがサステナビリティに通じていると考えております。

 当社グループではこの経営理念のもと、「地域に生かされ生きる」という価値観を共有して、常に地域を見続け、地域が抱える社会的課題やニーズを、その地域の文化や歴史に対応した当社グループが展開する様々な事業セグメントで解決し、お客様の生涯価値の最大化に繋げております。

 さらに、CSR憲章及びCSR行動指針等を定め、社会貢献できる人材の育成や地球環境の保護等の活動支援を行うことで、地域社会にとってなくてはならない企業をめざしております。

 具体的には、障がい者の就業支援、文化芸術活動支援、清掃及びリサイクル運動の実施等、様々な活動を実施しております。その中でも、2014年6月より開始している、未来を担う子どもたちの健全な育成を目的とした地域貢献活動「あなぶキッズプロジェクト」を重点的に実施しており、キンボールスポーツ親子大会、子ども相撲教室、学校訪問コンサート及びキッズサッカー大会等をこれまで継続して開催しております。

 

(1)ガバナンス

 当社グループでは、当社グループの経営理念に立脚した上で、上記の考え方に基づき、「第4 提出会社の状況 4.コーポレート・ガバナンスの状況等 (1)コーポレート・ガバナンスの概要」に記載の統制及び手続にて対応しておりますが、今後の当社事業規模や事業内容等に応じて、体制強化を検討していく予定としております。

 

(2)戦略

 当社グループでは、気候変動に対する取り組みについては、当社グループの事業形態において行える取り組みは限定されますが、その中でも環境省による「令和4年度気候変動アクション環境大臣表彰(先進導入・積極実践部門 緩和分野)」を受賞した、当社が所有する既築テナントビルにおける、設備改修工事による四国初の『ZEB Ready』を満たした取り組みを代表例として、当社グループが所有する建物の適切な更新のタイミングにおいて、省エネ化に向けた設備改修工事等を順次進めていく予定としております。

 また、当社グループでは、お客様の生涯価値の最大化を目指しておりますが、そのためにはお客様を支える従業員一人一人が活躍できる社内環境を整備すること、また、心身ともに健康で活き活きと働けることが重要であると考えます。そのためには、性別や年齢、国籍、人種等に関係なく、従業員一人ひとりの個性を多様性として活かし働きやすい職場環境整備に努め、従業員の成長・活躍の機会を提供する等の人的資本への投資についての重要性を認識しております。それら実現のために、「経営理念・企業価値観の浸透」を基本として、次世代において多様な人材が活躍できる組織を目指し、海外事業を含めた採用の強化、教育研修の充実、ES経営によるエンゲージメント向上、健康経営及び将来に対応できる人事諸制度の設計等の各施策を実施しております。

 中期経営計画における重点戦略の一つである「人事・組織・CS/ES戦略の推進」の中においても、

・多様化する働き方、事業エリアの拡大に対応した人事制度設計、及び採用の強化

・ES調査を踏まえたエンゲージメントの醸成

を具体的な実施施策としております。

 ES調査については、外部機関による調査をこれまで2年毎に継続して実施してきておりますが、現在調査中の2023年調査では、社員のエンゲージメント(「総合エンゲージメント」とそれを構成する「職務への満足」、「仕事への熱意」及び「組織への愛着」)の数値化を予定しており、その分析によってさらならるエンゲージメント向上策を実施し、次の2年後の調査において今回の数値を上回ることを目標とする予定です。

 

(3)リスク管理

 代表取締役社長を議長とし、取締役、監査役、及び執行役員が出席する週1回の経営会議において、当社グループの経営上の重大な影響を及ぼす恐れのあるリスクに対する、的確な分析及び対策の検討を行っております。

 また、リスクに対する基本的な管理や対応を定めた社内規程や、災害や新感染症等への対応を定めた危機管理マニュアルの整備や見直しを適宜行っております。

 緊急時や事業活動上の重大な損害の発生が予測される場合には、代表取締役社長を本部長とする対策本部を設置して損害の未然防止のための迅速な対応を行います。

 

(4)指標及び目標

 人的資本について、女性の職業生活における活躍の推進に関する法律に基づく指標・数値に関しては、「第1 企業の概況 5.従業員の状況 (4)管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異」に記載しており、当社グループは各指標の向上を目標としております。

