第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

(1)経営の基本方針

当社グループは、誠実な企業活動により暮らしの安心を支え、果敢な挑戦により新たな価値を創出し、多様な人々との協働により社会の発展、繁栄に貢献することを経営の方針として、鉄道事業、不動産事業、ホテル事業、流通事業を中核とする生活関連事業を幅広く展開しております。

純粋持株会社制のもと、グループの総合力を最大限に発揮していくためのグループ経営体制を構築するとともに、鉄道事業における安全の確保を前提とした市場の変化に対応しうる事業運営体制の確立や、流通事業等における「あべのハルカス」の収益基盤強化など、各事業の構造改革継続による収益力の長期安定化に努めてまいります。また、沿線の豊富な観光資源を活かしたインバウンド・観光へのグループを挙げた取組みなど事業機会を最大限活用した収益増大や、不動産事業の強化など新たな収益基盤の確保にも取り組み、「近鉄ブランド」の強化を通じて持続的な成長を実現いたします。

 

(2)中長期的な経営戦略及び対処すべき課題

(近鉄グループ経営計画の推進)

当社グループでは、平成27年5月14日に公表した「近鉄グループ経営計画(2015年度~2018年度)」に基づき、基本方針として“「成長へのシフト」と「財務健全性の確保」の両立”を掲げ、以下の基本戦略を着実に実行いたします。

 

  ① 既存事業の構造改革継続による利益創出力の長期安定化

鉄道事業では、引き続き構造改革を進め、少子高齢化・人口減少などの市場の変化に対応しうる事業運営体制を確立するとともに、「あべのハルカス」を確固たる収益基盤とすべく、近鉄百貨店の店舗収益力強化等を実施してまいります。

  ② 事業機会を最大限に活用した収益増大

インバウンド旅客の飛躍的増加、リニア新幹線開業や東京オリンピック・パラリンピック開催など各種イベントによる観光需要の増加を好機ととらえ、グループ全体で収益の増大を図ります。

  ③ 事業領域・エリアの拡大による新たな収益源の育成

不動産事業等において関連する事業領域の拡大や首都圏など沿線外への事業エリア拡大にも積極的に取り組んでまいります。さらに、状況に応じてM&A等により必要機能を獲得し、新たな収益源の育成に注力してまいります。

  ④ 持株会社の戦略機能の発揮によるグループシナジーの最大化と財務基盤の一層の充実

純粋持株会社制のもと、各事業の競争力強化やグループ連携強化のためのグループ経営体制を確立し、グループ経営資源の有効活用とグループシナジーの最大化を図ります。また、適切な財務戦略を推進してまいります。

  ⑤ 各事業の運営力強化とサービスの質の向上による「ファンづくり」

お客様のご満足を頂いているかを常に問いながら、各事業の運営力を強化するとともに、より質の高いサービスを提供できる各事業に適した人材を育成してまいります。

 

(3)目標とする経営指標

上記の基本方針及び基本戦略に則り、「近鉄グループ経営計画(2015年度~2018年度)」の最終年度である2018年度において、①営業利益600億円、②経常利益550億円、③有利子負債/EBITDA倍率9倍程度、③自己資本利益率(ROE)8%台、⑤D/Eレシオ3倍未満の連結経営指標目標を設定しております。

(4)財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針等

当社では、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を決定しております。

基本方針の内容、基本方針の実現に資する特別な取組みの内容、基本方針に照らして不適切な者によって財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組みの内容並びに取組みについての当社取締役会の判断及びその判断にかかる理由は、次のとおりであります。

 

  ① 財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針

近鉄グループ経営理念・経営計画のもと、グループの中核をなす鉄道事業における安全性や公共性の確保とさまざまなステークホルダーとの信頼関係の維持に十分に配慮して、長期的な視点に立った企業活動を行い、またコーポレートガバナンス体制のさらなる強化に努めることが企業価値向上及び株主共同の利益の確保に資すると考える。当社株式に対する大規模買付行為を行い、又は行おうとする者に対しては、当該行為を受け入れるか否かについては、かかる見地から株主自身が判断するものと考えている。しかしながら、当該買付行為が株主に十分な情報提供が行われないものであるとき、十分な検討期間もないまま行われるものであるとき、買付後の経営が鉄道事業における安全性や公共性を脅かすものであるとき、実質的に経営参加の意思もなく当社グループのシナジー効果を毀損するものであるときには、当社取締役会は、判断の客観性を担保しつつ、法令に基づき適切な措置を講じ、企業価値ひいては株主共同の利益を確保する必要があると考える。

