当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
当社グループは、「私たちと出会った全ての方々の<大切な人生~dear life~>をもっと豊かにしていただきたい」との経営理念に基づき、さまざまな機会に存在し得る潜在価値を具現化し最大限に高めることにより、関係者の満足度の向上、さらには地域社会及び業界の発展に繋がると常に意識し、ビジネスに取り組んでおります。今後もこうした理念に立脚し、顧客のニーズをより的確に把握し、さらなる満足度の向上を追求し続けてまいります。
また、単に事業規模の拡大を追求するのではなく、複数の事業を安定的に成長させ、それぞれの事業の強みを活かして最大のシナジー効果を発揮することにより、企業の継続的な発展と企業価値の拡大に努めてまいります。
(2)中長期的な会社の経営戦略、目標とする経営指標及び対処すべき課題
今後の我が国経済は、定着しつつあるインフレの中、賃金上昇を伴う好循環や、人口知能の普及による企業の生産性向上、新たに発足した高市内閣による積極財政政策により、景況感は堅調に推移することが上振れ要因として期待されます。一方で、こうした物価上昇と賃金の上昇サイクルの持続性や、世界的な政治情勢等の経済動向を巡る不確実性、金融資本市場の変動についても留意が必要な状況が継続することが見込まれます。当社グループが属する不動産業界におきましては、日本全体においては人口が減少している一方で、東京都内へ人口流入が継続していることや、依然として欧米諸外国比で低い金利による資金調達が可能であることから、東京の不動産に対する国内外投資家からのニーズが高水準で推移し、不動産の取得競争も激しい状態が継続することが予想されます。
このような事業環境のもと、当社グループは、今後も持続可能な社会の発展に資する価値を創造し、人々の豊かな人生に貢献していくため、中期経営計画の基本方針に則り、重点テーマとして掲げた下記の課題に取り組んでまいります。
1.不動産事業分野における東京23区に重点をおいたオーガニックグロース(規模と件数の拡大)、事業環境に合わせたポートフォリオ最適化
主力のリアルエステート事業において、グローバルな視点でも魅力が高く、人口流入が継続する東京圏のレジデンスに的を絞り、社会のインフラである不動産のポテンシャルを最大化し、地域の発展に資する不動産開発を目指します。また、中長期的なマーケットの見通しが困難を極める中、レジデンス、商業ビル等の開発事業だけでなく、アセットデザイン&リセール事業、収益不動産(レジデンス、オフィス、ホテル、商業用途)にリスクを分散しながら収益の最大化を図ってまいります。
2.人材サービス事業分野における専門性・教育力・ブランド力の融合、企業と個人共に付加価値を提供する「人材戦略パートナー」としての人的資本の最大化
セールスプロモーション事業において、まずは自社内における教育研修制度やキャリアアップのための施策を拡充していくことで「成長できる会社」としてのエンゲージメント向上を進め、クライアントからも「高スキル人材を輩出する会社」としてのブランド認知拡大を目指します。
3.戦略投資
当社のこれまでの投資実績や業界への知見が活かせる、既存事業の事業領域や規模の拡大に資する企業への投資を柱に、M&Aの活用による既存事業の成長加速や拡充及び新たな成長市場への参入を目指します。代表取締役直轄組織として設立されたM&A推進室を主軸に、情報収集力の強化や、外部専門家との業務提携等の活用による投資効果の客観的評価体制を構築してまいります。
4.人的資本投資
当社においては”人”こそ最重要資産であり、経営理念そのものであります。企業も社会も構成しているのは“人”であり、その人生を豊かにしていただくためにディア・ライフグループは何ができるのか、常に問いかけ模索しながら様々な施策に取り組んでいます。
5.DX投資
多様な個性の能力を最大限発揮させるためのDX投資を推進し、事務工数削減・機会損失防止による、取扱ディール数の引き上げを図ってまいります。AIに労働集約的な業務を代替させることを前提に業務プロセスを見直すことで、一人ひとりが生き生きと働ける自律型の組織への進化を目指します。
6.財務健全性の維持と資本効率の改善
東京証券取引所より要請の「資本コストと株価を意識した経営」につきましても当社の重要な経営課題として認識しており、ROE、ROIC等各指標の向上や一層の情報開示の充実を通して、中長期的な企業価値向上に努めます。
《中期経営計画「挑戦 2025 ~ Catch the Wave ~」の概要》
1.基本方針
持続可能な社会の実現に向けた取り組み強化と不動産商社としての更なる成長を目指す。
2.重点テーマ
①不動産事業分野
■東京23区に重点をおいたオーガニックグロース(規模と件数の拡大)
・20年超かけて培ってきた当社の強みを活かし、グローバルな視点でも魅力の高い、東京23区内・駅徒歩10分圏内に集中して投資
・営業社員を少人数のチームで再編成し、機動性をあげて情報収集力強化。高密度なOJTにより若手の成長を促進
■不動産投資のポートフォリオを事業環境に合わせ最適化
・インバウンド需要の高まりや都心への人口流入の増加への対応として、需要の底堅いレジデンスに注力しつつも、開発期間を短縮でき資本効率の高いアセットデザイン&リセール(ADR)事業も積極的に交えた事業を展開
・開発(レジデンス、商業ビル等)・ADR・収益不動産(レジデンス、商業、ホテル)にリスクを分散しながら収益を最大化
②人材サービス分野
■専門性・教育力・ブランド力を融合し、人的資本の最大化
・教育成果をキャリア設計や採用戦略にフィードバックし、採用部門と教育部門を連携。継続的な改善サイクルを構築し、人材価値を最大化
■高単価・高付加価値の人材戦略会社への進化
・社内の研修制度や社員の成長事例を積極的に発信し、「成長できる会社」としてのブランドを確立。育成に重きを置くことでクライアントから「高スキル人材を輩出する会社」としてのブランドを確立
③戦略投資
■M&Aを活用し既存事業の成長加速や拡充、新たな成長市場への参入を図る
・代表取締役直轄の組織として、過去のM&Aを主導したメンバーを核に「M&A推進室」を組成
・情報収集力とスクリーニング能力の強化を行い、既存事業の成長加速や新たな成長市場へ参入
④人的資本投資
■多様な人材が活躍できる環境の整備
・公明正大かつ成果に応じた適切な評価制度の下、個々のやる気を引き出す環境を向上
■「企業価値」と「社会価値」を創造できる人材の育成
・経済的成果と社会的意義の両立を担う次世代リーダーを輩出し、企業価値と社会価値の共創を実現
⑤DX投資
■当社独自の不動産情報を集積したDL物件データベースの機能強化
・AIと組み合わせることによる情報の共有や活用の高度化を推進する基盤を構築