 ただし、上記女性管理職の登用だけでなく、外国人の管理職への登用等について、当社グループの各社において原則積極的に取り組みを行っているものの、その事業等の特性や規模等により、その推進に各事業や各子会社において差があり、取り組み状況も外部環境等により大きく変動し、具体的な設定が困難なことから、当社グループにおける具体的な目標設定は行っておりません。

 また、従業員が心身ともに健康で、活き活きと働ける環境づくりの一環として、健康経営を掲げ、その目標及び指標と進捗状況を当社コーポレートサイトにおいて開示しております。

 なお、当社は健康経営に取り組む特に優良な法人として、経済産業省より「健康経営優良法人2023(大規模法人部門)」の認定を受けており、客観的な指標として同制度の継続的な認定を目標としております。

 さらに、上記「(2)戦略」に記載したとおり、現在調査中のES調査における「エンゲージメント」指数の向上も目標とする予定です。(次回2025年調査予定)

 

3【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
 なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
 

(1) 当社グループの経営成績等への影響について

① 不動産市況、金利動向等について

 当社グループの不動産関連事業においては、「アルファ」シリーズのマンション分譲、戸建て分譲、注文住宅の受注等を行っております。
 これらの住宅の販売及び受注は、政府の経済政策による影響を受けやすく、不動産市況、住宅ローン控除や住宅贈与等の住宅促進税制の改正、公的及び民間金融機関の住宅ローン金利の動向によって消費者の購買心理の動向に変化が生じた場合には、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 また、国内外の要因による資源価格の高騰等に伴い、建築資材・住宅設備の高騰や供給不足が生じた場合には、事業の収益性が低下し、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

② 有利子負債について

 当社グループの不動産関連事業における分譲マンション事業においては、土地の仕入れ及び建設資金の一部を民間金融機関からの借入れという形で資金調達を行っており、有利子負債依存度が高くなっております。従って、経済不安及び金融引締め等による金融機関の融資抑制、または消費とは相反する金利の上昇等で、資金調達が困難になるような場合において、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
 直近3期における連結での有利子負債依存度は、次のとおりであります。

 

2021年6月期

2022年6月期

2023年6月期

 有利子負債残高(百万円) (A)

56,409

57,447

65,861

 総資産額(百万円)    (B)

114,371

113,337

126,609

 有利子負債依存度(%)(A/B)

49.3

50.7

52.0

 


③ 引渡時期による経営成績の変動について

 当社グループの主要事業であります分譲マンション事業においては、マンションの売買契約成立時ではなく、顧客への引渡時に売上が計上されるため、その引渡時期により上半期と下半期では経営成績に偏りが生じております。また、天災その他予想し得ない事態による建築工期の遅延等、不測の事態により引渡時期が事業年度末を越えて遅延した場合には、当社グループの経営成績に大きく影響を及ぼす可能性があります。
 直近3期における単体での上半期、下半期の経営成績は、次のとおりであります。

項目

2021年6月期

2022年6月期

2023年6月期

上半期

下半期

通期

上半期

下半期

通期

上半期

下半期

通期

 売上高
 (百万円)

34,588

30,178

64,767

36,008

30,377

66,385

40,433

 27,092

67,525

 (構成比率)
 (%)

(53.4)

(46.6)

(100.0)

(54.2)

(45.8)

(100.0)

(59.9)

(40.1)

(100.0)

 営業利益
 (百万円)

2,677

1,478

4,156

2,461

1,136

3,598

3,965

1,125

5,091

 経常利益
 (百万円)

