第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1)業績

 当連結会計年度の我が国経済は、中国やアジア新興国の景気下振れリスクや、英国のEU離脱問題の発生、米国新政権の発足など海外情勢の影響が懸念されたものの、雇用・所得環境の改善が続く中、昨年末まで4四半期連続でプラス成長となるなど、景気は緩やかな回復基調が継続しました。

 住宅業界においては、本年4月に予定されていた消費税10%への増税が再延期されたことで、増税に伴う需要の大幅な変動は避けられることとなりました。このような状況変化があった中で、新設住宅着工戸数は貸家を中心に増加しましたが、戸建住宅についても、政府による各種の住宅取得支援策の継続に加え、住宅ローン金利が史上最低水準圏内で推移するなど、住宅取得環境としては良好な状態が続いたことや、消費税再増税(当初)前の駆け込み需要を見越して確保した土地在庫を消化する動きもあり、着工戸数は堅調に推移しました。一方で、低金利の長期化によるインパクトの減少や消費税増税の延期で顧客の購入意欲が落ち着く傾向がみられる中、着工が堅調に続いたことで戸建住宅の市中在庫は増加の傾向がみられ、事業者間の競争は厳しさを増すことになりました。

 このような状況の中で、当社グループにおいては、平成27年度に策定した中期経営計画(3カ年)の2年目となる当連結会計年度を、最終年度での経営目標達成に向けた重要年度と位置づけ、引き続き「コア事業(新築住宅)の強化による持続的な成長」と「ストックビジネス強化による事業拡大」の基本方針の下で、事業の拡大・強化を図ってまいりました。

 コア事業である新築住宅販売では、営業エリア拡大の重点エリアである茨城県南部から千葉県柏エリアにおいて新支店を開設して体制強化を図った上で、平成28年12月から当社グループ過去最大規模の分譲地「よつばの杜」(211区画、茨城県つくば市)の販売を開始いたしました。シェアの向上に向けては、多彩な体験型イベントを開催し誘客の促進を図るとともに、県南支社(栃木県小山市)を新社屋に移転し、一層の営業体制強化によってエリア深耕を進める環境を整えました。商品面では、創・省エネ性やセキュリティを高めた商品で差別化を図り、当社ブランドの浸透に努めてまいりました。また、中古住宅販売では、引き続き販売の安定化と増加に向けた商品在庫の充実に取組むとともに、前期末に開設した支店(東京都世田谷区)において首都圏エリアにおける事業拡大に取組んでまいりました。

 このような取組により、当連結会計年度の販売棟数は、新築住宅が1,346棟(前期比56棟増)、中古住宅が136棟(前期比19棟増)といずれも増加いたしましたが、当期終盤にかけての受注の追い込み時期に競合が厳しさを増したことで、利益面では営業減益を余儀なくされることとなりました。

 以上の結果、当連結会計年度の業績は、売上高は439億62百万円(前期比5.4%増)、営業利益は27億15百万円(前期比1.9%減)、経常利益は28億05百万円(前期比2.0%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は17億44百万円(前期比0.7%増)となりました。

 

 セグメントの業績は次のとおりです。

① 不動産販売

 新築住宅販売では、営業エリア拡大の重点エリアと位置づける茨城県南部から千葉県柏エリアを面的にカバーする取組を進めるとともに、戦略的な大型物件の開発など、分譲商品の量的確保と質的な充実に努めてまいりました。千葉グランディハウス㈱において数十区画規模の中規模分譲地を相次いで投入し商品在庫の充実に努めた他、平成28年11月には茨城県つくば市につくば支店(茨城グランディハウス㈱ 支店)を開設し、同年12月から当社グループ過去最大規模の分譲地「よつばの杜」(211区画、茨城県つくば市)の販売を開始しました。シェア向上の取組については、体感型ショールーム「グランディプラザ」を拠点とした情報発信に加え、自転車の地元プロチームによる「KIDSバイクフェスティバル」や、太陽光発電システム搭載のオール電化住宅に電気自動車を絡めた「未来の暮らし体験会」など多彩な体験型イベントを開催し、ファミリー層の誘客促進を図りました。また、栃木県県南エリアを管掌する県南支社(栃木県小山市)を、平成29年3月、同市内の商業集積エリアに新たに建設したショールーム「グランディプラザ」併設の新社屋に移転し、一層の社員増員と体制強化によってエリア深耕を進める環境を整えました。商品面では、分譲地全体の夜間の防犯性を高めた「ハピネスフォレスト砥上」(35区画、栃木県宇都宮市)、住まいと電気自動車を組み合わせた提案型企画商品「ソラリスヴィータ南柏8期」(26区画、千葉県柏市)等のほか、前記の「よつばの杜」では制震装置を全棟標準装備とするなど、分譲地ごとにコンセプトをもたせた商品企画を行うとともに、当社の強みである「街並みづくり」の強化により他社との差別化を図り、販売促進に努めてまいりました。

