第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

(1)経営方針

 当社グル-プにおきましては、設立以来、住宅・不動産業界において、過去の慣習にとらわれずに新しい経営スタイルを確立すべく事業運営を行ってまいりました。

 経営理念として、「我々は、住宅産業を通じて価値創造し、人々に夢と希望の創出を永続することが、社会貢献であり、企業としての宿命であると考える。」を揚げ、お客様と共に栄える企業へ成長するとともに「お客様に選ばれる満足度No.1の住宅会社」を目指しております。

 現在では、関西、九州及び中部エリアで23拠点を展開し、地域密着スタイルの営業基盤の拡充が着実に進んでおります。グループ全体で、不動産仲介、新築戸建分譲、建設請負、損害保険代理、不動産賃貸の5つの事業を展開し、このシナジー効果を発揮して、お客様が一生涯にわたり安心して生活できる「住環境」をご提供してまいります。

 

(2)経営戦略

 当社グル-プにおきましては、基本戦略として、不動産仲介、新築戸建分譲、建設請負、損害保険代理、不動産賃貸の5つの事業分野の連携強化によるシナジー効果の最大化と、エリアを絞った地域密着の営業戦略のもと、各商圏でのマーケットシェアを高め、地域顧客の生涯顧客化による、長期的な収益モデルの構築を目指しております。

 このような戦略のもと、当社グループといたしましては中長期的な事業規模、事業領域の拡大を目標に、各事業の収益力向上に向けた施策を推進してまいります。

 当社グループの中核事業である不動産仲介事業におきましては、時代のニーズにあった「低価格の新築住宅」及び「優良な中古住宅」の流通を拡大するとともに、リフォーム需要の獲得を継続して強化し、新たなエリアへの進出も含め新規出店等を推進してまいります。

 新築戸建分譲事業におきましても、より安価でありながら高品質な住宅の提供が求められること、また、多様化する住宅ニーズに対応した、自由設計を中心とした分譲住宅の提供を進めてまいります。

 展開する5事業分野の連携強化により、シナジー効果を最大限発揮して、住まいに関する総合的なサービスを提供し、永続的な事業成長や企業価値の向上に努めたいと考えております。

 

(3)目標とする経営指標

 当社グル-プにおきましては、売上高経常利益率7%を経営目標としております。その目標達成のため、不動産仲介事業の手数料収益の拡大や新築戸建分譲事業の収益性、生産性の向上等、各事業の収益力向上策を推進すると共に、グループ全体として、利益の最大化が図れる事業展開を推進してまいります。

 

(4)会社の対処すべき課題

 日本の住宅・不動産業界におきましては、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、先行きについては不透明な状況が予想され、国内外経済をさらに下振れさせるリスクや金融資本市場の変動等の影響を注視する必要がありますが、住宅需要は底堅く推移しております。住宅一次取得者層の所得水準が低位で推移していることに加え、ライフスタイルの変化など、多様化する住宅需要に対応した高品質でより低価格な住宅の提供が求められており、今後もこの流れは継続するものと予想されます。

 このような状況の下、当社グループといたしましては、『お客様に選ばれる満足度No.1の住宅会社』を目指し、高品質・低価格の住宅を、お客様の求める地域で提供できるよう、事業分野毎の収益力向上を最優先課題として、更なる品質の向上、資材購買の改善等、生産管理体制を継続して強化するとともに、販売用不動産の仕入れ強化、販売エリアの拡大を推進してまいります。

 これらの実現にあたり、最も重要な人材の育成に努め、優秀な人材の採用を継続して行っております。

 当社グループの強みである地域に密着した情報収集力を活かして、上記施策を確実に実行することで、お客様満足向上と収益力強化の両面を達成し、長期的な企業価値の向上に繋げてまいります。

2【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

① 事業環境について

住宅・不動産関連事業は、顧客需要の動向に影響を受けやすい傾向にあります。顧客の需要は、景気、雇用、金利、地価、税制等の動向に左右されやすく、雇用不安、金利の上昇、住宅減税措置の縮小又は廃止、公的規制の強化等が発生した場合には、顧客の住宅購入意欲が衰え、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

② 法的規制等について

当社グループの属する住宅・不動産業界は、宅地建物取引業法、建築基準法、建設業法、都市計画法、土地区画整理法等の多くの法的規制を受けております。今後、これらの公的規制の改訂、新設、強化等がなされた場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

③ 分譲用地の取得について

当社グループの新築戸建分譲事業は、分譲用地の取得の成否が業績に影響を及ぼします。当業界においては同業者も多く、販売活動及び分譲用地仕入活動においても競争が発生いたします。現在のような厳しい販売環境の中、適正な利益と事業性を確保できる分譲用地の仕入れが想定どおりにできない事態が発生する場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

