文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
(1)業績の状況
当第2四半期連結累計期間におけるわが国経済は、中国経済の減速や米国の利上げ懸念による不透明感が残るものの、日銀による金融緩和の継続や円安等による影響から、企業収益や雇用情勢に改善がみられ、訪日外国人の大幅増加の好影響もあり、緩やかな回復基調が続いております。
当社および連結子会社(以下、「当社グループ」という。)の属する不動産業界においては、都心オフィスビル市場の空室率が3年以上に亘って改善基調が続いており、平均賃料も2年近く緩やかな上昇を継続しております。また、不動産投資市場では、賃貸市場の改善に加え、良好な資金調達環境や円安等を背景に、J-REITや国内投資家に加え、海外投資家からの資金が流入し、都心の優良不動産を中心に、期待利回りの低下が進むなど、都心の不動産に対する投資家の投資意欲は依然として高水準で推移しております。
当社グループでは、こうした環境下において、東京都心部における中小型オフィスビルの活用と流通に専念し、ビルオーナー様の不動産に関する様々な「お客様視点のお困りごと解決」に真摯に取り組んでまいりました。思いやりと感謝の心を持って環境に配慮した不動産再生と活用に取り組むことにより、人類、社会に貢献するという経営フィロソフィを基盤とし、お客様お一人おひとりにビルの賃貸および売買仲介、ビル管理・メンテナンス、小修繕から大規模リニューアル、専門家とタイアップした相続や税務等の相談、賃料滞納に備えた保証の提供等に至るまで多様なサービスをご提供することを通じて、お客様の不満や不便、不快を現場で研究・解決し、多面的な収益機会の獲得に繋げてまいりました。
さらに、これら多様なサービスを提供する過程で培った知見やノウハウを連鎖させることによって、優れた品質と差別化された魅力を持った商品に仕上げ、再生ビルを資産家・富裕層へ販売する不動産再生事業を積極的に展開してまいりました。地域密着による土地勘を活かしたテナント斡旋力を強みに、街に活気をもたらすための最適用途への変更やテナントの快適性を考えた屋上グリーンテラスの設置、テナント募集前に内装を造り込むセットアップオフィス、テナントの心に響くリニューアルなど、たゆまぬ改善で都心5区(千代田区・中央区・港区・新宿区・渋谷区)を中心にオフィスビルの再生実績を積み上げております。
不動産の仕入れに関しては、大手不動産会社や信託銀行からの優良物件情報の入手、当社独自の協力会社ネットワークである「共栄会」からの紹介、さらに、ビルオーナー様から直接うかがう不安や不満解決への一貫した取り組みを通じた相対での物件仕入れなど、高い付加価値創出が見込める物件の仕入ルートの構築に努めてまいりました。
これらに加え、資産コンサルや住宅管理に強みを持つ「株式会社パワーコンサルティングネットワークス」の関連会社化や、ホテルの企画・運営を手掛ける「サンフロンティアホテルマネジメント株式会社」の設立等、次なる飛躍に向けた新たな取り組みを推進しております。なお、ホテル事業につきましては、本年10月、旅行・航空事業を中国及び日本等で展開する春秋グループと共同で日本におけるホテル事業展開を行う旨の業務提携に合意し、急増するインバウンドホテル需要に対し、積極的な取り組みを始めております。
以上の結果、当第2四半期連結累計期間の業績は、売上高12,857百万円(前年同期比8.3%増)、営業利益3,559百万円(同18.2%増)、経常利益3,337百万円(同15.9%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益2,717百万円(同2.2%増)となりました。
各セグメントの業績は次のとおりです。
(不動産再生事業)
当社グループは、仕入れの段階から最適用途の実現に向けた「ものづくり」を始めております。賃貸市場を日々入念に調査して知見を広げ、テナント斡旋やビル管理、建設など他部署の経験、技術、知識を投入し、これらを連鎖させ、お客様視点で自由に発想し、創造的な企画を練り込みます。また、当社グループはテナントの満足度を高めることがビルオーナー様の満足につながるものと捉え、テナントとの頻繁な対話を通じて、テナント目線での快適性や利便性をどこまでも追求し、愛され選ばれるビルへと再生しております。
稼働率の低い不動産やリニューアルを要する建物を、社会のニーズに合致した仕様にリノベーションを行い、稼働率の高い不動産に再生させ、不動産が生み出す利益の極大化を図った上で、資産家・富裕層の皆様に販売します。
また販売後においても、当社グループはスピードを重視したサービス(不動産のハード管理、ソフト管理、積極的な不具合対応、ビルオーナー様のお困りごと解決や新たな要望に応えるなど)を提供することにより、アフターフォローに努めてまいりました。
リプランニング事業においては、資産としての安定性のみならず、物件のもつ固有の立地特性やその地域の歴史などを大切に、エリアに最適化したオフィスの創り込みや旧耐震物件の耐震補強、容積率超過の是正に取り組んでまいりました。期中における販売実績は12棟(前年同期は11棟)となり、購入されるお客様からみた「価値」に訴求した商品づくりを行ったことで、前年同期に比べ売上高・利益ともに増加いたしました。また、当期に販売を計画する物件の商品化や翌期以降の販売を見込む物件の仕入れも推進しております。
賃貸ビル事業においては、お客様の視点から高品質、高付加価値の物件を保有し、当社グループの賃貸仲介、プロパティマネジメント、建設ソリューション、滞納賃料保証等で培った総合的な不動産運営能力を活かし、高稼働率を維持し、安定的な賃料収入を確保しております。当第2四半期連結累計期間においては、商品化の過程にあるリプランニング物件の規模拡大に加え、物件の付加価値に見合う新規募集賃料の設定や既存テナントの賃料改定などが寄与し、前年同期に比べ売上高・利益ともに増加いたしました。
