第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中における将来に関する事項は、当事業年度末現在において、当社が判断したものであります。

(1) 会社の経営の基本方針

当社は中規模の物流会社として、自社の特徴を生かしながら顧客ニーズに対応したサービスを提供し、かつ、社員が安全で生き生きと働ける会社となることを目標とし、経営方針としております。当社はこの方針のもと、今後も配送方法や保管方法に係る顧客ニーズの変化に柔軟に対応しながら長期的安定的に良質な物流サービスを供給できる企業を目指し、企業価値の向上に努めてまいります。

 

(2) 目標とする経営指標

当社は、長期安定的な事業継続と成長、利益の確保を目標としており、全社と各事業の営業収益及び営業利益を重要な経営指標としております。

 

(3) 中長期的な会社の経営戦略

当社はより良い物流サービスを提供し、地域経済に貢献するとともにステークホルダーにとって存在価値のある企業を目指しております。
 顧客の荷物ごとに適切な温度管理を行うため、昨年10月10日に東郷町に3温度帯対応の東郷コールドセンターを竣工しました。土地代を含め約30億円の投資です。汎用型倉庫管理システムで全体を管理し、常温倉庫エリアには自動倉庫、冷蔵倉庫エリアには移動ラック、商品の店別仕分けにはデジタルアソートシステムなど、最新の物流システム、機器を導入しております。倉庫業務においてさらに効率化した運営を目指すとともに、空きスペースを活用するために新規顧客の開発に取り組んでまいります。
 我が国の運輸業界においては、労働力不足、特に乗務員の人員不足と高齢化が深刻化しております。わが社も乗務員の高齢化が進んでおります。当社は以前より長時間労働にならないように時間管理を徹底しておりますが、一方では労働時間が減少し人員不足となっております。昨年4月1日から労働時間のさらなる短縮と、新たに決まった有給休暇の取得義務など、政府の働き方改革に対応する課題は多くあります。人員を確保するための対応策として、募集媒体を変更、高卒者の採用、中型・大型免許を取得するための費用を会社が負担する制度や週休3日制の雇用形態、給与形態を採用しました。また、定年延長も検討しております。さらには、お客様に適切な料金に改定していただくとともに、配送曜日、時間帯の変更、待機時間の短縮などの組み合わせを当社とお客様と配送先で協力して考え、業務の効率化を図り、全体で品質を高めていく努力を継続していきます。
 

(4) 会社の対処すべき課題

現在、新型コロナウィルスが発生し、見通しが不透明な状況です。感染防止、感染拡大防止対策として、手洗い、うがい、咳エチケット(マスク着用の徹底)、ドアノブや事務所に入る時に手にアルコール消毒をし、3密(密閉、密集、密接)を避けるように事務所内の換気や空間をあけた席の配置、時差出勤、交代制自宅勤務、公共交通機関を避けた自動車移動など今できることを最大限実施しております。また、毎朝検温の実施と報告をし、異常があった場合は上司から帰宅又は出勤停止を命じています。社員だけではなく、お客様の命を守るように最大限の努力をしてまいります。

 

2 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。

(1) 公的規制について

当社は、総合サービス物流企業として、貨物自動車運送事業、倉庫業等に関する各種法令の規制の適用を受けています。利益の確保と社会的責任の遂行によって、はじめて企業の発展が可能になるとの基本的スタンスで遵法経営を推進していますが、近年のトラック排ガス対策など環境関連規制の適用が強化されており、これらの事象が一層強化されれば、当社の業績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。

 

(2) 取引関係の大幅な変動について

当社は、企業物流の一括受託を主たる事業としており、顧客から物流業務を受託する際に、物流センター、荷役設備機器及び情報システム等について先行的に設備投資を実施することがあります。投資に際しては、綿密な事業収支計画を策定し、様々なリスクを予想し慎重に投資判断を行っておりますが、顧客の業績の急変や顧客との取引停止等により、投資資金の回収に支障が生じる可能性があります。従って、これらの事象は当社の将来の成長と収益性を低下させ、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3) 燃料価格の変動について

