第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

  文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

(1) 当社グループの認識

今後の経済情勢につきましては、緩やかな景気拡大が予想され、個人消費も回復基調を維持していくことが期待されます。しかし、新興国経済の減速や米国の保護主義政策、北朝鮮問題が国内景気へ与える影響等の不安定要素も多く、依然として先行きは不透明な状況が続くものと思われます。

 

(2) 当面の対処すべき課題

物流業界におきましては、ドライバーや作業員などの人材不足が慢性化してきており、依然として厳しい経営環境が続くものと見られます。原油価格相場の上昇による燃油費高止まり懸念、企業間競争のさらなる激化や顧客コスト削減による低運賃・低価格、雇用環境の悪化等厳しい経営環境が続くものと予想されます。

 

(3) 対処方針

 当社グループは、徹底した経営の効率化を図りながら、お客様のニーズに応えるべくより良い物流サービスを提案・提供し、既存顧客との密なる情報の提供を積極的に行い、取引拡大と新規顧客の開拓を推進すると同時に、コスト抑制のため輸送の効率化と経費節減を図るよう努力してまいります。さらに、環境問題を始めとする様々な社会問題に取り組む総合物流企業として、安定収益を確保できる企業体質を構築するために、次の課題に取り組んでまいります。
 
①事業拡大
 ・事業収入の拡大を図ってまいります。
 ・営業開発体制の強化を推進してまいります。
 ・グループ各社とのシナジー効果を発揮させてまいります。
 ・資産の有効活用と稼働率を向上させてまいります。
②収益化構造の構築
 ・高品質なサービスの提供を向上させてまいります。
 ・業務運営力(現場力)を向上させてまいります。
 ・ローコスト体質の構築を推進してまいります。
③人材育成と採用

  ・自ら主体的に考え、行動する自立型社員・利益に直結した行動ができる社員を育成してまいります。    

  ・OJT・OFFJT教育を強化してまいります。

 ・技能職社員・営業事務職社員の採用を確保してまいります。
 ・女性社員の能力開発と職域を拡大させてまいります。
④安全・衛生の推進強化
 ・自動車事故・荷物事故・労災事故の撲滅に向けた月別施策の展開を推進してまいります。
 ・生活習慣病の予防に向けた健康生活習慣の啓蒙を推進してまいります。
 

 
 

2 【事業等のリスク】

当社グループの事業その他に関するリスクについて、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる事項は次のようなものがあります。また、必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項についても、投資者の投資判断上、重要であると考えられる事項についても積極的な情報開示の観点から以下に開示しております。

本項においては、将来に関する事項が含まれておりますが、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

 

(1) 金利変動の影響

当社グループは、顧客ニーズに応じて、倉庫や配送センター等を建設し、顧客に賃貸しております。土地取得や建物建設等に係る資金は、主に金融機関より長期・短期の借入金によっているため、総資産に占める借入金の比率が高くなっており、設備投資の回収は長期を要することから、金利の上昇によっては業績に影響を与える可能性があります。

 

(2) 法的規制

当社グループは、総合物流企業として、貨物自動車運送事業、倉庫業等の各種法令の規制の適用を受けております。当社グループでは当該法規制の厳守を基本にし、グループ一丸となって推進しておりますが、当該規制に抵触するような事態になった場合には、事業の停止、登録の取消し等により事業の継続が困難になる可能性があります。また、ディーゼルトラックの排ガス等の環境関連規制が一段と強化された場合には、車両の代替等に係る経費負担が増大する可能性があります。

 

(3) 受注先の変動

当社グループは、総合物流企業として、お客様から業務を受託する際に、土地、建物、設備機器等について、先行的に設備投資を実施することがあります。投資に際しては、綿密な事業収支計画を策定し、慎重に投資判断を行っておりますが、お客様の業績の急変や取引停止などが生じれば、投資資金の回収に支障が生じたり、将来の成長と収益力を低下させ、業績に影響を与える可能性があります。

 

(4) 原油価格の高騰

当社グループは、物流事業を主としており、原油価格の高騰はそのまま燃料費の値上りに繋がり、原油価格の値上りを運送料金に転嫁することが困難な状況であります。今後、原油価格が大幅に高騰した場合には、輸送コストが上昇し、業績に影響を与える可能性があります。

 

