(1)業績
当連結会計年度におけるわが国経済は、政府による積極的な経済政策や日銀による金融緩和政策を背景として、企業収益は改善しており、雇用、所得環境も改善傾向が続いております。しかしながら、アメリカの金融政策の正常化が進むなか、中国を始めとするアジア新興国等の経済の下振れ懸念が内在する等、景気は先行き不透明な状況で推移いたしました。
当社グループの属する不動産業界におきましては、低金利で良好な資金調達環境を背景に、不動産取引が拡大すると共に、私募ファンドやJ-REIT等による物件取得は依然として活発に行われる等、不動産市況は概ね順調に推移しております。住宅需要につきましても、首都圏を中心としたマンション販売は堅調に推移し、新設住宅着工戸数につきましても持ち直しが見られるものの、消費マインドが依然として低位安定する中で、競合他社との販売競争は厳しく、今後の状況につきましても不透明な状況となっております。
このような事業環境の下、当社グループは、中長期的な成長に向けた事業展開を推進いたしました。新築戸建分譲事業における物件の供給が、昨年に比して減少したことで、売上高につきましては減収となりましたが、不動産仲介事業において、新築住宅、中古住宅共に仲介件数が増加し、継続して取り組んでおります中古住宅の仲介に伴ったリフォームの獲得が着実に拡大したことで、売上総利益率が改善いたしました。
しかしながら、不動産賃貸事業における、物件の売却に伴った収益が減少したことを要因として、売上高、利益面ともに前連結会計年度に比して減少いたしました。
以上の結果、当社グループの当連結会計年度の業績は、売上高6,061百万円(前期比11.2%減)、営業利益124百万円(同67.1%減)、経常利益96百万円(同71.2%減)、当期純利益61百万円(同68.3%減)となりました。
〔セグメントの業績の概況〕
①不動産仲介事業
当社グループの中核事業と位置付けております不動産仲介事業におきましては、当社の地域密着戦略における要として、地域内情報の取得等他事業とのシナジー効果の最大化を目的として事業を展開いたしました。
この結果、当事業の売上高は526百万円(前期比47.5%増)、セグメント利益47百万円(前年同期はセグメント利益2百万円)となりました。
②新築戸建分譲事業
新築戸建分譲事業におきましては、お客様ニーズにマッチした分譲住宅の供給を目標に事業を推進しております。当連結会計年度におきましては、物件の供給が昨年に比して減少したことで、売上高は減少となりましたが、利益面につきましては、前連結会計年度の消費税増税後の値引き等による利益率悪化が改善し、増益となりました。
この結果、当事業の売上高は4,207百万円(前期比7.3%減)、セグメント利益182百万円(同15.9%増)となりました。
③建設請負事業
建設請負事業におきましては、注文住宅及びリフォームの請負事業を展開しております。当連結会計年度におきましては、継続して取り組んでおります中古住宅の仲介に伴ったリフォームの獲得が着実に拡大したことで、売上高、利益面ともに増収増益となりました。
この結果、当事業の売上高は556百万円(前期比56.6%増)、セグメント利益31百万円(同92.8%増)となりました。
④損害保険代理事業
損害保険代理事業におきましては、不動産関連サービスから派生する火災保険及び地震保険等の代理店業務を行っております。
この結果、当事業の売上高は54百万円(前期比20.1%増)、セグメント利益11百万円(同113.7%増)となりました。
⑤不動産賃貸事業
不動産賃貸事業におきましては、関西圏を中心として主に住居用マンションやオフィスビルなどの賃貸不動産の仕入れ、賃貸及び販売を行っております。当連結会計年度につきましても、保有する物件のポートフォリオ組み替えを行いましたが、物件の売却に伴った収益が減少したことを要因として、売上高、利益面ともに前期に比して減少となりました。
この結果、当事業の売上高は576百万円(前期比58.3%減)、セグメント利益161百万円(同66.2%減)となりました。
⑥介護事業
介護事業におきましては、当社完全子会社である株式会社ケアサービス友愛を通して、訪問介護サービス及び居宅介護サービスを提供しております。
この結果、当事業の売上高は138百万円(前期比2.9%減)、セグメント損失は11百万円(前年同期はセグメント利益0百万円)となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度の現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、営業活動による資金の減少221百万円、投資活動による資金の減少649百万円、財務活動による資金の増加601百万円となり、資金は前連結会計年度末と比較して270百万円減少しました。この結果、当連結会計年度末の資金残高は1,879百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの増減要因は、以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果減少した資金は、221百万円(前期は1,603百万円の資金流入)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益98百万円、たな卸資産の増加350百万円、仕入債務の増加144百万円、及び法人税等の支払額122百万円等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果減少した資金は、649百万円(前期は688百万円の資金流出)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出616百万円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果増加した資金は、601百万円(前期は283百万円の資金流出)となりました。これは主に、短期借入金の純増額104百万円、長期借入金の返済による支出970百万円、同借入による収入1,637百万円、社債の発行による収入176百万円、社債の償還による支出221百万円、及び配当金の支払額102百万円等によるものであります。