当社は、トラック輸送事業を主体とすることから、物流事業遂行にあたり燃料(軽油)の使用が不可欠になっています。安定的かつ適正価格で供給を受けていますが、世界の原油情勢の変動により燃料費が大幅に高騰し、輸配送コストが上昇する可能性があります。

 

(4) 物流料金について

当社の主要な取扱品は、一般の食品や日用品を基盤としております。この業界は厳しい競争に直面しており、商品の販売価格の低下傾向に伴い、物流コストも低く抑える動きが強くなっております。当社は、コスト削減に向けた運営体制の改革により、安定した利益率の確保に努めていますが、価格競争の更なる激化や長期化により、収益面を圧迫する可能性があります。従って、これらの事象は当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5) 新型コロナウイルス感染症の影響について

新型コロナウイルス感染症の影響により、見通しが不透明な状況です。新型コロナウイルスの影響が長期化した場合は、受注の減少、勤務体制の変更等により当社の業績及び財政状態に大きな影響を及ぼす可能性があります。

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

なお、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を当事業年度の期首から適用しており、財政状態の状況については、当該会計基準等を遡って適用した後の数値で前事業年度との比較・分析を行っております。

 

① 財政状態及び経営成績の状況

当事業年度における我が国経済は、企業収益や雇用環境の改善などを背景に緩やかな回復基調で推移いたしました。しかしながら、世界経済における貿易摩擦のリスクや金融市場の変動が日本経済に及ぼす影響に加え、大規模自然災害が相次いだ影響などにより、先行き不透明な状況で推移いたしました。また、新型コロナウイルス感染症による社会活動の停滞などがあり、依然として先行き不透明な状況が続いております。

我が国の運輸業界を取り巻く環境は、運賃単価の引き上げなどによる収益改善の動きはみられるものの、労働力不足、特に乗務職員の人員不足はますます深刻化し、依然として厳しい経営環境が続いております。このような経営環境の中、当社は新しい雇用形態を採用するなど人員を確保するための対応を行い、さらには適切な料金改定、お客様と配送先の協力のもと業務の効率化を進めてまいりました。

この結果、当事業年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。

 

a.財政状態

当事業年度末の資産合計は、前事業年度末に比べて8億72百万円増加し、103億26百万円となりました。

当事業年度末の負債合計は、前事業年度末に比べて9億44百万円増加し、43億18百万円となりました。

当事業年度の純資産合計は、前事業年度末と比べて71百万円減少し、60億8百万円となりました。

 

b.経営成績

当事業年度の営業収益は84億66百万円(前年同期比1.0%増)、営業利益は1億6百万円(前年同期比45.1%減)、経常利益は1億23百万円(前年同期比45.7%減)、当期純利益は62百万円(前年同期比59.4%減)となりました。

 

② キャッシュ・フローの状況

当事業年度末における現金及び現金同等物は、前事業年度末と比べて71百万円増加し、17億4百万円となりました。

当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は2億74百万(前年同期比6.1%減)となりました。これは主に、税引前当期純利益が1億10百万円、減価償却費が1億96百万円あったものの、法人税等の支払額が1億11百万円あったこと等を反映したものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は16億45百万円(前年同期比116.5%増)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出が16億60百万円あったこと等を反映したものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果得られた資金は14億42百万円(前年同期比151.7%増)となりました。これは主に、長期借入れによる収入が21億円あったものの、短期借入金の減少が4億円、長期借入金の返済による支出が1億64百万円あったこと等を反映したものであります。

 

③ 生産、受注及び販売の実績

当社の営んでおります事業は、貨物運送事業、倉庫事業、その他事業であり、役務の提供を主体とする事業の性格上、生産及び受注の状況を事業部門別に示すことはしておりません。

また、販売の状況として事業別の営業実績を示せば次のとおりであります。

 

営業実績

事業別の営業収益は次のとおりであります。

区分

前事業年度

(自 2018年3月21日

至 2019年3月20日)

