第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1)業績

 当連結会計年度におけるわが国経済は、政府による積極的な経済政策や日銀による金融緩和政策を背景に、企業収益や雇用、所得環境の改善もあって、緩やかな回復基調が続いております。しかしながら、アメリカの政策の動向及びその影響、中国を始めとするアジア新興国等の経済の先行き、政策に関する不確実性による影響、金融資本市場の変動の影響、また、英国のEU離脱問題に伴う不透明感による影響など、我が国の景気が下押しされるリスクが内在し、景気は先行き不透明な状況で推移いたしました。

 当社グループの属する不動産業界におきましては、継続する低金利で良好な資金調達環境を背景に、不動産市場への資金流入はいまだ継続し、取引も拡大しており、不動産市況は概ね順調に推移しております。しかしながら、住宅需要につきましては、一部エリアにおいては横ばいとなっているものの、新設住宅着工戸数は総じて減少するなど弱含みで推移しており、競合他社との販売競争は厳しく、依然として先行き不透明な状況が続いております。

 このような事業環境の下、当社グループは、継続して中長期的な成長に向けた事業展開を推進し、関西、九州、中部エリアにおける既存事業の収益力向上、6事業分野のシナジー効果を発揮した新たな事業領域への進出を図ってまいりました。当連結会計年度では、新築戸建分譲事業において、競合他社との仕入及び販売競争が依然として厳しい状況にあり、販売戸数が当初計画を下回りました。一方、基幹事業である不動産仲介事業において、既存店の仲介件数が堅調に推移したこと、また、平成29年6月に実施した株式会社アイデムホームの買収に伴い、仲介件数が大幅に増加したことで、売上高につきましては増収となりました。

 しかしながら、利益面では、前述の新築戸建分譲事業における販売戸数が計画を下回ったこと、株式会社アイデムホームの完全子会社化に伴い発生した取得関連費用やその他販売管理費が増加したことから、営業利益以下各段階利益につきましては、前年度を下回る結果となりました。

 以上の結果、当社グループの当連結会計年度の業績は、売上高7,552百万円(前期比3.8%増)、営業利益239百万円(同20.4%減)、経常利益199百万円(同22.7%減)、親会社株主に帰属する当期純利益97百万円(同20.6%減)となりました。

 

〔セグメントの業績の概況〕
 ①不動産仲介事業

 当社グループの中核事業と位置付けております不動産仲介事業におきましては、当社の地域密着戦略における要として、地域内情報の取得等他事業とのシナジー効果の最大化を目的として事業を展開いたしました。

 また、前述のとおり株式会社アイデムホームの買収による効果もあって、当事業の売上高は1,115百万円(前期比76.6%増)、セグメント利益162百万円(同41.3%増)となりました。

 ②新築戸建分譲事業

 新築戸建分譲事業におきましては、お客様ニーズにマッチした分譲住宅の供給を目標に事業を推進しております。当連結会計年度におきましては、自社分譲物件の販売戸数が計画を下回ったことを要因として、売上高、利益面ともに減収減益となりました。

 この結果、当事業の売上高は4,880百万円(前期比3.0%減)、セグメント利益301百万円(同15.0%減)となりました。

 ③建設請負事業

 建設請負事業においては、注文住宅及びリフォームの請負事業を展開しております。

 この結果、当事業の売上高は772百万円(前期比8.3%増)、セグメント利益33百万円(同54.3%増)となりました。

 ④損害保険代理事業

 損害保険代理事業におきましては、不動産関連サービスから派生する火災保険及び地震保険等の代理店業務を行っております。

 この結果、当事業の売上高は52百万円(前期比36.4%増)、セグメント利益12百万円(同18.4%増)となりました。

 ⑤不動産賃貸事業

 不動産賃貸事業におきましては、関西圏を中心として主に住居用マンションやオフィスビルなどの賃貸不動産の仕入れ、賃貸及び販売に加えて、小規模賃貸アパートの開発及び販売を行っております。