2,780

1,377

4,157

2,618

1,739

4,358

4,052

653

4,706

(注)構成比率は通期に占める上半期及び下半期の割合を示しております。

(2) 大京グループの㈱穴吹工務店との関係及び競業について

 当社は、1964年5月に穴吹工務店グループにおける不動産部門として、当社代表取締役社長 穴吹忠嗣の実父 穴吹夏次(故人)及び実母 穴吹キヌヱ(故人)によって設立されました。穴吹工務店グループとは、当社代表取締役社長 穴吹忠嗣の実父 穴吹夏次(故人)が1961年1月に設立した㈱穴吹工務店を中心とする企業グループであり、当社代表取締役 穴吹忠嗣の実兄 穴吹英隆が、1994年4月、㈱穴吹工務店代表取締役に就任し、穴吹工務店グループの事業推進、運営を行っておりました。しかしながら、2009年11月に㈱穴吹工務店他3社において、会社更生法を申請し(2013年3月31日に更生手続きは終結)、2013年4月1日より分譲マンション事業を行う㈱大京が㈱穴吹工務店の親会社となったことにより、現在、㈱穴吹工務店は大京グループに属しております。
 先述のとおり、当社は設立当時、穴吹工務店グループに属し、不動産の売買・賃貸・仲介事業を行っておりましたが、駐車場経営、ホテル事業等へと事業展開し、1985年6月に現在の主要事業であるファミリーマンションの分譲事業へ参入したことにより、1978年12月から既にファミリーマンションの分譲事業へ事業進出していた㈱穴吹工務店と競業するに至ったため、穴吹工務店グループより独立して新たな企業グループを形成し、独自の事業推進、運営を行うようになりました。
 以上のような経緯から、当社の営業地域において㈱穴吹工務店は分譲マンション事業を行っており、現在においても当社と㈱穴吹工務店との競業関係は継続しております。
 また、㈱穴吹工務店が2009年11月に会社更生法を申請した際において、それによって当社は経営に影響を及ぼすような風評被害等を受けることはなく、さらに、現在においては、当社グループと大京グループに属する㈱穴吹工務店とは、当然ながらそれぞれ独立した企業グループとして独自の経営がなされており、これらにより当社グループの事業推進、運営に影響を受けることはありません。
 なお、顧客に対してのコーポレートブランドの差別化をはかるべく、当社は2002年10月1日に従前まで同一であった「穴吹」の商標を「あなぶき」に変更するとともに、CIマークも一新し、当社グループと㈱穴吹工務店等との違いを明確にしております。

(3) 法的規制について

 当社グループの不動産関連事業においては、「宅地建物取引業法」をはじめとして、「住宅の品質確保の促進等に関する法律」、「国土利用計画法」、「都市計画法」、「不当景品類及び不当表示防止法」、「不動産の表示に関する公正競争規約」、「金融商品取引法」、「不動産特定共同事業法」、その他多数の法令により規制を受けております。

 また、不動産関連事業以外の当社グループの多様な事業セグメントにおきましても、様々な法的規制を受けているなかで事業展開を行っております。

 今後、これらの法的規制の改廃や新たな法的規制が設けられる場合には、当社グループの事業が影響を受ける可能性があります。

(4) 個人情報の管理について

 当社グループが行う不動産関連事業をはじめとして、各事業において取得した個人情報につきましては、その管理に万全を期しております。また、2006年12月よりISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)の国際規格「ISO/IEC27001:2013(JIS Q 27001:2014)」の認証を取得・維持しており、情報資産の管理全般に関する体制の構築を図っております。
 今後も個人情報の取扱いには十分留意しますが、不測の事態等により、万一、個人情報が外部へ漏洩する事態が生じた場合は、当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。

(5) 訴訟などの可能性について

 当社グループは分譲マンション事業を中心とした不動産関連事業をはじめ、様々な事業活動を行っております。個人・法人含め取引関係先も多岐にわたっており、多種多様な契約等を締結しております。契約内容の不備や、取引関係先とのトラブル等から訴訟に発展する可能性もあり、重要な訴訟が提起された場合には、訴訟費用の発生や損害賠償金の支払いによる損失が生じる可能性があります。

(6) 新型コロナウイルス感染症の影響について

 長期化していた新型コロナウイルス感染症の影響が沈静化し、社会経済活動の正常化が進んでおり、ホテル事業及び施設運営受託事業を主力とした施設運営事業やトラベル事業を主力とした観光事業につきましても顕著に収益の回復が見られておりますが、新たな変異株等により感染が再拡大した場合は、当社グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

①財政状態及び経営成績の状況

 当連結会計年度におけるわが国経済は、長期化していた新型コロナウイルス感染症の影響が沈静化し、行動制限の緩和等による社会経済活動の正常化が進み、緩やかな景気の回復が見られました。一方で、ウクライナ情勢の長期化に伴う資源・エネルギー価格の高騰や物価の上昇、また、世界的な金融引き締めや円安の進行など、依然として先行き不透明な状況が続いております。