・属人性の低減による人的リソースの効率化、投資判断の精度・スピード向上
■業務をAIネイティブ化し自律型組織に変革
・マーケットデータ収集、ボリュームチェック等の労働集約性の高い業務プロセスをAIに代替
・AIの活用により、個人個人に寄り添った教育研修を推進
⑥財務健全性の維持と資本効率の改善
■ROEの一層の向上に向けた施策
・財務健全性を維持しつつ、市場の期待リターンに応え得る資本収益性を追求(ROE18%水準)
・エクイティスプレッド拡大に向け、資本コストの低減に注力
■株主との対話
・各仕入案件詳細の適時開示、決算説明資料等の英文同時開示による情報の非対称性の低減
・個別のIR依頼には全て対応する方針の下、オンラインや対面での面談を実施
・建設的な対話から得た気づきについては取締役会で共有し議論、更なる情報充実に反映
本目標では、最終年度の2028年9月期の定量目標として連結経常利益150億円、連結ベースのROE(株主資本利益率)20%以上、ROIC(投下資本利益率)12%水準、自己資本比率40%以上を目指してまいります。
(3)その他、会社の経営上重要な事項
特記すべき事項はありません。
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) サステナビリティ基本方針
ディア・ライフグループは、社会や地球環境との調和を図りながら、事業活動を通じて私たちと出会った全ての方々の<大切な人生~dear life~>をもっと豊かにしていただくことを経営理念に掲げております。
これを実現するために、適正な企業統治の下、地球環境や地域社会に及ぼす影響に配慮し、人権を尊重しながら、多様なニーズに最適化した商品やサービスを提供し、社会の課題解決と持続的発展に貢献してまいります。
1. 環境に配慮した不動産開発
2. 温室効果ガスの排出量削減
3. 人権と多様性の尊重
4. 健康経営の推進
5. 適切な情報開示
(2) ガバナンス
当社グループは、サステナビリティの推進を図り2023年3月に「サステナビリティ委員会」を発足いたしました。当委員会では、サステナビリティ基本方針の策定、マテリアリティの特定、およびその目標に対する進捗状況の確認および推進並びにサステナビリティに関するリスクと機会の把握を行っております。また、活動内容は取締役会に報告され、取締役および監査役により議論されることで監督される体制となっております。
(3) 戦略
・マテリアリティ
当社グループは、事業活動を通じた社会の課題解決と持続的発展に貢献するため、サステナビリティ委員会においてSDGsなどの各種ガイドラインを踏まえ事業戦略上の課題を抽出し、取締役会と連携しながらマテリアリティ(重要な課題)を特定いたしました。当社グループは持続可能な社会の発展および企業の持続的な成長に向けてESG経営を推進するべく、マテリアリティを中心として取り組みを強化してまいります。
・気候変動シナリオ分析
当社では、気候変動に起因するリスクと機会を評価するにあたり、国際的な枠組みに基づく1.5~2℃シナリオ(移行リスク顕在)と4℃シナリオ(物理リスク顕在)を想定し、事業への影響を整理しております。それぞれのシナリオ下で想定される(社会の変化)、(バリューチェーンの変化)、(当社への影響)は以下の通りです。
(2℃シナリオで想定される世界)
(社会の変化)
・カーボンプライシング(炭素税や排出権価格)の導入と高騰
・建築物の脱炭素規制(ZEB義務化、省エネ性能基準の強化)
・テナントの環境意識向上に伴うZEB非対応物件の空室率上昇
(バリューチェーンの変化)
・金融機関・投資家のESG要件が常識化、環境認証や低炭素物件の需要拡大
・脱炭素に必要なコストを許容する投資家の拡大
・環境認証取得における第三者機関との連携・調整の煩雑化/或いは件数増加により取得手続きが合理化される
(当社への影響)
・ESG非対応物件に対する投資家需要低下、売却機会逸失
・仕入から販売までの全工程でESG基準の考慮が必須となることによる対応コスト・人材育成コスト増加
・環境認証済みの物件に対しては価格プレミアムが発生
(4℃シナリオで想定される世界)
(社会の変化)
・異常気象の常態化、大規模水害や高潮被害が頻発し、社会インフラや居住環境に深刻な打撃を与える
・都市部ではヒートアイランド現象が進行し、居住性や健康リスクが顕在化する
・安全性の高い地域・土地への需要集中が進み、価格が上昇
(バリューチェーンの変化)
・高リスク地域の地価が下落、保険料の高騰・保険引受拒否の拡大が発生
・資材調達の遅延や工事不能期間の発生が常態化
(当社への影響)
・猛暑による労働生産性が低下、顧客訪問・現地調査件数減少
・開発期間の長期化により資本効率低下
・ハザードエリアでの物件取得にあたっては資金調達コスト増加
・自然災害被災や修繕費の増加の見込みによっては仕入競争力が低下
・環境認証済みの物件に対しては価格プレミアムが発生
・気候変動リスクと機会
当社はデベロッパーとして不動産を供給する立場にあり、不動産業界のバリューチェーン上流に位置する存在として、サプライチェーン全体に対して大きな影響力を有していると認識しております。特に開発用地の取得段階においては、将来的な利用者や投資家を含めた多様なステークホルダーの視点、ならびに業界全体の脱炭素化動向を踏まえた意思決定が求められます。
当社が認識する気候変動に伴う主なリスクおよび機会は、以下のとおりです。
|
発現シナリオ |
分類 |
タイプ |
内容 |
影響対象 |
影響の性質 |
|
1.5°C/2°C |
リスク |
移行 |
炭素税・エネルギーコストの上昇 |
建設費・設備費 |
コスト増 |
|
ESG非対応による金融制約 |
資金調達 |
与信・調達難(顧客を含む) |
|||
|
省エネ義務化による設計制約 |
設計・商品性 |
開発難易度上昇 |
|||
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機会 |
移行 |
ZEB・再エネ対応で評価向上 |
開発・販売物件 |
単価上昇・差別化 |
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グリーンローン等による資金調達 |
財務 |
低金利調達・認知拡大 |
|||
|
4°C |
リスク |
物理 |
高潮・洪水による資産損壊・地価下落 |
開発地・保有地 |
物的損害・評価減 |
|
保険料の高騰・保険引受停止 |
財務・売却性 |
保全困難・販売難 |
|||
|
猛暑・災害による建設工事長期化 |
開発期間・費用 |
収益性悪化 |
|||
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機会 |
物理 |
