文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
当社グループは、2006年に制定したグループの経営理念及び経営方針である「グループビジョン」と、グループのコンプライアンスに関する基本原則を定めた「西武グループ企業倫理規範」のもと、都市交通・沿線事業、ホテル・レジャー事業、不動産事業、建設事業、ハワイ事業のほか、伊豆・箱根エリア及び滋賀県琵琶湖エリアにおける鉄道業やバス業、プロ野球の興行など幅広い事業活動を通じて、その社会的責任を果たし、新たな行動と感動を創造することにより、お客さまに信頼され、選ばれる企業グループを目指しております。
企業価値の極大化に向け、「西武グループ長期戦略」に基づき、当社グループが保有する経営資源の有効活用をおこないながら、様々な事業・サービスを組み合わせて提供できる領域・付加価値を拡大し、あらゆる場面でお客さまの生活を応援していく企業グループとなることで、今後とも持続的かつ健全な成長を目指してまいります。
なお「グループビジョン」は、グループの役割・使命及び基本姿勢を示した「グループ理念」、この理念を実現するための行動指針「グループ宣言」及びこれらをお客さまへのメッセージとして集約した「スローガン」から構成され、内容は以下のとおりであります。
<グループビジョン>
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☆グループ理念 私たち西武グループは地域・社会の発展、環境の保全に貢献し、安全で快適なサービスを提供します。また、お客さまの新たなる感動の創造に誇りと責任を持って挑戦します。
☆グループ宣言 私たちは、「お客さまの行動と感動を創りだす」サービスのプロフェッショナルをめざします。 ①誠実であること ・常に、「安全」を基本にすべての事業・サービスを推進します。 ・常に、オープンで、フェアな心を持って行動します。 ・常に、お客さまの声、地域の声を大切にします。 ②共に歩むこと ・常に、自然環境、地球環境への配慮を忘れません。 ・常に、地域社会の一員として行動します。 ・常に、グループ内外と積極的に連携を図ります。 ③挑戦すること ・常に、グローバルな視点を持って行動します。 ・常に、時代を先取りする新しいサービスを提案します。 ・常に、お客さまの生活に新しい感動を提供します。
☆スローガン でかける人を、ほほえむ人へ。
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当社グループは、「西武グループ長期戦略」に基づき、様々な事業・サービスを組み合わせて提供できる領域・付加価値を拡大し、あらゆる場面でお客さまの生活を応援していく企業グループとなることで、持続的かつ力強い成長を目指しております。
そのようななか、2019年5月14日に、3ヵ年の「西武グループ中期経営計画(2019~2021年度)」(以下「現行計画」という。)を策定し、「新たな視点でスピード感を持って、イノベーションに挑戦」と「長期的視点での成長基盤の確立」を基本方針に、「新規事業分野の創出」と「既存事業領域の強化」を重点課題として取り組んでまいりました。この中期経営計画は、「2017年度以降の取り組みを確実なものとし新たな経営のフェーズや経営計画へつなぐ計画」という位置づけであり、バリューアップ投資の果実収穫に加え、将来の事業拡大に向け、財務体質の強化や新たな事業分野・領域への拡大加速に取り組んでまいりました。
また、合わせて、2020年代という新たな時代を見据え、2020年度を初年度とする3ヵ年の「西武グループ中期経営計画(2020~2022年度)」(以下「新中期経営計画」という。)につきましても、策定を進めておりました。
しかしながら、2020年1月下旬以降、新型コロナウイルス感染拡大により、景気は足もとで大幅に下押しされており、先行きについても厳しい状況が続くと見込まれております。事業環境が想定と大きく変わってきていることから、計画内容を再検証する必要があると考えたため、新中期経営計画の策定を見送るとともに、現行計画を取り下げることとしました。
当社グループでは、2020年4月7日に発出された緊急事態宣言にともない、鉄道業、バス業などにおいて外出自粛により利用客が減少したほか、一部を除きホテルやゴルフ場、レジャー施設において臨時休業をおこないました。その後の緊急事態宣言の解除にともない、順次営業を再開しており、利用客も回復しつつありますが、本格的な回復時期が不透明であることを踏まえると、当面はこの難局を乗り越えることに注力すべきだと考えており、グループ全体の事業上の重要事項として下記2項目4ポイントを推進いたします。
(1)事態収束までは必要最低限の事業運営に特化
事態収束までは必要最低限の事業運営に特化することを最優先とし、必要運転資金の確保に努めるとともに、お客さまや社会に対し「ほほえみと元気」をご提供できるよう事業運営をおこないます。
①必要運転資金の確保
足もとで業績が下押しされており回復時期が不透明な状況下においては、事態が長引くことも想定し、資金調達やキャッシュ流出抑制により、必要運転資金を確保いたします。
現預金と合わせ、本年4月に主力取引金融機関から330億円の借入をおこなったほか、コミットメントラインを追加で設定し、総額600億円から総額最大1,500億円へ拡大しており、今後も必要に応じて適宜新規借入等の資金調達をおこなうことで、手元流動性の充実をはかります。
また、不要不急のコストや設備投資を事態収束まで先送りするとともに、人件費などの固定費を圧縮し収益構造改善に努めることにより、キャッシュ流出を抑制し、必要運転資金を確保いたします。
②コロナ禍における西武グループ事業運営方針
経営理念である「地域・社会の発展、環境の保全に貢献し、安全で快適なサービスを提供すること。また、お客さまの新たなる感動の創造に誇りと責任を持って挑戦すること」の原点に立ち返り、以下の3点を徹底することで、このような事態のなかでも、お客さま、社会に対して「ほほえみと元気」をご提供できるよう事業運営をおこないます。
<1>事業運営にあたっては、お客さまならびに従業員の安全・安心を最優先に確保する。
<2>変化するニーズをお客さま目線で適時的確に把握し、スピード感をもってサービス展開
をおこなう。
<3>上記を通じ、積極的に利益を追求する。
緊急事態宣言下においては、一部の施設における臨時休業、西武ライオンズや横浜アリーナでのスポーツ・イベント開催も一時中断しておりましたが、鉄道、バス、タクシーといった日常を支えるインフラ機能については、消毒・換気など感染予防策を講じながら、営業を継続してまいりました。また、取引先との間においても、債権回収時期の調整や賃貸施設における賃料減免などにより、一体となってこの事態を乗り越えるべく、対応してまいりました。
緊急事態宣言解除後・収束期においては、引き続き感染予防策を徹底しながらも、順次営業を再開し、既存事業領域から優先して収益の回復・拡大をはかります。そのなかでは、ソーシャルディスタンスを意識し、人々の自粛疲れを払しょくできるようなサービス展開にスピード感を持って取り組むとともに、取引先とも協働し、新たなビジネスチャンスも模索してまいります。
有価証券報告書提出日現在では、2021年3月期の連結業績予想及び配当予想を「未定」としている状況ではありますが、状況変化を踏まえ適時的確な情報開示をおこなうとともに、財務体質の早期の回復、改善に取り組んでまいります。従業員に対しては、「安全・安心」「お客さま目線」に加え、「“きれいな利益”を生み出す」ことを徹底することで、グループ一丸となってこの事態を乗り越えてまいります。
セグメントごとの事業運営方針は以下のとおりであります。なお、2020年度より、下記4点をポイントに、報告セグメントを変更しております。
●既存の西武ライオンズに、都市交通・沿線事業に含んでいた横浜アリーナを加え、今後成長
させる分野としてスポーツ事業を新設。
スポーツについて需要が高まるなか、当社グループのメットライフドームや横浜アリーナ、ゴルフ場、スキー場といった豊富な資産、また、球団運営のノウハウなどは強みだととらえており、今後成長させてまいります。足もとでは、新型コロナウイルス感染拡大にともない、国内外でスポーツイベントが中止となっておりますが、収束期においては需要はさらに見込まれると想定しております。今後、都市交通・沿線事業のスポーツ業(フィットネスなど)やホテル・レジャー事業のスポーツ業(ゴルフ場、スキー場等)との統合を見据え、グループ内連携を強化するとともに新たなビジネスモデル構築に取り組んでまいります。
●ハワイ事業について、ホテルのグローバル展開加速のため、ホテル・レジャー事業へ集約。
●不動産事業に含んでいた駅ナカコンビニ「トモニー」及び駅チカ保育所「Nicot」につい
て、生活関連事業強化の観点から、都市交通・沿線事業へ移管。
●ホテル・レジャー事業に含んでいた株式会社西武SCCAT(ビルメンテナンス、警備会社)に
ついて、自社領域拡大のため、不動産事業へ移管。
(都市交通・沿線事業)
緊急事態宣言下においては、沿線レジャー施設などは臨時休業としておりましたが、鉄道業、バス業、タクシーなどに経営資源を集中させ、感染予防策を徹底しながら社会インフラとしての役割を果たすとともに、沿線レジャー施設から積極的な情報展開をおこなうなど、ステイホームが楽しくなるようなサービス展開に取り組んでまいりました。緊急事態宣言解除後・収束期においては、沿線レジャー施設など、ソーシャルディスタンスを意識したサービス展開を検討のうえ、順次営業再開することで、早期に収益の回復・拡大をはかります。
(ホテル・レジャー事業)
