第2 【事業の状況】

 

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当期におけるわが国経済は、政府の経済政策や日本銀行の金融緩和策などを背景に企業収益や雇用・所得環境の改善がみられるとともに、訪日外国人の増加による観光需要が好調に推移したものの、年明け以降の円高、株安による企業の景況感や、消費者マインドに弱さが見られ、先行き不透明な状況で推移しました。

このような状況のなか、当社グループは運輸、不動産、レジャー・サービス、その他の各事業にわたり積極的な営業活動と経営の効率化に努めてまいりました。その結果、当期営業収益は51,779,820千円(対前期5.7%増)、当期経常利益は4,798,361千円(同29.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は2,345,227千円(同13.9%増)となりました。

 

セグメントの業績は、次のとおりであります。

 

①運輸業

鉄道事業につきましては、JR東日本と連携し、成田空港駅から河口湖駅までの直通列車「成田エクスプレス」を通年運行し、首都圏からのアクセス向上を図るとともに、河口湖駅に自動外貨両替機を設置し、サービス向上に努めました。また、河口湖畔にある天上山公園カチカチ山ロープウェイでは、4月にパノラマビューの大型窓を採用した新ゴンドラを導入するとともに、増加する外国人観光客に対応するため、多言語対応等を図りました。

バス事業における乗合バス営業につきましては、外国人観光客の増加に伴い、「河口湖・西湖周遊バス」や「御殿場~河口湖線」の運行本数を増加し、利便性向上に努めました。また、10月には果樹栽培が盛んな甲州市において、勝沼地区のワイナリー等を効率よく巡ることができる「勝沼周遊バス」の運行を開始しました。

高速バス営業につきましては、8月に「町田・橋本~富士急ハイランド線」、「藤沢・辻堂・本厚木~富士急ハイランド線」の運行を開始し、また、平成28年3月には東京駅八重洲口にオープンした鉃鋼ビルディングから中央道経由「東京駅(鉃鋼ビル)~富士五湖線」の運行を開始し、富士急ハイランドをはじめとする当社グループ施設への送客に取り組むとともに、富士山・富士五湖エリアへの高速バス路線網の充実を図りました。

貸切バス営業につきましては、引き続き国土交通省が定めた安全確保及び乗務員の労働環境改善に関わるコストを反映した新運賃制度を遵守し、収益の確保に努めました。

ハイヤー・タクシー事業につきましては、富士市においてバス路線の廃止に伴うデマンドタクシーを運行し、地域交通の確保に努めました。

安全対策につきましては、運輸安全マネジメントに基づき、鉄道、索道、自動車、船舶の各事業で安全目標、重点施策を設定し、安全管理体制の強化、ならびに安全意識の浸透を図り、安全性の確保に努めました。鉄道事業では、重軌条化やコンクリート柱化等の安全対策及び電車修理工場の耐震化を推進しました。バス事業では、引き続き衝突被害軽減ブレーキシステム、ドライバーモニタリング警報を装備した車両の導入を進めるとともに、バス乗務員に対し、計画的に睡眠時無呼吸症候群診断や脳MRI検診を推進するなど、健康管理の強化を図りました。

以上の結果、運輸業の営業収益は18,227,347千円(対前期7.7%増)となり、営業利益は2,182,238千円(同41.5%増)となりました。

 

 

鉄道営業成績表(提出会社)

 

種別

単位

当連結会計年度
(平成27年4月1日~平成28年3月31日)

 

対前期増減率(%)

営業日数

366

0.3

営業粁

26.6

客車走行粁

千粁

2,041

△4.9

輸送人員

定期外

千人

2,129

8.7

定期

1,403

△0.7

3,533

4.8

旅客運輸収入

定期外

千円

1,383,522

16.5

定期

266,033

0.5

1,649,556

13.6

運輸雑収

137,961

△1.0

運輸収入合計

1,787,517

12.3

乗車効率

20.4

15.9

 

(注) 乗車効率算出方法

延人粁=駅間通過人員×駅間粁程

乗車効率=延人粁÷(客車走行粁×客車平均人員)×100

 

バス営業成績表(提出会社)

 

種別

単位

当連結会計年度
(平成27年4月1日~平成28年3月31日)

 

対前期増減率(%)

営業日数

366

0.3

営業粁

465

7.0

走行粁

千粁

2,285

9.0

輸送人員

千人

1,600

7.9

旅客運輸収入

千円

802,474

15.2

運輸雑収

1,243,777

9.2

運輸収入合計

2,046,251

11.5

 

 

業種別営業成績

 

種別

当連結会計年度
(平成27年4月1日~平成28年3月31日)