安全地帯・高地への投資集中 |
土地仕入・売却 |
資産価値上昇 |
|
|
災害レジリエンス型設計への需要 |
商品開発 |
差別化・選好向上 |
なお、当社が推進する開発プロジェクトは比較的短期(通常3年以内)で開発・売却を行う事業モデルであるため、長期保有を前提とする不動産事業と比較して、いずれのシナリオにおいても、気候変動の影響が財務的に顕在化する可能性は現時点においては限定的であると判断しております。
ただし、脱炭素社会の進展に伴い、制度変更や市場の要請が強まることも想定されるため、将来的な対応方針の検討に向けて、引き続きリスクと機会の把握に努めてまいります。
・人材の多様性の確保及び人材の育成に関する方針並びに社内環境整備に関する方針
当社の人的資本の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備方針は以下のとおりです。
(人材育成方針)
当社グループでは、日々変化する事業環境において継続的に成長するための源泉は人材であるとの考えの下、当社の経営理念を共有し、「企業価値」と「社会価値」を創造できる人材の育成に取り組んでいます。
ディア・ライフの行動指針
・時間を大切にし、能力と創造力を最大限に発揮できる場を作る
・目標を定め、その達成のために常に努力し、その過程を人生の楽しみとする
ディア・ライフの求める人材像
・専門的知識や経験を背景として自らの意見を有し行動できる人材
・推進力と協調性のバランスに優れ、価値を創造できる人材
人材育成に関する具体的な取り組み
当社グループでは、行動指針を体現できる人材像に照らし、社員一人ひとりのスキルと経験を定期的に評価・分析し、その成長に必要な知識と経験を得られる機会を提供しています。
(社内環境整備方針)
当社グループでは、人材が最大限の力を発揮するためには、健康で健全な職場環境が欠かせないとの考えの下、ダイバーシティの推進と健康優良企業の推進を軸に、誰もがチャレンジを恐れず、主体性をもって行動し、働き甲斐のある社内環境の整備に取り組んでいます。
ダイバーシティマネジメント
当社グループでは、女性、外国人や様々な職務経験を積んだキャリア採用者など、多様な価値観の存在は会社の持続的な成長を確保する上での強みとなることを十分に認識しており、多様性を意識した採用に加え、それぞれの能力や特性を最大限活かせる職場環境の整備や管理職への登用などに積極的に取り組んでおります。
とりわけ女性活躍については、各事業部門において女性社員の積極的活用を推進すると共に、子育てと仕事の両立など多様なライフスタイルに応じ、社員の誰もが継続的に活躍できる環境を提供しております。また、中核人材の多様性の確保については、社員構成に応じた比率とすることを目標としております。
健康優良企業
ディア・ライフは、企業全体で健康づくりに取り組むことを宣言し実践している企業として、下記の認証を取得しております。
|
認定機関 |
認定 |
認定日 |
|
経済産業省 日本健康会議 |
健康経営優良法人2025 (中小規模法人部門) |
2025年3月 |
|
東京不動産業健康保険組合 |
健康優良企業 銀 |
2025年10月 |
当社グループでは、健康でいきいきと働くことができる職場を目指し、社員の健康を促進し活気のある職場づくりに引き続き取り組んでまいります。
(4) リスク管理
当社グループは、事業上のリスクと機会の認識・評価にあたっては、サステナビリティ委員会が各ユニット長と連携しながら、サステナビリティに関するリスクと機会を認識・評価し、経営戦略に与える影響とその適切な対応策を検討し、適時適切な対応を図っております。また、各ユニット長はサステナビリティを含む事業上のリスクと機会を取締役会に毎月報告を行い、そのリスク対応状況について監督を受けております。
(気候変動関係)
当社が手掛けるプロジェクトにつきましては、開発期間が比較的短期であるため、長期保有を前提とする不動産事業と比較して気候変動の影響が財務的に顕在化する可能性は限定的であると認識しております。
なお、当社では従来より、開発用地の取得にあたっては、自治体が作成するハザードマップに基づいた災害リスク評価を必ず実施し、その結果を稟議書に記載することで災害リスクを管理しております。加えて、竣工した建物や収益不動産には保険付保など必要な対策を施しております。
引き続き、将来的な制度変更や災害リスクの激甚化に備え、業界動向・政策変更を注視しながら、必要に応じて評価・対応を見直してまいります。
(人的資本関係)
不動産業は、開発・仕入・営業・管理など各業務において高度な専門知識と経験が求められることから、業務の属人化が生じやすいという特性を有しております。加えて、対外折衝をはじめ心理的負荷がかかる場面も多く、従業員の心身の健康や職場環境に関するリスクも内在しています。
こうした背景を踏まえ、当社グループでは人的資本に関するリスクを経営上の重要課題と位置付け、教育機会の整備や評価制度の見直し、健康支援の充実等を通じて、リスクの予防および低減に取り組んでおります。
さらに、当社は新卒採用比率が高く、若手人材の構成比が高いという特徴があることから、戦略的な育成が遅れた場合には専門性の確保や業務の継続性に支障をきたすリスクも認識しております。そのため、入社初期段階からOJTを積極的に実施し、若手人材の早期戦力化を推進しております。
また、職場環境の健全性を維持する観点からは、コンプライアンス体制の一環としてハラスメント防止研修を定期的に実施するとともに、社内相談窓口を設置し、社員が安心して働ける環境づくりにも注力しております。
(5) 指標及び目標
(気候変動関係)
当社グループは、気候変動に伴うリスク及び機会を評価・管理する指標として、Scope1,2の温室効果ガス排出量を算定しております。これにより適切に温室効果ガスの排出量を把握し、サステナビリティ委員会にて削減に向けた方策を検討し、社内体制整備を行ってまいります。
当社グループのScope1,2の温室効果ガス排出量は、下記のとおりです。
(単位:tCO2)
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|
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
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Scope1 |
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Scope2 |
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合計 |