緊急事態宣言下においては、ホテル、ゴルフ場、スキー場やレジャー施設を臨時休業としておりましたが、保有資産を活用し、たとえば軽症者の受入をはかるなど、社会全体の感染予防に貢献するとともに、レジャー施設などから積極的な情報展開をおこなうなど、ステイホームが楽しくなるようなサービス展開に取り組んでまいりました。緊急事態宣言解除後・収束期においては「安全・安心(三密回避、ソーシャルディスタンス)を意識したサービススタンダード」(プリンス セーフティー コミットメント)を確立して順次営業を再開するとともに、新たに開業を予定しているホテルについてもニーズを見定めながら開業を目指し、早期に収益の回復・拡大をはかります。
(不動産事業)
緊急事態宣言下においては、一部の商業施設は臨時休業としておりましたが、オフィス、レジデンス、また、生活用品販売などの商業施設営業は感染予防策を講じながら継続することにより、生活応援企業としての役割を果たしてまいりました。緊急事態宣言解除後・収束期においては、商業施設などにおいて、ソーシャルディスタンスを意識したサービス展開を検討のうえ順次営業再開することなどにより、早期に収益の回復・拡大をはかります。また、都心エリア(高輪・品川エリア、芝公園エリアなど)の大規模開発については、この事態収束後も見据えながら、引き続き検討を継続してまいります。
(建設事業・その他)
建設事業につきましては、緊急事態宣言下においても工事施工を感染予防策を徹底しながら継続するとともに、緊急事態宣言解除後・収束期においても、グループ外工事の受注強化に加え、原価管理、コストコントロールの徹底、i-ConstructionやICT技術の活用により、生産性の向上ならびに利益率の改善に努めることで、グループへの収益貢献を果たしてまいります。
そのほか、新たに設立したスポーツ事業につきましては、緊急事態宣言下においては、プロ野球の開幕延期、またイベント中止などを余儀なくされておりましたが、積極的な情報発信をおこなうことで、ステイホームが楽しくなるようなサービス展開に取り組んでまいりました。緊急事態宣言解除後・収束期においては、ソーシャルディスタンスを意識しながら、自粛疲れを払しょくできるようなコンテンツを早期に提供してまいります。また、伊豆箱根事業及び近江事業につきましては、都市交通・沿線事業と概ね同様の方針であります。
(2)①②を優先したうえで事態収束後に向けた取り組みを推進
事態収束までは①②の必要最低限の事業運営に特化するという観点を最優先としながらも、新中期経営計画において想定していた重点施策を可能な限り推進するとともに、この事態収束後の人々の価値観の変化を見据えた構造改革に取り組んでまいります。
③新中期経営計画で想定していた重点施策
新中期経営計画で想定していた下記5点の重点施策については、事態収束までは必要最低限の事業運営に特化するという観点を最優先としながらも、可能な限り推進してまいります。
ⅰ 攻めのDX・マーケティング戦略
グループの複数のサービスをご利用いただくお客さまを増やすため、デジタル活用によるマーケティング機能の強化に取り組んでおります。2020年度は、グループ共通会員組織である「SEIBU PRINCE CLUB」を中心に、会員組織の統合・サービス連携を推進するとともに、キャッシュレスサービス基盤やグループマーケティング基盤の構築を推進いたします。
ⅱ 守りのDX
ダイバーシティや働き方改革実現に向け、デジタルを活用した業務の自動化、標準化、高度化に取り組んでおります。2020年度は、管理系業務等のグループ共通システム化やRPA、AI活用により業務の見える化、見直しをはかるとともに、ペーパーレス化、テレワーク制度の導入範囲拡張などグループ全体で働き方改革をスピード感を持って進めることにより、時間外労働の削減にもつなげてまいります。
ⅲ サステナビリティアクション
グループの経営理念である「グループビジョン」に基づき、持続可能な社会の実現に向けた取り組みを「サステナビリティアクション」として積極的に推進しております。2020年度は、2020年4月1日に設立した西武アグリ株式会社による農業分野への参入に加え、使われない食材の有効活用を検討するなど、サステナビリティアクションの事業化を推進いたします。また、環境面の取り組みとして、環境負荷削減目標(2030年度には営業収益当たりCO2排出量2018年度比25%削減)を設定するとともに、それに向かうための社内体制を構築いたしました。この社内体制によりPDCAを循環させることで、CO2排出量削減を含むサステナビリティアクションを持続的・積極的かつ体系的に進めてまいります。
ⅳ 資本コストを意識した投資
この先、高輪・品川エリア、芝公園エリア、新宿エリアなど都心エリアの大規模開発や所沢エリアの開発など、複数の長期にわたる設備投資プロジェクトを想定しております。それらプロジェクトの推進にあたっては、グループの収支バランスや財務体質に配慮しながら計画的に推進することが必要だと考えております。WACC(加重平均資本コスト)を適切に把握するとともに、事業ごとのリスクや将来の資金需要などを総合的に勘案した事業別のハードルレートを定め、運用していくことにより、投資のPDCAサイクルを高度化してまいります。
ⅴ グループ内外との連携
デジタル技術の発達に端を発する社会の変化のなかで、当社グループとしましても、その価値観の変化をとらえビジネスモデルを構築していくため、グループ内外と積極的に連携をはかっております。
グループ内部においては、上記のとおり、2020年度より報告セグメント変更を実施しており、変更後の報告セグメントにより一層の連携をはかります。
また、MaaS(新モビリティサービス)や自動運転技術、5Gといった新技術活用やキャッシュレスサービス展開に向けた外部データ連携など各取り組みを推進するため、グループ内のみならず、外部パートナーとの連携を通じて、顧客のニーズをとらえていくとともに、人材やビジネスノウハウ等の経営資源を獲得してまいります。
④この事態収束後の人々の価値観の変化を見据えた構造改革
近年、デジタル技術の発達に端を発した社会の変化や世界的な「持続可能な開発」への機運の高まりなどにより、人々の価値観に変化が生じておりますが、新型コロナウイルス感染症流行の事態収束後には、リモートワークの浸透や大規模イベントのあり方など、人々の行動・価値観にさらなる変容の可能性があると考えております。当社グループとしましては、こういった価値変容を先取りし、この事態収束後の社会を見据えた構造改革を検討することで、これまでもこれからも、「最良、最強の生活応援企業グループ」を目指してまいります。
当社グループは、今後も企業価値・株主価値の極大化に向けて企業運営をおこなってまいります。
当社グループの事業に関するリスクについて、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある主な事項には、次のようなものがあります。当社グループは、これらのリスクを十分に認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に最大限の努力をいたします。また、リスクには該当しないと思われる事項についても、積極的な情報開示の観点から記載しております。なお、下記事項には将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は原則として当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1) 経済情勢に関するリスク
当社グループは、日本国内を主たるマーケットとして事業を展開しており、各種経済情勢の影響を受けております。当社グループでは、経済情勢・市況を常時把握し、大幅な情勢の変化の際には、迅速なグループ方針の決定と正確なグループ展開に努めるとともに、効率的な事業運営体制を構築することとしています。しかしながら、それでもなお、消費の低迷や雇用状況の悪化、企業活動の停滞、需要の減少、民間工事及び公共工事の減少、不動産市況の低迷、海外経済の下振れ、地政学的リスク等が当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
(2) 法的規制等に関するリスク
当社グループの各事業においては、それぞれ法的規制を受けております。各法的規制を遵守するために、当社グループは、経済法制遵守体制を徹底し、また法令改正や各種規制に関する情報収集及び社内教育の実施をおこなうように努めております。
都市交通・沿線事業等においては鉄道事業法、道路運送法等の法的規制を受けております。鉄
道業では、鉄道事業法の定めにより、経営しようとする路線及び鉄道事業の種別毎に国土交通大
臣の許可を受けなければならず(鉄道事業法第3条)、また、上限運賃の設定及び変更につき、
国土交通大臣の認可を受けなければなりません(同第16条)。現在、鉄道業における当社グルー
プの運賃は上限運賃に設定されているため、運賃の引上げには国土交通大臣の認可が必要となり
ます。そのため、営業コストが増加した場合等であっても、その影響を適切な時期や程度におい
て運賃に転嫁できない可能性があります。
なお、当社グループが現在受けている上記鉄道業の許可及び認可については、期間の定めはあ
りません。また、これら鉄道業の許可もしくは認可について、鉄道事業法、同法に基づく命令も
しくはこれらに基づく処分又は許可・認可に付した条件への違反等に該当した場合には、国土交
通大臣は事業の停止を命じ又は許可を取り消すことができるとされております(同第30条)。有価証券報告書提出日現在におきまして、当社が知りうる限りこれらの違反等に該当する事実は存在せず、鉄道業の継続に支障を来す要因は発生しておりません。しかしながら、これらの違反等に該当し国土交通大臣から事業の停止を命じられ、又は許可が取り消された場合には、当社グループの事業活動に重大な影響を及ぼす可能性があります。バス業やタクシーにおいても、道路運送法の定めにより、一般旅客自動車運送事業の許可(道路運送法第4条)等を受けなければなりません。
また、安全、バリアフリー化、省エネルギー、環境等に関する規制の強化に対応するための投
資が必要となる可能性があります。
