第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当第2四半期連結累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。

 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)財政状況及び経営成績の状況

 

当第2四半期連結累計期間におけるわが国経済は、引き続き好調な世界経済や、政府、日銀による各種政策の効果を背景に、緩やかな回復が続いておりますが、海外経済の不確実性や金融資本市場の変動の影響に十分に留意する必要があります。不動産業界においては、都心5区オフィスビル市場の平均空室率が2018年9月に2.33%となり、直近の最低値である2007年11月の2.49%を下回り、6年間にわたり改善傾向が続いております。平均賃料は20,438円(坪単価)となり、直近の最低値である2013年12月の16,207円(坪単価)から約26%上昇いたしました(民間調査機関調べ)。一方で、不動産投資市場は、引き続き活況を呈しているものの、投資対象物件の品薄感、金融各社の融資姿勢の厳格化等の懸念もあり、先行きには慎重な見方が続いております。

当社グループでは、こうした環境下において、東京都心部における中小型オフィスビルの「不動産再生と活用」を本業とし、ビルオーナー様のビル経営に関する様々な「お困りごと解決」にお客様視点で真摯に取り組んでまいりました。具体的には、お客様お一人おひとりにビルの賃貸仲介及び売買仲介、ビル管理・メンテナンス、小修繕から大規模リニューアル、専門家とタイアップした相続や税務等の相談、賃料滞納に備えた保証の提供等に至るまで、大小多様なサービスをご提供することにより、お客様のご不満やご不便、お困りごとを現場で研究・解決し、お客様に必要とされることを通して、多面的な収益機会の創出に繋げてまいりました。そして、自社で中古のオフィスビルを購入し、これらのサービスを提供する過程で培った知見やノウハウを連鎖的に活用することで、市場のニーズに沿うビルにバリューアップし、投資家に販売する不動産再生事業を展開しています。さらに、ビルのご購入後は、安心安全のビル管理、地域に根ざしたテナント仲介、プロによる資産コンサルティング等の充実したアフターサービスにより、お客様にご安心してビル経営をお任せいただき、「不動産経営のパートナー」として末永くお客様に寄り添い、お客様からの信頼残高を積み上げてまいりました。そして、このようなお客様に寄り添う総合的な不動産サービスを戦略的に展開することによって、不動産のことならば一番にご相談いただける関係を構築し、強みを「都心のビルオーナー様を顧客基盤」とすることで同業他社とは違うフィールドで差別化された不動産再生事業を確立しております。

また、当社グループは、中古オフィスビルの不動産再生事業及び不動産サービス事業を通じて培ってきた当社独自の事業モデルを、ホテルの開発・再生・運営事業に展開し、これをオフィスビル事業に続く2本目の柱とすべく注力しております。日本政府による観光立国政策の実施及びそれを受けた訪日外国人の増加を好機と捉え、訪日外国人の宿泊需要に応えること、並びに従来からの国内の観光需要及びビジネス需要に対して良質なホテルをご提供することが社会利益に資するとの考えから、「観光・ビジネスに向けた宿泊特化型ホテル」の開発、運営を進めております。

 

以上の結果、当第2四半期連結累計期間の業績は、売上高33,029百万円(前年同期比34.9%増)、営業利益9,040百万円(同63.4%増)、経常利益8,744百万円(同63.7%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益5,976百万円(同63.7%増)となりました。

 

各セグメントの業績は次のとおりであります。  

 

 

(不動産再生事業)

不動産再生事業では、リプランニング事業、ホテル開発事業、賃貸ビル事業等を行っております。

 

リプランニング事業においては、ビル管理、賃貸仲介、売買仲介等の不動産サービスの現場において、ビルオーナー様のあらゆる「お困りごと」の解決に全社をあげ取り組んできたことで構築されたビルオーナー様との濃く深い信頼関係により、一番に資産の買い替え等のご相談をいただき、当社に直接お譲りいただける等のビルオーナー様との絆をベースとした当社独自の物件仕入が増加しております。また、商品化においては安全性・遵法性づくりを根底に据え、賃貸仲介やビル管理の現場において蓄積した知見をフル活用しながら、再生テーマと入居想定テナントを明確に定め、「社会とテナントニーズの変化を汲み上げ、高品質な内装を作りこむセットアップオフィス」「街に活気をもたらす最適用途へのコンバージョン」「開放的で快適、交流スペースにもなる水辺テラスや屋上テラスの設置」「IoTを活用した働き手の視点で進化するオフィス」等、テナントの心に響くリノベーションを施すことで、中小型ビルを魅力的で高品質なビルに蘇らせます。そして、販売においては不動産サービス部門との連携による独自の販売ルートを活用し、ビル周辺エリアの地歴や将来性・社会性も価値に乗せて資産家・富裕層へ販売いたします。このように、仕入・商品化・販売、全てのプロセスにおいて、社内各部門が専門性を持ち寄り、お客様視点の付加価値増大へ創意工夫を重ね、ビルの魅力を最大化する当社独自の事業モデルが深化したことにより、継続的な高い利益率を実現し、前年同期に比べ売上高、利益ともに大幅に増加いたしました。

