文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社は、「物流の分野に於て、お客様第一主義をモットーに、高品質なサービスの提供をします」を経営理念の第一に掲げ、お客様にとって最良のロジスティクス・パートナーとなるべく、“モノや情報の流れ”を一体としてシステムと捉えて、物流最適化の提案を行っております。サービス品質の向上と経営基盤の安定的な拡大により、常に株主を初めとするステークホルダーの期待に応え、広く社会に貢献できる企業を目指すことを基本方針としております。
また、社是「熱と努力」をかかげ、仕事への熱い思い入れと仕事をやりとげる普段の努力がいかに大切であるかという創業者中村全宏の精神を引き継ぎ、当社グループ全社員、一丸となって業務に取り組んでおります。
(2)経営戦略等
当社は、2019年3月に2019年度から2021年度を対象とする第7次中期経営計画“ロジスティクス・パートナーとしての使命を果たすために”を策定いたしております。
Ⅰ.本計画のねらい
国内物流市場の人手不足は年々深刻化しており、顧客からは、安定的な物流サービスの継続が切望されています。また、今後大きく進展する輸送や作業の自動化を見据えると、労務の提供だけでなく、顧客の課題を発見し解決する提案力も更に重要になっていきます。
社会基盤の一翼を担う企業グループとして、創業以来の成長の基盤となっている「品質」を維持しつつ、安定的な物流サービスを提供し続け、顧客にとっての「ロジスティクス・パートナー」としての使命を果たします。
本計画は、上記を実現するための計画とし、主な狙いは、以下の通りです。
1.多様な人材のニーズに応える人事制度、組織づくりを進める
2.作業現場の機械化、事務作業のシステム化、輸送の自社化を進める
3.3PL事業を発展させ「課題解決型ビジネス」を強化する
4.ESG(環境、社会、ガバナンス)に重点を置いた取組みを強化する
Ⅱ.重点施策
1.事業競争力の強化
(1)3PL事業の強化
①3PL事業の売上拡大
(2)グローバル物流事業の拡大
①海外現地法人の売上拡大
②フォワーディング事業の売上拡大
(3)設備移設の強化
①設備移設の売上拡大
(4)基盤事業の強化
①物流ネットワークの強化
②収受料金適正化の推進
2.企業基盤の強化
(1)人材の確保と育成
①人事制度・教育制度の整備
②働き方改革の推進
(2)組織の見直し
①グループ会社の再編
②専門性、効率性を高める組織再編
(3)品質と生産性の向上
①5S・見える化の推進
②IT・マテハン機器の拡充
(4)M&Aの活用
①国内企業のM&A
②海外企業のM&A
(5)CSRの推進
①ガバナンスの強化
②コンプライアンス、リスクマネジメントの推進
③持続可能な開発目標(SDGs)への対応
Ⅲ.投資計画 設備投資:250億円 M&A:100億円
Ⅳ.資本政策
1.配当性向
株主還元を重要政策と位置付け、配当については、会社の業績と配当性向、自己資本利益率などを総合的に勘案し、長期的に安定した配当を継続することを基本方針とします。配当性向は、5年間の連結ベース平均で20~30%程度を目途とします。
Ⅴ.経営目標
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単位:億円 |
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2019年度 |
2020年度 |
2021年度 |
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連結 |
売上 |
1,265 |
1,325 |
1,410 |
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経常利益 |
89 |
95 |
100 |
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ROE |
9.0% |
7.2% |
7.3% |
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個別 |
売上 |
970 |
1,020 |
1,070 |
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経常利益 |
78 |
80 |
84 |
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(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
平成28年度を初年度とする3か年にわたる第6次中期経営計画に取り組んだ結果、念願の連結売上1,000億円超を達成し、継続しております。そして、今期より、新中期経営計画として第7次中期経営計画を策定し、上記、(2)経営戦略Ⅴ.経営目標に掲載の数値目標を達成すべく取り組んでいきます。
