(1)業績
当連結会計年度におけるわが国経済は、個人消費はやや足踏みがみられるものの、政府・日銀による経済政策や金融緩和政策の効果等により、企業収益や雇用・所得環境の改善が続くなど、全体としては緩やかな回復基調が続きました。
このような状況の下、当連結会計年度の当社グループ(当社及び連結子会社)の売上高は101,304百万円(前連結会計年度比7.9%減)と2期連続して100,000百万円以上を達成し、営業利益は7,227百万円(同15.7%減)、経常利益は7,279百万円(同13.7%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は過去最高の4,353百万円(同1.0%増)となりました。
セグメントの業績は、次のとおりであります。
①タクシー事業
タクシー業界においては、人材確保・育成など事業活性化に取り組むとともに、改正タクシー特措法等による需給バランスの改善や地域公共交通の再構築など、多様化する利用者ニーズへの対応が期待されており、地方自治体との乗合タクシーの連携も増加しております。
当社グループにおいては、各種クーポン券販売、飲酒運転撲滅とタクシー代行運転、多言語通訳サービス(14カ国語)、銀聯カード決済、電子マネー決済、全国タクシー予約センター、タクシー自動配車アプリ「モタク」、「No.1タクシーチケットネットワーク」(提携会社382社、相互利用台数35,347台)、「ママサポートタクシー」サービス(69地域、登録者数126,497人、利用回数はのべ247,363回、うち陣痛時利用10,381回)、「子どもサポートタクシー」サービス、認知症徘徊高齢者の早期発見に協力する「認知症サポーター養成講座」受講、ALSOKと提携した「高齢者・子ども見守り事業」等を全国の営業所に推進しております。路線バス廃止や交通不便地区での移動困難者の外出を支援する「おでかけ乗合タクシー」(36市町村121路線)、高齢者交通事故防止へ寄与する「65歳以上運転免許証返納者割引」、買い物代行、公共料金の支払い代行、病院等の順番取り、薬の受け取り等「救援事業・便利屋タクシー」では、高齢者を中心とした利用者の利便性向上と他社との差別化を図っております。また、北九州地区では選抜乗務員によるDAIICHIプレミアムタクシーを運行開始し、乗務員募集・採用では、インターネットホームページやCM等も活用して乗務員の若返り及び定着を図っております。(括弧内の数値はいずれも平成29年3月31日現在)
以上の結果、売上高は55,002百万円(前連結会計年度比1.8%増)となり、年度前半の燃料価格の下落継続と営業所の統廃合による合理化など経費削減に取り組んだ結果、セグメント利益は1,951百万円(同12.0%増)となりました。
タクシー認可台数は、当連結会計年度において、松本市の相互タクシー㈱(50台)、新潟市の三和交通㈱(32台)、松山市の㈱第一(20台)、仙台市の南仙台交通㈱(65台)の買収並びに1社(44台)からの事業譲受等による増加を含めて、前連結会計年度末比244台増の8,458台となりました。
②バス事業
バス事業においては、各運輸局等の平成26年4月公示以降、貸切バス運賃については下限上限額の中で、安全輸送・合理的実効性のある人件費・コストに見合った価格設定を、利用者に提示できる環境となり、景気回復と観光客の増加が貸切バス事業者の収益改善に寄与しております。
当社グループの沖縄県内の路線バス部門では、スクールバス6校の受託、国道58号線通過の定時性・速達性を高める「急行バス運行実証実験」などにより利便性の向上を図っており、交通系ICカード「OKICA」利用者も増加しております。一方で、沖縄県内の貸切バス部門においては、バスガイド・乗務員で構成する音楽ユニット「うたばす」「琉まーる」による営業活動も功を奏して、県外からの一般・修学旅行の団体利用が増加しておりますが、国際航空路線の拡充・クルーズ船寄港の増加に伴う外国人観光客の増加に、旅行会社の貸切バス事業の新規参入が相次いでいることもあり、バス事業全体の売上高は8,179百万円(前連結会計年度比2.6%増)、セグメント利益は、年度前半の燃料価格の下落継続と経費削減に取り組んだ結果、1,303百万円(同35.3%増)となりました。バス認可台数は、前連結会計年度末比10台減の733台となっております。
なお、那覇バス㈱・㈱琉球バス交通の2社は、(公社)日本バス協会の貸切バス事業者安全性評価認定委員会において、平成28年9月29日付で沖縄県内では初の三ツ星に認定されました。
③不動産分譲事業
住宅分譲においては、住宅取得に関する税制優遇拡充や各種政策の継続、マイナス金利政策による低金利ローン及び、将来の消費税率の引き上げや価格上昇を意識した購入マインドが市場を下支えしているものの、一方で用地取得コスト、建築コストの高騰に伴う販売価格の上昇により、新築住宅の買い控えや需要減の影響が首都圏のみならず地方においても続いております。
このような状況の下、当社グループのマンション(グランドパレス・アーバンパレス)は、九州エリアでの新規供給を抑制する一方、関西エリアでの供給を増加いたしました。「快適でリーズナブルな住まいの提供」と「新しい生活提案」を目指す姿とし、北九州では「永犬丸の森」(56戸)、「門司港オーシャンヒルズ」(78戸)、福岡では「浄水通り」(36戸)、「ザ・スカイタワー20新飯塚駅」(71戸)、「春日北」(32戸)、「長住」(95戸)、沖縄では「マリンコート西原」(39戸)、大阪では「西宮武庫川」(58戸)、「堺七道」(36戸)、「堺三国ヶ丘」(57戸)、「彩都あさぎ」(101戸)、「上新庄」(68戸)、東京では「八潮」(44戸)の合計13棟(771戸)を新規販売するとともに、販売開始から好評をいただいた「サンティエ大道」(大分市41戸)を含む合計13棟(595戸)の竣工に伴う引渡しと、完成在庫の販売に取組んだ結果、596戸の引渡しによる売上高は17,589百万円(前連結会計年度比36.9%減)となりました。
戸建住宅におきましても、「暮らしを潤す高品質な土地付住宅」をテーマにした第一ホーム㈱の「ユニエクセラン」シリーズを、北九州において「苅田南原」(20区画)、福岡において「花見ヶ浜Ⅱ」(9区画)ほか6団地(20区画)、大阪では「香里ヶ丘」(26区画)を新規販売するとともに、完成在庫の販売に取り組んだ結果、売上高は3,870百万円(前連結会計年度比19.6%減)となりました。
その他109百万円を加えた不動産分譲事業全体の売上高は、21,568百万円(前連結会計年度比38.4%減)となり、セグメント利益は1,031百万円(同57.8%減)となりました。
④不動産賃貸事業
不動産賃貸業界においては、主要都市の人気エリアでは人口増により賃料上昇や空室率の改善が見られるものの、地方都市では中心地を除き厳しい状況は続いており、既存物件は新築・築浅物件に対抗して敷金・礼金サービスやフリーレント、仲介手数料の増額を余儀なくされています。また、契約時の家賃保証会社への加入義務付けが定着、一般化する傾向にあります。
当社グループでは、引き続き飲食ビルの空室における夜間オープンルームに開業時の雰囲気が体感できる最新カラオケ機を設置し、各種紹介キャンペーンにより契約促進に努めました。平成29年2月には福岡県大野城市に「大野城第一ハイツ」(店舗1戸、住居10戸)を新築、また、北九州市では「鍛冶町第一ビル」のリニューアル工事に着手のほか、平成29年7月に開業予定の飲食商業施設「Uomachi Hikari Terrace(魚町ヒカリテラス)」では、知名度の高いテナントと地元の食文化を牽引するテナントを誘致しております。
以上により、管理物件は13道府県で1,942戸となり、売上高は3,780百万円(前連結会計年度比0.4%増)、セグメント利益は2,010百万円(同6.9%増)となりました。
⑤金融事業
当社グループにおける不動産担保融資に特化した金融事業においては、不動産流動性が日銀による大規模な金融緩和継続により引き続き良好であることを背景に、良質資産の積極的な積み上げを行った結果、不動産担保ローンの融資残高は15,748百万円(前連結会計年度末比4,248百万円増)、総融資残高は15,761百万円(同4,240百万円増)となりました。
売上高につきましては、不動産担保ローンの期中平均融資残高の増加及び貸出資産の健全化による実質金利の上昇により利息収入が増加し、期中貸出金額の増加による手数料収入も増加しました。不動産再生部門においては良好な不動産流動性を背景に、福岡市中央区、京都市東山、東京都港区虎ノ門及び東京都港区青山等の開発用地並びに宮崎市のテナントビル、福岡市博多区の投資用マンションを売却するなど積極的に展開したことにより、全体の売上高は9,565百万円(前連結会計年度比50.2%増)、セグメント利益は1,142百万円(同1.6%増)となりました。