  ② 上記基本方針にかかる取組みの具体的内容

a.近鉄グループ経営計画に基づき、当社が創業以来培ってきたさまざまなノウハウと近鉄沿線の豊かな文化や観光資源を活かし、グループの総力を挙げた事業展開により、沿線の利便性・魅力向上に注力する。また、インバウンド旅客の増加や「東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会」開催など各種イベントによる観光需要の増加を好機ととらえ、グループ全体で収益の増大を図る。特に、伊勢志摩サミットを機に注目を集めた同地域については一層の活性化に向けた取組みを推進し、また、「あべのハルカス」については、当社グループのシンボルタワーとしてさらなる認知度向上と集客力強化、各施設の連携による相乗効果の発揮を図る。また、少子高齢化・人口減少など市場の変化に対応すべく、グループ各事業において構造改革を着実に進める一方、関連する事業領域の拡大や沿線外への事業エリアの拡大等に積極的に取り組むことにより、収益基盤の確立に向けた事業創出を図り、新たな成長戦略を描く。さらに、純粋持株会社制のもと、より一層グループ経営機能の強化と各事業会社の自立的経営を図り、グループの総合力を最大限に発揮する。

b.当社取締役会は、当社株式に対する大規模買付行為を行い、又は行おうとする者に対し、買付けの目的や買付後の当社グループの経営方針など株主の皆様の判断に必要となる情報の提供を求め、適時適切に情報開示を行う。また、当社取締役会は、当該買付者等から提供された情報について、企業価値向上及び株主共同の利益の確保という観点から評価・検討し、必要に応じて当該買付者等と協議・交渉を行うこととする。

  ③ 上記②の取組みについての当社取締役会の判断及びその判断にかかる理由

上記②の近鉄グループ経営計画に基づく当社の企業活動は、財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針に沿うものであり、当社の企業価値を向上させ、株主共同の利益の確保に資するものであると考える。

また、当社株式に対する大規模買付行為を行い、又は行おうとする者に対する当社取締役会の対応方針は、企業価値向上及び株主共同の利益の確保という観点から、株主の皆様の判断に必要となる情報の提供を買付者等に求め、これを開示することを定めるものであり、特定の株主又は投資家を優遇あるいは拒絶するものではない。

従って、当社取締役会は、上記②の取組みは基本方針に沿うものであり、株主共同の利益を損なうものではないとともに、役員の地位の維持を目的とするものでないと判断している。

 

2【事業等のリスク】

「第2 事業の状況」「第5 経理の状況」等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

当社グループは、これらのリスクの発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努めております。

なお、文中における将来に関する事項は、本有価証券報告書提出日現在において、当社グループが判断したものであります。

(1)原子力発電所の稼働状況による電力不足の影響

原子力発電所の稼働状況により、今後の電力供給が不十分となった場合には、列車の運行、流通店舗・ホテルの営業等、サービスの安定的な提供に支障が出るおそれがあります。また、電気料金上昇などのコスト増によって、当社グループの業績に大きな影響を及ぼすおそれがあります。

当社グループでは、省電力機器の導入等により、可能な限り節電協力を行っておりますほか、様々な営業施策の展開及びコスト削減等により収支への影響を最小化するよう努めております。

(2)大規模災害又は大規模事故の発生

南海トラフ地震等とそれらに伴う津波、主要ターミナル等における火災やテロなどの大規模災害が発生した場合、長大橋梁・鉄道トンネル・線路等鉄道施設の毀損、特急券オンライン発券システムのトラブルなどのほか、ホテルや百貨店、賃貸施設、レジャー施設等についても大きな被害が生じるおそれがあり、当社グループにおいて大規模な損害及び復旧費用が発生する可能性があります。また、当社グループの経営資源が大阪府、奈良県、三重県をはじめ、近鉄沿線に集中していることから、グループ全体の業績に深刻な影響を与えるおそれがあります。

このほか、感染症が大規模に流行した場合、鉄道利用者をはじめ各事業の顧客の出控え等のほか、従業員の勤務を確保することが困難となる事態も予想され、業績に大きな影響を与えるおそれがあります。

また、万一大規模事故が発生した場合、その復旧と損害賠償に巨額の費用が必要となり、業績に深刻な影響を与えるおそれがあります。鉄道事業においては、遮断中の踏切への進入など外的要因により事故が発生し、列車の運行に支障が出るおそれもあります。