 これらの取組を進めてまいりましたが、前記重点エリアにおいては販売棟数を拡大することができたものの、その他のエリアにおいて商品在庫の偏在が生じたこと等により昨年12月から本年1月にかけて一時的な受注の停滞を招くこととなりました。この状況を受け、当期末に向けて受注の挽回に総力を挙げて取り組みましたが、新築住宅の販売棟数については1,346棟(前期比56棟増)まで確保することができた一方で、利益面では価格対応の増加により苦戦を強いられる状況となりました。

 中古住宅販売では、ストックビジネス強化の方針の下で、販売棟数拡大に向けた全営業エリアでの商品在庫の充実(常時在庫100棟以上、内、完成在庫60棟以上)と、営業エリア拡大の方針の下で重点エリアとして首都圏(東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県)での事業展開を進めてまいりました。これによって同エリアでの販売棟数は24棟(前期比18棟増)、仕入は34棟(前期比7棟増)と当期業績に寄与することとなりました。この結果、当連結会計年度における中古住宅の販売棟数は、前期と比べ19棟増の136棟となり、期末の商品在庫は112棟(前期比16棟増)となりました。

 以上の結果、不動産販売の売上高は、406億73百万円(前期比5.5%増)となり、セグメント利益は24億97百万円(前期比1.4%減)となりました。

② 建築材料販売

 建築材料販売では、新設住宅着工の内、木造住宅の着工は前年同月比で3月まで15ヶ月連続の増加と引き続き需要環境は順調に推移しましたが、木材需要が堅調なこと等で、プレカットの材料となる木材価格は床用合板材などが高値で推移しました。このような状況の中、主力のプレカット材は中小工務店を中心に優良販売先の拡大に注力したこと、またプレカット材以外の建材や住宅機器の販売を強化したことで、売上高は30億30百万円(前期比4.7%増)と増収を維持したものの、セグメント利益は競合の激化やコストの上昇が影響し1億48百万円(前期比21.4%減)と減益となりました。

③ 不動産賃貸

 不動産賃貸では、主たる営業エリアである栃木県宇都宮市周辺のオフィス市場は、引き続き小規模な物件の需要や設備が新しい優良物件への需要が多く見られる状況が続きました。また、パーキング市場では、近隣駐車場間の競合や時間貸駐車場への新規投資が続く状況となりました。このような中で、前期において時間貸駐車場1ヶ所(茨城県水戸市)を売却したこと及び当期においては新規投資が無かったことから、既存の運用資産の稼働率の向上に注力してまいりましたが、運用資産の減少が影響し売上高は2億58百万円(前期比1.6%減)と減収となりました。また、セグメント利益は、減収による影響とテナントビルの大規模修繕工事等により管理経費が増加したことで1億55百万円(前期比6.2%減)と減益となりました。

 

(2)キャッシュ・フロー

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、営業活動及び投資活動により資金が減少し、財務活動により資金が増加したことで、前連結会計年度末に比べ6億92百万円増加し、84億75百万円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの変動要因は、次のとおりであります。

 (営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動による資金の減少は、28億85百万円(前期は1億01百万円の増加)となりました。これは、税金等調整前当期純利益の獲得や減価償却費が増えた一方で、たな卸資産の増加額56億94百万円や法人税等の支払があったことが主な要因であります。

 (投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動による資金の減少は、5億62百万円(前期は5億07百万円の減少)となりました。これは主に事業拠点(県南支社、栃木県小山市)の新社屋建設などの有形固定資産の取得によるものであります。

 (財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動による資金の増加は、41億40百万円(前期は15億75百万円の増加)となりました。これは、株主配当金を支払った一方で、たな卸資産の増加に伴い資金調達として短期借入金が増加したことなどが主な要因であります。

 

2【生産、受注及び販売の状況】

  (1) 生産実績

 当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメント

の名称

項 目

当連結会計年度(自 平成28年4月1日 至 平成29年3月31日)

