第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。

 

(1)経営方針

 当社グループの経営方針として、全役職員が以下の「Our Purpose and Mission」「グローム役職員の行動準則」「ESGへの取り組みを」を共有しています。

 

① 「Our Purpose and Mission」

A.我々の経営指導等により医療機関の持続性を確かなものとし、これにより患者様の幸せに貢献する。

B.グループの全役職員が誇りを持って働ける職場環境を提供する。

C.成果を市場を通して社会に還元する。

 

② 「グローム役職員の行動準則」

A.遵法

社会の善き一員として、全ての行動および意思決定が遵法であることを最優先とする。

当社が顧客とするのは医療機関であり、その開設者と非営利性の確認は医療法の根幹とされており、その「遵法」は全てに優先する。

B.人

プロフェッショナルとしての自覚と責任を持って行動する。
社内外を問わず、他者の尊厳および様々な価値観を尊重し接する。
職場環境は心身にとって安全・健全でなければならない。
一人ひとりが異を唱える権利を持つと共に異を唱える義務を負う。
評価と待遇は公正かつ適切でなければならない。

C.利益

上記の「遵法」「人」を遵守した上で、利益の計上は最優先事項である。
営利法人であり株式会社である当社は、利益を上げ、これを市場に還元することで社会の善に貢献する。

D.株主

全ての株主の実質的な平等性を確保する。
事業機密を除き、可能な限りの情報開示・透明性の確保に取り組む。

 

③ 「ESGへの取り組み」

A.環境

徹底した電子化・ペーパレス化・省資源を進める。
顧客である医療機関による省資源・医療廃棄物削減を強力にサポートする。

B.社会

役職員が子育てや介護等に取り組めるように、在宅勤務やスーパーフレックス制の導入等、ワークライフバランスの取れる多様な働き方を用意する。
顧客である医療機関による働き方改革と地域貢献を強力にサポートする。

C.ガバナンス

コーポレートガバナンス・コードの全原則への対応を進める。
役職員に対して適時適切なコンプライアンス研修を提供する。
顧客である医療機関による情報開示を強力にサポートする。

 

(2)経営戦略

 2022年3月末現在、当社グループがサービスを提供するアライアンス先医療機関の施設数は70施設、その保有病床数は6,481床となりました。当社グループは2016年12月より医療機関へのサービス提供を開始していますが、これまでに蓄積したノウハウを活かし、アライアンス先医療機関の施設数および保有病床数を着実に拡大させてきました。スケールメリットを活かしながら、アライアンス先医療機関への経営指導を含むサービスを重層的に提供することにより、アライアンス先が持続可能な医療機関として地域に密着・貢献し地域医療を担うことを支えるとともに、その対価である業務委託報酬等(当社グループの売上)を増大させていきます。

 提供する具体的なサービスの内容は、前述の「事業の内容」に記載の通りです。

 

(3)経営環境

 我が国には150万を超える病床があり、民間グループ最大手でも約18,000病床規模と推察される中、所在する地域の人口構成の変化や診療ニーズの変化に十分対応出来ていない医療施設は全国に多数存在し、当社グループがアライアンス先医療機関を拡大させる余地は大きいと考えます。

 当社が提供しているサービスや今後提供する予定であるサービスについて、医療機関に特化して重層的に総合的なサービスを提供している企業は数少なく、当社は唯一の上場企業であると考えます。

 コロナ禍については、「Pandemic」から「Endemic」にステージが移行しつつあると認識していますが、アライアンス先医療機関(候補先を含む)へ当社グループの役職員がウイルスを持ち込まないこと、およびアライアンス先医療機関を含む当グループの全役職員の安全を最優先としつつ、研修・講演等の提供、グループ全体での備品の整備等、当グループ全体での感染症対応を進めます。

 

(4)優先的に対処すべき事実上及び財務上の課題

① 内部統制体制の強化

 当社は、当社連結子会社において2021年3月期第2四半期から2022年3月期に行われた不適切な取引を原因として2022年5月12日に特別調査委員会を設置し、同19日にグローム・マネジメント株式会社代表取締役を解任しました。同年6月24日に特別調査委員会から受領した調査報告書の結果を踏まえ、ここに至った事態を深く反省し、このような事態を発生させないよう、当社グループの内部統制体制の強化に努めます。

