第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)経営方針

 当社グループは、「人々の安全で快適な『くらし』の提案を行い、豊かで健全な社会の実現を目指す」ことを企業理念としております。

 この企業理念の下、投資用ワンルームマンションの開発・1棟販売を中心とした事業活動を行い、事業を通して社会の発展とサステナビリティを巡る課題解決に寄与するとともに、持続的な成長と企業価値の向上を図ることにより、ステークホルダーに貢献することを経営の基本方針としております。

 

(2)経営戦略

 当社グループは、今後も東京23区をメインの開発エリアとした投資用ワンルームマンションの開発・1棟販売を

基軸事業として、経営基盤を拡充し、安定的な収益の向上に努めてまいります。当社グループは物件ごとに地域性

を重視した外観やエントランス、機能性を重視した居住空間をデザインし、購入する方と居住する方双方の満足を

追求してまいります。

 さらに、販売先の多様化を目的としたホテル開発・販売等の新規事業にも市場動向を見極めながら取り組むとと

もに、戸数100戸以上の大型プロジェクトの推進、他社との共同事業、及び東京都心以外での開発も視野に入れ、

持続的な成長を図ってまいります。なお、ホテル事業につきましては、アフターコロナにおける国内旅行需要やイ

ンバウンドの拡大により、現保有・運営中のホテル客室稼働率と客室単価のバランスを見極めつつ、事業収益の最

大化に努めてまいります。

 

(3)経営環境

 当社グループの基軸事業である投資用ワンルームマンションの市場は、賃貸については、未婚化の進行や高齢化

による単身世帯の増加、各世代における単身者の都心再流入等により堅調に推移しており、都心の好立地で居住空

間の充実した物件に関しては、今後さらに人気が高まるものと考えております。

 また、実需については、企業による人員確保のための社宅需要や、若年層による将来の資産形成、富裕層の相続

税対策に対応できる堅実な運用商品として、購入者層の拡大を見込んでおります。さらに、東京23区においては国

内のファンドやリートに加え、円安を背景とした海外投資家の購入意欲は強まるものと思われます。

 このような要因により、低金利政策が継続するなかにおいては、販売面での底堅さは維持されるものの、仕入面においては、都心好立地の用地購入で競合が続き、価格も高止まりするため、困難な状況が続くと思われます。また、建設資材の価格や人件費の高騰により、今後工事原価が上昇するものと考えております。

 

(4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 当社グループは、安定的な収益を確保し、持続的な成長を図り、株主への利益還元を安定的に行うことを基本方針に、売上総利益率を重視しております。

 

(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当社グループは、安定的な収益を確保し、持続的な成長を図るため、経営環境の変化に対応しつつ、以下の課題に取り組んでまいります。

① コンプライアンスとコーポレートガバナンス・コード遵守の経営

当社グループは、コンプライアンスとコーポレート・ガバナンスが、これからの企業経営において非常に重要であることを強く認識し、コンプライアンスを遵守した経営を推進いたします。また、不正を防止する内部統制システムの整備・充実を図るとともに、サステナビリティを巡る課題解決とコーポレート・ガバナンスの強化に努め、コーポレートガバナンス・コードの基本原則に基づく、健全で効率的な経営を行うよう一層の努力をしてまいります。

 

② 利益率の維持・向上のための競争力のある事業用地の取得

 日本全体としては人口減少問題を抱えるなかで、大手不動産業者及び資金力のある開発業者等により、利便性の高い好立地の用地獲得競争は続くものと認識しております。

 こうした状況の下で安定的な収益を確保するためには、更なる土地の選別と開発物件の差別化が最重要課題であると認識しております。

 当社グループは、優秀な仕入要員の採用を進めるほか、新卒を含めた若手・中堅社員の育成に努めます。また、権利関係が複雑な都心の用地情報を収集・分析し、有効活用提案等を通じて権利関係を調整していく事業を拡充してまいります。

 

③ 販売先並びに不動産開発事業の多様化

 当社グループの基軸事業である投資用ワンルームマンションの開発・1棟販売(卸売)は、土地価格の高止まりや建設資材や人件費高騰等による建築コストの上昇に直面しております。

 これに対応するため、従来からの卸先であるマンション販売会社だけではなく、国内外の投資家や相続税対策を含む様々な目的で不動産を購入する日本の富裕層、人員確保のための社宅や寮を必要とするようになった事業法人、学生マンション業者等、多方面への販売チャネル確保に注力してまいります。

 また、当社グループは、設立以来、販売先がレジデンス関連業者に限られていたこともあり、販売先の多様化を図る目的でホテル事業に参入し、2020年10月より自社保有ホテルを運営しております。