⑥その他事業
その他事業においては、自動車の点検・整備、LPGの販売及びパーキング事業等により、売上高は3,208百万円(前連結会計年度比12.7%増)、セグメント損失は137百万円(前連結会計年度は、セグメント利益485百万円)となりました。
(2)キャッシュ・フロー
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、財務活動によるキャッシュ・フローが3,610百万円の収入があったものの、営業活動によるキャッシュ・フローが2,308百万円の支出及び投資活動によるキャッシュ・フローが4,794百万円の支出があったことにより、前連結会計年度末に比べ3,492百万円減少し、10,643百万円となっております。
各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果使用した資金は2,308百万円(前連結会計年度は12,707百万円の獲得)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益7,069百万円に対し、営業債権の増加による資金の減少4,242百万円、たな卸資産の増加による資金の減少2,194百万円、仕入債務の減少による資金の減少2,929百万円があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は4,794百万円(前連結会計年度は2,905百万円の使用)となりました。これは主に、事業用資産の車両、土地・建物の取得を中心とした有形・無形固定資産の取得による支出5,103百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果獲得した資金は3,610百万円(前連結会計年度は7,475百万円の使用)となりました。これは主に、長期借入金の約定弁済並びに繰上償還による支出20,194百万円があったものの、長期借入れによる収入22,438百万円があったことによるものであります。
(1)販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 平成28年4月1日 至 平成29年3月31日) |
前期比(%) |
|
タクシー事業(百万円) |
55,002 |
+1.8 |
|
バス事業(百万円) |
8,179 |
+2.6 |
|
不動産分譲事業(百万円) |
21,568 |
△38.4 |
|
不動産賃貸事業(百万円) |
3,780 |
+0.4 |
|
金融事業(百万円) |
9,565 |
+50.2 |
|
報告セグメント計(百万円) |
98,095 |
△8.5 |
|
その他事業(百万円) |
3,208 |
+12.7 |
|
合計(百万円) |
101,304 |
△7.9 |
(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.セグメント間の取引については相殺消去しております。
(2)タクシー事業
① タクシー事業営業実績
|
項 目 |
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
|
期末在籍車両数 |
8,214 台 |
8,458 台 |
|
稼働率 |
79.8 % |
77.7 % |
|
走行キロ |
367,554 千㎞ |
365,360 千㎞ |
|
運送収入 |
54,052 百万円 |
55,002 百万円 |
|
走行1km当たり運送収入 |
147 円 06 銭 |
150 円 54 銭 |
(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
② 燃料の入手量及び使用量
|
項 目 |
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
||
|
入手量 |
使用量 |
入手量 |
使用量 |
|
|
LPG(キロリットル) |
62,419 |
62,419 |
61,642 |
61,642 |
③ 燃料の価格の推移
|
項 目 |
平成27年 6月 |
平成27年 9月 |
平成27年 12月 |
平成28年 3月 |
平成28年 6月 |
平成28年 9月 |
平成28年 12月 |
平成29年 3月 |
|
LPG(円/リットル) |
57.4 |
54.9 |
53.1 |
51.0 |
48.1 |
44.9 |
49.0 |
60.1 |
(注)価格は実際購入価格の平均であり、消費税等は含まれておりません。
(3)バス事業
営業実績
|
項 目 |
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
|
期末在籍車両数 |
743 台 |
733 台 |
|
稼働率 |
63.1 % |
58.6 % |
|
走行キロ |
29,321 千㎞ |
27,713 千㎞ |
|
運送収入 |
7,971 百万円 |
8,179 百万円 |
|
走行1km当たり運送収入 |
271 円 86 銭 |
295 円 14 銭 |
(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(4)不動産分譲事業
① 売上高の内訳
[前連結会計年度]
|
項 目 |
販売数量 (戸) |
金 額 (百万円) |
|
|
マンション |
|
|
|
|
グランドパレス 夕陽丘 |
(大阪市中央区) |
169 |
5,177 |
|
九大学研都市タワー19 |
(福岡市西区) |
111 |
3,147 |
|
THE TOSU TOWER TWENTY |
(佐賀県鳥栖市) |
84 |
2,132 |
|
グランドパレス 谷町 |
(大阪市中央区) |
55 |
2,123 |
|
グランドパレス グランディオ高田 |
(北九州市門司区) |
77 |
2,120 |
|
アーバンパレス 唐津スカイテラス |
(佐賀県唐津市) |
59 |
1,422 |
|
アーバンパレス 三郷中央 |
(埼玉県三郷市) |
44 |
1,349 |
|
アーバンパレス 甲府丸の内 |
(山梨県甲府市) |
50 |
1,331 |
|
その他 |
|
345 |
9,051 |
|
マンション計 |
994 |
27,854 |
|
|
戸建住宅 |
193 |
4,812 |
|
|
その他 |
- |
2,343 |
|
|
合 計 |
1,187 |
35,011 |
|
(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
[当連結会計年度]
|
項 目 |
販売数量 (戸) |
金 額 (百万円) |
|
|
マンション |
|
|
|
|
グランドパレス 浄水通り |
(福岡市中央区) |
20 |
1,536 |
|
グランドパレス 堺三国ヶ丘 |
(堺市堺区) |
46 |
1,486 |
|
グランドパレス サンティエ大道 |
(大分県大分市) |
41 |
1,265 |
|
アーバンパレス 八潮 |
(埼玉県八潮市) |
30 |
929 |
|
グランドパレス 高千穂通 |
(宮崎県宮崎市) |
27 |
798 |
|
グランドパレス 堺七道 |
(堺市堺区) |
36 |
754 |
|
グランドパレス オーシャンステージ与次郎 |
(鹿児島県鹿児島市) |
26 |
693 |
|
グランドパレス 行橋駅前ザ・テンス |
(福岡県行橋市) |
26 |
681 |
|
その他 |
|
344 |
9,443 |
|
マンション計 |
596 |
17,589 |
|
|
戸建住宅 |
150 |
3,870 |
|
|
その他 |
- |
109 |
|
|
合 計 |
746 |
21,568 |
|
(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
② 分譲住宅の契約実績
|
項 目 |
期首契約残高 |
期中契約高 |
期末契約残高 |
|||
|
数 量 (戸) |
金 額 (百万円) |
数 量 (戸) |
金 額 (百万円) |
数 量 (戸) |
金 額 (百万円) |
|
|
〔前連結会計年度〕 |