 

② 財務体質の強化

 当社は、2015年に開始したクラウドファンディング(撤退済)等に依拠した脆弱な財務戦略により2019年8月14日に「継続企業の前提に関する事項の注記」の記載を行いました(2019年11月14日に注記の記載解消済)。これに至った一連の事態を深く反省し、過去から明確に決別し、このようなことを二度と発生させないよう、また必要に応じてアライアンス先医療機関に対して資金的支援を機動的に行えるよう、当社グループの財務体質を強化するとともに、利用可能な資金の確保を行っていきます。

 

③ 医療関連事業の推進

 前述の「経営戦略」に記載の通り、アライアンス先医療機関の施設数および保有病床数を着実に拡大させてきました。スケールメリットを活かしながら、アライアンス先医療機関への経営指導を含むサービスを重層的に提供していきます。

 

④ 不動産関連事業からの撤退

 不動産関連事業については既に大幅に縮小し、今後、完全に撤退する方針です。2022年3月末現在も所有する3件の商業施設について、時期は未定ながら順次売却を行う方針です。

 なお、所有する3物件のうち、三重県多気郡所在の商業施設については、2022年6月10日に売買契約を締結し、同年6月30日に決済の予定です。

 

(5)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 当社グループは、アライアンス先医療機関の施設数およびその保有病床数を客観的な指標としています。

 

 

2【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態・経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下の通りです。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。

 

(1)新型コロナウイルス等の感染に関するリスクについて

 当社グループの役職員及びアライアンス先医療機関を含む当グループの全役職員及び患者様への感染リスクがあります。

 当社グループ役職員による感染予防の徹底を行っていますが、感染者が出た場合には、職場における接触者の検査、出勤停止や消毒の実施等の対応により、日常業務に支障をきたす可能性があります。また、アライアンス先医療機関において役職員や患者様が感染した場合には、当該医療機関の診療体制等に悪影響を及ぼし、経営状況が悪化する可能性があります。このような場合に、当社グループにおいても当該医療法人からの業務委託報酬等の売上が低下するなど、経営成績が不安定になり、財務体質が弱体化する可能性があります。

 また、感染防止を最優先としているため、アライアンス先医療機関の新規候補に対するデュー・デリジェンスに遅れが発生し、これに伴いアライアンス先医療機関の拡大が遅延することにより、当社グループの経営成績が不安定になり、財務体質が弱体化する可能性があります。

 このようなリスクを踏まえ、当社グループは、緊急事態対応規程およびリスクマネジメント規程等を策定して、有事の際に役職員の安全とサービスの安定提供、及びアライアンス先医療機関がクラスター対応マニュアル等の適切な整備により安全かつ安定的な診療体制を確保するための経営指導等を行っています。今後は、緊急事態対応規程およびリスクマネジメント規程等の実効性を継続的に検証・改善していくとともに、感染症等の発生・拡大時にも臨機応変に対応できるよう、フレックス勤務や在宅勤務等、柔軟な働き方に関する制度・環境整備を進めています。

 

(2)医療関連事業への集中に関するリスクついて

 当社グループは、不動産関連事業を大幅に縮小し、医療関連事業への集中を行っています。

 医療関連事業の利益率は高いものの、売上が損益分岐点を大幅に上回るまでには相応の時間がかかる可能性があります。このため、医療関連事業を順調に拡大できない場合には、当社グループの経営成績が不安定になり、財務体質が弱体化する可能性があります。

 このようなリスクを踏まえ、当社グループでは、医療関連事業を順調に拡大できるよう、組織を見直すとともに人材の補強を行う等、鋭意努めています。

 

(3)医療関連事業に関するリスクについて

 

① 医療行政について

 我が国は人口動態的に少子・高齢化や地方人口の減少の問題に直面していることから、医療行政により、さらなる医療費抑制のための施策が強化されていく可能性があります。こうした中、診療報酬の引き下げや入院治療の短縮化等の医療費抑制策や地域医療の見直しが進められると、当社グループがサービスを提供するアライアンス先医療機関の経営状況が悪化する可能性があります。このような場合に、当社グループでも当該医療機関からの業務委託報酬等の売上が低下するなど、経営成績が不安定になり、財務体質が弱体化する可能性があります。

