第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

「企業内容等の開示に関する内閣府令の一部を改正する内閣府令」(2019年1月31日内閣府令第3号)による改正後の「企業内容等の開示に関する内閣府令」第二号様式記載上の注意(30)の規定を当事業年度に係る有価証券報告書から適用しております。

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

 (1) 経営方針

 当社グループは、「人々の安全で快適な『くらし』の提案を行い、豊かで健全な社会の実現を目指す」ことを企業理念としております。

その企業理念の下、投資用ワンルームマンションの開発・1棟販売を中心とした事業活動を行い、事業を通して社会の発展に寄与するとともに、持続的な成長と企業価値の向上を図ることにより、ステークホルダーに貢献することを経営の基本方針としております。

 

 (2) 経営戦略

 当社グループの基軸事業である投資用ワンルームマンションの市場は、高齢化による単身世帯の増加や東京圏への単身者の人口流入の継続並びに外国人労働者の増加などにより、賃貸・実需とも堅調に推移するものと考えております。また、将来の資産形成や相続税対策に対応できる堅実な運用商品としての社会的関心もあり、購入者層の一層の拡大が見込まれるものと考えております。

 こうした見通しの下、当社グループは、今後も投資用ワンルームマンションの開発・1棟販売を中心とした不動産開発販売を基軸事業として、経営基盤を拡充し、安定的な収益の向上に努めてまいります。

 投資用ワンルームマンションにつきましては、利回り商品としてだけではなく、将来の資産形成や相続税対策などへの対応策として、また、人口流入の続く東京23区における受け皿として考えており、今後も東京23区にこだわり投資用ワンルームマンションの開発に尽力してまいります。

また、当社グループの経営資源に見合ったホテル事業などの新規事業にも積極的に取り組んでまいります。

 

 (3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 当社グループは、安定的な収益を確保し、持続的な成長を図り、株主への利益還元を安定的に行うことを基本方針に売上総利益率を重視しております。

 

 

 

 (4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の対処すべき課題

当社グループは、安定的な収益を確保し、持続的な成長を図るため、経営環境の変化に対応しつつ、以下の課題に取り組んでまいります。

①コンプライアンスとコーポレートガバナンス・コードの基本原則遵守の経営

当社グループは、コンプライアンスとコーポレート・ガバナンスがこれからの企業経営において非常に重要であることを強く認識し、コンプライアンスを遵守した経営を推進いたします。また、不正を防止する内部統制システムの整備・充実を図るとともに、コーポレート・ガバナンスの強化に努め、コーポレートガバナンス・コードの基本原則に基づく、健全で効率的な経営を行うよう一層の努力をしてまいります。

②利益率の維持・向上のための競争力のある事業用地の取得
  日本全体としては人口減少問題を抱えるなかで、東京圏への人口流入は続くという環境の下、更なる開発に意欲をみせる不動産業界に加え、2020年オリンピック・パラリンピック後も増加すると思われる訪日外国人への対応を急ぐホテル業界の土地取得意欲は強く、開発用地取得競争は続くものと認識いたしております。

   こうした状況の下で、安定的な収益を確保するためには、更なる土地の選別と開発物件の差別化が最重要課題であると認識しております。

   当社グループは、優秀な仕入要員の採用を進めるほか、用地情報収集能力・用地情報チャネルの拡充、事業用地の価値を高めるプラン設計などに注力してまいります。

③販売先並びに不動産開発事業の多様化
 当社グループの基軸事業である投資用ワンルームマンションの開発・1棟販売(卸売)は、土地価格の高騰や労務費を中心とする建築コストの上昇による売上総利益率の低下に直面しております。これに対応するため、従来からの卸先であるマンション販売会社だけではなく、国内外の投資家や相続税対策を含む様々な目的で不動産を活用する日本の富裕層、人員確保のための社宅や寮を再度必要とするようになった事業法人など、多方面への販売チャネル確保に注力してまいります。