不動産証券化事業等においては、当社が出資する不動産ファンドにおける物件売却に伴う投資分配収入があったものの、前年同期に比べ売上高・利益ともに減少いたしました。
以上の結果、売上高は10,937百万円(前年同期比3.9%増)となり、セグメント利益は3,623百万円(同9.0%増)となりました。
(仲介事業)
売買仲介事業においては、プロパティマネジメントや賃貸仲介をはじめとする他部署からの紹介案件に注力し、手間を惜しまず、付加価値を積み重ねていくことで、リピートでの購入や売却、さらにはお客様からお客様をご紹介いただける機会にもつながっております。また、不動産投資市場の回復等を背景に案件規模が拡大したこともあり、前年同期に比べ売上高・利益ともに大幅に増加いたしました。
賃貸仲介事業においては、市場における空室率が継続して改善する中、売上高・利益ともに前年同期でほぼ横ばいとなりました。なお、空室が減少する市況において、テナント斡旋だけではなくビルオーナー様のビル経営に関する様々なお困りごと解決に取り組んでまいりました。これに加えて、リプランニング物件の仕入や販売、商品化中のリプランニング物件のテナント斡旋、さらにはビル管理受託の窓口となることでグループ全体の収益に貢献しております。
以上の結果、売上高は919百万円(前年同期比84.6%増)となり、セグメント利益は815百万円(同99.7%増)となりました。
(プロパティマネジメント事業)
プロパティマネジメント事業においては、テナント満足度を高めるためのきめ細やかなビル管理と土地勘を強みとした賃貸仲介により、適正賃料への契約変更等による収益改善や安定的で高稼働なビル経営を実践してまいりました。この実績を背景に、お客様の増加とともに、同じお客様から複数の新たなビル管理を受託することができ、当四半期末の受託棟数は下表のとおり、前年同四半期末から63棟増加(25.9%増)しました。さらに、お客様のことを深く知り、資産背景を把握し、お一人おひとりに合ったご提案を行うことで、売買仲介や工事受注などの事業機会を創出することに加え、リプランニング物件や売買仲介にて不動産をご購入いただいたお客様から、ご購入後の管理業務を一任されるなど、他部署との連携による継続したサービス提供にも取り組んでまいりました。その結果、前年同期に比べ売上高・利益ともに増加いたしました。
| 平成25年9月末 | 平成26年9月末 | 平成27年9月末 |
受託棟数 | 204棟 | 243棟 | 306棟 |
稼働率 | 96.2% | 96.8% | 96.6% |
ビルメンテナンス事業においては、外壁等の高所清掃・ 補修作業を強みに、プロパティマネジメント事業を始めとした他事業との協働に加え、漏水等の緊急を要する事象にスピード重視で積極的な対応を行ってまいりました。その結果、前年同期に比べ売上高・利益ともに増加いたしました。
以上の結果、売上高は729百万円(前年同期比14.9%増)となり、セグメント利益は342百万円(同20.1%増)となりました。
(その他)
建設ソリューション事業においては、1件あたりの受注工事金額が増加したことなどから、前年同期に比べ売上高・利益ともに増加いたしました。
滞納賃料保証事業においては、賃貸仲介をはじめとする当社内の関連部署や協力業者様との連携を強化したことで、取り扱い件数が堅調に推移し、前年同期に比べ売上高・利益ともに増加いたしました。
一方、不動産活用の新しいビジネス展開として、当期より開始したスペースレンタル事業においては、貸会議室等を手掛ける『ビジョンセンター東京』での積極的なマーケティングにより、認知度向上、ご利用者数の増加から収支面は少しずつ改善しているものの、初期の費用負担を賄う水準には至っておりません。
以上の結果、売上高は270百万円(前年同期比27.8%増)となり、セグメント利益は144百万円(同1.7%増)となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、社債の発行による収入3,915百万円及び長期借入れによる収入3,760百万円等があったものの、有形固定資産の取得による支出5,966百万円及び長期借入金の返済による支出3,441百万円等があった結果、期首残高に比べ1,807百万円減少し、当第2四半期連結会計期間末残高は、9,404百万円となりました。
当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フロー及びそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は987百万円(前年同期は168百万円の収入)となりました。これは主に、たな卸資産の増加額1,493百万円及び仕入債務の減少額1,023百万円等があったものの、税金等調整前四半期純利益3,326百万円等があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は6,452百万円(前年同期は48百万円の支出)となりました。これは主に、定期預金の払戻による収入1,972百万円等があったものの、有形固定資産の取得による支出5,966百万円及び定期預金の預入による支出2,223百万円等があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は3,668百万円(前年同期は621百万円の収入)となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出3,441百万円等があったものの、社債の発行による収入3,915百万円及び長期借入れによる収入3,760百万円等があったことによるものであります。
(3)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(4)研究開発活動
該当事項はありません。
(5)生産、受注及び販売の実績
当第2四半期連結累計期間において、生産、受注及び販売の実績について著しい変動はありません。