文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、政府・日銀による各種経済・金融政策の効果を背景に、企業収益が高い水準にあることから雇用情勢と所得環境に改善がみられ、個人消費は力強さに欠けるものの持ち直しの兆しがあることや訪日客の増加がもたらす経済への波及効果等により、緩やかな回復基調が続いております。一方で、減速傾向にある中国をはじめとした新興国経済の下振れリスクや英国のEU離脱問題、米国の新政権が掲げる政策の影響等から、世界経済の先行きに対する不透明感が以前にも増して高まっております。
当社及び連結子会社(以下、あわせて「当社グループ」という。)の属する不動産業界においては、都心オフィスビル市場の平均空室率は3%台半ばに迫る水準まで改善しており、平均賃料は3年にわたって緩やかな上昇が続いております。一方で、不動産投資市場では、市場に供給される投資対象物件が乏しくなっていることや物件価格の上昇による高値取引を警戒した様子見姿勢が一部でみられることなどから、市場における事業用不動産の取引量に縮小傾向がみられます。
当社グループでは、こうした環境下において、東京都心部における中小型オフィスビルの不動産再生と活用を本業とし、ビルオーナー様の不動産に関する様々な「お困りごと解決」にお客様視点で真摯に取り組んでまいりました。具体的には、お客様お一人おひとりにビルの賃貸及び売買仲介、ビル管理・メンテナンス、小修繕から大規模リニューアル、専門家とタイアップした相続や税務等の相談、賃料滞納に備えた保証の提供等に至るまで多様なサービスをご提供することを通じて、お客様の不満や不便、お困りごとを現場で研究・解決し、多面的な収益機会の獲得に繋げてまいりました。
そして、これら多様なサービスを提供する過程で培った知見やノウハウ、経験を連鎖的に活用することで、当社で購入した中古ビルの不動産再生事業を展開しています。街に活気をもたらす最適用途への変更やテナント募集前に内装を造り込むセットアップオフィス、また快適で潤いのある屋上テラスの設置など、テナントの心に響くリノベーションを施すことでオフィスビルを魅力的で高品質なビルに甦らせます。さらに、地域密着による土地勘を活かしたテナント斡旋を強みに収益を最大限に高め、周辺エリアの強みや特徴、地歴も価値に載せて資産家・富裕層へ販売いたします。このようにご利用いただくテナントのニーズを汲み、たゆまぬ改善で都心5区(千代田区・中央区・港区・新宿区・渋谷区)を中心にオフィスビルの再生実績を積み上げております。
また当社グループは、オフィス事業を通じて培ったオペレーション力を強みとした事業モデルを、ホテルの開発・再生・運営事業に展開し、これをオフィス事業に続く2本目の柱とすべく推進しております。急増する訪日客の宿泊需要に応えることが社会利益の創出に資するものであるとの考えから、訪日客をメインターゲットとした「インバウンド向け都市型観光ホテル」の開発を進めております。旅行・航空事業を展開する中国春秋グループとの共同ブランド「スプリングサニー」の第1号店を昨年4月に愛知県常滑市でグランドオープンし、当社グループの運営開始以降、「心温かいホテル」を目指し、オペレーションに努めた結果、稼働率は平均で96%を超えるまでに著しく改善し、客室単価も向上いたしました。昨年12月には首都圏を中心に4棟564室のホテルを運営する「スカイコートホテル株式会社」の株式を取得し、当社グループに迎えるとともに、今年4月下旬には、舞浜で当社開発ホテル第1号の開業を予定しております。さらに、飛騨高山、銀座東、成田空港、大阪本町、京都四条河原町等のエリアで、当社もしくは共同ブランドでの開発・運営に向け、次なるホテルの展開を進捗させております。
2月中旬には東日本橋において、オフィスビルを訪日外国人向け宿泊施設にコンバージョンし、当社グループ初のホステル「Planetyze Hostel(プラネタイズホステル)」を開業します。本施設は復興庁との官民連携による「東北復興プロジェクト」の1つに取り上げられました。
加えて、ベトナムの中部最大都市ダナンでは昨年8月に当社グループ初となる海外第1号ホテルを開業するとともに、28階建の分譲マンションを3月中にも着工する予定です。インドネシアの首都ジャカルタでは都市型分譲戸建住宅の建築に加え、サービスアパートメントの所有・運営に進出するなど、成長が続く東南アジアへの展開も加速しております。
