文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)当社グループの経営の基本方針
当社グループは、『Simple & Concentrate』をグループの新スローガンとして、今後成長の見込める病院関連事業に特化する方針の基、事業に取り組んでまいりました。経営資源を同事業に集中するため、保有する物流・商業施設は外部売却を推進します。
(2)目標とする経営指標
当社の企業集団では、中期的な企業価値向上を目的に、親会社株主に帰属する当期純利益の継続的拡大を経営指標としております。また、その企業価値向上のためには、病院関連事業において管理対象となる病院の増加(=ベッド数の増加)を重要指標として注視しております。
(3)経営環境
今後の当社グループの経営環境につきましては、引き続き現政権による経済政策(アベノミクス)が、わが国の経済活動を活発化させることができるか、が大きなポイントとなるだろうと考えております。特に、消費税率10%への引き上げ及び東京オリンピックの開催が経済にどのような影響を与えるか、が重要だと考えます。
病院関連事業としては、社会的な意義がある一方で、様々な解決すべき問題を抱えております。特に、事業継承及び社会的ニーズを背景とした「地域包括ケアシステム」の構築については、重大かつ差し迫った課題として挙げられております。また、建物の老朽化、適正な設備投資、IT化への速やかかつ適切な対応が必要とされております。
当社グループは、病院関連事業については、医療法人によるオフバランスや病院周辺事業及び病院建物の適正な管理など、長年のノウハウを有し、社会的な役割を果たせると考えております。今後病院関連事業については、成長が見込める有望な分野であり、当社グループとしては、引き続き主たる事業として発展させたいと考えております。
(4)中長期的な会社の経営戦略
当社グループは、経営方針を遵守しつつ、以下の中長期的ビジョンを具現化してまいります。
① 病院関連事業
新たな病院施設及び関連施設の事業承継を実現し、経営支援やサービスの提供を拡大していきます。また、新設した子会社3社によるにより周辺業務のサポートに注力してまいります。
② 不動産賃貸関連事業
所有する不動産の早期売却を目指します。
③ 不動産ファンド関連事業
病院不動産のオフバランス化の実現を目指します。
④ クラウドファンディング事業
個別事業の推進を資金面から助けます。
(5)会社の対処すべき課題
ⅰ.病院関連事業の促進
① 事業継承の更なる促進
本事業年度は12医療法人の事業継承を目標としており、前事業年度において未達成であった中期経営計画の実現に向け、全社一丸となって邁進する所存であります。
② 医療法人の経営に対するバックアップ強化
事業継承した後の医療法人等の経営支援につき、効率的かつ安定的な経営が行えるよう一層の支援を行ってまいります。
③ 病院不動産のオフバランス化の実現
前事業年度では実現できなかった病院不動産のオフバランス化について、本事業年度では必ず実現し、病院関連事業の実績を積み上げていくことが重要と認識しております。
④ アライアンス医療機関への人材紹介、訪問看護、メディカルツーリズム等周辺ビジネスの促進
上記課題と同時並行して、上記の事業に資する周辺ビジネスである人材紹介、訪問看護ステーションの設立・運営、外国から人間ドック等の受診を呼び込むメディカルツーリズム、などの実績を作ることが重要と認識しております。
ⅱ.ノンコア事業の整理
ノンコア(非主要)事業である不動産賃貸関連事業については、国内・国外を問わず、当社グループが保有する賃貸用不動産を売却し、いち早く病院関連事業への経営資源の集中を図ることが必須であると認識しております。
ⅲ. 持株会社制について
当社グループは、収益事業の強化。グループ全体のマネジメントを実践する部門を独立させ、各社の役割を果たすことに専念できる環境。組織的、機動的かつ効率的なグループ経営の実施。を目的として持株会社制(ホールディング制)に移行しました。今般の事業方針変換により新たな体制構築にむけた取り組みが依然継続しております。
当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性のあるリスクには、以下のようなものがあります。当社グループでは、これらリスクの発生する可能性を十分認識したうえで、発生の回避あるいは発生した場合の適切な対処に努める所存であります。なお、以下に記載された内容は、現在当社が判断したものであり、当社グループの事業に関する全てのリスクを網羅したものではありません。また、不確実性を内在しているため、実際の結果とは異なる可能性があります。
1) 不動産賃貸関連事業について
不動産を保有又は賃借により賃貸業務を行っており、主に次のようなリスクが存在しております。
ア.テナントの退去による空床の発生
イ.賃貸料の未回収の発生
ウ.賃貸料の下落、賃借料の上昇
エ.差入敷金・保証金の未回収の発生
賃貸に付す不動産は、保有や賃借という形態にかかわらず、コストが発生しております。賃貸料はそれらのコストの支払いの源泉になっているため、空床による賃貸料の未発生や未回収が発生した場合、コストを支払う源泉を失うこととなります。当社グループでは、賃貸借契約においてこれらのリスクを回避するための様々な工夫をしておりますが、空床が大量かつ長期間に発生した場合、賃料相場が大きく下落した場合、賃貸料の下落を余儀なくされるケースが多くなった場合には、当社グループの業績に影響が発生する可能性があります。