 このような状況のなかで、当社グループは主力事業である分譲マンション事業において、お客様が安心してご来場いただける環境づくりや、IT/デジタル技術を活用することにより顧客体験やお客様満足度を向上させ、販売活動を継続してまいりました。また、最大利益確保のため、進出エリアの需給バランスや商品ポートフォリオをより重視した新規開発用地の仕入れや、当社グループの重点戦略の一つである「不動産関連事業の強化と収益構造改革の推進」のため、不動産私募ファンドの組成などにも取り組みました。

  その結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は、以下のとおりとなりました。

 

 a.財政状態

 当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末と比べ、13,271百万円増加し、126,609百万円となりました。

 当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末と比べ、9,870百万円増加し、90,357百万円となりました。

 当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末と比べ、3,401百万円増加し、36,251百万円となりました。

 

 b.経営成績

 当連結会計年度の経営成績は、売上高113,835百万円(前期比2.2%増)、営業利益6,962百万円(同0.1%減)、経常利益6,478百万円(同8.3%減)、親会社株主に帰属する当期純利益4,051百万円(同3.3%減)となりました。

 

 セグメント別の経営成績は、次のとおりであります。

 

《不動産関連事業》

 不動産関連事業におきましては、政府による継続的な各種支援制度や低金利環境、また、コロナ禍における新しい生活スタイルへの転換を背景とした住宅に対する消費者の底堅い需要により、住宅業界を中心に市況は堅調に推移しましたが、日本銀行による長期金利の許容上限引き上げによる住宅ローン金利の先高観や、建築資材や人件費の高騰などによる不動産価格へのさらなる影響等、引き続き注意を要する環境であると認識しております。

 このような状況のなかで、主力である新築分譲マンションの販売について、当社単体では契約戸数につき1,848戸(前期比4.5%減)、売上戸数につき1,921戸(同2.4%減)となりました。また、当連結会計年度末時点において、翌期(2024年6月期)以降の売上計上予定マンションのうち、既に契約済みの戸数は2,020戸を確保し、未契約完成在庫は13期連続で0戸と堅調な状況を続けることができました。なお、首都圏を中心に「グローリオ」シリーズの分譲マンション事業や新築一棟収益マンション事業を行うあなぶきホームライフ株式会社では、当連結対象期間において、分譲マンションの販売につき、契約戸数は108戸、売上戸数は2戸、これに加えて新築一棟収益マンションの販売につき、11棟の引渡しとなりました。

 また、賃貸中の区分所有マンションを買取り、賃借人が退去するまでの賃貸収益と退去後の売却利益を得るビジネスモデルである中古マンション買取再販事業につきましては、当連結会計年度末時点において中古マンションの保有戸数につき1,071戸(前期末比15.5%増)となり、保有戸数が1,000戸を突破いたしました。

 この結果、不動産関連事業の売上高は80,209百万円(前期比1.0%増)、営業利益は7,005百万円(同8.2%増)となりました。

 なお、分譲マンションにおける他社との共同事業における戸数については、当社グループ事業割合で計算しております。

 

 

《人材サービス関連事業》

 人材サービス関連事業におきましては、中期ビジョンに『顧客パートナーシップの深化、たゆまぬベネフィットの追求により、BPO事業を拡大し、売上成長を成し遂げる』を掲げ、新たな雇用を創り出すことで、収益の拡大に取り組みました。

 この結果、人材サービス関連事業の売上高は5,703百万円(前期比21.2%減)、営業利益は213百万円(同11.1%増)となりました。

 なお、前連結会計年度において決算期を3月から6月に変更しており、前連結会計年度は15ヵ月決算となっております。

 

《施設運営事業》

 施設運営事業におきましては、新型コロナウイルス感染症の影響が長期化しておりましたが、瀬戸内国際芸術祭や全国旅行支援、県民割、地域ブロック割等の効果、また、2023年3月13日以降のマスク着用に対する考え方の見直しなどにより、主力であるホテル事業を中心に、顕著に収益の回復が見られました。

 この結果、施設運営事業の売上高は6,544百万円(前期比38.2%増)、営業利益は179百万円(前期は営業損失67百万円)となりました。

 