営業収益(千円)

対前期増減率(%)

鉄道事業

1,945,706

11.8

バス事業

13,437,467

5.9

索道事業

367,045

17.8

ハイヤー・タクシー事業

1,730,466

12.8

船舶運送事業

746,661

14.3

営業収益計

18,227,347

7.7

 

 

 

②不動産業

不動産販売事業につきましては、山中湖畔別荘地で趣味・嗜好を追求できる「コンセプト・ヴィラ」シリーズの販売に加え、個々のお客様のニーズに沿ったオーダーメイド型別荘建物プランを積極的に提案するとともに、別荘地販売促進Webサイト「フジヤマスタイル」を核としたソーシャルネットワークサービスによる宣伝告知を強化し、注文建売別荘の受注、商品土地販売のほか、別荘地内の仲介取引の成約獲得に努めました。また、山中湖畔別荘地・十里木高原別荘地において、快適な別荘ライフを提供するため、季節ごとに開催している各種イベントの充実を図りました。

不動産賃貸事業につきましては、平成28年1月に東京都内で建設した建物を、スーパーマーケットチェーン店へ賃貸するなど、収益の向上に努めました。

以上の結果、不動産業の営業収益は2,807,020千円(対前期4.1%減)となり、営業利益は648,705千円(同2.2%減)となりました。

 

業種別営業成績

 

種別

当連結会計年度
(平成27年4月1日~平成28年3月31日)

営業収益(千円)

対前期増減率(%)

売買・仲介斡旋事業

236,303

△29.3

賃貸事業

1,974,723

△0.9

別荘地管理事業

595,993

△0.4

営業収益計

2,807,020

△4.1

 

 

③レジャー・サービス業

遊園地事業につきましては、7月に「富士急ハイランド」において「絶凶・戦慄迷宮」、「絶望要塞2」など人気アトラクションをリニューアルするとともに、「リサとガスパール タウン」で、8月に全席富士山ビューのスイーツカフェ「Les Rêves Salon de thé(レ レーヴ サロン・ド・テ)」をオープンし、集客アップと魅力向上に努めました。

 富士南麓の遊園地「Grinpa」では、花のイベント「天空のダリア祭り2015」や、雪遊びイベント「スノーカーニバル」などを開催し、シニア層や外国人観光客を中心に多くのお客様にご来場いただきました。屋外スキー場として、17年連続で日本一早く10月にオープンしたスノータウン「Yeti」では、12月に本州最長の約150mを疾走するチュービングが楽しめる「スノー・スタジアム」を新設し、集客に努めました。

 「さがみ湖リゾート プレジャーフォレスト」では、7月に夏期限定の水遊びエリア「じゃぶじゃぶパラダイス」をリニューアルし、12月には関東最大級の雪遊び広場「スノーパラダイス」をオープンし、多くのお客様にご利用いただきました。また、10月から英国の人気キャラクター「パディントンと英国のクリスマス」をテーマとした関東最大の550万球のイルミネーションの祭典「さがみ湖イルミリオン」を開催し、好評を博しました。

 ホテル事業につきましては、開業30周年を迎えた「ハイランドリゾート ホテル&スパ」で、“富士山に相応しい世界水準のリゾート”へと進化するため、昨年3月にリニューアルした10階・11階客室「グランド・エグゼクティブ・フロア」に引き続き、本年3月にフロント・ロビー及びメインバンケットをリニューアルしました。また、4月に富士山駅前に開業した「富士山ステーションホテル」は、国内外の観光客のご利用により高稼働で推移しました。

 その他のレジャー・サービス事業につきましては、富士本栖湖リゾートで、「2015 富士芝桜まつり」を開催し、外国人観光客の増加等により、過去最高のお客様にご来場いただきました。10月には、山梨県忍野村(おしのむら)に忍者をテーマとした「忍野 しのびの里」を開業し、国内外の多くのお客様に好評を博しました。福島県二本松市の「あだたら高原スキー場」では、12月にスキー場隣接地に日帰り温泉施設「あだたら山 奥岳の湯」をオープンし、施設の拡充を図りました。

 以上の結果、レジャー・サービス業の営業収益は25,935,311千円(対前期4.1%増)となり、営業利益は2,345,227千円(同15.5%増)となりました。

 

 

業種別営業成績

 

種別

当連結会計年度
(平成27年4月1日~平成28年3月31日)

営業収益(千円)

対前期増減率(%)

遊園地事業

13,663,674

5.6

ホテル事業

4,754,438

6.9

ゴルフ・スキー事業

1,827,194

△5.8

アウトドア事業

1,285,663

19.0

飲食物販事業

2,282,018

2.5

旅行業

537,445

△24.5

その他レジャー・サービス業

1,584,876

0.9

営業収益計

25,935,311

4.1

 