当社グループでは、公共交通機関として多数のお客様の輸送に当たる鉄軌道事業やバス事業をはじめ、その他の各事業においてもお客様の安全の確保を第一義に考えております。このため、従業員の教育・訓練はもちろんのこと、鉄軌道事業における運転保安設備の新設、増強など計画的な投資の継続をはじめ、各事業とも耐震補強など防災対策工事を推進するとともに、各種の安全対策には万全を期しております。また、大規模地震に対する事業継続計画の定期的な見直し等、大規模な災害・事故等の発生に備えた危機管理体制の整備を一層推し進めております。

(3)沿線人口の減少及びモータリゼーションの進展、他社との競合

少子高齢化及び近鉄沿線外や都心への人口移転により、沿線での人口、特に就労人口及び通学人口が減少しており、今後この傾向が続くおそれがあります。また、近鉄線と競合する高速道路網の整備等によりモータリゼーションが一層進展しているほか、一部路線では鉄道他社と競合関係にあります。これらの状況は、鉄軌道業収入、流通業収入や不動産業収入等の減少をもたらすおそれがあります。また、近鉄沿線の観光地は、他の観光地との競合関係にあるため、入込観光客が減少し、鉄道事業のほかホテル・レジャー業の収入が影響を受ける可能性があります。さらに、大阪地区での競合する他の百貨店の新規開業・増床をはじめ、異業態の新店舗開業により、流通業の収入が影響を受ける可能性があります。

当社グループとしては、輸送サービスの向上や魅力ある鉄道商品の発売に努め、優良な住宅地及びマンションの開発、グループ挙げての総合的な生活関連サービスの展開など沿線価値向上のための諸施策を積極的に進め、グループ各社の連携によりグループ事業全体の基盤強化を図ってまいります。また、営業戦略上の重要地域である伊勢志摩地区、奈良地区をはじめ、沿線観光地への旅客誘致にも一層の努力を傾けてまいります。

(4)景気、個人消費動向等の変動

当社グループの中核をなす運輸業、流通業及びホテル・レジャー業は、いずれも主に一般消費者を顧客としており、景気動向、個人消費動向等の経済情勢のほか、冷夏、暖冬などの異常気象や天候不順等の影響により、業績が悪化するおそれがあります。

当社グループとしては、各種営業施策の展開とコスト削減等によってその影響を最小化するよう、努めてまいります。

(5)「近鉄グループ経営計画(2015年度~2018年度)」の推進

「近鉄グループ経営計画(2015年度~2018年度)」に基づき、「成長へのシフト」と「財務健全性の確保」の両立を基本方針として、「あべのハルカス」の収益基盤強化、インバウンド・観光による収益増大、不動産事業の強化を重点テーマに各種施策を推進しております。これは、当社グループが将来にわたって持続的に成長し、財務基盤の一層の充実を図るために必要な施策でありますが、計画通りに進捗しない場合、事業及び財務に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループとしては、激変する経済環境や社会構造の変化に柔軟かつ迅速に対処することによって、計画の目標達成に格段の努力を払ってまいります。

(6)鉄道事業法による規

鉄道事業者は、鉄道事業法(昭和61年法律第92号)の定めにより経営しようとする路線及び鉄道事業の種類毎に国土交通大臣の許可を受けなければならず、さらに旅客運賃の設定・変更は、国土交通大臣の認可を受けなければならないとされております。なお、認可される運賃は上限運賃とされ、その範囲内で運賃を設定又は変更しようとするときは、あらかじめ国土交通大臣に届け出なければならないとされております。このため、鉄道事業における運賃の設定・変更については制限される可能性があります。

(7)商品の品質並びに食品の安全性及び表示に対する信用毀損

主として一般消費者を顧客としている流通業及びホテル・レジャー業において、当社グループが販売する商品の品質や食品の安全性・表示について信用毀損が生じた場合、減収等により業績が悪化するおそれがあります。

当社グループでは、関係法令の遵守状況の確認や品質・衛生管理・食品表示のチェックなどを実施し、商品の品質・食品の安全性の確保、適切な食品表示に努めております。

(8)地価の下落等

不動産市況の低迷や地価の下落に伴う販売用土地及びマンションの販売不振、不動産賃料収入の減少、販売土地建物及び固定資産についての評価損失の計上などにより、業績が悪化するおそれがあります。

当社グループとしては、地価変動の影響を極力避けるため保有資産の入替えを進め、付加価値の高い新規物件の開発を促進するとともに、低利用地の更なる有効利用によって、不動産業の業績向上に努めております。

(9)原油等の資源価格の高騰

原油等の資源価格の上昇は、当社グループのバス事業、タクシー事業、物流業などに大きな影響を与えます。また、不動産業におけるマンション建築工事費やホテル業、飲食店業におけるエネルギーコストの上昇は、利益減の要因となります。各事業において原価の抑制に努めているものの、原油等の資源価格が想定以上の水準にまで高騰した場合には、業績が悪化するおそれがあります。

