文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社は、「物流の分野に於て、お客様第一主義をモットーに、高品質なサービスの提供をします」を経営理念の第一に掲げ、お客様にとって最良のロジスティクス・パートナーとなるべく、“モノや情報の流れ”を一体としてシステムと捉えて、物流最適化の提案を行っております。サービス品質の向上と経営基盤の安定的な拡大により、常に株主を初めとするステークホルダーの期待に応え、広く社会に貢献できる企業を目指すことを基本方針としております。
また、社是「熱と努力」をかかげ、仕事への熱い思い入れと仕事をやりとげる普段の努力がいかに大切であるかという創業者中村全宏の精神を引き継ぎ、当社グループ全社員、一丸となって業務に取り組んでおります。
(2)経営戦略等
当社は、2019年3月に2019年度から2021年度を対象とする第7次中期経営計画”ロジスティクス・パートナーとしての使命を果たすために“を策定しております。
中期経営計画の定性目標としましては、以下の2項目を掲げております。
1.事業競争力の強化
(1)3PL事業の強化
(2)グローバル物流事業の拡大
(3)設備移設の強化
(4)基盤事業の強化
2.企業基盤の強化
(1)人材の確保と育成
(2)組織の見直し
(3)品質の生産性と向上
(4)M&Aの活用
(5)CSRの推進
また、定量目標として、2019年度では、連結ベースで売上高1,265億円、経常利益89億円、ROE9.0%とし、第7次中期経営計画の最終年度である2021年度で、連結ベースで売上高1,410億円、経常利益100億円、ROE7.3%を掲げておりましたが、米中貿易摩擦の長期化や新型コロナウイルスの感染拡大による世界経済の混迷を受け、2020年5月14日に目標値の変更をいたしました。変更後の最終年度となる2021年度目標値は、連結ベースで売上高1,350億円、経常利益105億円、ROE7.5%を掲げています。
2019年度の実績は、連結ベースで、売上高1,228億円、経常利益94億円、ROE9.1%となりました。売上目標は未達となったものの、住宅資材や日用雑貨などの取扱い増加や、2019年6月に持分法適用関連会社であった国際埠頭株式会社の株式を追加取得し、連結子会社化して当社グループに迎え入れたことなどにより、過去最高の売上・利益を達成しました。
具体的な重点施策としては、まず、3PL事業の強化については、住宅資材関連の取扱いをはじめとして、既存荷主の3PL業務が拡大しました。また、新規3PL案件として、農業化学品の取扱業務を開始しており、売上の拡大に寄与しております。化学・建材業界等の既存顧客業界を主要ターゲットとして営業展開を行ってまいりました。
グローバル物流事業の強化では、東南アジアをはじめとする物流需要の拡大が見込まれる地域において、物流拠点を拡充することで売上の拡大を目指しています。昨年9月には、マレーシアの海外子会社において、倉庫を借り受け、業務を開始している他、ベトナムにおいても2020年度に自営倉庫の運営開始のため準備を進めてまいりました。
基盤事業の強化については、当社独自の物流網を整備し、中ロット貨物を対象とした東名大(東京-名古屋-大阪)幹線/二次配送網によるサービスを開始し、物流ネットワークの強化を図りました。
第7次中期経営計画2年目の取組みについては、2020年度の定量目標として、連結ベースで売上高1,270億円、経常利益100億円、ROE7.4%を掲げています。
事業競争力の強化の中で、3PL事業の強化については、これまで築いた輸配送網や安全品質に関するノウハウの活用に加え、昨年スタートした東名大幹線/二次配送網によるサービスの安定的な運営により、化学・建材業界等の既存顧客業界を中心的なターゲットとして事業拡大を図ります。危険物保管のニーズに対応するため、危険物倉庫の新設を図るとともに、アセット型3PL事業者として、国内拠点網の更なる整備のため、一般倉庫の拡充を進めてまいります。
グローバル物流事業の拡大については、新規業務のマレーシア、ベトナムでの自営倉庫を早期に安定的な運営を目指すとともに、物流需要の拡大が見込まれる地域への更なる投資を進めてまいります。また、国内の港湾倉庫と内陸倉庫の特徴を活かし、輸出入貨物の新規獲得により、フォワーディング事業の売上拡大に取組んでまいります。
第7次中期経営計画の投資計画は3年間で、設備投資で250億円、M&Aで100億円を予定しております。
設備投資では、計画2年目の2021年2月に東北地区に岩沼物流センターが竣工予定の他、2020年9月に当社子会社である丸全電産ロジステック株式会社において、桐生倉庫が竣工予定となっています。今後は、旺盛な危険物保管の需要に応えるために、危険物倉庫の拡充にも注力してまいります。また、人手不足を補うためのITや物流機器の導入も積極的に進めております。