また、同計画の数値目標に関しましては、当事業年度以降におきまして、持分法適用会社である国際埠頭株式会社の株式を取得し、連結子会社とすることが決定したことから(平成31年4月26日東京証券取引所に開示しております。)、一部を除く数値目標を上方修正しております(令和元年5月13日東京証券取引所にて開示しております。)。
(4)経営環境
我が国経済は、政府の経済政策や日銀の金融緩和政策の継続などによる企業業績の拡大や雇用環境の改善を背景に、設備投資・個人消費も堅調に推移しました。しかしながら、世界経済は米国の強硬な外交政策による貿易摩擦問題の影響で、中国経済の減速に伴う輸出や生産活動の伸び悩みを反映し、緩やかな回復基調の中にも一部に陰りが見えはじめました。
一方、物流業界におきましては、国内貨物の輸送量は、設備投資や個人消費が底堅く推移する中で、消費関連貨物および生産関連貨物が堅調に推移しましたが、住宅投資等の低迷を受け建設関連貨物が落込み、総輸送量は3年ぶりにマイナスに転じました。また、国際貨物の輸送量は、世界経済が引続き堅調に推移した結果、航空貨物の輸入では、食料品・衣類等の消費財の荷動きが失速し、台風21号の影響による関西空港の被災もありましたが、輸出の半導体関連や自動車部品のEVシフト・電装化関連の需要が拡大し、生産財がプラス基調を維持しました。船積み貨物の輸出では、順調に推移していた一般機械・電気機械等の機械類のほか、化学製品や古紙の荷動きが年明け以降に失速し、自動車部品については、ASEAN・米国向けは堅調に推移したものの、中国・EU向けの取扱いが減速しました。輸入では食料品・衣類等の消費財の増勢が強まり、設備投資の増加基調が継続し、一般機械・電気機械等の機械類・機械部品の取扱いも堅調に推移しました。
しかしながら、ドライバー不足や同業者間の価格競争などの問題は継続しており、トラックの燃料価格も上昇傾向にあり、輸送量が堅調に推移し明るい兆しも散見しつつ、不安要因が見え隠れする状況が続きました。
(5)事実上および財務上の対処すべき課題
当社グループでは、平成31年度を初年度とする3か年にわたる第7次中期経営計画を策定し、4月から実施しております。本計画においては、社会基盤の一翼を担う企業グループとして、創業以来の成長の基盤となっている「品質」を維持しつつ、安定的な物流サービスを提供するとともに、顧客の課題を発見し解決する提案力を強化することで、顧客にとっての「ロジスティクス・パートナー」としての使命を果たしたいと考えています。本計画では、
(1)多様な人材のニーズに応える人事制度、組織づくりを進める
(2)作業現場の機械化、事務作業のシステム化、輸送の自社化を進める
(3)3PL事業を発展させ「課題解決型ビジネス」を強化する
(4)ESG(環境、社会、ガバナンス)に重点を置いた取組みを強化する
上記を主な狙いとし、「1.事業競争力の強化、2.企業基盤の強化」を重点施策に、当社グループ全役員・社員が一丸となり、第7次中期経営計画に取組んでまいります。
(6)株式会社の支配に関する基本方針について
【当社株式等の大規模買付行為に関する対応策(買収防衛策)について】
当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針(会社法施行規則第118条第3号に定義されるものをいい、以下「基本方針」といいます。)ならびに基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取り組み(会社法施行規則第118条第3号ロ(2))の一つとして、平成29年5月11日開催の当社取締役会において「当社株式等の大規模買付行為に関する対応策(買収防衛策)」の継続を決議し、平成29年6月29日開催の当社第115回定時株主総会において本プランの継続について承認を得ております。
Ⅰ.当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針
当社は、金融商品取引所に株式を上場している者として、市場における当社株式の自由な取引を尊重し、特定の者による当社株式の大規模買付行為であっても、当社グループの企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上に資するものである限り、これを一概に否定するものではありません。また、最終的には株式の大規模買付提案に応じるかどうかは株主の皆様の決定に委ねられるべきだと考えております。
ただし、株式の大規模買付提案の中には、たとえばステークホルダーとの良好な関係を保ち続けることができない可能性があるなど、当社グループの企業価値ひいては株主共同の利益を損なうおそれのあるものや、当社グループの価値を十分に反映しているとは言えないもの、あるいは株主の皆様が最終的な決定をされるために必要な情報が十分に提供されないものもありえます。
