第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 (1) 会社の経営の基本方針

当社グループは、経営理念である建築の技術者集団として「より良い家をより安く提供する」を基本方針として、 新しい価値を創造するトータルハウジングを目指してまいりました。
  当社グループは、堺市を中心とした南大阪地区を地盤に事業を展開して、土地の仕入、設備の調達、設計、施工、販売までを完結する一貫体制をとり、そこから生まれる「品質の良さ」+「価格の安さ」の住宅を提供する顧客第一主義に徹し、顧客の満足度を高め、社会的評価の高い企業となることに邁進してまいります。

 

 (2) 目標とする経営指標

当社グループは財務体質の強化と収益性の向上を経営目標としており、売上高総利益率15%以上を確保することを目標としております。
 当連結会計年度は16.9%でありました。

 

 (3) 中長期的な会社の経営戦略

当社グループは、堺市を中心とした南大阪地区を地盤として地元に密着した事業展開を行っております。今後とも地元密着路線を貫き、品質重視、安全性に重点を置いた住宅創りに専念し、顧客第一主義に徹した住宅販売の展開を図ってまいります。建売住宅事業における分譲用地の仕入については、利益率並びに立地等を考慮して、中型開発物件のみならず小型開発物件の情報収集にも注力しております。請負住宅事業においては、堺市にある展示場(住まい館)2店舗が独自性を発揮し、「直に見る安全性・高品質」を売り物に注文住宅・リフォームの受注増強を行う一方、建売住宅事業の販売促進ツールとしても活用を図ってまいります。請負住宅事業が建売住宅事業と合わせて当社グループの2本柱となるべく事業拡大を図ってまいります。また、不動産仲介部門におきましても、弊社物件のみならず、他社物件の仲介にも注力してまいります。これらの重点項目としては、次のとおりであります。
 

① 経営基盤の強化
・人材の確保・育成
 新卒者の定期採用・即戦力となる中途採用の継続ならびにOJTによる実務研修の実施
・内部統制の強化
 コンプライアンスの徹底ならびに信頼性のある財務報告を確保する体制の整備
・財務体質の強化
 在庫回転率のアップならびにコストダウンによる収益力の向上
 
② 戸建分譲住宅事業の強化
・堺市内のシェアアップ
・注文住宅における一般顧客に対する販売促進の強化
 
③ 販売子会社2社の強化
・営業店舗体制について
 現在3店舗体制となっています。
 競争意識を持たせ、各社の販売力強化を目指します。
・販売子会社営業担当者の営業力向上
 合同研修実施によるレベルアップ

 

 (4) 会社の対処すべき課題

当社グループが所属する不動産業界におきましては、同業者間の競争激化が進む中、顧客からは一層の高品質・低価格が要求されております。
 このような環境のもと、現在の当社グループ全体の基盤となる中核業務は、主に第一次取得者に対する分譲住宅の施工、販売業務であり、地元に密着した事業展開を行い、地域ナンバーワンを目指す方針であります。
 また、団塊世代の退職・少子化の問題に対応するため、一次取得者のみではなく二次取得者並びに富裕層に対する商品を開発・提供することを、重要な課題として取り組みを行っております。
 顧客の夢をいかに創造できるか、それを「家」という媒体にいかに特化できるかは、今後の大きな課題でありますが、それを実現するのは人材であり、会社の発展のためには人材の採用並びに育成が特に必要であると考えております。

 

2 【事業等のリスク】

当社グループの業績は、以下のように現在及び将来において様々なリスクの影響を受ける可能性があります。当社グループはこれらのリスク発生の可能性を十分に認識した上で、可能な限り発生の防止に努め、また発生した場合には的確な対応に努めていく所存です。なお将来に関する事項については本書提出日現在で判断したものであります。

 

(1) 小規模組織であることによるリスク

当社グループは小規模組織であり、今後の成長のために販売、仕入、開発、管理における優秀な人材の確保が必要なものと認識しておりますが、当社グループが必要とする人材を適時に確保できる保証はありません。また、当社グループが必要とする人材が適宜に採用できなかった場合あるいは、従業員数の増加に対して管理体制の構築が順調に進まなかった場合には、当社グループの業務に支障をきたす可能性があります。また人員増強、教育及びシステムなどの設備強化などに伴って、固定費の増加などから収益性の悪化を余儀なくされる可能性があります。

