第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当第2四半期連結累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。

 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

  文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)財政状況及び経営成績の状況

当第2四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響により宿泊業や飲食業を中心に停滞が長期化していたものの、ワクチン接種が進んだ効果もあり足元では新規感染者数が急減しており、緩やかながら回復基調となっております。世界経済においては、新型コロナウイルスの影響による落ち込みからの回復局面において先進国と発展途上国の間で格差が広がりサプライチェーンの混乱が起きるなど、不確実性が高まっています。またFRBによる金融政策正常化のプロセスが模索される中、今後の金利動向を巡る市場の不確実な動きを注視する必要があります。

 不動産市場においては、東京ビジネス地区(都心5区/千代田・中央・港・新宿・渋谷)の平均賃料は20,858円(坪単価)と14カ月連続の下落(計2,156円/約9%)、平均空室率は6.43%と19カ月連続の悪化(計約5%pt)となりました(民間調査機関調べ)。その悪化のスピードは鈍化しつつも、オフィス市況は全般に軟調な状態が続いています。一方、不動産投資市場は、東京のオフィス市場の先行きに一定の見通しが立ってきていることと低金利環境が継続していることから、機関投資家等による投資意欲は依然強いものがあります。

このような事業環境のもと、当社グループにおいては、2021年5月に発表した中期経営計画に基づいて、事業を展開しております。当期では、コロナ禍においても当社グループの中核事業である不動産再生事業において高収益・高品質の商品化が進んだことにより販売用不動産の売却が順調に推移し、また不動産サービス事業においては好調な業績を維持しました。一方で、コロナ禍の影響を大きく受けているホテル運営事業では、緊急事態宣言の影響や新規開業ホテルの開業費用により当期においても損失を計上しております。

 

 以上の結果、当第2四半期連結累計期間の業績は、売上高45,326百万円(前年同期比40.9%増)、営業利益9,400百万円(同65.9%増)、経常利益9,285百万円(同72.5%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益5,862百万円(同69.4%増)となりました。

 

なお、第1四半期連結会計期間の期首より報告セグメントの一部変更を行い、それに伴い、当第2四半期連結累計期間並びに前年同期の実績値を変更後のセグメント区分に組み替えて表記しております。セグメント変更の背景と概要は以下の通りです。当社では、ホテル運営事業における運営ノウハウをホテル開発事業へ活かし、一体的に事業を推進し収益力強化を図ることを目的に、2020年11月にグループ内事業再編を行い、サンフロンティア不動産株式会社の「ホテル開発事業」を会社分割し、サンフロンティアホテルマネジメント株式会社に承継いたしました。これを反映した事業セグメントに変更を行うと共に、報告セグメント名称を「ホテル・観光事業」といたしました。また、合わせて不動産サービス分野における各事業間の更なる連携強化を推進する観点から、貸会議室事業、滞納賃料保証事業等の関連する事業セグメントを「不動産サービス事業」に集約する変更を行いました。

 

各セグメントの業績は次のとおりであります。

(不動産再生事業)

 不動産再生事業では、①リプランニング事業、②賃貸ビル事業を行っております。

①リプランニング事業では、ビルの仕入から再生企画、テナントの入居斡旋、販売、そして販売後のサポートに至るまで、全てのプロセスを内製化しています。当第2四半期においては、投資家の旺盛な投資意欲を背景に販売は順調に進捗しております。一方、仕入については賃貸市場の動向等を見極めつつ、選別しながら慎重に物件購入を進めております。商品化においては、街やオフィス、さらには働き方の変化をしっかり捉えながら、新常態の中でも選ばれるオフィスづくりを目指しております。そうした中、受付や応接室の設置、執務エリアにデザイン性の高い意匠を施す等、内装の一部を予め設置する「セットアップオフィス」は、テナント誘致において力を発揮しております。それに加え、都心に支店網を張り巡らせ、地域密着で営業活動を行なう賃貸仲介部門との連携により、コロナ禍においてもテナント誘致を進め、高稼働・高付加価値の不動産商品に仕上げることで、国内外の幅広いお客様の期待に応える商品を販売いたしました。これらの結果、リプランニング事業の販売棟数は14件と順調に推移し、売上高、利益ともに前年同期比で大幅な増加となりました。

