第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

 当第3四半期連結累計期間において、当四半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクの発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。

 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日において当社グループが判断したものであります。

 

(1)財政状況及び経営成績の状況

 我が国経済は、緊急事態宣言解除以降、回復の兆しがみられたものの、新型コロナウイルスの変異株の影響により足元では感染者数が急拡大しており、宿泊業や観光業を中心に厳しい事業環境が続いております。世界経済は、この新型変異株の影響が広がる一方、物価の急上昇を背景に各国において金融緩和の縮小や引き締め観測が強まってきており、今後も金利動向を注視する必要があります。

 当社グループがオフィスビル事業を展開する、東京ビジネス地区(都心5区/千代田・中央・港・新宿・渋谷)において続いていた平均空室率の悪化は2021年11月に底打ちし、12月時点では6.33%と2カ月連続で僅かながら改善(計約0.12%pt)しております(民間調査機関調べ)。しかしながら遅行性のある平均賃料は20,596円(坪単価)と17カ月連続の下落(計2,418円/約11%)となり、オフィス市況全般において軟調な状態は依然として続いています。不動産投資市場は、機関投資家等による投資意欲は依然強いものの、世界的な金融引き締め局面にさしかかり、金利の先行きによって予断を許さない展開です。

 このような事業環境のもと、当社グループにおいては、2021年5月に発表した中期経営計画に基づいて、順調に事業を展開しております。当期では、コロナ禍においても当社グループの中核事業である不動産再生事業において高収益・高品質の商品化が進んだことにより販売用不動産の売却が順調に推移し、また不動産サービス事業においては好調な業績を維持しました。一方で、コロナ禍の影響を大きく受けているホテル運営事業では、緊急事態宣言の影響や新規開業ホテルの開業費用により当期において損失を計上しております。

 

 以上の結果、当第3四半期連結累計期間の業績は、売上高61,618百万円(前年同期比32.7%増)、営業利益12,151百万円(同72.8%増)、経常利益11,983百万円(同82.6%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益7,519百万円(同85.3%増)となりました。

 

なお、第1四半期連結会計期間の期首より報告セグメントの一部変更を行い、それに伴い、当第3四半期連結累計期間並びに前年同期の実績値を変更後のセグメント区分に組み替えて表記しております。セグメント変更の背景と概要は以下の通りです。当社では、ホテル運営事業における運営ノウハウをホテル開発事業へ活かし、一体的に事業を推進し収益力強化を図ることを目的に、2020年11月にグループ内事業再編を行い、サンフロンティア不動産株式会社の「ホテル開発事業」を会社分割し、サンフロンティアホテルマネジメント株式会社に承継いたしました。これを反映した事業セグメントに変更を行うと共に、報告セグメント名称を「ホテル・観光事業」といたしました。また、合わせて不動産サービス分野における各事業間の更なる連携強化を推進する観点から、貸会議室事業、滞納賃料保証事業等の関連する事業セグメントを「不動産サービス事業」に集約する変更を行いました。

 

各セグメントの業績は次のとおりであります。

(不動産再生事業)

 不動産再生事業では、①リプランニング事業、②賃貸ビル事業を行っております。

 ①リプランニング事業では、ビルの仕入から再生企画、テナントの入居斡旋、販売、そして販売後のサポートに至るまで、全てのプロセスを内製化しています。当期の販売については、投資家の旺盛な投資意欲を背景に順調に進捗しております。一方、仕入については賃貸市場の動向等を見極めつつ、選別しながら慎重に物件購入を進めております。商品化においては、街やオフィス、働き方の変化を先導して捉えながら、新常態の中でも選ばれるオフィスづくりを目指しております。また、内装の一部を予め設置する「セットアップオフィス」は、テナント誘致において力を発揮しております。都心に支店網を張り巡らせる賃貸仲介部門との連携により、コロナ禍においてもテナント誘致を進め、高稼働・高付加価値の不動産商品に仕上げることで、国内外の幅広いお客様の期待に応える商品を販売いたしました。これらの結果、リプランニング事業の販売棟数は18件と順調に推移し、売上高、利益ともに前年同期比で大幅な増加となりました。

 ②賃貸ビル事業においては、ストック事業として安定した収益基盤を構築することを目的に、リプランニング事業における商品化中の物件数を維持しつつ、不動産サービス部門で培ったオペレーション力を活かして中長期的に賃料収入の増加を図っております。しかしながら、当期においては高稼働であった中長期大型ビルを販売入替したこと等により、前年同期に比べ売上高、利益ともに減少いたしました。

 

以上の結果、不動産再生事業全体の売上高は49,677百万円(前年同期比66.1%増)となり、セグメント利益は14,725百万円(同89.1%増)となりました。

 

 (不動産サービス事業)

 不動産サービス事業では、①プロパティマネジメント事業、②ビルメンテナンス事業、③売買仲介事業、④賃貸仲介事業、⑤貸会議室事業、⑥滞納賃料保証事業等を行っております。

これら各事業部門は、都心の中小型オフィスビル分野において、それぞれの専門性を持ち寄り協働しながら事業を展開しております。また現場における創意工夫を通して培った専門性を連鎖的に掛け合わせることで付加価値を生み出し、リプランニング事業における高い収益性を創出する基盤にもなっております。

①プロパティマネジメント事業では、賃貸仲介部門との協働によるテナント誘致等に取り組み、高稼働・高収益なビル経営を実現させるとともに、地震や台風等の災害時にはビルメンテナンス部門や建設部門等と協働し、迅速にビル設備の復旧をサポートすることでオーナー様やテナント様に安心・安全のビル運営を提供しております。当期の業績は、管理棟数は増加したものの、稼働率が低下したことにより管理収入は伸び悩み、前年同期に比べ売上高、利益ともにやや減少いたしました。

