第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

 当中間連結会計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1)財政状態及び経営成績の状況

当中間連結会計期間におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善に伴う個人消費の増加に加え、インバウンド需要の増加により景気は緩やかな回復基調となりました。しかしながら、中東情勢に起因したエネルギー価格の高騰などによる物価上昇、人手不足など先行きは依然として不透明な状況が続いております。

このような状況の中、当社グループにおいては、当期が最終年度となる中期経営計画に定める基本方針「利益水準の回復と事業構造改革」に基づき、自動車運送業では神戸、大阪、淡路エリアにおける路線拡充、不動産業では賃貸物件の取得による安定収益の確保、旅行貸切業では拡大するインバウンド需要を確実に取込むための施策などを実施しました。

 

a.財政状態

(資産)

当中間連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末に比べ112百万円減少し、62,958百万円となりました。増減の主なものは、受取手形、売掛金及び契約資産の減少1,723百万円、有形固定資産の減少277百万円、現金及び預金の増加1,706百万円などであります。

 

(負債)

負債は、前連結会計年度末に比べ245百万円減少し、15,433百万円となりました。増減の主なものは、その他固定負債の減少407百万円、未払金の減少405百万円、借入金の減少293百万円、その他流動負債の増加658百万円などであります。

 

(純資産)

純資産は、利益剰余金の増加285百万円、その他有価証券評価差額金の減少153百万円などにより、前連結会計年度末に比べ132百万円増加の47,525百万円となり、自己資本比率は75.5%となりました。

 

b.経営成績

当中間連結会計期間の売上高は前年同期比2,096百万円(9.4%)増の24,355百万円、営業利益は前年同期比443百万円(276.8%)増の603百万円、経常利益は前年同期比508百万円(293.5%)増の681百万円。親会社株主に帰属する中間純利益は420百万円(前年同期は親会社株主に帰属する中間純損失20百万円)となりました。

 

 セグメントの経営成績は次の通りであります。売上高、営業利益はセグメント間の内部売上高又は振替高控除前の金額であります。

 

(自動車運送)

路線バス部門においては、4月に実施したダイヤ改正で三田~大阪梅田~新大阪線を増便するなど利便性向上を図った結果、利用者数が好調に推移しました。また、2023年12月に実施した一般路線バスの運賃改定が増収に寄与しました。高速バス部門においては、2023年12月より運行を再開した姫路~関西空港リムジンバスの需要の増加に対応して増便を実施しました。また、発着便の拡大が見込まれる神戸空港と兵庫県内各地(淡路市、洲本市、南あわじ市、神戸三田プレミアム・アウトレット、有馬温泉など)を直通する神戸空港アクセスバスを拡充しました。車両管理部門においては、企業輸送の新規獲得などにより増収となりました。

以上の結果、売上高は前年同期比743百万円(7.5%)増の10,696百万円、営業損失は302百万円(前年同期は営業損失662百万円)となりました。

 

(車両物販・整備)

車両物販部門においては、車両平均使用年数の長期化による整備需要の拡大で補修部品の出荷が増加したことや、4月に発生した雹(ひょう)害による鈑金部品の出荷増などにより好調に推移しました。整備部門においては、高額修理の増加などにより増収となりました。

以上の結果、売上高は前年同期比500百万円(11.1%)増の4,989百万円となり、営業利益は106百万円(37.2%)増の391百万円となりました。

 

(不動産)

賃貸部門においては、学生向け賃貸マンション「グランネクサス三田駅前」などの賃貸開始により増収となりました。住宅部門においては、注文住宅、分譲住宅及び分譲地引渡件数が増加したことで増収となりました。

以上の結果、売上高は前年同期比470百万円(19.5%)増の2,883百万円、営業利益は32百万円(5.1%)増の673百万円となりました。

 

(レジャーサービス)

サービスエリア部門においては、5月に市川サービスエリアのレストラン運営から撤退したことで減収となりました。飲食部門においては、2023年10月出店の豚小家高槻店が増収に寄与しました。ツタヤFC部門においては、レンタルの市場規模縮小に伴い売場を圧縮しましたが、ネイルサロン開設などの新たな取り組みや、文具雑貨の売場拡大に注力しました。

以上の結果、売上高は前年同期比22百万円(1.0%)増の2,273百万円となりましたが、ツタヤFC部門において、ネイルサロン開設の初期費用を計上したことなどにより営業損失は19百万円(前年同期は営業利益27百万円)となりました。

 

(旅行貸切)

旅行部門においては、バスツアーや外国人向けの周遊ツアー、団体旅行が好調に推移したことに加え、種子島チャータークルーズを実施したことなどにより増収となりました。貸切バス部門においては、前期に貸切バス公示運賃が改正されたことに加え、「世界パラ陸上競技選手権大会」の輸送を受注したことなどにより増収となりました。

以上の結果、売上高は前年同期比551百万円(22.2%)増の3,035百万円となりましたが、4月から開始した瀬戸内周遊ツアーの集客数が計画に及ばなかったことなどにより、営業損失は39百万円(前年同期は営業損失28百万円)となりました。

 

(その他)

WEBサービス部門においては、受注が減少したものの、経営受託部門において、西播磨文化会館、こどもの館など新たな指定管理を獲得したことに加え、既存施設の指定管理料の増額などにより増収となりました。

以上の結果、売上高は前年同期比207百万円(9.5%)増の2,389百万円となりましたが、営業損失は69百万円(前年同期は営業損失106百万円)となりました。

 

(2)キャッシュ・フローの状況

当中間連結会計期間末における現金及び現金同等物は前連結会計年度末に比べ1,706百万円増加し、7,653百万円となりました。

当中間連結会計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次の通りであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前中間純利益650百万円、減価償却費973百万円、売上債権の減少額1,723百万円、法人税等の支払額537百万円などにより2,994百万円の収入(前年同期1,816百万円の収入)となりました。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出521百万円などにより781百万円の支出(前年同期は1,357百万円の支出)となりました。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入金の返済による支出293百万円、配当金の支払額135百万円、ファイナンス・リース債務の返済による支出72百万円などにより506百万円の支出(前年同期は657百万円の支出)となりました。

 

(3)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。

 

(4)経営方針・経営戦略等

当中間連結会計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当中間連結会計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(6)財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針

当中間連結会計期間において、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針について重要な変更はありません。

 

(7)研究開発活動

該当事項はありません。

 

3【経営上の重要な契約等】

 当中間連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。