|
|
|
|
|
|
|
マンション |
513 |
14,735 |
612 |
17,203 |
131 |
4,083 |
|
戸建住宅 |
27 |
674 |
196 |
4,868 |
30 |
729 |
|
〔当連結会計年度〕 |
|
|
|
|
|
|
|
マンション |
131 |
4,083 |
665 |
19,886 |
200 |
6,380 |
|
戸建住宅 |
30 |
729 |
142 |
3,688 |
22 |
547 |
(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(5)不動産賃貸事業
営業実績
|
項 目 |
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
|||
|
金額(百万円) |
金額(百万円) |
||||
|
店舗 |
2,748 |
2,754 |
|||
|
住居 |
509 |
526 |
|||
|
オフィス |
397 |
390 |
|||
|
その他 |
110 |
108 |
|||
|
合 計 |
3,765 |
3,780 |
|||
(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(6)金融事業
売上高の内訳
[前連結会計年度]
|
項 目 |
金 額 (百万円) |
(参考)期末融資残高 (百万円) |
|
不動産担保ローン |
1,169 |
11,500 |
|
不動産再生 |
4,428 |
- |
|
その他 |
770 |
20 |
|
合 計 |
6,368 |
11,521 |
(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
[当連結会計年度]
|
項 目 |
金 額 (百万円) |
(参考)期末融資残高 (百万円) |
|
不動産担保ローン |
1,258 |
15,748 |
|
不動産再生 |
7,705 |
- |
|
その他 |
601 |
12 |
|
合 計 |
9,565 |
15,761 |
(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
昭和35年の創業以来「人の生活を大切にする」という基本理念を念頭におき、常に「顧客第一主義」、「現場第一主義」に基づく経営を行っています。
① お客様の立場に立って、真心を持ってお客様に接しご満足を頂くことを第一とします。
② 「現場第一主義」の考え方を徹底し、労使相互間の信頼関係と協力関係を重視します。
③ 社会性を重視し、社会のお役に立つ事業を行います。
以上の基本理念を着実に実行して、更なる生産性の向上を図り、地域No.1になることを目指しております。
(2)目標とする経営指標
当社グループは、高収益体質の実現、自己資本の効率化を追求した経営を重視しており、自己資本当期純利益率(ROE)10%以上の安定的な確保を目標としております。
(3)中長期的な会社の経営戦略
当社グループは、連結収益及び連結利益の増大を図り、更なる競争力・企業体質を強化するため以下の項目を重点的に推進してまいります。
① 地域密着のタクシー事業、バス事業並びに不動産事業をベースにして、他業種との業務提携等を進め、快適な生活環境を創造するLANS(ローカル・エリア・ネット・サービス)カンパニーの確立を目指してまいります。
② 今後のタクシー事業における事業拡大・エリア拡大については、必要に応じては需要の多い大都市圏・地方主要都市圏を中心にM&Aを実施するとともに、投資効率の向上を図るための事業所の統廃合や車両移動、既存事業所のスクラップアンドビルドにも取組んでまいります。
また、タクシー事業における再規制の環境下では、より地域に密着した営業戦略、小回りの利いたサービスの実施等、意思決定の迅速化と経営責任を明確にすることで、より強固な企業集団の構築を推進してまいります。
③ 不動産分譲事業においては、顧客ニーズに対応した好立地で快適な住環境を提供することに努めるとともに、安価で低所得者層にも手が届く戸建住宅の供給を推進してまいります。
④ 不動産に特化した金融事業においては、不動産担保ローン等の担保付融資を中心に、与信基準の厳格運用により比較的低リスクな債権の比率を高めるとともに、不動産再生を活用しながら、収益力の向上を図ってまいります。
⑤ 国際事業部門では、以下の取組みを強化してまいります。
・塗料関連部門との連携により、中国側企業との輸出入に関するコンサルタント業務の推進。特に、文化財保護事業を中心に展開。
・ミャンマーにおいて、水産加工物の輸出を目的とした加工工場の運営、国際空港内の車両メンテナンス、タクシーコンサルタント業務、ハイヤー業務、生活ポータルサイトの運営。
⑥ IT技術を活用することにより、顧客情報管理システムの充実と経費削減を推進してまいります。
⑦ 当社は、当社グループ会社の資金を一元管理するCMS(キャッシュ・マネージメント・システム)を導入しており、「企業内銀行」として余剰資金の把握とグループ会社間の資金貸借による資金効率の向上を図り、有利子負債の圧縮に努めてまいります。
⑧ 当社と国内に所在する当社の100%子会社は、平成22年度に導入されたグループ法人税制の影響を考慮し、連結納税制度を適用しております。
⑨ 環境問題を経営課題の一つとして捉え、事業活動において積極的に環境保全の施策及び活動を推進してまいります。
(4)経営環境及び対処すべき課題
タクシー事業においては、改正タクシー特措法に基づく需給調整のための自主減車・休車とともに、営業方法の変更での預かり減車制度の活用に伴う減収傾向に対し、減車・休車後の資産の有効活用、効率的な配車、経費節減等に取り組んでまいります。また、介護・代行運転・おでかけ乗合タクシーの各関連事業の強化に加え、クーポン券の販売、ポイントカードや電子マネー決済端末並びにタクシー定期券の導入、スマホ自動配車の「モタク」や子育て支援の「ママサポートタクシー」「子どもサポートタクシー」サービスのエリア拡大、インバウンド対策の銀聯カード決済対応や多言語通訳サービスの拡充、「No.1タクシーチケットネットワーク」提携会社の拡充と全国タクシー予約センターのPR、並びに各種キャンペーンの実施により固定顧客の確保にも努めてまいります。一方で乗務員確保の強化・充実を図ることや、運行管理者等の若手管理職の育成、乗務員への事故防止教育及びマナーアップ等の指導を推進してまいります。コスト面については、今後もLPG等石油関連製品の価格変動が予測されることから、環境配慮型車両の導入や省燃費運転の推進、交通事故の抑制、営業所・待機所等の統廃合及び施設利用料の削減を引き続き推進してまいります。
バス事業においては、沖縄県内の路線バスにおける沖縄本島共通IC乗車券「OKICA」導入による乗客の利便性の向上、三線演奏と島唄で人気の「うたばす」「琉まーる」ガイドと大手旅行社とのパッケージツアーによる営業推進、リピーター向け定期観光コースの設定のほか、重複路線の統廃合による効率化、省燃費運転の徹底による燃料費の削減、ドライブレコーダーを活用した事故件数の削減等、引き続き経費の削減を推進してまいります。また、バス乗務員の確保に対応するため、養成乗務員の採用を推進してまいります。なお、AI、自動運転の研究にも参加してまいります。
不動産分譲事業においては、震災復興事業の本格化、公共事業の拡大、不動産市場の回復やオリンピックに向けての建設資材の需要増加を背景に、マンション・ビル建設資材の値上がり、熟練工を中心とした建設労働者不足による労務費の上昇などを要因として建築費が上昇していることから、プロジェクト用地の仕入に始まる事業はより慎重に行い、また、新規エリアでのプロジェクトの推進に取り組んでまいります。なお、建物の安全性に係る意識の高まりを受け、これまで以上に施工会社や設計監理会社との連携を密にして、建築中の現場立会いや工事工程の確認を徹底してまいります。戸建事業用地の取得に際しては、立地・生活環境に優れた中小規模団地を中心として、建売住宅とともに常設住宅展示場を活用した注文住宅にも注力してまいります。また、需要の多様化に対応するため、商品企画開発の強化と多角化に取り組むとともに、所有不動産の有効活用に注力してまいります。
不動産賃貸事業においては、引き続き主要都市での高収益物件の獲得、賃貸アパート・マンションの新築計画の推進、既存ビルの入居率向上、家賃滞納者への早期対応、既存ビルの老朽化に伴う中長期大規模修繕の計画立案・実施、住宅物件のリノベーションの実施並びに分譲事業部門、タクシー・バス事業部門やパーキング部門等と連携強化に努め、空き土地・空き家等の多岐にわたる情報を収集してまいります。
