第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項につきましては、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)経営の基本方針

当社グループは、より社会的に価値ある企業となることを目指し、次の経営の基本方針を定めて取り組んでおります。

「経営基本方針」

1. 快適で住みやすく安心して暮らせる住まいのご提供を通じて、豊かな社会の実現に貢献します。

2. 法と倫理に則り、良き企業市民として、ステークホルダーの皆様から信頼される企業を目指します。

3. より多くのお客様にご満足いただける商品づくりと不断の改革によって、事業の発展と企業価値の向上を目指します。

 

(2)中長期的な経営戦略

当社グループでは、平成30年度以降、計画期間を3年とする中期経営計画を策定し、中長期的な経営戦略のもとで事業を展開してまいりましたが、令和4年3月期からの中期経営計画については、感染症の影響のほか、戸建住宅市場の動向など、経営環境の変化に対応した経営計画を策定中であり、策定でき次第、その概要(基本方針、事業戦略、経営目標等)を公表させていただきます。

 

(3)目標とする経営指標

当社グループは、「売上高」及び「経常利益」をグループの成長を示す重要な経営指標と位置づけて、その向上を目指しております。また、資本効率と株主利益の確保を示す指標として、「ROE」8%以上の確保を目標としております。

 

(4)経営環境

 我が国経済は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止と社会経済活動の両立に向けたワクチン接種や経済支援策等の実施により、徐々に回復に向かうことが期待されますが、依然として収束の見通しは立っておらず、先行き不透明な状況が続くものと思われます。

 住宅業界においては、感染防止対策の徹底や非接触型営業の普及により、感染症の再拡大や本年度に発出された緊急事態宣言が経済活動に及ぼす影響は限定的であると判断しておりますが、世界的な木材不足や木材価格の高騰など、新たな課題も発生しており、経営環境は厳しさを増すものと思われます。

 

(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

1. 新規事業エリアの強化

 当社グループのコア事業(新築住宅販売)は、栃木県・茨城県・群馬県・千葉県を中心に事業を展開しておりましたが、営業エリア拡大の方針の下、令和2年3月期より埼玉県及び神奈川県での販売を開始しております。

 当社グループの成長に向けて、市場規模の大きい両県での事業拡大は必須の課題であり、そのための人材確保と営業体制の強化を進めるとともに、両県での当社ブランドの認知度の向上、分譲用地の仕入拡大に重点を置き、シェア拡大に向けた事業基盤の強化を図ってまいります。

 

 

2. サステナビリティ課題への取り組み強化

 当社グループは、快適で住みやすく安心して暮らせる住まいのご提供を通じて、豊かな社会の実現に貢献していくことを経営基本方針の一つとして掲げております。

 これまで以上に、持続可能な社会の発展と当社グループの持続的な成長とを両立する経営を推進し、社会における企業の存在価値を高めてまいります。

 

3. 新型コロナウイルス感染症への対応

 新型コロナウイルス感染症については、令和3年4月以降に3度目の緊急事態宣言が発出されるなど、依然として収束の見通しが立たない状況にあります。

 顧客と社員の感染防止対策を徹底し、ITを活用した営業体制を進化させるとともに、3密回避やテレワーク拡大等の影響による需要の変化に対応した生産体制を構築し、感染拡大の長期化に対応した経営基盤の構築に取り組んでまいります。

 

4. 財務体質の強化と資本の効率化

 当社グループでは、不動産販売のプロジェクト資金のほか運転資金の一部やM&A資金についても、主に金融機関からの借入により調達しており、営業エリアの拡大、大型プロジェクトの増加やM&Aの実施により、有利子負債比率が高まっております。

 このため、土地仕入の厳選と在庫管理の強化、販売用不動産の早期販売を徹底し、在庫回転率を向上させることにより資本効率の改善を図るとともに、将来の不確実性に備えて余裕を持った融資枠の維持・確保に努めてまいります。

 

5. 人材の確保と育成

 当社グループが継続的に事業を拡大していくためには、そのために必要な人材を確保・育成することが最重要課題の一つであります。1.項に記載の通り、中長期的な事業拡大に必要な人材については先行投資としての採用を継続するとともに、新規エリアの開拓や優れた商品・サービス開発の核となりうる人材の育成に取り組んでまいります。

 