そのような大規模買付行為を行なう者は当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として不適切であると考え、係る提案に対して、当社取締役会は、株主の皆様から負託された者の責務として、株主の皆様のために、必要な時間や情報の確保、株式の大規模買付提案者との交渉などを行なう必要があると考えております。
Ⅱ.基本方針の実現に資する特別な取組み
当社は、昭和6年創業の総合物流企業であり、社是である「熱と努力」の下、経営理念の第一義に「お客様第一主義」を掲げ、国内外の関係会社や提携会社と一体となった物流ネットワークと最新のIT技術を駆使した海・陸・空にわたる複合一貫輸送に取組んでまいりました。
このような当社及び当社グループの企業価値の源泉は、①高度化する物流市場の多様なニーズに即応できるグローバルな物流サービスの構築力と提案力、②最新の物流施設、豊富な経験と高度な技術を兼ね備えた高品質な現場力、③物流が公益に深く関わる事業である事を自覚し、コンプライアンスを第一に、安全、環境、品質等、CSRへの取組みを実践していることにあると考えております。
Ⅲ.基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組み
1.本プランの概要と目的
当社は、当社株式等の大規模買付行為を行なおうとする者が遵守すべきルールを明確にし、株主の皆様が適切な判断をするために必要かつ十分な情報および時間、ならびに大規模買付行為を行なおうとする者との交渉の機会を確保するために、平成26年6月26日開催の当社定時株主総会において株主の皆様のご承認を頂き、「当社株式等の大規模買付行為に関する対応策」(以下「本プラン」といいます。)を継続しております。
本プランは、以下の通り、当社株式等の大規模買付行為を行なおうとする者が遵守すべきルールを策定するとともに、一定の場合には当社が対抗措置をとることによって大規模買付行為を行なおうとする者に損害が発生する可能性があることを明らかにし、これらを適切に開示することにより、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に資さない当社株式等の大規模買付行為を行なおうとする者に対して、警告を行なうものです。
なお、本プランにおいては対抗措置の発動にあたって、当社取締役会がより適切な判断を下せるようにするため、独立委員会規程に従い、当社社外取締役、当社社外監査役、または社外の有識者(実績のある会社経営者、官庁出身者、弁護士、公認会計士もしくは学識経験者またはこれらに準じる者)で、当社の業務執行を行なう経営陣から独立した者のみから構成される独立委員会(以下「独立委員会」といいます。)の勧告を尊重するとともに、株主の皆様に適時に情報開示を行なうことにより透明性を確保することとしています。また、独立委員会の勧告がある等一定の場合には、株主意思の確認手続きとして、株主意思確認総会における株主投票、または書面投票のいずれかを選択し実施することがあります。
2.本プランの内容
本プランは以下の(ⅰ)又は(ⅱ)に該当する当社株式等の買付けまたはこれに類似する行為(ただし、当社取締役会が承認したものを除きます。係る行為を、以下「大規模買付等」といいます。)がなされる場合を適用対象とします。大規模買付等を行ない、または行なおうとする者(以下「買付者等」といいます。)は、予め本プランに定められる手続きに従わなければならないものとします。
(ⅰ)当社が発行者である株式等について、保有者の株式等保有割合が20%以上となる買付け
(ⅱ)当社が発行者である株式等について、公開買付けに係る株式等の株式等所有割合およびその特別関係者の株式等所有割合の合計が20%以上となる公開買付け
買付者等におきましては、大規模買付等の実行に先立ち、当社取締役会に対して、当該買付者等が大規模買付等に際して本プランに定める手続きを遵守する旨の誓約文言等を記載した書面(以下「意向表明書」といいます。)とともに、大規模買付等に対する株主及び投資家の皆様のご判断ならびに当社取締役会の評価・検討等のために必要かつ十分な情報(以下「本必要情報」といいます。)を提供していただきます。
当社取締役会は、買付者等から提供された本必要情報を十分に評価・検討し、当社の企業価値・株主共同の利益の確保・向上の観点から、買付者等による大規模買付等の内容の検討等を行なうとともに、独立委員会に対し買収防衛策発動の是非について諮問します。
独立委員会は、買付者等が本プランに定める手続きを遵守しなかった場合には、原則として当社取締役会に対し対抗措置の発動を勧告します。ただし、本プランに定める手続きが遵守されている場合であっても、当該買付等が当社の企業価値・株主共同の利益を著しく損なうものであり、かつ対抗措置の発動が相当であると判断される場合には、例外的措置として対抗措置の発動を勧告することがあります。