以上の結果、当第3四半期連結累計期間の業績は、売上高27,168百万円(前年同期比56.5%増)、営業利益6,904百万円(同52.7%増)、経常利益6,534百万円(同54.8%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益4,513百万円(同5.4%増)となりました。
各セグメントの業績は次のとおりです。
(不動産再生事業)
当社グループは、仕入れの段階から最適用途の実現に向けた「ものづくり」を始めております。日々の活動から蓄積された賃貸市場における深い知見をベースに、テナント斡旋やビル管理、建設など他部署の経験、技術、知識を投入し、これらを連鎖させ、お客様視点で自由に発想し、創造的な企画を練り込んでおります。また、当社グループはテナントの満足度を高めることがビルオーナー様の満足度の向上につながるものと捉え、テナントの声を大切にしたテナント目線での快適性や利便性を追求し、愛され選ばれるビルへと再生しております。
稼働率の低い不動産や老朽化で設備の更新を要する建物を当社グループで取得し、社会のニーズに合致した仕様にリノベーションを行い、稼働率の高い不動産に再生させ、不動産が生み出す利益の極大化を図った上で、資産家・富裕層の皆様に販売しております。
また販売後においても、当社グループはスピードを重視したサービス(不動産のハード管理、ソフト管理、積極的な不具合対応、ビルオーナー様のお困りごと解決や新たな要望に応えるなど)を提供することにより、タイムリーなフォローアップに努めてまいりました。
リプランニング事業においては、資産としての安定性のみならず、物件固有の立地特性やその地域の歴史などを大切に、エリアに最適なオフィスの創り込みとともに、容積率超過の是正など、建物の遵法性の確保に取り組んでまいりました。購入されるお客様からみた「価値」に訴求した商品づくりを行うことが、高い利益率につながっており、前年同期に比べ売上高、利益ともに大幅に増加し、利益率も向上いたしました。
賃貸ビル事業においては、当社グループの賃貸仲介、プロパティマネジメント、建設ソリューション、滞納賃料保証等で培った総合的な不動産オペレーション力を活かし、ビルを再生させて、高稼働で安定的な賃料収入を確保しております。棚卸資産に含まれる在庫棟数は前年同期に比べ増加した一方、複数年にわたり運用してきた中型物件を事業計画に基づくスケジュールにて販売したことなどから、賃料収入が減少し、前年同期に比べ売上高・利益ともに減少いたしました。
以上の結果、売上高は23,688百万円(前年同期比62.7%増)となり、セグメント利益は7,651百万円(同58.6%増)となりました。
(仲介事業)
売買仲介事業においては、プロパティマネジメントや賃貸仲介をはじめとする他部署からの紹介案件にスピード重視で対応していくことで、リピートでの購入や売却、さらにはお客様からお客様をご紹介いただける機会創出につなげております。また、不動産の付加価値づくりや不動産コンサルティングによるソリューション力の向上、台湾をはじめとする海外顧客への言語対応などにより顧客層の拡大に努めております。一方で、局所的に過熱感がみられ、一部の金融機関で不動産投資に対する融資姿勢が慎重になるなか、前期と比べ、当期は昨年前半の円高傾向による海外投資家の様子見姿勢の影響があったこと、お客様の真のニーズにお応えできなかったことなどから、当社グループの売買仲介事業は前年同期に比べ売上高・利益ともに減少いたしました。
賃貸仲介事業においては、都心5区を中心に支店を設け、拠点を細かく展開しております。市場における空室率が改善するなか、ビルオーナー様のお困りごとを空室という一面ではなく、老朽化や相続問題といったように多面的で長期的な視点から捉えることで、お客様との会話の中から関連するニーズをお聞きし、リニューアルや売買仲介等の切っ掛けを創り出すなど、様々なお困りごと解決に取り組んできたことにより、前年同期に比べ、売上高・利益ともに増加いたしました。
また新分野として、都心ビルの有効活用事業に乗り出しております。これはビル運営に不安を抱えるビルオーナー様に対して、当社グループがビルを一括して借り上げることで、ビルオーナー様は安定した賃料収入が見込め、ビルのリニューアル工事費用の追加融資を受けることが可能となり、管理の手間もなくなるなど、ビル運営の全てを当社が代行するものです。
以上の結果、売上高は922百万円(前年同期比25.2%減)となり、セグメント利益は744百万円(同31.1%減)となりました。