金融事業においては、不動産担保ローン等の担保付融資に特化しており、不動産金融市場においては金融緩和政策により堅調に推移するものと思われますが、不動産市場では上昇基調にあった地価の一部に頭打ちの動きが見られ、今後の動向に引き続き注意する必要があります。このような環境の下、与信基準の厳格運用により良質な資産の積上げを図るとともに、営業基盤拡大に向けた新規出店地域の選定を進めてまいります。また、不動産担保融資のノウハウを生かした不動産再生事業への積極的な取り組みを引き続き行ってまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであり、また、すべてを網羅するものではありません。
1.売上高及び売上総利益の変動について
(1)タクシー事業
タクシー業界においては、政府による経済政策の好影響も大きな好転はなく、また、消費税増税以降は法人顧客・個人顧客の乗り控えにより売上高が減少する傾向に加え、平成21年10月1日付で3年間の時限立法として「特定地域における一般乗用旅客自動車運送事業の適正化及び活性化に関する特別措置法」が施行され、平成24年10月に3年間延長、平成26年1月には一部が改正されております。各地域の協議会においては、適正台数に向けた需給調整のための減車・休車数の自主目標等が諮られており、当社グループの特定地域では、平成23年4月から平成25年3月末までに10%~20%程度の自主減車・休車を実施しておりますが、今後も更に減車する可能性があります。また、タクシー事業売上原価のうち燃料のLPG等の石油関連商品の価格は、投機マネーの動向や為替動向に大きく左右され収益を大きく圧迫する要因であり、注視していく必要があります。
当社グループといたしましては、お客様に満足頂くサービスの向上に努め増収を図るとともに、スケールメリットを生かして原材料等の調達費抑制等の経費削減により利益の確保に努めてまいりますが、上記の要因により売上高及び売上総利益に影響を及ぼす可能性があります。
(2)バス事業
貸切バス部門は、平成28年1月15日に発生した軽井沢スキーバス事故(乗客13人、乗員2名死亡)を踏まえ、再発防止に向けた法令改正などにより道路交通法の更なる厳格化が予想されます。当社グループでは、改正内容に対し的確に対応できるよう、機動的な人員配置と設備投資を行ってまいります。また、(公社)日本バス協会が行っている「貸切バス安全評価認定制度」について、既に三ツ星認定を受けている那覇バス㈱・㈱琉球バス交通以外の他の事業所でも取得に向けた取り組みを行い、その活動を通じて更なる「安全・安心なバスの見える化」に取り組み、お客様に提供してまいります。那覇交通㈱及び琉球バス㈱から事業譲受に伴い引継いだ営業車両(路線バス・観光バス)の大半は老朽化が激しかったため、お客様の利便性やニーズにお応えするため、今後も沖縄振興一括交付金の補助金を活用して路線バスを中心に車両代替を行うことにしております。当社グループでは、乗務員教育による接客・サービスの向上、IC乗車券の活用、効率的なバス路線の見直し、省燃費運転の徹底及び観光バス顧客の獲得に積極的な営業活動を推進してまいりますが、景気の低迷、当該バス車両の代替に伴う減価償却費及びリース料の増加並びに軽油等石油関連商品の価格変動によっては、売上高及び売上総利益に影響を及ぼす可能性があります。
(3)不動産分譲事業
当社グループの不動産分譲事業につきましては、分譲物件の選別、差別化により顧客志向の商品供給を行っておりますが、以下のような業績変動要因があります。
①経済情勢
住宅分譲においては、景気、金利の動向、不動産販売価格情勢、住宅取得税、消費税増税等の経済情勢は、購買サイドの購入意欲を左右させる要因があります。なお、不動産市場の変動による販売価格の改定を実施した場合や、販売用不動産等の時価が著しく下落した場合、「棚卸資産の評価に関する会計基準」を適用して、販売用不動産の評価損を計上しております。また、震災復興需要の本格化並びに政権交代以降の公共事業の拡大路線などを要因に、工事関連の人件費高騰に伴うコスト増加傾向にあります。当社グループといたしましては、常に景気、金利、関係先の動向等に注力し、各プロジェクトの企画・販売計画を行うことに努めておりますが、上記の要因により不動産分譲事業の売上高及び売上総利益に影響を及ぼす可能性があります。
②分譲マンションの引渡しの時期
住宅分譲においては、売上は売買契約成立時ではなく、物件の顧客への引渡しをもって計上され、かつ利益率は個別プロジェクト毎に立地、地域等により乖離があります。このため、当社グループといたしましては、プロジェクトの利益率については社内規定を設け、各プロジェクトの立案時において個別に判断をすることとしており、また引渡し時期については、年間を通じ竣工時期を平準化することに努めておりますが、お客様のニーズに合わせた竣工時期を選定するなかで、各プロジェクトの完成・引渡しは下半期(第3四半期及び第4四半期、以下同様)連結会計期間に偏って行われていることから、各連結会計年度及び上半期連結会計期間の売上高・売上総利益において不動産分譲事業の業績判断の際には留意する必要があります。
なお、天災その他予想し得ない事態による工事期間の遅延といった不測の事態により、引渡し時期が遅延することも考えられ、売上高は著しく変動する可能性があります。
(参考)不動産分譲事業(マンション)の上半期・下半期別売上高 (単位:百万円)
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上 半 期 |
下 半 期 |
通 期 |
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前連結会計年度 |
9,510 |
18,344 |
27,854 |
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当連結会計年度 |
5,595 |
11,994 |
17,589 |
(注) 不動産分譲事業(マンション)の契約及び販売実績については、「第2 事業の状況 2 営業の状況」をご参照下さい。
(4)不動産賃貸事業
不動産賃貸事業においては、主として都市部における飲食ビルを所有し賃貸業務を行っておりますが、景気の動向や近隣における競業物件の増加、近隣市場における空室の増加等により、賃料相場の低下傾向が続く場合があります。当社グループといたしましては、タクシー事業・不動産分譲事業等グループによるスケールメリットを生かした情報提供及び優良な賃貸管理委託業者の選定によるテナントの募集に努めております。また、収益ビルの購入や賃貸アパート・マンションの建築に伴う投資資金の増加により、不動産賃貸事業の売上高及び売上総利益に影響を及ぼす可能性があります。
(5)金融事業
金融事業においては、不動産担保融資に特化した営業活動を推進しており、貸出債権全体に占める不動産担保融資の比率は99%以上となっております。
不動産金融市場においては、今後市場環境が悪化した場合、担保不動産の価格下落による貸倒リスクの高まりや、資金需要の低迷により、売上高及び売上総利益に影響を及ぼす可能性があります。
また、営業貸付金等の必要資金は主に金融機関からの借入金で賄っております。今後金融環境に大幅な変化が生じた場合に、急激な金利上昇による調達コストの増加や、資金調達が困難になる恐れがあり、売上高及び売上総利益に影響を及ぼす可能性があります。
2.法的規制について
(1)タクシー事業
①規制緩和から再規制へ
タクシー事業は、「道路運送法」による一般乗用旅客自動車運送事業の免許を得て、その業務を行うためには国土交通大臣の許可が必要であり、「道路運送法」のほか「道路運送法施行規則」、「旅客自動車運送事業等運輸規則」の規制を受けております。