 当社グループは、今後も他社との共同事業を含む不動産開発販売事業の多様化を図ってまいります。

 

④ 財務体質の一層の強化と持続的な成長に向けた取り組み

 当社グループは、ウクライナ紛争の長期化や、高インフレ並びに各国中央銀行による政策金利の上昇等、現在の世界情勢及び日本経済の動向を注視し、将来の大規模な経済変動に耐え得る企業であるためには、一層の企業価値の向上と、財務体質の強化が必要であると認識しております。

 当社グループは、リーマンショックにおいて多くの不動産関連企業が破綻する中を耐え抜いた経験により、キャッシュポジションと担保物件の重要性を認識したことから、2019年12月の増資や2020年3月の連結子会社による優先株式発行等により財務体質を強化いたしました。

 当社グループは今後も、既存事業の拡大を図るとともに、M&Aを含めた新規事業への取り組みを進め、企業価値向上と持続的成長の実現を進めてまいります。

 

2【サステナビリティに関する考え方及び取組】

 当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

 当社グループは、「人々の安全で快適な『くらし』の提案を行い、豊かで健全な社会の実現を目指します」という企業理念のもと、サステナビリティ経営に取り組んで収益に結びつけ、事業活動を通じて、持続的な成長を目指しております。当社グループは持続可能な社会の実現に貢献するために、以下のサステナビリティ基本方針を2021年11月18日に制定しており、企業価値の向上を目指してまいります。

 

1.事業を通じたサステナビリティへの取り組み

  事業活動を通じて環境をはじめ、貧困等の社会問題や、文化・芸術活動等の社会貢献活動に取り組みます。

2.ステークホルダーとの関係強化

  お客様、取引先、株主、投資家、従業員、地域社会などすべてのステークホルダーとの双方向のコミュニケーションを通じて関係性を強化し、事業活動を通じて当社らしい価値を創造し、持続可能な社会の実現に取り組みます。

3.社会からの信頼の確立

  コンプライアンスを遵守し、理想の住まいを開発・提供するとともに経営基盤を強化し、持続的な経済の発展に寄与することで、社会から高い信頼を得る経営に取り組みます。

 

(1)ガバナンス

 当社グループは、サステナビリティの視点を踏まえた経営を促進するため、2021年10月に当社管理本部長を委員長とする「サステナビリティ委員会」を設置いたしました。本委員会は、当社グループのサステナビリティについての取り組みについて討議を行い、取締役会へ提言並びに報告を行うこととしております。2023年6月期は、四半期ごとに4回開催され、サステナビリティに関する施策や進捗状況等について、2023年6月開催の定時取締役会にて報告を行っております。

 

(2)戦略

 当社グループは、サステナビリティへの取り組みに関して、当社企業理念を鑑み、4項目の重点課題を設けております。なお、詳細につきましては当社ホームページ(https://www.urbanet.jp/csr/sustainability/)をご覧ください。

① 理想の住まいの開発

主な取り組み事例として、定期的な居住者アンケートの実施・分析を踏まえた居住者スペースの絶えざる改善等を行っております。

② 芸術・美術活動への取り組み

主な取り組み事例として、若手芸術家の発掘・支援のため、美術・芸術を学ぶ学生限定の立体アートコンペ (AAC)を継続実施しております。

③ 環境等への取り組み

主な取り組み事例として、ZEH-Mマンション普及による脱炭素社会への貢献、アーバネット防災プログラムへの取り組みを通じた気候変動への対応等を行っております。

④ 魅力ある職場の実現

主な取り組み事例として、「健康優良法人2023」認定取得、各種研修体制の充実に取り組んでおります。

 

 また、当社グループにおける、人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針につきましては、当社経営指針に「顧客満足度を高めることを第一に考え、株主と従業員の幸せを追求します」「企業と企業、人と人とのネットワークを大切にし、互いに成長し共生することを経営の目的とします」としているとおり、社員の成長を経営の重要課題と位置づけ、各種研修の実施や女性幹部職員の登用並びに若手社員の育成に注力しております。従来から新卒社員研修、階層別研修、役員向け研修を実施してまいりましたが、今後につきましてはより社員の働き甲斐が向上するよう、人事制度や評価制度の見直しと体制整備を進めてまいります。

 

 

(3)リスク管理

 当社グループは、事業環境を取り巻くリスクに対応するため、管理本部長が委員長となり全本部長並びに全部室長をメンバーとするリスク管理委員会を設置しております。本委員会は年間2回、定期的に開催されており、全社的なリスクの共有並びに対策等について協議されております。なお、特にサステナビリティに関するリスク管理につきましては、四半期ごとに開催される「サステナビリティ委員会」にて協議がなされております。