(プロパティマネジメント事業)
プロパティマネジメント事業においては、テナント満足度を高めるためのきめ細やかなビル管理や土地勘を強みとした賃貸仲介に加え、適正賃料への条件変更等により、収益改善や安定的で高稼働なビル経営を実践しております。この実績を背景に、当社グループにビル管理をお任せいただいているビルオーナー様から、新たなビル管理を受託したり、リプランニング物件や売買仲介にて不動産をご購入いただいたお客様から、ご購入後の管理業務を一任されたりするなど、サービス品質を向上させながら受託棟数の増加に取り組んでまいりました。これらにより、当四半期末の受託棟数は下表のとおり、前年同四半期末から41棟増加(13.0%増)しました。
また、お客様の資産背景を把握し、ビル経営方針を伺うなかでお客様のことを深く知り、潜在的なお困りごとに対してもお客様視点のご提案を行うことで、売買仲介や工事受注などの事業機会を創出し、当社グループの総合力でお困りごとの解決に導いております。さらに、適正賃料への条件改定による収益改善や建て替えを見据えた定期借家契約への変更等により、高付加価値のサービスをご提供してまいりました。その結果、前年同期に比べ売上高・利益ともに増加いたしました。
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平成26年12月末 |
平成27年12月末 |
平成28年12月末 |
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受託棟数 |
255棟 |
315棟 |
356棟 |
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稼働率 |
97.2% |
96.3% |
96.5% |
ビルメンテナンス事業においては、外壁等の高所清掃・補修作業を強みに、プロパティマネジメント事業との協働を推進してきたことでビルメンテナンス受託棟数とスポット案件が増加し、前年同期に比べ売上高・利益ともに増加いたしました。
以上の結果、売上高は1,280百万円(前年同期比16.6%増)となり、セグメント利益は594百万円(同18.9%増)となりました。
(その他)
滞納賃料保証事業においては、賃貸仲介をはじめとする当社内の関連部署との連携強化に加え、ビルオーナー様、協力会社様へのセミナーを継続的に開催し、保証システムの活用方法や保証のメリットの浸透と認知度向上に努めるとともに、きめ細やかで迅速な保証審査に徹したことで、取り扱い件数が堅調に推移し、前年同期に比べ売上高・利益ともに増加いたしました。
建設ソリューション事業においては、リプランニング物件の商品化に特化したことなどから、前年同期に比べ売上高は減少し、利益は微増となりました。
貸会議室事業(スペースレンタル事業)においては、リピーターや紹介による貸会議室のご利用者様が着実に増加していることなどから、前年同期に比べ売上高が大幅に増加し、利益も大幅な黒字に転換いたしました。さらに、賃貸仲介の部署との協業を推進し、3月には第5、第6の拠点として田町、横浜での新規開設を予定しております。
ホテル事業においては、旅行・航空事業を展開する中国春秋グループとの共同ブランド「スプリングサニー」の第1号店を昨年4月に愛知県常滑市でグランドオープンし、当社グループの運営開始以降、「心温かいホテル」を目指し、オペレーションに努めた結果、稼働率は平均で96%を超えるまでに著しく改善し、客室単価も向上いたしました。昨年12月には首都圏を中心に4棟564室のホテルを運営する「スカイコートホテル株式会社」の株式を取得し、当社グループに迎えるとともに、今年4月下旬には、舞浜で当社開発ホテル第1号の開業を予定しております。さらに、飛騨高山、銀座東、成田空港、大阪本町、京都四条河原町等のエリアで、当社もしくは共同ブランドによる「インバウンド向け都市型観光ホテル」の開発・運営に向け、次なるホテルの展開を進捗させております。
以上の結果、売上高は1,277百万円(前年同期比174.1%増)となり、セグメント利益は608百万円(同144.8%増)となりました。
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
該当事項はありません。
当第3四半期連結累計期間において、生産、受注及び販売の実績について著しい変動はありません。