2【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 住宅需要の変動について

 当社グループの事業は、新築住宅販売を中心とする不動産販売が連結売上高の大半を占めておりますが、住宅及び住宅用土地の需要は、景気のほか、雇用・所得環境、金利、住宅税制、助成制度及び地価動向並びにこれらの将来予測の影響を受けやすいことから、その動向が顧客の住宅購入意欲に影響し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 当社グループでは、常に市場の動向をモニタリングし、開発・建築計画や在庫棟数・価格を調整することにより、リスクの軽減を図っております。

 

(2) 他社競合について

 新築住宅販売では、当社が基盤とする栃木県においては新規参入事業者との、また事業拡大に取り組んでいる他県においては既存の事業者との競合が発生します。当社の商品は低価格を戦略とするローコストビルダーとは一線を画しておりますが、競合の激化により当社商品の優位性が確保できない場合には、販売数の減少や販売価格の低下等により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 また、当社グループの事業の中心である北関東は戸建住宅の優位性が高いエリアですが、市街地再開発等に伴い分譲マンションが市場に大量に供給された場合には、直接・間接の競合が生じ、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 当社グループでは、主に商品やサービスの品質面において他社との差別化を図ることにより、競争優位性を確保するとともに過度な価格競争に陥らないよう努めております。

 

(3) 自然災害等について

 大規模な地震や台風等の自然災害が発生した場合、営業拠点等の事業用資産の損害や戸建住宅等の商品の損害等の発生、人的・物的損害やライフライン・社会インフラの障害による営業拠点又はサイトにおける事業の停止や遅滞、商品の補修や工事・材料の納入遅延等による商品の完成時期や引渡時期の遅延などにより、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、自然災害により広域にわたって住宅の被害が発生した場合は、住宅購入に対する顧客マインドが低下・慎重化し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 当社グループでは、自然災害リスクを十分に評価・検討した住宅用地の仕入・造成、自然災害に対する十分な基本性能を確保した住宅の提供、災害発生時における事業活動の早期正常化に向けた体制整備により、リスクの低減に努めております。

 

(4) 新型コロナウイルス感染症について

 新型コロナウイルス感染症が再拡大した場合、顧客の外出自粛等により受注活動の制約を受けることとなります。また、感染症が収束せず社会活動の制限が長期化し、景気が著しく悪化した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 当社グループでは、新型コロナウイルス感染症の対策本部を設置し、衛生管理の徹底、柔軟な勤務体系の運用など社員の感染対策と、商談・内覧時のお客様の感染防止策を徹底するとともに、ITを活用した非接触型の営業活動を拡充するなど、感染症が事業活動に与える影響が最小限となるよう努めております。

 

(5) M&Aについて

 当社グループは、成長戦略実現のための手法として、M&Aについても継続的に検討・実施する方針です。M&Aにあたっては、対象企業の調査のほか相乗効果の評価および統合後の事業展開の検討を行い、取得後は相乗効果の最大化に向けた統合作業を行っておりますが、市場環境が著しく変化した場合など、当初想定した計画と実績とに乖離が生じ、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6) 分譲用地の確保について

 新築住宅販売は戸建住宅分譲を中心としており、分譲用地を確保することが事業の前提となります。そのため立地条件に恵まれた用地の仕入が困難になる場合、仕入のエリアバランスが確保できなかった場合、土地の仕入価格高騰等により計画通りの用地調達が行えない場合などには、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 当社グループでは、不動産仲介会社との連携強化のほか、用地仕入におけるエリア専任体制の構築など、優良な分譲用地の早期確保に取り組んでおります。

 

(7) 生産方式・生産期間について

 新築住宅販売の戸建住宅分譲は、需要を予測しての見込生産となり、また、用地仕入から建物が完成するまでの生産期間は通常8ヶ月程度(大規模な開発行為が伴う案件はさらに長期間)を要し、大幅な短縮や商品の代替が困難という特性があります。そのため用地仕入後に販売計画に影響を及ぼす経済情勢の変動や競合物件の発生がある場合、天災その他不測の事態による完成時期の大幅な遅延が生じた場合などには過剰在庫や商品不足が生じ、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、ヒット商品の発生や景気動向その他の要因により計画に比し販売が大きく進んだ場合においても、その後の商品供給に端境が生じ、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 当社グループでは、常に市場の需給バランスをモニタリングし、建築時期や在庫棟数を可能な限り柔軟に調整できる生産体制を採ることにより、リスクの軽減を図っております。

 