  新たに始めましたホテル開発により、当社設立以来一貫した販売先であるレジデンス関連業者だけでなく、ホテル・サービス業界へも販売先を多様化いたします。

  また、将来的には他社との共同事業並びに不動産の流動化等を含む不動産開発事業の多様化を図ってまいります。

④経済の大規模な変動に耐えうる企業価値の向上と財務体質の一層の強化

  当社グループは、現在の世界情勢並びに日本経済の動向を注視し、将来の大規模な経済変動に耐えうる企業であるためには、一層の企業価値の向上と、財務体質の強化が必要であると認識いたしております。前回の大変動でありましたリーマンショックにおいて多くの不動産関連企業が破綻する中を耐え抜いた経験により、キャッシュポジションと担保物件の重要性を認識いたしました。当社グループは、財務体質のあり方について検討を重ねており、次の大変動の後に訪れる大きなチャンスをつかめる企業へと変貌してまいります。

 

2 【事業等のリスク】

「企業内容等の開示に関する内閣府令の一部を改正する内閣府令」(2019年1月31日内閣府令第3号)による改正後の「企業内容等の開示に関する内閣府令」第二号様式記載上の注意(31)の規定を当事業年度に係る有価証券報告書から適用しております。

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事業のうち、経営者が連結会社の財務状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 経済情勢の変動について

当社グループの主要事業である不動産開発事業は、景気動向・金利動向・不動産需要動向・住宅税制等各種税制の影響を受けやすく、景気の急速な悪化や大幅な金利上昇、需給悪化による販売価格の下落、住宅税制や建築基準法令の変更・改廃等によって、販売先の需要動向が変化した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

また、金融市場の混迷並びに先行き不透明感により、ローン構築の不成立や顧客購入意欲の低下の可能性があり、販売価格や保有不動産の評価を下げる必要があるなど、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループでは、当該リスクの対応策として、景気動向・金利動向等のモニタリング、販売先の財務状況管理、各種法令の改廃情報の取得等を十分に行った上で開発・販売計画を策定しており、建築確認が下りた開発物件は速やかに販売先を選定し、売買契約を締結するよう努めております。

 

(2) 事業用地の仕入について

① 事業用地の取得について

当社グループでは、東京23区の駅10分以内という利便性、人気とも高い事業用地を求めておりますが、他社との競合や価格の上昇等によって用地の取得が計画通りに行えない場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループの持続的な成長のためには、安定的な用地取得は不可欠であり、当該リスクの対応策として、既存情報取得先との関係強化及び新規情報取得先の開拓を行っております。

 

② 土壌汚染等によるリスクについて

当社グループは用地仕入れに際し、土壌汚染・地中埋設物・埋蔵文化財・産業廃棄物の地中廃棄物等によるコスト排除を明確にするため、事前調査を徹底し、売買契約においても原則としてこれらのコストを売主負担としてまいりましたが、現在は開発用地獲得を優先することにより、同コストは当社負担となっており、想定外の土壌汚染問題等が発生した場合、処理費用が追加発生することにより、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3) 特定取引先との取引集中に係るリスクについて

① アウトソーシングに係るリスクについて

当社グループは、アウトソーシングを最大限活用した少人数体制を経営の基本方針としており、当連結会計年度においても、株式会社合田工務店への建築工事のアウトソーシングが集中しております。当社グループと同社との取引関係に急激な変化が生じた場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループでは、当該リスクの対応策として、建築工事の新たなアウトソーシング先を開拓しており、過度な集中とならないよう努めてまいります。

 

② 販売先に係るリスクについて

当社グループは、当連結会計年度における開発物件の30%以上を株式会社明和並びに株式会社アセットリードの2社に販売しております。当社グループと両社は安定的な取引関係にあり、今後もその取引関係に急激な変化はないと考えておりますが、当社グループの主たる販売先である両社に不測の事態が発生した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループでは、当該リスクの対応策として、従来からの専有卸先である両社だけではなく他のマンション販売会社及びエンドユーザーやファンド等、多方面への販売チャンネル確保に注力してまいります。

 

(4) 販売に関連するリスクについて

① 販売用不動産の売却可能性について

当社グループの開発プロジェクトにおいて販売先との売買契約締結が長引いた場合、その間に不動産市況の急激な悪化等により売却可能性に問題が生じ、評価損の計上ひいては在庫が滞留するリスクがあります。

また、分譲マンションにおいては、エンドユーザー向けの分譲となるため、景気の変動等により売却可能性に問題が生じ、評価損の計上ひいては在庫が滞留するリスクがあります。

投資用ワンルームマンションに関しては景気変動を勘案しながら、用地購入から設計確認までの期間を短縮し、販売先との売買契約を最短にするよう努力をしてまいります。

また、分譲マンションに関しましては、景気変動の可能性のある時期においての開発を抑制しております。

 