また、当社グループは不動産を賃借する際に、ほぼ全ての契約において不動産所有者(オーナー)に対して敷金や保証金等の名目で金員をお預けします。これは当社グループの賃借料支払債務を担保する目的で差し入れるもので、当社グループが支払いを契約通りに履行している限り、契約終了時に返還される類の金員です。万が一、オーナーが破産等法的な整理をする状況に陥った事態においては、当社グループが差し入れた敷金や保証金等の一部又は全額の回収が不可能となり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
2) 不動産ファンド事業について
当該事業においては、次のようなリスクが存在しております。
①特別目的会社(以下、SPC)の物件購入のための借入金に対する連帯保証債務について
当社連結子会社であるLCP社がアセット・マネジャー(AM)となって設立するSPCでは、物件購入資金の大部分は借入金により調達することになります。この借入金について、通常SPCは、物件から生ずる価値のみが返済義務の対象となるノンリコースローンにて調達しますが、物件に回復可能な瑕疵がある場合、あるいは物件の収益が安定的な状態ではないときなどの場合、当社が連帯保証を行った方が機動的に資金調達できる場合があり、そのような場合、当社が連帯保証を行い、SPCの資金調達を行うケースがあります。そのため、当社が連帯保証を行ったSPCが借入金の返済を滞らせた場合、当社はSPCの借入金の返済を連帯して履行する義務があります。(なお、このような資金調達手段を取ることが機動的な物件取得に繋がっており、当社グループの業容拡大における強みとなっております。)
②不動産ファンドの連結範囲について
当社グループが手掛ける不動産ファンドには、SPCやその親ファンド等の運用主体に対する支配力や影響力により、個別に連結、非連結を判断しております。今後、その判断に至る解釈に変更が生じ、会計監査人等の連結範囲に係る見解に変化が生じた場合、当社グループの連結、非連結範囲に変更が生じ、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
③クラウドファンディングについて
当社連結子会社であるLCL社が、投資家からWebサイトを通じて資金を調達(募集は他社にて実施)し、主に当社グループが手掛ける不動産ファンドへ資金を貸し付ける「融資型クラウドファンディング」事業において、貸付先からの返済が滞る場合、当社グループの業績及び投資家への配当に影響を及ぼす可能性があります。また、その結果、投資家からクラウドファンディング事業に対する信頼を失い、不動産ファンドの資金調達に影響をきたし、同ファンド事業の進展に影響を及ぼす可能性があります。
3) 当社グループに影響を及ぼす外部環境について
当社グループは事業方針の変換により保有不動産の売却を進めておりますが、経済環境の悪化等により、物流施設、商業施設等の需給ギャップ等による物件周辺の不動産賃貸相場や不動産価格の下落が発生した場合、資産価値の低減となり減損処理や売却時の損失計上の可能性があり当社グループの業績に影響が出る可能性があります。
4) 米国子会社について
子会社が米国にあることから、円・ドル為替の大幅な変動や米国における不動産市況に大きな変化が生じた場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
5) 法的規制について
不動産関連に関しては、宅地建物取引業法、都市計画法、建築基準法等の不動産関連法規及び金融商品取引法等の金融関連法規、貸金業法等に直接的又は間接的に規制を受けています。
病院関連に関しては、医療法人においては医療法、医師法他多岐にわたる医療関連法規の遵守は絶対であり、これら医療に関する法規制への対応が加わります。また、周辺事業として海外からの患者の受け入れや医療スタッフの受け入れ・派遣等に関連する法規への対応があります。
当社グループでは、専門家にチェックを受け、これらの法規を遵守して事業を行っていますが、社会情勢の変化に応じて法改正や法的解釈の変更等があった場合やチェック依頼漏れ等による取引が判明した場合は当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
6) 災害について
当社グループは、従来からの賃貸関連事業及びファンド関連事業における管理物件に加え、病院関連事業において事業承継した病院は全国レベルに点在しております。近年の異常気象による水害や雪害、想定外規模の地震等何らかの災害に見舞われて、事業活動や収益構造に支障をきたす状況が発生した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
これら災害による損害に備え保険を付保していますが、その補償範囲は限定されており、カバーできない災害が発生した場合、当社グループが損害を被る可能性があります。
業績等の概要
(1)業績
当連結会計年度において、当社グループはこれまでの主体事業であった不動産賃貸関連事業から病院関連事業へシフトする方針により経営資源を同事業に集中させるべく環境整備や体制づくりに注力し各事業に取り組んでまいりました。