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Scope3排出量は、不動産ライフサイクル全体を通じた排出量の定量把握は構造的に困難であることや、建設工事や資材製造などの排出量については外部委託先(施工会社・建材業者等)に依存していることから、データの信頼性や重複(二重計上)リスクが高いと判断し、現時点での数値開示は見送っております。
(人的資本関係)
当社グループの人的資本に関する指標及び目標は下記のとおりです。「健康経営優良法人」および「健康優良企業」の認定を除き、当社グループ各社において共通の目標としております。
いずれも
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2024年9月期実績 |
2025年9月期実績 |
目標 |
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25.0% |
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正社員賃金差 |
81.7% |
89.3% |
80%以上の水準維持 |
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非正規賃金差 |
126.2% |
77.6% |
80%以上の水準維持 |
|
全労働者賃金差 |
88.4% |
|
|
|
|
100% |
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経済産業省 日本健康会議 |
健康経営優良法人2024 (中小規模法人部門) |
健康経営優良法人2025 (中小規模法人部門) |
健康経営優良法人 ブライト500 |
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東京不動産業健康保険組合 |
健康優良企業 銀 |
健康優良企業 銀 |
健康優良企業 金 |
以下において、当社グループの事業展開上のリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しております。また、当社グループとしては必ずしも事業上のリスクに該当しない事項についても、投資家の投資判断上重要であると考えられる事項については積極的に情報開示しております。当社グループはこれらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、当社株式に関する投資判断は、本項及び本書中の本項以外の記載内容も合わせて、慎重に検討した上で行われる必要があると考えられます。
なお、文中の記載は、当社グループの事業等及び当社株式への投資に係るリスクを全て網羅しているものではありません。また、将来に関する事項につきましては、本書提出日現在において当社グループが入手可能な情報から判断したものであります。
①経済情勢の変動について
当社グループの主要事業であるリアルエステート事業が属する不動産業界は、景気動向、金利動向および地価動向等のマクロ経済要因の動向に影響を受けやすい傾向があることから、今後、国内外の経済情勢が悪化したことにより、不動産への投資意欲の低下、不動産取引の減少、空室率の上昇や賃料の下落といった事態が生じた場合には、保有する不動産物件において、評価損や売却損が発生する可能性があり、当社グループの経営成績、財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
また、これらの変動により不動産業界を始めとした各種業界における人材投資が抑制される恐れがあり、セールスプロモーション事業の業績にも影響を及ぼす可能性があります。
②事業エリアが東京圏に集中していることについて
当社グループは、東京圏を中心としてリアルエステート事業を展開しておりますが、当該エリアは、不動産の投資・賃貸需要が高いことから、競合他社が多く競争が激化する可能性があります。それら競合他社の影響により、物件の仕入や売却が計画どおりに実行できない場合や価格変動等による急激な需要が低下する場合には、当社グループの業績及び事業の展開に影響を与える可能性があります。
また、当該地域における地震その他の災害、地域経済の悪化等は、当社グループの業績、財政状態及び事業の展開に影響を与える可能性があります。
③外注管理について
当社グループは、特にリアルエステート事業において、設計・施工工事・賃貸管理・建物管理等を所定の審査を経た上で外部の専門会社や建設会社に委託しております。このように、不動産開発・投資業務の大部分を外注に依存しているため、外注先を十分に確保できない場合や、外注先の契約不履行・破綻等の事態の発生並びに不測の事態が発生し工事が遅延若しくは停止した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。
また、施工完了後、外部業者の破綻等の事態が発生したことにより、本来外部業者が負うべき瑕疵の補修責任等が履行されず、想定外の費用負担等が当社グループに発生した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。
④個人情報保護
当社グループでは業務遂行上の必要性から、特にセールスプロモーション事業において登録派遣スタッフ等の多くの個人情報を取扱っております。これらの個人情報に関しては、「個人情報の保護に関する法律」をはじめとして、関連する諸法令の遵守と適正な取扱いの確保に努めており、「個人情報保護管理規程」を定めたうえ、当社グループ社員並びに登録派遣スタッフに対し教育・啓蒙を徹底し、個人情報の保護に取り組んでおります。
しかしながら、不測の事態により、万一、個人情報が外部へ漏洩した場合、当社グループの信用の失墜及びそれに伴う売上高の減少や損害賠償費用の発生等により、当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。
⑤訴訟等の可能性
当社グループが仕入、施工、管理、販売する不動産物件において、建物の瑕疵や土壌汚染等による訴訟の発生やこれらに起因する建築計画の変更等が発生した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。
⑥リアルエステート事業における物件の引渡時期等による業績の変動について