② 営業エリアに関連するリスクについて

当社グループでは、営業エリアを原則東京23区駅10分以内に特化したことで、不動産需要の減少に対して相対的に影響を受けにくい地域で事業を行っておりますが、同地区において自然災害やテロなどの不測の事態が発生した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5) 賃貸用不動産に関連するリスクについて

当社グループは、賃貸収益の獲得を目的として、当社グループ開発物件並びに他社開発賃貸用不動産を保有しております。景気変動により、当該資産の時価の変動に伴う評価の下落が生じた場合、並びに賃貸物件の空室率の極度な増加が発生した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6) 借入金への依存に関連するリスクについて

① 金利の上昇リスクについて

当社グループは、事業資金を金融機関からの借入により調達しており、当連結会計年度末における総資産額に占める有利子負債の割合は、59.5%と高水準であります。したがいまして、金融情勢の変化により金利水準が上昇した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

② 調達のリスクについて

当社グループは、用地仕入れに際し、その資金を金融機関による間接金融に負っております。

金融機関の不動産融資の姿勢に変化が発生した場合は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループは、資金調達に際して、特定の金融機関に依存することなく、多数の金融機関と良好な関係を構築する一方で、新たな金融機関との新規取引による間接金融の拡大、エクイティ等の直接金融での資金調達を実施し、資金調達の円滑化と多様化に努めております。

 

(7) 設計・建築工事について

当社グループは、意匠設計並びにプラン設計以外を設計事務所並びに建設会社等にアウトソーシングしております。設計会社並びに建設会社の選定から工程の進捗に至るまで、入念にアウトソーシング先の管理をしておりますが、アウトソーシング先の倒産や工事中の事故などが発生した場合に、工事の遅延・中止・建築費用の上昇などにより、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループでは、当該リスクの対応策として、アウトソーシング先の財務調査を継続的に行っており、新たな工事の発注先を選定する際には反社会的組織との関連調査並びに財務調査も実施して決定しております。

 

(8) 物件の引渡し時期について

当社グループの不動産開発事業において、売上計上は物件引渡しによって行われます。このため、天候不順や自然災害並びに建設会社の人手不足などによる工期遅延により、引渡時期が決算期を越えて遅延する場合は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、販売会社との売買契約につきましても、竣工引渡後4ヶ月後決済(ただし戸別決済に応じる)となっておりますことから、決算期に跨る売買契約における計上戸数については当社グループでのコントロール下にはありませんので、販売会社の販売状況によっては、当社グループの当該決算期業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(9) 人材確保について

当社グループは、事業用地の仕入・設計・施工監理・自治体との調整及び近隣との調整や竣工マンションの1棟販売など、専門的な知識・経験及び資格が要求されることから、人材の獲得・育成が重要であると認識しております。しかしながら、優秀な人材の確保・育成が計画通りに進行しない場合、もしくは保有人材の流出が大規模に発生した場合は、当社グループの今後の事業運営及び事業計画に影響を及ぼす可能性があります。

 

(10) 法的規制について

当社グループの事業は、「建築士法」・「宅地建物取引業法」・「金融商品取引法」・「マンションの管理の適正化の推進に関する法律」等により、法的規制を受けております。

また、当社グループの事業においては、事業活動に際して、以下の免許、許認可等を受けております。当社グループは、これまでにこれら法的規制によって重大な影響を受けたことはありませんが、今後新たな規制の制定や改廃が行われた場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
 また、今後何らかの理由により免許等の取消・更新・欠格による失効等の事象が発生した場合には、当社グループの事業活動に支障をきたすとともに、業績に影響を及ぼす可能性があります。

許認可等の名称

会社名

許認可番号等
有効期間

規制法令

免許取消
条項等

一級建築士事務所登録

株式会社アーバネットコーポレーション

東京都知事登録 第42424号
2017年9月10日
~2022年9月9日

建築士法

第26条等

宅地建物取引業者免許

株式会社アーバネットコーポレーション

東京都知事(5)第75706号
2017年10月18日
~2022年10月17日

宅地建物取引業法

第66条等

株式会社アーバネットリビング

東京都知事(1)第97760号
2015年4月25日
~2020年4月24日

第二種金融商品取引業登録

株式会社アーバネットコーポレーション

関東財務局長(金商)第1178号

金融商品取引法

第52条等

マンション管理業者登録

株式会社アーバネットリビング

国土交通大臣(1)第034154号
2015年3月19日
~2020年3月18日

マンションの管理の適正化の推進に関する法律

第83条等

 