 ②賃貸ビル事業においては、ストック事業として安定した収益基盤を構築することを目的に、リプランニング事業における商品化中の物件数を維持しつつ、不動産サービス部門で培ったオペレーション力を活かして中長期的に賃料収入の増加を図っております。しかしながら、当期においては高稼働であった大型ビルを販売したこと等により、前年同期に比べ売上高、利益ともに減少いたしました。

 

以上の結果、不動産再生事業全体の売上高は37,472百万円(前年同期比45.9%増)となり、セグメント利益は11,138百万円(同53.4%増)となりました。

 

 (不動産サービス事業)

 不動産サービス事業では、①プロパティマネジメント事業、②ビルメンテナンス事業、③売買仲介事業、④賃貸仲介事業、⑤貸会議室事業、⑥滞納賃料保証事業等を行っております。

これら各事業部門は、都心の中小型オフィスビル分野において、それぞれの専門性を持ち寄り協働しながら事業を展開しております。また現場における創意工夫を通して培った専門性を連鎖的に掛け合わせることで付加価値を生み出し、リプランニング事業における高い収益性を創出する基盤にもなっております。

①プロパティマネジメント事業においては、賃貸仲介部門との協働によるテナント誘致等に取り組み、高稼働・高収益なビル経営を実現させるとともに、地震や台風等の災害時にはビルメンテナンス部門や建設部門等と協働し、迅速にビル設備の復旧をサポートすることでオーナー様やテナント様に安心・安全のビル運営を提供しております。管理棟数は維持したものの、稼働率が低下したことにより収入は伸び悩み、業績は前年同期に比べ売上高、利益ともにやや減少いたしました。

 

 

2019年9月

2020年9月

2021年9月

受託棟数

381棟

403棟

403棟

稼働率

98.9%

96.8%

91.6%

 

 

 ②ビルメンテナンス事業においては、ブランコによる外窓・外壁等の高所清掃、防水工事、外壁改修工事を強みに、事業を推進しております。前期には同業の株式会社日本システムサービスの株式を100%取得し、都心における清掃事業の基盤強化を図っております。当期の業績は、前年同期にコロナ禍の影響によってお客様からの受注が減少した反動と、受託物件の増加、日本システムサービス社の売上・利益が加わった結果、前年同期に比べ売上高、利益とも大幅に増加いたしました。

 ③売買仲介事業においては、不動産コンサルティングの一環としてプロパティマネジメント事業や賃貸仲介事業をはじめとする他部門のお客様からの相談案件に対してスピード対応で取り組んでおります。オフィス部門が一体となってビルオーナー様のビル経営に寄り添い、培ってきた信任をベースに売買仲介の成約につなげております。以上の結果、当期の業績は前年同期に比べ売上高、利益ともに大幅に増加いたしました。

 ④賃貸仲介事業では、都心を中心に11拠点のサービス網を展開し、地域のビルオーナー様に寄り添う身近な相談窓口として機能しています。また、テナントリーシングの現場でいち早く得たテナント様のニーズや変化を、リプランニング事業の商品企画に活かすことで、お客様視点の付加価値創出につなげております。業績は、前年同期にコロナ禍の影響によってテナント様のご移転が停滞した反動により、当期は売上高、利益ともに大幅に増加いたしました。

 ⑤貸会議室事業では、コロナ禍の影響により会議室のご利用ニーズは引き続き限定的であるものの、時代の変化を捉えたサービスを提供するとともに、地域密着でお客様のご要望にフレキシブルかつ機動的な提案営業を徹底することで、限定的ながらも需要を掴んでまいりました。業績については前年同期に比べ売上高は増加したものの、新規拠点を開設した影響で利益はやや減少いたしました。

 ⑥滞納賃料保証事業では、テナントの賃料滞納時に賃料保証のみならず明け渡しまでをサポートし、ビル経営における負担感を和らげるなど、ビルオーナー様に寄り添ったサービスを提供しております。コロナ禍においては空室の増加やテナント様の信用懸念等によりビルオーナー様のご相談が増加した結果、新規保証・再保証ともに取り扱い件数は堅調に推移し、業績については前年同期に比べ売上高、利益ともに増加しました。

 

以上の結果、不動産サービス事業全体の売上高は3,777百万円(前年同期比28.4%増)となり、セグメント利益は2,130百万円(同30.4%増)となりました。

 