(10)テロリズム・戦争等の国際情勢不安の発生

テロや戦争の発生など国際情勢不安により、当社グループの旅行業やホテル業、物流業が影響を受け、業績が悪化するおそれがあります。

当社グループとしては、正確な情報を収集し風評被害の拡大防止に向けて適切に対処するとともに、安全性の高い代替企画や商品を開発するなど損害を最小限に食い止めるよう努めております。

(11)調達金利の変動

景気の急激な変動や金融市場の混乱等により、今後市場金利が上昇又は乱高下した場合や、信用格付業者による格付の変更が行われた場合には、業績等に悪影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、「近鉄グループ経営計画」に従い、有利子負債残高を平成22年度末をピークに順次削減を進め、連結有利子負債比率は平成29年度末には57.2%と前年度末から1.3ポイント改善してきており、また、金利変動による影響を軽減するため、金利の長期固定化を図っております。

(12)情報の漏洩等

当社グループは、定期乗車券の発売やカード会員の募集、ホテル、百貨店、旅行業等の営業を通じ、お客様の個人情報その他の機密情報を大量に保有しております。万一これらの情報への不正なアクセス、情報の紛失、改ざん、漏洩、消失等が発生した場合、損害賠償等による費用が発生するほか、信用失墜などにより、業績等に悪影響を及ぼす可能性があります。

当社グループでは、情報の漏洩等を防ぐため、法令、「近鉄グループ情報セキュリティ基本方針」並びに各社が制定する規程等に基づき、各社がその責任において情報セキュリティを確保し、情報を厳重に管理しております。

(13)企業買収等

当社グループ各社は、今後の成長に向けた競争力強化のため企業買収等を行っており、また、将来行うことがあります。しかしながら、買収先企業の業績が買収時の想定を下回る場合、又は事業環境の変化や競合状況等により期待する成果が得られないと判断された場合には、企業買収等を行ったグループ各社においてのれん等の減損損失が発生し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

当連結会計年度(以下、「当期」という。)における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

  ① 財政状態及び経営成績の状況

当期のわが国経済は、堅調な企業収益を背景に設備投資の増加や雇用情勢の改善が続き、全体として緩やかな景気回復基調のうちに推移しました。

このような情勢のもと、当社グループでは、著しく増加する訪日旅行者の多様なニーズに応えられるよう、鉄道、百貨店、ホテル、旅行、レジャーなど各事業が連携し、受入れ体制を整備するなどグループの利用促進に努めました。また、主要国首脳会議(サミット)の開催効果や全国菓子大博覧会の開催で旅客が増加した伊勢志摩地域へさらに多くのお客様にお越しいただけるよう、引き続き好調な観光特急「しまかぜ」をはじめとする魅力ある特急サービスの提供、多彩な旅行商品の販売、各種キャンペーンの実施など、旅客誘致に全力で取り組みました。阿部野橋ターミナルビル「あべのハルカス」におきましては、近鉄百貨店「あべのハルカス近鉄本店」、「大阪マリオット都ホテル」、「あべのハルカス美術館」など各施設へのお客様の誘致に鋭意努め、昨年11月には来館者数が累計1億5,000万人を突破しました。さらに、「近鉄博多ビル(仮称)」の建設工事に着手するなど、収益性が向上しているホテル事業への投資に注力しました。このほか、アジア地域におけるグループの事業活動の拠点として設立した台北支社を介して、台湾の国有鉄道を運営する「台湾鉄路管理局」と友好協定を締結し、相互誘客の取組みを始めました。以上のとおり、グループ全般にわたって、事業基盤の整備、強化と積極的なサービスの展開、営業活動の強化を図り、収益の確保と業績の向上に努力を傾けてまいりました。

この結果、連結営業収益は、前期に比較して1.5%増の1兆2,227億79百万円となりましたが、営業利益は運輸業における減価償却費の増加等により0.3%減の646億43百万円となり、また、経常利益は持分法適用関連会社の増益等により8.2%増の613億23百万円となりました。これに特別利益及び特別損失を加減し、法人税等を控除した後の親会社株主に帰属する当期純利益は、前期に比較して12.8%増の296億14百万円となりました。

 

