文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
当第1四半期連結累計期間(平成29年4月1日から平成29年6月30日まで)におけるわが国経済は、海外経済の緩やかな成長の下で輸出が増加基調にあるほか、所得・雇用環境の着実な改善により個人消費が持ち直すなど、緩やかな回復基調が続きました。
こうした状況下、当社及び当社グループでは、「名鉄グループ中期経営計画~PLAN123~」における「『積極的な事業展開』と『強固な経営基盤の確立』の両輪で、新たな成長のステージに向けて前進する」という基本方針のもと、積極的な営業活動と効率的な経営に努めました。
当第1四半期連結累計期間の営業収益は1,428億35百万円(前年同期比0.0%減)、営業利益は115億35百万円(前年同期比4.6%増)、経常利益は125億16百万円(前年同期比2.1%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は82億62百万円(前年同期比3.5%減)となりました。
セグメント別の業績概況は、次のとおりであります。
①交通事業
鉄軌道事業につきましては、当社では、都市計画事業の一環として高架化工事を引続き進めるなど、安全面の強化に努めたほか、通勤型車両3150系及び3300系を新造し、車両更新を進めるなど、お客さまサービスの向上を図りました。営業施策面では、舞木検査場の操業20周年を記念した乗車券及びミューチケットカードの販売や、「西尾のうなぎランチきっぷ」など沿線地域と連携した各種企画乗車券を販売し、旅客の需要喚起に努めました。
バス事業につきましては、名鉄バス㈱では、中部国際空港アクセスバス「セントレアリムジン」の利用が引続き好調に推移したほか、高速バス「名古屋-奈良線」開設10周年記念乗車券を販売するなど、更なる誘客を図りました。また、濃飛乗合自動車㈱では、他社の単独運行であった高速バス「高山-富士山線」において本年5月より共同運行を開始し、インバウンド対応の強化に努めました。
タクシー事業につきましては、名鉄タクシーホールディングス㈱傘下の事業会社6社では、名古屋市が交付する敬老パス(ICカード「manaca」)での電子マネー支払いにより運賃が割引になる「敬老パス割引」を開始するなど、お客さまサービスの充実を図りました。また、名古屋市内を事業エリアに持つグループ7社では、本年4月に運賃改定を実施しました。
交通事業の営業収益は、鉄軌道事業で輸送人員が増加したことにより、420億43百万円(前年同期比1.2%増)、営業利益は、バス事業及びタクシー事業において燃料費や人件費の増加などにより減益となったものの、鉄軌道事業の増益により、71億77百万円(前年同期比5.5%増)となりました。
②運送事業
トラック事業につきましては、名鉄運輸グループでは、関東地区及び関西地区において経営資源を集中させるため本年4月に組織再編を行い、経営効率の改善を図ったほか、昨年4月に資本業務提携を結んだ日本通運㈱との連携において、配送の受託や施設の共同利用を進めるなど、事業領域の拡大と経営資源の有効活用を図りました。
海運事業につきましては、太平洋フェリー㈱では、旅客輸送は伸び悩んだものの、貨物輸送が好調に推移しました。
運送事業の営業収益は、トラック事業において貨物取扱量が増加したことなどにより、323億1百万円(前年同期比0.9%増)となりましたが、営業利益は、燃料費や人件費の増加により、13億96百万円(前年同期比12.8%減)となりました。
③不動産事業
不動産賃貸業につきましては、名鉄協商㈱では、名古屋市大規模再開発エリア「ささしまライブ24地区」内複合ビル「グローバルゲート」において、本年5月より駐車場の管理運営を受託するなど、新規顧客の獲得に努めました。
不動産分譲業につきましては、名鉄不動産㈱では、ハイグレードシリーズ「プレティナレジデンス旭丘」をはじめとした分譲マンションの販売を進めました。
不動産事業の営業収益は、不動産賃貸業において、本年3月より名古屋市港区の大型市営駐車場の管理運営を受託するなど、総管理台数及び駐車場数が増加したことや、昨年11月に東京都中央区銀座に建替・開業した複合ビル「G4 BRICKS BLD.(ジーフォー ブリックス ビル)」をはじめ、新規取得物件の賃貸収入が寄与したことに加え、不動産分譲業でマンションの引渡戸数が増加したこともあり、201億3百万円(前年同期比4.1%増)、営業利益は25億16百万円(前年同期比8.5%増)となりました。
④レジャー・サービス事業
ホテル業につきましては、㈱名鉄グランドホテルでは、「名鉄グランドホテル」において、開業50周年を記念した宿泊、宴会などの各種プランを発売するなど、利用促進に努めました。
観光施設につきましては、㈱名鉄インプレスでは、本年3月から「野外民族博物館リトルワールド」においてグルメイベント「世界の肉フェスタ」、「南知多ビーチランド&南知多おもちゃ王国」において「フレ!フレ!ふれあい大作戦」を開催するなど、集客力の向上に取組みました。また、㈱名鉄レストランでは、本年4月に伊勢湾岸自動車道刈谷パーキングエリア内に「いきなりステーキ 名鉄刈谷オアシス店」、中部国際空港旅客ターミナルビル内に「M’s DINING(エムズ ダイニング)」をオープンするなど、新規顧客の獲得に努めました。
レジャー・サービス事業の営業収益は、昨年11月に開業した「名鉄イン名古屋駅新幹線口」の新規出店効果によるホテル業の増収や旅行業での増収などにより、全体では129億97百万円(前年同期比1.4%増)、営業損益は、前年同期に比べ50百万円収支が改善したものの、8百万円の損失となりました。
