文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
当社グループは、リノベーションを中心とした「商品」「サービス」「技術」を通して、次の時代を見据えた新たな『価値』を提供し続けていくことを基本理念とし、コーポレートスローガンとして『つぎの価値を測る。』を定めております。
当社グループにとって、「測る」という言葉には二つの意味があります。一つは、より良いリノベーションを行うために、空間を徹底的に「測る」こと。もう一つは、お客様やマーケットの求める『価値』を「測る」ことです。
当社グループは、代表取締役会長山本卓也が不動産仲介に携わる中で中古物件の『価値』に着目して当社を設立、中古マンション流通再生事業(リノヴェックスマンション事業)を主軸に「リノベーションによる付加価値」を提供してまいりました。お客様にとっての「理想の住まい」を実現するため、仕入・設計・施工・販売といった一連の業務の充実を図る一方、業界に先駆けてリノベーション工事の保証制度を導入するなど、世の中が求める『価値』を「測り」、その対応に取り組んできた結果、「リノベーション総合カンパニー」へと進化を遂げてまいりました。
また、最近では、少額資金で不動産投資ができる不動産小口化商品「アセットシェアリング」シリーズの販売や、保有する不動産を売却し手元資金を確保しながらもそのまま住み続けられるリースバックシステム「安住売却〈あんばい〉」といった新たな事業の取り組みも始めました。
時代と共にマーケットが変容すれば、そこにビジネスが生れます。当社グループは、今後も「リノベーションによる付加価値」の提供を主軸に、新たな事業領域の拡大にも取り組んでまいります。
(2)目標とする経営指標
当社グループは、経営の健全性と収益性及び資本効率を重視し、自己資本比率、売上総利益率、ROE(株主資本利益率)等の指標の向上に努めてまいります。当期における各経営指標の実績につきましては、連結自己資本比率が前期の29.0%に対して当期27.5%、連結売上総利益率が前期の16.4%に対して当期14.7%、ROEが前期の8.0%に対して当期4.9%となっております。今後も、これらの指標の向上に向けて、財務体質及び収益力の強化に努めてまいります。
(3)中長期的な会社の経営戦略
当社グループを取り巻く経営環境は、既存マンションのストックの確実な増加とともに、今後、中古マンション流通市場が欧米並みに形成されていくことが予測され、市場規模の拡大は必然であると考えております。当社グループは、中古マンション再生流通事業のリーディング・カンパニーとして、当該事業が社会的な認知を受け、消費者のニーズに応えた高品質なリノヴェックスマンションを提供していくことが、社会的責務であり、また市場の活性化に寄与できるものと考えております。
当該事業におきましては、事業期間を短縮化することで、商品回転率を高め、期間リスクを低減した事業展開を図ってまいります。グループが有する短期事業サイクルの強みをさらに強化して、収益と総資産のバランスを考慮した事業運営を行ってまいりたいと考えております。
そして、リノヴェックスマンションの提供で培ってきたリノベーション施工ノウハウを活かして、法人や個人に向けたリノベーション内装事業の拡充を図ってまいります。
また、2015年より不動産特定共同事業法に基づく不動産小口化商品「アセットシェアリング」のシリーズ展開をしており、中長期的に収益の柱となるよう注力してまいります。加えて、2017年より開始したリースバック事業の展開により、新たな物件仕入手法を確立していくとともに、中長期的視点での収益事業化を実現するため規模の拡充に努めてまいります。
このように、グループ事業の多様化を推進することにより、収益の安定性と成長性を高めてまいりたいと考えております。
一方、当社グループ・ミッションでもあります「不動産における中古流通市場の活性化」を更に推し進めるべく、不動産に「ファイナンス×IT」を活用した事業展開を計画してまいります。まずは、新たにクラウドファンディングを活用した少額からの不動産運用サービスを開始しております。ファイナンスとIT技術を駆使した事業機会の創出を図り、中長期視点での当社グループ事業の多様化により、収益拡大を目指してまいります。
(4)経営環境及び会社の対処すべき課題
首都圏におけるマンション市場は、2016年以降4年連続で中古の成約件数が新築の供給戸数を上回って推移しております。今後も、新築マンションは、用地の高騰や建築費の高止まり等を主要因として供給が低水準に止まり、一方で、リノベーションした中古マンションは、新築の代替商品として中長期的にも需要の高まりが見込まれます。
今般の新型コロナウイルスの感染拡大により、当社グループ事業においても様々な影響をもたらしております。2020年5月期第4四半期(3月~5月)においては、中国からの内装資材の部品供給がストップし、加えて施工現場が一時休止したことで、内装工事期間が延びることとなりました。また、物件仕入・販売においては、自社営業に加え連携する不動産仲介会社の営業活動も一時見合わせとなる事態がありました。これらの状況は、2021年5月期に入りほぼ正常化してきております。しかしながら、足元の不動産市況においては、首都圏の中古マンションの成約件数が一時的に急激に落ち込むなど顕在化しており、当社においてもリノヴェックスマンションや一棟もの物件等の販売の需要が今後どのように推移するのか不透明な状況となっております。加えて、ホテルや京町家宿泊事業においては、訪日外国人が利用客の7割程度を占めていた施設もあり、海外からの入国規制が継続している状況下においては、コロナ禍以前の稼働状況に回復することは短期では難しいと考えております。
