第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)会社の経営の基本方針

 当社グループは、中古物件の『価値』に着目し、中古マンション再生流通事業(リノヴェックスマンション事業)を主軸に「リノベーションによる付加価値」を提供してまいりました。お客様にとっての理想の住まいを実現するため、仕入・設計・施工・販売といった一連のノウハウや品質の向上を図る一方、業界に先駆けてアフターサービス保証制度を導入するなど、世の中が求める『価値』を「測り」、その対応に取り組んできた結果、「リノベーション総合カンパニー」へと進化を遂げてまいりました。

 また、売却しても住み続けられるリースバックサービス「安住売却〈あんばい〉」の提供や、良質な物件を少額で資産運用する「アセットシェアリング」の販売など、資産としての不動産の活用や運用の提案を行っております。

 

 2022年5月期における当社グループは、改めて企業理念(ミッション、ビジョン、バリュー、スローガン)の構築と社内浸透を図ることで、中長期的な視点での新たな取り組み、価値創造に努め、新市場の創出を行ってまいりたいと考えております。

 

当社グループの理念体系

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〔ミッション(MISSION)〕 人と社会と新しい価値をつなぎ、幸せをつくる

一人ひとりが住まいや暮らしに求める夢や想いと、めまぐるしい勢いで変化していく社会と、私たちが提供する商品・サービス・技術をつなぎ、一人ひとりに寄り添った身近な幸せのカタチをつくっていきます。そのために、私たちは日々お客様が求めていること、社会が求めていることを測り続けます。

 

〔ビジョン(VISION)〕 すべての人にリノベーションで豊かな生活を

リフォーム中心であった日本の中古住宅市場において、インテリックスはリノベーションという新たな価値を提案してきました。補修・修繕を意味する和製英語のリフォームとは異なり、今の時代に合った空間を創造し実現することがリノベーションです。そこで生活する人に心地良い空間を創造し、豊かな生活を送って欲しいという願いこそが、リノベーションの目的であり、インテリックスの達成したい未来です。リノベーションはマンションという空間だけに限らず、既存の枠組みや概念を越えて新しい創造性のあるものを生み出すということでもあります。インテリックスはこれからもリノベーションという考え方をDNAとし、生活者と共に、一人ひとりの豊かな生活を実現することをめざします。

〔バリュー(VALUE)〕 Inte11ex Mind インテリックスが大切にしている11のこと

インテリックスのスペル“Inte11ex”には11の文字が隠れています。

「わたしたちはどの様に行動していくべきか」、グループが大切にしていることを11の事項に集約し、社員一人ひとりが、日々の業務を通して実践していきます。

 

〔スローガン(SLOGAN)〕 つぎの価値を測る。

当社グループにとって、「測る」という言葉には二つの意味があります。一つは、より良いリノベーションを行うために、空間を徹底的に「測る」こと。もう一つは、お客様やマーケットの求める『価値』を「測る」ことです。

当社グループは、今後も「リノベーションによる付加価値」の提供を主軸に、新たな事業領域の拡大にも取り組んでまいります。

 

(2)目標とする経営指標

 当社グループは、経営の健全性と収益性及び資本効率を重視し、自己資本比率、売上総利益率、ROE(株主資本利益率)等の指標の向上に努めてまいります。当期における各経営指標の実績につきましては、連結自己資本比率が前期の27.5%に対して当期31.9%、連結売上総利益率が前期の14.7%に対して当期17.0%、ROEが前期の4.9%に対して当期10.2%となっております。今後も、これらの指標の向上に向けて、財務体質及び収益力の強化に努めてまいります。

 

(3)中長期的な会社の経営戦略

 リノベーション事業分野を取り巻く環境は、既存マンションストックの確実な増加とともに、今後、中古マンション流通市場が欧米並みに形成され、市場規模が更に拡大するものと考えております。当社グループは、リノベーションマンションのリーディング・カンパニーとして社会的な認知を受け、消費者のニーズに応えた高品質なマンションを提供していくことが社会的責務であり、また、市場の活性化に寄与できるものと考えております。今後も仕入体制の継続的な強化と共に、短期事業サイクルの強みを活かした事業運営を行ってまいります。加えて、当社グループ独自の商品・サービスを開発、提供することで圧倒的な差別化を図り、多くの方に支持されるブランドの醸成に努めてまいります。