⑤流通事業
百貨店業につきましては、㈱名鉄百貨店では、加熱式タバコ「IQOSTM(アイコス)」の販売店「アイコスTMストア名古屋」を拡張したほか、「MEITETSU μ’s Card(名鉄ミューズカード)」の新規入会キャンペーンを通じて新規顧客の獲得に努めました。
流通事業の営業収益は、原油価格上昇による石油販売や駅店舗事業が増収となったものの、百貨店業での減収により、317億19百万円(前年同期比1.3%減)となりましたが、営業利益は、百貨店業での収支改善に加え、駅店舗事業の増収が寄与し、3億52百万円(前年同期比119.5%増)となりました。
⑥その他の事業
その他の事業につきましては、本年6月に㈱インターネットインフィニティーとの共同出資により、短時間リハビリ型デイサービスを展開する合弁会社「㈱名鉄ライフサポート」を設立し、シニア層のニーズに応える取組みを推進しました。
その他の事業の営業収益は、航空事業の減収や設備工事の受注減少などにより、147億14百万円(前年同期比4.2%減)、営業損益は、前年同期に比べ91百万円収支が悪化し、72百万円の損失となりました。
当第1四半期連結会計期間末においては、総資産が前連結会計年度末に比べ76億13百万円減少しております。これは主として、保有株式の時価上昇などにより投資有価証券が58億29百万円、設備投資などにより有形固定資産が34億72百万円増加した一方で、未収債権の回収などにより受取手形及び売掛金が86億8百万円、現金及び預金が80億53百万円減少したことなどによるものであります。
また、負債の部は前連結会計年度末に比べ159億56百万円減少しております。これは主として、有利子負債が全体で73億56百万円増加した一方で、支払等により支払手形及び買掛金が196億27百万円減少したことなどによるものであります。
純資産は前連結会計年度末に比べ83億43百万円増加しております。これは主として、保有株式の時価上昇などによりその他有価証券評価差額金が39億23百万円、利益剰余金が34億97百万円増加したことなどによるものであります。
当第1四半期連結累計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題について、重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
なお、当社は財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容等(会社法施行規則第118条第3号に掲げる事項)は次のとおりであります。
当社グループは、公共交通機関としての鉄道事業を中心に、交通、運送、不動産、レジャー、流通等の各事業を通して、長年にわたり地域の生活基盤の一端を担ってきております。
また、これらの事業活動を通して得られたお客様との信頼関係をさらに発展させるべく、平成17年12月には当社グループの目指すべき将来像を明示した「名鉄グループ経営ビジョン」を策定しました。この中で当社グループの使命を「地域価値の向上に努め、永く社会に貢献する」と定め、「私たち名鉄グループは、豊かな生活を実現する事業を通じて、地域から愛される『信頼のトップブランド』をめざします」とする経営理念を掲げております。
当社では、「名鉄グループ経営ビジョン」に沿った諸施策を着実に実施することが、当社グループの企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上に資するものと考えておりますが、これを実現するためには、グループ各社が長期的視点に立って安定的な経営を維持し、かつ、一体となって相乗効果を発揮していくことが必要不可欠であります。
以上の観点から、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、このような当社グループの使命及び経営理念をふまえ、グループ全体の企業価値ひいては株主共同の利益を持続的に確保・向上していくことに十分な理解を有することが必要であると考えております。
近年、顕在化している株式の大量買付けに関しては、それが会社の企業価値の向上ひいては株主共同の利益に資するものであれば、一概に否定するものではありません。また、株式会社の支配権の移転を伴う買付け提案についての判断は、最終的には個々の株主の皆様のご意思に委ねられるべきものと考えております。
しかしながら、株式の大量買付けの中には、株主の皆様に株式の売却を事実上強要するもの、株主の皆様や当社取締役会が株式の大量買付けの条件等について検討し、意見を形成するための十分な時間や情報を提供しないものの存在も想定されます。また、短期の利益を優先し、当社グループの保有資産を切り売りするなど、当社グループの経営基盤を破壊するもの、当社の公益事業者としての役割や鉄道事業の安全の確保に悪影響を及ぼすものなどの存在も否定できません。
当社では、いわゆる「買収防衛策」を現時点で定めてはおりませんが、株主の皆様から負託を受けた経営者の責務として、このような当社の企業価値を毀損し、ひいては株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらすおそれのある株式の大量買付けに対しては、法令・定款に照らし適切な措置を講じてまいります。
なお、買収防衛策の導入については、重要な経営課題の一つとして認識しており、今後も継続して検討を行ってまいります。
特記すべき事項はありません。