当第3四半期連結累計期間において、当四半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項の発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日において当社グループが判断したものであります。
(1)財政状況及び経営成績の状況
当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、輸出、生産など一部に弱さが見られるものの、雇用情勢・所得環境の改善が続く中、政府による各種政策と日本銀行による金融緩和政策の継続もあって景気は緩やかな回復基調で推移しました。一方、世界経済は、米中貿易摩擦の長期化や英国のEU離脱問題に加え、中東情勢の緊迫化等による地政学リスクの高まりから先行き不透明な状況が続きました。
不動産業界においては、都心オフィスビル市場(都心5区:千代田・中央・港・新宿・渋谷区)の平均空室率が、バブル期の1991年以来の2%を下回る水準で活況が続いております。2019年4月以降、小幅な上昇があったものの12月時点では1.55%と緩やかに低下し、引き続き歴史的な低水準で推移しております。他方で、2019年12月の平均賃料は22,206円(坪単価)となり、72カ月連続で上昇しました(民間調査機関調べ)。また、不動産投資市場は、不動産価格が高騰し、一部金融機関の融資姿勢が慎重になっているものの低金利環境が依然として続く中、国内機関投資家やJ-REIT等による旺盛な不動産投資により総じて堅調に推移しております。
このような環境のもと、当社グループでは、東京都心部における中小型オフィスビルに特化し、資源の無駄遣いを抑えた「不動産の再生と活用」を本業とし、ビルオーナー様の不動産に関する様々なご不満やご不便、お困りごとの解決にスピードを持って期待以上で応えるべく、お客様視点で真摯かつ誠実に取り組んでまいりました。お客様お一人おひとりに対し、ビルの賃貸仲介、売買仲介、ビル管理・メンテナンス、小規模・大規模リニューアル、相続や税務相談、賃料滞納に備えた保証の提供等に至るまで親切で丁寧に寄り添い、また、高度な専門知識と豊富な不動産サービスの提供を通してお客様からの信頼を積み上げてまいりました。このように当社グループは、市場ニーズを捉えた高付加価値ビルに既存ビルを生まれ変わらせると共に、安全安心のビル管理、地域に根ざしたテナント仲介、専門家による資産コンサルティング等のきめ細やかなサービスをワンストップで提供しております。そして、当社は「不動産活用のプロフェッショナル」として世界一お客様に愛され、選んでいただける不動産会社を目指してまいります。
また、当社グループは、「心温かいホテル」をテーマに、ホテルの開発・再生・運営事業を行っております。お客様からいただいた声を大切にする心温かい従業員のおもてなしによって、お客様に上質で快適にお過ごしいただけるホテル運営を目指し、オフィスビル事業に続くコアビジネスとすべく注力しております。一方で、事業環境については、2019年の訪日外客数が、日韓関係悪化の影響を受けたもののラグビーワールドカップ日本大会の開催を契機とした訪日需要の高まりもあり年間3,188万人(前年比2.2%増)と過去最高を記録しました。このように今後についても東京オリンピック・パラリンピック、大阪万博開催等、訪日需要の追い風があるなか、当社は、観光・ビジネスの宿泊需要に応える良質なホテルを提供することで、観光立国を目指す日本の国益に資する事業を展開してまいります。
以上の結果、当第3四半期連結累計期間の業績は、売上高54,631百万円(前年同期比20.9%増)、営業利益13,560百万円(同11.5%増)、経常利益13,297百万円(同13.2%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益8,976百万円(同12.7%増)となりました。
各セグメントの業績は次のとおりであります。
(不動産再生事業)
不動産再生事業では、①リプランニング事業、②賃貸ビル事業、③ホテル開発事業等を行っております。
