第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当第3四半期連結累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。

 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日において当社グループが判断したものであります。

 

(1)財政状況及び経営成績の状況

当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、好調な企業業績を背景に雇用や所得環境も着実に改善し、総じて堅調に推移いたしておりますが、米国の相次ぐ利上げや米中の貿易摩擦長期化の影響等、今後の世界経済の動向には一段の留意が必要です。一方不動産業界においては、都心5区オフィスビル市場の平均空室率が2018年11月に27年ぶりに2%を下回り、2018年12月末には更に0.1%pt前月を下回り1.88%と引き続き改善傾向が続いております。また、2018年12月末の平均賃料は20,887円(坪単価)となり、60ヵ月連続で上昇し、2018年は1年間で1,714円上昇(8.9%増)、2017年の633円(3.4%増)から倍以上のペースに加速しています(民間調査機関調べ)。一方で、東京都心の不動産投資市場は、投資対象物件の品薄感、金融各社の融資姿勢の厳格化等への懸念はあるものの、総じて好調を維持しています。

当社グループでは、こうした環境下において、東京都心部における中小型オフィスビルの「不動産再生と活用」を本業とし、ビルオーナー様のビル経営に関する様々な「お困りごと解決」にお客様視点で真摯に取り組んでまいりました。具体的には、お客様お一人おひとりにビルの賃貸仲介及び売買仲介、ビル管理・メンテナンス、小修繕から大規模リニューアル、専門家とタイアップした相続や税務等の相談、賃料滞納に備えた保証の提供等に至るまで、様々なサービスをご提供することにより、お客様のご不満やご不便、お困りごとを現場で研究・解決し、お客様のお役に立たせていただくことを通して、多面的な収益機会の創出に繋げてまいりました。そして、自社で既存のオフィスビルを購入し、これらのサービスを提供する過程で培った知見やノウハウを連鎖的に活用することで、市場のニーズに沿うビルにバリューアップし、投資家に販売する不動産再生事業を展開しております。さらに、ビルをご購入いただいた後は、安心安全のビル管理、地域に根ざしたテナント仲介、プロによる資産コンサルティング等の充実したアフターサービスにより、お客様に安心してビル経営をお任せいただき、「不動産経営のパートナー」として末永くお客様に寄り添い、お客様からの信頼残高を積み上げてまいりました。そして、このようなお客様に寄り添う総合的な不動産サービスを戦略的に展開することによって、不動産のことならば一番にご相談いただける関係を構築しております。その結果、強みを「東京都心のビルオーナー様を顧客基盤」とすることにより、同業他社とは違うフィールドで差別化された不動産再生事業を確立しております。

また、当社グループは、オフィスビル運営力をベースに築き上げた独自の不動産再生事業モデルを、ホテルの運営力から再生・開発へと展開し、オフィスビル事業に続く2本目の柱とすべく注力しております。日本政府による観光立国政策の実施及びそれを受けた訪日外国人の増加を好機と捉え、訪日外国人の宿泊需要に応えること、並びに従来からの国内の観光需要及びビジネス需要に対して良質なホテルをご提供することが社会利益に資するとの考えから、「観光・ビジネスに向けた宿泊特化型ホテル」の開発、運営を進めております。

 

以上の結果、当第3四半期連結累計期間の業績は、売上高45,196百万円(前年同期比35.0%増)、営業利益12,162百万円(同62.0%増)、経常利益11,746百万円(同63.3%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益7,963百万円(同62.3%増)となりました。

 

各セグメントの業績は次のとおりであります。

 

 

 

(不動産再生事業)

不動産再生事業では、リプランニング事業、ホテル開発事業、賃貸ビル事業等を行っております。

 

リプランニング事業においては、ビル管理、賃貸仲介、売買仲介等の不動産サービスの現場において、ビルオーナー様のあらゆる「お困りごと」の解決に全社をあげ取り組んできたことで構築されたビルオーナー様との濃く深い信頼関係により、一番に資産の買い替え等のご相談をいただき、当社に直接お譲りいただける等、ビルオーナー様との絆をベースとした当社独自の物件仕入が増加しております。また、商品化においては安全性・遵法性づくりを根底に据え、賃貸仲介やビル管理の現場において蓄積した知見をフル活用しながら、再生テーマと入居想定テナントを明確に定め、「社会とテナントニーズの変化を汲み上げ、高品質な内装を作りこむセットアップオフィス」「街に活気をもたらす最適用途へのコンバージョン」「開放的で快適、交流スペースにもなる水辺テラスや屋上テラスの設置」「IoTを活用した働き手の視点で進化するオフィス」等、テナントの心に響くリノベーションを施すことで、中小型ビルを魅力的で高品質なビルに蘇らせます。そして、販売においては不動産サービス部門との連携による独自の販売ルートを活用し、ビル周辺エリアの地歴や将来性・社会性も価値に乗せて資産家・富裕層へ販売いたします。このように、仕入・商品化・販売、全てのプロセスにおいて、社内各部門が専門性を持ち寄り、お客様視点の付加価値増大へ創意工夫を重ね、ビルの魅力を最大化する当社独自の事業モデルが深化したことにより、継続的な高い利益率を実現し、前年同期に比べ売上高、利益ともに大幅に増加いたしました。