件 数

前年同期比(%)

金額(千円)

前年同期比(%)

 

不動産販売

戸建住宅

1,331

103.2

36,595,792

103.5

注文住宅

39

59.1

694,911

57.4

土  地

28

52.8

336,694

54.5

小計

1,398

99.2

37,627,398

101.2

建築材料販売

プレカット製品

3,475,139

100.7

合計

1,398

99.2

41,102,537

101.2

 (注)1.金額は販売価額によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

3. 完成物件のみを記載しております。

4. 不動産賃貸事業については、生産活動を伴わないため記載しておりません。

 

  (2) 受注状況

 当連結会計年度の受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

項 目

当連結会計年度(自 平成28年4月1日 至 平成29年3月31日)

受注高

受注残高

件数

前年同

期比
(%)

金額(千円)

前年同

期比
(%)

件数

前年同

期比
(%)

金額(千円)

前年同

期比
(%)

不動産販売

戸建住宅

1,257

99.3

34,346,085

99.3

40

44.4

1,175,867

46.3

注文住宅

39

68.4

727,270

69.8

14

100.0

245,998

115.1

土  地

21

58.3

276,942

59.0

3

100.0

35,184

90.6

他の不動産

2,170,906

112.9

128,367

83.6

その他

1,741,592

115.5

78,754

112.0

小計

1,317

96.9

39,262,798

99.3

57

53.3

1,664,171

55.2

建築材料販売

建築材料

6,295,784

102.5

667,982

100.2

合計

1,317

96.9

45,558,582

99.8

57

53.3

2,332,154

63.3

 (注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

3. 不動産賃貸事業については、受注を行っていないため記載しておりません。

4. 不動産販売事業の他の不動産は、中古住宅等の販売であります。

5.不動産販売事業のその他は、外構工事等の追加工事等であります。

 

  (3) 販売実績

当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメント

の名称

項 目

当連結会計年度(自 平成28年4月1日 至 平成29年3月31日)

件 数

前年同期比(%)

金額(千円)

前年同期比(%)

不動産販売

戸建住宅

1,307

106.8

35,710,767

107.0

注文住宅

39

59.1

694,911

57.4

土  地

21

56.8

280,585

58.9

他の不動産

2,196,153

115.4

その他

1,791,418

111.9

小計

1,367

103.0

40,673,836

105.5

建築材料販売

建築材料

3,030,458

104.7

不動産賃貸

賃貸収入

258,437

98.4

合計

43,962,733

105.4

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。

2.件数欄については、土地は区画数、注文住宅及び戸建住宅は棟数を表示しております。

3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

4.不動産販売事業の他の不動産は、中古住宅等の販売であります。

5.不動産販売事業のその他は、外構工事等の追加工事等であります。

 

地域別販売実績

セグメント

地域

項目

平成28年3月期

平成29年3月期

件数

売上高

件数

売上高

金額(千円)

構成比
(%)

金額(千円)

構成比
(%)

不動産
販売

栃木県

戸建住宅

616

15,689,904

40.7

650

16,753,782

41.2

注文住宅

41

769,302

2.0

26

470,500

1.2

土  地

24

295,657

0.8

14

182,858

0.4

他の不動産

1,087,932

2.8

1,090,838

2.7

その他

1,132,334

2.9

1,173,702

2.9

小計

681

18,975,131

49.2

690

19,671,682

48.4

茨城県

戸建住宅

337

9,318,839

24.2

354

9,647,122

23.7

注文住宅

15

274,957

0.7

8

146,799

0.4

土  地

8

127,070

0.3

4

52,527

0.1

他の不動産

446,190

1.2

416,655

1.0

その他

271,935

0.7

328,396

0.8

小計

360

10,438,992

27.1

366

10,591,500

26.0

群馬県

戸建住宅

166

4,490,570

11.6

172

4,611,919

11.3

注文住宅

10

165,543

0.5

5

77,611

0.2

土  地

5

53,301

0.1

2

28,200

0.1

他の不動産

272,526

0.7

183,237

0.4

その他

109,063

0.3

154,623

0.4

小計

181

5,091,005

13.2

179

5,055,592

12.4

千葉県

戸建住宅

105

3,859,793

10.0

131

4,697,942

11.6

注文住宅

土  地

1

17,000

0.0

他の不動産

44,856

0.1

115,506

0.3

その他

82,049

0.2

120,618

0.3

小計

105

3,986,699

10.3

132

4,951,067

12.2

その他

戸建住宅

注文住宅

土  地

他の不動産

52,363

0.2

389,915

1.0

その他

4,875

0.0

14,077

0.0

小計

57,238

0.2

403,993

1.0

不動産販売

1,327

38,549,066

100.0

1,367

40,673,836

100.0

不動産
賃貸

栃木県

 