具体的には主体となる㈱LCメディコムのマネジメントの強化に向けた取り組みや周辺ビジネスに取り組むための子会社3社を設立しております。一方、不動産賃貸関連事業では、グループ内で保有していた物件の売却や、これまで主体となっていた子会社㈱ロジコムを売却いたしました。
その結果、当社グループの連結業績は売上高で前年同期比7.7%増収の14,829百万円、営業利益で前年同期比9.5%減益の1,361百万円、経常利益で前年同期比43.1%増益の1,502百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で前年同期比281.0%増益の1,003百万円となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
なお、当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しており、以下は、前年同期の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較しております。
①不動産賃貸関連事業
不動産賃貸関連事業は既存の物件が堅調に推移する中、物流施設の売却がありました。また子会社㈱ロジコムは第3四半期末で売却により連結からはずれております。その結果、売上高は7,509百万円(前年同期比37.2%増収)、営業利益は670百万円(同9.9%増益)となりました
②不動産ファンド事業
AM業務を受託しているSPCで不動産売却があり業務受託収入の増加がありましたが、病院アセットのオフバランス化による収入が実現できず、売上高は928百万円(同57.8%減収)、営業損失は225百万円(前年同期は営業利益511百万円)となりました。
③病院関連事業
業務受託した医療施設及び法人の総病床数が2,200床を超え、契約件数は16件となりました。主力事業として成長・安定に向けてグループ内の環境整備に注力しております。また周辺ビジネスの取り込みに向けて新たに子会社3社を設立しており初期費用が発生しております。これにより売上高は907百万円(前年同期比65.0%増収)、営業利益は105百万円(同79.5%減益)となりました。
④SPC関連事業
当初予定しておりました合同会社広岡二丁目計画による売却が実現しました。その結果売上高5,384百万円(同13.0%減収)、営業利益は961百万円(同21.7%増益)となりました。
⑤その他事業
その他事業につきましては、売上高652百万円(同5.9%減収)、営業利益は518百万円(同2.9%減益)となりました。
(2)キャッシュ・フロー
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ2,799百万円減少し、当連結会計年度末には3,349百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれぞれの要因は次のとおりであります。
(イ)営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動の結果、増加した資金は5,302百万円(前年同期比9.5%の増加)となりました。これは主に関係会社株式売却損益1,407百万円の減少があった一方、税金等調整前当期純利益が1,561百万円、匿名組合分配額1,225百万円、販売用不動産の増減額3,486百万円による増加があったこと等によるものであります。
(ロ)投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動の結果、増加した資金は788百万円(前年同期は3,283百万円の減少)となりました。これは主に貸付金の回収による収入1,194百万円の増加があったこと等によるものであります。
(ハ)財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動の結果、減少した資金は8,139百万円(前年同期は1,866百万円の増加)となりました。これは主に長期借入金の返済による支出5,133百万円、匿名組合出資預り金の純増額2,270百万円による減少があったこと等によるものであります。
生産、受注及び販売の実績
(1)生産実績
該当事項はありません。
(2)受注実績
該当事項はありません。
(3)販売実績
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) |
前年同期比(%) |
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|
不動産賃貸関連事業(百万円) |
7,470 |
38.4 |
|
|
不動産ファンド事業(百万円) |
796 |
△43.6 |
|
|
病院関連事業(百万円) |
905 |
64.5 |
|
|
SPC関連事業(百万円) |
5,210 |
△12.5 |
|
|
報告セグメント計(百万円) |
14,383 |
8.0 |
|
|
その他事業(百万円) |
445 |
△2.7 |
|
|
合計(百万円) |
14,829 |
7.7 |
|
(注) セグメント間取引については、相殺消去しております。