(8) 人材の確保について

 当社グループが今後も継続的に事業を拡大するためには、必要な人材を確保できることが重要な条件の1つとなりますが、求人倍率の上昇や競争力の低下等により予定した人材が確保できない場合、定着率の低下から多くの人材又は優秀な人材が流出した場合、確保した人材の教育・育成が十分でない場合などには、事業計画の達成が困難となり、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 当社グループでは、中長期的な事業拡大計画に先行して必要人材の獲得に努めるとともに、働き方改革や女性活躍推進などを通じた就労環境の改善を行うことにより、労働市場における競争力と定着率の向上に努めております。

 

(9) 借入金への依存について

 当社グループでは、不動産販売の用地取得・造成・建物建築等に必要な資金、不動産賃貸の賃貸物件の購入・建設資金、事業拠点の購入・建設資金等について、主に借入金により調達しております。このため、経済情勢の変化等により市場金利が上昇又は高止まりした場合、金融危機や当社グループの信用力の低下により借入額等に制約を受けた場合などには、支払利息の負担増加や事業計画の変更等が発生し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 当社グループでは、金融機関との良好な関係の維持・強化に努めるとともに、常に手元流動性の確保や資本効率の向上等の観点から検討を行い財務基盤の強化に取り組んでおります。

 

(10) 不動産価値の下落について

 当社グループは、不動産の取得、開発、販売及び賃貸等の事業を行っており、不動産市況が悪化した場合には、保有している固定資産の減損や販売用不動産の評価損等の計上によって、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(11) 資材の調達について

 当社グループが扱う新築住宅は、木材や石油関連の資材を使用していることから、市況や為替変動による資材価格の高騰に対し、コストダウンや価格転嫁等が難しい場合、資材の調達不足により生産計画の大幅な見直しが必要となる場合は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 当社グループでは、建築材料販売事業を主な事業の1つとしており、当社グループ及び外部顧客との取引をバランスさせることで、長期的に安定した仕入数量を確保しております。

 

(12) 許認可等の法規制等について

 当社グループは、宅地建物取引業法、建設業法、建築士法等の許認可等を受け事業を行っているほか、宅地開発や建物建築に関連する各種法令や条例等の規制を受けております。これらの法令・条例の改廃及び新たな法令が制定された場合は、新たな対応費用の発生や所管官庁の審査期間の長期化等により、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 また、業法の許認可等には有効期間及び取消事由等が定められております。当社グループでは法令遵守に努めておりますが、何らかの理由により、当該許認可が取消され又はこれらの更新が認められない場合には、当社グループの主要な事業活動に支障をきたすとともに、経営成績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。

 

(13) 個人情報保護について

 当社グループは、不動産販売事業を行っていることから、不動産の仕入先等の特定個人情報を含む個人情報を取り扱っております。情報管理においては、システム対応等セキュリティ対策に万全を期しておりますが、万一、個人情報が外部に漏洩した場合は、信用の失墜や損害賠償等により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 ①財政状態及び経営成績の状況

 当連結会計年度の我が国経済は、令和2年4-6月期のGDPが新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う緊急事態宣言発出の影響等により戦後最悪のマイナス成長を記録し、その後は2四半期連続で一定の回復はみられたものの、本年に入り再度緊急事態宣言が発出されるなど、先行き不透明な状況が続きました。

 住宅業界においても、昨年の緊急事態宣言期間を中心に事業活動の制約や顧客の外出自粛等から厳しい経営環境となり、新設住宅着工戸数は前年比で大幅な減少となりました。一方で、3密回避やテレワーク拡大等の影響から顧客の戸建住宅志向が高まるなど、新たな動きも見られました。

 このような状況の中、当社グループにおいては、お客様の安全と社員の健康確保を最優先課題とし、感染防止対策の徹底はもとより、ITを活用した営業体制や環境の変化に柔軟に対応した生産体制の構築等、非常時に対応した経営基盤の構築に取り組んでまいりました。

 コア事業である新築住宅販売では、感染症対策を徹底するとともにオンラインによる営業活動の拡充を図り、売上の拡大に向けては、前期に営業エリアを拡大した埼玉県及び神奈川県での販売体制の強化に取り組みました。また、中古住宅販売では、競売の入札中止など仕入環境の悪化があった中、販売棟数拡大に向けた商品在庫の確保に努めました。

