第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

    (経営方針)

 当社グループは、創業以来徹底したお客様中心主義を掲げ、常にお客様目線で物事を捉え、お客様の立場で物事を判断することを、全ての社員が心がけております。私達はお客様の声に真摯に耳を傾け、ニーズに応えたサービスを提供し続けてまいります。

 

 (経営戦略等)

 当社グループは、自社所有物件、サブリース物件の賃貸運営を行う「不動産管理運営事業」を中核事業とし、安定的かつ持続的に成長することを目指しております。賃貸仲介サービスを通じてユーザーの多様化するニーズを得られることが私達の強みであり、それを独自の企画開発力で具現化し、高い競争力のある物件供給を行っております。特に、近年は賃貸市場の更なる二極化に備え、都心部に焦点を合わせた開発を行っております。

 

 (経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等)

 当社グループは、不動産管理運営事業を柱に、ユーザー本位の使い方・住まい方のできる空間を創造する企業を目指し、長期的には売上高経常利益率の向上を重視して経営に取り組んでまいります。

 

    (経営環境)

 当社グループが属する不動産業界におきましては、建物調達コストの高騰や一部金融機関の融資姿勢の厳格化等懸念される材料はあるものの、好調な企業業績を背景に総じて堅調に推移しております。

 

  (事業及び財務上の対処すべき課題)

 賃貸マンション市場におきまして、ユーザーの需要は都心部及び都心近郊においては堅調で、今後も同様に推移していくことが期待されます。投資家による取得意欲も、特に当社が注力している都心部においては依然高く、今後も底堅く推移していくことと思われます。

 このような環境のなか、当社グループは引き続きサブリース、社有物件の運営等を柱とする「不動産管理運営事業」を基軸に経営基盤の強化に努めてまいります。業務の高度化を一層高めるとともに、顧客ニーズを具現化する企画開発力を充実させることが重要であると考えております。

 

2【事業等のリスク】

 以下において、当社グループの事業の状況及び経理の状況等に関する事項のうち、リスク要因となる可能性があると考えられる主な事項及びその他投資者の判断に重要な影響を及ぼすと考えられる事項を記載しております。

 当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、当社の有価証券に関する投資判断は、本項及び本書中の本項以外の記載内容も併せて、慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。

 なお、以下の記載のうち将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものであり、不確実性を内在しているため、実際の結果とは大きく異なる可能性があります。

 

 

(1)不動産市況について

 不動産価格の下落している局面においては、買い控えにより下落に拍車がかかり、不動産の流動性の著しい低下、たな卸資産の評価損や固定資産の減損の発生により業績に影響が出る可能性があります。物件の仕入れについても、地価の乱高下が続いた場合や競合の激化により有用な情報の入手が困難になった場合には自社開発物件が計画どおり供給できない可能性があり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2)市況の変動による不動産開発販売事業の在庫リスクについて

 当社は独自のコンセプトに基づき、マーケット分析や事業計画を十分に検討した上で土地を厳選して取得し、収益物件の企画、開発、販売を行っております。しかしながら、突発的な市況の変動、建物調達コストの変動、想定外の金利の上昇、金融市場の信用収縮等が生じた場合等には、当初計画通りの販売を行えない可能性があります。その場合は在庫として滞留することとなり、当社の業績及び資金繰りに影響を及ぼす可能性があります。

 

(3)物件の引渡時期等による業績の変動について

 不動産開発販売事業における物件の販売について、各期において引渡しとなる物件数が多くないことから、引渡し時期及び規模により、当社の四半期毎の業績は大きく変動する可能性があります。

 

(4)法的規制について

 ① 不動産関連法制の変更について
  宅地建物取引業法、建築基準法・都市計画法その他不動産関連法制、建設業法、建築士法等建築に関する法令を

 はじめとして、当社グループの各事業の遂行に関連する法令の改廃や新たに法的規制が設けられた場合には、当社

 グループの事業に影響を及ぼす可能性があります。

<提出会社が取得している免許・許可>

法令名等

免許・許可の内容

有効期間

 宅地建物取引業法

国土交通大臣(6) 第5209号

2017年4月29日から2022年4月28日まで

 建築士法

東京都知事 一級第51911号

2016年3月10日から2021年3月9日まで

 

