(1)業績
当連結会計年度におけるわが国経済は、政府が取り組む経済政策の効果や円安・原油安を背景に企業収益が改善し、個人所得や雇用環境の改善、設備投資の活発化など、景気は緩やかな回復基調となりました。しかしながら、中国経済を始めとする新興国の景気減速や資源価格の下落が続くなど、依然として先行き不透明な状況で推移いたしました。
このような情勢のなかで当社グループは、地域からの期待や要望に応えるために、基盤となるバス事業を中心に引き続き安全の確保及びお客様視点によるサービスの向上に努めるとともに、積極的な事業展開・投資を行い、更なる収益力の向上を図ってまいりました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は前年同期比2,595百万円(6.3%)増の43,873百万円、営業利益は前年同期比930百万円(42.9%)増の3,096百万円、経常利益は前年同期比949百万円(40.8%)増の3,276百万円となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益は前年同期と比べ558百万円(35.5%)増の2,133百万円となりました。
セグメントの業績は次の通りであります。売上高、営業利益はセグメント間の内部売上高又は振替高控除前の金額であります。
なお、前連結会計年度のセグメント情報については、表示方法の変更を反映した組替後の数値となっております。
①自動車運送
乗合バス部門におきましては、一般路線バスでは公営バスからの受託系統数の増加や姫路城リニューアルオープン効果等により増収となったほか、バスの運行状況をリアルタイムに表示する「バスロケーションシステム」を導入し、お客様の利便性向上を図りました。また、宍粟市公共交通再編に伴う新たな交通体系を確立させるなど、自治体が抱える交通課題の解決にも取り組みました。高速乗合バスでは明石市・神戸市西区~三宮線や宍粟市山崎町~三宮線の利用が好調に推移し増収となりました。タクシー部門におきましては、乗務員不足による稼働率の低下により減収となりました。索道部門におきましては、姫路城リニューアルオープンによって観光客が増加したため増収となりました。以上の結果、売上高は前年同期比328百万円(1.7%)増の19,619百万円、営業利益は燃料費の減少等も加わり、前年同期比326百万円(52.2%)増の951百万円となりました。
②車両物販・整備
車両物販部門におきましては、貨物輸送車両のメンテナンス部品等の販売が好調に推移したことに加え、株式会社大陽商会(自動車部品卸業)を平成27年6月に子会社化したことにより増収となりました。自動車整備部門におきましては、車検や修理の受注及びバス搭載機器の取付等が増加したことにより増収となりました。以上の結果、売上高は前年同期比1,025百万円(15.5%)増の7,654百万円、営業利益は前年同期比53百万円(16.3%)増の383百万円となりました。
③業務受託
車両管理部門におきましては、社会福祉法人等の新規顧客の獲得に加え、既存顧客からの受注量の増加等により増収となりました。経営受託部門におきましては、指定管理施設を新たに受託したことや既存施設のリニューアル効果等により増収となりました。介護部門におきましては、サービス付高齢者向け住宅「青山の郷」が高稼働を維持しましたが、介護報酬の引き下げやデイサービスの利用者減少により減収となりました。以上の結果、売上高は前年同期比53百万円(1.8%)増の2,998百万円、営業利益は前年同期比55百万円(25.5%)増の270百万円となりました。
④不動産
賃貸部門におきましては、姫路駅前オフィスビル「姫路ターミナルスクエア」のテナント誘致が好調に推移し高稼働を確保したことに加え、新たに収益物件を取得したことにより増収となりました。また、姫路駅前に商業施設「キュエル姫路」を建設するなど、安定収益の確保に向けた積極投資も行いました。販売部門におきましては、注文住宅の販売戸数が増加したことに加え、リフォームの受注も増加いたしました。建設部門におきましては、姫路市内で太陽光発電設備設置に伴う造成工事等の売上を計上したことにより増収となりました。以上の結果、売上高は前年同期比770百万円(23.8%)増の4,011百万円、営業利益は前年同期比198百万円(18.5%)増の1,273百万円となりました。
⑤レジャーサービス
飲食部門におきましては、サービスエリア事業は、シルバーウィーク期間中の利用者が増加したこと等により増収となりました。カフェ事業は、姫路城リニューアルオープン効果等により「カフェ&バー・プロント」が好調に推移したほか、平成27年4月に「カフェサンタマリア クラシック」を姫路ターミナルスクエア内に開業したことにより増収となりました。食品製造販売部門におきましては、平成26年11月に株式会社冨士屋かまぼこを子会社化したことにより増収となりました。レンタル(ツタヤFC)部門におきましては、近隣競合店の売場縮小に加え、販売促進強化や利便性向上に努めたことにより増収となりました。以上の結果、売上高は前年同期比366百万円(5.8%)増の6,678百万円となりましたが、営業損益は事業再構築中の株式会社冨士屋かまぼこの損失計上により85百万円の営業損失(前年同期は28百万円の営業利益)となりました。
⑥旅行貸切
旅行部門におきましては、募集型企画旅行は大型観光バス「Yuttarina36」を利用した「名旅館ツアー」等が好調に推移しましたが、暖冬の影響で「スキーツアー」の集客数が減少したことに加え、軽井沢スキーバス事故の影響で「富士急ハイランドツアー」や「東京ディズニーリゾートツアー」など夜行バスツアーのキャンセルが相次ぎ、減収となりました。手配旅行はインバウンド需要の拡大に加え、高野山開創1200年大法会等の特需により増収となりました。貸切バス部門におきましては、国土交通省による「高速・貸切バスの安全・安心回復プラン」に基づく新運賃・料金制度への移行により一稼働当たりの収入が増加したことに加え、稼働数につきましても前年を上回る実績を確保いたしました。以上の結果、売上高は前年同期比368百万円(10.2%)増の3,989百万円、営業利益は前年同期比347百万円(488.5%)増の419百万円となりました。