《介護医療関連事業》

 介護医療関連事業におきましては、お客様の安全安心の確保を優先しながら、運営する有料老人ホーム(介護付き・住宅型)及びサービス付き高齢者向け住宅において、標準予防策の徹底と面会制限の緩和を両立させる等、顧客価値の向上に取り組みました。なお、当連結会計年度末時点において、有料老人ホーム(介護付き・住宅型)及びサービス付き高齢者向け住宅について、33施設1,492室の運営を行っております。

 この結果、介護医療関連事業の売上高は6,014百万円(前期比2.8%増)、営業利益は207百万円(同6.3%減)となりました。

 

《小売流通関連事業》

 小売流通関連事業におきましては、長崎県にて事業展開を行っているスーパーマーケット事業(12店舗)において、各店舗の安定運営の確立や新商品・新規事業の開発強化、また無人店舗やネットスーパー事業の拡充を推進し、収益体制の確立を目指しました。

 この結果、小売流通関連事業の売上高は8,208百万円(前期比2.8%増)、営業損失は148百万円(前期は営業損失63百万円)となりました。

 なお、営業損失の主な要因は、仕入れ価格の急騰や、世界的な燃料価格の高騰に伴う電気料金の上昇によるものであります。

 

《エネルギー関連事業》

 エネルギー関連事業におきましては、高圧一括受電により分譲マンション等へ割安な電力提供を行う電力提供事業において、引き続きサービス提供戸数及び施設の拡大に注力いたしました。一方、燃料費調整額の高騰により一般家庭や企業の電気料金負担が増加するなかで、政府の実施する電気・ガス価格激変緩和対策事業に参加し負担軽減に努めました。なお、当事業のマンションに対する高圧一括受電による電力提供は、当連結会計年度末時点において、829棟51,537戸(前期末時点の実績は751棟45,494戸)に対してサービス提供を行っております。

 この結果、エネルギー関連事業の売上高は5,976百万円(前期比7.7%増)、営業損失は1,069百万円(前期は営業利益342百万円)となりました。

 なお、営業損失の主な要因は、燃料費調整額の逆ザヤと電力原価の高騰によるものであります。

 

《観光事業》

 観光事業におきましては、新型コロナウイルス感染症の影響が落ち着いて以降、日本人向け企画募集ツアーや一般団体旅行が好調に推移し、顕著に収益の回復が見られました。コロナ禍においても様々な新規事業を積極的に進め、欧米富裕層向けインバウンド事業の拡大など、高付加価値なサステナブルツーリズムの推進に注力してまいりました。

 この結果、観光事業の売上高は1,177百万円(前期比119.9%増)、営業利益は35百万円(前期は営業損失109百万円)となりました。

 

《その他》

 その他におきましては、当社グループにおける経理、財務、総務、人事等のコーポレート部門のシェアードサービスを行いました。

 この結果、売上高は1百万円(前期比39.0%減)、営業利益は33百万円(前期は営業損失22百万円)となりました。

②キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度における連結ベースの「現金及び現金同等物」(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ102百万円増加し、当連結会計年度末には8,300百万円となりました。
 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度において、営業活動の結果使用した資金は、7,860百万円(前年同期は1,797百万円の獲得)となりました。

 これは主に棚卸資産が増加したことによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度において、投資活動の結果獲得した資金は、130百万円(前年同期は1,804百万円の獲得)となりました。

 これは主に有形固定資産の売却による収入によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度において、財務活動の結果獲得した資金は、7,832百万円(前年同期は379百万円の使用)となりました。

 これは主に長期借入れによるものであります。

③生産、受注状況及び販売の実績

 a.生産及び受注実績

 当社グループは受注生産を行っていないため、該当事項はありません。

 

 b.販売の実績

 当連結会計年度の販売(売上)実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2022年7月1日

至 2023年6月30日)

前年同期比(%)

不動産関連事業(千円)

80,209,129

101.0

人材サービス関連事業(千円)

5,703,481

78.8

施設運営事業(千円)

6,544,948

138.2

介護医療関連事業(千円)

6,014,286

102.8

小売流通関連事業(千円)

8,208,377

102.8

エネルギー関連事業(千円)

5,976,171

107.7

観光事業(千円)

1,177,224

219.9

その他(千円)

1,770

61.0

合計(千円)

113,835,389

102.2

 (注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。

    2.「人材サービス関連事業」につきましては、決算期変更により前連結会計年度は15ヵ月決算となっております。(自 2021年4月1日 至 2022年6月30日)

 

