文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
当第3四半期連結累計期間における世界経済は、世界的な原油安や中国経済の下振れに加え、米国FRBの利上げ実施等が世界の為替市場や株式市場に影響を与え、アジアを中心とした新興国の経済成長の鈍化を招きました。
また、欧州においてはテロ事件多発のなか、中東からの難民流入の増大によるEU各国の経済環境の違いも顕在化し、地政学的リスクの高まりが経済の不透明感を一層拡大させております。
一方で、アジア圏においてはTPP(環太平洋戦略的経済連携協定)の大筋合意やアセアン経済共同体の発足など、大国の思惑もあるとはいえ経済成長への光明となる可能性がある国際的な枠組みも始まりましたが、TPPの参加各国の国内承認もあり、予断を許さない状況です。
我が国経済においては、日経平均株価が昨年11月中旬をピークに下落し、本年2月中旬には15,000円台を割り込む事態となりました。その後は緩やかな回復傾向を示しているものの、資源安・円高に加え、マイナス金利の導入という日銀の金融政策の実施による金融機関の利益圧縮なども影響して景気動向は足踏み状態が続いており、経済の先行きはますます不透明感を増しております。
当社グループの事業領域であります不動産業界におきましては、マイナス金利が金融機関の融資姿勢に与える影響がいまだ不透明な状況のなか、東京圏での地価の上昇は続いており、2020年東京オリンピック・パラリンピックに向けて建設需要は拡大すると思われることから、今後も東京圏での不動産価格は上昇するものと思われます。
首都圏における分譲マンションは、2015年の年間販売戸数が前年比9.9%減と2年連続の減少となり、特に神奈川県・千葉県で大きく減少いたしました。1戸当たりの平均価格は前年比9.1%増と3年連続の上昇となり、これが販売戸数の減少に影響を及ぼしたものと考えられます。
当社グループの基軸事業である投資用ワンルームマンションの販売は、超低金利政策や相続税課税強化に対応した国内外投資家の旺盛な投資意欲に支えられ、賃料の上昇傾向も相まって販売は引き続き堅調に推移しておりますが、ホテル建設も加わった地価の上昇もあり、都心を中心とした用地確保の困難さは加速しており、先行きは依然として厳しい状況にあるものと思われます。
このような事業環境の下、当第3四半期連結累計期間におきましては、自社物件は前期からの継続物件2棟を含む投資用ワンルームマンション10棟の戸別決済並びに1棟販売により412戸を売上計上いたしました。また、他社物件の買取再販物件を1棟での販売を含め32戸の売上を計上したほか、1物件の土地転売をいたしております。
この結果、当第3四半期連結累計期間における当社グループの業績は、売上高11,059百万円(前年同四半期比8.2%増)、営業利益1,078百万円(前年同四半期比25.5%減)、経常利益850百万円(前年同四半期比32.6%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益553百万円(前年同四半期比31.1%減)となりました。
売上高が前年同期比で若干の増加であったのに比較して、営業利益・経常利益・親会社株主に帰属する四半期純利益が大きく減少したのは、前年同四半期には3月に竣工・計上した分譲物件「アジールコフレ新中野」を含む自社開発物件485戸の売上計上であったのに対し、前述いたしましたように当四半期では自社開発物件は412戸の計上にとどまり、利益率の低い買取再販物件32戸と土地転売1物件を含む売上計上であったことによる売上総利益率の大幅な減少に加え、昨年6月に本社を移転したことによる地代家賃、昨年3月に設立した子会社を含む人件費、株主数増加による代行手数料及び租税公課等の増加により販管費が前年同四半期比で230百万円増加したことにより、営業利益は大きく減少いたしました。第4四半期において、売上高が前年通期に比較して5,000百万円増加することに加え、第4四半期計上物件に国内外投資家への1棟販売が2物件あることから、各利益率は若干良化し、通期業績は発表どおりとなる予定であります。
各事業内容別の業績は以下のとおりであります。なお、当社グループは、「第4 経理の状況 1 四半期連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」に記載のとおり、投資用・分譲用マンションの開発・仕入及び販売を主体とする不動産事業の単一セグメントであるため、不動産事業内容別に記載しております。
(不動産開発販売)
投資用ワンルームマンションの売却により、不動産開発販売の売上高合計は9,457百万円(前年同四半期比6.5%減)となりました。
(不動産仕入販売)
買取再販の売却により、不動産仕入販売の売上合計は1,514百万円(前年同四半期の売上高はありません。)となりました。
(その他)
不動産仲介及び不動産賃貸業等により、その他売上高合計は87百万円(前年同四半期比22.3%減)となりました。
当第3四半期連結会計期間末の総資産残高は、前連結会計年度末に比べ4,814百万円増加し、20,390百万円となりました。これは主として、販売用不動産が1,925百万円、仕掛販売用不動産が2,560百万円、有形固定資産が532百万円それぞれ増加する一方で、現金及び預金が321百万円減少したことによるものであります。
負債は、前連結会計年度末に比べて4,613百万円増加し、15,108百万円となりました。これは主として、買掛金が681百万円、短期借入金が807百万円、1年内返済予定の長期借入金が1,297百万円及び長期借入金が1,533百万円それぞれ増加する一方で、未払法人税等が491百万円減少したことによるものであります。
純資産は、前連結会計年度末に比べて200百万円増加し、5,282百万円となりました。これは主として、親会社株主に帰属する四半期純利益を553百万円計上する一方で、374百万円の利益剰余金の配当を実施したことによるものであります。
当第3四半期連結累計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前期末に比べ315百万円減少し、2,335百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により支出した資金は、3,139百万円(前年同四半期は624百万円の支出)となりました。これは主に、税金等調整前四半期純利益の計上及び仕入債務が増加する一方で、たな卸資産の増加や法人税等の支払により資金が減少したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により支出した資金は、529百万円(前年同四半期は555百万円の支出)となりました。これは主に、投資有価証券の売却により資金が増加する一方で、有形固定資産の取得により資金が減少したことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により獲得した資金は、3,353百万円(前年同四半期は1,670百万円の獲得)となりました。これは主に、社債の発行や不動産開発事業に関する新規借入金の調達により資金が増加した一方で、販売用不動産の売却に伴う長期借入金の返済や配当金の支払により資金が減少したことによるものであります。
当第3四半期連結累計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
当第3四半期連結累計期間において、該当事項はありません。