第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当第1四半期連結累計期間において、当四半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクの発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業のリスク」についての重要な変更はありません。

 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)財政状態及び経営成績の状況

 当第1四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響が緩和する中、経済社会活動における制約緩和が進み、個人消費や設備投資を中心に持ち直しの動きが見られました。世界経済は、ウクライナ問題の長期化観測、各国のインフレ及び利上げ、中国上海のロックダウンによる減速がもたらすスタグフレーションが懸念されています。

 不動産市場においては、東京ビジネス地区(都心5区/千代田・中央・港・新宿・渋谷)の6月の平均賃料は20,273円(坪単価)と23カ月連続の下落(計2,741円/約12%)、同月の平均空室率は6.39%とほぼ横ばいで推移しており(民間調査機関調べ)、オフィス市況全般において軟調な状態は依然として続いています。一方、不動産投資市場は、機関投資家等による投資意欲は依然強いものの、世界的な金融引き締め局面によって、先行きは予断を許さない状況が続いております。

当第1四半期連結累計期間においては、当社グループの中核事業である不動産再生事業において高収益・高品質の商品化が進んだことにより販売用不動産の売却が順調に推移し、また不動産サービス事業においては引き続き安定的な業績を示しました。コロナ禍の影響を大きく受けてきたホテル運営事業では、経済社会活動における制約緩和に伴う需要増を背景に、売上は回復傾向にあります。

 

 以上の結果、当第1四半期連結累計期間の業績は、売上高22,903百万円(前年同期26.6%減)、営業利益6,668百万円(同9.2%減)、経常利益6,690百万円(同8.1%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益4,690百万円(同2.3%減)となりました。

 

各セグメントの業績は次のとおりであります。

 (不動産再生事業)

不動産再生事業では、①リプランニング事業、②賃貸ビル事業を行っております。

 ①リプランニング事業では、ビルの仕入から再生企画、テナント様の入居斡旋、販売、そして販売後のサポートに至るまで、全てのプロセスを内製化しています。当期の販売については、投資家の旺盛な投資意欲を背景に順調に進捗しております。一方、仕入についてはマクロ経済の変動による不動産市況や金利動向への影響等を見極めつつ、選別しながらも積極的に物件購入を進めております。商品化においては、街やオフィス、働き方の変化を先取りしながら、ハイブリッドな働き方に対応し、新常態の中でも選ばれるオフィスづくりを目指しております。また、賃貸仲介部門との連携により、コロナ禍においてもテナント様の誘致を進め、高稼働・高付加価値の不動産商品に仕上げることで、国内外の幅広いお客様の期待に応える商品を販売いたしました。加えて、ニューヨークでの不動産再生事業において、お客様の資産ポートフォリオ分散ニーズに応えるべく、商品化を進めた物件の売却を初めて行いました。 このニューヨーク物件を含めて、リプランニング事業の当期の販売棟数は前年同期から2件増加し、10件となりましたが、比較的規模の大きい中長期保有物件の販売は前年同期に比べて減少しました。これにより、前年同期と比べて売上高と利益は減少しましたが、全四半期を通じたセグメントの売上高と利益としては、前年同期に次ぐ過去3番目に高い水準でした。

 ②賃貸ビル事業においては、ストック事業として安定した収益基盤を構築することを目的に、リプランニング事業における賃貸ビル物件数を拡大しつつ、不動産サービス部門で蓄積したオペレーション力を活かしながら、中長期的に賃料収入の増加を図っております。当期の業績は、売上高、利益ともほぼ前年同期と同水準で推移しました。

 

以上の結果、不動産再生事業全体の売上高は18,582百万円(前年同期比32.3%減)となり、セグメント利益は7,087百万円(同13.9%減)となりました。

 

 (不動産サービス事業)

不動産サービス事業では、①プロパティマネジメント事業、②ビルメンテナンス事業、③売買仲介事業、④賃貸仲介事業、⑤貸会議室事業、⑥滞納賃料保証事業等を行っております。

これら各事業部門は、都心の中小型オフィスビル分野において、それぞれの専門性を持ち寄り協働しながら事業を展開しております。また現場における創意工夫を通して養った専門性を連鎖的に掛け合わせることで付加価値を生み出し、リプランニング事業における高い収益性を創出する基盤にもなっております。

 ①プロパティマネジメント事業においては、きめ細やかなビル管理によってテナント様の満足度を高めるとともに、賃貸仲介部門との協働によるテナント様誘致、適正賃料への条件改定等に取り組むことで、高稼働・高収益なビル経営を実現させております。当期の業績は、受託棟数の伸長により、前年同期に比べ売上高、利益ともに増加しました。

 

 