M&Aについては、荷主企業の業務を熟知し、その商権を持つ企業等をターゲットとするとともに、設備移設の強化、ノウハウ、人材不足の補強、実輸送力強化のために、資本・業務提携も考慮し進めてまいります。海外におけるM&Aも検討対象とし、東南アジアを中心とする海外に拠点を整備するためのM&Aを検討しています。海外企業の買収は、国内に比べリスクも高いので、慎重な対応が必要と考えています。
(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標
2019年度を初年度とする3か年にわたる第7次中期経営計画を策定し、数値目標を達成すべく取組んでおります。経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標については、売上高、経常利益、ROE(株主資本純利益率)が主になります。これらの経営指標は、企業の成長性、収益性、効率性を分析するための基本的な指標であります。当社グループでは、これらの指標を継続的に改善させることにより、中長期的な株主価値の向上を図ってまいります。本中期経営計画では、2020年度に売上高1,270億円、経常利益100億円、ROE7.4%達成を目指しております。
今期まで7期連続の増収増益になっておりますが、この現状に油断することなく、今後の長期的な成長を可能とすべく経営基盤を強化してまいります。
(4)経営環境
今後の我が国経済は、新型コロナウイルスの終息時期や被害の大きさなどについては、全く予測できない状況のなか、世界各地への感染拡大により、グローバルサプライチェーンにも悪影響を及ぼしており、人やモノの流れの停滞による企業活動への影響も懸念されます。このような状況による消費者心理の冷え込みにより、消費関連貨物が減少し、自動車、鉄鋼等の生産関連貨物も低調に推移することから、貨物の総輸送量は減少することが予想されます。一方、海外に目を向けると、新型コロナウイルスの終息後、海外の設備投資需要の持ち直しによる建設機械・産業機械等の回復や、半導体関連貨物の輸出増加が見込まれるものの、輸入については、個人消費の低迷を受けて消費財の荷動きが低調となるほか、自動車関連においては、中国など海外からの部品・部材類の調達が減少する見通しとなっています。また、労働環境や労働市場の構造的な変化により、システム化、機械化による効率化と生産性向上等が求められています。このような状況下、当社グループの新型コロナウイルスにおける影響は、一部、工場の稼働停止や生産減少により、工場移転や機械移設、工作機械の取扱いが減少し、住宅資材、住宅機器等の取扱いも若干の減少が見られる一方で、マスク、消毒液などの日用雑貨、薬品の取扱い増、製粉類などの食品の取扱い増もあり、僅少となっております。
(5)事実上および財務上の対処すべき課題
当社グループは、第7次中期経営計画の2年目を迎えました。本計画2年目においては、アセット型3PL事業者として、顧客ニーズに応える機能を持つ拠点整備や、拠点間を繋ぐネットワークを強化するとともに、人材の確保と育成、品質と生産性の向上等、各施策を実行し、当社グループ全役員・社員が一丸となり、目標売上・利益の達成に努めて参ります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中における将来に関する事項は当連結会計年度末現在において当社が判断したものであります。
(1)価格競争
当社グループが事業を展開している物流業界における価格競争は、生産拠点の海外への移転などによる国内貨物輸送量の減少や、荷主企業による物流業務の集約に伴う競争の激化の影響により収受料金の低下が続き、たいへん厳しいものとなっております。
当社グループでは、物流の一括元請業務である3PL(サードパーティ・ロジスティクス)事業に対応した情報システムを構築し、高品質で高付加価値の物流サービスを提供することにより、物流業界での勝ち組をめざしておりますが、将来においても有利に競争できるという保証はありません。将来的に価格面とサービス面で同業他社と競争できなくなった場合に予想される顧客離れは、当社グループの業績と財政状況に影響を及ぼす可能性があります。
(2)原油価格の高騰
当社グループが行っている事業の内、トラック運送に係る事業は主要事業のひとつでありますが、トラックの燃料である軽油やタイヤの原材料であるナフサは、原油価格が高騰するとそれぞれの価格に転嫁される可能性が非常に高いものであります。軽油やタイヤの価格が高騰すると当社グループのコストも増大するため、トラック運賃への転嫁が進展しない場合、原油価格の高騰は、当社グループの業績と財政状況に影響を及ぼす可能性があります。