《不動産関連事業》

 分譲マンション事業の地域別契約戸数の推移は、次のとおりであります。

地域

前連結会計年度

(自 2021年7月1日

至 2022年6月30日)

当連結会計年度

(自 2022年7月1日

至 2023年6月30日)

契約戸数(戸)

割合(%)

契約戸数(戸)

割合(%)

四国

373

19.3

313

16.9

中国

596

30.8

539

29.2

近畿

189

9.7

229

12.4

九州

510

26.4

489

26.5

その他

267

13.8

278

15.0

合計

1,935

100.0

1,848

100.0

 (注)1.他社との共同事業における戸数については、当社事業割合で計算しております。

    2.本表の契約戸数には、あなぶきホームライフ株式会社は、含まれておりません。当連結対象期間においての契約戸数は108戸です。

 

《人材サービス関連事業》

 人材サービス事業の種類別売上高の推移は、次のとおりであります。

事業の種類

前連結会計年度

(自 2021年7月1日

至 2022年6月30日)

当連結会計年度

(自 2022年7月1日

至 2023年6月30日)

売上高(千円)

割合(%)

売上高(千円)

割合(%)

人材派遣事業

4,306,198

59.5

3,585,602

62.9

アウトソーシング事業

2,313,032

32.0

1,720,734

30.2

人材紹介事業

217,770

3.0

213,911

3.7

採用支援事業

350,118

4.8

130,950

2.3

その他

53,618

0.7

52,283

0.9

合計

7,240,738

100.0

5,703,481

100.0

(注)「人材サービス関連事業」につきましては、決算期変更により前連結会計年度は15ヵ月決算となっております。(自 2021年4月1日 至 2022年6月30日)

 

《施設運営事業》

 施設運営事業の種類別売上高の推移は、次のとおりであります。

事業の種類

前連結会計年度

(自 2021年7月1日

至 2022年6月30日)

当連結会計年度

(自 2022年7月1日

至 2023年6月30日)

売上高(千円)

割合(%)

売上高(千円)

割合(%)

ホテル事業

2,124,346

44.9

3,267,146

49.9

施設運営受託事業

2,398,228

50.6

3,064,657

46.8

ゴルフ事業

214,384

4.5

213,145

3.3

合計

4,736,959

100.0

6,544,948

100.0

 

《介護医療関連事業》

 介護医療事業の地域別売上高の推移は、次のとおりであります。

地域

前連結会計年度

(自 2021年7月1日

至 2022年6月30日)

当連結会計年度

(自 2022年7月1日

至 2023年6月30日)

売上高(千円)

割合(%)

売上高(千円)

割合(%)

四国

1,721,498

29.4

1,773,345

29.5

中国

2,152,567

36.8

2,174,104

36.2

近畿

549,094

9.4

596,193

9.9

九州

1,428,292

24.4

1,470,641

24.4

合計

5,851,452

100.0

6,014,286

100.0

 

《小売流通関連事業》

 小売流通関連事業は、長崎県においてスーパーマーケット事業を行っておりますので、小売流通関連事業における地域別売上高の推移等の記載は省略いたします。

 

《エネルギー関連事業》

 エネルギー関連事業の地域別売上高の推移は、次のとおりであります。

地域

前連結会計年度

(自 2021年7月1日

至 2022年6月30日)

当連結会計年度

(自 2022年7月1日

至 2023年6月30日)

売上高(千円)

割合(%)

売上高(千円)

割合(%)

四国

1,754,994

31.6

1,645,321

27.5

中国

1,451,996

26.2

1,604,533

26.9

近畿

563,584

10.2

573,876

9.6

九州

1,002,080

18.1

1,041,229

17.4

その他

773,713

13.9

1,111,210

18.6

合計

5,546,369

100.0

5,976,171

100.0

 

《観光事業》

 観光事業は、香川県においてトラベル事業を行っておりますので、観光事業における地域別売上高の推移等の記

載は省略いたします。

 

《その他》

 その他は、香川県においてシェアードサービス事業を行っておりますので、その他の事業における地域別売上高の推移等の記載は省略いたします。

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。重要な会計方針は「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表  注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。連結財務諸表の作成にあたっては会計上の見積りを行う必要があり、重要なものは「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表  注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。

 