④ 有利子負債への依存について

 当社グループにおきましては、分譲用地取得資金等の運転資金を金融機関からの借入金に依存しております。このため、金融政策の動向・経済情勢等による市場金利の動向や資金調達環境等によっては、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

⑤ 新型コロナウイルス感染症の影響について

 当社グループでは、新型コロナウイルス感染症拡大のリスクに対応するため、感染拡大防止を最優先事項とし、在宅勤務や時差出勤の活用、対面営業においても感染防止対策を講じて新型コロナウイルスの影響最小化を図っておりますが、政府による緊急事態宣言が再度発出され営業活動に支障をきたすような場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

経営成績等の状況の概要

(1)財政状態及び経営成績の状況

 当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、社会経済活動の自粛により消費が大幅に縮小しております。政府の各種政策効果と海外経済の改善により、消費活動に一部持ち直しの動きが見られるものの、極めて厳しい状況にあります。先行きにつきましても、国内外における感染症の再拡大や金融資本市場の変動、米中関係の動向等が世界経済に与える影響等、不透明な状況が続いております。

 当社グループの属する不動産業界におきましては、継続する低金利環境を背景に、不動産需要は底堅く、不動産市況は堅調に推移しております。住宅需要につきましては、新設住宅着工戸数が減少し弱含みで推移する等、依然として厳しい事業環境となっておりますが、新しい生活様式に対する戸建住宅への関心の高まりもあって、一部で大きく持ち直しの動きが見られました。

 このような事業環境の下、当社グループは、継続して中長期的な成長に向けた事業展開を推進し、関西、九州、中部エリアにおける既存事業の収益力向上及びエリア内における更なるシェア拡大と、新たな事業領域への進出を図ってまいりました。

 当連結会計年度の業績につきましては、基幹事業である不動産仲介事業が堅調に推移したことに加えて、新築戸建分譲事業において、関西エリアの大規模分譲プロジェクト及び中部エリアでの販売が継続して好調に推移したことで、売上高につきましては前期を上回る結果となりました。また、営業利益以下各段階利益につきましても、新築戸建分譲事業における収益性向上に伴った粗利益額の増加により、前期を大きく上回る結果となりました。

 この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。

 a.財政状態

 当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ590百万円増加し、10,691百万円となりました。

 当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ135百万円増加し、8,039百万円となりました。

 当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ454百万円増加し、2,652百万円となりました。

 b.経営成績

 当連結会計年度の経営成績は、売上高12,163百万円(前期比16.8%増)、営業利益969百万円(同91.5%増)、経常利益915百万円(同101.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益559百万円(同105.6%増)となりました。

 

セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
 ①不動産仲介事業

 当社グループの中核事業と位置付けております不動産仲介事業におきましては、当社グループの地域密着戦略における要として、地域内情報の取得等他事業とのシナジー効果の最大化を目的として事業を展開いたしました。

 この結果、当事業の売上高は1,811百万円(前期比7.3%増)、セグメント利益457百万円(同25.8%増)となりました。

 

 ②新築戸建分譲事業

 新築戸建分譲事業におきましては、お客様ニーズにマッチした分譲住宅の供給を目標に事業を推進しております。当連結会計年度におきましては、関西エリアの大規模分譲プロジェクト及び中部エリアでの販売が好調に推移したことで売上高、利益面ともに増収増益となりました。

 この結果、当事業の売上高は8,886百万円(前期比20.6%増)、セグメント利益716百万円(同71.1%増)となりました。

 ③建設請負事業

 建設請負事業におきましては、注文住宅及びリフォームの請負事業を展開しております。

 この結果、当事業の売上高は1,128百万円(前期比19.5%増)、セグメント利益104百万円(同97.6%増)となりました。

 

 ④損害保険代理事業

 損害保険代理事業におきましては、不動産関連サービスから派生する火災保険及び地震保険等の代理店業務を行っております。

 この結果、当事業の売上高は87百万円(前期比17.6%増)、セグメント利益26百万円(同24.3%増)となりました。

 ⑤不動産賃貸事業

 不動産賃貸事業におきましては、関西圏を中心として主に住居用マンションやオフィスビルなどの賃貸不動産の仕入れ、賃貸及び販売に加えて、小規模賃貸アパートの開発及び販売を行っております。

 この結果、当事業の売上高は200百万円(前期比24.3%減)、セグメント利益93百万円(同14.8%増)となりました。

 ⑥介護事業
 介護事業におきましては、当社の完全子会社である株式会社ケアサービス友愛を通して、訪問介護サービス及び居宅介護サービスを提供しておりました(2020年10月末終了)。

 この結果、当事業の売上高は49百万円(前期比31.0%減)、セグメント損失5百万円(前年同期はセグメント損失0百万円)となりました。

 

(2)キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

当連結会計年度の現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、営業活動による資金の増加1,504百万円、投資活動による資金の減少354百万円、財務活動による資金の減少204百万円となり、資金は前連結会計年度末と比較して946百万円増加しました。この結果、当連結会計年度末の資金残高は3,882百万円となりました。