ホテル・レジャー事業では、旅館業法や食品衛生法等の法的規制を受けております。具体的に
はホテル業における旅館業法による事業経営の許可(旅館業法第3条)等があります。
不動産事業では、宅地建物取引業法、都市計画法、建築基準法、建設業法、土壌汚染対策法等
の法的規制を受けております。例えば、当社グループの保有するいずれかの不動産でアスベスト
を含む有害・有毒物質が発見された場合、その不動産の価値が下落する可能性があり、また、有
害物質の対策をおこない、関連する環境責任を果たすために多大な費用の計上が必要となる可能
性があります。さらに、これらの法制が変更された場合には、新たな義務の発生、費用負担の増
加、保有不動産に関する権利の制限等により、保有不動産の価値低下や事業範囲の制限、大幅な
開発計画の見直し等が生じる可能性があります。
また、建設事業では建設業法、建築基準法等の法的規制を受けております。
これら現在の規制に重要な変更や新たな規制が設けられた場合には、規制を遵守するために必
要な費用が増加する可能性があり、また、規制に対応できなかった場合は、当社グループの活動
が制限される等、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
また、新たな会計基準や税制の導入・変更により、当社グループの業績及び財務状況に影響を
与える可能性があります。
(3) 自然災害・事故・感染症等に関するリスク
当社グループの事業においては、「安全・安心」を最重要課題と認識し、運輸安全マネジメント体制をはじめとする都市交通・沿線事業における安全性向上の取り組みやホテル・レジャー事業における食の安全確保の施策の推進、施設の安全対策の実施等安全管理には万全の注意を払っております。しかしながら、大規模な事故、地震等の自然災害、テロ行為等が発生した場合、その対策費用の発生及びビジネスモデルの転換等により、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
また、台風や冷夏、酷暑、降雪の状況等の天候不順によりホテル・レジャー事業においてお客さまの減少等が見込まれるほか、新型コロナウイルス感染症等治療方法が確立されていない感染症が流行した場合、都市交通・沿線事業やホテル・レジャー事業等において休業や出控え等が懸念され、営業収益の減少や対策費用の発生等により、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
なお、新型コロナウイルス感染症に関する影響については、「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (6) 経営成績に重要な影響を与える要因について」に記載しております。
(4) 少子高齢化に関するリスク
当社グループでは、都市交通・沿線事業やホテル・レジャー事業等お客さまの生活に密着した事業を展開しております。具体的には、当社グループは、都市交通・沿線事業における定住人口増加策やインバウンド(訪日外国人)等へのパラダイムシフト施策を展開しております。しかしながら、少子高齢化による就業・就学人口の減少や現在又は将来における人口の減少により鉄道業やバス業等における輸送人員の減少、レジャー施設の利用人員の減少等が懸念されます。特に鉄道業においては西武鉄道沿線地域に経営資源が集中しており、同地域の人口の減少等による影響が懸念されます。また、当社グループは、鉄道業の営業収益の相当部分を通勤・通学で利用されるお客さまから得ており、東京の昼間人口の減少は当社グループの都市交通・沿線事業の業績に影響を及ぼす可能性があります。
また、都市交通・沿線事業、ホテル・レジャー事業及び建設事業では特に多くの労働力を必要としております。当社グループでは、採用手法の多様化、若手社員の離職回避策等をおこなっているものの、今後、若年層の人材確保がさらに困難になることが懸念されます。これらの場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
(5) 観光客の減少に関するリスク
当社グループはホテル・レジャー事業を中心に、海外からの観光客の増減を含む日本の観光市
場の動向により大きな影響を受けます。日本の観光市場は、日本の経済状況、為替相場の状況、諸外国における対日感情、自然災害、事故、疫病等の影響を受ける可能性があります。
また、当社グループでは、海外においては主として米国ハワイ州においてハワイ事業を運営し
ております。ハワイ事業は、上記の要因による影響を受けるほか、米国景気をはじめとして国際
情勢に変動が生じた場合には、ハワイ州への渡航者数が減少することにより、営業収益が減少す
る可能性があります。
これらのリスクへの対応策として、当社グループでは、単一市場に依存しないマーケティングや旅客誘致プロモーション活動の強化、国内施設・海外施設間の相互送客、リスクを機とした新たな商品開発等に取り組んでおりますが、それでもなお、日本又はハワイにおける観光客の急激な減少は、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
(6) 「西武グループ中期経営計画」等に関するリスク
当社グループは、長期的な目標水準を目指すロードマップとして、3ヵ年の「西武グループ中期経営計画」を例年策定しておりますが、当社グループがこの計画に基づく経営戦略及び経営目標又はその他の開発計画等を達成できない場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
なお、今般の新型コロナウイルス感染症の感染拡大により、当社グループを取り巻く事業環境は、現行計画(2019~2021年度 西武グループ中期経営計画)及び新中期経営計画(2020~2022年度 西武グループ中期経営計画)において想定していたものと大きく変わってきております。この先も本格的な回復時期が不透明であることを踏まえると、計画内容を再検証する必要があると考えたため、2020年度については、新中期経営計画の策定を見送るとともに、現行計画を取り下げております。
(7) 重要な訴訟に関するリスク
当社グループは、契約締結時におけるリーガルチェックの徹底や、講習会の実施等による法務知識の向上、顧問弁護士と連携した適切な対応に努めているものの、通常の業務過程において、契約を巡る紛争、損害賠償、労働紛争、環境汚染等に関連して第三者から訴訟その他の法的手段を提起されたり、政府から調査を受けたりする可能性があります。法的手続対応の負担に加え、仮に当社グループに不利に判決、決定等が下された場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
(8) 有利子負債に関するリスク
当社グループは、鉄道業、ホテル業等継続して多額の設備投資を必要とする事業をおこなっており、有利子負債についてはその削減に努めておりますが、有利子負債から現預金を差し引いたネット有利子負債残高は当連結会計年度末現在9,062億34百万円となっております。資金調達にあたっては、長期かつ固定金利での借入を主とすることによる短期的な金利上昇リスクへの対応や調達条件の改善・維持、調達手法の多様化等の対応をはかっておりますが、今後の金利の上昇や金融市場の変化又は当社グループの財務状況等の悪化にともなう格付けの引下げ等によっては支払利息が増加したり、返済期限を迎える有利子負債の借換えに必要な資金を含む追加的な資金を望ましい条件で調達することが困難になる可能性があります。これらの事情により、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。また、借入の返済に充てるため、充分な資金を設備投資等に使用することができなくなる可能性もあります。
(9) 保有資産の価値に関するリスク
鉄道業やホテル業等の事業を展開する当社グループは、その事業の性質上、多くの不動産等の
固定資産を保有しております。当社グループでは、事業別ハードルレートの運用による投資の厳選や、既存資産の稼働向上に向けた各種取り組みをおこなっているものの、当社グループが保有している不動産、有価証券等の資産には、価格変動リスクが存在するため、経済情勢又は景気の動向、保有資産のキャッシュ・フロー創出能力の低下等によって保有資産の価値が毀損し、減損損失の発生、又は売却により売却損が発生する等当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
(10) 競争激化に関するリスク
当社グループは、多くの事業で厳しい競争に直面しております。
当社グループのホテル・レジャー事業におけるホテル業においては、外資系や宿泊特化型ホテルの進出が相次ぐなかで、多様化する消費者のニーズに対応すべくサービスの差別化をおこなう必要があり、業界として競争が激化しております。
競合他社が新築又は改築・改装したホテルに対して競争力を維持及び強化するためには、改築・改装を含む多額の設備投資等の負担が必要となります。また、こうした施策が有効に機能しない場合、価格引下げ等により営業収益が減少し、ひいてはホテルの閉鎖又は売却により売却損が発生する等当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
また、当社グループの不動産事業は、不動産賃貸業における商業施設等の運営において、競合他社との価格、立地等での厳しい競争に直面しております。さらに、当社グループの建設事業は、一般に競争入札に基づいて受注がおこなわれており、多くの競合他社との間で競争がおこなわれております。
これらのリスクへの対応策として、当社グループでは、MICEビジネスの推進や日本最大級のネットワークを活かしたチェーンオペレーション、当社グループのブランドマネジメントによる競合他社との差別化や、必要に応じた事業提携・買収の活用検討等による競争力の維持及び強化に努めております。しかしながら、それでもなお、当社グループの各種事業における競争力を維持・強化するための値下げ、設備投資及び資産の処分が生じる場合は、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