(5) 重大な事故発生

当社グループは、トラック等の車両を使用し、輸送を行っております。運行管理の徹底と交通安全に努めておりますが、重大な交通事故を発生させてしまった場合には、社会的信用及びお客様からの信頼が低下するとともに、行政処分による車両の使用停止、営業停止、事業許可の取消し等によって、業績に影響を与える可能性があります。

 

(6) 自然災害等

地震、台風、大雪、集中豪雨等の自然災害によって、当社グループの物流及び管理施設等及びお客様の物品等に甚大な被害が発生する場合や、停電・輸送経路の遮断などの事態が発生して、物流業務の停滞を招く場合があり、業績に影響を与える可能性があります。

 

(7) 情報漏洩等によるリスク

当社グループは物流サービスの提供に際し、お客様等の情報を取り扱っております。コンプライアンスや個人情報の管理を徹底し、社内教育を通じて情報管理に努めておりますが、情報の外部漏洩やデータ喪失などの事態が生じた場合、当社グループの社会的信用の低下を招くだけでなく、損害賠償請求等により、業績に影響を与える可能性があります。

 

(8) 賃貸不動産等価格の下落によるリスク

当社グループは、千葉県内等において賃貸用の店舗、事務所及び倉庫(土地を含む)を有しております。予期せぬ大規模な顧客撤退や大幅な地価の下落等による減損損失の発生等により、業績に影響を与える可能性があります。

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 (1) 財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度におけるわが国の経済は、企業収益や雇用・所得環境の改善が続く中、個人消費は回復基調を維持し、景気は緩やかな拡大傾向にあります。しかしながら、中国をはじめとする新興国経済の減速懸念、英国の経済政策への懸念、北朝鮮問題等、海外の地政学的リスク要因により、依然として先行き不透明な状況が続いております。
 物流業界におきましては、ドライバーや作業員などの人材不足が慢性化してきており、経営環境は一層厳しさを増しました。また、OPECの原油生産の減産等による原油価格の上昇懸念、人件費の上昇により、依然として厳しい環境下にあります。
 このような経営環境の下で当社グループは、お客様の立場に立ったより良い物流サービスを提案、提供し、既存顧客との取引拡大と新規顧客の開拓を積極的に推進するとともに、コスト削減のため輸送の効率化と経費節減にも積極的に取組んでまいりました。
 この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
①財政状態
流動資産
 流動資産は、前連結会計年度末に比べて12.8%増加し、5,449百万円となりました。これは、現金及び預金が385百万円増加したことなどが要因であります。
  

  固定資産

固定資産は、前連結会計年度末に比べて1.6%減少し、21,501百万円となりました。これは、資産減価償却による減少などが主な要因であります。 

 

   流動負債

流動負債は、前連結会計年度末に比べて4.9%増加し、5,301百万円となりました。これは、営業未払金が370百万円増加したことなどが要因であります。
  

   固定負債

固定負債は、前連結会計年度末に比べて14.5%減少し、4,824百万円となりました。これは、長期借入金が802百万円減少したことなどが要因であります。
  

   純資産

純資産は、親会社株主に帰属する当期純利益が964百万円と増加し、配当金149百万円の支払により、前連結会計年度末に比べて841百万円増加し、16,824百万円となりました。
 
②経営成績
 当連結会計年度の営業収入は、13,493百万円(前期比7.9%増)となり、営業利益は1,481百万円(前期比4.8%増)、経常利益は1,480百万円(前期比6.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は964百万円(前期比6.1%増)となりました。
 当社グループは、人材不足、燃料費の高騰等による経費増加が続く厳しい環境下においても継続した安定収益を確保できる財政基盤の強化に努めております。その成果として、毎年、着実に財政基盤の強化が図られております。
 

 セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。

  貨物自動車運送事業

貨物自動車運送事業については、輸送業務の取り扱いが堅調に推移したことにより、営業収入は4,730百万円、前期比112百万円、2.4%の増収となり、セグメント利益(営業利益)は369百万円、前期比16百万円、4.7%の増益となりました。

 

  倉庫事業

   倉庫事業について、一部倉庫稼働率が向上したことなどから、営業収入は2,905百万円、前期比152百万円、 

  5.5%の増収となり、セグメント利益(営業利益)は812百万円、前期比12百万円、1.6%の増益となりました。

 