また、独立委員会が対抗措置の発動を勧告するに際して、事前に株主意思の確認を得る旨の意見を述べた場合、当社取締役会は、株主意思確認総会における株主投票又は書面投票のいずれかの方法を選択し、対抗措置の発動に関する議案を付議することがあります。
本プランにおける対抗措置としては、新株予約権の無償割当てを行なうこととします。
なお、本プランの有効期間は、令和2年6月開催予定の定時株主総会終結の時までとします。
Ⅳ.上記Ⅱ及びⅢの取組みについての取締役会の判断及びその理由
当社取締役会は、次の理由から上記Ⅱ及びⅢの取組みが上記Ⅰの基本方針に沿い、株主の共同の利益を損なうものでなく、また、当社の役員の地位の維持を目的とするものではないと判断しております。
(1) 買収防衛策に関する指針の要件を全て充足していること
本プランは、経済産業省及び法務省が平成17年5月27日に発表した「企業価値・株主共同の利益の確保又は向上のための買収防衛策に関する指針」の定める三原則(企業価値・株主共同の利益の確保・向上の原則、事前開示・株主意思の原則、必要性・相当性確保の原則)を全て充足しており、かつ、企業価値研究会が平成20年6月30日に発表した「近時の諸環境の変化を踏まえた買収防衛策の在り方」を踏まえております。
(2) 当社の企業価値・株主共同の利益の確保・向上の目的をもって導入されていること
本プランは、当社株式等に対する大規模買付等がなされた際に、当該大規模買付等に応じるべきか否かを株主の皆様がご判断し、あるいは当社取締役会が代替案を提示するために必要な情報や期間を確保し、株主の皆様のために買付者等と交渉を行なうこと等を可能とすることにより、当社の企業価値・株主共同の利益を確保し、向上させるという目的をもって導入されているものです。
(3) 株主意思を重視するものであること
本プランは、平成29年6月29日開催の当社定時株主総会において株主の皆様のご承認をいただいております。その後の当社株主総会において本プランの変更または廃止の決議がなされた場合には、本プランも当該決議に従い変更または廃止されることになります。従いまして、本プランの継続、変更および廃止には、株主の皆様のご意思が十分反映される仕組みとなっています。
(4) 合理的な客観的発動要件の設定
本プランは、合理的かつ客観的な発動要件が充足されなければ発動されないように設定されており、当社取締役会による恣意的な発動を防止するための仕組みを確保しています。
(5) 独立性の高い社外者の判断の重視と情報開示
本プランにおいては、当社取締役会がより適切な判断を下せるようにするため、対抗措置の発動等を含む本プランの運用に関する決議および勧告を客観的に行なう取締役会の諮問機関として独立委員会を設置します。独立委員会は、当社の業務執行を行なう経営陣から独立している、当社の社外取締役、社外監査役または社外の有識者(実績のある会社経営者、官庁出身者、弁護士、公認会計士若しくは学識経験者等)から選任される委員3名以上により構成されます。
また、当社は、必要に応じ独立委員会の判断の概要について株主の皆様に情報開示を行なうこととし、当社の企業価値・株主共同の利益に資するよう本プランの透明な運営が行なわれる仕組みを確保しています。
(6) デッドハンド型若しくはスローハンド型買収防衛策ではないこと
本プランは、当社の株主総会で選任された取締役で構成される取締役会により、いつでも廃止することができるものとされております。従って、本プランは、デッドハンド型買収防衛策(取締役会の構成員の過半数を交代させても、なお発動を阻止できない買収防衛策)ではありません。
また、当社は期差任期制を採用していないため、本プランはスローハンド型買収防衛策(取締役会の構成の交代を一度に行なうことができないため、その発動を阻止するのに時間を要する買収防衛策)でもありません。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中における将来に関する事項は当連結会計年度末現在において当社が判断したものであります。
(1)価格競争
当社グループが事業を展開している物流業界における価格競争は、生産拠点の海外への移転などによる国内貨物輸送量の減少や、荷主企業による物流業務の集約に伴う競争の激化の影響により収受料金の低下が続き、たいへん厳しいものとなっております。
当社グループでは、物流の一括元請業務である3PL(サードパーティ・ロジスティクス)事業に対応した情報システムを構築し、高品質で高付加価値の物流サービスを提供することにより、物流業界での勝ち組をめざしておりますが、将来においても有利に競争できるという保証はありません。将来的に価格面とサービス面で同業他社と競争できなくなった場合に予想される顧客離れは、当社グループの業績と財政状況に影響を及ぼす可能性があります。
(2)原油価格の高騰