(11) 情報システム・情報管理に関するリスク
当社グループでは、都市交通・沿線事業、ホテル・レジャー事業等様々な事業分野で、多くのⅠTシステムを使用しております。当社グループは、障害(攻撃)対応・復旧への訓練の実施、高可用なシステム導入を実現するプロジェクト管理、及び権限棚卸、協力企業の安全性確認等の対策をおこなっているものの、これらのシステムについて事故・災害、人為的ミス等によりその機能に重大な障害が発生した場合、当社グループの業務運営に影響を与え、営業収益の減少又は対策費用の発生により、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。また、他の鉄道事業者、鉄道関連サービス提供業者等他社のシステム障害による影響を受ける可能性があります。さらに、当社グループでは、ホテル・レジャー事業における宿泊者名簿や会員制サービス、都市交通・沿線事業における定期乗車券やIC乗車券の販売、不動産事業やグループポイントカード運営等における顧客データ等個人情報を含むデータベースを管理しております。当社グループでは、eラーニング、サイバー攻撃対応訓練等を活用したセキュリティ関連教育をおこない、個人情報の管理に十分留意しておりますが、万一、個人情報の流出等の問題が発生した場合、当社グループへの損害賠償請求や当社グループの信用の低下により当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
(12) 燃料費・電気料金・原材料価格の高騰に関するリスク
都市交通・沿線事業においては、原油価格の高騰によりバス業やタクシー等において燃料費
が増加する場合があります。鉄道業においては、特に東京電力エナジーパートナー株式会社から供給される電力に依存しており、今後、基本料金の引き上げや再生可能エネルギーの普及にともなう促進賦課金の増加により、電気動力費が上昇する場合があります。
建設事業においては、受注・着工から竣工までの工事期間が長期間となるものが多くあり、工事期間中に原材料の価格や労務費が高騰すると工事原価が上昇する場合があります。また、建築原材料が高騰すると、不動産事業及び建設事業においてこれら原材料の価格変動を販売価格及び請負価格に反映することが困難な場合、想定した利益を確保できない場合があります。また、設備投資においても投資額が増加し、減価償却費及び資金調達コストが増加したり、必要な設備投資の延期を余儀なくされる可能性があります。
これらのリスクへの対応策として、当社グループは、燃料費、電気動力費、原材料等の価格変動の常時把握、省エネ機器や車両の導入検討、グループメリットを活かした取引先との価格交渉をおこない、効率的な事業運営をはかってまいりますが、原油価格や電気料金、原材料の価格が高騰した場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
(13) 収益構造に関するリスク
当社グループの事業のうち、特に都市交通・沿線事業、ホテル・レジャー事業及び不動産事業においては、営業コストの相当部分が、人件費、減価償却費等の固定費で構成されているため、営業収益の比較的小幅な減少であっても、営業利益に大きな影響を及ぼすことになります。このようなリスクへの対応策として、当社グループでは、構造改革(固定費削減等)による損益分岐点低下、事業別ハードルレートの定着、浸透による効率的な設備投資実現に努めているものの、このような収益構造が、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があり、特に、ホテル・レジャー事業については、営業収益の変動が比較的大きいことから、より大きな影響を受ける可能性があります。
(14) 風評に関するリスク
当社グループの事業の多くは「西武」と「プリンス」等のブランドでサービスと製品をお客さまに直接提供しております。当社グループでは、ブランドマネジメントの実行、適切な情報管理、開示体制の整備、CS・ES向上施策をおこなっているものの、「事業等のリスク」に記載のいずれかのリスクが現実となった場合を含め、当社グループのブランドイメージが損なわれた場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。さらに、これらのブランドと同一又は類似のブランドを使用する第三者も存在するため、これらのブランドイメージを損なうような第三者の行為・言動等が間接的に当社グループの評判を損なう可能性があります。
(15) 食中毒や食品管理に関するリスク
当社グループにおいてはホテルやレストラン、店舗等において食事の提供や食品の販売をおこなっております。当社グループでは、食品安全管理体制の整備、食品安全監査、食品安全教育をおこない、品質管理や食品衛生には十分注意しておりますが、食中毒事故が発生した場合は営業停止の処分を受けるほか、当社グループの信用やブランドを毀損し、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
そのほか、ノロウイルスによる食中毒や家畜の伝染病の発生等食品衛生や食の安全、安心に関する問題が発生した場合、営業収益の減少や在庫の廃棄ロス等の発生により、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
(16) 与信管理に関するリスク
当社グループでは、取引先の財務状況の把握、債権残高の把握、与信チェックにより与信管理体制の強化に努めておりますが、特に建設事業においては工事期間が長期にわたり、かつ債権額が大きいことから、取引先の資金繰りの悪化等により請負代金の回収に支障を来した場合等、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
(17) 協力業者・取引先に関するリスク
当社グループの建設事業では、建設プロジェクトの施工管理業務を除くすべてを協力業者に依拠しておりますが、当社グループがお客さまに対する一義的な責任を負っております。当社グループは、協力会社への管理・監督、業務委託管理体制の整備をおこない、協力業者のサービスが確実に高い基準を満たすように努めておりますが、協力業者の工事がそうした基準を満たすことができなかった場合や協力業者が工事を完成できなかった場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
(18) 退職給付費用・退職給付債務に関するリスク
当社グループの従業員の退職給付費用及び債務は、割引率や年金資産の長期期待運用収益率等の数理計算で設定される前提条件に基づいて算出されております。実際の結果が前提条件と相違した場合又は前提条件が変更された場合は、当社グループの経営成績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
(19) 為替変動に関するリスク
当社グループは、在外子会社に対する資金モニタリングにより、事業収支の推移及び設備投資予定等を随時確認することや、為替や国内外の金利動向を踏まえた在外子会社による効率的な資金調達方法の検討を進めているものの、為替の変動により営業利益が減少し、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
また、当社は、連結財務諸表を円表示で作成しているため、外貨表示で作成されている在外子会社の財務諸表の日本円表示への換算に際して、為替相場の状況により、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
(20) 気候変動に関するリスク
年々影響が大きくなる気候変動について、当社グループは、災害対策を実施するとともに、影響低減のためのビジネスモデルの転換等を検討していくものの、世界的に気候変動を免れることができなかった場合、気温上昇による出控え、豪雨・土砂災害の発生増加による各事業への影響に加え、ホテル・レジャー事業における降雪量の減少によるスキー客の減少等により、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
また、気候変動に対して、当社グループでは、2030年度までにCO2排出量原単位(営業収益当たりCO2排出量)を2018年度比で25%削減することを目標に、省エネルギー車両・設備の導入や、自然エネルギーの活用など地球温暖化防止に一層努めております。加えて、上記CO2排出量削減を含む、サステナビリティアクションを今後も持続的・積極的かつ体系的に進めるため、当社社長執行役員を委員長・議長とする「西武グループサステナビリティ委員会」を設置し、国際要請の確認や、当社グループにおけるCO2排出量削減状況の確認等、気候変動リスクの未然防止に努める体制を整備しております。しかしながら、脱炭素社会への想定外かつ急速な移行に対応できなかった場合、当社グループの信用・ブランドの毀損にともなう売上の減少や、対策費用、設備更新の発生により、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
(21) 技術革新に関するリスク
当社グループの多くの事業分野で、新技術の進化及びその進化がもたらすビジネス変革のスピードは加速度的に増しております。
当社グループでは、DX(デジタル・トランスフォーメーション)戦略の浸透活動、デジタル人材の確保・育成、グループ顧客情報の統合とグループマーケティング基盤の構築、新技術活用による業務効率化を推進しているものの、先進技術の利活用に関する理解不足及び導入の遅れは、競合他社と比べてのサービス品質の低下による顧客離れを招く恐れがあり、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