 

賃貸ビル事業においては、安定した収益基盤を構築することを目的に、当社グループの総合的な不動産オペレーション力を活かしながら、ストックビジネスを拡大し、戦略的に賃料収入の増加を図っております。当四半期連結累計期間においては、リプランニング事業の仕入が進捗し、保有ビル数が増加したことから、前年同期に比べ売上高、利益ともに増加いたしました。

 

以上の結果、不動産再生事業の売上高は39,572百万円(前年同期比37.7%増)となり、セグメント利益は13,129百万円(同55.5%増)となりました。

 

 

(不動産サービス事業)

不動産サービス事業では、プロパティマネジメント事業、ビルメンテナンス事業、売買仲介事業、賃貸仲介事業を行っております。

 

プロパティマネジメント事業においては、テナント満足度を高めるためのきめ細かなビル管理だけでなく、土地勘を強みとしたテナント誘致、適正賃料への条件改定による収益改善等に取り組むことで、高収益で高稼働なビル経営を実践しております。そして、お客様の不動産経営のパートナーとして、あらゆるお困りごとの解決にお客様視点で取り組み、ビルオーナー様との深い信頼関係を意志を持って築いてまいりました。当四半期末の受託棟数は前年同期末から8棟増加し、引き続き都心のオフィスビルへ集中した取り組みを進めております。加えて更なるサービス品質の向上に取り組み、売上高は横ばい、利益については微増となりました。ビルオーナー様の資産内容やビル経営課題を伺うなかで、潜在的なお困りごとに対してもご提案を行い、快適性や省力化等の工事受注や売買仲介、リプランニング物件の販売強化に取り組んでおります。(※当社は総合・オフィス中心型のプロパティマネジメント事業者におけるクライアント数ランキング第3位(民間調査機関調べ)。)

 

 

平成28年12月末

平成29年12月末

平成30年12月末

受託棟数

356棟

369棟

377棟

稼働率

96.5%

95.5%

97.8%

 

 

ビルメンテナンス事業においては、外窓・外壁等のブランコによる高所清掃、補修作業を強みに、プロパティマネジメント部門との協働を推進してきたことでビルメンテナンス受託棟数が伸長し、売上高・利益ともに増加いたしました。

 

売買仲介事業においては、不動産コンサルティングの一環としてプロパティマネジメントや賃貸仲介をはじめとする他部門からの紹介案件にスピード対応で取り組むと共に、リプランニング物件の仕入、販売等に注力してまいりました。売上高、利益は前年同期に比べ減少したものの、グループ全体の収益に貢献しております。

 

賃貸仲介事業においては、都心5区を中心に拠点を展開しております。地域のビルオーナー様にもっと寄り添い、身近なサービス窓口となるための、2018年7月の赤坂店開設に続き、2019年1月に小伝馬町店を開設いたしました。今後も引き続き都心部に出店を進める予定です。市場における空室率が改善するなか、ビルオーナー様のお困りごとを空室という一面のみではなく、高齢化で苦慮する管理や相続問題、建物の老朽化といった多面的で長期的な視点から捉えるようにしており、前年同期に比べ売上高、利益共に増加いたしました。引き続き現場の最前線でお客様との対話のなかから関連するニーズを伺い、リプランニング事業にかかる仕入や販売、工事受注や売買仲介等の切っ掛けを創り出す等、様々なお困りごと解決に継続して取り組んでおります。また、当社グループが運営する居抜きオフィスの仲介ウェブサイト「そのまんまオフィス!」に、リプランニング事業の内装を作り込んだ「セットアップオフィス」を掲載し、IT企業やスタートアップ企業等にご好評をいただく等、働き方が多様化し、変化を続けるオフィスニーズにも順応したサービスの拡充を進めております。

 

以上の結果、不動産サービス事業の売上高は2,483百万円(前年同期比5.9%増)となり、セグメント利益は1,528百万円(同7.3%増)となりました。

 

 

(オペレーション事業)

オペレーション事業では、ホテル運営事業、貸会議室事業を行っております。

 