 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの増減要因は、以下のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果増加した資金は、1,504百万円(前期は354百万円の資金流出)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益894百万円及びたな卸資産の減少634百万円等によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果減少した資金は、354百万円(前期は55百万円の資金流出)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出371百万円及び有形固定資産の売却による収入22百万円等によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果減少した資金は、204百万円(前期は607百万円の資金流入)となりました。これは主に、長期借入れによる収入1,680百万円、短期借入金の純減額118百万円、長期借入金の返済による支出1,730百万円及び社債の償還による支出27百万円等によるものであります。

当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、資金需要のうち主なものは、分譲用地等の仕入資金であり、主に金融機関からの借入により調達しております。

なお、当連結会計年度末における借入金、社債及びリース債務を含む有利子負債の残高は6,554百万円(前連結会計年度末比0.0%増)となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は3,882百万円(同32.2%増)となっております。

受注及び販売の実績

(1)受注実績

 当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2020年1月1日

至 2020年12月31日)

受注高(千円)

前期比(%)

受注残高(千円)

前期比(%)

不動産仲介事業

新築戸建分譲事業

建設請負事業

1,098,463

115.8

144,971

83.0

損害保険代理事業

合計

1,098,463

115.8

144,971

83.0

(注)1.金額は販売価格によっております。

2.上記の金額には消費税等は含まれておりません。

3.上記のセグメントの建設請負事業以外につきましては、受注実績はありません。

 

(2)販売実績

 当連結会計年度の販売実績をセグメント別・地域別に示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2020年1月1日

至 2020年12月31日)

件数

前期比(件数)

金額(千円)

前期比(%)

 

大阪府

323

3

328,825

109.3

 

兵庫県

1

1

365

 

愛知県

818

85

1,185,212

109.2

 

福岡県

201

△12

295,748

97.9

 

佐賀県

1

1

1,174

不動産仲介事業

1,344

78

1,811,322

107.3

 

大阪府

154

48

4,839,055

147.5

 

兵庫県

△3

 

愛知県

102

△7

2,591,554

105.4

 

福岡県

53

△6

1,455,971

92.9

新築戸建分譲事業

309

32

8,886,580

120.6

 

大阪府

96

364,178

108.0

 

愛知県

828

177

638,088

132.4

 

福岡県

102

△12

125,846

100.7

建設請負事業

1,026

165

1,128,112

119.5

 

大阪府

45,885

136.3

 

愛知県

41,145

102.0

損害保険代理事業

87,030

117.6

 

大阪府

199,192

75.6

 

愛知県

1,728

85.6

不動産賃貸事業

200,919

75.7

介護事業

49,315

69.0

合計

2,679

275

12,163,281

116.8

(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

2.件数欄については契約件数を表示し、土地のみの販売も1件として記載しております。

3.地域別の分類は、物件の属する地域によって分類しております。

4.中古物件及び土地のみの販売は、新築戸建分譲事業に分類しております。

 

経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当連結会計年度における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析は、以下のとおりであります。
 文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

(1)重要な会計方針及び見積り

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表を作成するにあたり重要な会計方針につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しているとおりであります。
 当社グループは、貸倒引当金、賞与引当金、製品保証引当金、たな卸資産の評価、税効果会計、固定資産の減損会計等について、過去の実績や現在の状況等から会計上の見積りを連結財務諸表に反映しておりますが、見積り特有の不確実性があるためこれらの見積りと実際の結果は異なる場合があります。

(2)当連結会計年度の経営成績の分析

 当連結会計年度の経営成績の分析については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」をご参照ください。

(3)経営成績に重要な影響を与える要因について

 経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」をご参照ください。

(4)当連結会計年度の財政状態の分析

①財政状態の分析

(資産)

 当連結会計年度末における資産は10,691百万円となり、前連結会計年度末と比較して590百万円増加しました。主な内容は、現金及び預金947百万円及び土地229百万円が増加し、仕掛販売用不動産546百万円及びのれん68百万円が減少したこと等によるものであります。

(負債)

 当連結会計年度末における負債は8,039百万円となり、前連結会計年度末と比較して135百万円増加しました。主な内容は、長期借入金220百万円及び営業未払金33百万円が増加し、短期借入金118百万円が減少したこと等によるものであります。

(純資産)

 当連結会計年度末における純資産は2,652百万円となり、前連結会計年度末と比較して454百万円増加しました。主な内容は、親会社株主に帰属する当期純利益559百万円の計上による増加、及び剰余金の配当100百万円により減少したこと等によるものであります。

②キャッシュ・フローの分析

 キャッシュ・フローの分析については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 経営成績等の状況の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。

4【経営上の重要な契約等】

記載すべき事項はありません。

5【研究開発活動】

 記載すべき事項はありません。