なお、最低住戸面積の引き上げ等ワンルームマンションの建設を規制する条例等が制定された場合、当社グループの事業に影響を及ぼす可能性があります。

 

(11) 個人情報の漏洩について

当社グループの基軸事業である投資用ワンルームマンションの開発・1棟販売は卸売業であることから、従来、個人情報については多く保有しておりませんでしたが、小売りを中核とする子会社設立を機にマンション管理・賃貸管理並びに中古分譲マンションの買取再販による戸別販売の拡大により個人情報の保有が増加しております。何らかの事由により当社グループ保管の個人情報が漏洩した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループでは、当該リスクの対応策として、セキュリティ対策、役職員への教育等の諸施策を実施しております。

 

(12) 訴訟等の可能性について

当社グループは、投資用ワンルームマンションの開発を事業の基幹としております。当社は、コンプライアンス委員会の設置・従業員並びに近隣対策会社等への啓蒙活動や近隣住民との対話回数の増加等により、訴訟等の発生を最大限回避する企業努力を行っておりますが、開発エリアを東京23区駅10分以内に特化していることから、近隣住民からの苦情等を完全に排除することは難しく、法令にもとづいて実施しているとはいえ、開発用地にある既存建物の解体やマンション建設に関連する騒音・電波障害・日照問題・景観変化等の近隣住民等からのクレーム等に起因する訴訟及びその他の請求が発生する可能性があります。

また、当社も設立20年を経過し、当社グループが過去に販売した物件における瑕疵の発生も可能性があります。
 これらの訴訟等の内容及び結果によっては、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
 現在、当社は、1プロジェクトにおいて訴訟案件を抱えており、顧問弁護士と相談をしつつ、誠実に対応いたしております。

 

(13) その他について

当社グループは、事業展開上様々なリスクがあることを認識し、それらを最大限の努力で回避するとともに、発生したリスクへの対策を十分に行うよう努めております。しかしながら、事業遂行に当たり、予期できぬ事態が発生した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績の状況の概要

① 財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度における当社グループの業績は、売上高200億84百万円(前期比24.9%増)、営業利益21億48百万円(前期比28.7%増)、経常利益19億13百万円(前期比32.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益13億10百万円(前期比32.5%増)となり、当期売上高は200億円を超えるとともに、総資本300億円、現預金50億円以上という当初目標も果たすことができました。

これは、当社グループの主要事業領域である東京都心の投資用ワンルームマンション市場において、地価高騰並びに建築コストの高止まりによる販売原価の上昇に伴う利益率低下傾向の中、東京23区、駅10分以内という厳しい開発立地にこだわり、投資用ワンルームマンションの開発1棟販売という当社基本ビシネスモデルが、利回り低下の現状においても、政府の低金利政策の継続、将来不安を抱えた若年層の不動産投資意欲、相続税対策を目的とした富裕層による需要、潤沢な資金を蓄えたファンド・リートにより不足する収益物件への需要がマッチしたことによるものであります。

各事業内容別の業績は以下のとおりであります。

なお、当社グループは投資用・分譲用マンションの開発・仕入及び販売を主体とする不動産事業の単一セグメントであるため、不動産事業内容別に記載しております。

 

 (不動産開発販売)   
  投資用ワンルームマンション14棟650戸、アパート2棟18戸、テラスハウス1棟3戸並びに用地転売3件の売却により、売上高合計は193億92百万円(前連結会計年度比25.5%増)となりました。

 

 (不動産仕入販売)
  中古分譲マンションの買取再販(7戸)により、不動産仕入販売の売上高合計は2億50百万円(前連結会計年度比15.1%増)となりました。

 

 (その他)

   不動産仲介及び不動産賃貸業等により、その他の売上高合計は4億40百万円(前連結会計年度比5.0%増)となりました。

 

当連結会計年度末における財政状態については、総資産が、前連結会計年度末に比べ19億39百万円増加304億67百万円、総負債が、前連結会計年度末に比べ10億26百万円増加221億3百万円、純資産が、前連結会計年度末に比べ9億13百万円増加83億63百万円となりました。

 

(流動資産)