2021年5月期におきましては、先行きの懸念が残る経営環境下ではありますが、中古マンション再生流通事業(リノヴェックスマンション事業)を柱として、着実に事業を推進してまいります。具体的には、当該事業をけん引してきた地方主要都市エリアでの業容拡大とともに、減少傾向にあった首都圏エリアにおいて新店開設を好機に再浮上を図っていきたいと考えております。
また、リースバック事業におきましては、大手不動産仲介会社をはじめとする企業との連携強化により物件取得が進んでおり、安定した賃貸収入に加え、今後、物件売却が随時進展するものと想定しております。また、ホテルや京町家宿泊事業においては、稼働率の向上が喫緊の課題となっております。国内の利用者の割合を高めて、訪日外国人(インバウンド)の依存度を軽減することで当座の収益改善に努めてまいります。
以上の取り組みに加え、社会から高い信頼を寄せていただける企業となるべく、引き続きコーポレート・ガバナンスの充実及びコンプライアンスの徹底に努めてまいります。
以下において、当社グループの事業展開上のリスク要因となる可能性があると考えられる事項を記載しております。また、必ずしも事業上のリスクとは考えていない事項についても、投資者の投資判断上重要と考えられる事項については、投資者に対する積極的な情報開示の観点から記載しております。なお、当社グループは、これらのリスクの発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、当社株式に対する投資判断は、本項以外の記載事項も併せて、慎重に検討した上で行なわれる必要があると考えております。なお、本文中における将来に関する事項は、当有価証券報告書提出日(2020年8月27日)現在において当社グループが判断したものであります。
(1)競合及び価格競争について
当社グループの主な営業エリアである首都圏及び地方主要都市は、一般に人気の高い地域であるため、今後、競合他社の参入状況によって仕入件数あるいは販売件数が減少した場合、又は価格競争等によって物件の仕入価格が上昇したり販売価格が下落して採算が悪化した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、競合他社の動向を的確に把握し、不動産の仕入活動においては過度な価格競争とならないよう市場動向をモニタリングする等、事業採算性を重視した取得により、リスクの軽減を図っております。
(2)不動産市況及び住宅関連税制等の影響について
当社グループの事業は景気動向、金利動向、地価動向及び住宅税制等の影響を受けやすい傾向にあり、雇用情勢の悪化、金利の上昇、地価の騰落及び消費税率の上昇等が生じた場合等においては、購買者の購入意欲が減退し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、主力事業であります中古マンション再生流通事業において、重要な経営管理指標として仕入から内装工事を経て販売引渡しまでの事業期間の短縮化を意識した物件管理の徹底により、リスクの軽減を図っております。
(3)在庫リスクについて
当社グループでは事業構造上、たな卸資産が総資産に占める割合は概して高水準にあり、2020年5月期末で59.4%となっております。
販売状況に応じて物件の仕入を調節するなど、在庫水準の適正化に努めておりますが、何らかの理由により販売状況が不振となり、その間に不動産の市場価格が下落した場合には、たな卸資産に評価損が発生すること等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(4)不動産物件の引渡し時期及び物件の内容等による業績の変動について
当社グループの不動産販売の売上計上方法は、売買契約を締結した時点ではなく、物件の引渡しを行った時点で計上する引渡基準によっております。そのため、物件の引渡し時期及び物件の内容(個別物件の利益率等)等により、当社グループの上期及び下期又は四半期ごとの業績に変動が生じる可能性があります。
(5)法的規制等について
当社グループの事業は、「宅地建物取引業法」、「不動産特定共同事業法」、「不当景品類及び不当表示防止法」、「不動産の表示に関する公正競争規約」、「建築士法」、「建設業法」等の法令により規制を受けております。これらの法律等の改廃又は新たな法的規制が今後生じた場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
また、当社グループの主要な事業活動の継続には下表に掲げる許認可等が前提となりますが、当該許認可等には原則として有効期間があり、その円滑な更新のため、当社グループでは「企業行動憲章」及び「コンプライアンス規程」を制定し不祥事の未然防止に努めております。現時点においては、当該許認可等の取消し又は更新拒否の事由に該当する事実はありませんが、将来、何らかの理由により、当該許認可等が取消され又はそれらの更新が認められない場合には、当社グループの主要な事業活動に支障をきたすとともに、業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。
(許認可等の状況)
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会社名 |