当社グループが行っている事業の内、トラック運送に係る事業は主要事業のひとつでありますが、トラックの燃料である軽油やタイヤの原材料であるナフサは、原油価格が高騰するとそれぞれの価格に転嫁される可能性が非常に高いものであります。軽油やタイヤの価格が高騰すると当社グループのコストも増大するため、トラック運賃への転嫁が進展しない場合、原油価格の高騰は、当社グループの業績と財政状況に影響を及ぼす可能性があります。
(3)事故による影響
当社グループは、安全衛生活動や品質管理活動等を通じ、「安全に対する“見える化”運動の推進」を行い、貨物事故、車両事故、労災事故、金融、書類等に関する事故の撲滅をめざしておりますが、これらの活動により、あらゆる事故がなくなり、また、将来にわたり事故が発生しなくなるという保証はありません。これらの予想される事故に対しては、各種の保険に加入しておりますが、全ての事故について最終的に負担する賠償額を全額カバーできるという保証はありません。多額な損害賠償を伴う事故は、保険の適用範囲でも保険料のアップによりコストが増加し、また、保険の適用範囲を越えた賠償額については特別損失が発生します。さらに顧客の信頼を失墜し、それにより売上が低下することも予想されます。これらの事故の発生は、当社グループの業績と財政状況に影響を及ぼす可能性があります。
(4)情報システム関連
当社グループで主に利用する基幹システム(全社ネットワーク網、物流基幹システム、グループウェア)の災害対策やセキュリティ対策、ノンストップサービスなどは、適切な設備と機能を有するアウトソーシングセンターで運営されております。しかしながら、予想外の災害、あるいはコンピュータウイルスの感染や外部からの不正な侵入などによるデータの喪失・改ざん・漏洩が生じた場合は、その影響度により、システムやサービスの一部を停止いたします。それにより顧客から信頼性を問われる事態となった場合、当社グループの業績と財政状況に影響を及ぼす可能性があります。
(5)法的規制
当社グループは、定款の目的に定める事業を遂行するうえでさまざまな法的規制を受けております。当社グループは、取締役社長が議長を務めるCSR推進会議が管轄するコンプライアンス委員会を設置し、コンプライアンス経営を重要政策の一つとして取組んでおりますが、法的規制により営業活動等の一部に制限が加えられた場合、または、法令違反が発生した場合、処罰等により、当社グループの業績と財政状況に影響を及ぼす可能性があります。
(6)固定資産の価値
当社グループが保有している固定資産について、時価の下落・収益性の低下等に伴い資産価値が低下した場合、当社グループの業績と財政状況に影響を及ぼす可能性があります。
(7)海外展開
当社グループは、東南アジアを中心に、米国、ヨーロッパにも拠点を有し、グローバル物流事業の拡大を進めています。各地域においては、政治変動、テロ・暴動による治安の悪化、予期しがたい規制の変更、新型感染症などの疾病、為替レートの急激な変動など、様々なリスクがあり、これらのリスクが顕在化した場合には、当社グループの業績および財政状況に影響を及ぼす可能性があります。
(8)特定業界・特定取引先への依存
当社グループでは、化学品関連業界のメーカーに係る事業が売上げに大きいウェイトを占めております。したがって、これらの業界の動向とともに、荷主の合理化要請等が、当社グループの業績および財政状況に影響を及ぼす可能性があります。
(9)退職給付債務の変動による影響
当社グループは、退職給付制度として、確定給付型年金制度および一時金制度等を設けております。
したがって、退職給付債務の割引率および年金資産の運用実績等が変動した場合、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(10)その他の主な変動要因
上記の他、当社グループでは、地震、台風、津波、または火山活動等の自然災害や、火災、紛争等の人的災害により設備の損害や給水、電力供給の制限等の不測の事態が発生する場合、また、新型インフルエンザ等の感染症の流行、株式市場や債券市場の大幅な変動等により、当社グループの業績と財政状況に影響を及ぼす可能性があります。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における我が国経済は、政府の経済政策や日銀の金融緩和政策の継続などによる企業業績の拡大や雇用環境の改善を背景に、設備投資・個人消費も堅調に推移しました。しかしながら、世界経済は米国の強硬な外交政策による貿易摩擦問題の影響で、中国経済の減速に伴う輸出や生産活動の伸び悩みを反映し、緩やかな回復基調の中にも一部に陰りが見えはじめました。