 これらの取り組みにより、新築住宅販売では第1四半期での受注減少があったものの、その後は回復し、販売棟数及び売上高はいずれも過去最高となりました。一方、中古住宅販売では、上半期の仕入数減少の影響が残り、販売棟数は前期比で減少する結果となりました。また、利益面では、在庫管理の強化に伴う粗利率の低下、事業拡大に伴う投資費用等により経常利益は前期比で減少しましたが、消費税等の還付に伴う特別利益の計上により、親会社株主に帰属する当期純利益は前期比で増加しました。

 以上の結果、当連結会計年度の経営成績は、売上高は470億24百万円(前期比3.3%増)、営業利益は19億58百万円(前期比8.6%減)、経常利益は21億6百万円(前期比8.8%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は17億32百万円(前期比22.6%増)となりました。

 

 セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。

不動産販売

 新築住宅販売では、新型コロナウイルスの感染防止を徹底した販売活動を行うとともに、オンラインでの販売活動の強化やインターネット広告の充実を図りました。また、前期から新たな営業エリアとなった埼玉県では、当社ブランドの認知度向上に向け広告の強化に取り組むとともに、人員を増強し事業拡大を図りました。一方、前期に取得した神奈川県の子会社では、在庫管理の強化に取り組んだほか、自社施工物件の販売を開始しました。

 商品面では、子育て世代に配慮した快適性・安全性の高い街並みづくりや、台風や洪水等の自然災害対策を強化した家づくりなど、付加価値の高い商品により他社との差別化を図るとともに、コロナ禍による住環境への需要の変化に対し、テレワークに活用できる多目的空間を備えた住宅や、開放感のある住環境と都心へのアクセスの良さを兼ね備えた“脱・都心”物件など、多様化する働き方やライフスタイルの変化に柔軟に対応した新しい生活様式を提案してまいりました。

 これらの取り組みにより、昨年の緊急事態宣言期間を中心に受注低迷の影響を受けたものの、その後の受注は前年を上回る基調で推移した結果、当連結会計年度の新築住宅の販売棟数は過去最高の1,386棟(前期比45棟増)となりました。しかしながら、利益面では先行き不透明な状況下での在庫管理の強化に伴う粗利率の低下等により、前年比で減少することとなりました。

 中古住宅販売では、引き続き商品在庫の充実による販売棟数の拡大に取り組んでまいりました。しかしながら、上半期において、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う入札中止等により、競売による仕入数が前年同期比で大幅な減少を余儀なくされることとなりました。下半期は仕入数が回復し、前年同期並の棟数を確保したものの、在庫数減少の影響が販売面で残り、当連結会計年度の中古住宅の販売棟数は、137棟(前期比14棟減)となりました。

 以上の結果、当連結会計年度における不動産販売の売上高は441億15百万円(前期比3.8%増)、セグメント利益は17億45百万円(前期比13.3%減)となりました。

 

 

建築材料販売

 建築材料販売では、新設木造住宅着工戸数の減少幅が縮小傾向にあるものの、依然として厳しい状況が続いております。また、原材料の木材価格は、年末にかけて概ね弱含みで推移しましたが、本年に入ってからは米国における住宅需要の増加や海上運賃の上昇等により、国内価格は上昇傾向にあります。

 このような状況の中、当社グループでは受注量の確保と与信管理に重点を置いた取り組みを行ってまいりました。その結果、販売量は前期比で減少となりましたが、原材料価格の低下による粗利率の改善もあり、利益は大幅に増加しました。

 以上の結果、当連結会計年度における建築材料販売の売上高は26億42百万円(前期比4.8%減)、セグメント利益は2億24百万円(前期比57.6%増)となりました。

 

不動産賃貸

 不動産賃貸では、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う経済活動の停滞により、経営が悪化したテナントからの賃料減免等の要請や撤退する動きが見られ、オフィスビル市場・パーキング市場ともに稼働率は悪化傾向となりました。

 当社グループにおいては、前期比で賃貸物件の増加があったほか、賃貸オフィス等では賃料減免等の支援を行うことで稼働率の悪化を抑制しました。一方で、駐車場等では外出自粛に伴う稼働率の低下が回復に転じているものの、依然として厳しい状況が続いております。

 以上の結果、当連結会計年度における不動産賃貸の売上高は2億66百万円(前期比2.0%増)、セグメント利益は修繕費の増加等により1億53百万円(前期比10.7%減)となりました。

 