許認可等の名称 |
許認可等の内容 |
有効期間 |
許認可等の取消し又は |
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㈱インテリックス |
宅地建物取引業者免許 |
国土交通大臣(4) |
2018年2月4日から |
宅地建物取引業法 |
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不動産特定共同事業者許可 |
東京都知事 第97号 |
2015年3月20日から |
不動産特定共同事業法 |
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㈱インテリックス |
宅地建物取引業者免許 |
国土交通大臣(4) |
2018年8月29日から |
宅地建物取引業法 |
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㈱インテリックス |
一級建築士事務所登録 |
東京都知事登録 |
2016年11月15日から |
建築士法第26条 |
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一般建設業許可 |
国土交通大臣許可 |
2018年2月27日から |
建設業法 |
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特定建設業許可 |
国土交通大臣許可 |
2018年2月27日から |
建設業法 |
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㈱インテリックス |
宅地建物取引業者免許 |
東京都知事(1) 第99689号 |
2016年9月17日から |
宅地建物取引業法 |
(6)個人情報の管理について
当社グループは、営業活動に伴って入手した顧客の個人情報について、個人情報の保護、適正な管理が重要な社会責務であることを認識し、「個人情報の保護に関する法律」をはじめ、関係諸法令の遵守と適正な取扱いの確保に努めております。また、グループ各社に「個人情報保護方針」及び「個人情報保護規程」並びにセキュリティ管理を含めた「システム管理規程」等を定め、社員の教育・啓蒙を行い、個人情報の保護を図っております。しかしながら、不測の事態により、万一、個人情報が外部へ漏洩した場合には、当社グループの信用力が低下し、それに伴う売上高の減少や損害賠償費用の発生等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(7)有利子負債への依存について
当社グループの不動産取得費は主に金融機関からの借入金によって調達しております。このため、総資産額に占める有利子負債の割合が高く、経済情勢等によって市場金利が上昇した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼすこととなります。また、何らかの理由により借入が行えなくなった場合には、当社グループの事業に重大な影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、在庫管理の徹底、経営環境及び業績動向に沿ったキャッシュ・ポジションの確保を図るなど、財務の健全化に取り組むとともに、複数の金融機関との良好な取引関係の維持・向上により、リスクの軽減を図っております。
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2018年5月期 |
2019年5月期 |
2020年5月期 |
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期末有利子負債残高(A)(千円) |
19,664,098 |
23,894,083 |
24,995,897 |
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期末総資産額(B)(千円) |
31,997,270 |
36,756,507 |
38,596,734 |
|
有利子負債依存度(A/B) (%) |
61.5 |
65.0 |
64.8 |
(8)金融機関からの借換えについて
当社グループの販売用不動産及び賃貸事業に供している固定資産の資金調達は、主に金融機関からの借入によっております。また、当該借入金については、販売用不動産は物件の売却、固定資産については賃貸収入等から返済する方針であります。なお、返済期日を迎える固定資産の一部の物件については、随時、金融機関からの借換えを行っておりますが、借換えは短期の借入となる場合もあります。当社グループは、金融機関に賃貸収入がある物件の特性等について理解をしていただいていることもあり、今後、借換えが必要となった場合においても円滑に融資が実行されるものと考えております。当社グループにおいては、現在、金融機関からの借換えにおいて資金繰りに重大な影響は生じておりませんが、今後、金融機関の融資姿勢に重大な変化が生じた場合、又は不動産市況の悪化等により物件の売却額が借入金額を下回った場合においては、当社グループの業績及び資金繰りに影響を及ぼす可能性があります。
(9)資金調達の財務制限条項に係るリスクについて