⑦その他
コンビニエンス(ファミリーマートFC)部門におきましては、不採算店舗を閉鎖したことにより減収となりました。清掃・警備部門は、自治体の清掃・警備業務及び車両清掃業務の受注量増加等により増収となりました。広告部門におきましては、JR姫路駅コンコースでのデジタルサイネージ広告の受注や、営業体制見直しによる販売強化等により増収となりました。農業部門におきましては、集荷場の運営を強化いたしました。以上の結果、売上高は前年同期比246百万円(△11.8%)減の1,852百万円となりましたが、営業損益はコンビニエンス部門の収支改善等により前年同期に比べ77百万円改善しましたものの、120百万円の営業損失(前年同期は198百万円の営業損失)となりました。
(2)キャッシュ・フロー
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ200百万円減少し、4,702百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次の通りであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益3,304百万円、減価償却費2,604百万円、法人税等の支払額901百万円等により5,436百万円の収入(前年同期は3,275百万円の収入)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出4,475百万円、定期預金の預入による支出743百万円、定期預金の払戻による収入289百万円等により5,004百万円の支出(前年同期は4,570百万円の支出)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、ファイナンス・リース債務の返済による支出638百万円等により632百万円の支出(前年同期は1,319百万円の支出)となりました。
なお、当連結会計年度におけるフリー・キャッシュ・フロー(営業活動におけるキャッシュ・フローと投資活動におけるキャッシュ・フローを合算したもの)は431百万円のプラスとなりました。
当社グループはサービス業を主体とし、その生産・販売品目は広範囲かつ多種多様であるため、生産実績・受注状況に代えて各セグメントの大半を占める提出会社及び特定の子会社の状況を(2)その他の状況として記載するとともに、「1.業績等の概要」における各セグメント業績に関連付けて示しております。
(1)販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次の通りであります。
|
セグメントの名称 |
金額(百万円) |
前年同期比(%) |
|
自動車運送 |
19,533 |
101.7 |
|
車両物販・整備 |
5,682 |
118.9 |
|
業務受託 |
2,961 |
101.7 |
|
不動産 |
3,601 |
128.4 |
|
レジャーサービス |
6,678 |
105.8 |
|
旅行貸切 |
3,912 |
110.3 |
|
報告セグメント計 |
42,370 |
107.1 |
|
その他 |
1,502 |
88.0 |
|
合計 |
43,873 |
106.3 |
(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。また、セグメント間の取引については消去しております。
2.総販売実績の100分の10以上の相手は、前連結会計年度、当連結会計年度ともありません。
3.「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (表示方法の変更)」に記載の通り、自動車運送事業における「運行補助金」については、当連結会計年度より「自動車運送事業収益」に含めて計上する方法に変更しております。この表示方法の変更を反映させるため、前連結会計年度の金額を組替えて前年同期比を算出しております。
(2)その他の状況
① 自動車運送
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会社名 |
事業内容等 |
単位 |
当連結会計年度 |
前年同期比(%) |
|
神姫バス㈱ |
一般乗合旅客・車両数(注) |
両 |
742 |
98.3 |
|
同 ・輸送人員(注) |
千人 |
49,244 |
100.6 |
(注)一般乗合旅客・車両数のうちリース車両は47両(前年同期比82.5%)であります。また、一般乗合旅客・車両数及び輸送人員のうちには、特定旅客に対するものが51両(前年同期比104.1%)、1,446千人(前年同期比125.9%)含まれております。
② 車両物販・整備
|
会社名 |
事業内容等 |
単位 |
当連結会計年度 |
前年同期比(%) |
|
神姫産業㈱及び㈱大陽商会 (注2) |
自動車部品・タイヤ仕入高 |
百万円 |
4,023 |
119.9 |
|
神姫商工㈱ |
自動車整備・車検台数 |
台 |
5,114 |
103.1 |
|
自動車販売・販売台数 |
台 |
198 |
99.0 |
(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.当社の連結子会社である神姫産業㈱は、平成27年6月1日付けで㈱大陽商会の株式を取得し、同社を連結子会社としました。
③ 業務受託
|
会社名 |
事業内容等 |
単位 |
当連結会計年度 |
前年同期比(%) |
|
㈱ホープ及び㈱アスカ |
運行管理・延受託車両数 |
両 |
4,458 |
103.9 |
(注)㈱アスカは、平成28年4月1日に㈱ホープに吸収合併され、同社は同日付で解散しております。
④ 不動産
|
会社名 |
事業内容等 |
単位 |
当連結会計年度 |
前年同期比(%) |
|
神姫バス㈱ |
賃貸料 |
百万円 |
2,320 |
122.3 |
|
㈱エルテオ |
土地分譲・区画数 |
区画 |
20 |
71.4 |
|
建物販売・戸数 |
戸 |
26 |
144.4 |