(1)受注状況
当連結会計年度の受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 平成27年1月1日 至 平成27年12月31日) |
|||
|
受注高(千円) |
前期比(%) |
受注残高(千円) |
前期比(%) |
|
|
不動産仲介事業 |
- |
- |
- |
- |
|
新築戸建分譲事業 |
- |
- |
- |
- |
|
建設請負事業 |
556,981 |
145.0 |
73,665 |
100.2 |
|
損害保険代理事業 |
- |
- |
- |
- |
|
合計 |
556,981 |
145.0 |
73,665 |
100.2 |
(注)1.金額は販売価格によっております。
2.上記の金額には消費税等は含まれておりません。
3.上記のセグメントの建設請負事業以外につきましては、受注実績はありません。
(2)販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメント別・地域別に示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 平成27年1月1日 至 平成27年12月31日) |
||||
|
件数 |
前期比(件数) |
金額(千円) |
前期比(%) |
||
|
|
大阪府 |
414 |
142 |
326,077 |
132.1 |
|
|
奈良県 |
- |
△1 |
- |
- |
|
|
愛知県 |
27 |
27 |
27,112 |
- |
|
|
福岡県 |
150 |
54 |
173,689 |
158.4 |
|
不動産仲介事業 |
591 |
222 |
526,878 |
147.5 |
|
|
|
大阪府 |
114 |
△14 |
2,843,737 |
87.3 |
|
|
兵庫県 |
2 |
- |
23,766 |
50.8 |
|
|
京都府 |
2 |
2 |
51,834 |
- |
|
|
奈良県 |
- |
△1 |
- |
- |
|
|
愛知県 |
17 |
17 |
374,357 |
- |
|
|
福岡県 |
27 |
△18 |
844,457 |
68.4 |
|
|
佐賀県 |
3 |
3 |
69,683 |
- |
|
新築戸建分譲事業 |
165 |
△11 |
4,207,834 |
92.7 |
|
|
|
大阪府 |
243 |
116 |
449,112 |
200.6 |
|
|
福岡県 |
58 |
19 |
107,709 |
81.8 |
|
建設請負事業 |
301 |
135 |
556,821 |
156.6 |
|
|
|
大阪府 |
- |
- |
54,048 |
118.2 |
|
|
愛知県 |
- |
- |
856 |
- |
|
損害保険代理事業 |
- |
- |
54,904 |
120.1 |
|
|
|
大阪府 |
- |
- |
568,098 |
41.1 |
|
|
愛知県 |
- |
- |
8,179 |
- |
|
不動産賃貸事業 |
- |
- |
576,276 |
41.7 |
|
|
介護事業 |
- |
- |
138,740 |
97.1 |
|
|
合計 |
1,057 |
346 |
6,061,454 |
88.8 |
|
(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.件数欄については契約件数を表示し、土地のみの販売も1件として記載しております。
3.地域別の分類は、物件の属する地域によって分類しております。
4.中古物件及び土地のみの販売は、新築戸建分譲事業に分類しております。
日本の住宅・不動産業界におきましては、政府の経済対策や日本銀行の金融政策等、各種政策の効果により、住宅需要は底堅く推移しておりますが、住宅一次取得者層の所得水準が低位で推移している事に加え、少子高齢化の進行に伴ったライフスタイルの変化など、住宅需要は多様化しております。また、消費税増税等の影響もあって、住宅需要の中心価格帯も低価格帯へとシフトしており、今後もこの流れは継続するものと予想されます。
このような状況の下、当社グループといたしましては、『お客様に選ばれる満足度No.1の住宅会社』を目指し、低価格・高品質の住宅を、お客様の求める地域で提供できるよう、事業分野毎の収益力向上を最優先課題として、更なる品質の向上、資材購買の改善等、生産管理体制を継続して強化するとともに、販売用不動産の仕入れ強化、販売エリアの拡大を推進してまいります。
これらの実現にあたり、最も重要な人材の育成に努め、優秀な人材の採用を継続して行っております。
当社の強みである地域密着した情報収集力を活かして、上記施策を確実に実行することで、お客様満足向上と収益力強化の両面を達成し、長期的な企業価値の向上に繋げてまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