 このようなリスクを踏まえ、当社グループでは、医療行政の定期的なモニタリングを行い、医療関連施策の変更等にアライアンス先医療機関が対応できるよう経営指導を行っています。

 

② アライアンス先医療機関における医療事故の影響について

 アライアンス先医療機関においては、医療行為におけるリスクを回避するために細心の注意を払って取り組んでいますが、病態の複雑化や治療の高度化等もあり、医療事故が発生する可能性があります。医療事故に伴う損害賠償請求や風評被害を受けるなどした場合には、当該医療機関の経営状況が悪化する可能性があります。このような場合に、当社グループでも当該医療機関からの業務委託報酬等の売上が低下するなど、経営成績が不安定になり、当社の財務体質が弱体化する可能性があります。

 このようなリスクを踏まえ、当社グループでは、アライアンス先医療機関および当該医療機関に勤務している医師・看護師等への指導・教育等のサービス提供を積極的に行うようにしています。

 

③ 医療を取り巻く労働環境の変化について

 地域的な医師の偏在等により、医師の需給がひっ迫し、医療機関によっては医師不足が医療機関の運営に深刻な影響を与えている状況が生じています。また、医療現場における働き方改革の進展により、医師、看護師等の医療従事者の勤務体制の改善が求められ、人件費の上昇をきたす可能性があります。アライアンス先医療機関が、こうした医療現場における勤務環境の変革に対応できない場合には、当該医療機関の経営状況が悪化する可能性があります。このような場合には、当社グループでも当該医療機関からの業務委託報酬等の売上が低下するなど、経営成績が不安定になり、財務体質が弱体化する可能性があります。

 このようなリスクを踏まえ、当社グループでは、当該医療機関の経営状況の悪化を回避するために、勤務環境等の適正化のための指導・教育等のサービス提供や医療従事者の紹介等を積極的に行っています。

 

④ アライアンス先医療機関に対する与信・債権管理について

 アライアンス先医療機関の一部に対して、当社グループが運転資金等の貸付を行っています。また、アライアンス先医療機関の金融機関等からの借入について、当社グループが連帯保証を行っているケースもあります。アライアンス先医療機関の経営状況の悪化等により、貸倒損失の発生、連帯保証の履行、貸倒引当金計上、債務保証損失引当金の計上等が発生する可能性があります。

 このようなリスクを踏まえ、当社グループでは、当該医療機関の経営状況の悪化を回避するために、経営管理指導等のサービス提供を適切に行っています。

 

⑤ アライアンス先医療機関の出資持分について

 アライアンス先医療機関の出資持分を当社グループが保有することがあります。アライアンス先医療機関の経営状況の悪化等により、出資持分の価値が毀損する可能性があります。

 このようなリスクを踏まえ、当社グループでは、アライアンスを予定している医療機関の事業・財務・法務等について事前にデュー・デリジェンスを行い、十分にリスクを吟味し収益力を分析した上でアライアンスを締結するようにしています。またアライアンス締結後には、当該医療機関の経営状況の悪化を回避するために、経営管理指導等のサービス提供を適切に行っています。

 

⑥ 競合について

 医療機関とのアライアンス事業や医療機関に対する経営コンサルティング事業においては、既存の競合他社に加え、新規参入者との競争も激しくなっています。現在は、当社グループが競争優位性を確保している事業であっても、新規参入者を含めた競合他社との競争に晒されており、将来において当社グループが競争優位性を確保できなくなる可能性があります。

 このようなリスクを踏まえ、当社グループでは、競合他社に対抗し得る専門性の強化と付加価値サービスの創造・展開に取り組んでいます。

 

⑦ 人材確保・労働環境について

 当社グループの成長は、人材に大きく依存するため、専門性の高いコンサルタントなど、優秀な人材を採用・育成できなかったり、その流出を防止することができなかったりした場合には、当社グループの成長や利益に悪影響を及ぼす可能性があります。