   ② 個人情報の管理について
  当社グループが行っている事業においては、多くの顧客の個人情報を保有しています。当社グループでは、個人

 情報保護規程を制定し、情報管理に関する規程及び運用マニュアル等によって、個人情報管理の強化と徹底を図っ

 ております。しかしながら、不測の事態により、当社グループが保有する顧客情報が社外へ漏洩した場合等には、

 顧客への信用低下やトラブル解決のための費用負担等により当社グループの業績に影響を与える可能性がありま

 す。

(5)有利子負債依存度および資金調達について

  当社グループは、不動産開発販売事業における土地・建物仕入資金および不動産管理運営事業における賃貸用自社所有不動産の取得資金を、主に金融機関からの借入金によって調達しております。したがって事業拡大の過程においては営業活動のキャッシュ・フローと投資活動のキャッシュ・フロー(以下、総称してフリー・キャッシュ・フローといいます。)がマイナスとなり、それを財務活動により補う傾向となるとともに、総資産に対する有利子負債の割合が高まる傾向があります。

 また、当社はたな卸資産に建築中または販売中の物件以外に、賃貸で運用しながら3年以内に販売する予定の物件を含んでおります。そうした案件の増加も営業キャッシュ・フローのマイナス要因となるものであります。

  たな卸資産及び賃貸用不動産への投資は当社の成長戦略に不可欠のものであり、フリー・キャッシュ・フローのマイナスを補うために次の方策を取っております。

① 資金調達に関しては、特定の金融機関に偏ることなく、個別プロジェクトごとに金融機関と協議を行い、金融機関による客観的評価を経た上で借入を実施しております。

② 常時3~4行のコアバンクを確保しながら、資金調達の裾野を広げる努力をいたしております。

  しかし、金融環境の変化や当社の信用力低下により資金調達が十分に行われない場合には個別プロジェクト進捗と当社の経営成績に影響を与える可能性があります。

  当社グループのキャッシュ・フローおよび有利子負債の状況は下記の通りであります。
                                        (単位:千円)

決算年月

2018年10月

2019年10月

 営業活動によるキャッシュ・フロー

282,592

△106,242

 投資活動によるキャッシュ・フロー

△714,841

△638,497

 

 (フリー・キャッシュ・フロー合計)

 

 

△432,248

 

 

△744,740

 

 財務活動によるキャッシュ・フロー

853,850

654,355

 短期借入金

111,000

183,800

 1年内返済予定の長期借入金

654,562

609,476

 長期借入金

6,078,745

6,803,930

 有利子負債合計    A

6,844,308

7,597,206

 総資産額     B

10,745,389

11,715,439

 有利子負債依存度 A/B

  63.7%

  64.8%

 たな卸資産残高

4,312,088

4,874,361

 有形固定資産残高

4,467,957

4,989,679

 

(6)人材の確保・育成について

 当社グループの事業は、各事業の連携とそこから生まれる事業間のシナジーにより、顧客のニーズを具現化する商品・サービスの実現を目指しております。当社グループでは採用から育成にいたる環境整備に積極的に取り組んでいく方針でありますが、今後、当社グループが求める人材の確保・育成が計画通り進まなかった場合には当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(7)小規模組織であることについて

 当社グループは2019年10月31日現在、従業員29名と小規模組織であり、内部管理体制についても組織の規模に応じたものとなっております。当社グループは運営体制の強化・刷新を図って参りますが、不測の事態が生じた場合、当社グループの事業遂行に制約が生じ、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

(8)代表取締役への依存について

 当社の代表取締役である向井山達也は、当社グループの経営方針や事業戦略の立案、決定ならびに事業の推進において重要な役割を果たしております。

 当社グループは事業の拡大とともに、同氏に過度に依存しない体制の構築を進めておりますが、何らかの事情により同氏の業務遂行が困難となった場合には、その後の当社グループの業績及び事業展開に影響を及ぼす可能性があります。

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

1.経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループ(当社・連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

