第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1)業績

  当連結会計年度(自 平成26年11月1日 至 平成27年10月31日)における我が国経済は、政府による経済政策や日本銀行による金融緩和を背景に、企業収益の改善や投資の増加、雇用情勢の改善等、景気は緩やかな回復基調が続いております。しかしながら、中国経済の減速を始めとした海外景気の下振れリスクが増大するなど、先行きは不透明な状況で推移しております。

  当社グループの事業領域である不動産業界におきましては、地価が三大都市圏で上昇を続けており、金融緩和による良好な資金調達環境を背景に収益不動産の取引が活発化している一方、建築に係る調達コストの高騰や事業用地取得競争の激化など懸念材料も内包しております。

  このような状況の下、当社グループは、主軸である不動産管理運営事業で安定収益を確保する一方、優良な賃貸レジデンス開発用地の取得に努めてまいりました。また、不動産開発販売事業においては、優良物件の開発・販売に注力してまいりました。この結果、当連結会計年度の業績として、売上高は4,125,745千円(前期:3,731,767千円、前期比:10.6%増)、営業利益は441,757千円(前期:435,278千円、前期比:1.5%増)、経常利益は401,059千円(前期:401,988千円、前期比:0.2%減)、当期純利益は245,554千円(前期:239,418千円、前期比:2.6%増)となりました。

 

 セグメント別の業績は次のとおりであります。

 

<不動産管理運営事業>

 当セグメントにおきましては、賃貸住宅のサブリース運営業務および賃貸管理業務を、顧客サービスの質の向上を主眼としてグループ一丸となり取り組んでまいりました。この結果、不動産管理運営事業の売上高は2,877,031千円(前期:2,945,258千円、前期比2.3%減)、セグメント利益は467,275千円(前期:527,940千円、前期比11.5%減)となりました。

 

<不動産開発販売事業>

 当セグメントにおきましては、賃貸事業用マンション3棟51室、宅地7区画を販売しました。この結果、不動産開発販売事業の売上高は1,126,990千円(前期:669,430千円、前期比:68.4%増)、セグメント利益は159,200千円(前期:93,614千円、前期比:70.1%増)となりました。

 

<不動産仲介コンサル事業>

 当セグメントにおきましては、賃貸物件の仲介業務において契約時初期費用を低減するなど、稼働率重視で取り組んでまいりました。この結果、不動産仲介コンサル事業の売上高は121,723千円(前期:117,079千円、前期比:4.0%増)、セグメント損失は29,196千円(前期:セグメント損失39,752千円)となりました。

 

(2)キャッシュ・フロー

 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末から184,459千円増加し、当連結会計年度末現在の残高は1,057,996千円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況と変動の要因は以下のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果、1年間で増加した資金は447,647千円(前年同期では198,608千円の増加)となりました。税金等調整前当期純利益399,671千円、減価償却費107,120千円の計上及び賃貸事業用マンションの売却によるたな卸資産の減少114,104千円の資金の増加に対し、法人税等の支払173,732千円をしたことが主な要因であります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果、1年間で減少した資金は980,014千円(前年同期では262,612千円の減少)となりました。これは、船橋プロジェクトの完成及び新規開発プロジェクトの増加等により有形固定資産の取得による支出を925,863千円行ったことが主な要因であります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果、1年間で増加した資金は716,826千円(前年同期では201,245千円の増加)となりました。これは、長期借入金の返済による支出684,298千円、短期借入金の増減額47,250千円及び配当金の支払額58,757千円がそれぞれ資金減少要因となった一方で、長期借入金の借入による収入が1,506,399千円あったことが主な要因であります。

 

2【生産、受注及び販売の状況】

(1)生産実績

  該当事項はありません。

(2)受注状況

  当社グループは、受注開発を行っていないため、受注残高はありません。

(3)販売実績

  当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成26年11月1日

至 平成27年10月31日)

前年同期比(%)

不動産管理運営事業(千円)

2,877,031

97.7

不動産開発販売事業(千円)