 このようなリスクを踏まえ、当社グループでは、性別・年齢を問わず、多様で優秀な人材の確保に向けた採用活動と、より活躍できる環境を整備すべく、働き方改革の推進、人事・福利厚生諸制度の改善、フレックス勤務や在宅勤務等の柔軟な働き方に関する制度・環境整備を進めるなど、魅力ある職場づくりに取り組んでいます。

 

⑧ アライアンス先医療機関との業務委託契約について

 アライアンス先医療機関の意向によって、当該アライアンス先医療機関との業務委託契約が解除される可能性があり、その場合は当社グループの経営成績が不安定になり、財務体質が弱体化する可能性があります。

このようなリスクを踏まえ、当社グループでは、アライアンス先医療機関が持続可能に地域に密着・貢献し、地域医療を担うために必要不可欠なパートナーとなれるよう、良質なサービスを提供するべく鋭意努めています。

 

(4)情報漏洩・情報システムに関するリスクについて

 当社グループでは、当社グループの秘密情報や個人情報などの重要な情報を保有しており、また、アライアンス先医療機関の秘密情報や個人情報などの重要な情報に触れる機会があり、万が一、情報漏洩が発生した場合には、多額のコスト負担や当社グループの信用に重大な影響を与え、業績や財務体質にも悪影響を及ぼす可能性があります。

 このようなリスクを踏まえ、当社グループでは、社内規程の制定、役職員への教育、情報インフラ等の社内体制を整備し、情報セキュリティの強化に取り組んでいます。また、万が一、情報漏洩が発生した場合には、直ちに関係者に公表し、被害拡散防止等の対策を講じるとともに、徹底した事実調査と原因究明を実施し、再発防止策を策定することにより、信用回復を図ることができるような対応策を整備しています。

(5)不動産関連事業に関するリスクついて

 当社グループの財政状態・経営成績に重要な影響を与える可能性がある不動産として、連結対象不動産SPCによる保有を含めて3件あります。

 今後、売却を行っていく予定ですが、コロナ禍による不動産市場の停滞等により、評価損や売却損等が発生する可能性があります。

 このようなリスクを踏まえ、当社グループでは、上記不動産の売却が完了するまで、適切な管理を行います。

 

(6)持分法適用関連会社である株式会社DAホールディングスに関するリスクついて

 当社グループは、持分法適用関連会社である株式会社DAホールディングスの株式の29.5%(議決権ベース)を保有しており、その投資有価証券残高は2022年3月末時点で703百万円となっています。

また、当社は、株式会社DAホールディングスの連結子会社である株式会社DAインベストメンツに対して貸付金を有しており、その貸付金残高は2022年3月末時点で258百万円となっています。

株式会社DAホールディングスは、その連結子会社において、

・医療関連事業

・不動産関連事業

を行っていますが、その経営状況によっては、持分法投資損失、貸倒損失、貸倒引当金計上等が発生する可能性があります。

 このようなリスクを踏まえ、当社グループでは、株式会社DAホールディングスの経営および事業の健全化を図るため、同社の事業のフォローアップや不動産関連市場の定期的なモニタリングを積極的に行っています。

 

(7)偶発債務に関するリスクについて

 2022年6月24日に受領した特別調査委員会の調査報告書によれば、当社の連結子会社グローム・マネジメント株式会社の前代表取締役が、稟議及び取締役会決議を経ず、取締役会への報告も行わないまま、連結子会社グローム・マネジメント株式会社を委託者とする2件の業務委託契約(報酬総額約100百万円)を締結していたことが判明しました。当社及び連結子会社グローム・マネジメント㈱としては、これらの業務委託契約は実体を欠くものであり、当該報酬を支払う理由はないと判断しているため、報酬の支払いを求めて提訴された場合、全面的に争う予定です。今後の係争の推移によっては当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性がありますが、現時点では未確定です。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次の通りです。

 

① 財政状態及び経営成績の状況

 当社グループの連結業績は売上高2,470万円(前年同期比36.7%減)、営業利益340百万円(前年同期比9.7%減)、経常利益346百万円(前年同期比642.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益208百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失255百万円)となりました。