各報告セグメントの経営成績は、次のとおりであります。

 

a.運 輸

運輸業におきましては、鉄軌道部門で、南大阪線の運転指令を大阪地区総合指令へ移転、集約する列車運行管理システムの更新工事に着手したほか、ドローンを活用した災害時の情報収集に関する実証実験を開始するなど、安全性の向上と危機管理体制の整備に努めました。訪日旅行者への取組みとしては、海外旅行博への出展や海外エージェントへの訪問営業を鋭意実施したほか、外国語案内サービスの拡充など受入れ体制整備に努めました。また、京都市交通局とのIC連絡定期券の発売を始めたほか、スマートフォン向けの「近鉄アプリ」で列車走行位置提供サービスを開始するなど、お客様の利便性向上に取り組みました。さらに、「近鉄エリアキャンペーン」として当期は名古屋エリアの魅力を発信するとともに、「近鉄特急運転開始70周年キャンペーン」を実施するなど、宣伝活動を積極的に展開しました。以上の結果、鉄軌道部門は増収となりましたが、鉄道施設整備部門において前期に大型受注工事があった反動により、全体として減収となりました。

この結果、営業収益は前期に比較して1.6%減の2,281億86百万円、営業利益は大阪地区総合指令の稼働に伴う減価償却費の増加等もあり5.7%減の292億6百万円となりました。

なお、厳しい収支状況が続いていた伊賀線につきましては、昨年4月1日から伊賀市が鉄道施設及び車両を保有し、近畿日本鉄道株式会社と同市が共同で出資する「伊賀鉄道株式会社」が事業を運営する公有民営方式へ移行しております。養老線につきましても、本年1月1日から沿線市町が設立した一般社団法人養老線管理機構が鉄道施設及び車両を保有し、近畿日本鉄道株式会社と同法人が共同で出資する「養老鉄道株式会社」が事業を運営する新たな事業形態へ移行しました。

 

 

業   種

単 位

当   期

(平成29年4月~平成30年3月)

前期比(%)

鉄軌道事業

百万円

158,089

0.6

バス事業

百万円

34,677

△0.4

タクシー業

百万円

11,497

△1.8

交通広告業

百万円

8,282

△6.6

鉄道施設整備業

百万円

27,655

△8.0

海運業

百万円

2,271

7.1

レンタカー業

百万円

3,056

△4.8

観光施設業

百万円

8,702

△9.3

調整

百万円

△26,045

営業収益計

百万円

228,186

△1.6

 

(近畿日本鉄道㈱ 運輸成績表)

区   分

単 位

当   期

(平成29年4月~平成30年3月)

前期比(%)

営業日数

365

0.0

営業キロ程

キロ

501.1

0.0

客車走行キロ

千キロ

286,981

0.1

旅客人員

定期

千人

341,792

0.3

定期外

千人

236,583

0.7

千人

578,375

0.4

旅客運輸収入

旅客収入

定期

百万円

47,536

0.4

定期外

百万円

102,376

1.0

百万円

149,912

0.8

荷物収入

百万円

36

△5.8

合計

百万円

149,949

0.8

線路使用料

百万円

531

△40.1

運輸雑収

百万円

6,849

△1.9

営業収益計

百万円

157,330

0.5

乗車効率

29.5

(注)乗車効率の算出は、延人キロ/(車両走行キロ×平均定員)によります。

 

b.不動産

不動産業におきましては、不動産販売部門で、需要が高まっている都心部を中心にマンション分譲を鋭意進めたほか、不動産仲介において営業所ネットワークの拡充を図るなど、事業基盤の拡大に注力しました。また、不動産賃貸部門では、京都市内のオフィスビルをリニューアルして宿泊施設を誘致するなど、グループが保有する不動産の有効活用に取り組んだほか、首都圏で新たにオフィスビルを取得するなど、賃貸事業の強化に努めました。しかしながら、前期に保有土地の大口売却があった反動により、全体として減収となりました。

この結果、営業収益は前期に比較して1.7%減の1,495億65百万円、営業利益は3.2%減の162億97百万円となりました。

 

業   種

単 位

当   期

(平成29年4月~平成30年3月)

前期比(%)

不動産販売業

百万円

68,308

△6.2

不動産賃貸業

百万円

45,849

2.1

不動産管理業

百万円

40,966

1.9

調整

百万円

△5,558

営業収益計

百万円

149,565

△1.7

 

c.流 通

流通業におきましては、百貨店部門で、訪日旅行者の増加に対応して、「あべのハルカス近鉄本店」においてSNSを活用した販売促進に注力するとともに、売上げが好調な化粧品売場や食料品売場を中心に話題性のある店舗を導入しました。このほか、地域中核店に大型専門店を導入するなど、収益拡大のための諸施策に取り組みました。また、ストア・飲食部門では、駅ナカや沿線外への新規出店及び店舗改装を推進しました。