 

(4)指標と目標

 当社グループでは、上記「(2)戦略」において記載した、人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針に係わる指標ついて、関連する指標のデータとともに、具体的な取り組みが行われているものの、連結グループに属する全ての会社の共通目標や会社ごとの目標は設定していないため、その具体的な目標設定につきましては、今後の課題として検討してまいります。

 

3【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事業のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

 当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期、当該リスクが顕在化した場合に当社グループの財政状態及び経営成績等の状況に与える影響については、合理的に予見することが困難であるため、記載しておりません。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)経済情勢の変動に係わるリスクについて

 当社グループの主要事業である不動産開発販売事業は、景気動向・金利動向・不動産需要動向・住宅税制等各種税制の影響を受けやすく、景気の急速な悪化や大幅な金利上昇、需給悪化による販売価格の下落、住宅税制や建築基準法等の変更・改廃等によって、販売先の需要動向が変化した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 また、金融市場の混迷及び先行き不透明感により、ローン構築の不成立や顧客購入意欲の低下の可能性があり、販売価格や保有不動産の評価を下げる必要がある等、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 当社グループでは、当該リスクの対応策として、景気動向・金利動向等のモニタリング、販売先の財務状況管理、各種法令の改廃情報の取得等を十分に行った上で開発・販売計画を策定しており、建築確認が下りた開発物件は速やかに販売先を選定し、売買契約を締結するよう努めております。

 なお、当社グループは2020年10月より東京・蒲田駅前にてホテルを運営しておりますが、景気が急速に悪化した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2)気候変動並びに自然災害に係わるリスクについて

 当社グループでは、開発エリアを主に東京23区としておりますが、従前から報告されている大地震発生のリスクに加え、ここ数年気候変動に起因すると思われる大型台風の直撃やゲリラ型豪雨が頻発する事例が発生しており、当社グループが開発途中の物件において、地盤への影響や建設中の建物の倒壊等のリスクがあり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 当社グループは、開発用地購入においてハザードマップの確認を義務づけており、建築途中の物件現場においては、作業員の安全に留意しつつ、台風や豪雨等の被害を最小限にとどめるよう必要な対策をいたしております。

 

(3)事業用地の仕入に係わるリスクについて

① 事業用地の取得について

 当社グループでは、東京23区の駅徒歩10分以内という利便性、人気とも高い事業用地を求めておりますが、他社との競合や価格の上昇等によって用地の取得が計画どおりに行えない場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 当社グループの持続的な成長のためには、安定的な用地取得は不可欠であり、当該リスクの対応策として、既存情報取得先との関係強化及び新規情報取得先の開拓を行っております。

 

② 土壌汚染等によるリスクについて

 当社グループは用地仕入に際し、土壌汚染・地中埋設物・埋蔵文化財・産業廃棄物の地中廃棄物等によるコスト排除を明確にするため、事前調査を徹底し、売買契約においても原則としてこれらのコストを売主負担としてまいりましたが、現在は開発用地獲得を優先する環境下のため、同コストは当社グループ負担となっており、想定外の土壌汚染問題等が発生した場合、処理費用が追加発生することにより、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4)特定取引先との取引集中に係わるリスクについて

① アウトソーシングに係わるリスクについて

 当社グループは、アウトソーシングを最大限活用した少人数体制を経営の基本方針としており、当連結会計年度においても、株式会社合田工務店への建築工事のアウトソーシングが集中しております。

 当社グループと同社との取引関係に急激な変化が生じた場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 当社グループでは、当該リスクの対応策として、建築工事の新たなアウトソーシング先を開拓しており、過度な集中とならないよう努めてまいります。

 

② 販売先に係わるリスクについて

 当社グループと開発物件の販売先は安定的な取引関係にあり、今後もその取引関係に急激な変化はないと考えておりますが、当社グループの主たる販売先に不測の事態が発生した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 当社グループでは、当該リスクの対応策として、マンション販売会社及び資産家やファンド等、多方面への販売チャネル確保に注力してまいります。

 

(5)販売に関連するリスクについて

① 販売用不動産の売却可能性について

 当社グループの開発プロジェクトにおいて販売先との売買契約締結が長引いた場合、その間に不動産市況の急激な悪化等により売却可能性に問題が生じ、評価損の計上ひいては在庫が滞留するリスクがあります。

 また、分譲マンションにおいては、エンドユーザー向けの分譲となるため、景気の変動等により売却可能性に問題が生じ、評価損の計上ひいては在庫が滞留するリスクがあります。