当社グループは、安定的な資金調達を図るため、複数の金融機関との間でコミットメントライン等の契約を締結しておりますが、本契約には一定の財務制限条項が付されており、これらの条件に抵触した場合には期限の利益を喪失し、一括返済を求められる等により、当社グループの財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。
(10)訴訟等について
当社グループは、現時点において業績に重要な影響を及ぼす訴訟を提起されている事実はありません。しかしながら、当社グループが販売、施工、管理する不動産物件において、瑕疵の発生、又は内装工事期間中における近隣からの騒音クレームの発生等があった場合、これらに起因する訴訟その他の請求が発生する可能性があります。これらの訴訟等の内容及び結果によっては、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(11)新型コロナウイルス感染拡大による影響について
我が国経済は、今般の新型コロナウイルス感染症の拡大により世界規模で経済への影響懸念が広がってきており、厳しい状況が継続すると見込まれ、今後の動向を注視する必要があります。
当社グループでは、新型コロナウイルス感染症に対して、衛生管理の徹底やフレックスタイムの拡充、テレワークの推進等による柔軟な働き方の促進をしております。
しかしながら、今後、新型コロナウイルス感染症の流行が急速に拡大した場合、中古マンション再生流通事業及びその他の不動産事業においては、対面による営業活動が制限され、仕入及び販売活動が滞り、国内外のサプライチェーンの不安定化による住宅設備機器の調達の遅れや、それに伴う工期及び販売時期の遅延が発生する可能性があります。また、その他の不動産事業における不動産ソリューション事業においては、投資家等の購買意欲の低下、ホテル宿泊事業においては、訪日外国人の宿泊比率が高い施設の稼働率の低迷などの可能性があります。今後の新型コロナウイルス感染拡大の規模や経済活動への制限等によっては、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(1)経営成績等の状況の概要
① 経営成績の状況
当連結会計年度(2019年6月1日~2020年5月31日)におけるわが国経済は、当初、企業収益が足踏み状態となったものの、堅調な雇用・所得環境に支えられ個人消費は概ね緩やかな回復が持続しておりました。しかしながら、年明け以降、新型コロナウイルス感染症が世界に蔓延し、国内外経済への影響は非常に大きく景気が急激に失速した状況となりました。
東日本不動産流通機構(東日本レインズ)によりますと、首都圏の中古マンション市場における成約件数は、4月(前年同月比52.6%減)、5月(同38.5%減)と大きく減少し、その結果、当事業年度において前期に比べ7.2%減となりました。また、平均成約価格は、前年同月を上回って推移しておりましたが、4月以降、前年同月を下回りました。
当社グループの主たる事業であります中古マンション再生流通事業(リノヴェックスマンション事業)における当期の販売件数は、前期後半からの仕入増を反映し前期比12.6%増の1,336件となりました。エリア別では、地方主要都市が前期を上回る734件(前期比19.9%増)だったことに加え、これまで前期比マイナスで推移していた首都圏においても602件(同4.7%増)とプラスに転じました。一方、平均販売価格は、前期に比べ3.5%下回ることとなりました。それらの結果、リノヴェックスマンション事業の売上高は、前期を8.5%上回る307億67百万円となりました。一方、その他不動産事業においては、不動産小口化商品「アセットシェアリング博多」が完売し、リースバック物件の取得が進んだことによる賃貸収入の増加、リノベーション内装事業による売上の伸びがあったものの、新型コロナウイルス感染拡大の影響もあり一棟もの商業ビル等の売却や「アセットシェアリング」新シリーズの販売を見送ったことによりまして、当事業の売上高は、前期比17.7%減の70億96百万円となりました。以上によりまして、当期における連結売上高は、前期を2.4%上回る378億63百万円となりました。
利益面におきまして、リノヴェックスマンション事業の利益寄与があったものの、その他不動産事業における利益減少等により、連結の売上総利益は前期に比べ8.2%減となりました。加えて、販売費及び一般管理費が前期よりも1.6%増加し、営業利益では前期比で33.7%減となりました。
これらの結果、当連結会計年度における売上高は、378億63百万円(前期比2.4%増)となりました。利益面におきましては、営業利益は11億8百万円(同33.7%減)、経常利益は7億57百万円(同44.4%減)及び親会社株主に帰属する当期純利益は5億22百万円(同37.3%減)となりました。
セグメントの業績は、次のとおりであります。
〔中古マンション再生流通事業(リノヴェックスマンション事業)〕
当事業部門において、リノヴェックスマンションの販売件数が1,336件(前期比149件増)、平均販売価格が2,288万円(同3.5%減)となり、物件販売の売上高は305億70百万円(同8.6%増)となりました。また、マンションによる賃貸収入売上は1億78百万円(同0.5%減)、その他収入売上が18百万円(同17.2%増)となりました。
これらの結果、当事業部門における売上高は307億67百万円(同8.5%増)となり、営業利益は9億32百万円(同6.2%増)となりました。
〔その他不動産事業〕