(1) 業績
当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善が続くなかで緩やかな回復基調であった一方、通商問題を巡る動向、中国経済の先行き、英国のEU離脱、中東地域を巡る情勢などの海外経済の動向や金融資本市場の変動の影響に加え、消費税率引上げ後の消費者マインドの動向が懸念されるなど不透明な状況が続きました。足もとでは、新型コロナウイルス感染症の流行が世界各国で深刻さを増すなか、景気は急速に悪化しております。また、感染症の影響が収束に向かう見通しは立っておらず、極めて厳しい状況が続くと見込まれております。
このような状況のなか、当連結会計年度においては、長期的な目標水準に向けて持続的かつ力強い成長を達成するため、3ヵ年の「西武グループ中期経営計画(2019~2021年度)」を策定し、「新たな視点でスピード感をもって、イノベーションに挑戦」と「長期的視点での成長基盤の確立」を基本方針として、「新規事業分野の創出」と「既存事業領域の強化」の2点を重点課題に取り組んでまいりました。
こうしたなか、2019年4月に大規模オフィスビル「ダイヤゲート池袋」が開業、当社をはじめとする3社が本社を移転し、所沢との2大拠点化による企業価値の向上に取り組むとともに、働き方改革や生産性向上を推進してまいりました。
また、SDGsを意識した社会課題解決に貢献すべく、持続可能な社会の実現に向けた取り組み「サステナビリティアクション」を積極的に推進してまいりました。「西武グループ環境方針」を策定し、環境負荷低減、環境保全に関する取り組みを進めるとともに、新型省エネ車両の導入及び太陽光発電所建設事業の一部の資金調達において、国内のホールセール債としては陸運業界初となる「グリーンボンド」を発行いたしました。
そのほか、埼玉西武ライオンズがパシフィック・リーグ連覇を果たしました。
2020年1月下旬以降は、新型コロナウイルス感染拡大により、当社グループにおいては、外出の自粛やイベント自粛にともなう行楽需要の低下に加え、インバウンドの減少などの影響を受けました。このような状況のなか、お客さま及び従業員への感染予防・感染拡大防止を目的に、レジャー施設の臨時休業などの営業内容の変更や従業員のテレワーク勤務など、各種対策を実施いたしました。
当連結会計年度における経営成績の概況は、2020年1月下旬以降の新型コロナウイルス感染拡大にともなう上記影響などにより、営業収益は、5,545億90百万円と前期に比べ113億49百万円の減少(前期比2.0%減)となり、営業利益は、568億23百万円と前期に比べ165億8百万円の減少(同22.5%減)となり、償却前営業利益は、1,145億35百万円と前期に比べ127億94百万円の減少(同10.0%減)となりました。
経常利益は、営業利益の減少により、487億70百万円と前期に比べ166億44百万円の減少(同25.4%減)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、減損損失の計上などにより、46億70百万円と前期に比べ407億87百万円の減少(同89.7%減)となりました。
各セグメントにおける業績は以下のとおりであります。
(単位:百万円)
|
セグメントの名称 |
営業収益 |
営業利益 |
償却前営業利益 |
||||||
|
当連結 |
前期比 増減 |
前期比 増減率 (%) |
当連結 |
前期比 増減 |
前期比 増減率 (%) |
当連結 |
前期比 増減 |
前期比 増減率 (%) |
|
|
都市交通・沿線事業 |
161,168 |
△1,919 |
△1.2 |
23,367 |
△3,719 |
△13.7 |
45,472 |
△3,292 |
△6.8 |
|
ホテル・レジャー事業 |
209,153 |
△10,647 |
△4.8 |
8,054 |
△11,687 |
△59.2 |
25,434 |
△10,642 |
△29.5 |
|
不動産事業 |
66,340 |
△3,310 |
△4.8 |
18,146 |
△1,949 |
△9.7 |
29,924 |
△495 |
△1.6 |
|
建設事業 |
111,771 |
2,081 |
1.9 |
5,637 |
△253 |
△4.3 |
6,088 |
△226 |
△3.6 |
|
ハワイ事業 |
22,485 |
3,396 |
17.8 |
511 |
1,888 |
- |
3,293 |
2,087 |
173.1 |
|
その他 |
41,547 |
△384 |
△0.9 |
604 |
△648 |
△51.8 |
4,005 |
△307 |
△7.1 |
|
合計 |
612,468 |
△10,784 |
△1.7 |
56,321 |
△16,369 |
△22.5 |
114,219 |
△12,878 |
△10.1 |
|
調整額 |
△57,878 |
△565 |
- |
501 |
△139 |
△21.7 |
315 |
83 |
36.2 |
|
連結数値 |
554,590 |
△11,349 |
△2.0 |
56,823 |
△16,508 |
△22.5 |
114,535 |
△12,794 |
△10.0 |
(注)1 調整額については、主に連結会社間取引消去等であります。
2 償却前営業利益は、営業利益に減価償却費及びのれん償却額を加えて算定しております。
①都市交通・沿線事業
都市交通・沿線事業の内訳は鉄道業、バス業、沿線レジャー業、その他であり、それぞれの営業収益は以下のとおりであります。
(単位:百万円)
|
|
|
2019年3月期 |
2020年3月期 |
増減額 |
|
|
|
営業収益 |
163,088 |
161,168 |
△1,919 |
|
|
|
鉄道業 |
106,549 |
106,488 |
△60 |
|
|
|
バス業 |
26,351 |
25,847 |
△504 |
|
|
|
沿線レジャー業 |
22,551 |
21,590 |
△960 |
|
|
|
その他 |
7,636 |
7,242 |
△393 |
|
鉄道業で、雇用情勢の堅調な推移やメットライフドームでの野球・コンサート開催、ムーミンバレーパークなど沿線施設と連携した営業施策の実施に加え、大型連休の行楽需要を着実に取り込みました。しかしながら、2020年2月以降は新型コロナウイルス感染拡大にともなう外出自粛の影響を受け、旅客輸送人員は前期比0.5%減(うち定期0.6%増、定期外2.3%減)となりました。旅客運輸収入は、特急や有料座席指定列車の増発に加え、新型特急車両「Laview」導入効果もありましたが、旅客輸送人員の減少にともない、前期比0.9%減(うち定期0.6%増、定期外2.2%減)となりました。
そのほか、横浜アリーナにおいて、積極的なイベント誘致に努めてまいりました。
都市交通・沿線事業の営業収益は、2019年10月の台風19号にともなう鉄道業の計画運休の影響に加え、西武園ゆうえんちなど沿線レジャー施設が夏季の天候不順の影響を受けたこと、さらには2020年2月以降、新型コロナウイルス感染拡大にともなう外出自粛の影響や、一部の沿線レジャー施設において営業休止などの対応をおこなったことなどにより、1,611億68百万円と前期に比べ19億19百万円の減少(同1.2%減)となりました。営業利益は、減収に加え、一般管理費の増加により、233億67百万円と前期に比べ37億19百万円の減少(同13.7%減)となり、償却前営業利益は、454億72百万円と前期に比べ32億92百万円の減少(同6.8%減)となりました。
都市交通・沿線事業の主要な会社である西武鉄道株式会社の鉄道業の運輸成績は以下のとおりであります。
(西武鉄道株式会社の鉄道業の運輸成績)
|
種別 |
単位 |
2019年3月期 |
2020年3月期 |
|
|
営業日数 |
日 |
365 |
366 |
|
|
営業キロ |
キロ |
176.6 |
176.6 |
|
|
客車走行キロ |
千キロ |
175,200 |
177,016 |
|
|
輸送人員 |
定期 |
千人 |
417,162 |
419,719 |
|
定期外 |
千人 |
248,080 |
242,268 |
|
|
計 |
千人 |
665,242 |
661,988 |
|
|
旅客運輸収入 |
定期 |
百万円 |
45,638 |
45,912 |
|
定期外 |
百万円 |
54,895 |
53,668 |
|
|
計 |
百万円 |
100,533 |
99,580 |
|
|
運輸雑収 |
百万円 |
3,997 |
4,070 |
|
|
収入合計 |
百万円 |
104,530 |
103,651 |
|
|
一日平均収入 |
百万円 |
275 |
272 |
|
|
乗車効率 |
% |
40.0 |
39.4 |
|
(注)1 乗車効率は 延人キロ/(客車走行キロ×平均定員)×100 により、算出しております。
2 千キロ未満、千人未満及び百万円未満を切り捨てて表示しております。
3 運輸雑収は鉄道業以外の収入を含んでおります。
②ホテル・レジャー事業
ホテル・レジャー事業の内訳はホテル業(シティ)、ホテル業(リゾート)、ゴルフ場業、その他であり、それぞれの営業収益は以下のとおりであります。
(単位:百万円)
|
|
|
2019年3月期 |
2020年3月期 |
増減額 |
|
|
|
営業収益 |
219,801 |
209,153 |
△10,647 |
|
|
|
ホテル業(シティ) |
128,079 |
120,015 |
△8,064 |
|
|
|
ホテル業(リゾート) |
42,185 |
40,183 |
△2,002 |
|
|
|
ゴルフ場業 |
12,783 |
12,294 |
△489 |
|