 

(2) 開発・販売地域が集中していることに関するリスク

当社グループの開発・販売地域は、堺市を中心とした南大阪地区に集中しております。同地域の景気が悪化した場合や同地域に重大な災害が生じた場合は、当社グループの経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(3) 用地取得に関するリスク

当社グループは前連結会計年度と同様に当連結会計年度以降においても建売住宅を主に事業展開していく方針であります。建売住宅に関しては見込生産を行っておりますので、その販売活動を順調に行なうとともに用地仕入れを大量に、かつ迅速に行なう必要があります。したがって、土地確保の成否、またその際の土地購入価格如何によっては当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4)景気動向・金利動向等によるリスク

建売住宅の売れ行きは、景気動向、金利動向、新規供給物件動向、不動産販売価格動向、住宅税制の影響を直接に受けるものであります。すなわち、景気の見通しの悪化や大幅な金利の上昇、住宅税制の変更・改廃等の諸情勢の変化によって購入希望者が購入を取止める等の現象が発生し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5) 市場競合状況によるリスク

当社グループは堺市を中心とした南大阪地区を主要エリアとして販売しておりますが、当該エリアは住宅購入者の人気が高い地域であるため、近時、新規参入の同業他社が多くなっております。

これにより土地の仕入額の高騰、販売価格の下落が起こり、販売競争激化のもとで、当社グループ全体での効率的な販売活動を行なうことが出来ない場合は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6) 有利子負債への依存度

当社グループは、建売住宅の土地取得資金を主に金融機関からの借入金により調達しているため、総資産額に対する有利子負債への依存度が、2018年3月期は21.6%、2019年3月期は22.0%の水準にあります。今後当社グループとしましては資金の調達手段の多様化に積極的に取り組み、自己資本の充実に注力する方針でありますが、現行の金利水準が変動した場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(7) 法的規制によるリスク

当社グループの属する不動産業界及び建築業界は、「宅地建物取引業法」、「国土利用計画法」、「都市計画法」、「建築基準法」、「建設業法」、「建築士法」、「住宅の品質確保の促進等に関する法律」等により法的規制を受けております。

事業活動上、「宅地建物取引業法」、「建築士法」、「建設業法」による行政府の免許等が必要であり、これらの法令で定める取消、欠格事由に該当する事実はありませんが、万一、法令違反等で取消等の処分を受けた場合は当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。

 

(8)業績の下半期への偏重傾向について

住宅販売業界では、「新年は新居で」「転校は新学期から」という購入者の心情が強いため、12月、3月に引渡し時期が偏る傾向があり、当社グループにおいても同様の傾向によりこれまで業績の下半期への偏重傾向が見られております。

当社グループは上半期での住宅引渡しに注力し、販売の平準化を目指しておりますが、税制問題その他の要因等により、状況によっては下半期への偏重傾向が高まる可能性があります。

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

  当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以  下、「経営成績等」という)の状況並びに経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

  なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

(1) 経営成績の状況

当連結会計年度におけるわが国経済は、政府の景気対策や金融政策の継続を背景に、企業収益や雇用・所得環境などが改善され、設備投資も増加して、景気は緩やかな回復基調にあります。

しかしながら、国内の政局動向や米国の政策動向などがわが国の経済を下押しする可能性があり、依然、景気の先行きは不透明な状況が続いております。

当社グループの属する不動産業界におきましては、土地価格の上昇や建築コストの高止まりなどの懸念材料はありますが、低金利の住宅ローンなどの後押しにより比較的穏やかな回復基調で推移いたしました。

このような環境下、当社グループは「より良い家をより安く提供する」という経営理念の基に、地域に密着し、高品質低価格な建売住宅を主幹事業として事業展開を図ってまいりました。
 これらの結果、当連結会計年度における売上高は3,047百万円(前年同期比13.1%減)、営業利益は169百万円(同比42.6%減)、経常利益は194百万円(同比37.5%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は134百万円(同比35.9%減)となりました。