①リプランニング事業においては、仕入・商品化・販売、全てのプロセスにおいて、ビル管理、賃貸仲介、売買仲介等の不動産サービスの現場で培った当社の総合力をもって付加価値を連鎖的に作り上げ、ビルの魅力を最大化する独自の事業モデルに深化させています。仕入れについては、ビルオーナー様との間で築いてきた深い信頼関係をベースに、資産の相続や老朽化したビルの煩雑な管理、資産買い替えの検討を一番に当社へご相談いただき、直接お譲りいただける等、独自のルートからの物件仕入が増加しております。また、商品化については、未来のオフィスや街、働き方の進化をしっかり捉え、デザインの概念も「意匠」、「機能」から「スタイル」、「シーン」へと進化し、働き方をデザインする「ものづくり&サービス」を志向した、テナント様もまだ気づいていないような新たな付加価値の高い商品を提供してまいります。そして、販売については、地域に根ざした不動産サービス部門との連携による多様な販売ルートを活用するとともに、オフィス、ビル創造の真のプロフェッショナルとして、街の特徴やビル周辺エリアの地歴や社会性も価値に載せ、街創りをリードし資産家・富裕層へ販売しております。また、販売先拡充を図るべく、不動産特定共同事業法に基づく、不動産小口所有商品の販売を始めました。この商品は、資産家・富裕層の皆様がビルを所有する際に課題となるビル経営面での煩わしさを省くとともに、将来、資産継承(相続等)の際に分割や譲渡を行いやすいという特長があります。さらに税理士・会計事務所や金融機関等、業務提携先を全国に開拓し、加えて限定セミナーや定期情報交換によって強固な関係性を築き、リプランニング物件の販売面における強みに繋がっております。お陰様でお客様よりご好評をいただき、9月には第1号案件(800口、8億円)が完売となり、現在第2号案件に取り組んでおります。このように、今後もお客様の多様化するニーズにお応えする商品づくりと事業領域の拡大を図ってまいります。業績は、販売棟数が順調に伸長したこと、付加価値の高い商品化によってお客様にご好評をいただき高い利益率を確保できたことが牽引し、前年同期に比べ売上高、利益ともに大幅に増加いたしました。
②賃貸ビル事業においては、安定した収益基盤を構築することを目的に、当社グループの総合的な不動産オペレーション力を活かしながら、ストックビジネスを拡大するため、戦略的に賃料収入の増加を図っております。業績は、リプランニング事業の仕入の進捗に伴う保有ビル数の増加等により売上高、利益ともに増加いたしました。
③ホテル開発事業においては、沖縄県恩納村にて進めている当社初の分譲型コンドミニアムホテル「日和オーシャンリゾート沖縄(204区画)」の開発プロジェクトが順調に進捗しており、第一期販売から第三期販売(合計117区画)までいずれも登録完売し、2020年2月より第四期販売(15区画)を予定しております。
以上の結果、不動産再生事業全体の売上高は45,131百万円(前年同期比14.0%増)となり、セグメント利益は15,061百万円(同14.7%増)となりました。
(不動産サービス事業)
不動産サービス事業では、①プロパティマネジメント事業、②ビルメンテナンス事業、③売買仲介事業、④賃貸仲介事業を行っております。そして、これら各事業部門がそれぞれ現場で培った専門性を持ち寄り協力し、創意工夫を重ね、付加価値を連鎖的に生み出し、リプランニング事業における高い収益性を創出する基盤となっております。
①プロパティマネジメント事業においては、テナント満足度を高めるきめ細やかなビル管理・メンテナンスや都心の土地勘を強みとしたテナント誘致、適正賃料への条件改定による収益改善等に取り組むことで、高収益・高稼働なビル経営を提供しております。また、ビルオーナー様の資産内容やビル経営の潜在的なお困りごとに対してもご提案を行い、快適性や省電力化等の工事受注や売買仲介、リプランニング物件の販売の機会を創出し、お客様基盤の拡大と長期的で安定的な当社グループの収益基盤の拡大に貢献しております。業績は、これらお客様視点で付加価値の高いサービスを提供してきたことにより、受託棟数、稼働率ともに伸長し、前年同期に比べ売上高、利益ともに増加いたしました。
(※当社は総合・オフィス中心型のプロパティマネジメント事業者におけるクライアント数ランキング第3位となりました(出所:「月刊プロパティマネジメント」2019年11月号)。)
②ビルメンテナンス事業においては、外窓・外壁等のブランコによる高所清掃、補修作業を強みに、プロパティマネジメント部門との協働を推進しております。業績は、防水工事、外壁改修工事が伸長したことにより前年同期に比べ売上高、利益ともに増加いたしました。
③売買仲介事業においては、不動産コンサルティングの一環としてプロパティマネジメントや賃貸仲介をはじめとする他部門からの紹介案件にスピード対応で取り組むと共に、リプランニング物件の仕入、販売等に注力しております。業績は、土地の有効活用、不動産の再生・付加価値創りに注力し流動性を高めたことにより前年同期に比べ売上高、利益ともに増加いたしました。