 

④その他の事業

富士急建設株式会社では、公共工事の受注が伸び、株式会社レゾナント・システムズでは、乗合バスの運行をサポートする運行ナビや安全機器などの交通機器販売が好調に推移しました。また、富士ミネラルウォーター株式会社では、一般ペットボトル製品は好調でしたが、非常用保存水が伸び悩みました。

以上の結果、その他の事業の営業収益は7,638,397千円(対前期5.9%増)となり、営業利益は310,839千円(同66.0%増)となりました。

 

業種別営業成績

 

種別

当連結会計年度
(平成27年4月1日~平成28年3月31日)

営業収益(千円)

対前期増減率(%)

百貨店業

903,059

3.2

建設業

2,621,127

△1.4

製造販売業

2,351,713

19.2

情報処理サービス業

710,933

6.2

その他

1,051,564

1.4

営業収益計

7,638,397

5.9

 

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ378,525千円減少し、9,321,553千円となりました。
 各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
 営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益3,614,767千円、減価償却費5,498,109千円などにより、前連結会計年度末に比べ316,107千円増加し、8,577,793千円の資金収入となりました。
 投資活動によるキャッシュ・フローは、有形及び無形固定資産の取得による支出などにより、6,965,545千円と、前連結会計年度と比べ926,372千円資金支出増加となりました。
 財務活動によるキャッシュ・フローは、借入金の返済などにより、1,990,774千円と、前連結会計年度と比べ49,741千円資金支出増加となりました。

 

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

当社グループは、運輸業、不動産業、レジャー・サービス業等、広範囲かつ多種多様な事業を営んでおり、セグメントごとに生産規模及び受注規模を金額あるいは数量で示すことはしておりません。

このため生産、受注及び販売の状況については、「1 業績等の概要」における各セグメント業績に関連付けて示しております。

 

3 【対処すべき課題】

当社グループを取り巻く事業環境は、企業収益に改善がみられるものの、円高や海外経済の減速を背景に、設備投資は先送り懸念が強まり、国内需要の推進力も弱まるなど、不透明な状況が続くものと考えられます。
こうした状況の中、第四次中期経営計画「Integrated『Greater富士山』戦略」の2年目にあたる平成28年度におきましては、訪日外国人を中心に国内外からの観光客が更に増加することが予想されます。当社の所有する様々な観光資源、交通機関をシームレスに繋いだオリジナル商品を開発するとともに、情報発信を強化し、富士山エリアの価値向上に取り組んでまいります。

運輸業につきましては、引き続き運輸安全マネジメントを実践し、輸送の安全確保を第一に取り組んでまいります。鉄道事業では、平成28年4月に新型特急「富士山ビュー特急」の運行を開始し、観光鉄道として更なる魅力アップを図ってまいります。また、外国人観光客への対応を含め、各駅の設備の充実を図り、旅客サービスの向上に努めるとともに、安全対策を図ってまいります。バス事業では、平成28年4月に新宿駅と直結する新宿南口交通ターミナル(バスタ新宿)が開業し、利便性の向上が図られるとともに、東京駅、渋谷駅の都心と富士五湖エリアを結ぶ交通アクセスの充実を図り、利用者の拡大を図ってまいります。また、平成28年4月に富士山、河口湖エリアと岐阜県高山市を結ぶ高速バス「富士山・富士急ハイランド~飛騨高山線」の運行を開始し、今後も富士山エリアへの輸送力拡大を図ってまいります。バスの安全対策につきましては、更なる安全強化と作業の効率化を図るため、富士河口湖町に自動車整備工場を新設し、また、運転士の運転技術向上を目的とした安全訓練車の導入や、バス車両への安全装備の充実を図ってまいります。
 不動産業につきましては、山中湖畔別荘地、十里木高原別荘地でオリジナル商品の企画、販売、建築受注活動を継続し、取引の活性化を促進するとともに、当社グループ施設や交通サービスとの連携を強化し、別荘地エリアの付加価値向上を図ってまいります。また、社有地の有効活用による賃貸事業化にも引き続き取り組んでまいります。

レジャー・サービス業につきましては、富士急ハイランド及びさがみ湖リゾートで絶叫アトラクションを新設し、話題性の喚起と集客力の強化を図ってまいります。また、平成28年3月に廃止した富士南麓のゴルフパーク「Bandi」跡地につきましては、花畑事業の展開及びキャンプ場事業の拡大等により、フジヤマリゾートエリアの魅力を高めてまいります。さらに、平成28年4月に取得した富士河口湖町に位置する地方職員共済組合富士保養所富士桜荘につきましては、今後抜群のロケーションを活かした「総合アウトドアリゾート」へ事業展開を進めてまいります。