2020年6月

2021年6月

2022年6月

受託棟数

397棟

403棟

440棟

稼働率

97.9%

93.5%

91.8%

 

 

 ②ビルメンテナンス事業においては、ブランコによる外窓・外壁等の高所清掃、防水工事、外壁改修工事を強みに、プロパティマネジメント部門との協働を推進しております。当期の業績は、新規受託物件の増加等により、前年同期に比べ売上高、利益ともに増加いたしました。

 ③売買仲介事業においては、不動産コンサルティングの一環としてプロパティマネジメント事業や賃貸仲介事業をはじめとする他部門のお客様からの相談案件にスピード対応で取り組んでおります。オフィス部門が一体となってビルオーナー様のビル経営に寄り添い、蓄えてきた信任をベースに売買仲介の成約につなげております。当期の業績は、国内外の投資家への売買仲介が好調に推移し、前年同期に比べ売上高、利益ともに増加いたしました。

 ④賃貸仲介事業では、都心を中心に11拠点のサービス網を展開し、地域のビルオーナー様に寄り添う身近な相談窓口として機能しています。また、リーシング現場でいち早く得たテナント様のニーズや変化を、オフィス空間の最適活用の研究や提案に活かすことで、リプランニング事業の商品企画において、お客様視点の新たな価値観の創出につなげております。当期の業績は、売上高は前年同期に比べ増加、利益は前年並みで推移しました。

 ⑤貸会議室事業では、時代の変化を捉えたサービスを提供するとともに、地域密着でお客様のご要望にフレキシブルかつ機動的な提案営業を徹底することで、継続利用や新規顧客層の需要を掴んでまいりました。当期は、経済社会活動における制約緩和が進む中、企業研修やセミナー等の需要が回復し、前年同期に比べ売上高、利益ともに増加いたしました。

 ⑥滞納賃料保証事業では、テナント様の賃料滞納時に賃料保証のみならず明け渡しまでをサポートし、ビル経営における負担感を和らげるなど、ビルオーナー様に寄り添ったサービスを提供しております。コロナ禍における空室の増加やテナント様の信用懸念等によりビルオーナー様のご相談が増加した結果、新規保証の取り扱い件数が増加し、当期の業績は前年同期に比べ、売上高、利益ともに増加しました。

 

 以上の結果、不動産サービス事業全体の売上高は2,387百万円(前年同期比15.9%増)となり、セグメント利益は1,561百万円(同24.6%増)となりました。

 

(ホテル・観光事業)

  ホテル・観光事業では、①ホテル開発事業、②ホテル運営事業等を行っております。

 ①ホテル開発事業では、前年同期に分譲型コンドミニアムホテル「HIYORIオーシャンリゾート沖縄」の一部区画の販売を計上しましたが、当期は、ホテル開発事業物件の販売がなかったため、前年同期に比べ、売上高、利益ともに減少しました。

 ②ホテル運営事業では、当期に「四条河原町温泉 空庭テラス京都」「四条河原町温泉 別邸 鴨川」を6月に開業、合計22ホテル(2,993室)を運営しております。当期においては、経済社会活動における制約緩和に伴い、国内観光需要が回復基調にある中、稼働率と客室単価が上昇しております。その結果、前年同期に比べ、当期の売上高は増加し、損失額は縮小しました。

 

以上の結果、ホテル・観光事業全体の売上高は1,917百万円(前年同期比42.4%増)となり、セグメント損失は252百万円(前年同期はセグメント損失584百万円)となりました。

 

(その他)

  その他では、①海外開発事業、②建設事業等を行っております。

 ①海外開発事業においては、成長が期待できる東南アジアへ進出し、日本の高度な施工技術によるマンション・住宅等を中心とした不動産開発を行い、アジアの方々に日本品質を体感いただくことに拘って事業を展開しております。当期は、ベトナムでのマンション管理収入等の増加による売上増があるものの、インドネシアでの棚卸資産の評価損により損失を計上しました。

 ②建設事業においては、事業用ビルのリニューアル企画や修繕・改修工事、内装仕上工事および電気通信工事等を行っております。当期の業績は、工事の減少による売上減があるものの、利益については前期損失を計上した子会社の利益が黒字化したこと等により、増加しました。

 

 以上の結果、その他全体の売上高は306百万円(前年同期比34.8%減)となり、セグメント利益は36百万円(同134.5%増)となりました。

 

(2)事業上及び財務上の対処すべき課題 

   当第1四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。

 

(3)研究開発活動

      該当事項はありません。

 

(4)生産、受注及び販売の実績

      当第1四半期連結累計期間において、生産、受注及び販売の実績について著しい変動はありません。

 

3 【経営上の重要な契約等】

当第1四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。