(1)財政状態及び経営成績の状況

① 経営成績の状況

 当連結会計年度(自 2018年11月1日 至 2019年10月31日)における我が国経済は、企業業績や雇用環境の改善が続き緩やかな回復を続けておりますが、米中通商摩擦の長期化をはじめ世界経済の不確実性から企業業績も一進一退の動きをみせるなど足踏み感も出ております。

 当社グループが属する不動産業界におきましては、建物調達コストの高騰や一部金融機関の融資姿勢の厳格化等懸念される材料はあるものの、好調な企業業績を背景に総じて堅調に推移しております。

 このような状況の下、当社グループは、不動産管理運営事業で安定収益を確保し、都心部の利便性の高い賃貸物件の企画開発に注力し優良な保有物件を増加させてまいりました。また、販売用不動産は2物件売却いたしました。この結果、当連結会計年度の経営成績として、売上高は3,498,253千円(前期:4,197,334千円、前期比:16.7%減)、営業利益は563,466千円(前期:618,349千円、前期比:8.9%減)、経常利益は503,001千円(前期:565,434千円、前期比:11.0%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は335,863千円(前期:378,184千円、前期比:11.2%減)となりました。

 

 セグメント別の経営成績は次のとおりであります。

 

<不動産管理運営事業>

当セグメントにおきましては、サブリース及び社有物件の運営、管理受託物件のサービス提供にあたり、品質の向上を主眼にグループ一丸となり取り組んでまいりました。この結果、不動産管理運営事業の売上高は2,862,254千円(前期:2,836,235千円、前期比0.9%増)、セグメント利益は503,739千円(前期:493,254千円、前期比2.1%増)となりました。

 

<不動産開発販売事業>

 当セグメントにおきましては、介護付有料老人ホーム他を販売致しましたこの結果、不動産開発販売事業の売上高は541,897千円(前期:1,278,909千円、前期比:57.6%減)、セグメント利益は200,113千円(前期:270,161千円、前期比:25.9%減)となりました。

 

<不動産仲介コンサル事業>

 当セグメントにおきましては、効果的かつ効率的な運営を目指し取り組んでまいりました。この結果、不動産仲介コンサル事業の売上高は94,101千円(前期:99,362千円、前期比:5.3%減)、セグメント利益は5,881千円(前期:8,910千円、前期比:34.0%減)となりました。

 

② 財政状態の状況

(資産の状況)

 当連結会計年度末における総資産は11,715,439千円となり、前連結会計年度末に比べ970,049千円増加しました。これは主として、新規開発用地を取得したこと等によりたな卸資産が562,273千円、固定資産が505,536千円増加したことによるものであります。

(負債の状況)

 当連結会計年度末における負債合計は8,364,718千円となり、前連結会計年度末に比べ732,777千円増加しました。これは主として、長期借入金の増加725,184千円であります。

(純資産の状況)

 当連結会計年度末における純資産は3,350,721千円となり、前連結会計年度末に比べ237,272千円増加しました。これは主として、利益剰余金の増加237,257千円であります。これらの結果、自己資本比率は28.6%となりました。

 

(2)キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末から90,384千円減少し、1,445,227千円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況と変動の要因は以下のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果、1年間で減少した資金は106,242千円(前年同期では282,592千円の増加)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益により503,062千円資金が増加した一方、たな卸資産の増加による支出535,351千円及び法人税等の支払額189,808千円により資金が減少したことによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果、1年間で減少した資金は638,497千円(前年同期では714,841千円の減少)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出671,618千円によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果、1年間で増加した資金は654,355千円(前年同期では853,850千円の増加)となりました。これは主に、長期借入金の借入による収入により1,161,296千円及び短期借入金の増減額により252,204千円資金が増加した一方、長期借入金の返済による支出660,601千円及び配当金の支払額98,543千円があったこと等によるものであります。

 

(3)生産、受注及び販売の実績

① 生産実績

  該当事項はありません。

② 受注実績

  当社グループは、受注開発を行っていないため、受注残高はありません。

③ 販売実績

  当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2018年11月1日

至 2019年10月31日)