   附帯事業

附帯事業については、一部自動車整備関連が回復したことから、営業収入は3,774百万円、前期比169百万円、4.7%の増収となり、セグメント利益(営業利益)は182百万円、前期比52百万円、39.9%の増益となりました。

 

   不動産事業

不動産事業については、一部賃貸物件の稼働率が向上したことなどから、営業収入は949百万円、前期比42百万円、4.7%の増収となり、セグメント利益(営業利益)は621百万円、前期比45百万円、8.0%の増益となりました。

 

  建設事業

建設事業については、完成高が減少したことなどにより、営業収入は1,029百万円、前期比△158百万円、△13.4%の減収となり、セグメント利益(営業利益)は101百万円、前期比△12百万円、△10.9%の減益となりました。

 

  その他事業

その他事業については、旅客自動車運送事業、保険代理店業が個人消費の回復基調を維持し、営業収入は376百

 万円、前期比20百万円、5.8%増収となりましたが、セグメント利益(営業利益)は2百万円、前期比△4百万円、

 △66.4%の減益となりました。

    

 当社グループは、貨物自動車運送事業を中心に倉庫事業、附帯事業を一括して行うトータルロジスティクス事業

 の拡大による経営体質の強化を目指しております。その具体的数値として、社有車輸送事業作業利益率20%以上、

 倉庫作業収入に対する作業人件費比率70%以下、附帯作業利益率18%以上という目標を掲げており、このことによ

 り、その効果が徐々に成果として表れてきております。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末の現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ410百万円増加し、2,604百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況と、それらの要因は次のとおりであります。
                                                                                                    (営業活動によるキャッシュ・フロー)
 営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益が1,434百万円となり、得られた資金は2,029百万円と前連結会計年度に比べ451百万円、28.6%の増加となりました。
 
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
 投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出が減少したことなどにより、使用した資金は587百万円と前連結会計年度に比べ218百万円、27.1%の減少となりました。

 

  (財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入金の返済が進んだことなどにより、使用した資金は1,031百万円と前連結会計年度に比べ643百万円、165.9%の増加となりました。

 

   当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、設備投資を借入金で賄う場合が多いため、設備投資が

 行われる場合は財務活動によるキャッシュ・フローにおける資金調達額が増加し、投資活動によるキャッシュ・フ

 ローにおける投資額が増加する傾向にあります。そのため、当連結会計年度につきましては、大きな設備投資がな

  かったため、前連結会計年度より変動の少ないキャッシュ・フローとなりました。

 

  (3) 生産、受注及び販売の実績

  生産実績

当連結会計年度(自平成29年4月1日 至平成30年3月31日)

 

セグメントの名称

生産高(千円)

前年同期比(%)

建設事業

769,101

278.1

合計

769,101

278.1

 

(注) 1 金額は、販売価格によっております。

2 セグメント間取引については相殺消去しております。

3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

  受注実績

当連結会計年度(自平成29年4月1日 至平成30年3月31日)

 

セグメントの名称

受注高(千円)

前年同期比(%)

受注残高(千円)

前年同期比(%)

建設事業

895,602

957.2

139,950

848.2

合計

895,602

957.2

139,950

848.2

 

(注) 1 セグメント間取引については相殺消去しております。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 販売実績

当連結会計年度(自平成29年4月1日 至平成30年3月31日)

 

セグメントの名称

金額(千円)

前年同期比(%)

貨物自動車運送事業

4,726,439

102.4

倉庫事業

2,905,899

105.5

附帯事業

3,773,056

104.7

不動産事業

943,920

104.7

建設事業

772,152

279.2

その他

371,673

105.7

合計

13,493,142

107.9

 

(注) 1 セグメント間取引については相殺消去しております。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

3 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

 

相手先

前連結会計年度

(自 平成28年4月1日

至 平成29年3月31日)

当連結会計年度

(自 平成29年4月1日

至 平成30年3月31日)

販売高(千円)

割合(%)

販売高(千円)

割合(%)

ジャパンフーズ株式会社

1,804,261

14.4

1,752,312

13.0

 

 

 

 (4) 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、当連結会計年度における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような見積り、予測を必要としております。当社グループは、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、継続的に見積り、予測を行っておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等(1)連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。

 

4 【経営上の重要な契約等】

    特記すべき事項はありません。

 

5 【研究開発活動】

特記すべき事項はありません。