 ソリューション事業分野においては、リースバック事業やアセットシェアリング事業等の業容拡大により中長期的な収益の柱を構築することで、ストック収益とフロー収益の安定化を図ってまいります。

 また、これらの事業を支えるコーポレート部門は、金融商品開発を含む事業分野の拡大を踏まえた財務戦略、及びITを活用したデータ分析による経営戦略の施策により、事業ポートフォリオ、及び資産ポートフォリオの両面から当社グループにおける事業構造の最適化を図ってまいります。

 

(4)経営環境及び会社の対処すべき課題

 首都圏におけるマンション市場は、2016年以降5年連続で中古の成約件数が新築の供給戸数を上回って推移しております。今後も、新築マンションは、建設コストの高止まりや販売価格の高騰が依然として継続することで供給戸数が低水準に止まる一方で、リノベーションした中古マンションは、新築の代替商品として中長期的にも需要が堅調に推移するものと見込んでおります。

 長引く新型コロナウイルスの感染拡大の影響につきましては、当社グループの中古マンション再生流通事業(リノヴェックスマンション事業)において、現段階では限定的であると想定しております。ホテル等宿泊事業におきましては、長期にわたり稼働率が低い状況で推移しておりますが、今後も不確定要素があるものの、ワクチン接種の普及拡大を経て緩やかに回復するものと考えております。

 リノベーション事業分野においては、中古マンションの仕入環境は依然として厳しいものの、堅調な市場を背景に期中での仕入強化を図ると共に、他社物件との差別化を進めることで、前期水準の販売を目指してまいります。差別化を図る新たな取り組みといたしましては、住む人の健康、省エネルギー、経済的メリットを実現していく高気密・高断熱な省エネリノベーション「ECOCUBE(エコキューブ)」を採用したマンションを発売いたします。

 一方、ソリューション事業分野においては、リースバック「安住売却〈あんばい〉」事業の仕入強化に加え、前期に引き続き不動産信託受益権の組成・譲渡による収益化を計画的に行ってまいります。

 

 当社グループでは、中長期的な視野に立ったサステナブル(持続可能性)な企業経営を目指しており、創立以来実践してまいりました「住まいのサーキュラーエコノミー(循環型経済)」のビジネスモデルを更に強化してまいります。加えて、新たに環境・エネルギー・健康に配慮したリノベーション「ECOCUBE(エコキューブ)」の積極的な導入など、サステナブルな取り組みを随時進めていくことによりまして、社会が抱える様々な課題の解決と企業価値の向上に努めてまいります。

 

当社グループが貢献していきたいSDGsのGoals

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2【事業等のリスク】

 以下において、当社グループの事業展開上のリスク要因となる可能性があると考えられる事項を記載しております。また、必ずしも事業上のリスクとは考えていない事項についても、投資者の投資判断上重要と考えられる事項については、投資者に対する積極的な情報開示の観点から記載しております。なお、当社グループは、これらのリスクの発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、当社株式に対する投資判断は、本項以外の記載事項も併せて、慎重に検討した上で行なわれる必要があると考えております。なお、本文中における将来に関する事項は、当有価証券報告書提出日(2021年8月27日)現在において当社グループが判断したものであります。

(1)競合及び価格競争について

当社グループの主な営業エリアである首都圏及び地方主要都市は、一般に人気の高い地域であるため、今後、競合他社の参入状況によって仕入件数あるいは販売件数が減少した場合、又は価格競争等によって物件の仕入価格が上昇したり販売価格が下落して採算が悪化した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループでは、競合他社の動向を的確に把握し、不動産の仕入活動においては過度な価格競争とならないよう市場動向をモニタリングする等、事業採算性を重視した取得により、リスクの軽減を図っております。

 

(2)不動産市況及び住宅関連税制等の影響について

当社グループの事業は景気動向、金利動向、地価動向及び住宅税制等の影響を受けやすい傾向にあり、雇用情勢の悪化、金利の上昇、地価の騰落、住宅税制の改正及び消費税率の上昇等が生じた場合等においては、購買者の購入意欲が減退し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループでは、主力事業であります中古マンション再生流通事業において、重要な経営管理指標として仕入から内装工事を経て販売引渡しまでの事業期間の短縮化を意識した物件管理の徹底により、リスクの軽減を図っております。