当事業部門における物件販売の売上高は、不動産小口化商品「アセットシェアリング博多」が完売し、一棟もの商業ビル等の売却がありましたが、コロナ禍の影響により一部物件の販売を見送ったことにより、前期比30.3%減の42億69百万円となりました。また、その他不動産による賃貸収入売上は、取得したリースバック物件の増加等により9億56百万円(同11.8%増)、その他収入売上は、同業他社や個人向けのリノベーション内装事業の拡充等により18億70百万円(同13.7%増)となりました。
これらの結果、当事業部門の売上高は70億96百万円(同17.7%減)となり、営業利益は8億7百万円(同41.6%減)となりました。
② 財政状態の状況
当連結会計年度末における財政状態は、資産が385億96百万円(前連結会計年度末比18億40百万円増)、負債が279億61百万円(同18億67百万円増)、純資産は106億35百万円(同27百万円減)となりました。
(流動資産)
流動資産につきましては、283億27百万円となり、前連結会計年度末の251億1百万円から32億25百万円の増加となりました。これは、主として現金及び預金が5億52百万円、有価証券が1億円、前渡金が1億50百万円、その他流動資産が1億92百万円それぞれ減少した一方で、その他不動産事業でのリースバック物件を固定資産から流動資産に振り替えたこと等により、たな卸資産が42億70百万円増加したこと等によるものであります。
(固定資産)
固定資産につきましては、102億69百万円となり、前連結会計年度末の116億54百万円から13億84百万円の減少となりました。これは、主としてその他不動産事業でのリースバック物件を新規取得した一方、固定資産から流動資産に振り替えたことにより有形固定資産が14億94百万円減少したこと等によるものであります。
(流動負債)
流動負債につきましては、176億98百万円となり、前連結会計年度末の148億63百万円から28億34百万円の増加となりました。これは、主として短期借入金が21億77百万円、クラウドファンディングによる匿名組合出資預り金が7億65百万円それぞれ増加したこと等によるものであります。
(固定負債)
固定負債につきましては、102億62百万円となり、前連結会計年度末の112億29百万円から9億66百万円の減少となりました。これは、主として長期借入金が7億47百万円、社債が2億80百万円それぞれ減少したこと等によるものであります。
(純資産)
純資産につきましては、106億35百万円となり、前連結会計年度末の106億63百万円から27百万円の減少となりました。この主な減少要因は、親会社株主に帰属する当期純利益を5億22百万円計上した一方で、利益剰余金の配当により2億45百万円、自己株式の取得により2億99百万円それぞれ減少したことによるものであります。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ3億52百万円減少し、46億91百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況と要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、9億70百万円の収入超過(前連結会計年度は10億97百万円の収入超過)となりました。これは主に、中古マンション再生流通事業に係る物件の仕入実績が販売実績を上回ったことによるたな卸資産の増加額9億16百万円、法人税等の支払額3億57百万円があった一方で、税金等調整前当期純利益7億63百万円を計上し、減価償却費2億80百万円、クラウドファンディングによる匿名組合出資預り金の増加額7億65百万円等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローは、18億16百万円の支出超過(前連結会計年度は51億84百万円の支出超過)となりました。これは主に、定期預金の払戻による収入4億28百万円、その他不動産事業でのリースバック物件に係る固定資産の売却による収入2億6百万円、有価証券の償還による収入1億円があった一方で、定期預金の預入による支出3億37百万円、その他不動産事業でのリースバック物件に係る固定資産の取得による支出22億13百万円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローは、4億93百万円の収入超過(前連結会計年度は39億28百万円の収入超過)となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出59億81百万円、社債の償還による支出3億40百万円、自己株式の取得による支出2億98百万円、配当金の支払額2億45百万円があった一方で、短期借入金の純増加額21億77百万円、長期借入れによる収入51億88百万円等によるものであります。
④ 仕入及び販売の状況
a.仕入実績
当連結会計年度の仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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区分 |
当連結会計年度 (自 2019年6月1日 至 2020年5月31日) |
|||
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セグメントの名称 |
仕入件数 |
前期比 |
仕入高 (千円) |
前期比 |
|
中古マンション再生流通事業 |
1,429 |
114.6 |
21,406,712 |
111.7 |