なお、2022年6月24日に受領した特別調査委員会の調査報告書を踏まえ、前連結会計年度も含めた決算訂正を行いました。

 

 A.医療関連事業セグメント

 売上高2,079百万円(前年同期比44.9%増)、営業利益680百万円(前年同期比16.0%増)となりました。コロナ禍の下、アライアンス先に提供するサービスの重層化に遅れが生じたことにより、事業計画で想定した売上高及び営業利益は未達となりました。しかしながら、アライアンス先医療機関の施設数および、その保有病床数は、2021年3月末の43施設/4,062床から、2022年3月末の70施設/6,481床へ、事業計画を上回る27施設/2,419床の増加となりました。これに伴い、前年同期比では着実に売上高は拡大しました。

 なお、2022年5月12日の特別調査委員会の設置、同19日のグローム・マネジメント株式会社代表取締役の解任、同年6月24日に受領した特別調査委員会の調査報告書を踏まえ、医療関連事業の抜本的な再構築を行ってまいります。

 

 B.不動産関連事業セグメント

 売上高391百万円(前年同期比84.2%減)、営業利益125百万円(前年同期比54.6%減)となりました。

当連結会計年度末において、以下の不動産の賃貸事業を行っています。

・北海道釧路市所在の商業施設(当社にて保有)

・北海道留萌市所在の商業施設(当社にて保有)

・三重県多気郡所在の商業施設(連結子会社である合同会社PBTF1にて保有)

 

北海道釧路市と留萌市に所在の商業施設については、売却時期の見通しが立たないため、2022年4月1日に、販売用不動産から有形固定資産に保有目的を変更しています。これに伴い、北海道釧路市と留萌市に所在の商業施設の売却代金は2023年3月期からは売上に計上されなくなります。三重県の商業施設については、2022年6月10日に売買契約を締結し、2023年3月期には売却を終える方針であり、その後、連結子会社である合同会社PBTF1は清算予定です。これらに伴い、2024年3月期からは、不動産関連事業セグメントを廃止する予定です。

 

② キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ254百万円減少し、当連結会計年度末には1,848百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれぞれの要因は次の通りです。

A. 営業活動によるキャッシュ・フロー

 営業活動の結果、増加した資金は196百万円(前年同期比92.7%の減少)となりました。これは主に営業貸付金の増加額665百万円があった一方で、税金等調整前当期純利益347百万円、預り敷金及び保証金の増加額133百万円による増加等によるものです。

B. 投資活動によるキャッシュ・フロー

 投資活動の結果、減少した資金は172百万円(前年同期は増加した資金695百万円)となりました。これは主に有形固定資産の売却による収入310百万円、貸付金の回収による収入431百万円があった一方で、貸付による支出904百万円による減少等によるものです。

C. 財務活動によるキャッシュ・フロー

 財務活動の結果、減少した資金は276百万円(前年同期比87.6%の減少)となりました。これは主に短期借入金の返済による支出250百万円があったこと等によるものです。

 

③ 生産、受注及び販売の実績

A. 生産実績

 該当事項はありません。

 

B. 受注実績

 該当事項はありません。

 

C. 販売実績

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2021年4月1日

至 2022年3月31日)

前年同期比(%)

医療関連事業(百万円)

2,079

44.90

不動産関連事業(百万円)

391

△84.2

報告セグメント計(百万円)

2,470

△36.8

合計(百万円)

2,470

△36.8

(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しています。

2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次の通りです。

 

相手先

前連結会計年度

(自 2020年4月1日

至 2021年3月31日)

当連結会計年度

(自 2021年4月1日

至 2022年3月31日)

金額(百万円)

割合(%)

金額(百万円)

割合(%)

合同会社ヒロシマ・アセット及び

株式会社アスキ

769

19.4

有限会社小林モータープール

620

15.6

DCMホーマック株式会社

595

15.0

(注) 10%未満のものは記載を省略しています。

 

(2)経営成績等の状況に関する分析

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。

 

 ① 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

 