 

(3)在庫リスクについて

当社グループでは事業構造上、たな卸資産が総資産に占める割合は概して高水準にあり、2021年5月期末で37.6%となっております。

販売状況に応じて物件の仕入を調節するなど、在庫水準の適正化に努めておりますが、何らかの理由により販売状況が不振となり、その間に不動産の市場価格が下落した場合には、たな卸資産に評価損が発生すること等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4)不動産物件の引渡し時期及び物件の内容等による業績の変動について

当社グループの不動産販売の売上計上方法は、売買契約を締結した時点ではなく、物件の引渡しを行った時点で計上する引渡基準によっております。そのため、物件の引渡し時期及び物件の内容(個別物件の利益率等)等により、当社グループの上期及び下期又は四半期ごとの業績に変動が生じる可能性があります。

 

(5)法的規制等について

当社グループの事業は、「宅地建物取引業法」、「不動産特定共同事業法」、「不当景品類及び不当表示防止法」、「不動産の表示に関する公正競争規約」、「建築士法」、「建設業法」等の法令により規制を受けております。これらの法律等の改廃又は新たな法的規制が今後生じた場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

また、当社グループの主要な事業活動の継続には下表に掲げる許認可等が前提となりますが、当該許認可等には原則として有効期間があり、その円滑な更新のため、当社グループでは「企業行動憲章」及び「コンプライアンス規程」を制定し不祥事の未然防止に努めております。現時点においては、当該許認可等の取消し又は更新拒否の事由に該当する事実はありませんが、将来、何らかの理由により、当該許認可等が取消され又はそれらの更新が認められない場合には、当社グループの主要な事業活動に支障をきたすとともに、業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。

(許認可等の状況)

会社名

許認可等の名称

許認可等の内容

有効期間

許認可等の取消し又は
更新拒否の事由

㈱インテリックス

宅地建物取引業者免許

国土交通大臣(4)
第6392号

2018年2月4日から
2023年2月3日まで

宅地建物取引業法
第5条及び第66条

不動産特定共同事業者許可

東京都知事 第97号

2015年3月20日から

不動産特定共同事業法
第36条

㈱インテリックス
住宅販売

宅地建物取引業者免許

東京都知事(1)
第106306号

2021年5月22日から
2026年5月21日まで

宅地建物取引業法
第5条及び第66条

㈱インテリックス
空間設計

一級建築士事務所登録

東京都知事登録
第52796号

2016年11月15日から
2021年11月14日まで

建築士法第26条

一般建設業許可

国土交通大臣許可
(般-29)第27000号
内装仕上工事業

2018年2月27日から
2023年2月26日まで

建設業法
第8条及び第29条

特定建設業許可

国土交通大臣許可
(特-29)第27000号
建築工事業
塗装工事業
防水工事業

2018年2月27日から
2023年2月26日まで

建設業法
第8条及び第29条

㈱インテリックス
プロパティ

宅地建物取引業者免許

東京都知事(1)

第99689号

2016年9月17日から
2021年9月16日まで

宅地建物取引業法
第5条及び第66条

㈱FLIE

宅地建物取引業者免許

東京都知事(1)

第104498号

2020年2月29日から
2025年2月28日まで

宅地建物取引業法
第5条及び第66条

 

(6)個人情報の管理について

当社グループは、営業活動に伴って入手した顧客の個人情報について、個人情報の保護、適正な管理が重要な社会責務であることを認識し、「個人情報の保護に関する法律」をはじめ、関係諸法令の遵守と適正な取扱いの確保に努めております。また、グループ各社に「個人情報保護方針」及び「個人情報保護規程」並びにセキュリティ管理を含めた「システム管理規程」等を定め、社員の教育・啓蒙を行い、個人情報の保護を図っております。しかしながら、不測の事態により、万一、個人情報が外部へ漏洩した場合には、当社グループの信用力が低下し、それに伴う売上高の減少や損害賠償費用の発生等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(7)有利子負債への依存について