(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
⑤ レジャーサービス
|
会社名 |
事業内容等 |
単位 |
当連結会計年度 |
前年同期比(%) |
|
神姫バス㈱ |
レンタル(ツタヤFC)業・ 有効会員数 |
人 |
114,017 |
110.1 |
|
神姫フードサービス㈱ 及び㈱神戸 |
飲食業・仕入高 (売店の物販を含む) |
百万円 |
1,721 |
101.7 |
|
㈱冨士屋かまぼこ(注2) |
食品製造販売・仕入高 |
百万円 |
589 |
253.9 |
(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.㈱冨士屋かまぼこの前年同期比の記載にあたっては、前連結会計年度の期中に新規連結となったことから、前連結会計年度の4ヶ月分の仕入高の金額との比較で記載しております。
⑥ 旅行貸切
|
会社名 |
事業内容等 |
単位 |
当連結会計年度 |
前年同期比(%) |
|
神姫観光バス㈱ |
一般貸切旅客・車両数(注) |
両 |
124 |
100.8 |
|
同 ・延実働車両数 |
両 |
27,289 |
102.0 |
|
|
神姫バスツアーズ㈱ |
旅行業・ツアー集客数 |
人 |
210,400 |
78.7 |
(注)一般貸切旅客・車両数のうちリース車両は26両(前年同期比61.9%)であります。
今後につきましては、国内経済は緩やかな回復基調が期待される一方、為替や金利、原油価格の動向等により、景気は先行き不透明な状況が続くものと予想されます。
このような状況の中で、当社グループは、企業ビジョン「感動を創造する企業グループ」のもと、中期経営計画(3ヵ年)に基づき、グループ一丸となった経営戦略を推進しております。
第8次中期経営計画では、事業ポートフォリオの最適化による持続的成長に向け、「既存エリア、成熟事業の体質強化による利益率向上」「成長エリア、成長事業への積極投資」の2つを基本方針として事業展開いたします。
各セグメントにおける対処すべき課題及び事業の基本方針は以下の通りであります。
<自動車運送事業>
当社グループにおける基盤事業として、安全確保を最優先とする取り組みを継続するとともに、利益率を向上させるためビッグデータを活用した路線・ダイヤの効率的編成や自治体が抱える交通課題解決に向けた提案などを行ってまいります。また、成長領域と位置付ける高速バスや神戸エリアでは、事業の拡充に向けて積極的に投資してまいります。利便性向上施策としては、バスロケーションシステムの導入拡大やアプリケーション開発による各種サービスを提供してまいります。また、多言語案内の拡大やWi-Fi環境整備など増加する訪日外国人に向けたサービス拡充にも取り組んでまいります。
<不動産業>
安定利益の確保に向け、姫路ターミナルスクエアを始めとする賃貸物件の高稼働率維持や姫路駅前開発計画の推進、また不動産仲介・売買の取扱件数や管理物件数の増加に取り組んでまいります。更に、戸建住宅における訴求力向上施策や増加するリフォーム、リノベーション需要への対応、公共工事への入札にも注力してまいります。
<旅行貸切業>
増加する訪日外国人をターゲットとするツアー商品の販売を強化するとともに、タイ・バンコクに設置したオフィスを拠点に、ASEAN諸国からの旅行客獲得に注力してまいります。また、市場規模の大きい神戸に車庫を新設し、神戸市中心部からの輸送力増強を図ってまいります。更に、高付加価値ツアーブランドの再構築と専用新型車両の投入、多様なシニア向け旅行商品の造成、バスガイドやアテンダントによるツアーの差別化など、当社グループならではのサービスを提供してまいります。
<その他のセグメント>
車両物販・整備業におきましては、安全確保の前提となる車両整備技術の向上に継続して注力するとともに、同業他社のM&Aにも取り組んでまいります。業務受託事業・車両管理部門におきましては、安全性とサービスを向上させることでブランディングとエリア拡大を図ってまいります。レジャーサービス事業・飲食部門におきましては、サービスエリア事業の安定運営と、新規出店や既存店舗のリブランディングを行ってまいります。
<その他の経営課題>
基本方針に基づく事業展開の土台として、コンプライアンス・内部統制面では継続的PDCAサイクルの推進、人事面では乗務員を始めとする人材の確保・育成・活用、財務面では財務の安定性堅持と投資に関する意思決定の厳格化、組織面では生産性の高いグループ組織体制の追求、広報・IR面では効果的な広報活動の実施などに取り組んでまいります。また、グループ各社が利用する不動産の有効活用・効率管理(グループCRE戦略)によって不動産分野の経営効率化と収益性向上も図ってまいります。
なお、不採算事業につきましても、事業を軌道に乗せるための計画を確実に実行し、改善できなければ方向転換や撤退も含めた判断を行ってまいります。
更に、当社は財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容等(会社法施行規則第118条第3号に掲げる事項)は次の通りであります。
1.当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針
当社は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、当社の財務及び事業の内容や当社の企業価値の源泉を十分に理解し、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を継続的かつ持続的に確保し、向上させていくことを可能とする者である必要があると考えております。
当社は、特定株主グループによる当社経営への関与は、当社の企業価値を毀損するものではなく、それが当社の企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上につながるものであれば何ら否定するものではありません。