当事業年度

(自 2019年3月21日

至 2020年3月20日)

営業収益(千円)

営業収益(千円)

貨物運送事業

6,237,142

6,203,607

倉庫事業

1,993,041

2,102,498

その他事業

156,683

160,646

合計

8,386,866

8,466,752

 

          (注) 1 上記の金額には消費税等は含まれておりません。

     2 傭車による収入は前事業年度3,237,958千円、当事業年度3,220,833千円であります。

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。

 

① 重要な会計方針及び見積り

当社の財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成に当たり、見積りが必要な事項につきましては、合理的な基準に基づき会計上の見積りを行っておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。なお、会計上の見積りの仮定について新型コロナウイルス感染症による影響は、「5経理の状況 2財務諸表等 (1)財務諸表 追加情報」に記載しております。

当社が採用している重要な会計方針は、「5経理の状況 2財務諸表等 (1)財務諸表 重要な会計方針」に記載しております。

 

② 当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.財政状態の分析
(流動資産)

当事業年度末における流動資産の残高は、前事業年度末と比べて1億10百万円増加し34億22百万円となりました。これは現金及び預金が71百万円、営業未収入金が95百万円増加したことが主な要因であります。

(固定資産)

当事業年度末における固定資産の残高は、前事業年度末と比べて7億62百万円増加し69億4百万円となりました。これは有形固定資産が7億74百万円増加したことが主な要因であります。

(流動負債)

当事業年度末における流動負債の残高は、前事業年度末と比べて8億85百万円減少し14億1百万円となりました。これは、未払費用が1億11百万円、未払消費税等が1億9百万円増加したものの、短期借入金が4億円、未払金が7億36百万円減少したことが主な要因であります。

(固定負債)

当事業年度末における固定負債の残高は、前事業年度末と比べて18億30百万円増加し29億16百万円となりました。これは長期借入金が18億50百万円増加したことが主な要因であります。

(純資産)

当事業年度末における純資産の残高は、前事業年度末と比べて71百万円減少し60億8百万円となりました。これは特別償却準備金が12百万円、その他有価証券評価差額金が41百万円減少したことが主な要因であります。

 

b.経営成績の分析
(営業収益)

東郷コールドセンターの開業により営業収益は、前事業年度と比べて79百万円増加し、84億66百万円(前年同期比1.0%増)となりました。

(営業利益)

東郷コールドセンターの開業に伴う初期費用、減価償却費負担、人件費負担が増加した結果、営業利益は前事業年度と比べて87百万円減少し、1億6百万円(前年同期比45.1%減)となりました。

(経常利益)

営業外収益は主に補助金が減少したことにより、前事業年度と比べて11百万円減少し、26百万円(前年同期比30.4%減)となりました。また、営業外費用は主に支払利息が増加したことにより、前事業年度と比べて5百万円増加し、8百万円(前年同期比172.8%増)となりました。

この結果、経常利益は前事業年度と比べて1億4百万円減少し、1億23百万円(前年同期比45.7%減)となりました。

 (当期純利益)

特別利益は固定資産売却益が減少したものの投資有価証券売却益が増加したことにより、前事業年度と比べて1百万円増加し、25百万円(前年同期比4.7%増)となりました。特別損失は主に損害賠償金の増加により、前事業年度と比べて30百万円増加し、39百万円(前年同期比361.4%増)となりました。法人税等(法人税、住民税及び事業税並びに法人税等調整額)は前事業年度と比べて42百万円減少し、47百万円(前年同期比47.3%減)となりました。

この結果、当期純利益は前事業年度と比べて91百万円減少し、62百万円(前年同期比59.4%減)となりました。

 

 

c.キャッシュ・フローの状況の分析

キャッシュ・フローの分析については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。

 

 ③ 資本の財源及び資金の流動性

当社の資本の財源及び資金の流動性については、自己資金及び金融機関の借入を基本としており、十分な手元流動性を確保しております。

 

4 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

5 【研究開発活動】

該当事項はありません。