1,126,990

168.4

不動産仲介コンサル事業(千円)

121,723

104.0

合計(千円)

4,125,745

110.6

(注)1.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

(自 平成25年11月1日

   至 平成26年10月31日)

当連結会計年度

(自 平成26年11月1日

   至 平成27年10月31日)

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

株式会社ジョイパック

445,148

10.8

 

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

3.セグメント間の取引については相殺消去しております。

 

3【対処すべき課題】

 当社グループの対処すべき課題について、その内容と対処方針等は下記のとおりであります。

 

 当社グループの安定的かつ持続的な成長には中核事業である居住用物件や駐車場等の管理受託ニーズの発掘は不可欠です。

 上記の目的を達成するためにはオーナー様との厚い信頼関係が必須であり、またその関係を持続していくためには、不動産関連知識に加え、不動産経営に関する金融・法務・税務等広範囲に及ぶ高いコンサルティング能力が不可欠となってまいります。有能な社員の確保とともに、適材適所の人材配置と教育体制の充実により能力の向上に努めてまいります。また、サブリース、管理受託を受けている物件の稼働率を向上させるためには、全社員がお客様目線でサービスを捉え、その質を向上することが必須だと考えております。非営業部門も含めた全社員で空室物件の問題点の確認、清掃活動を定期的に行うなどのOJTを実施することによりサービスの質を一層向上させるべく努めてまいります。

 不動産仲介コンサル事業は、当社が稼働率重視の政策をとり続けたこと、新規物件の獲得が振るわなかったこと等によりセグメント損益がマイナスとなっております。今後は、人材の育成強化と新規物件の獲得を進める事により収益の改善を図ってまいります。

 

 

 

4【事業等のリスク】

 以下において、当社グループの事業の状況及び経理の状況等に関する事項のうち、リスク要因となる可能性があると考えられる主な事項及びその他投資者の判断に重要な影響を及ぼすと考えられる事項を記載しております。

 当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、当社の有価証券に関する投資判断は、本項及び本書中の本項以外の記載内容も併せて、慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。

 なお、以下の記載のうち将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものであり、不確実性を内在しているため、実際の結果とは大きく異なる可能性があります。

 

 

①不動産市況について

 不動産価格の下落している局面においては、買い控えにより下落に拍車がかかり、不動産の流動性の著しい低下、たな卸資産の評価損や固定資産の減損の発生により業績に影響が出る可能性があります。物件の仕入れについても、地価の乱高下が続いた場合や競合の激化により有用な情報の入手が困難になった場合には自社開発物件が計画どおり供給できない可能性があり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

②市況の変動による不動産開発販売事業の在庫リスクについて

 当社は独自のコンセプトに基づき、マーケット分析や事業計画を十分に検討した上で土地を厳選して取得し、収益物件、戸建物件等の企画、開発、販売を行っております。しかしながら、突発的な市況の変動、建物調達コストの変動、想定外の金利の上昇、金融市場の信用収縮等が生じた場合等には、当初計画通りの販売を行えない可能性があります。その場合は在庫として滞留することとなり、当社の業績及び資金繰りに影響を及ぼす可能性があります。

 

③物件の引渡時期等による業績の変動について
 不動産開発販売事業における物件の販売について、各期において引渡しとなる物件数が多くないことから、引渡し時期及び規模により、当社の四半期毎の業績は大きく変動する可能性があります。

 

④法的規制について

 1)不動産関連法制の変更について
  宅地建物取引業法、建築基準法・都市計画法その他不動産関連法制、建設業法、建築士法等建築に関する法令を

 はじめとして、当社グループの各事業の遂行に関連する法令の改廃や新たに法的規制が設けられた場合には、当社

 グループの事業に影響を及ぼす可能性があります。

<提出会社が取得している免許・許可>

法令名等

免許・許可の内容

有効期間

 宅地建物取引業法

国土交通大臣(5) 第5209号

平成24年4月29日から平成29年4月28日まで

 建設業法

東京都知事(般)17第125524号

平成23年3月30日から平成28年3月29日まで

 