しかしながら、大規模買付者が、当社の財務及び事業の内容を理解するのはもちろんのこと、下記2.(1)の「当社の企業価値の源泉」を十分に理解した上で、これらを中長期的に確保し、向上させることを可能とする者でなければ、当社の企業価値ひいては株主共同の利益は損なわれることになります。
近時の資本市場においては、新しい法制度の整備や企業構造・企業文化の変化等を背景として、対象となる上場企業の経営陣と十分な協議や合意のプロセスを経ることなく、突如として対象会社に影響力を行使しうる程度の大規模な株券等の買付行為等を強行するといった事態も生じています。今後もこうした大規模な株券等の買付行為等が行われることが十分に想定されます。
このようなリスクを認識しつつ、何ら対応策を講じないまま企業経営を行い、特定株主グループの議決権割合が20%以上となることを目的とする当社株券等の買付行為、又は結果として特定株主グループの議決権割合が20%以上となる当社株券等の買付行為(以下、かかる買付行為を「大規模買付行為」といい、かかる買付行為を行う者を「大規模買付者」といいます。)の提案がなされた場合、目先の株価の維持・上昇を目的とした経営判断を求められかねません。中長期的な視点から、企業価値向上に集中して取り組み、大規模買付行為の提案の是非を判断するためには、特段当社に対する大規模買付行為の提案がなされていない時点において予め、そうした提案への対応策を導入しておくことが必要であると判断しております。
このように、当社の企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上に資することのない大規模買付者は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として不適切であり、このような者による大規模買付行為に対しては、当社は、必要かつ相当な対抗措置をとることにより、当社の企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上を図ることが必要であると考えます。
2.当社の基本方針の実現に資する特別な取組み
(1)当社の企業価値の源泉
当社は、公共性の極めて高いバス事業を中核事業として営んでおり、地域に密着した企業としての役割の重要性をも認識した上で、「地域共栄・未来創成」という企業理念のもと、企業価値の増大と社会的責任を果たすことを経営における基本方針としております。また、この基本方針の実現を通じて、株主共同の利益の確保・向上を図ることを目指しております。
当社の企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上のために、①積極的な増収・増益策の実施、②コスト管理の強化、③経営資源の有効活用を推進し、かつCSR(企業の社会的責任)を果たすために、⒜法令順守(コンプライアンス)、⒝危機管理、⒞雇用維持、⒟CD(顧客感動)、⒠環境対策及び社会福祉対策を推進することについて、日々努力を重ねております。
具体的には、①生活路線の可能な限りの維持を基本とするも、効率化を図るための不採算路線の整理・縮小と採算の見込める路線への輸送力シフト、②不採算地域一括での分社化、管理の委託化、コミュニティバス体系化の推進、③高速バス路線の拡大、ニュータウン線の拡充、神戸中心地への短絡ルート線の充実、公営バスからの路線譲受け・管理受託、④適正な賃金レベル・労働条件の維持、⑤CS(顧客満足)から更に進んだCD(顧客感動)の実現、車両及び搭載機器の更新、⑥バスロケーションシステムとドライブレコーダー導入による利便性確保と緊急時対応を進めております。また、当社グループにおけるバス事業以外のその他の事業については、飲食、レジャー、不動産賃貸、建売分譲等、生活関連事業を中心としたサービス事業への積極的展開と、自動車整備等、自動車関連事業の堅実な展開を目指しております。具体的には⒜サービス事業でのFC加盟による新規分野への進出、M&Aや産官学連携による事業領域の拡大、⒝収益物件取得による安定収益確保及び⒞自治体等の施設の運営受託又は施設譲受けを進めております。
以上を骨子とした諸施策の実施とともに、バス輸送をはじめ商品・サービスの安全性確保のために管理の徹底を図っております。当社は売上高及び経常利益の増大、事業の選択と集中、及び不要不急の資産の売却・活用による借入額の軽減等を通じ、公共性の強い当社の事業展開と経営基盤の安定強化を図ることで、当社の企業価値の向上ひいては株主共同の利益の確保・向上に努めてまいります。
当社を中核とする神姫バスグループが、その経営理念とバス事業者としての公共的使命及びこれらを背景とするビジョンに基づき企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上を図るためには、中核事業であるバス事業の健全経営によって生み出される信用とその知名度を生かして、地域との深い関わりを基盤とした事業展開を推進し、既存事業の周辺事業・派生事業を中心に事業の多角化を図ることが必要不可欠と考えます。今後もこの方針を継続し、事業ポートフォリオを拡充させていくことで、外的な要因によって経営に不安定要素が生じるリスクを分散させることを目指しております。また、当社の事業計画は、平成7年度から開始した3年単位の中期経営計画によって遂行されており、特に当社の中核事業であるバス事業においては、公共交通機関としての重要な要素である「安全性」に裏打ちされた、公共性と経済性の双方のバランスのとれた経営が必要であり、これらこそが企業価値の源泉であると考えております。
(2)コーポレートガバナンスの強化
当社は、当社の企業価値の向上のために、コーポレートガバナンスの強化を図っております。
具体的には、平成18年6月29日開催の第123回定時株主総会(以下、「第123回定時株主総会」といいます。)において、取締役の任期を1年に短縮する定款変更を行っており、これにより、取締役の経営責任の明確化を図っております。また、当社の取締役10名のうち、2名については独立性を有する社外取締役としており、いずれも独立役員として東京証券取引所に届出ております。