④賃貸仲介事業においては、2019年7月に浜松町店を開設し、都心5区を中心とした12拠点のサービス網を展開しております。地域のビルオーナー様に寄り添う身近な相談窓口として、ビルオーナー様のお困りごとを空室という一面のみではなく、高齢化で苦慮する管理や相続問題、建物の老朽化といった多面的で長期的な視点で捉えております。お客様との細やかなコミュニケーションが、リプランニング事業における仕入や販売、工事受注や売買仲介等お客様視点に立った高い付加価値創出の原動力となり、当社グループの収益に貢献しております。業績は、前年同期に比べ売上高、利益ともにほぼ横ばいとなりました。
以上の結果、不動産サービス事業全体の売上高は2,566百万円(前年同期比3.4%増)となり、セグメント利益は1,646百万円(同7.7%増)となりました。
(オペレーション事業)
オペレーション事業では、①ホテル運営事業、②貸会議室事業等を行っております。
①ホテル運営事業においては、2019年10月にコートヤード・バイ・マリオット大阪本町(193室)、同年12月に日和ホテル東京銀座EAST(135室)がそれぞれ開業し、12月時点で国内で14ホテル(1,953室)を運営しております(2020年2月にはたびのホテル倉敷水島(155室)が開業し、15ホテル(2,108室)となります)。今後については、当社グループが自ら開発し、所有、運営する方式、外部のオーナー様が開発・所有するホテルを当社グループが長期賃借する方式、加えてM&A等多様な方法を活用して運営ホテル数の拡大を図っております。業績は、新規開業したホテルが売上高に寄与し堅調に推移した一方、開業準備費用等が増大したため、前年同期に比べ売上高は増加しましたが、利益は減少いたしました。
②貸会議室事業においては、2019年12月にビジョンセンター日比谷(339席)をオープンし、12月末時点で貸会議室「ビジョンセンター」11拠点・「ビジョンルーム」4拠点、レンタルオフィス「ビジョンオフィス」3拠点、コワーキングスペース「ビジョンワークス」1拠点の合計19拠点(7,006席)を運営しております。業績は、ご利用者様視点でサービス品質を磨いてきたことで、リピーターや紹介によるご利用が着実に増加し、また、大型案件等を中心に稼働率向上に貢献し、前年同期に比べ売上高、利益ともに大幅に増加いたしました。
以上の結果、オペレーション事業全体の売上高は4,335百万円(前年同期比46.1%増)となり、セグメント利益は178百万円(同52.5%減)となりました。
(その他)
その他では、①滞納賃料保証事業、②海外事業、③建設事業等を行っております。
①滞納賃料保証事業においては、民法改正による機関保証ニーズの高まりを見据え、ビルオーナー様、協力会社様へのセミナーを継続的に開催する等、保証システムの浸透と認知度向上に努め、多くの反響とご好評をいただいております。業績は、テナントの保証審査における実態調査を徹底、厳格化し、賃料滞納時には賃料保証のみならず、明け渡しまでを誠実にサポートすることで、ビルオーナー様に寄り添った実績を積み上げた結果、新規保証、再保証ともに取り扱い件数が堅調に推移し、前年同期に比べ売上高、利益ともに増加いたしました。
②海外事業においては、成長が期待できる東南アジアへ進出し、お客様視点のおもてなしサービスを提供するホテル運営並びに日本の高度な施工技術による高品質なマンション・住宅等を中心とした不動産開発を行い、それらをアジアの方々に体感していただくことにこだわった事業を展開しております。ベトナムにおいては、高層分譲マンション開発「HIYORI Garden Tower」が2019年12月に竣工し、順次引渡しを開始しております。業績は、第1四半期(2019年4月~6月)にインドネシア事業の一部たな卸し資産における評価損を計上したことが影響したものの、ベトナムにおいてマンション用地を売却したことにより前年同期に比べ売上高、利益ともに大幅に増加しました。
③建設事業においては、事業用ビル等のリニューアル企画ならびに修繕・改修工事および2019年1月にM&Aによりグループ会社化した株式会社光和工業が内装仕上工事業等を行っております。業績は、受注した工事が順調に進捗し引き渡しとなったこと等により、前年同期に比べ売上高、利益ともに増加いたしました。
以上の結果、その他全体の売上高は3,574百万円(前年同期比362.9%増)となり、セグメント利益は882百万円(同76.7%増)となりました。
(2) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(3) 研究開発活動
当第3四半期連結累計期間において、該当事項はありません。
(4) 生産、受注及び販売の実績
当第3四半期連結累計期間において、生産、受注及び販売の実績について著しい変動はありません。
当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。