外部顧客への売上高のうち、連結損益計算書の売上高の10%を占める相手先はありますが、守秘義務を負っているため、顧客の名称、売上高の公表は控えさせていただきます。なお、関連するセグメント名はSPC関連事業であります。
財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)財政状態
① 資産の状況
流動資産は前連結会計年度末に比べて2.4%増加し、17,825百万円となりました。これは現金及び預金2,839百万円の減少があった一方、販売用不動産3,031百万円の増加があったこと等によります。
固定資産は前連結会計年度末に比べて67.0%減少し、4,590百万円となりました。これは建物及び構築物4,559百万円、土地2,181百万円、長期貸付金1,220百万円、敷金及び保証金1,402百万円の減少があったこと等によります。
この結果、総資産は前連結会計年度末に比べて28.4%減少し、22,415百万円となりました。
なお、㈱ロジコムが連結から外れたことで減少した資産は3,344百万円であります。
② 負債の状況
流動負債は前連結会計年度末に比べて43.4%減少し、3,276百万円となりました。これは短期借入金745百万円の増加があった一方、1年内返済予定の長期借入金2,849百万円、その他(流動負債)689百万円の減少があったこと等によります。
固定負債は、前連結会計年度末に比べて35.3%減少し、13,128百万円となりました。これは長期借入金2,304百万円、長期預り敷金保証金2,001百万円、長期預り金2,646百万円の減少があったこと等によります。
この結果、負債合計は前連結会計年度末に比べて37.1%減少し、16,404百万円となりました。
なお、㈱ロジコムが連結から外れたことで減少した負債は3,135百万円であります。
③ 純資産の状況
純資産合計は前連結会計年度末に比べて15.0%増加し、6,010百万円となりました。これは利益剰余金825百万円の増加があったこと等によります。
なお、㈱ロジコムが連結から外れたことで減少した純資産は402百万円であります。
(2)経営成績
① 売上高
当連結会計年度は、グループ会社全体が増収となり、売上高は前年同期比1,055百万円増加の14,829百万円となりました。
② 売上総利益
当連結会計年度の売上総利益は、グループ会社全体が減益となり、前年同期比63百万円減少の3,644百万円となりました。
③ 販売費及び一般管理費
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、前年同期比78百万円増加の2,282百万円となりました。
④ 営業利益
当連結会計年度の営業利益は、前年同期比142百万円減益の1,361百万円となりました。
⑤ 経常利益
当連結会計年度の経常利益は、前年同期比452百万円増益の1,502百万円となりました。
⑥ 親会社株主に帰属する当期純利益
当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期利益は、非支配株主に帰属する当期純利益0百万円を計上した結果、前年同期比739百万円増益の1,003百万円となりました。
(3)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ2,799百万円減少し、当連結会計年度末には3,349百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれぞれの要因は次のとおりであります。
① 営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動の結果、増加した資金は5,302百万円(前年同期比9.5%の増加)となりました。これは主に関係会社株式売却損益1,407百万円の減少があった一方、税金等調整前当期純利益が1,561百万円、匿名組合分配額1,225百万円、販売用不動産の増減額3,486百万円による増加があったこと等によるものであります。
② 投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動の結果、増加した資金は788百万円(前年同期は3,283百万円の減少)となりました。これは主に貸付金の回収による収入1,194百万円の増加があったこと等によるものであります。
③ 財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動の結果、減少した資金は8,139百万円(前年同期は1,866百万円の増加)となりました。これは主に長期借入金の返済による支出5,133百万円、匿名組合出資預り金の純増額2,270百万円による減少があったこと等によるものであります。
(4)資本の財源及び資金の流動性
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (3)キャッシュ・フローの状況」に記載の通りであります。
当社グループの資金需要の主なものは、事業資金と運転資金の2つであります。
調達手段としては、事業資金は金融機関からの借入資金または、クラウドファンディング事業により集めた資金と一部自己資金によっております。運転資金につきましては自己資金を充当しております。
該当事項はありません。
該当事項はありません。