当連結会計年度末における流動資産は、前連結会計年度末に比べ18億10百万円増加し、248億72百万円となりました。これは主として、現金及び預金が10億73百万円並びに棚卸資産が6億37百万円増加したことによるものであります。


(固定資産)

当連結会計年度末における固定資産は、前連結会計年度末に比べ1億28百万円増加し、55億94百万円となりました。これは主として2020年5月竣工予定のホテルの建設仮勘定が1億81百万円増加したことによるものであります。

 

  (流動負債)

 当連結会計年度末における流動負債は、前連結会計年度末に比べ26億65百万円増加し、135億8百万円となりました。これは主として堅調な売上げに対する用地仕入の厳しさにより、シンジケートローンを中核とする短期借入金並びに一年内返済予定の長期借入金が増加したことによるものであります。

 

 (固定負債)

当連結会計年度末における固定負債は、前連結会計年度末に比べ16億39百万円減少し、85億94百万円となりました。これは主として長期借入金が16億24百万円減少したことによるものであります。

 

  (純資産)

 当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末に比べ9億13百万円増加し、83億63百万円となりました。これは主として利益剰余金が9億7百万円増加したことによるものであります。

 

② キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、堅調な売上げに対して、開発用地の仕入が大手不動産業者の東京一極集中回帰による狭小地への参入に加え、活発なオフィス需要並びにホテル業界の参入により、開発用地の仕入が一層厳しさを増したことに伴う営業活動によるキャッシュ・フローのプラスと、財務活動によるキャッシュ・フローのマイナスの結果として、前連結会計年度末に比べ、10億73百万円増の52億95百万円となりました。

 

  (営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において営業活動による資金の増加は、20億43百万円(前連結会計年度は16億円の減少)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益の計上によるものであります。

 

  (投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において投資活動による資金の減少は、1億67百万円(前連結会計年度は13億88百万円の減少)となりました。これは主に、有形固定資産の取得によるものであります。

 

  (財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において財務活動による資金の減少は、8億1百万円(前連結会計年度は31億6百万円の増加)となりました。

これは、堅調な売上げによる長期借入金の返済が新規開発用地の購入に伴う借入金の調達を上回ったことによるものであります。

 

③ 生産、受注及び販売の実績

a. 生産実績

当社グループは、不動産開発事業を主体としており、生産実績を定義することが困難であるため、生産実績の記載はしておりません。

 

b. 受注の状況

当社グループは、受注生産を行っておりませんので、受注状況の記載はしておりません。

 

c. 販売実績

事業内容

内    訳

当連結会計年度
自  2018年7月1日
至  2019年6月30日

販売高(千円)

割合(%)

前年同期比(%)

不動産開発販売

マンション・戸建住宅の開発販売及び事業用地の仕入販売等

19,392,949

96.6

25.5

不動産仕入販売

中古マンションの仕入販売及び関連業務等

250,578

1.2

15.1

その他

不動産賃貸及び仲介業務等

440,600

2.2

5.0

合計

 

20,084,129

100.0

24.9

 

(注) 1.金額は販売価格によっております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

3.不動産開発販売における主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の販売高合計に対する割合は次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度
自  2017年7月1日
至  2018年6月30日

当連結会計年度
自  2018年7月1日
至  2019年6月30日

販売高(千円)

割合(%)

販売高(千円)

割合(%)

Ⅹ社

1,242,848

7.7

3,924,729

19.5

株式会社アセットリード

2,259,104

14.0

3,788,937

18.9

株式会社明和

2,795,763

17.4

3,016,748

15.0

Y社

2,938,372

14.6

株式会社レオパレス

2,176,047

13.5

Z社

1,827,204

11.4

株式会社シーラ

1,750,882

10.9

 

 

(注) 1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

    2.上記の金額には、不動産仕入販売、その他の事業の販売高は含まれておりません

   3.X社、Y社及びZ社と当社の間に守秘義務契約があるため、社名の公表は控えさせていただきます。

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

① 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般的に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しております。その作成には、会計方針の選択・適用、決算日における資産・負債の報告金額及び報告期間における収益・費用の報告金額に影響を与える見積りを必要とします。これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、見積り段階における正確性において、実際の結果と異なる場合があります。

当社グループは、特に次の重要な会計方針及び見積りが連結財務諸表に重要な影響を及ぼす事項であると考えております。

(たな卸資産の評価基準及び評価方法)