リアルエステート事業にかかる売上高は、主に不動産物件の売却金額であるため、当社グループのその他の事業と比較して売上高が多額になる傾向があります。そのため、リアルエステート事業の売上高の動向により当社グループ全体の業績も大きく変動する可能性があり、特に四半期毎の経営成績においては、物件売却の有無により売上高および利益が短期的に偏る可能性があります。加えて、天災、事故、その他予測し得ない要因等の不測の事態により、物件の引渡時期が期末を越える遅延が生じた場合や、期末近くに竣工・引渡を計画している物件について、顧客への引渡が次期にずれ込む事態が生じた場合には、当該期の当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑦有利子負債への依存及び金利水準の動向
当社グループでは、主力のリアルエステート事業に係る事業用地・収益不動産取得費および建築費等の資金を、主として個別案件毎に金融機関からの借入金によって調達しているため、総資産に占める有利子負債の比率が常に一定程度存在(2025年9月末時点において、総資産に占める有利子負債の割合は32.0%)します。当社グループでは、金利等の動向を注視しつつ、将来の環境変化にも柔軟な対応が可能な調達形態の維持・構築に努めております。しかしながら、事業の規模拡大に伴う資金需要により、有利子負債の割合が上昇するとともに、将来において、金利が上昇した場合には、資金調達コストが増加することにより当社グループの経営成績、財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
また、当社グループは、資金調達に際して、特定の金融機関に依存することなく、多数の金融機関と良好な関係を構築する一方で、新たな金融機関との新規取引や、社債や増資等の直接金融での資金調達を実施し、資金調達の円滑化と多様化に努めておりますが、今後金融情勢の急激な変動等何らかの理由により十分な資金調達ができない場合には、当社グループの経営成績や財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。
⑧当社グループの主要な事業にかかる法的規制について
当社グループの事業は、国土利用計画法、宅地建物取引業法、建築基準法、都市計画法、金融商品取引法、労働者派遣法等、各種法令のほか各自治体が制定した条例等による規制を受けております。当社グループの許認可等の状況は下表のとおりであり、現在までに当該許認可が取り消しとなる事由は発生しておりませんが、今後何らかの理由により許認可等の取消・更新・欠格による失効等のような事由が発生した場合には当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。さらに、当社グループは、これまでにこれら法的規制によって重大な影響を受けたことはありませんが、これらの法的規制や条例等が新たに制定されたり、改定された場合には新たな負担が発生し、当社グループの業績や事業展開に影響を与える可能性があります。
なお、東京特別区を中心に、最低住戸面積の引き上げ、一定面積以上の住戸の設置の義務付け、狭小住戸集合住宅税の導入等のワンルームマンションの建設を規制する条例等が制定されておりますが、当社グループでは、これらの条例等に沿った物件の企画・開発を行っており、現時点において、こうした規制が当社グループの事業に影響を及ぼす可能性は少ないものと認識しておりますが、今後更に各自治体による規制強化が進められた場合においては、リアルエステート事業の事業展開や業績に影響を及ぼす可能性があります。
(許認可、免許及び登録等の状況)
|
許認可等の名称 |
所管官庁等 |
許認可等の内容 |
有効期間 |
法令違反の要件及び主要な許認可取消事由 |
|
宅地建物取引業免許 |
東京都 |
東京都知事(4) 第83945号 |
2029年12月17日 |
宅地建物取引業法第66条各号に該当する場合 |
|
金融商品取引業 (投資助言・代理業、第二種金融商品取引業) |
金融庁 |
関東財務局長 (金商)第3366号 |
期間の定め無し |
金融商品取引法第52条 各号に該当する場合 |
|
宅地建物取引業免許 (アイディ㈱) |
東京都 |
東京都知事(9) 第55697号 |
2027年12月23日 |
宅地建物取引業法第66条各号に該当する場合 |
|
一級建築士事務所登録 (アイディ㈱) |
東京都 |
東京都知事登録 第58016号 |
2027年7月31日 |
建築士法第10条第1項各号に当たる場合に、中央建築士審査会の同意を経て免許の取消を行う |
|
建築一式総合建設業免許 (アイディ㈱) |
東京都 |
東京都知事(特-5)第123928号 |
2028年6月4日 |
建築業法第29条各号に該当する場合 |
|
建築一式総合建設業免許(解体業) (アイディ㈱) |
東京都 |
東京都知事(特-6)第123928号 |
2029年10月28日 |
建築業法第29条各号に該当する場合 |
|
不動産特定共同事業者免許 (アイディ㈱) |
東京都 |
東京都知事 第107号 |
期間の定めなし |
不動産特定共同事業法第53条各号に該当する場合 |
|
マンション管理業免許 (アイディ㈱) |
国土交通省 |
国土交通大臣(4) 第033138号 |
2027年8月27日 |
マンションの管理の適正化の推進に関する法律第33条各号に該当する場合 |
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住宅宿泊管理業免許 (アイディ㈱) |
国土交通省 |
国土交通大臣(01) 第F02305号 |
2026年1月14日 |
住宅宿泊業法第42条各号に該当する場合 |
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産業廃棄物収集運搬業許可(アイディ㈱) |
千葉県 |
第01200245145号 |
2030年3月6日 |
産業廃棄物法第14条の3の2各号に該当する場合 |
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産業廃棄物収集運搬業許可(アイディ㈱) |
神奈川県 |
第01400245145号 |
2030年3月11日 |
産業廃棄物法第14条の3の2各号に該当する場合 |
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産業廃棄物収集運搬業許可(アイディ㈱) |
埼玉県 |
第01100245145号 |
2030年3月16日 |
産業廃棄物法第14条の3の2各号に該当する場合 |
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産業廃棄物収集運搬業許可(アイディ㈱) |
東京都 |
第13-00-245145号 |
2030年3月20日 |
産業廃棄物法第14条の3の2各号に該当する場合 |
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古物商許可(アイディ㈱) |