|
|
その他 |
36,751 |
36,660 |
△91 |
|
(注)1 ホテル業(シティ)には主に大都市圏の中心商業地域やターミナル及びその周辺地域に立地するホテルを含んでおります。ホテル業(リゾート)には主に観光地や避暑地に立地するホテルを含んでおります。
2 以降の項目において、ホテル業(シティ)に属するホテルを「シティ」、ホテル業(リゾート)に属するホテルを「リゾート」と称する場合があります。
3 会員制ホテル事業「プリンス バケーション クラブ」はリゾートに含んでおります。
ホテル業の宿泊部門では、レベニューマネジメント(注1)を着実に実施するとともに、大型連休においては行楽需要の着実な取り込みに注力いたしました。宴会部門では、MICE(注2)が堅調に推移し、食堂部門では、都内のホテルにおける積極的な営業施策の実施などにより、堅調に推移いたしました。そのほか、会員制ホテル事業「プリンス バケーション クラブ」について、2019年7月に3施設を開業したことに加え、ホテル業全体でラグビーワールドカップ開催にともなう需要を着実に取り込みました。
(注)1 レベニューマネジメントとは、需要予測に基づき、適切な時期に適切な価格にてお客さまにサービスを提供し、利益を最大化する手法であります。
2 MICEとは、企業などの会議(Meeting)、企業などがおこなう報奨・研修旅行(インセンティブ旅行)(Incentive Travel)、国際機関・団体、学会などがおこなう国際会議(Convention)、展示会・見本市、イベント(Exhibition/Event)の頭文字であり、多くの集客交流が見込まれるビジネスイベントなどの総称であります。
そのほか、ステイウェル ホールディングス Pty Ltdにおいて、新たに開業したホテルが増収に寄与するとともに、前期に事業を取得したAB ホテルズ Ltdが運営する「The Arch London」を、2019年9月に海外で展開するラグジュアリーブランド「The Prince Akatoki」の1号店として、英国・ロンドンにおいて「The Prince Akatoki London」にリブランドオープンいたしました。
ホテル・レジャー事業の営業収益は、上記の取り組みをおこなったものの、2019年10月の台風19号などの自然災害の影響に加え、2020年1月下旬以降、新型コロナウイルス感染拡大にともないホテル業における予約キャンセルや予約ペースの鈍化、また、横浜・八景島シーパラダイスなど一部のレジャー施設における営業休止などにより、2,091億53百万円と前期に比べ106億47百万円の減少(同4.8%減)となりました。営業利益は、減収に加え、将来の成長に資する経費の増加などにより、80億54百万円と前期に比べ116億87百万円の減少(同59.2%減)となり、償却前営業利益は、254億34百万円と前期に比べ106億42百万円の減少(同29.5%減)となりました。
ホテル・レジャー事業の主要な会社である株式会社プリンスホテルのホテル業(シティ)及びホテル業(リゾート)の定量的な指標は以下のとおりであります。
(ホテル施設概要)
|
|
施設数 (か所) |
客室数 (室) |
宴会場数 (室) |
宴会場面積 (㎡) |
|
シティ |
15 |
10,625 |
214 |
51,076 |
|
高輪・品川エリア |
4 |
5,144 |
107 |
20,351 |
|
リゾート |
31 |
6,764 |
83 |
21,824 |
|
軽井沢エリア |
3 |
712 |
11 |
3,670 |
(注)1 面積1,000㎡以上の宴会場は20室であります。
2 シティの代表例として高輪・品川エリア、リゾートの代表例として軽井沢エリアを記載しております。
3 高輪・品川エリアに含まれるホテルはザ・プリンス さくらタワー東京、グランドプリンスホテル高輪、グランドプリンスホテル新高輪、品川プリンスホテルであります。
4 軽井沢エリアに含まれるホテルはザ・プリンス 軽井沢、ザ・プリンス ヴィラ軽井沢、軽井沢プリンスホテルであります。
5 リゾートの施設数、客室数に会員制ホテル事業「プリンス バケーション クラブ」の3施設71部屋を含んでおります。
(ホテル業の営業指標)
|
|
2019年3月期 |
2020年3月期 |
|
|
RevPAR(円) |
シティ |
13,473 |
12,566 |
|
高輪・品川エリア |
13,811 |
12,474 |
|
|
リゾート |
10,319 |
9,757 |
|
|
軽井沢エリア |
22,085 |
20,585 |
|
|
宿泊部門全体 |
12,435 |
11,636 |
|
|
平均販売室料(円) |
シティ |
15,845 |
16,089 |
|
高輪・品川エリア |
15,397 |
15,487 |
|
|
リゾート |
16,439 |
16,401 |
|
|
軽井沢エリア |
30,529 |
29,811 |
|
|
宿泊部門全体 |
16,003 |
16,174 |
|
客室稼働率(%) |
シティ |
85.0 |
78.1 |
|
高輪・品川エリア |
89.7 |
80.5 |
|
|
リゾート |
62.8 |
59.5 |
|
|
軽井沢エリア |
72.3 |
69.1 |
|
|
宿泊部門全体 |
77.7 |
71.9 |
(注)1 シティの代表例として高輪・品川エリア、リゾートの代表例として軽井沢エリアを記載しております。
2 高輪・品川エリアに含まれるホテルはザ・プリンス さくらタワー東京、グランドプリンスホテル高輪、グランドプリンスホテル新高輪、品川プリンスホテルであります。
3 軽井沢エリアに含まれるホテルはザ・プリンス 軽井沢、ザ・プリンス ヴィラ軽井沢、軽井沢プリンスホテルであります。
4 RevPARとは、Revenue Per Available Roomの略であり、宿泊に係る収入を客室総数で除したものであります。
5 ホテル業の営業指標については、工事等により営業休止中の施設・客室を含んでおりません。
6 会員制ホテル事業「プリンス バケーション クラブ」はリゾートに含んでおります。
(宿泊客の内訳)
(単位:名、%)
|
|
2019年3月期 |
比率 |
2020年3月期 |
比率 |
|
宿泊客 |
5,020,309 |
100.0 |
4,649,850 |
100.0 |
|
邦人客 |
3,678,164 |
73.3 |
3,481,011 |
74.9 |
|
外国人客 |
1,342,145 |
26.7 |
1,168,839 |
25.1 |
③不動産事業
不動産事業の内訳は不動産賃貸業、その他であり、それぞれの営業収益は以下のとおりであります。
(単位:百万円)
|
|
|
2019年3月期 |
2020年3月期 |
増減額 |
|
|
|
営業収益 |
69,651 |
66,340 |
△3,310 |
|
|
|
不動産賃貸業 |
46,652 |
48,528 |
1,875 |
|
|
|
その他 |
22,998 |
17,812 |
△5,185 |
|
不動産賃貸業で、2019年4月に開業したダイヤゲート池袋が増収に寄与したほか、軽井沢・プリンスショッピングプラザなどの商業施設が積極的なプロモーションや営業施策を実施したことにより、堅調に推移いたしました。
また、2019年9月に入居を開始したエミリブ東長崎を含め、賃貸住宅が高稼働を継続し、好調に推移いたしました。
そのほか、西武池袋線保谷駅にてマンションの引渡しをおこないました。
不動産事業の営業収益は、マンションの引渡し戸数の減少により、663億40百万円と前期に比べ33億10百万円の減少(同4.8%減)となりました。営業利益は、減収に加え、ダイヤゲート池袋にかかる減価償却費が増加したことにより、181億46百万円と前期に比べ19億49百万円の減少(同9.7%減)となりました。償却前営業利益は、299億24百万円と前期に比べ4億95百万円の減少(同1.6%減)となりました。
不動産事業の定量的な指標は以下のとおりであります。
(建物賃貸物件の営業状況)
|
|
期末貸付面積 (千㎡) |
期末空室率 (%) |
||
|
|
2019年3月期 |
2020年3月期 |
2019年3月期 |
2020年3月期 |
|
商業施設 |
244 |
246 |
1.0 |
1.0 |
|
オフィス・住宅 |
184 |
208 |
11.0 |
2.0 |
(注)1 土地の賃貸は含んでおりません。
2 2019年3月期の期末空室率はダイヤゲート池袋の竣工により、一時的に上昇しております。
④建設事業
建設事業の内訳は建設業、その他であり、それぞれの営業収益は以下のとおりであります。
(単位:百万円)
|
|
|
2019年3月期 |
2020年3月期 |
増減額 |
|
|
|
営業収益 |
109,690 |
111,771 |
2,081 |
|
|
|
建設業 |
81,484 |
80,252 |
△1,231 |
|
|
|
その他 |
28,206 |
31,519 |
3,313 |
|
(注)建設業には西武建設株式会社による兼業事業売上高を含んでおります。西武建設株式会社は、保有不
動産の一部を賃貸しており、当該売上高を建設業の営業収益に計上しております。
建設業で、公共工事や民間住宅工事の施工を進めたほか、厳正な受注管理や原価管理の徹底などにより利益率の改善にも努めてまいりました。
そのほか、造園請負工事や、西武建材株式会社の仕入販売が好調に推移いたしました。
これらの結果、建設事業の営業収益は、1,117億71百万円と前期に比べ20億81百万円の増加(同1.9%増)となりました。営業利益は、西武造園株式会社の前期における台風復旧関連工事の剥落などにより56億37百万円と前期に比べ2億53百万円の減少(同4.3%減)となり、償却前営業利益は、60億88百万円と前期に比べ2億26百万円の減少(同3.6%減)となりました。