A.医療関連事業セグメント

 売上高2,079百万円(前年同期比44.9%増)、営業利益680百万円(前年同期比16.0%増)となりました。コロナ禍の下、アライアンス先に提供するサービスの重層化に遅れが生じたことにより、事業計画で想定した売上高及び営業利益は未達となりました。しかしながら、アライアンス先医療機関の施設数および、その保有病床数は、2021年3月末の43施設/4,062床から、2022年3月末の70施設/6,481床へ、事業計画を上回る27施設/2,419床の増加となりました。これに伴い、前年同期比では着実に売上高は拡大しました。

 

当連結会計年度末の医療関連事業セグメントに投下している連結ベースの主な資産は、以下の通りです。

・営業貸付金:1,078百万円

・短期貸付金:236百万円

・1年内回収予定の長期貸付金:167百万円

・長期貸付金:1,769百万円

・その他:322百万円

 

なお、2022年5月12日の特別調査委員会の設置、同19日のグローム・マネジメント株式会社代表取締役の解任、2022年6月24日に受領した特別調査委員会の調査報告書を踏まえ、医療関連事業の抜本的な再構築を行ってまいります。

 

B.不動産関連事業セグメント

 売上高391百万円(前年同期比84.2%減)、営業利益125百万円(前年同期比54.6%減)となりました。

 当連結会計年度末において、以下の不動産の賃貸事業を行っています。

・北海道釧路市所在の商業施設(当社にて保有)

・北海道留萌市所在の商業施設(当社にて保有)

・三重県多気郡所在の商業施設(連結子会社である合同会社PBTF1にて保有)

 

 北海道釧路市と留萌市に所在の商業施設については、売却時期の見通しが立たないため、2022年4月1日に、販売用不動産から有形固定資産に保有目的を変更しています。これに伴い、北海道釧路市と留萌市に所在の商業施設の売却代金は2023年3月期からは売上に計上されなくなります。三重県の商業施設については、2022年6月10日に売買契約を締結し、2023年3月期には売却を終える方針であり、その後、連結子会社である合同会社PBTF1は清算予定です。これらに伴い、2024年3月期からは、不動産関連事業セグメントを廃止する予定です。

 

当連結会計年度末の上記商業施設に関わる主な残高は、以下の通りです。

・資産:販売用不動産1,839百万円

・負債:1年内返済予定の長期借入金310百万円

・負債:長期預り敷金保証金255百万円

 

C.その他

 a.販売費及び一般管理費

医療関連事業の推進のため、積極的な人員強化を進めるにあたり、ストックオプションや業績連動型の賞与制度を導入しています。税制適格ストックオプションの発行に伴う株式報酬費用として92百万円(前年同期は8百万円)を計上しています。また、業績連動型の賞与制度として税金等調整前当期純利益の15%を従業員の賞与プールとしており、賞与引当繰入額として52百万円(前年同期はゼロ)を計上しています。

医療法人向け営業債権について、貸倒引当金戻入額として10百万円(前年同期は266百万円)を計上しています。なお、貸倒引当金戻入額を控除した場合の医療関連事業のセグメント利益は669百万円(前年同期は320百万円)となります。

 

 b.持分法適用関連会社である株式会社DAホールディングス

2021年12月期に親会社株主に帰属する当期純利益121百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失975百万円)を計上しています。これに伴い、当社の所有割合29.5%に相当する35百万円を持分法による投資利益(前年同期は持分法による投資損失287百万円)として、当社は当連結会計年度に計上しています。株式会社DAホールディングスは、2016年12月期から2018年12月期に行われた事業を整理したことにより、2017年12月期から2020年12月期にかけて大幅な赤字を計上しましたが、2021年12月期以降の業績は概ね安定すると見込んでいます。

 

当連結会計年度末の株式会社DAホールディングスに関わる残高は、以下の通りです。

・株式会社DAホールディングスに対する投資有価証券:703百万円

・その連結子会社である株式会社DAインベストメンツに対する長期貸付金:258百万円

 

c.特別利益の明細

・資産除去債務戻入益:77百万円(LCモールうれし野売却関連)

・固定資産売却益:214百万円(LCモールうれし野売却関連)

・受取保険金:10百万円(2020年2月4日設置の社内調査委員会関連)

・移転補償料:84百万円(アーク森ビル内での事務所移転関連)