その他の事業につきましては、富士ミネラルウォーター株式会社で、平成28年4月に富士吉田市に建設した新工場を稼働し、生産性と品質レベルの向上を図ってまいります。

当社グループは、「120%の安全」を最優先課題と位置づけ、徹底した安全管理に努めるとともに、近年、高まるテロの脅威や自然災害に対しても、行政、警察、消防などの関係機関と密接に連携し対応してまいります。
 女性活躍推進に向けた取り組みにつきましては、4月に女性が働きやすい職場環境を目指して、企業内保育所「フジQキッズガーデン」を開設しました。また、平成28年3月に策定した「女性活躍推進に向けた行動計画」に基づき、働き方の多様性に沿った人事制度の見直しや、仕事と育児との両立支援等を進め、女性が就労を継続し活躍できる雇用環境の整備を図ってまいります。更に、通年採用の拡充や処遇及び労務環境の向上等を進め、人材を確保するとともに、業務の合理化、効率化を推進し、人手不足の問題に対処してまいります。
 また、引き続き、コンプライアンスの徹底や、コーポレートガバナンスの強化を図り、企業価値の向上に努めてまいります。
 当社グループは、大正15年の創業以来、「富士を世界に拓く」の創業精神のもと、富士山麓一帯の地域開発、産業の振興に取り組んでまいりました。本年9月に創立90周年を迎え、今後もオリジナリティの高いハード、ソフトを生み出し、富士山エリアを世界に冠たるリゾートエリアとしていくとともに、地域社会への貢献、自然環境への配慮など企業の社会的責任を果たし、お客様に「夢・喜び・やすらぎ・快適・感動」を提供するアメニティビジネスのリーディングカンパニーを目指してまいります。

 

4 【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。当社グループ(当社及び連結会社)は、これらのリスクを認識したうえで、事態の発生の回避に努め、発生した場合には事業への影響を最小限にとどめるべく対策を講じる所存です。
 なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)法的規制

 当社グループが展開している事業においては、監督官庁の認可やさまざまな法令、規則、施策等による規制を受けております。これらの法令、規則、施策等が変更された場合には、当社グループの事業活動が制限されるほか、法令、規則、施策等を遵守するための費用が発生するなど、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

(2)自然災害・事故等

 当社グループは、「120%の安全と最高のホスピタリティの提供」を経営ビジョンに掲げ、安全を最優先に事業活動を行っておりますが、事業エリアでの地震や富士山噴火等の自然災害、異常気象、感染症の発生等外部環境に異常事態が発生した場合や各施設で万一事故が発生した場合には、事業運営に支障をきたすとともに、当社グループの信頼の低下、施設の復旧費用等の発生など当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 

 

(3)エネルギー供給の動向

 運輸業、レジャー・サービス業は、鉄道、バス、タクシー、船舶の運行や遊戯・宿泊施設等の運営にさまざまなエネルギーを使用しております。エネルギーの供給不足が発生した場合、車両の運行や施設の稼動が制限を受けるとともに、軽油単価、電気料金等のエネルギー価格の動向が、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

(4)金利変動

 運輸業、レジャー・サービス業は、大型の設備投資を要する装置産業であり、これらの資金は主に金融機関からの借入により調達しております。各金融機関からの借入は固定金利での調達を基本としておりますが、変動金利の借入金や借換及び新たな調達資金については、金利情勢の影響を受け、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

(5)消費者マインドの動向

 不動産業、レジャー・サービス業は、景況悪化による個人消費の落ち込みや市場環境の変化に影響を受けやすい事業であり、レジャー・サービス業においてはさらに天候や休日の日並びの良否、ガソリン価格の動向が当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

(6)少子高齢化を伴う人口の減少

 レジャー・サービス業のうち、特に遊園地業はヤングカップルからファミリーまで幅広いお客様にご利用いただいております。日本の総人口は平成22年をピークとして、その後長期の人口減少過程に入るとされ、少子高齢化を伴う人口減少が進行するものと推測されます。この人口減少や少子高齢化の進行による人手不足の問題は、バスの車両稼働減少や、レジャー・サービス業の人材確保難によりサービス低下につながること、また、当社発注の事業用施設建設等の発注価額上昇や工期の遅れなどにより、長期的には当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