 ②キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、営業活動により資金が増加し、投資活動、及び財務活動により資金が減少したことで、前連結会計年度末に比べ30億12百万円増加し、133億49百万円となりました。

 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの変動要因は、次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動による資金の増加は、34億81百万円(前期は25億46百万円の減少)となりました。これは主に、法人税等の支払があったものの、税金等調整前当期純利益の獲得があったことによるものです。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動による資金の減少は、4億10百万円(前期は25億20百万円の減少)となりました。これは主に、支店建物の新築や、賃貸用駐車場等の取得があったことによるものです。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動による資金の減少は、58百万円(前期は54億2百万円の増加)となりました。これは主に、社債の発行等があったものの、株主配当金の支払があったことによるものです。

 

③生産、受注及び販売の実績

  a. 生産実績

 当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメント

の名称

項 目

当連結会計年度(自 令和2年4月1日 至 令和3年3月31日)

件 数

前年同期比(%)

金額(千円)

前年同期比(%)

不動産販売

戸建住宅

1,301

102.3

37,178,706

105.3

注文住宅

40

117.6

744,521

101.4

土  地

29

120.8

670,832

131.9

小計

1,370

103.0

38,594,060

105.6

建築材料販売

プレカット製品

3,094,435

95.8

合計

1,370

103.0

41,688,496

104.8

 (注)1.金額は販売価額によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

3.完成物件のみを記載しております。

4.不動産賃貸については、生産活動を伴わないため記載しておりません。

 

  b. 受注実績

 当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

項 目

当連結会計年度(自 令和2年4月1日 至 令和3年3月31日)

受注高

受注残高

件数

前年同

期比
(%)

金額(千円)

前年同

期比

(%)

件数

前年同

期比
(%)

金額(千円)

前年同

期比

(%)

不動産販売

戸建住宅

1,400

108.3

39,778,827

109.8

112

193.1

3,574,212

188.4

注文住宅

42

113.5

802,592

106.6

20

111.1

319,727

122.2

土  地

40

100.0

1,186,180

126.8

8

200.0

276,986

425.5

他の不動産

2,468,713

95.9

131,897

122.8

その他

1,807,657

107.4

139,584

176.7

小計

1,482

108.2

46,043,970

109.2

140

175.0

4,442,407

184.3

建築材料販売

建築材料

5,788,644

100.3

836,005

130.9

合計

1,482

108.2

51,832,615

108.1

140

175.0

5,278,412

173.1

 (注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

3.不動産賃貸については、受注を行っていないため記載しておりません。

4.不動産販売の他の不動産は、中古住宅等の販売であります。

5.不動産販売のその他は、外構工事等の追加工事等であります。

 

  c. 販売実績

当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメント

の名称

項 目

当連結会計年度(自 令和2年4月1日 至 令和3年3月31日)

件 数

前年同期比(%)

金額(千円)

前年同期比(%)

不動産販売

戸建住宅

1,346

103.0

38,101,805

104.7

注文住宅

40

117.6

744,521

101.4

土  地

36

90.0

974,288

105.2

他の不動産

2,444,206

96.4

その他

1,850,787

96.8

小計

1,422

103.0

44,115,608

103.8

建築材料販売

建築材料

2,642,889

95.2

不動産賃貸

賃貸収入

266,486

102.0

合計

47,024,984

103.3

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。

2.件数欄については、土地は区画数、注文住宅及び戸建住宅は棟数を表示しております。

3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

4.不動産販売の他の不動産は、中古住宅等の販売であります。

5.不動産販売のその他は、外構工事等の追加工事等であります。

 

地域別販売実績

セグメント

地域

項目

令和2年3月期

令和3年3月期

件数

売上高

件数

売上高

金額(千円)

構成比

(%)

金額(千円)

構成比

(%)