(3)事故による影響
当社グループは、安全衛生活動や品質管理活動等を通じ、「安全に対する“見える化”運動の推進」を行い、貨物事故、車両事故、労災事故、金融、書類等に関する事故の撲滅をめざしておりますが、これらの活動により、あらゆる事故がなくなり、また、将来にわたり事故が発生しなくなるという保証はありません。これらの予想される事故に対しては、各種の保険に加入しておりますが、全ての事故について最終的に負担する賠償額を全額カバーできるという保証はありません。多額な損害賠償を伴う事故は、保険の適用範囲でも保険料のアップによりコストが増加し、また、保険の適用範囲を越えた賠償額については特別損失が発生します。さらに顧客の信頼を失墜し、それにより売上が低下することも予想されます。これらの事故の発生は、当社グループの業績と財政状況に影響を及ぼす可能性があります。
(4)情報システム関連
当社グループで主に利用する基幹システム(全社ネットワーク網、物流基幹システム、グループウェア)の災害対策やセキュリティ対策、ノンストップサービスなどは、適切な設備と機能を有するアウトソーシングセンターで運営されております。しかしながら、予想外の災害、あるいはコンピュータウイルスの感染や外部からの不正な侵入などによるデータの喪失・改ざん・漏洩が生じた場合は、その影響度により、システムやサービスの一部を停止いたします。それにより顧客から信頼性を問われる事態となった場合、当社グループの業績と財政状況に影響を及ぼす可能性があります。
(5)法的規制
当社グループは、定款の目的に定める事業を遂行するうえでさまざまな法的規制を受けております。当社グループは、取締役社長が議長を務めるCSR推進会議が管轄するコンプライアンス委員会を設置し、コンプライアンス経営を重要政策の一つとして取組んでおりますが、法的規制により営業活動等の一部に制限が加えられた場合、または、法令違反が発生した場合、処罰等により、当社グループの業績と財政状況に影響を及ぼす可能性があります。
(6)固定資産の価値
当社グループが保有している固定資産について、時価の下落・収益性の低下等に伴い資産価値が低下した場合、当社グループの業績と財政状況に影響を及ぼす可能性があります。
(7)海外展開
当社グループは、東南アジアを中心に、米国、ヨーロッパにも拠点を有し、グローバル物流事業の拡大を進めています。各地域においては、政治変動、テロ・暴動による治安の悪化、予期しがたい規制の変更、新型感染症などの疾病、為替レートの急激な変動など、様々なリスクがあり、これらのリスクが顕在化した場合には、当社グループの業績および財政状況に影響を及ぼす可能性があります。
(8)特定業界・特定取引先への依存
当社グループでは、化学品関連業界のメーカーに係る事業が売上げに大きいウェイトを占めております。したがって、これらの業界の動向とともに、荷主の合理化要請等が、当社グループの業績および財政状況に影響を及ぼす可能性があります。
(9)退職給付債務の変動による影響
当社グループは、退職給付制度として、確定給付型年金制度および一時金制度等を設けております。
したがって、退職給付債務の割引率および年金資産の運用実績等が変動した場合、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(10)その他の主な変動要因
上記の他、当社グループでは、地震、台風、津波、または火山活動等の自然災害や、火災、紛争等の人的災害により設備の損害や給水、電力供給の制限等の不測の事態が発生する場合、また、新型インフルエンザ、新型コロナウイルス(Covid-19)等の感染症の流行、株式市場や債券市場の大幅な変動等により、当社グループの業績と財政状況に影響を及ぼす可能性があります。
2019年末に中国で発生し、世界中に感染拡大した新型コロナウイルスに関しては、2020年1月に感染症危機管理委員会を設置し、当社BCP(事業継続計画)感染症編を改訂し、対策を実施してまいりました。
その内容としましては、手洗いやマスクの着用、定期的な換気や消毒といった一般的な衛生管理のほか、「3密」を避けるための時差通勤やテレワークの実施、会議・出張の制限といった取組みを行ってまいりました。なお、各事業所単位においても、それぞれにBCPを策定し、感染者が発生した場合に備えております。