この結果、営業収益は前期に比較して4.2%増の3,958億17百万円、営業利益は32.1%増の70億80百万円となりました。

 

業   種

単 位

当   期

(平成29年4月~平成30年3月)

前期比(%)

百貨店業

百万円

281,817

5.9

ストア・飲食業

百万円

115,286

△0.1

調整

百万円

△1,286

営業収益計

百万円

395,817

4.2

 

d.ホテル・レジャー

ホテル・レジャー業におきましては、ホテル部門で、引き続き訪日旅行者の増加などにより各ホテルの宿泊利用が好調に推移しました。一方、施設の老朽化に伴い「金沢都ホテル」を閉館したほか、「沖縄都ホテル」を売却しました。旅行部門では、平昌2018冬季オリンピック・パラリンピック関連ツアーの受注に注力したほか、オリジナリティに富んだテーマ性の高い商品の拡充を図るなど、営業活動を積極的に展開しました。水族館部門では、「NIFREL(ニフレル)」の開業効果一巡により減収となりました。

この結果、営業収益は前期に比較して1.7%増の4,786億69百万円となりましたが、営業利益は2.0%減の96億27百万円となりました。

 

業   種

単 位

当   期

(平成29年4月~平成30年3月)

前期比(%)

ホテル業

百万円

61,183

△1.6

旅行業

百万円

405,172

2.3

映画業

百万円

3,544

0.1

水族館業

百万円

9,015

△3.8

調整

百万円

△246

営業収益計

百万円

478,669

1.7

 

e.その他

その他の事業におきましては、ケーブルテレビ部門で光ケーブル網の充実などによりケーブルテレビやインターネットの加入者数が増加しました。

この結果、営業収益は前期に比較して4.2%増の163億80百万円、営業利益は29.8%増の16億11百万円となりました。

 

業   種

単 位

当   期

(平成29年4月~平成30年3月)

前期比(%)

ケーブルテレビ業

百万円

11,871

3.4

情報処理業

百万円

3,875

5.4

保険代理業

百万円

633

10.4

調整

百万円

営業収益計

百万円

16,380

4.2

 

資産合計は、前期末に比較して69億57百万円増加し、1兆9,198億88百万円となりました。これは、マンション販売に係る未収金の回収等により流動資産が減少し、また、事業用固定資産が減損損失の計上により減少しましたが、退職給付に係る資産の増加等により投資その他の資産が増加したことによるものであります。

負債合計は、前期末に比較して210億97百万円減少し、1兆5,256億49百万円となりました。これは、借入金の返済及び社債の償還を進めたことによるものであります。

純資産合計は、前期末に比較して280億54百万円増加し、3,942億38百万円となりました。これは、その他の包括利益累計額で退職給付に係る調整累計額が増加したほか、利益剰余金が純利益の計上から配当を差し引き増加したことによるものであります。

 

  ② キャッシュ・フローの状況

当期末における現金及び現金同等物は527億63百万円で、前期末に比較して8億49百万円増加いたしました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動により得た資金は、887億98百万円で、売上債権や仕入債務の増減による収入の増加に加え、未収金の回収によりその他が収入に転じましたため、販売土地及び建物の増加や法人税等の支払額の増加がありましたが、前期に比較して39億81百万円収入額が増加しました。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動により支出した資金は507億96百万円で、投資有価証券や固定資産の取得及び貸付けによる支出の増加等により、前期に比較して94億53百万円支出額が増加しました。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動により支出した資金は368億91百万円で、主に社債の純償還額が減少しましたため、前期に比較して105億53百万円支出額が減少しました。

 

  ③ 生産、受注及び販売の実績

当社グループは、受注生産形態をとらない事業が多く、セグメントごとに生産規模及び受注規模を金額あるいは数量で示すことはしておりません。

このため、生産、受注及び販売の状況については、「① 財政状態及び経営成績の状況」における各報告セグメントの経営成績に関連付けて記載しております。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

  ① 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成しておりますが、この作成にあたり、当期末の資産及び負債並びに当期に係る収益及び費用の報告金額に影響を与える事項について、過去の実績や現在の状況等に応じた合理的な判断に基づき見積りを行っております。これらのうち主なものは以下のとおりでありますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果と異なる場合があります。

a.固定資産の減損

当社グループは、事業の特性上、多額の固定資産を保有しており、固定資産の回収可能価額について、将来キャッシュ・フロー、割引率、正味売却価額等の前提条件に基づき算出しております。従って、当初見込んでいた収益が得られなかった場合や、将来キャッシュ・フロー等の前提条件に変更があった場合、固定資産の減損を実施する可能性があります。