さらに、当社は、監査役会を設置しておりますが、平成19年6月28日より、従来の常勤監査役1名及び社外監査役2名の計3名体制から、社外監査役を1名増員し、常勤監査役1名及び社外監査役3名の計4名体制に変更し、監査機能の強化を図っております。なお、社外監査役3名についても独立役員として東京証券取引所に届出ております。
このように、当社は、コーポレートガバナンスの強化を図ることにより、当社の企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上に努めております。
3.基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組み
当社取締役会は、当社が上場会社として当社株式の自由な売買を認める以上、大規模買付行為に応じて当社株式の売却を行うか否かは、基本的に株主の皆様のご判断に委ねられるべきものであり、大規模買付行為に対する対抗措置の発動そのものについても株主の皆様に直接的にご判断いただくことが望ましいと考えております。
しかしながら、大規模買付者による大規模買付行為、とりわけ限られた時間内で買付行為に応じるか否かを判断することが求められる公開買付けが行われた場合には、他の株主の皆様が当該公開買付けに応じるか否か明らかでない状況下において、公開買付けの内容には満足できないものの、応募しないと公開買付けが成立してしまい、売却の機会を失ってしまうという不安感から、株主の皆様が不本意な形で大規模買付行為に応じて保有する株式を売却せざるを得ないという、株式の売却を事実上強要される事態も想定されます。
このため、当社取締役会の同意を得ることなく公開買付けによる大規模買付行為が行われる場合に、①株主の皆様が大規模買付者による当該大規模買付行為に賛同するか否かについて、十分な時間をかけて検討し、その判断を株主総会という株式会社の基本的な意思決定の場において表明する機会を確保すること、及び②当社取締役会としても、株主の皆様が、その判断を下すにあたって大規模買付者及び大規模買付行為に関して十分な情報等を得られるように努力することが、企業価値ひいては株主共同の利益を守るために重要であると考えております。
更に、当社取締役会といたしましては、昨今の市場における大規模買付行為の実態を考えますと、公開買付け以外の方法によって当社株券等の買付行為が行われる場合であっても、大規模買付者に対し、大規模買付行為を行うにあたり、当社取締役会の同意を得ることを求めることとし、当社取締役会の事前の同意なく行われた大規模買付行為に対しては、一定の対抗措置を採る必要があると考えております。また、当社取締役会としては、株主共同の利益を守るために、大規模買付者により行われる大規模買付行為に関して十分な情報等の取得に努め、これらの情報を株主の皆様にご提供することを通じて、大規模買付行為に応じるか否かを株主の皆様にご判断いただくことに役立てるよう努力することが必要であると考えております。
そこで、当社は、第123回定時株主総会において、大規模買付行為への対応方針(以下、「当初対応方針」といいます。)を導入し、その後、平成21年6月26日開催の第126回定時株主総会(以下、「第126回定時株主総会」といいます。)及び平成24年6月28日開催の第129回定時株主総会(以下、「第129回定時株主総会」といいます。)において、「買収防衛策一部変更・継続の件」をご承認いただき、当初対応方針の内容を一部変更いたしました(以下、第129回定時株主総会決議による継続後の当該対応方針を「旧対応方針」といいます。)。
旧対応方針の有効期間は、平成27年6月26日開催の当社定時株主総会(以下、「本定時株主総会」といいます。)までとなっておりましたが、当社は、当社の基本方針の実現に資する特別な取組みの一部変更、大規模買付者が大規模買付ルール(以下において定める内容を指します。)を順守しない場合であっても、対抗措置を発動しない場合を明確化したほか、旧対応方針の表現及び字句等を一部変更の上、当社株式に対する大規模買付行為への対応方針を継続する議案を第132回定時株主総会にお諮りし、ご承認いただきました(以下、変更後の当該対応方針を「本対応方針」といいます。)。
これにより、当社取締役会は、今後も大規模買付者に対して、本対応方針に定めた大規模買付ルールに従って買付けを行うことを求めることといたしました。
大規模買付ルールの具体的な内容は、以下の通りであります。
①大規模買付者が、当社取締役会の事前の同意を得ずに公開買付けを実施する場合は、公開買付期間を法令上の最長期間である60営業日に設定すること。
②大規模買付者が、公開買付け以外の方法で当社株券等を取得しようとする場合又は結果として当社株券等を取得することとなる場合には、事前に当社取締役会の同意を得ること。
また、当社取締役会としては、大規模買付行為が行われる場合、大規模買付ルールの順守の有無にかかわらず、大規模買付者から大規模買付者及び大規模買付行為に関する情報の取得に努め(以下、取得する情報を「大規模買付情報」といいます。)、取得した当該情報を株主の皆様にご提供した上で、大規模買付行為の妥当性をご判断いただけるように努力いたします。
また、当社取締役会は、その意見及び代替案の検討のために、弁護士、公認会計士又は学識経験者等の公正な外部専門家(以下、これらの外部専門家を総称して「外部専門家」といいます。)の意見・助言等を得るように努めるものとします。
特に、大規模買付ルール①に従って、当社取締役会の同意のない公開買付けにより行われる大規模買付行為の場合には、当社取締役会は、株主の皆様への情報提供として、大規模買付者から株主総会開催日の概ね30日前までに受領した大規模買付情報については、株主の皆様のご判断の参考としていただくため、株主総会招集通知とともに送付させていただくこととします(但し、当社取締役会において、株主総会招集通知に同封して発送することが、時間的、又は取得した大規模買付情報の量から困難であると判断した場合には、当社ホームページ(http://www.shinkibus.co.jp/index.html)にて、当該大規模買付情報を開示する場合があります。)。また、株主総会開催日の概ね30日前を経過後に提供された大規模買付情報については、随時、当社ホームページにて開示することといたします。