東京都公安委員会 |
第302162421945号 |
期間の定め無し |
古物営業法施行規則第19条の各号に該当する場合 |
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宅地建物取引業免許 (㈱アイディプロパティ) |
都知事免許 |
東京都知事(3) 第96845号 |
2029年7月25日 |
宅地建物取引業法第66条各号に該当する場合 |
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マンション管理業免許 (㈱アイディプロパティ) |
国土交通省 |
国土交通大臣(2) 第034216号 |
2026年4月26日 |
マンションの管理の適正化の推進に関する法律第33条各号に該当する場合 |
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賃貸住宅管理業免許 (㈱アイディプロパティ) |
国土交通省 |
国土交通大臣(1) 第004840号 |
2027年4月26日 |
賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律第23条各号に該当する場合 |
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一般労働者派遣事業免許 (㈱アルシエ) |
厚生労働省 |
派13-314461 |
2027年11月30日 |
労働者派遣法第14条各号に該当する場合 |
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有料職業紹介事業免許 (㈱アルシエ) |
厚生労働省 |
13-ユ-311504 |
2027年11月30日 |
職業安定法第32条各号に該当する場合 |
⑨M&A等による事業拡大について
当社グループは、既存事業の持続的な成長と収益源の多様化のための一つの手段として、M&A(企業買収等)や提携等を有効に活用してまいります。M&A等を実行するにあたっては、相手先企業の詳細な事前調査を行い、十分にリスクを検討した上で決定しておりますが、取引後に偶発債務の発生や未認識債務の判明等、事前調査で把握できなかった問題が生じた場合や、事業の展開等が計画どおりに進まない場合、当社グループの事業活動、財政状態及び経営成績に重大な影響を与える可能性があります。
また、M&A等により、当社グループが従来から取り組んでいない新規事業が加わる際には、その事業固有のリスク要因が加わります。
⑩人材確保について
当社グループのセールスプロモーション事業の推進および拡大には、持続的な人材確保が不可欠です。しかし、少子高齢化や価値観の多様化に伴う労働人口の減少や、特定業界への人材集中等により、必要とする人材を十分に確保できない場合には、当社グループの経営成績および財政状態に悪影響を及ぼすおそれがあります。
⑪情報セキュリティについて
当社グループは、サイバー攻撃や不正アクセス等により、情報システムや業務システムが正常に稼働しなくなるリスクを有しております。
これらの事象に起因して企業活動が停滞・停止した場合や、企業情報や個人情報等が漏洩した場合には、事業機会の喪失、信用の失墜、売上高の減少、損害賠償費用・復旧費用の発生等を通じて、当社グループの経営成績および財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、サイバーセキュリティ機能の継続的な強化やBCPの整備、リスクマネジメント・コンプライアンス委員会を中心としたセキュリティ意識の向上などを通じて、リスクの低減および影響の最小化に取り組んでいますが、未知のサイバー攻撃等に対しては、これらの対策が十分に効果を発揮しない可能性があります。
⑫感染症の拡大について
インフルエンザや、新型コロナウイルス感染症等の未曽有の感染症が再びまん延した場合は、日本政府や地方自治体の緊急事態宣言等の再発令等や自主的な営業自粛による経済活動の停滞や悪化が想定されます。その場合、「①経済情勢の変動について」、「②事業エリアが東京圏に集中していることについて」、「③外注管理について」、「⑥リアルエステート事業における物件の引渡時期等による業績の変動について」に記載したような複合的な要因により、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(1) 経営成績等の状況の概要
①財政状態及び経営成績
当連結会計年度における我が国経済は、物価上昇が続いた一方で、人手不足を背景に雇用環境の改善や企業の設備投資の増加が下支えとなり、全体としては緩やかな回復基調を維持しました。しかしながら、米中経済の減速や関税強化、ロシア・ウクライナ情勢の長期化など、海外要因による不確実性は依然として高い状況にあります。さらに、国内では賃上げ基調が継続しているものの、物価上昇には追い付いておらず、実質賃金のマイナスが続いていることから、個人消費の回復には力強さを欠いています。そのため、今後も緩やかなインフレが続くと見込まれる中、賃金と物価のバランス、ならびに海外経済及び各国金融政策の動向を注視する必要があります。
当社グループの属する不動産業界におきましては、東京を中心に売買・賃貸共に需要が強い状況が続きました。
当社の供給する賃貸レジデンスのターゲットとなる単身者やDINKS層が利便性の高い都心に集中する傾向は継続しており、23区内の人口は増加が続いているため、賃貸物件に対するニーズが高まっております。地価や建築費に伴い新築マンションの価格も上昇している中、これまでの新築マンションの購入層が中古マンション及び賃貸レジデンスへ流入していることから、賃料も上昇しています。
不動産の運用を行う投資家においても、日本銀行が利上げを行ったものの、イールドギャップは他の主要国に比べて依然大きい上、世帯数の増加と賃金の上昇が見込まれる東京の賃貸住宅に対しては賃料の上昇期待も高まっていることから、物件に対する期待利回りも引き続き低水準で推移しております。そのため工事費は高止まりしながらも、東京都内における開発用地のニーズも非常に高い状況が続きました。
開発用地の取得難易度が高まる中、当社も採用強化、人員の増強をしながら、東京都内における不動産の仕入活動を増大させ、開発量及び規模の拡大と、収益不動産への投資に注力してまいりました。
開発プロジェクトにおきましては、土地面積が広く、比較的低層で開発できる案件の仕入に注力することと、開発用地に解体工事・土壌汚染調査・権利関係調整・許認可取得等の整備を施した時点で売却するアセット・デザイン&リセール事業を推進することで、建築リスクの最小化と事業価値の最大化を行ってまいりました。また、既に稼働している収益不動産の仕入を積極的に推進し、安定した収益を得ながらバリューアップを行い、投資家への売却を進める事業の規模が拡大いたしました。