 投資用ワンルームマンションに関しては不動産市況等を勘案しながら、用地購入から設計確認までの期間を短縮し、販売価格とのバランスを取りつつ販売先との売買契約を最短にするよう努力をしてまいります。

 また、分譲マンションに関しましては、景気変動の可能性のある時期においての開発を抑制しております。

 

② 営業エリアに関連するリスクについて

 当社グループでは、営業エリアを主に東京23区の駅徒歩10分以内にしていることで、不動産需要の減少に対して相対的に影響を受けにくくなっておりますが、同地区においてテロ等の不測の事態が発生した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6)固定資産の減損に関するリスクについて

 当社グループは、不動産賃貸収益の獲得及び将来的な自社開発物件の確保を目的として、賃貸用不動産の保有及び効率的活用を進めておりますが、経済情勢や不動産市況の悪化により賃料水準の低下や空室率の上昇等、賃貸用不動産の収益性が低下した場合等には固定資産の簿価切下げに伴う損失が発生し、当社グループの業績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。

 また、当社グループは東京・蒲田駅前にホテルを保有していますが、新型コロナウイルス感染症の再拡大や経済情勢の悪化等により、ホテルの稼働率や1室あたりの客室単価が低下した場合等には固定資産の簿価切下げに伴う損失が発生し、当社グループの業績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。

 

(7)借入金への依存に関連するリスクについて

① 金利の上昇リスクについて

 当社グループは、事業資金を金融機関からの借入により調達しており、当連結会計年度末における総資産額に占める有利子負債の割合は、59.4%と高水準であります。

 従いまして、金融情勢の変化により金利水準が上昇した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

② 調達のリスクについて

 当社グループは、用地仕入に際し、その資金を金融機関による間接金融に負っております。

 金融機関の不動産融資の姿勢に変化が発生した場合は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 当社グループは、資金調達に際して、特定の金融機関に依存することなく、多数の金融機関と良好な関係を構築する一方で、新たな金融機関との新規取引による間接金融の拡大、エクイティ等の直接金融での資金調達を実施し、資金調達の円滑化と多様化に努めております。

 

 

(8)設計・建築工事について

 当社グループは、意匠設計及びプラン設計以外を設計事務所及び建設会社等にアウトソーシングしております。設計会社並びに建設会社の選定から工程の進捗に至るまで、入念にアウトソーシング先の管理をしておりますが、アウトソーシング先の倒産や工事中の事故等が発生した場合に、工事の遅延・中止、また、2022年2月に発生したロシアによるウクライナへの侵攻等によるサプライチェーンの混乱や円安を起因とした建築資材価格の高騰、並びに人件費等の上昇に伴い、工事費用が上がっていくことにより、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 当社グループでは、当該リスクの対応策として、アウトソーシング先の財務調査及び各種情報収集を継続的に行うとともに、工事の早期発注や建築資材の代替品の活用、調達先の多様化等を実施しております。

 

(9)物件の引渡し時期について

 当社グループの不動産開発販売事業において、売上計上は物件引渡しによって行われます。

 このため、建設業界の慢性的な人手不足、2024年4月からの働き方改革関連法の適用や天候不順、自然災害及び新型コロナウイルス感染症蔓延等を原因とした工期遅延により、引渡時期が決算期を越えて遅延する場合は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 販売会社との売買契約につきましても、竣工引渡後原則4ヶ月後決済(ただし戸別決済に応じる)となっておりますことから、決算期に跨る売買契約における計上戸数については、販売会社の販売状況によっては、当社グループの当該決算期業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(10)人材確保について

 当社グループは、事業用地の仕入・設計・施工監理・自治体との調整及び近隣との調整や竣工マンションの1棟販売等、専門的な知識・経験及び資格が要求されることから、人材の獲得・育成が重要であると認識しております。しかしながら、優秀な人材の確保・育成が計画どおりに進行しない場合、若しくは保有人材の流出が大規模に発生した場合は、当社グループの今後の事業運営及び事業計画に影響を及ぼす可能性があります。

 

(11)法的規制について

 当社グループの事業は、「建築士法」・「宅地建物取引業法」・「金融商品取引法」・「マンションの管理の適正化の推進に関する法律」・「賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律」・「旅館業法」・「公衆浴場法」・「温泉法」等により、法的規制を受けております。

 また、当社グループの事業においては、事業活動に際して、以下の免許、許認可等を受けております。当社グループは、これまでにこれら法的規制によって重大な影響を受けたことはありませんが、今後新たな規制の制定や改廃が行われた場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 また、今後何らかの理由により免許等の取消・更新・欠格による失効等の事象が発生した場合には、当社グループの事業活動に支障をきたすとともに、業績に影響を及ぼす可能性があります。