ホテル運営事業においては、2018年にオープンした自社ホテルブランド「日和(ひより)ホテルズ&リゾーツ」のカジュアルブランド「たびのホテル」シリーズの「たびのホテル飛彈高山」(5月)・「たびのホテル佐渡」(7月)の業績が加わるとともに、2018年10月にスカイコートからリブランドした「スカイハートホテル」ブランドのホテル5拠点の業績も堅調に推移しホテル運営事業全体の収益が拡大しております。また、当社ホテル運営事業のテーマである「心温かいホテル」の実現に向けた心温かい社員がご提供するサービスをご評価いただき、自社ブランド「日和ホテル舞浜」が女性向けWebサイト「OZmall(オズモール)」発表のカジュアルホテル部門における2018年の口コミ年間ランキングにおいて全国第1位を獲得いたしました。当社グループが国内で運営するホテルは2018年12月31日現在10箇所1,191室となっており、2019年には大阪なんば、大阪本町、東銀座3箇所の新規オープンを予定いたしております。また、沖縄県恩納村において当社初の分譲型コンドミニアムホテル「日和オーシャンリゾート沖縄」の開発プロジェクトを2018年11月30日に着工し、2019年2月16日より第一期登録受付を開始いたします。加えて、M&Aや、当社グループが自ら開発し、所有、運営する方式、また外部のオーナー様が開発・所有するホテルを当社グループが長期賃借する方式等、多様な方法を活用して運営ホテル数の拡大を図っております。日々お客様視点の改良改善を続け、常に進化発展をしていくホテルを目指しております。その結果、前年同期に比べ売上高、利益ともに大幅に増加いたしました。

 

貸会議室事業においては、貸会議室、レンタルオフィス、コワーキングスペースの運営を行っております。2018年5月には、当社が強みを持つ東京都心におけるコワーキングスペースの需要増加を見込み、日比谷・有楽町エリアに「ビジョンワークス有楽町」をグランドオープンいたしました。また、2018年10月に東京駅八重洲地下街直結の貸会議室「ビジョンセンター東京駅前」をオープンし、貸会議室は東京駅前、東京八重洲中央口、東京八重洲南口、有楽町、日本橋、永田町、田町、浜松町、横浜の9拠点、レンタルオフィスは神田駅前に2拠点と新宿駅前に1拠点の計3拠点、コワーキングスペースは東京、日比谷駅前に2拠点となり、貸会議室事業合計で14拠点を展開しております。ご利用者様の目線でサービス品質を磨いてきたことで、リピーターやご紹介によるご利用が着実に増加し、前年同期に比べ売上高は増加したものの、新規施設の開業費用負担等を全額吸収することができず、利益は若干の減少となりました。

 

以上の結果、オペレーション事業の売上高は2,967百万円(前年同期比36.8%増)となり、セグメント利益は374百万円(同41.7%増)となりました。

 

(その他)

その他では、滞納賃料保証事業、海外事業、建設ソリューション事業等を行っております。

 

滞納賃料保証事業においては、賃貸仲介をはじめとする当社グループ内の関連部門との連携強化に加え、ビルオーナー様、協力会社様へのセミナーを継続的に開催する等の情報発信により、保証システムの浸透と認知度向上に努めてまいりました。また、テナントの保証審査においては実態調査を徹底し、厳格に行いながらも、審査結果の迅速な回答にこだわり、賃料滞納時には賃料保証のみならず、明け渡しまでを誠実にサポートすることで、ビルオーナー様に寄り添った実績を積み上げ、新規保証、再保証ともに取り扱い件数が堅調に推移し、前年同期に比べ売上高、利益ともに増加いたしました。

 

海外事業においては、成長が続く東南アジアへ進出し、高品質な日本の施工技術とお客様視点のおもてなしサービスをアジアの方々に体感していただくことにこだわった、マンション・住宅等を中心とした不動産開発ならびにホテル運営を行っております。ベトナムの中部最大都市ダナンで所有、運営する海外第1号ホテル「The Blossom City」を2019年2月5日付けで「TABINO HOTEL DA NANG(たびのホテルダナン)」と自社ブランド名に変更し当社のホテル事業のテーマ「心温かいホテル」を海外でも展開いたしてまいります。同じくダナンにおける事業である2018年8月に完売した28階建の分譲マンション「HIYORI Garden Tower」は2019年1月に上棟し、本年9月の竣工に向け順調に建築工事が進んでおります。

 

以上の結果、その他の売上高は772百万円(前年同期比9.1%増)となり、セグメント利益は499百万円(同2.7%増)となりました。

 

 

(2) 事業上及び財務上の対処すべき課題

   当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。

 

(3) 研究開発活動

   当第3四半期連結累計期間において、該当事項はありません。

 

(4) 生産、受注及び販売の実績

   当第3四半期連結累計期間において、生産、受注及び販売の実績について著しい変動はありません。

 

3 【経営上の重要な契約等】

当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。