(7)個人情報の管理

 当社グループでは、各事業において顧客・取引先関係者等の個人情報および法令に基づき特定個人情報(「個人番号をその内容に含む個人情報」)を保有しております。これらの個人情報に関する運用に関しては、保護方針・基準を定め管理体制を構築するとともに、情報の取扱いには十分に留意しておりますが、何らかの原因により情報が流出した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

 

 (8)テロの脅威

 当社グループは主に不特定多数のお客様が集まる施設で事業活動を行っておりますが、日本国内でもテロの脅威が高まっており当社施設でテロが発生した場合の人的、物的被害や、国内外の他社施設でテロが発生した場合の消費者マインドの冷え込みが当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

 (9)訪日観光客の動向

 富士山が世界文化遺産に登録され多くの訪日観光客が当社グループの事業エリアにも訪れており、当社グループの鉄道、バス、遊戯施設、宿泊施設等をご利用いただいておりますが、外部環境の変化(テロや感染症の発生、外交関係の悪化等)により訪日観光客が大幅に減少した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

5 【経営上の重要な契約等】

 該当事項はありません。

 

6 【研究開発活動】

 該当事項はありません。

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 重要な会計方針及び見積もり

 当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この財務諸表の作成に当たり、決算日における資産・負債の報告数値、報告期間における収入・費用の報告に影響を与える見積もりは、主に貸倒引当金、賞与引当金、退職給付費用、法人税などがありますが、継続して評価しております。なお、これらの見積もり及び判断・評価については、過去の実績や状況に応じて合理的要因に基づき行っておりますが、見積もり特有の不確実性があるため、実際の結果とは異なる場合があります。

 

(2) 当連結会計年度の財政状態の分析

 資産、負債及び純資産の状況

当連結会計年度末における総資産は、退職給付に係る資産が減少したことなどにより、前連結会計年度末に比べて1,040,424千円減少し、94,859,307千円となりました。

また、負債は、借入金の減少、繰延税金負債の減少などにより、前連結会計年度末に比べて1,242,139千円減少し、72,229,514千円となりました。

純資産合計は、利益剰余金の増加などにより、前連結会計年度末に比べて201,715千円増加し、22,629,792千円となりました。

 

(3) 当連結会計年度の経営成績の分析

① 営業収益及び営業利益

 当連結会計年度の営業収益は、前連結会計年度に比べ2,808,614千円増加し、51,779,820千円となり、営業利益は、前連結会計年度に比べ、1,077,302千円増加し、5,425,337千円となりました。
 運輸業は、鉄道・索道事業において外国人利用客増加等により増収となったほか、乗合、高速バス事業の増収などにより、増収増益となりました。
 不動産業では、土地販売の減収などが影響し、減収減益となりました。
 レジャー・サービス業では、遊園地事業「富士急ハイランド」「ぐりんぱ」「さがみ湖リゾート」の全事業所で増収となったほか、4月開業の「富士山ステーションホテル」や10月の「忍野 しのびの里」開業などが増収に寄与し、増収増益となりました。
 その他の事業では、建設業で民間工事の減により減収となりましたが、製造販売業における交通機器の販売増等により増収増益となりました。
 なお、セグメントの営業収益及び営業利益については、前掲の「第2 事業の状況、1業績等の概要、(1)業績」に記載のとおりであります。

 

② 営業外損益及び経常利益

 営業外収益は持分法による投資利益の減少などにより、前連結会計年度に比べ12,081千円減少し、263,428千円となりました。営業外費用は支払利息の減少などにより、前連結会計年度に比べ38,521千円減少し、890,404千円となりました。
 この結果、経常利益は、前連結会計年度に比べ1,103,742千円増加し、4,798,361千円となりました。

 

③ 特別損益及び親会社株主に帰属する当期純利益

 当連結会計年度の特別利益は、退職給付信託返還益などにより、前連結会計年度に比べ137,743千円増加し、1,115,670千円となりました。また、特別損失は減損損失の増加などにより、前連結会計年度に比べ868,917千円増加し、2,299,264千円となりました。
 この結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ286,824千円増加し、2,345,227千円となりました。

 

(4) 流動性及び資金の源泉

① キャッシュ・フロー

 当期のキャッシュ・フローの状況は、「第2 事業の状況、1業績等の概要、(2)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 

② 借入金の状況

 平成28年3月31日現在の当社グループの借入金残高は、52,216,634千円となり、前連結会計年度末に比べ、551,958千円減少しております。

 

③ 財務政策

 当社グループは、運転資金及び設備資金等については、内部資金又は外部金融機関からの借入金により調達しております。当社グループとしては、フリーキャッシュ・フローを生み出し財務の健全性を維持しつつ、借入金の圧縮を行ってまいります。