今後も、アフターコロナ、ウィズコロナに対応すべく、政府の掲げる「新しい生活様式」およびトラック協会等の作成する「ガイドライン」をふまえた対応を実施し、リスク低減に向けた取り組みを推進いたします。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における我が国経済は、前半は企業収益や雇用・所得環境の改善を背景に緩やかな回復基調で推移しましたが、後半になり、消費税増税や新型コロナウイルス感染拡大の影響により景気後退への局面に変化し、世界経済においても、長期化する米中貿易摩擦問題やアジア新興国経済の減速に加えて、世界的な新型コロナウイルス感染拡大に伴う世界的混迷状態により、景気減速が鮮明となりました。
一方、物流業界におきましては、国内貨物の輸送量は、前半、消費税増税前の駆け込み需要の発生もあり、消費関連貨物、生産関連貨物、建設関連貨物ともに増加しましたが、後半に入ると米中貿易摩擦問題や新型コロナウイルス感染拡大の影響も加わり、総輸送量では前年度よりもマイナス幅が拡大しました。また国際貨物の輸送量は、世界景気が全般的に勢いを欠くなか、船積み貨物、航空貨物ともに、輸出においては、半導体関連の需要拡大により回復の兆しが見えてきたものの、一般機械、機械部品においては海外の設備投資の回復が鈍く減少となり、輸入においても消費税増税後の個人消費の減速を受け、消費財、生産財ともに減少し、輸出入とも全体的に取扱量が減少しました。さらに、継続しているドライバー不足や同業者間の価格競争などの問題のほか、トラックの燃料価格も、海外情勢の影響により価格が安定しない状況が続きました。
このような状況のもと、当社グループは、2019年度を初年度とする3か年にわたる第7次中期経営計画を策定し、昨年4月から実施しております。本計画においては、社会基盤の一翼を担う企業グループとして、創業以来の成長の基盤となっている「品質」を維持しつつ、安定的な物流サービスを提供するとともに、顧客の課題を発見し解決する提案力を強化することで、顧客にとっての「ロジスティクス・パートナー」としての使命を果たしたいと考えています。そのために本計画では、「1. 事業競争力の強化、2. 企業基盤の強化」を重点施策として掲げ、物流ネットワークの強化や人材の確保と育成、品質と生産性の向上、M&Aの活用等に取組むこととし、目標売上・利益の達成に努めてまいりました。特に2019年6月に持分法適用関連会社であった国際埠頭株式会社の株式を追加取得し、連結子会社化して当社グループの一員に迎え入れたことで、企業基盤の強化を一層図ることができました。
当社グループの新型コロナウイルスにおける影響は、一部、工場の稼働停止や生産減少により、工場移転や機械移設、工作機械の取扱いが減少し、住宅資材、住宅機器等の取扱いも若干の減少が見られる一方で、マスク、消毒液などの日用雑貨、薬品の取扱い増、製粉類などの食品の取扱い増もあり、僅少となっております。
(経営成績)
当連結会計年度の売上高は122,801百万円と前年同期比5.0%の増収、営業利益は8,877百万円と前年同期比18.3%の増益、経常利益は9,477百万円と前年同期比14.0%の増益、親会社株主に帰属する当期純利益は8,030百万円と前年同期比35.3%の増益となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
<物流事業>
物流事業の売上高は前年同期比5.7%増収の105,126百万円、セグメント利益(営業利益)は前年同期比21.9%増益の7,279百万円となりました。
<構内作業及び機械荷役事業>
構内作業及び機械荷役事業の売上高は前年同期比1.0%減収の14,649百万円、セグメント利益(営業利益)は前年同期比3.2%減益の992百万円となりました。
<その他>
その他事業の売上高は前年同期比9.9%増収の3,025百万円、セグメント利益(営業利益)は前年同期比19.6%増益の606百万円となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末より2,079百万円増加し25,975百万円となりました。
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況と要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、10,636百万円(前年同期比1,930百万円増)となりました。
これは、税金等調整前当期純利益11,043百万円および減価償却費4,220百万円の計上額、段階取得に係る差益2,108百万円、そして法人税等の支払額2,951百万円を反映したものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、13,184百万円(前年同期比9,503百万円増)となりました。