 

当社グループにおけるセグメント別の経営成績は次のとおりであります。
・戸建分譲住宅事業
 戸建分譲住宅事業におきましては、土地と建物をセットで売る「建売住宅事業」と、「請負住宅事業」として当社以外の不動産業者からの「請負住宅」、一般顧客からの「注文住宅・リフォーム」を行っております。中でも建売住宅は良質な土地、品質重視の住宅に流行の建築デザインを施す基本方針で取り組み、お客様の満足度を高める当社グループの中核事業であります。


・不動産仲介事業
 不動産仲介事業におきましては、連結子会社が営業部門を担当しており、主として親会社である当社の建築した分譲住宅の販売仲介業務を展開しております。また、連結子会社各社に建売住宅の販売責任を持たせております。
 当社の経営理念である「快適な居住空間の提供をお手伝い」という基本方針に基づき顧客第一主義に徹し、地域に密着した宣伝・販売活動を行っております。

 

(売上高)

セグメントの名称

前連結会計年度

(自 2017年4月1日

至 2018年3月31日)

当連結会計年度

(自 2018年4月1日

至 2019年3月31日)

売上高(百万円)

構成比(%)

売上高(百万円)

構成比(%)

前年同期比
(%)

戸建分譲
住宅事業

建売住宅事業

2,162

61.6

2,169

71.2

0.4

請負住宅事業

1,267

36.1

809

26.6

△36.2

小計

3,429

97.7

2,978

97.8

△13.1

不動産仲介事業

78

2.3

68

2.2

△13.7

合計

3,508

100.0

3,047

100.0

△13.1

 

当連結会計年度は、戸建分譲住宅事業におきましては、耐震・制震、断熱などの付加価値化に注力し販売促進を行った結果、売上高は、2,978百万円(前連結会計年度3,429百万円)となり、前連結会計年度と比較し450百万円(前年同期比13.1%)の減収となりました。

また、不動産仲介事業におきましては、当社物件の販売戸数が減少したことに伴い、売上高は68百万円(前連結会計年度78百万円)となり、前連結会計年度と比較し10百万円(前年同期比13.7%)の減収となりました。

 

(売上総利益)

 当連結会計年度の売上総利益は、515百万円(前連結会計年度635百万円)となり、前連結会計年度と比較し119百万円(前年同期比18.8%)の減益となりました。

 

(営業利益)

 当連結会計年度の営業利益は、169百万円(前連結会計年度294百万円)となり、前連結会計年度と比較し125百万円(前年同期比42.6%)の減益となりました。

 

    (経常利益)

 当連結会計年度の経常利益は、194百万円(前連結会計年度310百万円)となり、前連結会計年度と比較し116百万円(前年同期比37.5%)の減益となりました。

 

(親会社株主に帰属する当期純利益)

 当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、134百万円(前連結会計年度210百万円)となり、前連結会計年度と比較し75百万円(前年同期比35.9%)の減益となりました。

 

受注及び販売の実績は次のとおりであります。

 

① 受注実績

 

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2018年4月1日

至 2019年3月31日)

受注高

受注残高

戸数

金額
(千円)

前年同期比
(%)

戸数

金額
(千円)

前年同期比
(%)

戸建分譲
住宅事業

建売住宅事業

62

1,927,622

△17.2

4

137,576

△63.8

請負住宅事業

35

633,439

△53.0

11

166,125

△51.4

不動産仲介事業

合計

97

2,561,061

△30.3

15

303,701

△57.9

 

(注) 1 金額は、販売価格によっております。

2 上記の金額には、消費税等を含んでおりません。

3 建売住宅事業は契約を以って受注としております。

4 受注高等の前年同期比が減少した主な要因は、販売用不動産(完成在庫)が減少したことなどによります。

5 請負住宅事業における「戸数」は少額のリフォーム工事等を含んでおりません。

 

 

②販売実績

 

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2018年4月1日

至 2019年3月31日)

戸数

販売高
(千円)

前年同期比
(%)