・その他:2百万円

 

d.特別損失の明細

・固定資産除却損:60百万円(アーク森ビル内での事務所移転関連)

・関係会社清算損:8百万円(連結子会社2社の清算関連)

・特別調査費用:116百万円(2022年5月12日設置の特別調査委員会関連)(注1)

・出資金評価損:0百万円

・貸付金評価損:60百万円(社団法人貸付関連)

・減損損失:3百万円(連結子会社備品関連)

・違約金損失:45百万円(東大和事務所解約関連)

・債務返還引当金繰入額:90百万円(2022年5月12日設置の特別調査委員会関連)(注1)

・その他:3百万円

(注1)2022年6月24日に受領した特別調査委員会の調査報告書を踏まえ、当社の連結子会社グローム・マネジメント㈱が今後、アライアンス先1法人に対して返還する可能性のある金額を最大で90百万円と想定し、当連結会計年度において同額を債務返還引当金繰入額として計上しました。また、当連結会計年度において特別調査費用116百万円を計上しました。

 

e.清算もしくは休眠予定の連結子会社

・グローム・ステイ株式会社:休眠予定です。

・合同会社シアトル525:休眠予定です。

・合同会社PBTF1:清算予定です。

 

 ② 資本の財源及び資金の流動性に係る情報

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高1,848百万円に対して有利子負債の残高は310百万円となっています。当社グループの資金需要のうち、主なものは、新規に獲得するアライアンス先医療法人の一部に対して一定期間、資金支援の為、当社グループから行う貸付です。医療法人への貸付内容は、貸付先医療法人の財務・経営状況等により異なりますが、当社グループの自己資本で対応できると考えています。

 

 ③ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

 キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載の通りであります。

 

④ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されています。この連結財務諸表の作成に当たって採用している重要な会計基準は「第5 経理の状況 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項) 4 会計方針に関する事項」及び (重要な会計上の見積り) に記載の通りです。

 この連結財務諸表の作成にあたり、過去の実績や状況に応じ合理的と考えられる要因等に基づき見積り及び判断を行っていますが、見積り特有の不確実性があるために実際の結果は異なる場合があり、結果的に連結財務諸表に重要な影響を与える可能性があります。この連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下の通りです。

 

A.貸倒引当金

 当社グループの事業において、業務委託料等に係る売掛債権と資金の貸付債権に係る回収リスクに備えて過去の貸倒実績をもとに貸倒引当金を算定しています。各債権は毎月回収状況の管理し、遅延発生時は回収に向けた対応をするルールが定められています。しかしながら債権先の資金状況によっては遅延解消に時間がかかるケースもあり、滞納が発生する場合は、個別での引当金を計上しています。貸倒引当金は四半期ごとに見直し、滞納債権は定められたルールでの見積り計上をすることになります。また、債権先の財政状態が債務超過となった場合や、著しく債権の回収が困難と認められる場合にも個別の引当金を計上しています。各債権先の状況を把握したうえで回収リスクや貸倒れリスクに備えています。

 

B.出資金の評価

 当社グループの事業において、医療関連事業における投資として、一般社団法人への出資をしています。当該出資金が毀損していないか見積り判定を行い、当該一般社団法人の保有資産に著しい価値の下落が発生したと判定した場合には、出資金評価損として損失処理しています。適切な見積りに基づき当該出資金を評価していると考えていますが、急激な経済金融情勢の変化が発生した場合には、翌連結会計年度において追加の出資金評価損の計上が発生する可能性があります。

 

C.棚卸資産(販売用不動産)の評価

 当社グループの事業において、販売目的で保有する不動産は、収益性の低下等により期末における正味売却価額が取得原価よりも下落している場合には、当該正味売却価額をもって連結貸借対照表価額としています。正味売却価額の算定に当たっては、リーシング状況、市場環境、建設コストの動向等を総合的に勘案していますが、これらの前提条件や仮定に変更が生じ、正味売却価額が減少することとなった場合には、評価損計上の処理が追加で必要となる可能性があります。

 

 

4【経営上の重要な契約等】

 該当事項はありません。

 

 

5【研究開発活動】

 該当事項はありません。