許認可等の名称

会社名

許認可番号等

有効期間

規制法令

免許取消

条項等

一級建築士事務所登録

株式会社アーバネットコーポレーション

東京都知事登録 第42424号

2022年9月10日

~2027年9月9日

建築士法

第26条等

宅地建物取引業者免許

株式会社アーバネットコーポレーション

東京都知事 (6)第75706号

2022年10月18日

~2027年10月17日

宅地建物取引業法

第66条等

株式会社アーバネットリビング

東京都知事 (2)第97760号

2020年4月25日

~2025年4月24日

第二種金融商品取引業登録

株式会社アーバネットコーポレーション

関東財務局長(金商)第1178号

金融商品取引法

第52条等

マンション管理業者登録

株式会社アーバネットリビング

国土交通大臣 (2)第034154号

2020年3月19日

~2025年3月18日

マンションの管理の適正化の推進に関する法律

第83条等

賃貸住宅管理業者登録

株式会社アーバネットリビング

国土交通大臣 (01)第001830号

2021年10月13日

~2026年10月12日

賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律

第23条等

 なお、最低住戸面積の引き上げ等ワンルームマンションの建設を規制する条例等が制定された場合、当社グループの事業に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

(12)個人情報の漏洩について

 当社グループの基軸事業である投資用ワンルームマンションの開発・1棟販売は卸売業であることから、従来より、個人情報については多く保有しておりませんでしたが、子会社設立を機に、マンション管理・賃貸管理及び中古分譲マンションの買取再販による戸別販売並びにホテル事業により個人情報の保有が増加しております。何らかの事由により当社グループ保管の個人情報が漏洩した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 当社グループでは、当該リスクの対応策としてセキュリティ対策、役職員への教育等の諸施策を実施しております。

 

(13)訴訟等の可能性について

 当社グループは、投資用ワンルームマンションの開発を事業の基幹としております。当社グループは、役職員及び近隣対策会社等への啓蒙活動や近隣住民との対話回数の増加等により、訴訟等の発生を最大限回避する企業努力を行っておりますが、開発エリアを主に東京23区の駅徒歩10分以内としていることから、近隣住民からの苦情等を完全に排除することは難しく、法令に基づいて実施しているとはいえ、開発用地にある既存建物の解体やマンション建設に関連する騒音・振動・電波障害・日照問題・景観変化等の近隣住民等からのクレーム等に起因する訴訟及びその他の請求が発生する可能性があります。

 当社は設立から25年以上が経過し、当社グループが過去に販売した物件における瑕疵の発生も可能性があります。

 また、マンション管理・賃貸管理事業においても入居者等からのクレームや賃料滞納等に起因する訴訟及びその他の請求が発生する可能性があります。

 これらの訴訟等の内容、結果、対応によっては、レピュテーションリスクが生じる可能性があり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(14)ホテル事業について

 2020年10月に東京・蒲田駅前に開業したホテルにつきましては、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う国や都からの各種発令により、ホテル運営は極めて厳しい状況が続きましたが、新型コロナウイルス感染症が収束に向かうとともに、収支は着実に改善しております。

 しかしながら、今後の新型コロナウイルス感染症の拡大を含め、予期せぬ事態が発生した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(15)新型コロナウイルスの感染拡大について

 当社グループでは、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、従業員及び取引先の安全を第一に考え、時差出勤やテレワーク・web会議を可能とするIT環境の整備を完了しております。また、新型コロナウイルス感染症の位置付けが5類感染症に引き下げられましたが、アウトソーシング先である設計事務所並びに建設会社に対しては、引き続き感染予防の徹底を依頼してまいります。

 なお、当社グループの開発現場において新型コロナウイルスの感染者が発生した場合には、工事の一時的な停止等により竣工時期が遅延する可能性があり、当社グループ業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(16)その他について

 当社グループは、事業展開上様々なリスクがあることを認識し、それらを最大限の努力で回避するとともに、リスクが発現した場合に備えて対策を十分に行うよう努めております。

 しかしながら、事業遂行に当たり、予期できぬ事態が発生した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

① 財政状態及び経営成績の状況

 当連結会計年度における当社グループの業績は、売上高202億64百万円(前連結会計年度比3.4%増)、営業利益24億29百万円(同9.3%増)、経常利益21億39百万円(同7.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益14億47百万円(同10.1%増)となり、いずれの数値も、期初の業績予想数値を上回ることができました。