建設事業の定量的な指標は以下のとおりであります。
(建設業の受注高の状況)
(単位:百万円)
|
|
|
2019年3月期 |
2020年3月期 |
|
|
|
期首繰越高 |
100,542 |
88,975 |
|
|
|
期中受注高 |
69,527 |
68,793 |
|
|
|
期末繰越高 |
88,975 |
77,871 |
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⑤ハワイ事業
ハワイ事業では、2018年6月にリニューアルオープンしたウェスティン ハプナ ビーチ リゾートが増収に寄与したほか、プリンス ワイキキ、マウナ ケア ビーチ ホテルでは、積極的なプロモーション活動や営業施策が奏功し、宿泊部門と飲食部門において、堅調に推移いたしました。
これらの結果、ハワイ事業の営業収益は、224億85百万円と前期に比べ33億96百万円の増加(同17.8%増)となり、営業利益は、5億11百万円と前期に比べ18億88百万円の増加(前期は、営業損失13億77百万円)となり、償却前営業利益は、32億93百万円と前期に比べ20億87百万円の増加(同173.1%増)となりました。
ハワイ事業の定量的な指標は以下のとおりであります。
(ホテルの営業指標)
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2019年3月期 |
2020年3月期 |
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RevPAR (円) |
26,162 |
32,123 |
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RevPAR (米ドル) |
227.49 |
279.33 |
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平均販売室料 (円) |
35,956 |
38,782 |
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平均販売室料 (米ドル) |
312.66 |
337.23 |
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客室稼働率 (%) |
72.8 |
82.8 |
(注)RevPARとは、Revenue Per Available Roomの略であり、宿泊に係る収入を客室総数で除したもの
であります。
⑥その他
西武ライオンズでは、好調なチーム成績や各種営業施策の実施により、観客動員数が前期比で増加したことや、メットライフドームにおいて積極的にコンサートを開催したことなどにより増収となりました。近江事業では、土山サービスエリアが新名神高速道路の新ルート開通もあり堅調に推移いたしました。
しかしながら、新型コロナウイルス感染拡大にともない、西武ライオンズにおけるシーズン開幕時期の延期に加え、伊豆箱根事業や近江事業において2020年2月以降外出自粛などの影響を受けたことにより、営業収益は、415億47百万円と前期に比べ3億84百万円の減少(同0.9%減)となりました。営業利益は、減収に加え、メットライフドームエリア改修計画に係る減価償却費の増加などにより、6億4百万円と前期に比べ6億48百万円の減少(同51.8%減)となり、償却前営業利益は、40億5百万円と前期に比べ3億7百万円の減少(同7.1%減)となりました。
(2) 生産、受注及び販売の実績
当社グループは役務提供を中心とした事業展開をおこなっており、生産規模及び受注規模を金額あるいは数量で示すことはしておりません。このため生産、受注及び販売の実績については、「(1)業績」におけるセグメントの業績に関連付けて示しております。
(3) 財政状態、経営成績の分析
文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。連結財務諸表の作成にあたっては、会計上の見積りをおこなう必要があり、特に以下の事項は、経営者の会計上の見積りの判断が財政状態及び経営成績に重要な影響を及ぼすと考えております。
(固定資産の減損処理)
当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。
減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定にあたっては、外部の情報等を含む入手可能な情報に基づき慎重に検討しておりますが、見積り額の前提とした経営環境に変化が生じ、結果として将来キャッシュ・フローが減少した場合には、減損処理が必要となる可能性があります。
(繰延税金資産の回収可能性)
当社グループは、繰延税金資産について定期的に回収可能性を検討し、当該資産の回収が不確実と考えられる部分に対して評価性引当額を計上しております。回収可能性の判断においては、将来の課税所得見込額と実行可能なタックス・プランニングを考慮して、将来の税金負担額を軽減する効果を有すると考えられる範囲で繰延税金資産を計上しております。
将来の課税所得見込額はその時の業績等により変動するため、見積り額の前提とした経営環境に変化が生じ、結果として課税所得見込額が減少した場合には、繰延税金資産の修正をおこなう可能性があります。
なお、新型コロナウイルス感染拡大による会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 追加情報 重要な会計上の見積り」に記載されているとおりであります。
② 財政状態の分析
1 資産
流動資産は、1,219億68百万円と前連結会計年度末に比べ125億44百万円減少いたしました。その主たる要因は、未成工事支出金の減少(67億38百万円)であります。
固定資産は、1兆5,858億16百万円と前連結会計年度末に比べ86億1百万円減少いたしました。その主たる要因は、投資有価証券の減少(191億4百万円)であります。
以上の結果、総資産は1兆7,077億84百万円と前連結会計年度末に比べ211億45百万円減少いたしました。
2 負債
流動負債は、3,963億36百万円と前連結会計年度末に比べ290億97百万円増加いたしました。その主たる要因は、短期借入金の増加(381億16百万円)であります。
固定負債は、9,380億20百万円と前連結会計年度末に比べ9億55百万円減少いたしました。その主たる要因は、長期借入金の減少(174億99百万円)であります。
以上の結果、負債合計は1兆3,343億56百万円と前連結会計年度末に比べ281億42百万円増加いたしました。
3 純資産
純資産は、3,734億27百万円と前連結会計年度末に比べ492億87百万円減少いたしました。その主たる要因は、自己株式の取得を実施したことなどによる自己株式の増加(160億22百万円)、退職給付に係る調整累計額の減少(139億57百万円)及びその他有価証券評価差額金の減少(135億58百万円)であります。
なお、自己資本比率は前連結会計年度末に比べ2.6ポイント低下し21.5%となっております。
③ 経営成績の分析
1 営業収益及び営業利益
営業収益は、第3四半期連結会計期間まではホテル・レジャー事業におけるRevPARの上昇、ハワイ事業の収益向上、都市交通・沿線事業において運輸収入の増加があったことなどにより増収となるも、2020年1月下旬以降の新型コロナウイルス感染拡大の影響により、5,545億90百万円(前期比2.0%減)となり、営業利益は減収による減益に加え、減価償却費や販管費が増加したことなどにより、568億23百万円(同22.5%減)となりました。
なお、各セグメントにおける業績につきましては、「(1) 業績」をご覧ください。
2 営業外損益及び経常利益
営業外収益は、前期に計上した為替差益(247百万円)が今期は為替差損(399百万円)に転じたことなどにより、33億82百万円(同2.7%減)となり、営業外費用は114億35百万円(同0.4%増)となりました。
以上の結果、経常利益は487億70百万円(同25.4%減)となりました。
3 特別損益及び親会社株主に帰属する当期純利益
特別利益は、前期に計上したポスティングに係る入札額受入益(11億12百万円)がなくなったことなどにより、19億40百万円(同30.6%減)となりました。
特別損失は、減損損失の増加(219億59百万円)などにより、319億38百万円(同307.7%増)となりました。
以上の結果、税金等調整前当期純利益は187億73百万円(同68.9%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は46億70百万円(同89.7%減)となりました。
(4) キャッシュ・フローの分析
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ17億87百万円増加し、当連結会計年度末には280億56百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益187億73百万円に、減価償却費や法人税等の支払額などを調整した結果、1,014億58百万円の資金収入となりました。前連結会計年度に比べ133億54百万円の資金収入の増加となりましたが、その主たる要因は、売上債権の増減額による収入の増加(257億37百万円)であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、966億55百万円の資金支出となり、前連結会計年度に比べ235億86百万円の資金支出の増加となりました。その主たる要因は、有形及び無形固定資産の取得による支出の増加(293億91百万円)であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、自己株式の取得による支出や配当金の支払などにより、30億25百万円の資金支出となったものの、借入金の増加などにより、前連結会計年度に比べ148億72百万円の資金支出の減少となりました。