b.繰延税金資産の回収可能性

当社グループは、繰延税金資産の回収可能性を判断するに際して将来の課税所得や税務計画を合理的に見積っております。従って、将来の課税所得の見積額や税務計画が変更された場合には、繰延税金資産が増額又は減額される可能性があります。

c.退職給付債務及び費用の計算

当社グループは、退職給付債務及び費用の計算について、割引率や年金資産の長期期待運用収益率等の前提条件に基づき行っており、実際の結果が前提条件と異なる場合、又は前提条件が変更された場合には、その影響額は累積され、将来にわたって規則的に認識されます。従って、これらの前提条件や退職給付制度が変更された場合、退職給付債務及び費用の計算に影響を及ぼす可能性があります。

 

  ② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

(経営成績に重要な影響を与える要因)

a.沿線人口の変動

少子高齢化や人口移転等による近鉄沿線の就労・通学人口の変動は、運輸業、流通業や不動産業の収益に影響を及ぼす要因となります。

当連結会計年度は、雇用環境の改善による就業者数の増加等が、これまで減少傾向にあった鉄軌道部門の定期旅客運輸収入に好影響を及ぼしました。

b.景気・個人消費動向等の変動

運輸業、流通業及びホテル・レジャー業は一般消費者を顧客としており、景気動向、個人消費動向等の経済情勢のほか、冷夏、暖冬などの異常気象、天候不順の影響や、大規模災害や国際情勢不安等により、収益が変動する可能性があります。

当連結会計年度は、堅調な企業収益を背景に緩やかな景気回復基調にあったことに加え、訪日旅行客の増加等もあり、鉄軌道部門や百貨店部門が前期と比較して増収となったほか、前期に見られた熊本地震や海外でのテロのような大規模災害や国際情勢による影響も少なく、概ね消費は底堅く推移しました。

c.不動産市況や地価の変動

不動産市況や地価の変動に伴うマンション等の販売の増減、不動産賃料収入の変動等により、不動産業の業績が影響を受ける可能性があります。

当連結会計年度は、土地の仕入価格や建築コストが上昇基調にあったものの、マンション販売が堅調に推移したほか、大阪地区のオフィス空室率が低水準で推移するなど、当社グループを取り巻く賃貸市況も良好に推移しました。

d.労働需給等による人材確保の状況

少子高齢化や労働需給等により、事業活動に必要な人材確保の状況に変化が生じた場合、運輸業、流通業及びホテル・レジャー業の業績に影響を及ぼす可能性があります。

当連結会計年度は、雇用環境の改善等に伴う労働需要のひっ迫により、競合他社や業界間での人材獲得競争が激化し、労働力不足やこれに伴う人件費の増加が一部の事業の収支に影響を与えました。

 

e.原油等の資源価格の変動

原油等の資源価格の変動に伴う電気料金や燃料油脂費の動向は、当社グループ各事業の業績に影響を及ぼす可能性があります。

当連結会計年度は、原油価格等が上昇基調にあったことから、運輸業においてエネルギーコストが増加しました。

f.市場金利の変動や格付の変更

景気の急激な変動や金融市場の混乱等により市場金利が変動した場合や、信用格付業者による格付の変更が行われた場合には、調達金利の変動により、業績に影響を及ぼす可能性があります。

当連結会計年度は、前期に引き続き金利が低水準で推移するなど、良好な調達環境が持続しました。

 

(経営成績の状況に関する分析)

経営成績に重要な影響を与える各要因を踏まえた当連結会計年度の経営成績の状況に関する分析は、次のとおりであります。

a.営業収益及び営業利益

営業収益は、近鉄百貨店「あべのハルカス近鉄本店」の業績が好調に推移した流通業が大幅な増収となったほか、旅行部門で、前期に海外におけるテロや熊本地震などの影響により低調であった個人旅行事業の収益が回復したホテル・レジャー業も増収となったため、主に鉄道施設部門で前期に大型受注の反動等があった運輸業の減収を補い、前年に比較して1.5%増の1兆2,227億79百万円となりましたが、営業利益は、運輸業における減価償却費の増加等により0.3%減の646億43百万円となりました。

運輸業では、鉄軌道部門において訪日旅行客の利用が引き続き堅調であったほか、主要国首脳会議(サミット)の開催効果や全国菓子大博覧会の開催で伊勢志摩方面への旅客が増加したものの、エネルギーコストの増加や大阪地区総合指令の稼働に伴う減価償却費の増加等に加え、鉄道施設整備部門における前期の大型受注工事の反動もあり、運輸業全体の営業収益は、前年に比較し1.6%減収の2,281億86百万円となり、営業利益は、5.7%減の292億6百万円となりました。