当社取締役会としては、大規模買付情報の取得及び大規模買付者との交渉等に努め、また、外部専門家の意見、助言等も参考にした上で、取得した情報等に基づいて可能な範囲内において、取締役会としての意見及び代替案等を株主の皆様にご提示します。
特に、大規模買付ルールが順守され、当社株主総会が開催される場合には、株主総会開催日までに、取締役会としての意見及び代替案等を株主の皆様にご提示いたします。
なお、大規模買付者からの大規模買付情報の提供の有無、提供された大規模買付情報の十分性自体等は、大規模買付行為に対する対抗措置の発動の要否の判断に影響するものではありません。例えば、公開買付けにより行われる大規模買付行為の場合は、大規模買付ルール①に従って、公開買付けが実施された場合には、当社株主総会の判断に基づいて対抗措置の発動の要否が判断されることになり、提供された大規模買付情報が不十分であるとの理由に基づいて当社取締役会の判断のみによって対抗措置を発動するといった、当社取締役会による裁量的な判断等は一切排除されることになります。
大規模買付者が大規模買付ルール①を順守した場合、当社取締役会は、公開買付期間満了前に株主総会を開催し、当社取締役会は、当該株主総会において、大規模買付者及び当社取締役会の承認を得ることなく大規模買付者から新株予約権を承継した者又はこれらの者が実質的に支配し、これらの者と共同して行動する者として当社取締役会が認めた者(以下、「大規模買付者等」といいます。)のみ行使することができないという内容の行使条件及び大規模買付者等以外の者からは、当社取締役会が別途定める一定の日に当社株式1株と引き換えに新株予約権を取得できる旨の取得条項等が付された新株予約権の無償割当てに関する議案を、決議の対象として上程します。
大規模買付者が大規模買付ルール②を順守した場合、当社取締役会としては、株主の皆様に対して、それまでに受領した大規模買付情報を提供するほか、外部専門家の意見、助言等を得て、かかる意見、助言等も参考にした上で、当社取締役会としての意見及び代替案等をご提示いたしますが、当該大規模買付行為に対する対抗措置の発動は行いません。
これに対し、大規模買付者が大規模買付ルールを順守しない場合、当社取締役会は、当社の企業価値を著しく毀損しない買付行為であり、対抗措置の発動が必要でない又は相当でない場合を除き、一定の基準日を設定した上で、対抗措置として新株予約権の無償割当ての決議を行います。
4.上記各取組みに対する当社取締役会の判断及びその理由
(1)基本方針の実現に資する特別な取組みについて
上記2.の「当社の基本方針の実現に資する特別な取組み」については、当社の企業価値の向上ひいては株主共同の利益の確保・向上のための取組みであり、基本方針の実現に沿うものであります。
従って、当該取組みは当社の株主共同の利益を損なうものではなく、当社の役員の地位の維持を目的とするものではありません。
(2)基本方針に照らして不適切な支配の防止のための具体的な取組みについて
ア 当該取組みが基本方針に沿うものであること
本対応方針は、当社取締役会の同意を得ることなく公開買付けによる大規模買付行為が行われる場合に、①株主の皆様がその是非について十分な時間をかけて検討し、その判断を株主総会の場において表明する機会を確保すること、及び②当社取締役会としても、株主の皆様が、その判断を下すにあたって大規模買付者及び大規模買付行為に関して十分な情報等を得られるように努力するものであります。また、本対応方針は、公開買付け以外の方法によって大規模買付行為が行われる場合であっても、大規模買付者に対し、当社取締役会の同意を得ることを求め、当社取締役会の事前の同意なく行われた大規模買付行為に対しては、外部専門家の意見・助言等も参考にした上で、一定の対抗措置を採ることとしており、企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上を図ることを目指しており、基本方針に沿うものであります。
イ 当該取組みが当社の株主の皆様の共同の利益を損なうものではなく、また、当社の役員の地位の維持を目的とするものではないこと
本対応方針は、①第123回定時株主総会において、買収防衛策に係る定款変更案及び当初対応方針の導入自体について株主の皆様からご承認いただいた後、第126回定時株主総会、第129回定時株主総会及び第132回定時株主総会において、当初対応方針又は旧対応方針を一部変更の上で継続することについて、株主の皆様からご承認をいただいており、今後も本対応方針を一部変更、継続する場合には、定時株主総会において株主の皆様からご承認いただくことを条件としていること、②大規模買付ルール①に従った公開買付けによる大規模買付行為が行われた場合には、公開買付期間の満了前までに株主総会を開催し、本対応方針に基づいた対抗策を発動するか否かにつき直接的に株主の皆様にご判断いただくこととなっていること、③本対応方針の有効期間を平成30年に開催する当社の定時株主総会までとし、本対応方針の継続について、改めて株主の皆様のご判断を仰ぐこと、④当社定款第41条(定款変更により条数が変更された場合には同条項に相当する条項とします。)に基づいて、当社取締役会は、いつでも本対応方針を廃止することができること、⑤第123回定時株主総会において取締役の任期を1年とする定款変更議案を株主の皆様にご承認いただいており、取締役の選任を通じて株主の皆様の意向をより直接的に反映することから、株主の皆様の意思をより反映する仕組みとなっております。
また、本対応方針は、客観的かつシンプルな大規模買付ルールを設定していることに加え、大規模買付者に対して対抗措置が発動されない場合についても、客観的な基準が設定されており、取締役会の恣意性を排除する措置がなされているといえます。
さらに、本対応方針は、毎年株主の皆様により選任される取締役によって構成される当社取締役会において、随時、本対応方針の継続又は改廃の決議を行うことができ、デッドハンド型買収防衛策又はスロー・ハンド型買収防衛策のいずれでもありません。