一方、物流業界におきましては、国内貨物の輸送量は、設備投資や個人消費が底堅く推移する中で、消費関連貨物および生産関連貨物が堅調に推移しましたが、住宅投資等の低迷を受け建設関連貨物が落込み、総輸送量は3年ぶりにマイナスに転じました。また、国際貨物の輸送量は、世界経済が引続き堅調に推移した結果、航空貨物の輸入では、食料品・衣類等の消費財の荷動きが失速し、台風21号の影響による関西空港の被災もありましたが、輸出の半導体関連や自動車部品のEVシフト・電装化関連の需要が拡大し、生産財がプラス基調を維持しました。船積み貨物の輸出では、順調に推移していた一般機械・電気機械等の機械類のほか、化学製品や古紙の荷動きが年明け以降に失速し、自動車部品については、ASEAN・米国向けは堅調に推移したものの、中国・EU向けの取扱いが減速しました。輸入では食料品・衣類等の消費財の増勢が強まり、設備投資の増加基調が継続し、一般機械・電気機械等の機械類・機械部品の取扱いも堅調に推移しました。
しかしながら、ドライバー不足や同業者間の価格競争などの問題は継続しており、トラックの燃料価格も上昇傾向にあり、輸送量が堅調に推移し明るい兆しも散見しつつ、不安要因が見え隠れする状況が続きました。
このような状況のもと、当社グループは平成28年度を初年度とする3か年にわたる第6次中期経営計画の最終年度が終了しました。本計画は、グローバル化やテクノロジーがさらに進展した世界を次のステージ(NEXT STAGE)と位置付け、その中でも存在感を発揮し続ける企業として、基盤を強化する3年間としました。また、当社の目指す姿を「グローバルな視点でサプライチェーンを最適化するロジスティクス・パートナー」とし、「1.売上の拡大 2.企業基盤の強化 3.営業力の強化」の3点を重点施策として掲げ、目標売上・利益の達成に取組んでまいりました。
その結果、鉄鋼や化学品など既存荷主の業績好調に加え、モーター関連製品や住宅資材の3PL業務の拡大、建設機械や日用雑貨、車両部品、等の取扱いの増加により増収となり、一昨年達成した念願の売上1,000億円超の実績をさらに上回り、6期連続の増収増益を達成することができました。
(財政状態)
当社グループは、事業活動のための適切な資金確保及び健全なバランスシートの維持を財務方針としております。
当期末の総資産は、130,167百万円と前期末と比べ2,559百万円増加いたしました。その主な要因は、固定資産における投資有価証券が2,229百万円減少しましたが、流動資産における現金及び預金1,786百万円、受取手形及び営業未収金1,764百万円および有価証券1,399百万円が増加したことによるものです。
当期末の負債は、43,779百万円と前期末と比べ2,732百万円減少いたしました。その主な要因は、固定負債における長期借入金が5,281百万円増加しましたが、流動負債における短期借入金5,437百万円、1年内償還予定の社債2,453百万円が減少したことによるものです。
当期末の純資産は、86,388百万円と前期末と比べ5,291百万円増加いたしました。その主な要因は、その他の包括利益累計額におけるその他有価証券評価差額金1,676百万円が減少しましたが、利益剰余金4,692百万円、資本剰余金1,121百万円および資本金963百万円が増加したことによるものです。
なお、自己資本比率は、前期末と比べ2.8ポイント増加し66.3%となりました。
(経営成績)
当連結会計年度の売上高は116,967百万円と前年同期比5.7%の増収、営業利益は7,502百万円と前年同期比23.2%の増益、経常利益は8,315百万円と前年同期比22.5%の増益、親会社株主に帰属する当期純利益は5,937百万円と前年同期比26.3%の増益となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
<物流事業>
物流事業の売上高は前年同期比6.5%増収の99,417百万円、セグメント利益(営業利益)は前年同期比28.8%増益の5,970百万円となりました。
<構内作業及び機械荷役事業>
構内作業及び機械荷役事業の売上高は前年同期比3.4%増収の14,796百万円、セグメント利益(営業利益)は前年同期比11.5%増益の1,025百万円となりました。
<その他>
その他事業の売上高は前年同期比7.5%減収の2,752百万円、セグメント利益(営業利益)は前年同期比5.3%減益の507百万円となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、税金等調整前当期純利益8,189百万円(前年同期比1,124百万円増)の計上、有形固定資産の取得による支出および法人税等の支払額等により、当連結会計年度末には23,896百万円(前年同期比3,186百万円増)となりました。
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況と要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、8,705百万円(前年同期比1,113百万円増)となりました。
これは、主に税金等調整前当期純利益8,189百万円、減価償却費3,557百万円の計上および仕入債務の増加額581百万円、未払消費税の増加額323百万円、そして法人税等の支払額2,435百万円、売上債権の増加額1,825百万円を反映したものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、3,680百万円(前年同期比692百万円減)となりました。