 この結果、当事業の売上高は655百万円(前期比13.3%減)、セグメント利益189百万円(同11.8%増)となりました。

 ⑥介護事業
 介護事業につきましては、当社の完全子会社である株式会社ケアサービス友愛を通して、訪問介護サービス及び居宅介護サービスを提供しております。当連結会計年度につきましては、新規利用者の獲得施策に対しては一定の成果があったものの、既存利用者の減少等による収益性の回復の遅れもあり、売上高、利益面共に前期に比して減少となりました。

 この結果、当事業の売上高は76百万円(前期比25.6%減)、セグメント損失は31百万円(前年同期はセグメント損失27百万円)となりました。

(2)キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度の現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、営業活動による資金の減少239百万円、投資活動による資金の減少182百万円、財務活動による資金の増加303百万円となり、資金は前連結会計年度末と比較して118百万円減少しました。この結果、当連結会計年度末の資金残高は2,066百万円となりました。

 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの増減要因は、以下のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果減少した資金は、239百万円(前期は370百万円の資金流入)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益196百万円及びたな卸資産の増加486百万円等によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果減少した資金は、182百万円(前期は196百万円の資金流出)となりました。これは、定期預金の預入による支出111百万円及び連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出84百万円等によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果増加した資金は、303百万円(前期は131百万円の資金流入)となりました。これは主に、長期借入れによる収入1,872百万円、同借入金の返済による支出1,230百万円、短期借入金の純減額226百万円及び配当金の支払額61百万円等によるものであります。

2【受注及び販売の状況】

(1)受注状況

 当連結会計年度の受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成29年1月1日

至 平成29年12月31日)

受注高(千円)

前期比(%)

受注残高(千円)

前期比(%)

不動産仲介事業

新築戸建分譲事業

建設請負事業

863,676

116.6

193,236

190.2

損害保険代理事業

合計

863,676

116.6

193,236

190.2

(注)1.金額は販売価格によっております。

2.上記の金額には消費税等は含まれておりません。

3.上記のセグメントの建設請負事業以外につきましては、受注実績はありません。

 

(2)販売実績

 当連結会計年度の販売実績をセグメント別・地域別に示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成29年1月1日

至 平成29年12月31日)

件数

前期比(件数)

金額(千円)

前期比(%)

 

大阪府

335

△76

331,153

93.1

 

兵庫県

1

207

18.9

 

奈良県

2

2

2,158

 

愛知県

385

299

536,474

612.7

 

福岡県

200

24

245,708

131.1

不動産仲介事業

923

249

1,115,700

176.6

 

大阪府

82

△15

2,177,550

92.8

 

兵庫県

8

208,959

49.0

 

奈良県

1

1

7,284

 

京都府

1

1

15,804

 

愛知県

58

10

1,373,728

137.8

 

福岡県

33

△5

1,097,619

90.1

 

佐賀県

△2

新築戸建分譲事業

183

△10

4,880,944

97.0

 

大阪府

312

△25

392,119

72.4

 

愛知県

291

291

196,578

 

福岡県

100

6

183,359

106.8

建設請負事業

703

272

772,056

108.3

 

大阪府

34,797

95.4

 

愛知県

17,930

824.7

損害保険代理事業

52,727

136.4

 

大阪府

572,944

77.8

 

愛知県

82,173

434.9

不動産賃貸事業

655,117

86.7

介護事業

76,443

74.4

合計

1,809

511

7,552,990

103.8

(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

2.件数欄については契約件数を表示し、土地のみの販売も1件として記載しております。

3.地域別の分類は、物件の属する地域によって分類しております。

4.中古物件及び土地のみの販売は、新築戸建分譲事業に分類しております。

 

3【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 当社グループの属する不動産業界におきましては、政府の経済政策や日銀の金融緩和政策等、各種政策の効果により、住宅需要は底堅く推移しておりますが、住宅一次取得者層の所得水準が低位で推移していることに加え、少子高齢化の進行に伴ったライフスタイルの変化など、住宅需要は多様化しております。また、住宅需要の中心価格帯も低価格帯へとシフトしており、今後もこの流れは継続するものと予想されます。