 これは、当社グループが主に不動産事業において、「ものづくり」にこだわり、東京23区、駅徒歩10分圏内での投資用ワンルームマンション開発・1棟販売という独自のビジネスモデルを主軸としていることに加え、建築コストの上昇や、繰り返されるコロナ禍の波の中においても、将来不安を抱えた若年層の不動産投資意欲、相続税対策を目的とした富裕層による需要、企業による社宅需要、及びファンド・リートを含めた国内外投資家による収益物件への需要に応えることができたことによるものであります。

 セグメントごとの経営成績は、以下のとおりであります。

 

(不動産事業)

 不動産事業につきましては、売上高は201億12百万円(前連結会計年度比2.9%増)、セグメント利益は35億22百万円(同8.3%増)となりました。

 このうち、不動産開発販売につきましては、投資用ワンルームマンション等11棟584戸及び用地1件の売却により、売上高は195億78百万円(同4.2%増)となりました。棟数・戸数ともに概ね期初予定どおりの売上を計上することができました。また、不動産仕入販売につきましては、中古分譲マンションの買取再販(1戸)により、売上高は37百万円(同82.8%減)となりました。その他不動産事業につきましては、不動産仲介及び不動産賃貸業等により、売上高は4億96百万円(同6.8%減)となりました。

 

(ホテル事業)

 ホテル事業につきましては、「ホテルアジール東京蒲田」の宿泊料等により、売上高は1億52百万円(前連結会計年度比124.0%増)、セグメント損失は22百万円(前連結会計年度はセグメント損失60百万円)となりました。

 当該ホテルは新型コロナ感染症禍中の2020年10月の開業以来、コロナ禍の長期化を主な要因として損失が続きましたが、感染症分類の5類への移行に伴い収支は大きく改善しております。今後は国内旅行客やインバウンドの増加も期待できることから、客室単価と客室稼働率の向上が見込まれ、通期黒字化を予想しております。

 

 当連結会計年度末における財政状態については、総資産が前連結会計年度末に比べ61億47百万円増加した442億37百万円、負債が前連結会計年度末に比べ53億47百万円増加した290億44百万円、純資産が前連結会計年度末に比べ7億99百万円増加した151億92百万円となりました。

 

(流動資産)

 当連結会計年度末における流動資産は、前連結会計年度末に比べ59億38百万円増加し、374億11百万円となりました。これは主として、積極的な用地購入に努めた結果、棚卸資産が53億53百万円増加したことに加え、現金及び預金が6億45百万円増加したことによるものであります。

 

(固定資産)

 当連結会計年度末における固定資産は、前連結会計年度末に比べ2億8百万円増加し、68億26百万円となりました。これは主として、投資その他の資産が3億51百万円増加したことによるものであります。

 

(流動負債)

 当連結会計年度末における流動負債は、前連結会計年度末に比べ2億25百万円増加し、103億47百万円となりました。これは主として、プロジェクトの竣工に伴い買掛金が9億38百万円減少する一方で、1年内返済予定の長期借入金が4億48百万円、前受金が7億26百万円それぞれ増加したことによるものであります。

 

(固定負債)

 当連結会計年度末における固定負債は、前連結会計年度末に比べ51億21百万円増加し、186億96百万円となりました。これは主として、厳しい仕入環境の中でも好立地の土地購入を積極的に進めた結果、長期借入金が48億8百万円増加したことによるものであります。

 

(純資産)

 当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末に比べ7億99百万円増加し、151億92百万円となりました。これは主として、利益剰余金が8億82百万円増加したことによるものであります。

 

② キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、財務活動における資金の増加が、営業活動及び投資活動における資金の減少を上回ったため、前連結会計年度末に比べ6億45百万円増加の91億31百万円となりました。

 これは主に、厳しい仕入環境の中でも、当社の強みである情報収集力とプラン設計力を活かし、好立地物件や大型物件について積極的に購入できたため仕掛販売用不動産が増加し、営業活動によるキャッシュ・フローがマイナスとなったものの、安定した財務基盤と金融機関からの信用力を背景に、用地購入資金等を問題なく調達でき、財務活動によるキャッシュ・フローがプラスを維持できたことによるものであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度において営業活動による資金の減少は、28億36百万円(前連結会計年度は4億90百万円の増加)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益の計上があったものの、積極的な用地購入により棚卸資産が増加したこと等によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度において投資活動による資金の減少は、9億53百万円(前連結会計年度は3億98百万円の減少)となりました。これは主に、不動産開発目的で取得した子会社株式の取得によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度において財務活動による資金の増加は、44億35百万円(前連結会計年度は11億99百万円の増加)となりました。これは主に長期借入金の返済及び配当金の支払により資金が減少する一方で、自社開発用地のための長期借入金を安定的に調達できたことによるものであります。