 

賃貸ビル事業においては、安定した収益基盤を構築することを目的に、当社グループの総合的な不動産オペレーション力を活かしながら、ストックビジネスを拡大し、戦略的に賃料収入の増加を図っております。当第2四半期連結累計期間においては、リプランニング事業の仕入が進捗し、保有ビル数が増加したことから、前年同期に比べ売上高、利益ともに増加いたしました。

 

以上の結果、不動産再生事業の売上高は29,202百万円(前年同期比36.8%増)となり、セグメント利益は9,571百万円(同57.5%増)となりました。

 

(不動産サービス事業)

不動産サービス事業では、プロパティマネジメント事業、ビルメンテナンス事業、売買仲介事業、賃貸仲介事業を行っております。

 

プロパティマネジメント事業においては、テナント満足度を高めるためのきめ細かなビル管理だけでなく、土地勘を強みとしたテナント誘致、適正賃料への条件改定による収益改善等に取り組むことで、高収益で高稼働なビル経営を実践しております。そして、お客様の不動産経営のパートナーとして、あらゆるお困りごとの解決にお客様視点で取り組み、ビルオーナー様との深い信頼関係を意志を持って築いてまいりました。当四半期末の受託棟数は都心オフィスビルへの集中と選択に取り組んだことにより前年同期末から3棟減少いたしましたが、更なるサービス品質の向上に取り組み、売上高は横ばい、利益については微増となりました。ビルオーナー様の資産内容やビル経営課題を伺うなかで、潜在的なお困りごとに対してもご提案を行い、快適性や省力化等の工事受注や売買仲介、リプランニング物件の販売強化に取り組んでおります。(※当社は総合・オフィス中心型のプロパティマネジメント事業者におけるクライアント数ランキング第3位(民間調査機関調べ)。)

 

 

平成28年9月末

平成29年9月末

平成30年9月末

受託棟数

350棟

381棟

378棟

稼働率

95.8%

96.4%

97.2%

 

 

ビルメンテナンス事業においては、外窓・外壁等のブランコによる高所清掃、補修作業を強みに、プロパティマネジメント部門との協働を推進してきたことでビルメンテナンス受託棟数が伸長し、売上高は増加したものの、利益については売上原価等の増加等により微減いたしました。

  

 

売買仲介事業においては、プロパティマネジメントや賃貸仲介をはじめとする他部門からの紹介案件にスピード対応で取り組み、リピートでの購入や売却、さらにはお客様からお客様をご紹介いただける機会も増加してきております。売上高、利益は前年同期に比べ減少したものの、不動産コンサルティングの一環としてリプランニング物件の仕入、販売等に注力し、グループ全体の収益に貢献しております。

 

賃貸仲介事業においては、都心5区を中心に拠点を展開しております。地域のビルオーナー様にもっと寄り添い、身近なサービス窓口となるために、2018年7月に赤坂店を開設いたしました。今後も都心部に出店を進める予定です。市場における空室率が改善するなか、ビルオーナー様のお困りごとを空室という一面ではなく、高齢化で苦慮する管理や相続問題、建物の老朽化といった多面的で長期的な視点から捉えるようにしております。前年同期に比べ売上高、利益共に増加いたしました。引き続き現場の最前線でお客様との対話の中から関連するニーズをお聞きし、リプランニング事業にかかる仕入や販売、工事受注や売買仲介等の切っ掛けを創り出す等、様々なお困りごと解決に継続して取り組んでおります。また、当社グループが運営する居抜きオフィスの仲介ウェブサイト「そのまんまオフィス!」に、リプランニング事業の内装を作り込んだ「セットアップオフィス」を掲載し、IT企業やスタートアップ企業等にご好評をいただく等、働き方が多様化し、変化を続けるオフィスニーズにも順応したサービスの拡充を進めております。

 

以上の結果、不動産サービス事業の売上高は1,684百万円(前年同期比5.3%増)となり、セグメント利益は1,048百万円(同4.1%増)となりました。
 

(オペレーション事業)

オペレーション事業では、ホテル運営事業、貸会議室事業を行っております。

 

ホテル運営事業においては、2016年12月にM&Aにより当社グループに加わった「ホテルスカイコート」4拠点(成田・川崎・小岩・博多)の業績がホテル運営事業全体の業績を牽引いたしました。同ホテルは2018年10月1日付で「スカイハートホテル」へとブランド名を変更し更なるサービスの向上に努め、より一層お客様に愛され、ご満足いただけるホテルを目指しております。2018年6月には山口県下関市のVIP南国(現・スカイハートホテル下関)が当社グループに加わり、スカイハートホテルは全5拠点となりました。さらに、自社ホテルブランド「日和ホテルズ&リゾーツ」のカジュアルブランドである「たびのホテル」の第一弾として2018年5月2日に、岐阜県の飛騨高山において地元の木材を多用した木づくりホテル「たびのホテル飛騨高山」を、第二弾として同7月20日に、新潟県の佐渡島において特産品である竹をモチーフにした「たびのホテル佐渡」を開業いたしました。2018年9月30日現在、国内で運営稼働中のホテルは10箇所1,191室となっております。