これは、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出6,489百万円、有形固定資産の取得による支出5,861百万円を反映したものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は、4,622百万円(前年同期比6,436百万円増)となりました。
これは、長期借入れによる収入5,698百万円および短期借入金の純増額1,610百万円、配当金の支払額1,391百万円を反映したものです。
③生産、受注及び販売の実績
生産、受注及び販売の実績については、後述する「(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容」における各セグメント業績に関連付けて示しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。
この連結財務諸表の作成にあたって、経営者は決算日における資産・負債の報告数値および報告期間における財政状態および経営成績について影響を与える見積りを行わなければなりません。経営者は、例えば、債権の貸倒れ、投資、法人税等、財務活動、退職金、偶発事象や訴訟等に関する見通しや判断に対して、継続して評価を行っています。経営者は、過去の実績や状況に応じ合理的だと考えられるさまざまな要因に基づき、見積りおよび判断を行い、その結果は、資産・負債の簿価、収益・費用の報告数字についての判断の根拠となります。実際の結果は、見積り特有の不確実性があること、また新型コロナウイルスの影響があるため、見積りと異なる場合があります。
なお、連結財務諸表の作成のための重要な会計基準等は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載されているとおりであります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績等は、以下のとおりであります。
(経営成績の分析)
(売上高)
当連結会計年度における売上高は、前年同期と比較して5,834百万円増加し、122,801百万円(前年同期比5.0%増収)となりました。これは主に、港湾運送事業を主体とする会社の連結子会社化によるものと、住宅資材や日用雑貨、化成品などを中心に幅広く貨物の取扱いが増加したことによるものです。
(営業利益)
当連結会計年度における営業原価は増収率5.0%に対して3.4%と1.6ポイント低くなりました。
以上の結果、当連結会計年度の営業利益は前年同期と比較して1,375百万円増加し、8,877百万円(同18.3%増益)となりました。
(経常利益)
当連結会計年度における営業外収益は、持分法投資利益の減少もあり、前年同期と比較して111百万円減少し、893百万円となりました。
営業外費用は、前年同期と比較して102百万円増加し、294百万円となりました。
以上の結果、当連結会計年度の経常利益は前年同期と比較して1,161百万円増加し、9,477百万円(同14.0%増益)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度における特別利益は段階取得に係る差益があり、前年同期と比較して2,382百万円増加し、2,486百万円となりました。特別損失は災害損失が増加し、前年同期と比較して689百万円増加し、920百万円となりました。
以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は前年同期と比較して2,092百万円増加し、8,030百万円(同35.3%増益)となりました。
(財政状態の分析)
(総資産)
当期末の総資産は、144,176百万円と前期末と比べ14,008百万円増加しました。その主な要因は、固定資産における土地が8,450百万円、建物及び構築物が3,362百万円、機械及び装置が1,430百万円増加したことによるものです。
(負債)
当期末の負債は、51,679百万円と前期末と比べ7,899百万円増加しました。その主な要因は、流動負債における短期借入金が4,143百万円、固定負債における長期借入金が2,323百万円、繰延税金負債が767百万円増加したことによるものです。
(純資産)
当期末の純資産は、92,497百万円と前期末と比べ6,109百万円増加しました。その主な要因は、その他有価証券評価差額金が2,068百万円減少しましたが、利益剰余金が6,639百万円、非支配株主持分が1,615百万円増加したことによるものです。なお、自己資本比率は、前期末と比べ3.3ポイント減少し、63.0%となりました。