これは、主に有形固定資産の取得による支出3,736百万円、その他投資の増加による支出504百万円、有価証券の売却による収入500百万円を反映したものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、1,814百万円(前年同期比726百万円減)となりました。
これは、主に配当金の支払額1,244百万円を反映したものです。
③生産、受注及び販売の実績
生産、受注及び販売の実績については、後述する「(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容」における各セグメント業績に関連付けて示しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。
この連結財務諸表の作成にあたって、経営者は決算日における資産・負債の報告数値および報告期間における財政状態および経営成績について影響を与える見積りを行わなければなりません。経営者は、例えば、債権の貸倒れ、投資、法人税等、財務活動、退職金、偶発事象や訴訟等に関する見通しや判断に対して、継続して評価を行っています。経営者は、過去の実績や状況に応じ合理的だと考えられるさまざまな要因に基づき、見積りおよび判断を行い、その結果は、資産・負債の簿価、収益・費用の報告数字についての判断の根拠となります。実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、見積りと異なる場合があります。
なお、連結財務諸表の作成のための重要な会計基準等は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載されているとおりであります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績等は、以下のとおりであります。
(経営成績の分析)
(売上高)
当連結会計年度における売上高は、前年同期と比較して6,281百万円増加し、116,967百万円(前年同期比5.7%増収)となりました。これは主に、鉄鋼や化学品など既存荷主の業績好調に加え、モーター関連部品や住宅資材の3PL業務の拡大によるものです。
(営業利益)
当連結会計年度における営業原価は増収率5.7%に対して4.7%と1.0ポイント低くなりました。
以上の結果、当連結会計年度の営業利益は前年同期と比較して1,410百万円増加し、7,502百万円(同23.2%増益)となりました。
(経常利益)
当連結会計年度における営業外収益は、受取配当金の増加もあり、前年同期と比較して86百万円増加し、1,005百万円となりました。
営業外費用は、前年同期と比較して32百万円減少し、191百万円となりました。
以上の結果、当連結会計年度の経常利益は前年同期と比較して1,529百万円増加し、8,315百万円(同22.5%増益)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度における特別利益は補助金収入と投資有価証券売却益の減少もあり、前年同期と比較して536百万円減少し、104百万円となりました。特別損失は災害損失が増加しましたが、固定資産圧縮損の減少により、前年同期と比較して130百万円減少し、231百万円となりました。また、税効果会計の見直しにより、法人税等調整額が354百万円減少しました。
以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は前年同期と比較して1,237百万円増加し、5,937百万円(同26.3%増益)となりました。
(財政状態の分析)
(総資産)
当期末の総資産は、130,167百万円と前期末と比べ2,559百万円増加いたしました。その主な要因は、固定資産における投資有価証券が2,229百万円減少しましたが、流動資産における現金及び預金1,786百万円、受取手形及び営業未収金1,764百万円および有価証券1,399百万円が増加したことによるものです。
(負債)
当期末の負債は、43,779百万円と前期末と比べ2,732百万円減少いたしました。その主な要因は、固定負債における長期借入金が5,281百万円増加しましたが、流動負債における短期借入金5,437百万円、1年内償還予定の社債2,453百万円が減少したことによるものです。
(純資産)
当期末の純資産は、86,388百万円と前期末と比べ5,291百万円増加いたしました。その主な要因は、その他の包括利益累計額におけるその他有価証券評価差額金1,676百万円が減少しましたが、利益剰余金4,692百万円、資本剰余金1,121百万円および資本金963百万円が増加したことによるものです。なお、自己資本比率は、前期末と比べ2.8ポイント増加し66.3%となりました。