平成14年2月の道路運送法の改正及びその後の一部改正により、タクシー事業への新規参入及び車両の増減車の簡易化及び運賃料金の設定緩和といった規制緩和がなされ、タクシー業界においては増車及び運賃の割引による過当競争により、違法駐車の増加、事故率の上昇、マナーの低下、乗務員の賃金の低下等を招くことになりました。以上により、平成21年10月から3年間の時限立法として「特定地域における一般乗用旅客自動車運送事業の適正化及び活性化に関する特別措置法」が施行(平成24年10月に更に3年間延長)され、供給過剰として特定地域に指定された地域では、新規参入や増車などが抑制されると同時に、運賃の多様化が是正されることとなり、業界では自主減車を行いました。平成26年1月27日より「特定地域における一般乗用旅客自動車運送事業の適正化及び活性化に関する特別措置法等の一部を改正する法律」が施行され、新規参入や増車の抑制及び運賃の多様化の是正が継続されております。当社グループにおいては、安全な輸送と快適なサービスにより、お客様に選ばれるタクシー会社としてあり続けることを基本として、顧客ニーズの喚起により増収を図ってまいります。しかし、業界自体の更なる過当競争により売上高及び売上総利益に影響を及ぼす可能性があります。
②運輸局による指導・行政処分について
タクシー事業の所轄官庁は国土交通省・運輸局ですが、同局ではタクシー事業者が公共輸送機関として適正に運営を行うよう、同局の監査を通じてタクシー事業者全てに対して指導が行われております。平成14年の規制緩和策と連動して、同局の監査によって指摘された不備事項については、その程度に応じて行政処分の対象となり、新規事業展開の禁止・営業停止等、厳格化の傾向にあり、平成18年2月からは処分基準が見直し実施されております。平成18年6月施行の「道路交通法」の一部改正では、駐停車違反に伴う運転者の反則金の未払いによっては、車両の使用者(会社)へも処分が及ぶこととなり、同年10月施行の「道路運送法」の一部改正では、事業経営者に対する輸送の安全確保義務の明確化に伴い、運輸安全マネジメントが導入され、安全情報の公表、指導監督及び300両以上のタクシー事業者にあっては安全管理規程の作成届出・安全統括管理者の選任届出が義務付けられました。
なお、平成19年4月からは飲酒運転や交通事故を撲滅する目的で、運行管理者による乗務員の管理状況(点呼の実施)、整備管理者による車両管理の徹底(日常、定期点検)に対する処分基準が強化、平成20年6月施行の「道路交通法」の一部改正では、後部座席シートベルトの着用義務化、平成23年5月の国土交通省令では、点呼時の運転者の酒気帯び確認にアルコール検知器使用が義務化されております。
また、平成25年9月17日付にて「一般乗用旅客自動車運送事業者に対する行政処分等の基準について」が改正され、平成25年11月1日(即事業停止にかかる重大な違反については平成26年1月1日以降)より施行されております。この改正により、運行管理者が全く不在の場合、「勤務時間及び乗務時間に係る基準」が著しく遵守されていない場合、全運転者に対して全く点呼を行っていない場合などには、即時事業停止になるという厳しい内容になっております。
当社グループにおきましては、引続き管理体制の強化により、運輸局等の指導・是正措置に迅速に対応し、円滑に事業を運営することに努めてまいりますが、今後不測の事態等による行政処分により売上高及び売上総利益に影響を及ぼす可能性があります。
(2)バス事業
バス事業は、「道路運送法」による一般貸切旅客自動車運送事業、一般乗合旅客自動車運送事業の免許を得てバス事業の営業を行っており、その業務を行うためには国土交通大臣の許可が必要であり、「道路運送法」のほか「道路運送法施行規則」、「旅客自動車運送事業等運輸規則」の規制を受けております。
また、タクシー事業と同様に運輸局等の監査によって指摘された不備事項については、その程度に応じて行政処分の対象となり、新規事業展開の禁止・営業停止等厳格化の傾向にあります。なお、平成18年10月施行の道路運送法の一部改正では、事業経営者に対する輸送の安全確保義務の明確化に伴い、運輸安全マネジメントが導入され、安全情報の公表、指導監督及び200両以上のバス事業者にあっては安全管理規程の作成届出・安全統括管理者の選任届出が義務付けられました。
当社グループにおきましては、当連結会計年度末までにおいて業績に重要な影響を及ぼす行政処分はなく、引続き管理体制の強化により、運輸局等の指導・是正措置に迅速に対応し、円滑に事業を運営することに努めてまいりますが、今後不測の事態等による行政処分により、売上高及び売上総利益に影響を及ぼす可能性があります。
(3)不動産分譲事業
不動産分譲事業は、「国土利用計画法」、「宅地建物取引業法」、「建築基準法」、「改正省エネ法」、「改正建築士法」及び「住宅品質確保促進法」等により規制を受けております。また、「住宅瑕疵担保履行法」に対応して、当社グループは住宅保証機構株式会社を窓口として保険加入しております。当社グループにおきましては、当連結会計年度末までにおいて業績に重要な影響を受けた行政処分はなく、引続き管理体制の強化並びに新たな法的規制の動向に注力し、迅速な対応に努めてまいりますが、今後これらの規制の改廃又は新たな法的規制に伴い、売上高及び売上総利益に影響を及ぼす可能性があります。
(4)金融事業
①貸金業登録について
金融事業においては「貸金業法」第3条に基づき、福岡財務支局の貸金業登録を受け、3年ごとに更新登録を行っております(登録番号 福岡財務支局長 [7]第00128号)。この貸金業者登録により各種の業務規制と、規制に違反した場合の行政処分(業務停止、貸金業登録の取り消し等)並びに罰則等の措置が設けられております。また、監督官庁である金融庁が定める「貸金業者向けの総合的な監督指針」の適用も受けており、貸金業法による行動指針が定められております。
当社グループにおいては、「貸金業法」及び「貸金業者向けの総合的な監督指針」の遵守を徹底しており、当連結会計年度末までにおいて、法令に抵触する事実はなく、引続き管理体制の強化に努めてまいりますが、今後何らかの要因により法令に抵触した場合、業務の全部又は一部の停止が命ぜられ、又は登録が取消され、売上高及び売上総利益に影響を及ぼす可能性があります。
②貸出金利について
貸付上限金利は平成22年6月18日より改正「貸金業法」が完全施行となり、「利息制限法」に規定する金利(貸付元本により年20%~15%)を上限とすることとなりました。当社グループの場合、貸出元本が1百万円を超えるため年15%以下の金利が上限となります。当社グループでは原則15%以下での貸付を行っておりますが、今後更なる上限金利の引き下げが行われた場合、売上高及び売上総利益に影響を及ぼす可能性があります。
③利息制限法規制金利超過分返還請求について
当社グループの過去の貸付契約には、貸付上限金利が「利息制限法」に基づく上限金利を超えて適用していたものがあり、顧客からの超過利息の返還請求については、迅速かつ柔軟に対処いたしております。なお、今後多額の返還請求が発生した場合、売上高及び売上総利益に影響を及ぼす可能性があります。
(5)情報管理について
当社グループでは、タクシーチケットやポイントカード等の発行を中心として、各事業部門において大量の顧客情報を取り扱っております。
「個人情報の保護に関する法律」の施行に伴い、個人情報保護方針及び個人情報保護規定を制定し、顧客情報の保護に努めております。当連結会計年度末までにおいて情報流出問題は発生しておりませんが、予期せぬ事態により情報が流出する可能性は皆無ではなく、顧客情報の流出等の事故発生が、法的責任及び社会的責任を課せられ、信用力の低下により売上高及び売上総利益に影響を及ぼす可能性があります。
3.有利子負債への依存について
当社グループは、主に不動産事業における分譲用地や賃貸物件の取得等、金融事業における営業貸付金及び販売用不動産の購入等、タクシー事業におけるM&Aや営業所用地の取得等の資金調達において、主として金融機関からの借入金で賄っているため、有利子負債への依存が高い傾向にあります。
従って、販売用不動産の回転期間の短縮化、CMS(キャッシュ・マネジメント・システム)による資金効率の向上等により有利子負債の縮減に努めておりますが、業容の拡大や経済市況の変化によって分譲用地・賃貸物件の取得が重なり、有利子負債が増加する可能性があります。
なお、その調達形態につきましては、個別事業採算や金融情勢及び金利動向を考慮しながら資金調達を図っており、特に短期借入金の機動的活用や、金利上昇リスクを想定して長期固定金利による調達に傾注しております。その結果、金融事業を除く当社グループにおいては、借入金に占める短期借入金の比率が平成29年3月期は10.1%と低シェアに留まるとともに、長期借入金に占める固定金利の比率が平成29年3月期は57.6%となっております。調達コスト面において金融費用の縮減に努めるとともに、金利上昇局面での費用抑制に備えておりますが、有利子負債の増加や急激な金利上昇によっては当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