当社ホテル事業のテーマである「心温かいホテル」を実現するべく、現在、銀座東、大阪本町、大阪なんば、京都四条河原町及び沖縄エリアのプロジェクトに着工しており、加えて、M&Aや、当社グループが自ら開発し、所有、運営する方式、また外部の地権者様が開発するホテルを当社グループが長期賃借する方式等、多様な方法を活用して運営ホテル数の拡大を行っております。日々お客様視点の改良改善を続け、常に進化発展をしていくホテルを目指し、その結果、前年同期に比べ売上高、利益ともに大幅に増加いたしました。

 

貸会議室事業においては、貸会議室、レンタルオフィス、コワーキングスペースの運営を行っております。2018年5月には、当社が強みを持つ東京都心におけるコワーキングスペースの需要増加を見込み、日比谷・有楽町エリアに「ビジョンワークス有楽町」をグランドオープンいたしました。また、2018年10月に東京駅八重洲地下街直結の貸会議室「ビジョンセンター東京駅前」をオープンいたしました。これにより、貸会議室は東京駅前、東京八重洲中央口、東京八重洲南口、有楽町、日本橋、永田町、田町、浜松町、横浜の9拠点、レンタルオフィスは神田駅前に2拠点と新宿駅前に1拠点の計3拠点、コワーキングスペースは東京、日比谷駅前に2拠点となり、貸会議室事業合計で14拠点に展開しております。ご利用者様の目線でサービス品質を磨いてきたことで、リピーターやご紹介によるご利用が着実に増加し、前年同期に比べ売上高は増加したものの、新規施設の開業に伴う設備投資等により、利益は減少いたしました。

 

以上の結果、オペレーション事業の売上高は1,963百万円(前年同期比41.0%増)となり、セグメント利益は257百万円(同52.7%増)となりました。

 

 

(その他)

その他では、滞納賃料保証事業、海外事業、建設ソリューション事業等を行っております。

 

滞納賃料保証事業においては、賃貸仲介をはじめとする当社グループ内の関連部門との連携強化に加え、ビルオーナー様、協力会社様へのセミナーを継続的に開催する等の情報発信により、保証システムの浸透と認知度向上に努めてまいりました。また、テナントの保証審査においては実態調査を徹底し、厳格に行いながらも、審査結果の迅速な回答にこだわり、賃料滞納時には賃料保証のみならず、明け渡しまでを誠実にサポートすることで、ビルオーナー様に寄り添った実績を積み上げ、新規保証、再保証ともに取り扱い件数が堅調に推移し、前年同期に比べ売上高、利益ともに増加いたしました。

海外事業においては、成長が続く東南アジアへ進出し、高品質な日本の施工技術とお客様視点のおもてなしサービスをアジアの方々に体感していただくことにこだわった、マンション・住宅等を中心とした不動産開発ならびにホテル運営を行っております。ベトナムの中部最大都市ダナンで海外第1号ホテル「The Blossom City」を所有、運営するとともに、2017年6月に着工した28階建の分譲マンション「HIYORI Garden Tower」が2018年8月に完売いたしました(2019年7月引渡し、売上計上予定)。

 

以上の結果、その他の売上高は563百万円(前年同期比25.1%増)となり、セグメント利益は372百万円(同14.7%増)となりました。

 

 

 

 

(2)キャッシュ・フローの状況

当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、営業活動により3,197百万円増加、投資活動により2,888百万円減少、財務活動により555百万円減少した結果、期首残高に比べ312百万円減少し、当第2四半期連結会計期間末残高は22,370百万円となりました。

当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フロー及びそれらの要因は、次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は3,197百万円(前年同期は3,827百万円の支出)となりました。これは主に、税金等調整前四半期純利益8,744百万円であったものの、たな卸資産の減少2,911百万円及び法人税等の支払額3,002百万円等があったことによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は2,888百万円(前年同期は951百万円の支出)となりました。これは主に、連結の範囲の変更に伴う子会社株式の取得よる支出2,231百万円等があったことによるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果使用した資金は555百万円(前年同期は4,723百万円の収入)となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出9,949百万円及び配当金の支払額1,632百万円があったものの、長期借入金による収入11,150百万円等があったことによるものであります。

 

(3)事業上及び財務上の対処すべき課題

当第2四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。

 

(4)研究開発活動

該当事項はありません。

 

(5)生産、受注及び販売の実績

当第2四半期連結累計期間において、生産、受注及び販売の実績について著しい変動はありません。

 

  

3 【経営上の重要な契約等】

当第2四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。