当中間連結会計期間において、当半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクの発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。
文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
(1) 業績の状況
当中間連結会計期間(2024年4月1日~2024年9月30日)におけるわが国経済は、所得・雇用環境の改善、インバウンド需要の増加や輸出関連企業を中心とした堅調な業績等により、社会経済活動の正常化が進み、緩やかな回復基調で推移しています。一方で、世界的な金融引き締めや、中東地域の情勢悪化、中国経済の減速、円安の進行を背景とした物価高の影響等により、依然として景気の先行きは不透明な状況が続いております。
当社グループにおきましては、記録的な猛暑や台風など天候要因の影響があったものの、来広するインバウンド客や国内旅行客が増加していることに加え、まちづくりへの参画や「安全・安心」な交通サービスの維持・向上のため運行管理の高度化・効率化に取り組んだ結果、運輸業、流通業における収益は堅調に推移し、また、建設業においては、民間から受注した商業施設、高齢者施設の建築工事の完了・進捗等により、増収となりました。
当中間連結会計期間の営業収益は、前中間連結会計期間と比較して15.5%、2,199百万円増加し、16,373百万円となりました。営業損益につきましては、人件費や修繕費などの増加により、前中間連結会計期間の営業損失167百万円に対し、588百万円の営業損失となりました。経常損益は、前中間連結会計期間の経常損失149百万円に対し、490百万円の経常損失となりました。特別損益につきましては、「運行補助金」などが減少し、前中間連結会計期間の親会社株主に帰属する中間純利益234百万円に対し、335百万円の中間純損失となりました。
各セグメントの経営成績を示すと、次のとおりであります。
(運輸業)
鉄軌道事業では、2024年3月のダイヤ改正により、お客様の利用実態に応じて、連接車両の運行本数を増やすとともに、一部の区間で全ての連接車両のワンマン運行を行い、運行の効率化に取り組みました。自動車事業では、広島空港リムジン線で利用者が堅調に推移しているため、2024年7月に増便を伴うダイヤ改正を実施しました。鉄軌道事業、自動車事業ともに、2024年7月に5年ぶりに開催された「2024 広島みなと夢花火大会」など、広島市内でのイベントが増えていること、また移動需要が活発化していることから、増収となりました。
海上運送業および索道業では、前年のG7広島サミットでの各国首脳の宮島来訪を契機として、来島者数は増加傾向にあり、特にインバウンド客が円安に伴って大幅に増加し、旅客収入が増加しました。
航空運送代理業では、国内線、国際線について、一部路線を除き、ほぼ当初の計画通り運航され、2024年5月には国際線の新規路線の就航もあり、増収となりました。運輸業では全般的に増収となったものの、費用面では人件費や修繕費の増加によって減益となりました。
この結果、当中間連結会計期間における営業収益は、前中間連結会計期間と比較して2.8%、280百万円増加し、10,205百万円となり、営業損益は、前中間連結会計期間より483百万円減少し、1,238百万円の営業損失となりました。
(流通業)
流通業におきましては、山陽自動車道の宮島サービスエリアにおいて、レジャー客の利用の増加が続いていることや、前年12月から宮島サービスエリア内で開催されているイベント「ピクミンテラス」による集客効果もあり、増収となったものの、人件費などの増加によって減益となりました。
この結果、当中間連結会計期間における営業収益は、前中間連結会計期間と比較して9.4%、53百万円増加して621百万円となり、営業利益は、前中間連結会計期間より42.8%、7百万円減少し、10百万円となりました。
(不動産業)
不動産業におきましては、不動産賃貸業では、2023年9月から広島市佐伯区の「ファミリータウン広電楽々園」の土地の一部について、賃貸借契約が開始したことに伴い増収となりました。不動産販売業では、「西風新都グリーンフォートそらの」の住宅用地の分譲販売が減少したことにより、減収となりました。
この結果、当中間連結会計期間における営業収益は、前中間連結会計期間より36百万円減少して1,647百万円となりましたが、売上原価の減少や前中間連結会計期間に発生した「ファミリータウン広電楽々園」内の再開発に係る施設解体費の影響により、営業利益は、前中間連結会計期間と比較して20.9%、91百万円増加し、531百万円となりました。
(建設業)
建設業におきましては、広島市佐伯区の「ファミリータウン広電楽々園」内の商業施設の建設工事の進捗や、民間から受注した高齢者施設の建築工事の完了などにより、増収となりました。
この結果、当中間連結会計期間における営業収益は、前中間連結会計期間と比較して89.9%、1,800百万円増加して3,803百万円となり、営業利益は、前中間連結会計期間より48.7%、32百万円増加して、100百万円となりました。
(レジャー・サービス業)
レジャー・サービス業におきましては、ボウリング業では、企業や子ども会等の団体のお客様が増えたことにより来場者数が増え、増収となりました。ゴルフ業では、「グリーンバーズゴルフ倶楽部」では、コース整備を継続しつつ、2024年4月にプレー料金を改定し、プレミアム法人会員に無記名式を新設するなど各種施策を実施したことにより、増収となったものの、2024年4月にオープンしたインドアゴルフ練習場の初期導入費用の影響により、減益になりました。
この結果、当中間連結会計期間における営業収益は、前中間連結会計期間と比較して1.0%、4百万円増加して455百万円となり、営業損益は、前中間連結会計期間の営業利益21百万円に対し、40百万円減少して、19百万円の営業損失となりました。
(2) 財政状態の状況
当中間連結会計期間の財政状態は、総資産は、工事負担金等の未収金回収や、広島駅南口広場の再整備受託工事の未収金を回収した影響などにより流動資産「その他」が減少した結果、前連結会計年度末と比較して3,771百万円の減少となりました。負債は、借入金・社債を含めた有利子負債が増加したものの、広島駅南口広場の再整備受託工事や設備投資に係る「未払金」が減少した影響により、前連結会計年度末と比較して3,271百万円の減少となりました。純資産は、親会社株主に帰属する中間純損失を計上した影響などにより500百万円減少し、自己資本比率は、1.1ポイント増加の42.4%となりました。
(3) キャッシュ・フローの状況
当中間連結会計期間の「営業活動によるキャッシュ・フロー」は、前中間連結会計期間には建設業における売上債権を回収した影響で3,827百万円の資金収入がありましたが、当中間連結会計期間は税金等中間純損失を計上した影響などにより1,773万円の資金収入となりました。
「投資活動によるキャッシュ・フロー」は、当中間連結会計期間は主に新乗車券システム「MOBIRY DAYS(モビリーデイズ)」に関連する設備投資支出が増加し、前中間連結会計期間1,581百万円の資金支出に対し、2,827百万円の資金支出となりました。
「財務活動によるキャッシュ・フロー」は、前中間連結会計期間は有利子負債の削減を行い2,623百万円の資金支出となりましたが、当中間連結会計期間は有利子負債が増加し、642百万円の資金収入となりました。
この結果、現金及び現金同等物の当中間連結会計期間末残高は前連結会計年度末と比較して410百万円減少の3,495百万円となりました。
(4) 主要な設備
当中間連結会計期間において、新乗車券システム「MOBIRY DAYS(モビリーデイズ)」については、設備投資額2,811百万円にて完了しております。
当中間連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。