人材サービス部門におきましては、派遣人材の採用を積極的に行った上で、派遣品質の一層の向上による高付加価値路線に注力することで、業績の拡大を推進いたしました。
この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a.財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末より312百万円増加し、47,376百万円となりました。
負債合計は、前連結会計年度末より、3,103百万円減少し、18,884百万円となりました。
純資産合計は、前連結会計年度末より3,416百万円増加し、28,492百万円となりました。
b.経営成績
当連結会計年度の経営成績は、不動産開発・投資を展開するリアルエステート事業が好調に推移したことを主因に、売上高は78,505百万円(前期比67.5%増)、営業利益は7,726百万円(前期比67.3%増)、経常利益は7,831百万円(前期比68.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は5,320百万円(前期比67.8%増)となりました。
セグメントの概況は次のとおりであります。
(リアルエステート事業)
当連結会計年度におきましては、不動産投資会社・デベロッパー・不動産販売会社、海外事業者など幅広い需要に対応いたしました。その結果、「大鳥居Ⅲプロジェクト(東京都大田区)」「不動前プロジェクト(東京都品川区)」などのアセット・デザイン&リセール(土地の開発適地化)を中心に、合計35件を売却いたしました。 加えて、管理コストの見直しやリノベーションなどにより収益価値を高め、「DeLCCS南青山Ⅱ(東京都港区)」「DeLCCS永田町(東京都千代田区)」などの東京都心部に立地する収益不動産を43件売却いたしました。
また、仕入に関しましては、より需要の見込めるエリアを中心として「京急蒲田Ⅲプロジェクト(東京都大田区)」「富士見台プロジェクト(東京都練馬区)」など25件の都市型レジデンス開発用地や、「DeLCCS曙橋Ⅱ(東京都新宿区)」「DeLCCS日本橋浜町(東京都中央区)」などの44件の収益不動産の仕入を行いました。
以上の結果、売上高74,569百万円(前期比74.1%増)、営業利益8,619百万円(前期比59.1%増)となりました。
(セールスプロモーション事業)
連結子会社の株式会社アルシエが展開するセールスプロモーション事業におきましては、堅調な既存事業に加え、更なる事業領域の拡大に向けた新規事業の拡大及び他業界での需要喚起、加えて派遣品質の向上による高付加価値化を推進してまいりました。
以上の結果、売上高3,936百万円(前期比2.9%減)、営業利益79百万円(前期比277.9%増)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ8,453百万円増加し、当連結会計年度末には27,164百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は14,138百万円となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益が7,772百万円あった一方で、棚卸資産の減少が7,679百万円あった一方で、法人税等の支払額が1,953百万円あったことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果得られた資金は41百万円となりました。これは主に、有価証券及び投資有価証券の売買による収入が91百万円あったことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は5,726百万円となりました。これは主に、長期借入れによる収入が40,160百万円あった一方で、長期借入金の返済による支出が42,879百万円、配当金の支払いによる支出が2,042百万円あったことによるものです。
③生産、受注及び販売の状況
a.生産実績
当社グループは、リアルエステート事業、セールスプロモーション事業を主体としており、生産実績を定義することが困難であるため、生産実績の記載はしておりません。
b.受注実績
当社グループは、受注生産を行っておりませんので、受注実績の記載はしておりません。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメント |
当連結会計年度 (自 2024年10月1日 至 2025年9月30日) |
前年同期比 |
|
販売高(百万円) |
(%) |
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リアルエステート事業 |
74,569 |
74.1 |
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セールスプロモーション事業 |
3,936 |
△2.9 |
|
合計 |
78,505 |
67.5 |
(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
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相手先 |
前連結会計年度 (自 2023年10月1日 至 2024年9月30日) |
当連結会計年度 (自 2024年10月1日 至 2025年9月30日) |
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金額(百万円) |
割合(%) |
金額(百万円) |
割合(%) |
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第一リアルター株式会社 |
6,254 |
13.3 |
- |
- |
|
特定目的会社レジプロパティーズフォー |
- |
- |
10,369 |
13.2 |
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表作成に当たり、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りについて過去の実績や現状等を勘案し合理的に判断していますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
②当連結会計年度の経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度における売上高は、78,505百万円(前期比67.5%増)となりました。