213,175

81.2

 

216,179

83.6

茨城県

 

24,176

9.2

 

12,372

4.8

群馬県

 

25,345

9.6

 

29,885

11.6

不動産賃貸

 

262,697

100.0

 

258,437

100.0

 

 

3【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

下記の文中の将来に関する事項につきましては、本書提出日現在において判断したものであります。

 

(1)経営の基本方針

当社グループは、より社会的に価値ある企業となることを目指し、次の経営の基本方針を定めて取り組んでおります。

「経営基本方針」

1.快適で住みやすく安心して暮らせる住まいのご提供を通じて、豊かな社会の実現に貢献します。

2.法と倫理に則り、良き企業市民として、ステークホルダーの皆様から信頼される企業を目指します。

3.より多くのお客様にご満足いただける商品づくりと不断の改革によって、事業の発展と企業価値の向上を目

指します。

 

(2)中長期的な経営戦略

当社グループでは、平成30年3月期を最終年度とする中期経営計画において、次の基本方針と事業戦略を掲げて、経営目標の達成に取り組んでおります。

「基本方針」

1.コア事業(新築住宅販売)を強化して持続的な成長を目指します。

2.ストックビジネス(中古住宅流通・リフォーム事業)の強化による事業拡大を目指します。

3.事業拡大を支える強い組織・体制づくりに取り組み、安定した経営基盤を構築します。

4.コーポレートガバナンスの強化に努め、企業価値の増大を目指します。

 

「事業戦略」

1.不動産販売事業(新築住宅販売)

①下記に掲げる当社の強みを活かした基本戦略を一層強化し、着実な成長を目指します。

1)土地の仕入から宅地造成、建物の設計・施工管理・アフターメンテナンスに至るグループ一貫体制に裏付けられた高付加価値商品(利便性の高い分譲地、土地の安全・安心、街並みの付加価値、ローコスト住宅とは一線を画すグレードの高い住宅、長期点検・保証の安心、等)の提供

2)直接販売体制の下での高い自己開拓営業力(幅広いお客様の潜在ニーズの掘り起しと当社商品の優位性の提案)

3)地域密着営業によるエリア深耕と、既存営業エリアでの信頼(「分譲住宅ならグランディハウス」)をベースとした周辺エリアへの事業拡大

②同中期経営計画の対象期間においては、茨城県南部から千葉県柏市エリアまでを重点エリアとして面的な深耕と当社ブランドの浸透を図るとともに、今後の茨城県・千葉県及び群馬県の全エリアでの事業展開を視野に、エリア拡大を図ってまいります。

2.不動産販売事業(ストックビジネス)

①中古住宅販売においては、長期的に拡大が見込まれる中古住宅流通市場において「デザインリフォーム住宅」をコンセプトに他社との差別化を図るとともに、営業エリアの拡大に取り組んでまいります。

②1万3千棟(新築住宅累計販売棟数)を超えた旧顧客のストックを有効に活用した、リフォーム事業等の周辺事業の強化に取り組んでまいります。

3.上記以外の事業

①建築材料販売事業では、主力のプレカット材はフル生産能力に近い状況が続いており、プレカット材以外の資材販売に注力することで事業拡大に取り組んでまいります。

②不動産賃貸事業では、臨機の賃料設定など既存資産の稼働率を高め、一方で資産の管理方法の見直しなどローコスト運営に取り組んでまいります。

 

(3)目標とする経営指標

当社グループは、「売上高」及び「経常利益」をグループの成長を示す重要な経営指標と位置づけて、その向上を目指しております。また、資本効率と株主利益の確保を示す指標として、「ROE」8%以上の確保を目標としております。

中期経営計画の最終期となる平成30年3月期における「売上高」は480億円、「経常利益」は33億円、を目標としております(平成29年5月8日公表の修正後計画)。

 