前年同期比(%)

不動産管理運営事業(千円)

2,862,254

0.9

不動産開発販売事業(千円)

541,897

△57.6

不動産仲介コンサル事業(千円)

94,101

△5.3

合計(千円)

3,498,253

△16.7

(注)1.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

(自 2017年11月1日

   至 2018年10月31日)

当連結会計年度

(自 2018年11月1日

   至 2019年10月31日)

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

株式会社四条大宮ビル

905,449

21.6

株式会社ディアレストコーポレーション

432,714

12.4

 

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

3.セグメント間の取引については相殺消去しております。

 

2.経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりであります。

 なお、文中における将来に関する事項については、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

(1) 財政状態の分析

 当連結会計年度末における総資産は11,715,439千円となり、前連結会計年度末に比べ970,049千円増加しました。これは主として、新規開発用地を取得したこと等によりたな卸資産が562,273千円、固定資産が505,536千円増加したことによるものであります。

 当連結会計年度末における負債合計は8,364,718千円となり、前連結会計年度末に比べ732,777千円増加しました。これは主として、長期借入金の増加725,184千円であります。

 当連結会計年度末における純資産は3,350,721千円となり、前連結会計年度末に比べ237,272千円増加しました。これは主として、利益剰余金の増加237,257千円であります。これらの結果、自己資本比率は28.6%となりました。

 

(2)経営成績の分析

① 売上高

 当社グループの当連結会計年度の売上高は3,498,253千円(前期:4,197,334千円、前期比:16.7%減)となりました。

 不動産管理運営事業におきましては、サブリース及び社有物件の運営、管理受託物件のサービス提供にあたり、品質の向上を主眼としてグループ一丸となり取り組んでまいりました。この結果、不動産管理運営事業の売上高は2,862,254千円(前期:2,836,235千円、前期比:0.9%増)となりました。

 不動産開発販売事業におきましては、介護付有料老人ホーム他を販売致しました。この結果、不動産開発販売事業の売上高は541,897千円(前期:1,278,909千円、前期比:57.6%減)となりました。

 不動産仲介コンサル事業におきましては、効果的かつ効率的な運営を目指して取り組んでまいりました。この結果、不動産仲介コンサル事業の売上高は94,101千円(前期:99,362千円、前期比:5.3%減)となりました。

 

② 売上総利益

 売上総利益は、前期比5.1%減の1,167,973千円となり、売上総利益率は前期比4.1ポイント増加し、33.4%となりました。

 

③ 販売費及び一般管理費

 販売費及び一般管理費は、完成物件の増加に伴い租税公課が増加しましたが、人員減少に伴う人件費の減少等により前期比1.3%減の604,507千円となりました。

 

④ 営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益

 上記の要因により、当連結会計年度の営業利益は563,466千円(前期:618,349千円、前期比:8.9%減)、経常利益及び親会社株主に帰属する当期純利益は、503,001千円(前期:565,434千円、前期比:11.0%減)、335,863千円(前期:378,184千円、前期比:11.2%減)となりました。

 

経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の達成・進捗状況

 当社グループは、サブリース及び自社物件の運営、管理受託物件のサービス提供を行う「不動産管理運営事業」を柱に安定的、持続的な成長を目指し、売上高経常利益率の向上を重要な指標として位置づけております。当連結会計年度の売上高経常利益率は14.4%(前期:13.5%)となりました。今後も当社グループは一丸となって企業価値の向上を図るとともに、持続的な成長を目指してまいります。

 

(3)キャッシュ・フローの状況の分析

 当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの分析については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 1.経営成績等の状況の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 当社グループの資金需要の主なものは、不動産開発販売事業における賃貸事業用マンション用地の取得及び建築工事代金等のプロジェクト資金であります。資金調達につきましては、各プロジェクトごとに調達しており、調達コストの低減に留意しつつ、取引金融機関からの借入金を主体に調達しております。

 なお、有利子負債依存度及び資金調達については、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク(5)有利子負債依存度および資金調達について」に記載のとおりであります。

 

4【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

5【研究開発活動】

該当事項はありません。