4.タクシー事業の人材確保と稼働率について
タクシー業界においては、乗務員の平均勤続年数は短く、退職率も高い傾向にありますが、これは主として、業界内の慢性的な2種免許保有者の不足に伴う転職しやすさ等に起因しており、乗務員の確保状況が稼働率に多大な影響を及ぼしております。
当社グループにおきましても、従来からの乗務員不足の解消と稼働率を維持するための募集活動、養成費、寮の確保といった経費の増加が予想されます。また、乗務員紹介サポーター制度を設け、若い人材の獲得や女性乗務員の採用に注力するとともに、各種キャンペーンや法人営業等により需要の喚起に努めてまいりますが、若年層の乗務員を安定的に確保できない状態が継続した場合、稼働率の低下によって売上高及び売上総利益に影響を及ぼす可能性があります。
当社は平成28年5月9日開催の取締役会決議に基づき、株式会社第一ゼネラルサービスとの間で、不動産分譲事業、不動産賃貸事業及び不動産関連に特化した金融事業をグループの成長事業と位置付け、これら不動産関連事業について、機動的な意思決定及び事業展開を加速し、一層の企業価値向上の実現を目的として、平成28年5月9日に株式交換契約を締結しました。
株式交換の概要は、以下のとおりであります。
(1)株式交換の内容
当社を完全親会社とし、株式会社第一ゼネラルサービスを完全子会社とする株式交換
(2)株式交換の日
平成28年7月1日
(3)株式交換の方法
株式交換日現在の株式会社第一ゼネラルサービスの株主名簿に記載又は記録された株主に対して、当社は自己株式より普通株式975,888株を、割当交付いたしました。
(4)株式交換比率
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当社 |
株式会社第一ゼネラルサービス |
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株式交換比率 |
1 |
1.08 |
(5)株式交換比率の算定根拠
本株式交換の株式交換比率の算定にあたって公正性・妥当性を期すため、当社及び第一ゼネラルサービスは当社及び第一ゼネラルサービスの双方から独立した第三者算定機関に、それぞれ株式交換比率の算定を依頼しました。当社は野村證券株式会社(以下「野村證券」といいます。)を第三者算定機関として選定しております。
野村證券は、当社の普通株式については、当社の普通株式が福岡証券取引所に上場しており、市場株価が存在することから市場株価平均法を、また、比較可能な上場類似会社が存在し、類似会社比較法による株式価値の類推が可能であることから類似会社比較法を、それに加えて将来の事業活動の状況を評価に反映するため、ディスカウンテッド・キャッシュ・フロー法(以下「DCF法」といいます。)及び金融機関の評価に広く利用される配当割引モデル法(以下「DDM法」といいます。)を、それぞれ採用して算定を行いました。非上場会社である第一ゼネラルサービスの普通株式については、比較可能な上場類似会社が存在し、類似会社比較法による株式価値の類推が可能であることから類似会社比較法を、それに加えて将来の事業活動の状況を評価に反映するため、DCF法及びDDM法を、それぞれ採用して算定を行いました。
これらの算定結果を参考に当事者間で協議し株式交換比率を決定しました。
(6)株式交換完全親会社となる会社の概要
名 称 第一交通産業株式会社
所在地 福岡県北九州市小倉北区馬借二丁目6番8号
資本金 2,027百万円(平成29年3月31日現在)
事業内容 陸運業及び不動産事業、他
該当事項はありません。
文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
1.当連結会計年度の経営成績についての分析について
当連結会計年度は、「第2事業の状況 1業績等の概要(1)業績」に記載のとおり、個人消費はやや足踏みがみられるものの、政府・日銀による経済政策や金融緩和政策の効果等により、企業収益や雇用・所得環境の改善が続くなど、全体としては緩やかな回復基調が続きました。当社グループはキャッチコピー「総合生活産業」のもとグループ経営の強化を図った結果、売上高は101,304百万円(前連結会計年度比7.9%減)と2期連続して100,000百万円以上を達成し、営業利益は7,227百万円(同15.7%減)、経常利益は7,279百万円(同13.7%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は過去最高の4,353百万円(同1.0%増)となりました。
(1)売上高及びセグメント利益等
①タクシー事業
当社グループの中核事業であるタクシー業界では、高齢乗務員の退職に伴う若手乗務員の人材確保・育成など事業活性化に取り組むとともに、改正タクシー特措法に基づく需給バランスの改善や地域公共交通の再構築など、多様化する利用者ニーズへの対応が期待されており、路線バスの廃止や交通空白地域の住民の移動手段の確保として、地方自治体との乗合タクシーの運行連携も増加しております。
このような環境の下、当社グループにおきましては、配車センターによるGPSを活用した車両の配置管理、関係先・取引先からの紹介営業の推進、乗務員と配車司令室の接客マナーの向上、乗務員制服の更新、優良乗務員とハイグレード車両を組み合わせたプレミアムタクシーの導入など選ばれるタクシーとなるべく取り組みに努めました。また、「安全運転は最高のサービス」との基本に立ち「交通事故0への挑戦」を掲げ、乗務員の安全意識の改革や視聴覚・予防研修にも努めるとともに、乗務員の若返り及び定着に注力してまいりました。
利便性の向上と他社との差別化については、車内での多言語通訳サービスを14カ国語に拡大、福岡県・熊本県・鹿児島県及び首都圏では、電子マネー「iD」・交通系ICカード・クレジットカードの共用決済端末により、キャッシュレス決済の利用者を取り込むとともに、福岡県、宮城県及び首都圏等では「銀聯カード」対応により中国からの来日観光客へも対応しております。効率的でスピーディーな配車と地域戦略のためのデータ収集等を可能とする高機能デジタル無線(一部地域ではナビゲーションシステムを含む)の導入、スマートフォン向けのタクシー自動配車アプリ「モタク」は、順次エリアを拡大しております。国内の出張者・旅行者向けには、営業エリア34都道府県のスケールメリットを活かした「全国タクシー予約センター」と当社グループの空白地帯では「No.1タクシーチケットネットワーク」提携会社(平成29年5月31日現在、392社で当社グループ含め、47都道府県の35,459台で利用可能)とタクシーチケットの相互利用により、利用者の利便性向上と営業拡販に注力しております。
また、平成29年6月20日で30道府県72エリアに拡大した「ママサポートタクシー」サービスは、助産師から講習を受けた乗務員が、「おもいやりの心」で対応することで、妊産婦や子育て中の女性に好評を博しており、子育てシッター養成講座を受講した乗務員がお子様の送迎を行う「子どもサポートタクシー」も、平成29年6月15日で11道県15エリアに拡大しております。路線バス廃止地区や交通不便地区での乗合タクシーの運行や「65歳以上運転免許証返納者割引」(お出かけ支援サービス)、認知症で徘徊する高齢者の早期発見に協力する認知症サポーター養成講座の受講などは、高齢者のニーズや高齢者事故の防止にも寄与しております。
以上の結果、タクシー事業の売上高は、営業エリア周辺における保有台数の増加を推進し、当連結会計年度において、松本市で50台、新潟市で32台、松山市で20台、仙台市で65台の買収並びに新潟市での事業譲受44台等による増加を含めて、244台増加の8,458台となったことなどもあり55,002百万円(前連結会計年度比1.8%増)となりました。
損益面では、買収や事業譲受により増加した車両の稼動が当初は低迷する傾向がありますが、引き続き燃料価格の下落が継続していたことと、本社主導の管理体制の下で営業所の統廃合などの合理化と備品購入や施設使用料の見直し、効果的な広告宣伝や燃費向上のための徹底した指導及び車両の代替基準の厳正化の継続等、経費の節減に努めた結果、セグメント利益は1,951百万円(前連結会計年度比12.0%増)となりました。
当社グループといたしましては、お客様に満足頂くサービスの向上を目指すことを基本に、不動産賃貸事業を中心に当社グループのタクシー事業以外のお取引先及び不動産分譲事業等の購入者の囲い込みと、環境に配慮したエコカーの導入、福岡市内では衝突警報装置を370台に配置し追突・漫然運転の防止を図り、スケールメリットを生かしたタクシー車両の効率配置を行うことで、同業他社との差別化を図ってまいります。