 このような状況の下、当社グループといたしましては、『お客様に選ばれる満足度No.1の住宅会社』を目指し、低価格・高品質の住宅を、お客様の求める地域で提供できるよう、事業分野毎の収益力向上を最優先課題として、更なる品質の向上、資材購買の改善等、生産管理体制を継続して強化するとともに、販売用不動産の仕入れ強化、販売エリアの拡大を推進してまいります。

 これらの実現にあたり、最も重要な人材の育成に努め、優秀な人材の採用を継続して行っております。

 当社グループの強みである地域に密着した情報収集力を活かして、上記施策を確実に実行することで、お客様満足向上と収益力強化の両面を達成し、長期的な企業価値の向上に繋げてまいります。

 

4【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

① 事業環境について

住宅・不動産関連事業は、顧客需要の動向に影響を受けやすい傾向にあります。顧客の需要は、景気、雇用、金利、地価、税制等の動向に左右されやすく、雇用不安、金利の上昇、住宅減税措置の縮小又は廃止、公的規制の強化等が発生した場合には、顧客の住宅購入意欲が衰え、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

② 法的規制等について

当社グループの属する住宅・不動産業界は、宅地建物取引業法、建築基準法、建設業法、都市計画法、土地区画整理法等の多くの法的規制を受けております。今後、これらの公的規制の改訂、新設、強化等がなされた場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

③ 分譲用地の取得について

当社グループの新築戸建分譲事業は、分譲用地の取得の成否が業績に影響を及ぼします。当業界においては同業者も多く、販売活動及び分譲用地仕入活動においても競争が発生いたします。現在のような厳しい販売環境の中、適正な利益と事業性を確保できる分譲用地の仕入れが想定どおりにできない事態が発生する場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

④ 有利子負債への依存について

 当社グループにおきましては、分譲用地取得資金等の運転資金を金融機関からの借入金に依存しております。このため、金融政策の動向・経済情勢等による市場金利の動向や資金調達環境等によっては、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

5【経営上の重要な契約等】

記載すべき事項はありません。

6【研究開発活動】

 記載すべき事項はありません。

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 当連結会計年度における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析は、以下のとおりであります。
 文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1)重要な会計方針及び見積り

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表を作成するにあたり重要な会計方針につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しているとおりであります。
 当社グループは、貸倒引当金、賞与引当金、製品保証引当金、たな卸資産の評価、税効果会計、固定資産の減損会計等について、過去の実績や現在の状況等から会計上の見積りを連結財務諸表に反映しておりますが、見積り特有の不確実性があるためこれらの見積りと実際の結果は異なる場合があります。

(2)当連結会計年度の経営成績の分析

 当連結会計年度の経営成績の分析については、「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (1)業績」をご参照ください。

(3)経営成績に重要な影響を与える要因について

 経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 4 事業等のリスク」をご参照ください。

(4)当連結会計年度の財政状態の分析

①財政状態の分析

(資産)

 当連結会計年度末における資産は8,544百万円となり、前連結会計年度末と比較して725百万円増加しました。主な内容は、仕掛販売用不動産561百万円の増加及びのれん180百万円の増加によるものであります。

(負債)

 当連結会計年度末における負債は6,646百万円となり、前連結会計年度末と比較して690百万円増加しました。主な内容は、長期借入金810百万円の増加、営業未払金68百万円の増加、未払金67百万円の増加、及び短期借入金226百万円の減少によるものであります。

(純資産)

 当連結会計年度末における純資産は1,898百万円となり、前連結会計年度末と比較して35百万円増加しました。主な内容は、親会社株主に帰属する当期純利益97百万円の計上による増加、及び剰余金の配当61百万円による減少であります。

②キャッシュ・フローの分析

 キャッシュ・フローの分析については、「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。