当社グループの不動産取得費は主に金融機関からの借入金によって調達しております。このため、総資産額に占める有利子負債の割合が高く、経済情勢等によって市場金利が上昇した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼすこととなります。また、何らかの理由により借入が行えなくなった場合には、当社グループの事業に重大な影響を及ぼす可能性があります。

当社グループでは、在庫管理の徹底、経営環境及び業績動向に沿ったキャッシュ・ポジションの確保を図るなど、財務の健全化に取り組むとともに、複数の金融機関との良好な取引関係の維持・向上により、リスクの軽減を図っております。

 

2019年5月期

2020年5月期

2021年5月期

期末有利子負債残高(A)(千円)

23,894,083

24,995,897

20,801,389

期末総資産額(B)(千円)

36,756,507

38,596,734

36,296,299

有利子負債依存度(A/B) (%)

65.0

64.8

57.3

 

 (8)金融機関からの借換えについて

 当社グループの販売用不動産及び賃貸事業に供している固定資産の資金調達は、主に金融機関からの借入によっております。また、当該借入金については、販売用不動産は物件の売却、固定資産については賃貸収入等から返済する方針であります。なお、返済期日を迎える固定資産の一部の物件については、随時、金融機関からの借換えを行っておりますが、借換えは短期の借入となる場合もあります。当社グループは、金融機関に賃貸収入がある物件の特性等について理解をしていただいていることもあり、今後、借換えが必要となった場合においても円滑に融資が実行されるものと考えております。当社グループにおいては、現在、金融機関からの借換えにおいて資金繰りに重大な影響は生じておりませんが、今後、金融機関の融資姿勢に重大な変化が生じた場合、又は不動産市況の悪化等により物件の売却額が借入金額を下回った場合においては、当社グループの業績及び資金繰りに影響を及ぼす可能性があります。

 

 (9)資金調達の財務制限条項に係るリスクについて

当社グループは、安定的な資金調達を図るため、複数の金融機関との間でコミットメントライン等の契約を締結しておりますが、本契約には一定の財務制限条項が付されており、これらの条件に抵触した場合には期限の利益を喪失し、一括返済を求められる等により、当社グループの財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。

 (10)訴訟等について

当社グループは、現時点において業績に重要な影響を及ぼす訴訟を提起されている事実はありません。しかしながら、当社グループが販売、施工、管理する不動産物件において、瑕疵の発生、又は内装工事期間中における近隣からの騒音クレームの発生等があった場合、これらに起因する訴訟その他の請求が発生する可能性があります。これらの訴訟等の内容及び結果によっては、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 (11)新型コロナウイルス感染拡大による影響について

新型コロナウイルス感染症の影響につきましては、主たる事業である中古マンション再生流通事業に対する影響は限定的であるものと仮定しておりますが、一方でホテル等宿泊事業については、今後も感染症の影響があるものと仮定しております。

当社グループでは、たな卸資産の評価や固定資産の減損損失の判定など、会計上の見積りを行っておりますが、新型コロナウイルス感染症の影響は、ワクチン接種の普及拡大を経て緩やかに回復し、2023年5月期末までに収束するものと仮定し、会計上の見積りを行っております。

しかしながら、新型コロナウイルス感染症の影響や仮定設定は不確定要素が多く、今後の状況によっては、見積りと異なる可能性があります。

 

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

① 経営成績の状況

当連結会計年度(2020年6月1日~2021年5月31日)におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、個人消費、企業をはじめとする経済活動が停滞し、感染収束時期が依然として見通せない中、先行き不透明な状況が長期化しております。東日本不動産流通機構(東日本レインズ)によりますと、首都圏の中古マンション市場は堅調に推移し、当事業年度(2020年6月~2021年5月)における成約件数は、前年同期に比べ15.4%増となりました。また、平均成約価格は、当事業年度12ヶ月連続で前年同月を上回る水準で推移いたしました。