 

③ 生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

 当社グループは不動産事業及びホテル事業を行っており、生産実績を定義することが困難であるため、生産実績の記載はしておりません。

 

b.受注実績

 当社グループは、受注生産を行っておりませんので、受注実績の記載はしておりません。

 

c.販売実績

セグメント名称

当連結会計年度

自 2022年7月1日

至 2023年6月30日

販売高(千円)

割合(%)

前年同期比(%)

不動産事業

不動産開発販売

19,578,770

96.6

4.2

 

不動産仕入販売

37,381

0.2

△82.8

 

その他

496,231

2.4

△6.8

 

20,112,382

99.2

2.9

ホテル事業

152,463

0.8

124.0

合計

20,264,845

100.0

3.4

   (注)主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の販売高合計に対する割合は次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

自 2021年7月1日

至 2022年6月30日

当連結会計年度

自 2022年7月1日

至 2023年6月30日

販売高(千円)

割合(%)

販売高(千円)

割合(%)

M-SMYインベストメント合同会社

3,800,000

18.8

合同会社ゴールドJ

3,800,000

18.8

株式会社メイクス

3,447,404

17.0

株式会社PIM

2,212,370

10.9

株式会社GRAND CITY

850,096

4.3

2,173,686

10.7

株式会社アセットリード

2,704,824

13.8

981,814

4.8

東急不動産株式会社

4,355,499

22.2

MFJPN3特定目的会社

3,090,000

15.8

株式会社PRESTIGE

1,963,527

10.0

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

 

② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

a.売上高

 当連結会計年度における売上高は、2022年8月4日に開示しました決算短信における業績予想を上回る202億64百万円(前連結会計年度比3.4%増)となりました。

 これは主に、都心好立地のプロジェクトについて、当初想定以上の高い価格での売却ができたことによりますが、この背景には、従来から進めてきた販売先の多角化、並びに、プロジェクトごとに綿密な販売戦略をたて、それを遂行したことがあります。コロナ禍においても、当社グループは首都圏における不動産市場動向を注視し、適時適切な販売ができたと認識しております。

 

b.営業利益

 当連結会計年度における営業利益は、24億29百万円(前連結会計年度比9.3%増)となり、業績予想数値を上回りました。

 これは、主に、当社グループが創業以来、都心の投資用ワンルームマンション開発を中核事業として、少人数体制を堅持しつつ、モノづくりに拘り差別化に取り組んできた結果、国内外の販売先・投資家から商品性について高く評価されたことに加え、ゼネコン各社と協議しつつ工事原価の上昇抑制や工期遵守に努めたこと、並びに、コロナ禍収束によりホテル事業の収支が改善したことによります。なお、当社グループが重要指標とする売上総利益率は、19.9%(前連結会計年度比1.8ポイント増)となりました。

 しかしながら、開発用地の高騰と建設資材並びに人件費の値上がりによる建築コストの上昇が続いており、今後につきましては、売上総利益率を維持すべく、一層の営業努力が必要であると認識しております。

 なお、販売費及び一般管理費は、人件費や交際費、及び不動産仲介に係る支払手数料等の増加により、前連結会計年度比2億88百万円増加しております。

 

c.経常利益

 当連結会計年度における経常利益は、21億39百万円(前連結会計年度比7.8%増)となりました。

 当社グループは、開発プロジェクトにおける開発用地資金を金融機関からの間接金融によって賄っているため、開発プロジェクトの増加及び大型化と建築工期を中心とした開発期間の長期化等により、営業外費用である支払利息が増加する傾向があります。当連結会計年度については借入金の増加により金融関連費用は増加しておりますが、融資に関する金利などの条件は前連結会計年度と概ね変化なく、取引金融機関とは引き続き良好な関係を維持しており、資金調達に問題はございません。

 なお、長期にわたる低金利政策は当面は継続するものと認識しておりますが、円安等による物価の上昇や人手不足に起因する賃金上昇等、今後の経済状況や金融機関の動向については、十分留意してまいります。

 

d.親会社株主に帰属する当期純利益

 当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は、14億47百万円(前連結会計年度比10.1%増)となりました。これは、経常利益に特別損益項目を加減し、法人税等合計及び非支配株主に帰属する当期純利益を差し引いたものであります。

 前連結会計年度は、特別利益は0百万円、特別損失はありませんでしたが、当連結会計年度は保険解約返戻金で45百万円の特別利益があったほか、ゴルフ会員権評価損で5百万円の特別損失がありました。