 

 

2019年12月

2020年12月

2021年12月

受託棟数

391棟

404棟

 413棟

稼 働 率

98.4%

95.7%

90.8%

 

 

 ②ビルメンテナンス事業では、ブランコによる外窓・外壁等の高所清掃、防水工事、外壁改修工事を強みに、事業を推進しております。前期には同業の㈱日本システムサービスの株式を100%取得し、都心における事業基盤強化を図っております。当期の業績は、前年同期にコロナ禍の影響によって受注が減少していた反動と、受託物件数の増加、㈱日本システムサービスの売上・利益が加わった結果、前年同期に比べ売上高、利益とも大幅に増加いたしました。

 ③売買仲介事業では、不動産コンサルティングの一環としてプロパティマネジメント事業や賃貸仲介事業をはじめとする他部門のお客様からの相談案件に対してスピード対応で取り組んでおります。当期の業績は、オフィスビル事業部門が一体となってビルオーナー様のビル経営に寄り添い、培ってきた信任をベースに売買仲介の成約につなげており、前年同期に比べ売上高、利益ともに大幅に増加いたしました。

 ④賃貸仲介事業では、都心を中心に11拠点のサービス網を展開し、地域のビルオーナー様に寄り添う身近な相談窓口として機能しています。また、テナントリーシングの現場でいち早く得たテナント様のニーズや変化を、リプランニング事業の商品企画に活かすことで、お客様視点の付加価値創出につなげております。当期の業績は、前年同期にコロナ禍の影響によってテナント様のご移転が停滞した反動もあり、売上高、利益ともに大幅に増加いたしました。

 ⑤貸会議室事業では、コロナ禍の影響により会議室のご利用ニーズは引き続き限定的であるものの、時代の変化を捉えたサービスを提供するとともに、地域密着でお客様のご要望にフレキシブルかつ機動的な提案営業を徹底することで、限定的ながらも需要を掴んでまいりました。当期の業績において、売上高は前年同期に比べ増加したものの、利益は新規拠点の開設費用の影響等でやや減少いたしました。

 ⑥滞納賃料保証事業では、テナントの賃料滞納時に賃料保証のみならず明け渡しまでをサポートし、ビル経営における負担感を和らげるなど、ビルオーナー様に寄り添ったサービスを提供しております。当期の業績は、コロナ禍における空室の増加やテナント様の信用懸念等によりビルオーナー様のご相談が増加した結果、新規保証・再保証ともに取り扱い件数は堅調に推移し、前年同期に比べ売上高、利益ともに増加しました。

 

 

以上の結果、不動産サービス事業全体の売上高は5,477百万円(前年同期比22.9%増)となり、セグメント利益は2,982百万円(同20.7%増)となりました。

 

 (ホテル・観光事業)

   ホテル・観光事業では、①ホテル開発事業、②ホテル運営事業等を行なっております。

①ホテル開発事業では、分譲型コンドミニアムホテル「HIYORIオーシャンリゾート沖縄」の販売が進捗し、当期においては累計40区画の引き渡しが完了(販売累計199区画/全203区画)しました。当期の業績は、前年同期に沖縄コンドホテル竣工に伴う引き渡しを126区画行ない、その売上・利益が加わっていたことの反動から、売上高・利益ともに大幅に減少いたしました。

②ホテル運営事業では、合計20ホテル(2,859室)を運営しております。当期の業績は、緊急事態宣言発令下における観光の自粛等の影響により、都市部のホテルを中心に稼働率と客室単価は著しく低迷し、また新規開業ホテルの開業費用の計上もあり、売上高は増加したものの損失を計上いたしました。

 

以上の結果、ホテル・観光事業全体の売上高は5,637百万円(前年同期比37.3%減)となり、セグメント損失は1,227百万円(前年同期はセグメント利益は508百万円)となりました。

 

 (その他)

  その他では、①海外開発事業、②建設事業等を行っております。

 ①海外開発事業では、成長が期待できる東南アジアへ進出し、日本の高度な施工技術によるマンション・住宅等を中心とした不動産開発を行い、アジアの方々に日本品質を体感いただくことに拘って事業を展開しております。当期の業績は、前年同期にベトナム・ダナン市における高層分譲マンションプロジェクトの売上が加わっていたことの反動から、売上高・利益ともに大幅に減少いたしました

②建設事業では、事業用ビルのリニューアル企画や修繕・改修工事、内装仕上工事および電気通信工事等を行っております。当期の業績は、前期に株式を100%取得した㈱コミュニケーション開発の業績が加わり、売上高、利益ともに増加いたしました。

 

 以上の結果、その他全体の売上高は1,197百万円(前年同期比65.2%減)となり、セグメント利益は106百万円(同83.3%減)となりました。

 

「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号2020年3月31日。以下「収益認識会計基準」という。)等を第1四半期連結会計期間の期首から適用しております。

 なお、収益認識会計基準等の適用により、当第3四半期連結累計期間の「その他」セグメントの建設事業における売上高が305百万円増加しております。

 

(2) 事業上及び財務上の対処すべき課題

   当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。

 

(3) 研究開発活動

   当第3四半期連結累計期間において、該当事項はありません。

 

(4) 生産、受注及び販売の実績

   当第3四半期連結累計期間において、生産、受注及び販売の実績について著しい変動はありません。

 

3 【経営上の重要な契約等】

当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。