また、本対応方針は、経済産業省及び法務省が平成17年5月27日付けで公表した「企業価値・株主共同の利益の確保又は向上のための買収防衛策に関する指針」において定められた①企業価値・株主共同の利益の確保・向上の原則、②事前開示・株主意思の原則、③必要性・相当性確保の原則の三原則を完全に充足し、加えて、東京証券取引所の有価証券上場規程第440条(買収防衛策の導入に係る遵守事項)の趣旨に合致したものです。更に、本対応方針は、企業価値研究会が平成20年6月30日付けで公表した「近時の諸環境の変化を踏まえた買収防衛策の在り方」の趣旨を踏まえた内容になっております。
以上の理由により、当社取締役会は、上記3.の「基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組み」について、当該取組みが当社の株主の皆様の共同の利益を損なうものではなく、また、当社の役員の地位の維持を目的とするものではないと判断しております。
当社グループの事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものが考えられます。
なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
①自動車運送事業に係る補助金
自動車運送事業においては、不採算路線であっても補助金制度を活用しながら社会的要請の高い路線運行を守っております。将来、補助金制度の廃止や一部削減が行われた場合、路線廃止等による事業規模の縮小、それによる地域社会の信用低下及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
②原油相場の動向
バスの動力源として、原油に大きく依存しており、その価格の動向は業績に影響を及ぼします。
③自動車運送事業に係る重大事故
運輸安全マネジメント制度の導入により、「輸送の安全の確保」が義務付けとなっておりますが、当社グループとしましても「安全は全てに優先する」という基本理念の下、①3悪(飲酒運転・無免許運転・無車検運行)の撲滅、②死亡事故・重大事故ゼロ、③横断歩道上の事故ゼロ、④自転車との事故ゼロ、⑤交通事故件数の減少の5項目を目標に掲げ、トップから現場まで一丸となった安全管理体制(安全風土、安全文化)の構築に努めております。また、車両欠陥事故を絶対に起こさないよう、グループ内整備で法令に基づく点検・整備を徹底しており、加えて自社独自の追加整備など整備管理に細心の注意を払っております。しかしながら、道路を運行している特性上、重大事故の可能性は常にあります。死亡・重大事故が発生すれば、賠償費用はもとより、行政処分により新たな事業計画が抑制される可能性があり、また社会的信用の失墜により、当社グループの運送事業以外の事業へも影響を及ぼす可能性があり、規模によっては経営基盤を揺るがす可能性もあります。
④主要取引
不動産業における主要賃貸物件や、自動車運送事業における特定契約輸送等、特定の取引先との取引の消滅により業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
また、レジャーサービス業等においては一部フランチャイズ契約によっておりますので、提供される商品やサービスに重大な欠陥等が生じた場合や、本部の経営方針の転換や業績が悪化した場合には、当社グループの経営成績及び事業戦略等に影響を及ぼす可能性があります。
⑤自然災害、天候、伝染病等
冷夏暖冬等の異常気象、台風や地震等の自然災害が発生した場合や伝染病が日本国内で流行した場合、当社グループの業績と財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
これらは予期できぬことですが、収益性の低下を招き、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑥法的規制・法改正
当社グループが展開する各事業は、様々な法令・規則等による規制を受けており、これらの規制に重大な変更があった場合、当社グループの事業活動が制限されるほか、法令・規則等を順守する費用が発生する等、当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑦保有資産の減損
保有資産においては「棚卸資産の評価に関する会計基準」、「固定資産の減損に係る会計基準」等を適用しており、資産の回収可能額が帳簿価額を下回った場合等、当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑧退職給付債務
従業員の退職給付費用及び債務は、割引率等数理計算上で設定される前提条件や年金資産、退職給付信託の期待運用収益率に基づいて予測計算されております。運用実績や金利変動、想定外の従業員の変動により実際の結果が変更された場合、その影響は累積され、将来にわたって規則的に認識されるため、将来期間において認識される費用に影響を与えます。今後の資産運用環境や金利動向次第では、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑨個人情報の漏洩
自動車運送事業、レジャーサービス業及び旅行貸切業等では、大量の顧客情報を保有しておりますが、個人情報の流出等が発生した場合、顧客離れや企業イメージの失墜、更には多額の損害賠償請求による財務的リスクを負うなど、その後の事業展開、経営成績に多大な影響を及ぼす可能性があります。
⑩法令遵守・不正行為
当社グループは、各種法令及び社会的規範を遵守するため、当社グループにおけるガバナンス強化、コンプライアンス委員会の活動強化等を実施しております。しかし今後、これらによっても防げない不正、予測し得ない過失、違反行為等が生じた場合、当社グループの信用失墜及び業績や財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑪食品の安全性
当社グループは、お客様に安全・安心な食品を提供するため、衛生管理や品質管理を徹底し、トレーサビリティの強化にも注力しております。しかしながら、そうした取り組みの範囲を超えた事象が発生した場合、関連商品の消費の縮小や安全性確保のための費用により、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