また、当社グループでは自動車修理工場(北九州・福岡・宮崎・沖縄・広島・大阪・京都・名古屋・仙台・札幌)及びLPGスタンド(北九州・鹿児島・東京・千葉)の事業を行うことにより、常にタクシー車両メンテナンスのコストとLPG供給のコストの把握に努め、その他の地域においては、地元の自動車修理工場とタクシー車両のメンテナンス契約並びに大手石油商社等の斡旋による地元のLPGスタンドとの代行充填契約を行うことで、修繕費・燃料費の節減を図ってまいります。なかでも、平成24年3月以降は、従来のガソリンと電気のハイブリッド車にLPG燃料も使用できるように、自社で専用キットで改造したリアルハイブリッド車60台を導入、平成27年3月にはタクシー業界初の水素燃料で発電走行する燃料電池車を1台導入しており、燃料費節減や環境配慮の取組みを推進しております。なお、その他の経費については、当社グループのスケールメリットを生かして、自動車任意保険の加入に際しては、支払保険料割引の有利なグループフリート契約を行うほか、消耗品等の仕入を一括購入することで市価より安く入手するなど、常に経費の節減を図ってまいります。
②バス事業
当社グループにおいては、観光バス事業を福岡市・北九州市・鹿児島市・沖縄県那覇市・山口県光市・島根県益田市・広島市・堺市・松本市・札幌市等、路線バス事業を沖縄県那覇市等で行っております。沖縄県内の路線バス部門では、催事に合わせたフリー乗車券や企画乗車券、モノレールとの共通1日乗車券のほか、高齢者向け割引定期券、日曜・祝日ファミリー割引制度、スクールバス、コミュニティバスの運行、バスロケーションシステムの運用、ソフトバンクWi-Fiスポットの搭載、携帯電話iD決済端末の搭載により利用者の利便性の向上に繋げております。平成27年4月からは沖縄本島交通系ICカード「OKICA」に対応し、平成27年8月からは定期券方式にも対応しております。沖縄県内の観光バス部門においては、外国人観光客の増加に対応した観光案内パンフレットやホームページを活用した定期観光コースの紹介、バスガイド・乗務員で構成する三線ユニット「うたばす」、「琉まーる」による団体旅行者向けライブ活動で話題作りやリピーター客の創出を図るなど、県内外の利用者から高い評価を頂き、大手旅行社とのパッケージツアーも設定しております。
また、燃料費の削減のための省燃費運動の一環として、自社内の安全・教育センターに導入したインターネット適性診断システム「ナスバネット」の活用や教習車により、燃費向上と事故件数の削減に加え、利用者にやさしい安全運転にも努めております。
バス事業の売上高につきましては、国際航空便・クルーズ船寄港の増加による外国人観光客の沖縄県への入域増加、貸切バスの運賃設定が下限上限額の中でのコストに見合った価格を利用者に提示できる環境となったこと、利便性を向上する各種サービスの導入等により8,179百万円(前連結会計年度比2.6%増)となり、燃料価格の下落継続と経費節減に取り組んだ結果、セグメント利益は1,303百万円(同35.3%増)となりました。バス認可台数は、前連結会計年度比10台減少の733台となっており、沖縄県内への新車ノンステップバス90台の導入以降も、4年目に24台、5年目に31台を追加したことで、145台となっております。
観光バス事業においては、保有台数の多い沖縄地区と全国各地の観光バス事業やタクシー事業との連携を強め、大手旅行代理店と情報交換を積極的に行うこと等により、顧客獲得を図ってまいります。なお、個人旅行の需要に応える観光バス及びタクシーの提供や、当社グループのお客様の要望にお応えする商品の販売を行うことにより、他事業とのシナジー効果を図るとともに、新規顧客の獲得に積極的な営業展開を図ってまいります。
③不動産分譲事業
当社グループのマンション分譲事業における売上高は、当連結会計年度における新規竣工物件が北九州市1棟(56戸)、福岡県行橋市1棟(77戸)、福岡市2棟(71戸)、福岡県春日市1棟(32戸)、沖縄県中頭郡1棟(39戸)、宮崎県宮崎市1棟(56戸)、大分県大分市1棟(41戸)、鹿児島県鹿児島市1棟(28戸)、兵庫県西宮市1棟(58戸)、堺市2棟(93戸)、東京都八潮市1棟(44戸)の合計13棟(595戸)と完成在庫の販売により、596戸(前連結会計年度比398戸減)17,589百万円(同36.9%減)となりました。
当連結会計年度においても、「快適でリーズナブルな住まいの提供」と「新しい生活提案」を目指す姿とし、九州エリアでの新規供給を抑制する一方、関西エリアでの供給を増加した結果、単独物件(グランドパレス・アーバンパレス等)の供給は、北九州では「永犬丸の森」(56戸)、「門司港オーシャンヒルズ」(78戸)、福岡では「浄水通り」(36戸)、「ザ・スカイタワー20新飯塚駅」(71戸)、「春日北」(32戸)、「長住」(95戸)、沖縄では「マリンコート西原」(39戸)、大阪では「西宮武庫川」(58戸)、「堺七道」(36戸)、「堺三国ヶ丘」(57戸)、「彩都あさぎ」(101戸)、「上新庄」(68戸)、東京では「八潮」(44戸)の合計13棟(771戸)(前連結会計年度比377戸増)を新規販売いたしました。
戸建住宅部門におきましても、第一ホーム㈱が「暮らしを潤す高品質な土地付住宅」をテーマにした「ユニエクセラン」シリーズを北九州・福岡の両都市圏及び関西圏において供給しており、北九州において「苅田南原」(20区画)、福岡において「花見ヶ浜Ⅱ」(9区画)ほか6団地(20区画)、大阪では「香里ヶ丘」(26区画)を新規販売、完成在庫の販売にも取り組んだものの、販売戸数は150戸(前連結会計年度比43戸減)、売上高も3,870百万円(同19.6%減)となりました。
以上により、その他109百万円を加えた不動産分譲事業全体の売上高は21,568百万円(前連結会計年度比38.4%減)、セグメント利益は1,031百万円(同57.8%減)となりました。平成30年3月期も、販売実績のある各都市圏に加え、タクシー事業を展開しているエリアでも生活至便性に重点をおいた供給に注力し、当社単独物件マンションの新規販売を予定しております。なお、戸建住宅部門の第一ホーム㈱では、住宅建築資材の分離発注により、リーズナブルな価格設定と地域風土を尊重した魅力ある団地の開発、関西圏での販売にも取り組むことで、分譲部門の第2の柱として推進しております。
④不動産賃貸事業
不動産賃貸業界におきましては、首都圏や都心部の人気エリアにおいて、賃料上昇や空室率の改善傾向が見られるものの、飲食店の廃業率が高い水準で推移し、地方や既存物件では、新規テナントの入居条件交渉時に、新築・築浅物件への対抗策として賃料等のサービスを余儀なくされるなど、厳しい状況が続いております。なお、家賃滞納対策として、住居の契約時に家賃保証会社への加入義務付けをする物件が増加し、一般化する傾向にあります。
当社グループでは、夜間における飲食店舗の募集活動のほか、テナントから信頼される最良のサービスを提供するため、テナントビルへの防犯カメラの設置、共用部照明のLED化、北九州・福岡・大分・宮崎・鹿児島地区のビルテナント及びタクシー等で利用できる共通クーポン券を発行し、テナント利用の促進を図ることにより、同業他社との差別化を図っております。賃貸住居部門においては、平成29年2月に福岡県大野城市に「大野城第一ハイツ」(店舗1戸、住居10戸)を新築増加により、売上高につきましては3,780百万円(前連結会計年度比0.4%増)、セグメント利益は2,010百万円(同6.9%増)となりました。
賃貸事業では、北九州市・福岡市・大分市・宮崎市・宮崎県都城市・鹿児島市・広島市・兵庫県尼崎市・大阪市・横浜市・札幌市の中心街に24棟の飲食ビルを所有するとともに、住居・事務所・店舗・倉庫等当社グループが所有する賃貸用不動産の賃貸業務及びオーナー(賃貸用不動産の所有者)からの賃貸経営の受託により、管理物件は13道府県で1,942戸となりました。
また、平成29年7月に開業予定の飲食商業施設「Uomachi Hikari Terrace(魚町ヒカリテラス)」では、知名度の高いテナントと地元の食文化を牽引するテナントを誘致し、一部では店舗の共同運営により各テナントの収支状況を把握、食材の仕入れを効率化するなどにより、ビルの経営の安定を図ってまいります。
⑤金融事業