(キャッシュ・フローの分析)
キャッシュ・フローの分析については、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因としては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載したとおりであります。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、次のとおりです。
(資本の財源)
当社グループは、運転資金および設備投資資金につきましては、自己資金または借入により資金調達することとしております。このうち、借入による資金調達に関しましては、運転資金については短期借入金で、設備投資などの長期資金については、社債および長期借入金での調達を基本としております。また、運転資金の効率的な調達を行うため、複数の金融機関との間で当座貸越契約を締結しております。
なお、重要な設備投資の計画につきましては、「第3 設備の状況 3 設備の新設、除却等の計画(1)重要な設備の新設」に記載のとおりです。
(資金の流動性)
当社グループの当連結会計年度末の現金及び現金同等物は23,896百万円となっており、当社グループの事業活動をしていく上で充分な流動性を確保していると考えています。
経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等については、売上高、経常利益、ROE(株主資本純利益率)が主になります。これらの経営指標は、企業の成長性、収益性、効率性を分析するための基本的な指標であります。当社グループでは、これらの指標を継続的に改善させることにより、中長期的な株主価値の向上を図ってまいります。
本中期経営計画では、令和2年3月期に売上高1,265億円、経常利益89億円、ROE9.0%の達成を目指しております。
今期まで6期連続の増収増益になっておりますが、この現状に油断することなく、今後の長期的な成長を可能とすべく経営基盤を強化してまいります。
セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
増減金額 (百万円) |
前年同期比(%) |
||
|
売 上 (百万円) |
構成比(%) |
売 上 (百万円) |
構成比(%) |
|||
|
物流事業 |
93,392 |
84.4 |
99,417 |
85.0 |
6,025 |
6.5 |
|
構内作業及び 機械荷役事業 |
14,315 |
12.9 |
14,796 |
12.6 |
481 |
3.4 |
|
その他 |
2,977 |
2.7 |
2,752 |
2.4 |
△224 |
△7.5 |
|
合 計 |
110,685 |
100.0 |
116,967 |
100.0 |
6,281 |
5.7 |
<物流事業>
物流事業は、貨物自動車運送事業については、関東地区ではステンレス原料や化成品、精密機械輸送の取扱い減少がありましたが、住宅資材や建設機械の取扱いの増加がありました。中部地区では、冷却設備の輸送取扱い増加があり、関西地区でも、日用雑貨や住宅資材の取扱い増加がありました。さらに、モーター関連製品の取扱い増加があり、貨物自動車運送事業全体では増収となりました。
港湾運送事業については、関東地区では非鉄金属の輸入の取扱い減少がありましたが、石炭の輸入や輸出向け車両の取扱い増加があり、港湾運送事業全体では増収となりました。
倉庫業については、関東地区では住宅用資材や木質ペレット、幼児用教材の取扱い増加がありました。中部地区では、化成品の取扱い増加があり、関西地区では、日用雑貨や車両部品の取扱い増加があり、倉庫業全体では大幅な増収となりました。
鉄道利用運送事業については、西日本豪雨災害による山陽本線の一時不通により、九州向けのJR貨物の取扱いが減少となり、減収となりました。
その他の物流附帯事業については、外航船収入では、中東向けプラント案件や東南アジア向け設備輸送、欧州からプラント設備輸送の取扱い減少があり、内航船収入では、非鉄金属の取扱い減少があり、減収となりました。荷捌収入では、精密機器や車両部品の取扱い減少がありましたが、医療用フィルムや住宅資材の取扱い増加があり、増収となりました。航空収入では、機械部品の取扱い減少があり、減収となり、その他の物流附帯事業では若干の増収となりました。
<構内作業及び機械荷役事業>
構内作業及び機械荷役事業は、構内作業については、非鉄金属や石炭の取扱い減少がありましたが、工業用ガスや工作機械の取扱い増加があり、増収となりました。
機械荷役事業については、クレーン作業の取扱い増加があり、増収となりました。
<その他事業>
その他事業は、工事収入については、国内の移設案件の受注が減少し、減収となりました。
地代収入については契約終了に伴う減床により、減収となりました。
該当事項はありません。
該当事項はありません。