① 事業環境について
住宅・不動産関連事業は、顧客需要の動向に影響を受けやすい傾向にあります。顧客の需要は、景気、雇用、金利、地価、税制等の動向に左右されやすく、雇用不安、金利の上昇、住宅減税措置の縮小又は廃止、公的規制の強化等が発生した場合には、顧客の住宅購入意欲が衰え、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
② 法的規制等について
当社グループの属する住宅・不動産業界は、宅地建物取引業法、建築基準法、建設業法、都市計画法、土地区画整理法等の多くの法的規制を受けております。今後、これらの公的規制の改訂、新設、強化等がなされた場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
③ 分譲用地の取得について
当社グループの新築戸建分譲事業は、分譲用地の取得の成否が業績に影響を及ぼします。当業界においては同業者も多く、販売活動及び分譲用地仕入活動においても競争が発生いたします。現在のような厳しい販売環境の中、適正な利益と事業性を確保できる分譲用地の仕入れが想定どおりにできない事態が発生する場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
④ 有利子負債への依存について
当社グループにおきましては、分譲用地取得資金等の運転資金を金融機関からの借入金に依存しております。このため、金融政策の動向・経済情勢等による市場金利の動向や資金調達環境等によっては、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
記載すべき事項はありません。
記載すべき事項はありません。
当連結会計年度における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析は、以下のとおりであります。
文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表を作成するにあたり重要となる会計方針につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しているとおりであります。
当社グループは、貸倒引当金、賞与引当金、製品保証引当金、たな卸資産の評価、税効果会計等について、過去の実績や現在の状況等から会計上の見積りを連結財務諸表に反映しておりますが、見積り特有の不確実性があるためこれらの見積りと実際の結果は異なる場合があります。
(2)当連結会計年度の経営成績の分析
当連結会計年度の経営成績の分析については、「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (1)業績」をご参照ください。
(3)経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 4 事業等のリスク」をご参照ください。
(4)経営戦略の現状と見通し
当社グル-プにおきましては、基本戦略として、不動産仲介、新築戸建分譲、建設請負、損害保険代理、不動産賃貸、介護の6つの事業分野の連携強化によるシナジー効果の最大化と、エリアを絞った地域密着の営業戦略のもと、各商圏でのマーケットシェアを高め、地域顧客の生涯顧客化による、長期的な収益モデルの構築を目指しております。
このような戦略のもと、当社グループといたしましては中長期的な事業規模、事業領域の拡大を目標に、各事業の収益力向上に向けた施策を推進してまいります。
当社の中核事業である不動産仲介事業におきましては、時代のニーズにあった「低価格の新築住宅」及び「優良な中古住宅」の流通を拡大するとともに、今後増加が見込まれるリフォーム需要の獲得を継続して強化し、新たなエリアへの進出も含め新規出店等を推進してまいります。
新築戸建分譲事業におきましても、より安価でありながら高品質な住宅の提供が求められること、また多様化する住宅ニーズに対応した、自由設計を中心とした分譲住宅の提供を進めてまいります。
展開する6事業分野の連携強化により、シナジー効果を最大限発揮して、住まいに関する総合的なサービスを提供し、永続的な事業成長や企業価値の向上に努めたいと考えております。
(5)当連結会計年度の財政状態の分析
①財政状態の分析
(資産)
当連結会計年度末における資産総額は7,580百万円となり、前連結会計年度末と比較して1,803百万円増加しました。主な内容は、現金及び預金265百万円の減少、販売用不動産623百万円の増加、仕掛販売用不動産907百万円の増加、建物及び構築物(純額)149百万円の増加、及び土地29百万円の増加によるものであります。
(負債)
当連結会計年度末における負債総額は5,697百万円となり、前連結会計年度末と比較して1,827百万円増加しました。主な内容は、短期借入金640百万円の増加、及び長期借入金1,094百万円の増加によるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産は1,882百万円となり、前連結会計年度末と比較して24百万円減少しました。主な内容は、当期純利益61百万円の計上による増加、及び剰余金の配当102百万円による減少であります。
②キャッシュ・フローの分析
キャッシュ・フローの分析については、「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。