(4)経営環境及び対処すべき課題

我が国経済は、雇用・所得環境の改善が続く中、景気の回復が継続することが期待されておりますが、労働力不足の顕在化、不安定な国際情勢や保護主義台頭の動きが経済に与える影響等への懸念もあり、景気の先行きは不透明さを拭えない状況にあります。また、住宅販売に関しては、低水準のローン金利や住宅ローン税制・すまい給付金等により、購入環境としては良好な状態が継続しておりますが、これらが購入を促進する効果は低下している一方、堅調な着工が続いたことで市中在庫が増加する傾向がみられるなど、事業者間の競争が激しさを増しております。

当社グループは、当期において9期連続の増収は確保したものの営業減益という結果となったことを踏まえ、最優先課題である利益の回復に総力を挙げて取り組んでまいります。また、次期以降の増収増益継続のためには、引き続き、新規エリアの開拓、優良な分譲用地の量的確保、競争に打ち勝てる営業体制及び生産体制の構築、事業規模の拡大に対応した人材の確保と育成、等が必要となってまいります。当社グループは、これらの課題に取り組み、強固な経営基盤の確率と着実な成長を果たしてまいります。

 

 

4【事業等のリスク】

 当社グループの経営成績、財政状態及び株価等に影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。なお、将来に関する事項につきましては、本書提出日現在において判断したものであります。

 

(1) 住宅需要の変動について

 当社グループの事業は、新築住宅販売を中心とする不動産販売が連結売上高の大半を占めておりますが、住宅及び住宅用土地の需要は、景気の他、雇用・所得環境、金利、住宅税制、助成制度及び地価動向並びにこれらの将来予測の影響を受けやすく、これら諸要因の動向によっては、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 他社競合について

 新築住宅販売では、当社が基盤とする栃木県においては新規参入事業者との、また営業エリアの拡大に取り組んでいる他県においては既存の事業者との競合が発生します。当社の商品は低価格を戦略とするローコストビルダーとは一線を画しておりますが、競合の激化により当社商品の優位性が確保できない場合には、販売数の減少や販売価格の低下等により、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 また、当社グループの事業の中心である北関東は戸建住宅の優位性が高いエリアですが、市街地再開発等に伴い分譲マンションが市場に大量に供給された場合には、直接・間接の競合が生じ、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3) 分譲用地の確保について

 新築住宅販売は戸建住宅分譲を中心としており、分譲用地を確保することが事業の前提となります。このため、立地条件に恵まれた用地の仕入が困難になる場合、仕入のエリアバランスが確保できなかった場合、土地の仕入価格高騰等により計画通りの用地調達が行えない場合などには、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4) 生産方式・生産期間について

 新築住宅販売の戸建住宅分譲は、需要を予測しての見込生産となり、また、用地仕入から建物が完成するまでの生産期間は通常8ヶ月程度(大規模な開発行為が伴う案件はさらに長期間)を要し、大幅な短縮や商品の代替が困難という特性があります。このため、用地仕入後に販売計画に影響を及ぼすような経済情勢の変動や競合物件の発生があった場合、天災その他不測の事態による工期の遅延など完成が期を越えて遅れる事態が生じた場合などには、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、ヒット商品の発生や景気動向その他の要因により計画に比し販売が大きく進んだ場合には、その後の商品供給に端境が生じ、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5) 人材の確保について

 事業計画の達成には、そのために必要な人材が確保されていることが条件となりますが、求人倍率の上昇や雇用条件・就業環境の競争力の低下等によって予定した採用が確保できない場合や定着率が低下した場合、また、重要な役割を担う人材について、その育成が十分にできなかった場合や外部に流出した場合などには、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6) 自然災害等について

 大規模自然災害等の発生時には、営業拠点等の事業用資産の損害や戸建住宅等の商品の損害等の修復費用の発生、人的・物的損害やライフライン・社会インフラの障害による営業拠点又はサイトにおける事業の停止や遅滞、商品の補修や工事・材料の納入遅延等による商品の完成時期や引渡時期の遅延などにより、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(7) 借入金への依存について

 当社グループでは、不動産販売の用地取得・造成・建物建築等に必要な資金、不動産賃貸の賃貸物件の購入・建設資金、事業拠点の購入・建設資金等について、主に借入金により調達しております。このため、経済情勢の変化等により市場金利が上昇又は高止まりした場合や当社グループの信用力の低下により借入額等に制約を受けた場合などには、支払利息の負担の増加や事業計画の変更等が発生し、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(8) 不動産価値の下落について

 当社グループは、不動産の取得、開発、販売及び賃貸等の事業を行っており、不動産市況が悪化した場合には、保有している固定資産の減損や販売用不動産の評価損等の計上によって、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(9) 資材価格の高騰について