②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

 a.経営上の目標の達成状況について

 当社グループの経営上の目標は、「1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(2)目標とする経営指標」に記載のとおり、有利子負債比率を45%未満に圧縮し、自己資本比率を35%以上に向上していくこととしております。当連結会計年度末における有利子負債比率は52.0%、自己資本比率は28.6%となりました。

 b.財政状態の分析

(資産の部)

 当連結会計年度末の資産合計につきましては、前連結会計年度末と比べ、13,271百万円増加(前期比11.7%増)し、126,609百万円となっております。

 資産合計の主な増加要因は、仕掛販売用不動産の増加によるものであります。

(負債の部)

 当連結会計年度末の負債合計につきましては、前連結会計年度末と比べ、9,870百万円増加(前期比12.3%増)し、90,357百万円となっております。

 負債合計の主な増加要因は、長期借入金の増加によるものであります。

(純資産の部)

 当連結会計年度末の純資産合計につきましては、前連結会計年度末と比べ、3,401百万円増加(前期比10.4%増)し、36,251百万円となっております。
 純資産合計の主な増加要因は、親会社株主に帰属する当期純利益4,051百万円(同3.3%減)によるものであります。

 

 c.経営成績の分析

(売上高、売上原価、売上総利益)

 当連結会計年度における売上高は、前連結会計年度と比べ、2,496百万円増加(前期比2.2%増)し、113,835百万円となっております。
 売上原価は、売上高の増加に伴い前連結会計年度と比べ、1,607百万円増加(同1.9%増)し、88,160百万円となっております。売上高に対する売上原価の比率は前連結会計年度と比べ、0.3ポイント減少し、77.4%となっております。
 この結果、売上総利益は前連結会計年度と比べ、888百万円増加(同3.6%増)し、25,675百万円となっております。

(販売費及び一般管理費、営業利益)

 販売費及び一般管理費は、前連結会計年度と比べ、897百万円増加(前期比5.0%増)し、18,712百万円となっております。
 この結果、営業利益は前連結会計年度と比べ、8百万円減少(同0.1%減)し、6,962百万円となっております。

(営業外損益、経常利益)

 営業外収益は、前連結会計年度と比べ、155百万円増加(前期比16.4%増)し、1,106百万円となっております。

 営業外費用は、前連結会計年度と比べ、737百万円増加(同86.6%増)し、1,589百万円となっております。
 この結果、経常利益は前連結会計年度と比べ、589百万円減少(同8.3%減)し、6,478百万円となっております。

(特別損益、税金等調整前当期純利益、親会社株主に帰属する当期純利益)

 特別利益は、前連結会計年度と比べ、1,702百万円増加(前期比86,572.4%増)し、1,704百万円となっております。

 特別損失は、前連結会計年度と比べ、1,211百万円増加(同1,193.4%増)し、1,313百万円となっております。

 この結果、税金等調整前当期純利益は前連結会計年度と比べ、98百万円減少(同1.4%減)し、6,870百万円となっております。
 親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度と比べ、136百万円減少(同3.3%減)し、4,051百万円となっております。

 d.経営成績に重要な影響を与える要因について

 当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因については、「1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(3)経営環境及び優先的に対処すべき課題」及び「3.事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 e.資本の財源及び資金の流動性についての分析

(キャッシュ・フローの分析)

 当社グループのキャッシュ・フローの分析については、「4.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

(資本の財源及び資金の流動性)

 当社グループの資金需要のうち主なものは、不動産(棚卸資産、固定資産)の取得・開発をはじめとする事業への資金等であり、内部資金、借入金または私募債により資金調達を行い、事業運営上必要な流動性と資金を安定的に確保することを基本方針としております。

 当連結会計年度末現在における借入金残高は53,310百万円、私募債残高は12,363百万円であります。また、複数の金融機関との間で合計40,417百万円のコミットメントライン設定契約を締結しております。(借入金実行残高8,424百万円、借入未実行残高31,993百万円)

5【経営上の重要な契約等】

 当社は、2022年11月9日開催の取締役会において、三和住宅株式会社の全株式を取得し、子会社化することについ

て決議し、同日付で同社の株式を保有する前田葉子氏と株式譲渡契約を締結いたしました。なお、2022年12月1日に

本株式取得を実行しております。

 詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(企業結合等関係)」に記載のとおりであります。

 

6【研究開発活動】

 特記事項はありません。