 (ホテル・観光事業)

  ホテル・観光事業では、①ホテル開発事業、②ホテル運営事業等を行なっております。

①ホテル開発事業では、分譲型コンドミニアムホテル「HIYORIオーシャンリゾート沖縄」の販売が進捗し、当期においては累計25区画の引き渡しが完了(販売累計184区画/全203区画)しました。その結果、前年同期に比べ売上高、利益ともに増加いたしました。

②ホテル運営事業では、当期の7月に「たびのホテルlit松本」を開業、合計20ホテル(2,859室)を運営しております。当期においては、緊急事態宣言発令下における観光の自粛等の影響により、都市部のホテルを中心に稼働率と客室単価は著しく低迷し、また新規開業ホテルの開業費用の計上もあり、当期の業績については、売上高は増加したものの損失を計上いたしました。

 

以上の結果、ホテル・観光事業全体の売上高は3,300百万円(前年同期比309.1%増)となり、セグメント損失は970百万円(前年同期はセグメント損失は867百万円)となりました。

 

 (その他)

  その他では、①海外開発事業、②建設事業等を行っております。

 ①海外開発事業においては、成長が期待できる東南アジアへ進出し、日本の高度な施工技術によるマンション・住宅等を中心とした不動産開発を行い、アジアの方々に日本品質を体感いただくことに拘って事業を展開しております。業績については、前年同期にベトナム・ダナン市における高層分譲マンションプロジェクトの売上が加わっていたことの反動から、売上高・利益ともに大幅に減少いたしました

②建設事業においては、事業用ビルのリニューアル企画や修繕・改修工事、内装仕上工事および電気通信工事等を行っております。業績については、前期に株式を100%取得した株式会社コミュニケーション開発の業績が加わり、売上高、利益ともに増加いたしました。

 

 以上の結果、その他全体の売上高は1,050百万円(前年同期比65.2%減)となり、セグメント利益は86百万円(同85.5%減)となりました。

 

「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号2020年3月31日。以下「収益認識会計基準」という。)等を第1四半期連結会計期間の期首から適用しております。

 なお、収益認識会計基準等の適用により、当第2四半期連結累計期間の「その他」セグメントの建設事業における売上高が410百万円増加しております。

 

 

(2)キャッシュ・フローの状況

当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、営業活動による資金が18,060百万円増加、投資活動による資金が7,662百万円減少、財務活動による資金が1,339百万円減少した結果、期首残高に比べ9,167百万円増加し、当第2四半期連結累計期間末残高は30,486百万円となりました。

当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フロー及びそれらの要因は、次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動においては、18,060百万円の収入超過(前年同期は7,622百万円の収入超過)となりました。これは主に、法人税等の支払額668百万円、その他に含まれる預かり保証金の減少624百万円及び未払消費税等の減少による支出456百万円等があったものの、棚卸資産の減少による収入9,465百万円、税金等調整前四半期純利益9,154百万円、減価償却費の計上額769百万円、仕入債務の増加による収入758百万円等があったことによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動においては、7,662百万円支出超過(前年同期は406百万円の収入超過)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出6,859百万円、差入保証金の差入れによる支出602百万円等があったことによるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動においては、1,339百万円の支出超過(前年同期は96百万円の支出超過)となりました。これは主に、長期借入れによる収入14,498百万円等があったものの、長期借入金の返済による支出13,766百万円、配当金の支払額2,043百万円等があったことによるものであります。

 

(資本の財源及び資金の流動性について)

当社グループの事業活動における資金需要の主なものは、不動産再生事業に係るたな卸資産の仕入れであります。たな卸資産の仕入れは、個別のたな卸資産を担保とした金融機関からの借入金及び営業活動で獲得した資金によって行っております。当該たな卸資産は一年以内を目途に販売することとし、借入金は、月例約定返済を織り込みつつ、たな卸資産の販売時に一括返済することを基本方針としており、資金の流動性は十分に確保されております。

 

(3)事業上及び財務上の対処すべき課題

当第2四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。

 

(4)研究開発活動

該当事項はありません。

 

(5)生産、受注及び販売の実績

当第2四半期連結累計期間において、生産、受注及び販売の実績について著しい変動はありません。

 

3 【経営上の重要な契約等】

当第2四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。