不動産

販売

栃木県

戸建住宅

642

16,788,746

39.5

653

17,098,933

38.8

その他

2,451,746

5.7

1,969,824

4.5

小計

642

19,240,492

45.2

653

19,068,757

43.3

茨城県

戸建住宅

379

11,172,129

26.3

364

9,910,357

22.5

その他

769,655

1.8

1,065,245

2.4

小計

379

11,941,785

28.1

364

10,975,603

24.9

群馬県

戸建住宅

179

4,599,150

10.8

162

4,258,351

9.7

その他

223,801

0.5

223,146

0.5

小計

179

4,822,952

11.3

162

4,481,497

10.2

千葉県

戸建住宅

112

3,699,789

8.7

108

3,837,907

8.7

その他

313,164

0.7

411,395

0.9

小計

112

4,012,954

9.4

108

4,249,302

9.6

埼玉県

戸建住宅

15

605,931

1.4

57

2,310,572

5.2

その他

370,354

0.9

500,223

1.2

小計

15

976,285

2.3

57

2,810,796

6.4

神奈川県

戸建住宅

14

636,202

1.5

42

1,861,208

4.1

その他

725,303

1.7

493,176

1.1

小計

14

1,361,505

3.2

42

2,354,385

5.2

その他

その他

149,141

0.5

175,265

0.4

小計

149,141

0.5

175,265

0.4

不動産販売合計

1,341

42,505,118

100.0

1,386

44,115,608

100.0

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

 ①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

 当連結会計年度の経営成績は、売上高は470億24百万円(前期比3.3%増)となりました。不動産販売では、新型コロナウイルスの感染拡大により、第1四半期での受注減少があったものの、感染防止対策の徹底やITを活用した非接触型の営業活動の拡充等でその後は回復し、新築住宅の販売棟数は1,386棟(前期比45棟増)、売上高は441億15百万円(前期比3.8%増)と、いずれも過去最高を記録しました。また、建築材料販売の売上高は、新設木造住宅の着工戸数が減少したことが影響し、26億42百万円(前期比4.8%減)となり、不動産賃貸の売上高は、賃貸資産の増加から2億66百万円(前期比2.0%増)となりました。

 利益面では、在庫管理の強化に伴う粗利率の低下、事業拡大に伴う投資費用の増加等が影響し、営業利益は19億58百万円(前期比8.6%減)、経常利益は21億6百万円(前期比8.8%減)となりました。なお、消費税等の還付に伴う特別利益の計上により、親会社株主に帰属する当期純利益は17億32百万円(前期比22.6%増)となりました。

 当連結会計年度末の財政状態は、総資産は前連結会計年度末から21億27百万円増加し、581億13百万円となりました。主な要因は、不動産販売事業のエリア拡大に伴う分譲用地の取得のほか、新型コロナウイルス感染症の拡大等による将来の不確実性に備えた手元流動性の確保により現金及び預金が増加したことによるものです。

 負債は、前連結会計年度末に比べ9億77百万円増加し、348億20百万円となりました。主な要因は、分譲用地の取得及び手元流動性の確保に伴い、借入金及び社債が増加したことによるものです。

 純資産は、前連結会計年度末に比べ11億50百万円増加し、232億93百万円となりました。これは、株主配当金の支払いがあった一方で、親会社株主に帰属する当期純利益の獲得があったことによるものです。

 当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因及びその対応策については、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容につきましては、「第2 事業の状況 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。

 

 ②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

 当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況の分析については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載の通りです。

 当社グループの運転資金需要のうち主なものは、販売用不動産の用地取得・造成・建築等の製造費用、販売費及び一般管理費等の営業費用、配当金及び法人税等の支払であります。投資資金需要のうち主なものは、事業拠点への設備投資、賃貸用不動産の取得資金、M&A等の事業投資であります。

 運転資金については、主に自己資金、社債及び金融機関からの短期借入金により調達し、投資資金については、主に金融機関からの長期借入金により調達しており、当連結会計年度末における有利子負債残高は290億21百万円となっております。また、流動性リスクに備えるために金融機関とは十分な融資枠を設定しております。

 

 ③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。

 なお、また、新型コロナウイルス感染症の影響については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 (追加情報)」に記載しております。

4【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

5【研究開発活動】

  当社グループにおける研究開発活動については、「不動産販売」に関わる分野についてのみ行っております。

  不動産販売における研究開発は、競争が激化する住宅業界において顧客の幅広いニーズに対応するため、個々の優れた工法・構造等を相互に、かつ有機的に結びつけることにより、全体として高品質でありながら適正価格で住宅を提供することにより、他社との差別化を図り受注の拡大を目指すことを目的としております。

  研究開発の主要課題は、時代の流れに対応した先進性を取り入れ顧客ニーズに応えること、品質の向上とともにコストダウンを図ること、及び、分譲地の街並みを含めたデザイン性を高めること、等であります。

  これらの研究体制につきましては、建築本部設計部が研究開発活動を進めております。

  なお、当連結会計年度においては研究開発費として特に計上すべき金額はありません。