|
その他不動産事業 |
28 |
116.7 |
2,212,207 |
63.9 |
|
合計 |
1,457 |
114.6 |
23,618,920 |
104.4 |
(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.その他不動産事業は、新築マンション・ビル・戸建・土地等に係る仕入高を計上しております。
3.仕入高は販売用不動産本体価格を表示し、仕入仲介手数料等の付随費用は含まれておりません。
b.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
区分 |
当連結会計年度 (自 2019年6月1日 至 2020年5月31日) |
||||
|
|
|
|
|
|
|
|
セグメントの名称 |
販売件数 |
前期比 |
販売高 (千円) |
前期比 |
|
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中古マンション |
物件販売 |
1,336 |
112.6 |
30,570,440 |
108.6 |
|
賃貸収入 |
- |
- |
178,138 |
99.5 |
|
|
その他収入 |
- |
- |
18,439 |
117.2 |
|
|
小計 |
1,336 |
112.6 |
30,767,018 |
108.5 |
|
|
その他不動産事業 |
物件販売 |
52 |
152.9 |
4,269,352 |
69.7 |
|
賃貸収入 |
- |
- |
956,630 |
111.8 |
|
|
その他収入 |
- |
- |
1,870,345 |
113.7 |
|
|
小計 |
52 |
152.9 |
7,096,328 |
82.3 |
|
|
合計 |
1,388 |
113.7 |
37,863,347 |
102.4 |
|
(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.その他不動産事業は、新築マンション・ビル・戸建・土地・リースバック事業・不動産特定共同事業法に基づく不動産小口化商品の販売事業・リノベーション内装の請負事業等に係る売上高を計上しております。
3.当社は引渡基準により売上高を計上しております。
4.当連結会計年度における中古マンション再生流通事業の販売契約実績の内訳は、次のとおりであります。なお、契約残件数は、不動産売買契約を締結したもののうち、引渡しがなされていないものであります。
|
区分 |
当連結会計年度 (自 2019年6月1日 至 2020年5月31日) |
|||
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セグメントの名称 |
期首契約残件数 |
期中契約件数 |
期中引渡件数 |
期末契約残件数 |
|
中古マンション再生流通事業 |
81 |
1,332 |
1,336 |
77 |
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、当社の連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第一部 企業情報 第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載の通りです。この連結財務諸表の作成にあたっては、過去の実績や状況に応じ合理的と考えられる様々な要因に基づき見積り及び判断を行っておりますが、不確実性が内在しているため、将来生じる実際の結果と異なる可能性があります。
当社グループの重要な会計方針のうち、特に重要性の高い会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定は、以下の通りであります。
イ.たな卸資産の評価
たな卸資産については、市場価格の下落等により収益性の低下が見込まれる場合、市場価格に基づく時価の見積額が個別法による原価法による評価額を下回る場合は、その差額をたな卸評価損として計上しております。当該見積額は将来の市況動向や販売価格改定見込み等の仮定を含んでおり、見積額がより悪化した場合は、追加のたな卸評価損が計上される可能性があります。
ロ.固定資産の評価
各固定資産について、減損の兆候があり、かつ資産の回収可能価額が帳簿価額を下回る場合は、回収可能価額まで減損処理を行うこととしております。減損の兆候の判定及び回収可能性の見積りにおける重要な仮定は、価格の算定に用いる不動産鑑定評価基準、売却可能価額の算定に用いる類似資産の市場価値、使用価値の算定に用いる過去の実績に基づいた将来キャッシュ・フローの見積り、及び割引率です。将来の市況悪化等により事業計画が修正される場合、追加の減損処理を行う可能性があります。
ハ.繰延税金資産
繰延税金資産については、将来の課税所得を合理的に見積り、回収可能性があると判断した将来減算一時差異を計上しておりますが、見積りの前提となった仮定や条件が変更され、当該課税所得の見積額が減少した場合は、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
なお、会計上の見積りを行う上での新型コロナウイルス感染症の影響の考え方については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (追加情報) (新型コロナウイルス感染拡大の影響による会計上の見積りについて)」に記載しているため、記載を省略しております。