当社グループの金融事業は、主に九州・山口・東京において、不動産担保融資に特化した事業を行っており、日銀による大規模な金融緩和継続により不動産流動性が引き続き良好に推移したことにより、不動産担保ローン残高は15,748百万円(前連結会計年度比36.9%増)、総融資残高も15,761百万円(同36.8%増)となりました。
売上高につきましては、不動産担保ローン部門では期中平均融資残高の増加、貸出資産の健全化、利息収入の増加の結果、1,258百万円(前連結会計年度比7.5%増)となり、不動産再生部門では不動産流動性の高まりを背景に積極的に展開した結果、東京都港区虎ノ門・南青山、京都市東山区及び福岡市中央区の開発物件の売却、投資用マンション販売業者向けの新築マンション(福岡市博多区)の売却、並びに宮崎市のテナントビルを売却したこと等により、不動産再生部門売上高は7,705百万円(前連結会計年度比74.0%増)となった結果、金融事業全体の売上高は9,565百万円(同50.2%増)、セグメント利益は1,142百万円(同1.6%増)となりました。
なお、ビジネスローンの期末融資残高は、当社グループにおいて無担保ビジネスローンの新規融資を中止しているため、12百万円となりました。
貸金業界を取り巻く経営環境は、平成22年6月18日より改正「貸金業法」が完全施行となり、貸出上限金利の引下げや融資額の総量規制が実施されることとなったため、これにより収益力の低下、優良顧客獲得をめぐる競争が激化しております。当社グループといたしましては、無担保ビジネスローンから撤退する一方、法律改正の影響が比較的少ない不動産担保ローン部門において、新規顧客等の開拓による融資を積極的に図ることで金融事業の融資残高におけるウェイトを高めてまいるとともに、与信基準の厳格運用を行ってまいります。また、不動産担保融資等における独自のノウハウを活かして、不動産再生事業にも積極的に取組むため、子会社の㈱エフ・アール・イーを介して、新たな収益源を確保しており、不動産流動性の高まりを背景に投資用マンション用地の取得や首都圏、地方主要都市の開発用地の取得も進めております。なお、関連する法律改正や同業他社の訴訟判例を鑑みたリスク管理体制の強化並びにコンプライアンスの徹底にも取り組んでまいります。
⑥その他事業
当社グループのその他事業は、自動車の点検・整備、タクシー事業用LPGの販売、九州を中心として関西及び関東主要都市でのコイン式パーキング事業、不動産仲介事業、マンション管理事業、北九州市におけるゴルフ練習場事業、有料老人ホーム、各種塗料販売並びに医療関連事業等を行っており、売上高は3,208百万円(前連結会計年度比12.7%増)、セグメント損失は137百万円(前連結会計年度は、セグメント利益485百万円)となりました。なお、セグメント間内部売上高である子会社業務管理を含めた売上高は、7,632百万円(前連結会計年度比2.9%増)となっております。
なお、当社グループの不動産分譲事業及び不動産賃貸事業は、タクシー事業を展開している主要都市を中心に活動を行っているため、分譲住宅の購入者や賃貸ビルのテナント様にも、チケット契約等により当社グループのタクシー・バスをご利用頂くほか、その他のグループ事業のご利用並びに商品の購入など、様々な情報の提供を頂くことによりシナジー効果を挙げております。今後も、地域毎に情報交換・連携を一層強くし、営業強化に努めてまいります。
(2)営業外損益及び特別損益
当連結会計年度における営業外損益につきましては、営業外収益は、主に補助金収入が71百万円増加しましたが、受取利息が43百万円減少及び貸倒引当金戻入が33百万円の結果、14百万円減少となりました。営業外費用は、平均借入残高が減少したことにより、支払利息が102百万円減少し、流動資産除売却損も97百万円減少した結果、198百万円減少となりました。
また、当連結会計年度における特別損益につきましては、特別利益は、主に固定資産の取得に係る国庫補助金550百万円、年金基金解散益304百万円を計上した結果、867百万円となりました。
特別損失は、主に固定資産圧縮損550百万円と建物除却等の固定資産除売却損401百万円を計上した結果、1,077百万円となりました。
(3)法人税等(法人税等調整額を含む)
法人税等合計については、税金等調整前当期純利益が前連結会計年度に比し393百万円減少した結果、前連結会計年度の2,956百万円(税効果会計適用後の負担率39.6%)から当連結会計年度の2,658百万円(税効果会計適用後の負担率37.6%)となりました。
2.当連結会計年度末の財政状態についての分析
(1)流動資産
当連結会計年度末における流動資産の残高は、前連結会計年度末に比し3,108百万円増加し、73,444百万円となりました。これは、営業貸付金が4,296百万円増加及びたな卸資産が1,730百万円増加し、現金及び預金が3,505百万円減少したことが主な要因であります。
(2)固定資産
当連結会計年度末における固定資産の残高は、前連結会計年度末に比し714百万円増加し、89,624百万円となりました。これは、営業車両の買換及びタクシー営業所並びに賃貸用不動産を取得した結果、機械装置及び運搬具が1,017百万円、土地が800百万円それぞれ増加しました。一方で不動産分譲事業におけるモデルルームの解体により、建物及び構築物が420百万円減少したことが主な要因であります。
(3)流動負債
当連結会計年度末における流動負債の残高は、前連結会計年度末に比し2,904百万円減少し、47,542百万円となりました。これは短期借入金が1,138百万円の増加があったものの、支払手形及び営業未払金が2,584百万円減少及び未払法人税等が1,541百万円減少したことが主な要因であります。
(4)固定負債
当連結会計年度末における固定負債の残高は、前連結会計年度末に比し3,091百万円増加し、77,748百万円となりました。これは長期借入金が3,534百万円増加したことが主な要因であります。
(5)純資産
当連結会計年度末における純資産の残高は、前連結会計年度末に比し3,636百万円増加し、37,779百万円となりました。これは、親会社株主に帰属する当期純利益を4,353百万円計上及び剰余金の配当507百万円が主な要因であります。この結果、自己資本比率は前連結会計年度末の20.3%から23.2%へ改善されております。
3.当連結会計年度におけるキャッシュ・フローについての分析
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末より3,492百万円減少し、10,643百万円となりました。この主な要因は、以下のとおりであります。
(1)営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動の結果使用した資金は2,308百万円となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益7,069百万円に対し、営業債権の増加による資金の減少4,242百万円、たな卸資産の増加による資金の減少2,194百万円、仕入債務の減少による資金の減少2,929百万円があったことによるものであります。
(2)投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動の結果使用した資金は4,794百万円となりました。これは主に、事業用資産の車両、土地・建物の取得を中心とした有形・無形固定資産の取得による支出5,103百万円によるものであります。
(3)財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動の結果獲得した資金は3,610百万円となりました。これは主に、長期借入金の約定弁済並びに繰上償還による支出20,194百万円があったものの、長期借入れによる収入22,438百万円があったことによるものであります。
当社グループといたしましては、タクシーを中心とした交通事業等のM&A、不動産賃貸事業の高収益率の賃貸ビルの取得及び金融事業の営業貸付金の拡大については、今後も積極的な展開を行ってまいりますが、タクシー事業等の新規事業展開による用地等の取得については、状況に応じ賃貸物件を借りることも考慮し、不動産分譲事業においては、販売用不動産の回転期間の短縮化を図ってまいります。また、当社グループが営業活動により獲得した資金を有効に運用するため、CMS(キャッシュ・マネジメント・システム)を活用して資金効率の向上を図ること等により、有利子負債の削減に努めてまいります。
なお、各キャッシュ・フローの前連結会計年度との比較分析については、「第2 事業の状況 1業績等の概要(2)キャッシュ・フロー」をご参照下さい。