主なたな卸資産であります、販売用不動産、仕掛販売用不動産及び仕掛品の評価基準及び評価方法につきましては、個別法による原価法(貸借対照表価額は収益性の低下に基づく簿価切下げの方法により算定)を採用しております。

 

② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

      a. 売上高

当連結会計年度における売上高は、2018年12月13日に開示した久しぶりの業績予想の上方修正に記載の内容を超える200億84百万円と200億円を超える過去最高数値となりました。

これは、売却先の多様化を目指した結果として、供給物件が減少する中で収益物件としての投資用ワンルームマンション需要が旺盛であったことによるものと認識いたしております。

 

      b. 営業利益

当連結会計年度における営業利益は、21億48百万円と、売上高に沿って同じく予想数値を上回りました。

しかしながら、高騰を続ける開発用地価格や人員不足を主因とした建築価格の高止まりにより、当社が常に最重要指標とする売上総利益率は、残念ながら前年の17.8%から0.4ポイント低下した17.4%となりました。

これを、販売費・一般管理費の圧縮により、営業利益率を前年の10.4%から0.3ポイント向上させた10.7%としております。

これは、当社がアウトソーシングを最大限に活用した少人数体制としていることによる固定費の拡大抑制経営によるものではありますが、開発用地の更なる高騰と建築費の高止まりは今後も続くものと考えられ、売上総利益率の低下傾向は、一層の営業努力が必要であると認識いたしております。

 

      c. 経常利益

当連結会計年度における経常利益は、19億13百万円となりました。

当社は、開発プロジェクトにおける開発用地資金を金融機関からの間接金融によって賄っているため、開発プロジェクトの増加と建築工期を中心とした開発期間の長期化により、営業外費用である利息が増加いたします。

現在は、政府の超低金利政策により、大きな影響は見られておりませんが、金融機関の動向については、常に情報交換を続けております。

 

      d. 親会社株主に帰属する当期純利益

当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は、13億10百万円となりました。

これは、経常利益から法人税等を差し引いたものでありますが、前年と大きく変わったのは法人税等調整額が前年はプラスでしたが、当連結会計年度ではマイナスにふれたことが追加の要因となっております。

法人税等調整額は会計の世界に税務を入れ込む内容ですので、当社では利益配当金の計算に法人税等調整額の影響を省いております。

 

③ 資本の財源及び資金の流動性についての分析

当社グループの資金需要の主なものは、不動産開発事業における開発用地の取得及び建築工事代金等のプロジェクト資金であります。資金調達につきましては、各プロジェクトや物件ごとに取引金融機関より調達しており、調達コストの低減に留意しつつ、借入金並びに現預金の残高を検討材料としております。

また、資金の流動性における最大の項目である現預金については、当社は過去のリーマンショックの経験から、東京23区駅10分以内という当社開発用地における土地価格の下落率を最大35%と想定し、毎月の用地購入から売買契約締結前のたな卸不動産総額の35%を確保すると共に、2年分の固定経費を保持することを目安としております。

 

④ 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標

当社の経営方針・経営戦略並びに経営上の目標達成状況を判断する客観的な指標は売上総利益率であります。

当連結会計年度の実績値は、売上高、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益のいずれについても、2018年12月13日に開示いたしました「通期連結業績予想の修正に関するお知らせ」に記載しました上方修正数値を上回ることができました。

 

当連結会計年度における上方修正数値に対する実績の状況を示すと、次のとおりであります。

項目

 

売上高

 

(百万円)

 

営業利益

 

(百万円)

 

経常利益

 

(百万円)

親会社株主に

帰属する

当期純利益

(百万円)

1株当たり当期純利益

 

(円)

上方修正数値(A)

19,100

2,020

1,740

1,205

47.92

実績値(B)

20,084

2,148

1,913

1,310

52.09

差額 (B)-(A)

984

128

173

105

4.17

計画比(%)

   (B)/(A)

105.2

106.3

110.0

108.7

108.7

 

 

売上高が上方修正数値を上回った主因は、投資用ワンルームマンションの堅調な販売により、卸先の販売会社より、戸別決済による入金が見込み以上にあったためであります。

営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益が上方修正数値を上回った主因は、売上原価の上昇に対し、販売費及び一般管理費を抑えることができたことによるものであります。

 

4 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

5 【研究開発活動】

該当事項はありません。