② 経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度の売上高につきましては、前連結会計年度の369億81百万円から8億82百万円増加(前期比2.4%増)し、378億63百万円となりました。
セグメントでみますと、中古マンション再生流通事業〔リノヴェックスマンション事業〕につきましては、当期における物件販売による売上は、販売件数が1,336件(前期比149件増)、平均販売価格が2,288万円(同3.5%減)となり、売上高は305億70百万円(同8.6%増)となりました。また、マンションによる賃貸収入売上は、1億78百万円(同0.5%減)となりました。これらの結果、当事業部門の売上高は307億67百万円(同8.5%増)となりました。
その他不動産事業におきましては、不動産小口化商品「アセットシェアリング博多」が完売し、一棟もの商業ビル等の売却がありましたが、コロナ禍の影響により一部物件の売却を見送ったことにより、物件販売による売上高は42億69百万円(同30.3%減)となりました。また、賃貸収入売上は取得したリースバック物件の増加等により9億56百万円(同11.8%増)、その他収入売上は、同業他社や個人向けリノベーション内装事業の拡充等により、18億70百万円(同13.7%増)となりました。これらの結果、当事業部門の売上高は70億96百万円(同17.7%減)となりました。
(売上総利益)
当連結会計年度の売上総利益につきましては、前連結会計年度の60億51百万円から4億93百万円減少(前期比8.2%減)し、55億57百万円となりました。また、売上総利益率は前連結会計年度の16.4%から1.7ポイント低下し14.7%となりました。これは、その他不動産事業の粗利益率が21.1%と前期に比べ5.7ポイント低下したためであります。
(営業利益)
当連結会計年度の営業利益につきましては、前連結会計年度の16億72百万円から5億64百万円減少(同33.7%減)し、11億8百万円となりました。これは、売上総利益が前期より4億93百万円減少したことに加え、販売費及び一般管理費が前期に比べ70百万円増加(同1.6%増)したためであります。
(経常損益)
当連結会計年度の経常利益につきましては、前連結会計年度の13億62百万円から6億4百万円減少し、7億57百万円となりました。これは、営業利益が前期に比べ5億64百万円減少したためであります。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、前連結会計年度の8億32百万円から3億9百万円減少し5億22百万円となりました。これは、経常利益が前期に比べ6億4百万円減少した一方で、法人税等合計が前期に比べ1億59百万円減少したためであります。
③ 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社の資金需要は、中古マンション再生流通事業やその他不動産事業における販売用不動産の仕入資金があります。また、設備資金としては、固定資産の改修工事や賃貸用不動産の取得資金があります。
販売用不動産の仕入資金は、主に物件毎に短期借入金で調達しておりますが、機動的かつ効率的に調達するため、各金融機関と当座貸越やコミットメントラインを活用しております。また、設備資金につきましては、融資条件等を慎重に比較検討のうえ、案件毎に借入先金融機関を決定しております。なお、中長期で保有する目的の不動産購入資金は、原則として長期借入金で調達しております。
(参考)キャッシュ・フロー関連指標の推移
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2018年5月期 |
2019年5月期 |
2020年5月期 |
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自己資本比率(%) |
31.6 |
29.0 |
27.5 |
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時価ベースの自己資本比率(%) |
28.2 |
15.9 |
11.5 |
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キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年) |
3.1 |
21.8 |
25.7 |
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インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍) |
22.1 |
3.9 |
3.0 |
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
(注) 1.各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
2.株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。
3.キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しております。
該当事項はありません。
当連結会計年度における研究開発活動の総額は