不動産業では、不動産賃貸部門で、「あべのハルカス」の収益が堅調に推移し、また首都圏で新たに取得したオフィスビルの収益も加わり増収となったほか、不動産販売部門では、需要が高まっている都市部を中心にマンションの売上高が増加いたしましたが、前期に保有土地の大口売却があった反動により、不動産事業全体の営業収益は、1.7%減の1,495億65百万円となり、営業利益は3.2%減の162億97百万円となりました。

流通業では、百貨店部門で、「あべのハルカス近鉄本店」における売場改装等の効果に加え、インバウンド需要の増大もあり、流通業全体の営業収益は、前期に比較して4.2%増収の3,958億17百万円となり、営業利益は、前期に比較して32.1%増益の70億80百万円となりました。

ホテル・レジャー業で、ホテル部門では「金沢都ホテル」の閉館や「沖縄都ホテル」の売却等により減収となりましたが、旅行部門で、クラブツーリズムなど個人旅行事業における海外旅行やテーマ旅行の回復等もあり、ホテル・レジャー業全体の営業収益は、1.7%増収の4,786億69百万円となりましたが、営業利益は、水族館部門での修繕費の増加等もあり、2.0%減益の96億27百万円となりました。

b.経常利益

当連結会計年度における経常利益は、営業外収益で、持分法適用関連会社において前期に多額の受注損失引当金を計上した反動等で持分法による投資利益が大幅に増加したほか、営業外費用で、借入金・社債の削減や金利の低下により支払利息が減少いたしましたため、前期に比較して8,2%増の613億23百万円となりました。

c.親会社株主に帰属する当期純利益

当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は、特別利益では、前期に負ののれん発生益等を計上していたこともあり減少したものの、特別損失においても、固定資産除却損の計上額が減少いたしましたため、前期に比較して12.8%増の296億14百万円となりました。

 

(経営判断のために採用している経営指標とその達成状況及びその理由)

当社は、平成27年度から平成30年度までの4か年を計画期間とする「近鉄グループ経営計画」に基づき、財務健全性を確保しながら、グループの業績向上を図っております。

当連結会計年度は、全体として良好な事業環境のもとに推移したことに加え、当社グループとしても、経営計画の重点テーマである「あべのハルカス」の収益基盤強化、インバウンド・観光による収益増大、不動産事業の強化を着実に実行した結果、営業利益ほかすべての指標において概ね経営指標目標の水準に達しております。

経営計画の最終年度である次期連結会計年度においては、確実な目標達成に向け、グループの総合力を最大限に発揮するための経営体制の構築と更なる成長に向けた諸施策を推進してまいります。

 

 

当連結会計年度実績

(平成30年3月期)

次期連結会計年度見通し

(平成31年3月期)

経営指標目標

(平成31年3月期)

営業利益

646億円

650億円

600億円

経常利益

613億円

610億円

550億円

有利子負債/EBITDA倍率

9.2倍

9.1倍

9倍程度

自己資本利益率(ROE)

8.4%

8.5%

8%台

D/Eレシオ

2.9倍

2.8倍

3倍未満

 

  資本の財源及び資金の流動性に係る情報

当社グループでは、平成30年度を最終年度とする「近鉄グループ経営計画」において“「成長へのシフト」と「財務健全性の確保」の両立”を基本方針として掲げております。グループの持続的な成長のために必要な投資をその効果を見極めて厳選して行うとともに、原則としてグループ各社の事業活動に必要な資金を当社が一元的に調達することで、資金調達の安定と最適な財務バランスの実現を図ってまいります。

資金需要の主なものは、各事業の運転資金、販売用不動産など棚卸資産の取得に加え、既存設備の維持更新、安全関連投資、鉄道車両の新造、不動産賃貸物件の取得及び所有不動産の建替や改装といった設備投資に関するものであります。

これらの資金需要に対応すべく、短期資金については、各事業が生み出す営業キャッシュ・フローに加え、当座貸越やコミットメントラインなどによる金融機関からの借入れ、コマーシャル・ペーパーの発行などにより資金の流動性を確保しております。また、長期資金については、金融機関からの借入れ、シンジケート・ローンの組成、社債の発行及びリースなどの多様な選択肢の中から最適な調達手法を採用しております。さらに、返済年限の長期化を図り、固定金利で調達することで金利上昇リスクに対応するとともに、年度別返済額を平準化することで将来の借り換えリスクの低減にも努めております。

 

4【経営上の重要な契約等】

特記すべき事項はありません。

5【研究開発活動】

特記すべき事項はありません。