   2)個人情報の管理について
  当社グループが行っている事業においては、多くの顧客の個人情報を保有しています。当社グループでは、個人

 情報保護規程を制定し、情報管理に関する規程及び運用マニュアル等によって、個人情報管理の強化と徹底を図っ

 ております。しかしながら、不測の事態により、当社グループが保有する顧客情報が社外へ漏洩した場合等には、

 顧客への信用低下やトラブル解決のための費用負担等により当社グループの業績に影響を与える可能性がありま

 す。

⑤有利子負債依存度および資金調達について

  当社グループは、不動産開発販売事業における土地・建物仕入資金および不動産管理運営事業における賃貸用自社所有不動産の取得資金を、主に金融機関からの借入金によって調達しております。したがって事業拡大の過程においては営業活動のキャッシュ・フローと投資活動のキャッシュ・フロー(以下、総称してフリー・キャッシュ・フローといいます。)がマイナスとなり、それを財務活動により補う傾向となるとともに、総資産に対する有利子負債の割合が高まる傾向があります。

 また、当社はたな卸資産に建築中または販売中の物件以外に、賃貸で運用しながら3年以内に販売する予定の物件を含んでおります。そうした案件の増加も営業キャッシュ・フローのマイナス要因となるものであります。

  たな卸資産及び賃貸用不動産への投資は当社の成長戦略に不可欠のものであり、フリー・キャッシュ・フローのマイナスを補うために次の方策を取っております。

1. 資金調達に関しては、特定の金融機関に偏ることなく、個別プロジェクトごとに金融機関と協議を行い、金融機関による客観的評価を経た上で借入を実施しております。

2. 常時3~4行のコアバンクを確保しながら、資金調達の裾野を広げる努力をいたしております。

3. 不動産開発販売に関するプロジェクトの規模は1案件当たり概ね30百万円から300百万円として、資金調達、販売活動両面で機動性が効くものとしております。

  しかし、金融環境の変化や当社の信用力低下により資金調達が十分に行われない場合には個別プロジェクト進捗と当社の経営成績に影響を与える可能性があります。

  当社グループのキャッシュ・フローおよび有利子負債の状況は下記の通りであります。
                                        (単位:千円)

決算年月

平成26年10月

平成27年10月

 営業活動によるキャッシュ・フロー

198,608

447,647

 投資活動によるキャッシュ・フロー

△262,612

△980,014

 

 (フリー・キャッシュ・フロー合計)

 

 

△64,004

 

 

△532,367

 

 財務活動によるキャッシュ・フロー

201,245

716,826

 短期借入金

170,000

87,750

 1年内返済予定の長期借入金

298,053

286,698

 長期借入金

3,621,746

4,490,203

 有利子負債合計    A

4,089,800

4,864,651

 総資産額     B

7,105,764

8,024,587

 有利子負債依存度 A/B

  57.6%

  60.6%

 たな卸資産残高

1,959,144

1,827,652

 有形固定資産残高

3,846,817

4,694,585

⑥人材の確保・育成について

 当社グループの事業は、各事業の連携とそこから生まれる事業間のシナジーにより、顧客のニーズを具現化する商品・サービスの実現を目指しております。そのためには不動産事業は勿論、金融・法務・税務にわたる幅広い知識と経験を有する優秀な人材の確保・育成が不可欠となっております。

 そうした中、当社グループでは採用から育成にいたる環境整備に積極的に取り組んでいく方針でありますが、今後、当社グループが求める人材の確保・育成が計画通り進まなかった場合には当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑦小規模組織であることについて

 当社グループは平成27年10月31日現在、従業員33名と小規模組織であり、内部管理体制についても組織の規模に応じたものとなっております。当社グループは今後、業容の拡大に応じて人材の採用を行うとともに社内管理体制の強化・充実に努める予定であります。しかしながら、当社グループが事業の拡大に対して適切かつ充分な対応ができなかった場合には、当社グループの事業遂行及び拡大に制約が生じ、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑧代表取締役への依存について