セグメント別の売上高は、リアルエステート事業につきましては、同業他社や実需等の幅広いニーズに対応し、当社開発による都市型レジデンス、アセット・デザイン&リセール(開発適地化)や収益不動産等の売却により74,569百万円(同74.1%増)、セールスプロモーション事業につきましては、一時的な需要の減退を受けたものの、堅調な既存事業に加え、更なる事業領域の拡大に向けて、新規事業の拡大、他業界での需要喚起等を行った結果、3,936百万円(同2.9%減)となりました。
なお、各セグメントの状況の詳細については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績」をご覧ください。
(売上原価)
当連結会計年度における売上原価は67,716百万円(前期比70.2%増)となりました。これは主に、リアルエステート事業における販売用不動産の売却によるものであります。
(売上総利益)
以上の結果、売上総利益は、10,788百万円(前期比52.1%増)となりました。
(販売費及び一般管理費)
当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、3,062百万円(前期比23.7%増)となりました。主な内訳は、給料手当565百万円、役員報酬299百万円、支払手数料738百万円及び租税公課583百万円であります。
(営業利益)
以上の結果、営業利益は、7,726百万円(前期比67.3%増)となりました。
(営業外損益)
当連結会計年度における営業外収益は、478百万円(前期比84.5%増)となりました。これは主に、有価証券運用益339百万円によるものであります。また、営業外費用は、373百万円(前期比67.8%増)となりました。これは主に、支払利息346百万円によるものであります。
(経常利益)
以上の結果、経常利益は7,831百万円(前期比68.2%増)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度における税金等調整前当期純利益は7,772百万円(前期比67.0%増)となりました。これに法人税、住民税及び事業税や法人税等調整額を計上した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は5,320百万円(前期比67.8%増)となりました。
③当連結会計年度の財政状態の分析
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産の残高は、45,352百万円(前連結会計年度末比1.0%増)となりました。これは主に、リアルエステート事業における不動産の売却が進捗したため、現金及び預金が8,451百万円増加した一方で、開発用地及び中古収益不動産の売却が進展したことにより、仕掛販売用不動産が6,028百万円、販売用不動産が1,955百万円減少したことによるものです。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産の残高は、2,023百万円(前連結会計年度末比5.8%減)となりました。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債の残高は、6,184百万円(前連結会計年度末比4.3%減)となりました。これは主に短期借入金が765百万円、1年内返済予定の長期借入金が365百万円減少した一方で、1年内償還予定の社債が150百万円、未払法人税等が493百万円増加したことによるものです。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債の残高は、12,699百万円(前連結会計年度末比18.2%減)となりました。これは主に、不動産の売却により長期借入金が2,353百万円減少したことによるものです。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産の残高は、28,492百万円(前連結会計年度末比13.6%増)となりました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益を5,320百万円計上した一方で、剰余金の配当を2,041百万円行ったことによるものです。この結果、自己資本比率は、59.3%となりました。
④キャッシュ・フローの状況の分析
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況は、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
⑤資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの資金需要のうち主なものは、主力であるリアルエステート事業における開発用地や収益不動産の仕入や開発に係る建築費や設計等の業務委託料であります。これらの資金需要に対し当社では金融機関等からの長期借入による資金調達を基本としております。
⑥経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、「中期経営計画 “突破 2025”」における2025年9月期の定量目標として、連結経常利益100億円、連結ベースのROE(株主資本利益率)18%以上、ROA(総資産経常利益率)15%水準を目標として掲げております。
当連結会計年度においては、連結経常利益78億円、ROE20.2%、ROA16.6%、自己資本比率59.3%となりました。
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第19期実績 (2023年9月期) |
第20期実績 (2024年9月期) |
第21期実績 (2025年9月期) |
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経常利益 |
61億円 |
46億円 |
78億円 |
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ROE |
19.3% |
13.1% |
20.2% |
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ROA |
15.8% |
10.5% |
16.6% |
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自己資本比率 |
57.0% |
52.5% |
59.3% |
該当事項はありません。
該当事項はありません。