当社グループの主たる事業であります中古マンション再生流通事業(リノヴェックスマンション事業)は、コロナ禍において業界全体として物件仕入情報の減少が見られ、当社の仕入件数も低い水準で推移しました。しかしながら、販売は根強い需要に支えられ堅調に推移し、当事業年度の販売件数は、前期に比べて84 件増の1,420件(前期比6.3%増)となりました。エリア別では、地方主要都市が778件と前期を6.0%上回り、首都圏においても642件と前期を6.6%上回りました。一方、平均販売価格は、前期に比べ 3.7%下回ることとなりました。それらの結果、リノヴェックスマンション事業の売上高は前期を2.3%上回る314億66百万円、売上総利益が前期を10.4%上回る44億29百万円となりました。

また、その他不動産事業においては、新型コロナウイルスの影響により、リノベーション内装事業の受注減や、ホテル等の宿泊事業の稼働率が低い状況で長く推移したことが収益を押し下げました。しかしながら、住みながらにして自宅を売却できるリースバックサービス「安住売却〈あんばい〉」における取得物件を対象とした不動産信託受益権の譲渡や、不動産小口化商品「アセットシェアリング三軒茶屋」が完売となりました。加えて、港区六本木の物件等その他不動産の売却により、収益を大きく押し上げることとなりました。これらによりまして、その他不動産事業の売上高は前期比35.4%増の96億7百万円、売上総利益が前期比65.8%増の25億61百万円となりました。

以上により、当連結会計年度における売上高は、410億74百万円(前期比8.5%増)となりました。また、営業利益は21億70百万円(同95.8%増)、経常利益は19億26百万円(同154.3%増)及び親会社株主に帰属する当期純利益は11億27百万円(同116.0%増)となりました。

 

 セグメントの業績は、次のとおりであります。

〔中古マンション再生流通事業(リノヴェックスマンション事業)〕

当事業部門において、リノヴェックスマンションの販売件数が1,420件(前期比6.3%増)、平均販売価格が 2,204万円(同3.7%減)となり、物件販売の売上高は312億99百万円(同2.4%増)となりました。また、マンションによる賃貸収入売上は、オーナーチェンジ物件の売却に伴う保有件数の減少にともない1億42百万円(同20.1%減)となり、また、その他収入売上は24百万円(同34.9%増)となりました。これらの結果、当事業部門における売上高は314億66百万円(同2.3%増)となり、営業利益は13億55百万円(同45.4%増)となりました。

 

〔その他不動産事業〕

当事業部門における物件販売の売上高は、リースバック物件を対象とする不動産信託受益権の譲渡(19億円)や 「アセットシェアリング三軒茶屋」(5億円)、港区六本木の物件(26億円)をはじめとするその他不動産の売却により、71億22百万円(同66.8% 増)と大きく伸張しました。また、その他不動産による賃貸収入売上は9億16百万円(同4.2%減)、その他収入売上は内装事業やホテル宿泊事業の減収等により15億67百万円 (同16.2%減)となりました。これらの結果、当事業部門の売上高は96億7百万円(同35.4%増)となり、営業利益は15億61百万円(同93.3%増)となりました。

 

② 財政状態の状況

 当連結会計年度末における財政状態は、資産が362億96百万円(前連結会計年度末比23億円減)、負債が 247億9百万円(同32億51百万円減)、純資産は115億86百万円(同9億50百万円増)となりました。

(資産)

 資産の主な減少要因は、現金及び預金が12億67百万円、前渡金が1億22百万円、有形固定資産が、たな卸資産から振り替えたこと等により49億55百万円、投資有価証券が1億70百万円、投資その他の資産その他が3億円それぞれ増加した一方で、物件売却等の進展に伴い、たな卸資産が92億75百万円減少したこと等によるものであります。

(負債)

 負債の主な減少要因は、1年内返済予定の長期借入金が2億8百万円、未払法人税等が6億72百万円、その他流動負債が5億86百万円それぞれ増加した一方で、短期借入金が 32億8百万円、クラウドファンディングによる匿名組合出資預り金が3億12百万円、社債が2億50百万円、長期借入金が8億94百万円それぞれ減少したこと等によるものであります。

(純資産)

 純資産の主な増加要因は、利益剰余金の配当により1億87百万円の減少があった一方で、親会社株主に帰属する当期純利益を11億27百万円計上したこと等によるものであります。

 

③ キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ12億90百万円増加し、59億82百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況と要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、101億53百万円の収入超過(前連結会計年度は9億70百万円の収入超過)となりました。これは主に、売上債権の増加が1億45百万円、前渡金の増加が1億22百万円、クラウドファンディングによる匿名組合出資預り金の減少額3億12百万円、その他資産の増加1億12百万円、法人税等の支払額1億85百万円があった一方で、税金等調整前当期純利益19億23百万円を計上し、減価償却費2億63百万円、たな卸資産の減少81億89百万円、未払消費税等の増加額4億63百万円、その他負債の増加1億98百万円等によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローは、44億81百万円の支出超過(前連結会計年度は18億16百万円の支出超過)となりました。これは主に、定期預金の払戻による収入1億7百万円があった一方で、定期預金の預入による支出2億15百万円、固定資産の取得による支出41億92百万円、投資有価証券の取得による支出1億88百万円等によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローは、43億81百万円の支出超過(前連結会計年度は4億93百万円の収入超過)となりました。これは主に、長期借入による収入40億65百万円があった一方で、短期借入金の純減少額14億22百万円、長期借入金の返済による支出65億37百万円、社債の償還による支出2億80百万円、配当金の支払額1億87百万円等によるものであります。

 

④ 仕入及び販売の状況

a.仕入実績

 当連結会計年度の仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

区分

当連結会計年度

(自 2020年6月1日

至 2021年5月31日)

 

 

 

 

 

セグメントの名称

仕入件数

前期比
(%)

仕入高

(千円)

前期比
(%)

中古マンション再生流通事業

1,181

82.6

16,115,050

75.3

その他不動産事業

15

53.6

1,636,228

74.0

合計

1,196

82.1

17,751,279

75.2

 (注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

2.その他不動産事業は、新築マンション・ビル・戸建・土地等に係る仕入高を計上しております。

3.仕入高は販売用不動産本体価格を表示し、仕入仲介手数料等の付随費用は含まれておりません。

 

b.販売実績

 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

区分

当連結会計年度

(自 2020年6月1日

至 2021年5月31日)

 

 

 

 

 

セグメントの名称

販売件数

前期比
(%)

販売高

(千円)

前期比
(%)

中古マンション
再生流通事業

物件販売

1,420

106,3

31,299,637

102.4

賃貸収入

142,365

79.9

その他収入

24,880

134.9

小計

1,420

106.3

31,466,883

102.3

その他不動産事業

物件販売

136

261.5

7,122,994

166.8

賃貸収入

916,448

95.8

その他収入

1,567,945

83.8

小計

136

261.5

9,607,388

135.4

合計

1,556

112.1

41,074,272

108.5

 (注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

    2.その他不動産事業は、新築マンション・ビル・戸建・土地・リースバック事業・不動産特定共同事業法に基づく不動産小口化商品の販売事業・リノベーション内装の請負事業等に係る売上高を計上しております。

3.当社は引渡基準により売上高を計上しております。

4.当連結会計年度における中古マンション再生流通事業の販売契約実績の内訳は、次のとおりであります。なお、契約残件数は、不動産売買契約を締結したもののうち、引渡しがなされていないものであります。

区分

当連結会計年度

(自 2020年6月1日

至 2021年5月31日)

セグメントの名称

期首契約残件数

期中契約件数

期中引渡件数

期末契約残件数

中古マンション再生流通事業

77

1,420

1,420

77

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)に記載の通りであります。

 

 

② 経営成績の分析

(売上高)

 当連結会計年度の売上高につきましては、前連結会計年度の378億63百万円から32億10百万円増加(前期比8.5%増)し、410億74百万円となりました。

 セグメントでみますと、中古マンション再生流通事業〔リノヴェックスマンション事業〕につきましては、当期における物件販売による売上は、販売件数が1,420件(前期比84件増)、平均販売価格が2,204万円(同3.7%減)となり、売上高は312億99百万円(同2.4%増)となりました。また、マンションによる賃貸収入売上は、1億42百万円(同20.1%減)となりました。これらの結果、当事業部門の売上高は314億66百万円(同2.3%増)となりました。