 当社グループが扱う新築住宅は、木材や石油関連の資材を使用していることから、市況や為替変動により資材の仕入価格が上昇し、これらのコストダウンや価格転嫁等が難しい場合は、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(10) 許認可等の法規制等について

 当社グループは、宅地建物取引業法、建設業法、建築士法等の許認可等を受け事業を行っているほか、宅地開発や建物建築に関連する各種法令や条例等の規制を受けております。これらの法令・条例の改廃及び新たな法令が制定された場合は、新たな対応費用の発生や所管官庁の審査期間の長期化等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 また、業法の許認可等には有効期間及び取消事由等が定められております。当社グループでは法令遵守に努めておりますが、何らかの理由により、当該許認可が取消され又はこれらの更新が認められない場合には、当社グループの主要な事業活動に支障をきたすとともに、業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。

 

(11) 個人情報保護について

 当社グループは、不動産販売事業を行っていることから、不動産の仕入先等の特定個人情報を含む個人情報を取り扱っております。情報管理には万全を期しておりますが、万一、個人情報が外部に漏洩した場合は信用の失墜や損害賠償等により、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

5【経営上の重要な契約等】

  該当事項はありません。

 

6【研究開発活動】

  当社グループにおける研究開発活動については、「不動産販売」に関わる分野についてのみ行っております。

  不動産販売における研究開発は、競争が激化する住宅業界において顧客の幅広いニーズに対応するため、個々の優れた工法・構造等を相互に、かつ有機的に結びつけることにより、全体として高品質でありながら適正価格で住宅を提供することにより、他社との差別化を図り受注の拡大を目指すことを目的としております。

  研究開発の主要課題は、時代の流れに対応した先進性を取り入れ顧客ニーズに応えること、品質の向上とともにコストダウンを図ること、及び、分譲地の街並みを含めたデザイン性を高めること、等であります。

  これらの研究体制につきましては、建築本部設計部が研究開発活動を進めております。

  なお、当連結会計年度においては研究開発費として特に計上すべき金額はありません。

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)当連結会計年度末の財政状態の分析

①総資産

当連結会計年度末における連結総資産は、前連結会計年度末に比べ主に流動資産が増加したことで61億37百万円増加して456億82百万円となりました。これは主に、次期以降の事業拡大も見据えて「よつばの杜」(211区画 茨城県つくば市)をはじめ大型分譲用地の仕入を積極的に行ったこと等によりたな卸資産が56億94百万円増加したこと、現金及び預金が増加したこと等によるものです。

②負債

負債は、前連結会計年度末に比べ46億39百万円増加して275億61百万円となりました。これは主に、たな卸資産が増えたことで短期借入金が増加したことに加え、事業拠点(県南支社、栃木県小山市)の新社屋建設の資金を長期借入金で調達したこと等によるものです。

③純資産

純資産は、前連結会計年度末に比べ14億98百万円増加して181億21百万円となりました。主な要因は、株主配当金を支払った一方で、親会社株主に帰属する当期純利益を17億44百万円計上したこと等によるものです。

 

(2)当連結会計年度の経営成績の分析

①売上高

 当連結会計年度の売上高は439億62百万円となり、前連結会計年度の417億06百万円に比べ22億56百万円(5.4%)の増収となりました。主力の不動産販売事業は21億24百万円の増収となりましたが、これは、コア事業の新築住宅販売において、営業エリア拡大やシェア向上等に取り組んだことで1,346棟(前年比56棟増)の販売となったことによります。また、建築材料販売事業においては1億35百万円の増収となりましたが、不動産賃貸事業は資産が減少したことで4百万円の減収となりました。

②営業利益

 当連結会計年度の営業利益は27億15百万円となり、前連結会計年度の27億68百万円と比べ53百万円の減益となりました。これは、売上総利益が増加したものの、販売費及び一般管理費が事業拡大に向けた人員増等により3億59百万円増加したこと等によります。

③経常利益

 当連結会計年度の経常利益は、前連結会計年度に比べ57百万円減少し28億05百万円となりました。

④親会社株主に帰属する当期純利益

 当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ11百万円増加し17億44百万円となりました。

 

なお、各セグメントの業績概要については、「第2 事業の状況 1.業績等の概要 (1)業績」を参照ください。

 

(3)当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況の分析

 キャッシュ・フローの状況については、「第2 事業の状況 1.業績等の概要 (2)キャッシュ・フロー」に記載のとおりです。