該当事項はありません。
研究開発活動は行っておりません。
文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたりまして、たな卸資産の評価、固定資産・投資有価証券の減損、貸倒債権・事故補償金・賞与・退職金等の引当金などは過去の実績等合理的な判断及び見積りにより、繰延税金資産については将来の課税所得と回収可能なタックス・プランニングを考慮し、資産・負債・収益・費用の計上を行っております。実際の結果におきましては、見積り自体に不確実性があるため、差異が生じる場合があります。
(2)当連結会計年度の経営成績の分析
当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度に比べ2,595百万円(6.3%)増加し、43,873百万円となりました。
なお、前連結会計年度の売上高、営業利益、経常利益及び特別利益については、表示方法の変更を反映した組替後の数値となっております。
主力である自動車運送事業は、乗合バス部門は高速乗合バスが好調に推移したことにより増収となりましたが、タクシー部門は乗務員不足による稼働数減等により減収となりました。車両物販・整備業は、車両物販部門において貨物輸送車両のメンテナンス部品等の販売が好調に推移したことに加え、株式会社大陽商会(自動車部品卸業)を平成27年6月に子会社化したことにより増収となりました。業務受託事業は、車両管理部門における社会福祉法人等の新規顧客の獲得等や経営受託部門における指定管理施設の新たな受託等により増収となりました。不動産業は、賃貸部門において姫路駅前オフィスビル「姫路ターミナルスクエア」のテナント誘致が好調に推移し高稼働を確保したことや、建設部門において姫路市内で太陽光発電設備設置に伴う造成工事の売上を計上したことにより増収となりました。レジャーサービス業は、飲食部門・サービスエリア事業において、シルバーウィーク期間中の利用者が増加したこと等により増収となりました。旅行貸切業は、旅行部門において暖冬等の影響で集客数が減少しましたものの、貸切バス部門において新運賃・料金制度への移行により一稼働当たりの収入が増加したこと等により増収となりました。
一方、利益面では、増収に加え、燃料費の減少等により営業利益は前連結会計年度に比べ930百万円(42.9%)増の3,096百万円、経常利益は、前連結会計年度に比べ949百万円(40.8%)増の3,276百万円となりました。
当連結会計年度の特別利益は、㈱大陽商会の新規連結による負ののれん発生益を計上いたしましたが、固定資産売却益や事業譲渡益の計上等を行った前連結会計年度に比べ853百万円(△73.8%)減少しました。また、当連結会計年度の特別損失は、減損損失の計上額が減少したこと等により前連結会計年度に比べ487百万円(△63.9%)減少しております。
以上の結果、税金等調整前当期純利益は前連結会計年度に比べ584百万円(21.5%)増の3,304百万円となり、これより法人税、住民税及び事業税や法人税等調整額、非支配株主に帰属する当期純利益を調整した親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度に比べ558百万円(35.5%)増の2,133百万円となりました。また、その他の包括利益を加えた包括利益は、その他有価証券評価差額の増加等により2,157百万円となりました。
この結果、1株当たり当期純利益金額は70円81銭となり、自己資本利益率は5.7%となりました。
なお、セグメント別の分析は、「第2 事業の状況 1 業績等の概要」に記載しております。
(3)財政状態の分析
総資産は、前連結会計年度末に比べ2,016百万円増加し、54,418百万円となりました。増減の主なものは、不動産業における賃貸用施設の取得等による有形固定資産の増加1,658百万円、現金及び預金の増加253百万円等であります。
負債は、前連結会計年度末に比べ14百万円増加し、15,864百万円となりました。増減の主なものは、未払法人税等の増加275百万円、受入保証金の増加173百万円、借入金の増加161百万円、リース債務の減少630百万円等であります。
純資産は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上による利益剰余金の増加1,983百万円、その他有価証券評価差額金の増加178百万円等により、前連結会計年度末に比べ2,002百万円増加の38,553百万円となり、自己資本比率は70.8%となりました。
(4)資本の財源及び資金の流動性についての分析
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ200百万円減少し、4,702百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次の通りであります。
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益3,304百万円、減価償却費2,604百万円、法人税等の支払額901百万円等により5,436百万円の収入(前年同期は3,275百万円の収入)となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出4,475百万円、定期預金の預入による支出743百万円、定期預金の払戻による収入289百万円等により5,004百万円の支出(前年同期は4,570百万円の支出)となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、ファイナンス・リース債務の返済による支出638百万円等により632百万円の支出(前年同期は1,319百万円の支出)となりました。
なお、当連結会計年度におけるフリー・キャッシュ・フロー(営業活動におけるキャッシュ・フローと投資活動におけるキャッシュ・フローを合算したもの)は431百万円のプラスとなりました。
(5)経営成績に重要な影響を与える要因と今後の方針について
「第2 事業の状況」の「3 対処すべき課題」をご参照下さい。