 法人税等合計については、前連結会計年度は6億27百万円、当連結会計年度は6億89百万円でした。また、法人税等調整額は、前連結会計年度は△59百万円、当連結会計年度は△40百万円となり、利益を増加させております。なお、当社では基本的な配当方針として、親会社株主に帰属する当期純利益から法人税等調整額の影響を排除した数値の40%を配当することとしております。

 非支配株主に帰属する当期純利益につきましては、2020年3月に連結子会社による優先株式を発行したことから発生したもので、当連結会計年度は43百万円が計上されております。

 セグメントごとの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は「(1) 経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。

 

③ 資本の財源及び資金の流動性

a.財務戦略の基本的な考え方

 当社グループは、主に投資用又は分譲用のマンション開発販売事業を行うための事業計画に照らして、必要な資金を主に銀行からの長期借入により調達しております。長期借入金の返済期間は、事業計画における竣工・販売時期に対応して概ね2年~2年半であります。一時的な余資は主として安全性の高い金融資産(銀行預金)にて運用しております。

 

b.経営資源の配分に関する考え方

 資金の流動性における最大の項目である現金及び預金については、当社は過去のリーマンショックの経験から、東京23区、駅徒歩10分以内という当社開発用地における土地価格の下落率を最大35%と想定し、毎月の用地購入から売買契約締結前の棚卸不動産総額の35%を確保するとともに、2年分の固定経費を保持することを目安としております。

 

 

c.資金需要の主な内容

 当社グループの資金需要の主なものは、不動産開発販売事業における開発用地の取得及び建築工事代金等のプロジェクト資金であります。資金調達につきましては、各プロジェクトや物件ごとに取引金融機関より調達しており、調達コストの低減に留意しつつ、借入金並びに現金及び預金の残高を検討材料としております。

 

d.資金調達

 当社グループは、事業活動の維持及び将来の成長のために必要な資金について、安定的かつ機動的に確保することに努めております。

 当社グループは、資金調達に際して、特定の金融機関に依存することなく、多数の金融機関と良好な関係を構築する一方で、新たな金融機関との取引開始による間接金融の拡大、エクイティ等の直接金融での資金調達を実施し、資金調達の円滑化と多様化に努めております。また、主要な取引金融機関とは良好な取引関係を長期にわたり維持しており、必要な運転資金、投資資金の調達に関しては問題ないと認識しております。

 

④ 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況

 当社グループは大規模な経済変動に耐えうる企業であるために、これまでキャッシュ・ポジションの重要性を常に認識し、財務体質を強化してまいりました。

 当社のビジネスモデルは、少人数かつアウトソーシングの活用を前提に、都心23区駅徒歩10分圏内に投資用ワンルームマンションの開発・一棟販売するというものでありますが、昨今の都心土地価格高騰とプロジェクト用地の取得競争激化、さらには工事原価の上昇などの厳しい経営環境において「持続的成長」を展望するためには、事業領域の拡大が必要と考えております。これまでも、東京都心以外の地域での開発や戸建て・マンション分譲販売、ホテル事業や戸数100戸を超える大規模プロジェクト等に挑戦してまいりましたが、今後はM&A等も活用しながら、当社グループにおける持続的成長並びに企業価値の向上に資する投資を進めてまいりたいと考えております。

 なお、当社の経営方針・経営戦略及び経営上の目標の達成状況を判断する客観的な指標は売上総利益率であります。当連結会計年度の売上総利益率は、「② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 b.営業利益」に記載のとおり、前連結会計年度を1.8ポイント上回る19.9%となりました。

 当連結会計年度の実績値は、売上高・営業利益・経常利益・親会社株主に帰属する当期純利益のいずれについても、2022年8月4日に開示いたしました通期連結業績予想数値を上回ることができました。

 当連結会計年度における予想数値に対する実績の状況を示すと、次のとおりであります。

項目

売上高

(百万円)

営業利益

(百万円)

経常利益

(百万円)

親会社株主に

帰属する

当期純利益

(百万円)

1株当たり

当期純利益

(円)

予想数値 (A)

20,000

2,300

2,050

1,350

43.03

実績値  (B)

20,264

2,429

2,139

1,447

46.33

差額   (B)-(A)

264

129

89

97

3.30

予想比  (%)

     (B)/(A)

101.3

105.6

104.4

107.2

107.7

 

 2023年6月期につきましては、投資用ワンルームマンション販売についての販売計画は11棟586戸でしたが、実績は11棟584戸と概ね予定どおりとなりました。

 

5【経営上の重要な契約等】

 該当事項はありません。

 

6【研究開発活動】

 該当事項はありません。