(キャッシュ・フローの分析)
キャッシュ・フローの分析については、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因としては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載したとおりであります。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、次のとおりです。
(資本の財源)
当社グループは、運転資金および設備投資資金につきましては、自己資金または借入により資金調達することとしております。このうち、借入による資金調達に関しましては、運転資金については短期借入金で、設備投資などの長期資金については、社債および長期借入金での調達を基本としております。また、運転資金の効率的な調達を行うため、複数の金融機関との間で当座貸越契約を締結しております。
なお、重要な設備投資の計画につきましては、「第3 設備の状況 3 設備の新設、除却等の計画(1)重要な設備の新設」に記載のとおりです。
(資金の流動性)
当社グループの当連結会計年度末の現金及び現金同等物は25,975百万円となっており、当社グループの事業活動をしていく上で充分な流動性を確保していると考えています。
経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等については、売上高、経常利益、ROE(株主資本純利益率)が主になります。これらの経営指標は、企業の成長性、収益性、効率性を分析するための基本的な指標であります。当社グループでは、これらの指標を継続的に改善させることにより、中長期的な株主価値の向上を図ってまいります。
本中期経営計画では、2020年度に売上高1,270億円、経常利益100億円、ROE7.4%の達成を目指しております。
今期まで7期連続の増収増益になっておりますが、この現状に油断することなく、今後の長期的な成長を可能とすべく経営基盤を強化してまいります。
セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
増減金額 (百万円) |
前年同期比(%) |
||
|
売 上 (百万円) |
構成比(%) |
売 上 (百万円) |
構成比(%) |
|||
|
物流事業 |
99,417 |
85.0 |
105,126 |
85.6 |
5,708 |
5.7 |
|
構内作業及び 機械荷役事業 |
14,796 |
12.6 |
14,649 |
11.9 |
△146 |
△1.0 |
|
その他 |
2,752 |
2.4 |
3,025 |
2.5 |
273 |
9.9 |
|
合 計 |
116,967 |
100.0 |
122,801 |
100.0 |
5,834 |
5.0 |
<物流事業>
物流事業は、貨物自動車運送事業については、関東地区では、精密機器やアルミ製品の取扱い減少がありましたが、住宅資材や日用雑貨等の取扱い増加がありました。中部地区では、ステンレス製品の取扱い減少がありました。関西地区では、化成品やシステム機器の取扱い増加があり、また中国地区及び九州地区においては、農業化学品の3PL業務の新規受注による取扱いの増加があり、貨物自動車事業全体では、増収となりました。
港湾運送事業については、関東地区では、精密機器や建設機械の輸出の取扱い減少がありました。中部地区ではステンレス製品の取扱い減少がありましたが、港湾運送事業を主体とする会社の連結子会社化により、港湾運送事業全体では、増収となりました。
倉庫業については、関東地区では、日用雑貨や住宅資材や家電製品等の取扱い増加がありました。関西地区では、オフィス家具の取扱い増加があり、倉庫業全体では、増収となりました。
鉄道利用運送事業については、住宅資材の取扱い増加があり、増収となりました。
その他の物流附帯事業については、外航船収入では、国内向け大型荷役設備や中東向けプラント案件の取扱い増加があり、増収となりました。荷捌収入では、住宅資材の取扱い増加があり、増収となりました。物流附帯事業全体では、増収となりました。
<構内作業及び機械荷役事業>
構内作業は、化成品の取扱い増加がありましたが、工作機械や光ファイバー、アルミ製品の取扱い減少があり、減収となりました。構内作業及び機械荷役事業全体では、減収となりました。
<その他事業>
その他事業は、工事収入は、国内の設備移設案件や設備据付案件の取扱い増加があり、増収となりました。その他事業全体では、増収となりました。
該当事項はありません。
該当事項はありません。