戸建分譲住宅事業

建売住宅事業

72

2,169,876

0.4

請負住宅事業

50

809,038

△36.2

不動産仲介事業

68,168

△13.7

合計

122

3,047,083

△13.1

 

(注) 1 上記の金額には、消費税等を含んでおりません。

2 建売住宅事業には、土地のみの販売(戸数8戸、販売高213百万円)等が含まれております。

3 請負住宅事業における「戸数」に関して、少額のリフォーム工事等を含んでおりません。

4 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合

相手先

前連結会計年度

当連結会計年度

販売高(千円)

割合(%)

販売高(千円)

割合(%)

㈱フェニックス

1,080,176

30.8

538,517

17.7

 

 

        

   (2) 財政状態の状況

2019年3月期における財政状態の分析は、以下のとおりであります。

 

(流動資産)

  当連結会計年度末における流動資産の残高は、3,418百万円(前連結会計年度末3,663百万円)となり、前連結会計年度末と比較して244百万円の減少となりました。これは仕掛販売用不動産が474百万円増加しましたが、受取手形・完成工事未収入金が355百万円、販売用不動産が296百万円減少したことなどによります。

 

(固定資産)

  当連結会計年度末における固定資産の残高は、1,101百万円(前連結会計年度末1,158百万円)となり、前連結会計年度末と比較して57百万円の減少となりました。これは投資有価証券が31百万円、建物及び構築物が13百万円、繰延税金資産が6百万円減少したことなどによります。

 

(流動負債)

 当連結会計年度末における流動負債の残高は、616百万円(前連結会計年度末889百万円)となり、前連結会計年度末と比較して273百万円の減少となりました。これは1年内返済予定の長期借入金が170百万円、未払法人税等が53百万円減少したことなどによります。

 

(固定負債)

 当連結会計年度末における固定負債の残高は、479百万円(前連結会計年度末571百万円)となり、前連結会計年度末と比較して91百万円の減少となりました。これは長期借入金が91百万円減少したことによります。

 

(純資産)

 当連結会計年度末における純資産の残高は、3,423百万円(前連結会計年度末3,360百万円)となり、前連結会

 計年度末と比較して62百万円の増加となりました。これは親会社株主に帰属する当期純利益134百万円の計上、その他有価証券評価差額金の減少額21百万円、配当金の支払い50百万円などによります。

 

 

  (3) キャッシュ・フローの状況

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、主として税金等調整前当期純利益184百万円、売上債権の減少額355百万円などにより資金を獲得いたしましたが、たな卸資産の増加額170百万円、法人税等の支払額93百万円などの結果、272百万円の収入(前期は568百万円の収入)となりました。

 

 (投資活動によるキャッシュ・フロー)
 当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出2百万円などの結果、0.4百万円の支出(前期は5百万円の支出)となりました。

 

 (財務活動によるキャッシュ・フロー)
 当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入れによる収入200百万円により資金を獲得いたしましたが、長期借入金の返済による支出461百万円、配当金の支払額50百万円、短期借入金の純減額28百万円の結果、340百万円の支出(前期は234百万円の支出)となりました。

 

以上の結果、現金及び現金同等物の期末残高は前期末に比べ68百万円減少し、1,302百万円となりました。

 

  (4) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

  ①経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の進捗状況

  当連結会計年度の売上高総利益率は16.9%となり、「目標とする経営指標」の15%以上を確保することができました。

  売上高につきましては、請負住宅事業が前連結会計年度を大きく下回り、次期も回復する見込みは少ないため、期末在庫戸数が増加している建売住宅事業を今後の土地仕入れも徹底し、売上増加に繋げていく所存であります。

 

 ②資本の財源及び資金の流動性

   当会計年度末において重要な資本的支出の予定はありませんが、今後、発生する土地仕入れや建築費用の支払に関しては、自己資金での対応を予定しております。

 

4 【経営上の重要な契約等】

建築請負契約

契約会社名

相手方の名称

契約の名称

契約内容

契約期間

当社

㈱フェニックス

取引基本契約

戸建住宅の建築請負

2005年7月締結

期間1年間自動更新

 

 

5 【研究開発活動】

特記すべき事項はありません。