 当社の代表取締役である向井山達也は、当社グループの経営方針や事業戦略の立案、決定ならびに事業の推進において重要な役割を果たしております。

 当社グループは事業の拡大とともに、同氏に過度に依存しない体制の構築を進めておりますが、何らかの事情により同氏の業務遂行が困難となった場合には、その後の当社グループの業績及び事業展開に影響を及ぼす可能性があります。

5【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

6【研究開発活動】

該当事項はありません。

 

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当社グループにおける財政状態及び経営成績の分析は以下のとおりであります。

なお、文中における将来に関する事項については、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

(1)財政状態の分析

 資産、負債及び純資産の状況

 当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末より918,822千円増加して8,024,587千円(前連結会計年度末比12.9%増)となりました。流動資産は28,319千円増加して、3,062,667千円(前連結会計年度末比0.9%増)となりました。流動資産増加の主な要因は、賃貸事業用マンションの売却等により現金及び預金が184,459千円増加し、たな卸資産が131,491千円減少したことによるものであります。

 また、固定資産は890,503千円増加して、4,961,920千円(前連結会計年度末比21.9%増)となりました。この主な要因は、船橋プロジェクトが完成したこと及び新規開発プロジェクトの増加等により、有形固定資産が847,767千円増加したことによるものであります。
 当連結会計年度末の負債は、730,973千円増加して5,648,164千円(前連結会計年度末比14.9%増)となりました。流動負債は126,672千円減少して696,128千円(前連結会計年度末比15.4%減)となりました。これは短期借入金が82,250千円、未払法人税等が31,883千円減少したことが主な要因であります。固定負債は857,646千円増加して4,952,036千円(前連結会計年度末比20.9%増)となりました。これは長期借入金が868,456千円増加したことが主な要因であります。

 当連結会計年度末の純資産は、187,849千円増加して2,376,422千円(前連結会計年度末比8.6%増)となりました。当期純利益を245,554千円計上し、配当金58,666千円を支払いしたことが主な要因であります。

 

(2)経営成績の分析

①売上高

 当社グループの当連結会計年度の売上高は4,125,745千円(前期:3,731,767千円、前期比:10.6%増)となりました。

 

 不動産管理運営事業におきましては、賃貸住宅のサブリース運営業務および賃貸管理業務を、顧客サービスの質の向上を主眼としてグループ一丸となり取り組んでまいりました。この結果、不動産管理運営事業の売上高は2,877,031千円(前期:2,945,258千円、前期比2.3%減)となりました。

 

 不動産開発販売事業におきましては、賃貸事業用マンション3棟51室、宅地7区画を販売しました。この結果、不動産開発販売事業の売上高は1,126,990千円(前期:669,430千円、前期比:68.4%増)となりました。

 

 不動産仲介コンサル事業におきましては、賃貸物件の仲介業務において契約時初期費用を低減するなど、稼働率重視で取り組んでまいりました。この結果、不動産仲介コンサル事業の売上高は121,723千円(前期:117,079千円、前期比:4.0%増)となりました。

 

②売上総利益

 売上総利益は、前期比4.3%増の1,033,032千円となり、売上総利益率は前期比1.5ポイント減少し、25.0%となりました。

 

③販売費及び一般管理費

 販売費及び一般管理費は、業務委託費や租税公課の増加等により前期比6.4%増の591,274千円となりました。

 

④営業利益、経常利益、当期純利益

 上記の要因により、当連結会計年度の営業利益は441,757千円(前期:435,278千円、前期比:1.5%増)、経常利益及び当期純利益は、401,059千円(前期:401,988千円、前期比:0.2%減)、245,554千円(前期:239,418千円、前期比:2.6%増)となりました。

 

(3)キャッシュ・フローの状況の分析

 当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの分析については、「第2 事業の状況 1 業績等の概要(2)キャッシュ・フロー」に記載のとおりであります。