(5) 資本の財源及び資金の流動性について
当社グループの資金調達は、金融機関からの借入や社債の発行など、市場環境や金利動向などを総合的に勘案しながら決定しており、鉄道業・ホテル業を中心とした日々の収入金により必要な流動性資金を確保するとともに、キャッシュマネジメントシステム(CMS)などによりグループ内余剰資金の有効活用に努めております。
足もとでは、新型コロナウイルス感染拡大及び2020年4月7日に発出された緊急事態宣言にともない、鉄道業、バス業などにおいて外出自粛により利用客が減少しているほか、一部の施設において臨時休業をおこなっていることから、日々の収入金が減少しております。回復時期が不透明なこの状況下においては、事態が長引くことも想定し、資金調達やキャッシュ流出抑制により、必要運転資金を確保いたします。
当連結会計年度末の手元現預金は283億円と、過年度と同水準を維持していることに加え、本年4月に主力取引金融機関から330億円の借入をおこなったほか、コミットメントラインを追加で設定し、総額600億円から総額最大1,500億円へ拡大しており、今後も必要に応じて適宜新規借入等の資金調達をおこなうことで、手元流動性の充実をはかります。
また、不要不急のコストを事態収束まで先送りするとともに、人件費などの固定費を圧縮し収益構造改善に努めることにより、キャッシュ流出を抑制しております。設備投資についても事態収束までは先送りしてまいりますが、「第3 設備の状況 3 設備の新設、除却等の計画」に記載のとおり、新宿線連続立体交差事業やホームドア整備などのお客さまならびに従業員の安全・安心を確保するために必要な設備投資や、西武園ゆうえんちリニューアルやグランエミオ所沢Ⅱ期、メットライフドームエリア改修計画などの将来の成長につながる設備投資については実施をいたします。そうした中で、借入金・貸出コミットメントライン契約に関する財務制限条項抵触リスクに対しては、金融機関と適時適切な情報共有をはかりながら必要に応じて協議を進めてまいります。
株主還元につきましては、2021年3月期の連結業績予想を未定としていることから、配当予想も未定としておりますが、「第4 提出会社の状況 3 配当政策」に記載のとおり、グループ全体の経営基盤の強化や企業価値の向上をはかり、内部留保を充実させることで財務体質を強化し、安定配当をおこなうという基本方針に変更はございません。「西武グループ長期戦略」における財務戦略では、ステークホルダーへの還元と、成長に資する投資の実施を最適なバランスでおこなっていくことを方針として定めており、これらに鑑み、中長期的には、成長に資する投資を積極的に実施していくとともに、さらなる株主還元の充実をはかるべく連結配当性向を30%まで引き上げることを目標とし、利益配分に努めてまいります。
(6) 経営成績に重要な影響を与える要因について
本項目においては、当社グループ全体の事業基盤に一層影響を及ぼす可能性のある新型コロナウイルス感染症に関して、その影響等を記載いたします。
・新型コロナウイルス感染症に関する影響等
新型コロナウイルス感染症の感染拡大の防止のため、当社グループの各事業においては、一部の施設で臨時休業をしており、鉄道やバス、タクシーなど営業を継続している事業においては、消毒や換気、営業形態、営業時間の変更等、感染予防・感染拡大の防止に努めています。
しかしながら、新型コロナウイルス感染症の感染拡大により、国内外の各種経済情勢への影響が長期化した場合や、海外からの観光客の減少が継続した場合、都市交通・沿線事業やホテル・レジャー事業等における一部施設の休業やお客さまの出控えの継続、及びソーシャルディスタンスを意識した営業形態への変更を余儀なくされお客さまが減少する場合、ならびに「Afterコロナ」の社会において、リモートワークの普及による通勤の減少や、オンライン上での交流の活発化による外出の減少等の価値変容が生じた場合に、営業収益の減少や対策費用が発生し、当社グループの業績及び財務状況に一層影響を与える可能性があります。
当社グループの従業員については、グループ各社の情報通信インフラの状況に応じたリモートワークを活用した在宅勤務の実施、オフィス在社人員の削減や、業務上やむを得ず出勤する場合における、通勤電車の混雑時間帯を明確に避けた出退勤(時差出退勤)の徹底、罹患又は濃厚接触者の発生に備えた「新型コロナウイルス対応基準」の設定等、万全の注意を払っておりますが、従業員への感染が拡大した際、通常営業に支障が出ることが懸念されます。この場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
また、新型コロナウイルス感染症の感染拡大により、減収にともなう営業キャッシュ・フローの低下が見込まれるものの、不要不急のコスト、設備投資を繰り延べ、収益構造を改善し、キャッシュ・フローのコントロールに努めるとともに、借入やコミットメントラインの拡大などにより、足元の必要運転資金を確保しております。今後についても、取引先金融機関から資金調達をおこなう方向で既に協議しており、さらに必要な資金を確保できる体制を整えております。しかし、新型コロナウイルス感染症の長期化により資金需要がさらに拡大した場合、当社グループの業績及び財務状況に一層影響を与える可能性があります。
さらに、与信管理については、取引先に対する賃料の減額、支払いサイトの見直しなど柔軟に対応しながら、当該リスクの対応策として取引先の財務状況の把握、債券残高の把握、与信チェックにより与信管理体制の強化に努めております。しかしながら、新型コロナウイルス感染症の長期化により、各種取引先の資金繰りの一斉悪化や、デフォルト等により、多額の代金の回収に支障を来した場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
新型コロナウイルス感染拡大による当社グループの業績に与える影響に関しては、2020年4月7日に発出された緊急事態宣言にともない、鉄道業、バス業などにおいて外出自粛により利用客が減少したほか、一部を除きホテルやゴルフ場、レジャー施設などにおいて臨時休業をおこないました。そのため、鉄道業の運輸収入は3月の対前期比23.0%減から4月は51.0%減に、ホテル業のRevPARも3月の対前期比76.4%減から4月は94.7%減へと減少率が大きくなっており、5月についても、緊急事態宣言の延長により、引き続き大きな影響を受けました。緊急事態宣言の解除にともない、5月下旬以降は、鉄道業においては通勤や通学の再開、ホテル業においてはリゾートを中心に予約が増えており、お客さまのご利用は少しずつ増加しておりますが、状況は流動的であり、当社グループの2021年3月期の業績に与える影響を有価証券報告書提出日現在で合理的に算定することは困難であります。
(7) 経営者の問題意識と今後の方針について
当社グループは、当社設立以降、「峻別と集中」と「企業価値の極大化」をコンセプトにした「基盤整備期」、そして、2014年の東京証券取引所市場第一部上場を契機に、成長への「シフトチェンジ期」として、成長を加速してまいりました。2018~2020年度においては、これまでのバリューアップ投資の果実を収穫するとともに、将来の事業拡大に向けて財務体質の強化や新たな事業分野・領域を拡大していく期間としております。2019年度においては、「西武グループ中期経営計画(2019~2021年度)」(以下「現行計画」という。)を推進するとともに、2020年代という新たな時代を見据え、「西武グループ中期経営計画(2020~2022年度)」(以下「新中期経営計画」という。)につきましても、策定を進めておりました。
しかしながら、2020年1月下旬以降、新型コロナウイルス感染拡大により、景気は足もとで大幅に下押しされており、先行きについても厳しい状況が続くと見込まれております。事業環境が想定と大きく変わってきていることから、計画内容を再検証する必要があると考えたため、新中期経営計画の策定を見送るとともに、現行計画を取り下げることといたしました。
また、この先も本格的な回復時期が不透明な中、有価証券報告書提出日現在で業績への影響を合理的に算出することが困難であることから、2021年3月期の通期連結業績予想及び配当予想につきましては、未定としております。
当社グループは、当面はこの難局を乗り越えることに注力すべく、「2020年度における事業上の重要事項」に基づき、事業継続に万全を期してまいります。新型コロナウイルス感染症の影響は、短期間では収束せず、これを前提に事業を継続していく必要があると考えております。また、コロナ禍による人々の価値変容、行動変容は当社グループの事業にも大きな影響を与えると考えており、これに対してグループのビジネスモデルも変革させていくべく、社内で議論を積み重ねております。
こうした中、以下3点をコロナ禍における行動指針として全従業員に徹底しております。
1点目は、お客さまならびに従業員といった全ステークホルダーの安全・安心を最優先に確保すること。
2点目は、行動変容、価値変容が起こる中で、変化するニーズをお客さま目線で適時的確に把握し、スピード感をもってサービス展開をおこなうこと。
3点目は、上記を踏まえたうえで、“きれいな利益”を生み出すことを徹底的に追求すること。
この3点を従業員の行動指針とすることで、お客さま、社会に対しても「ほほえみと元気」をご提供できるよう事業運営をおこなってまいります。
Withコロナ、Afterコロナの社会に向け、当社グループが元々得意とする人の移動、モノや場所を用意するハード面の強みにプラスして、生活、時間を創り出すソフトも提供できる究極の生活応援企業へと進化することで、企業価値の極大化に向け、成長を果たしてまいります。
該当事項はありません。
該当事項はありません。