 その他不動産事業におきましては、リースバック物件を対象とする不動産信託受益権の譲渡(19億円)や 「アセットシェアリング三軒茶屋」(5億円)、港区六本木の物件(26億円)をはじめとするその他不動産の売却により、物件販売による売上高は71億22百万円(同66.8%増)と大きく伸張しました。また、賃貸収入売上は9億16百万円(同4.2%減)、その他収入売上は内装事業やホテル宿泊事業の減収等により15億67百万円 (同16.2%減)となりました。これらの結果、当事業部門の売上高は96億7百万円(同35.4%増)となりました。

(売上総利益)

 当連結会計年度の売上総利益につきましては、前連結会計年度の55億57百万円から14億33百万円増加(前期比25.8%増)し、69億91百万円となりました。また、売上総利益率は前連結会計年度の14.7%から2.3ポイント増加し17.0%となりました。これは、販売用不動産の粗利益率が16.7%と前期に比べ2.9ポイント増加したためであります。

(営業利益)

 当連結会計年度の営業利益につきましては、前連結会計年度の11億8百万円から10億62百万円増加(同95.8%増)し、21億70百万円となりました。これは、売上総利益が前期より14億33百万円増加した一方で、販売費及び一般管理費が前期に比べ3億71百万円増加(同8.3%増)したためであります。

(経常損益)

 当連結会計年度の経常利益につきましては、前連結会計年度の7億57百万から11億68百万円増加し、19億26百万円となりました。これは、営業利益が前期に比べ10億62百万円増加したためであります。

(親会社株主に帰属する当期純利益)

 当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、前連結会計年度の5億22百万円から6億5百万円増加し11億27百万円となりました。これは、経常利益が前期に比べ11億68百万円増加した一方で、法人税等合計が前期に比べ5億55百万円増加したためであります。

 

③ 資本の財源及び資金の流動性についての分析

 当社の資金需要は、中古マンション再生流通事業やその他不動産事業における販売用不動産の仕入資金があります。また、設備資金としては、固定資産の改修工事や賃貸用不動産の取得資金があります。

 販売用不動産の仕入資金は、主に物件毎に短期借入金で調達しておりますが、機動的かつ効率的に調達するため、各金融機関と当座貸越やコミットメントラインを活用しております。また、設備資金につきましては、融資条件等を慎重に比較検討のうえ、案件毎に借入先金融機関を決定しております。なお、中長期で保有する目的の不動産購入資金は、原則として長期借入金で調達しております。

 

(参考)キャッシュ・フロー関連指標の推移

 

2019年5月期

2020年5月期

2021年5月期

自己資本比率(%)

29.0

27.5

31.9

時価ベースの自己資本比率(%)

15.9

11.5

18.5

キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年)

21.8

25.7

2.0

インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)

3.9

3.0

38.2

自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い

 (注) 1.各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。

 2.株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。

 3.キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しております。

 

4【経営上の重要な契約等】

 当連結会計年度において締結した経営上の重要な契約は、次のとおりであります。

 

 (リースバック資産の流動化)

 当社は、2020年9月18日開催の取締役会において、当社リースバックサービス「安住売却〈あんばい〉」により取得した物件の流動化を目的に、ファンドである合同会社あんばいLB1号(以下、「ALB1号」)に当該信託受益権を譲渡することについて決議し、2020年9月30日に信託受益権の譲渡を完了いたしました。

 

1.譲渡資産(信託受益権)の概要

(1)対象不動産概要

首都圏・近畿圏等の戸建住宅及び区分所有建物

平均戸当たり約28百万円

(2)対象不動産件数

68件

(3)譲渡価格

1,941百万円

(4)帳簿価格

1,632百万円

(5)アレンジャー

オリックス銀行株式会社

 

2.ALB1号の概要

(1)名称

合同会社あんばいLB1号

(2)所在地

東京都千代田区霞が関三丁目2番5号

(3)事業内容

不動産信託受益権の取得、保有及び処分

(4)当社と当該会社との関係

資本関係

匿名組合出資として94百万円出資しております。

人的関係

特記すべき事項はございません。

取引関係

特記すべき事項はございません。

 

5【研究開発活動】

 当連結会計年度における研究開発活動の総額は8,203千円となっております。