第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。

 

(1) 経営の方針

当社グループは、「全方位の物流機能を有する3PL企業集団」として、総合提案力、専門性、課題解決力をベースに、サプライチェーンの一翼を担うことでお客様の効率的な企業活動をサポートしております。

また、物流という生活の重要な社会インフラに携わる当社グループは、その社会的責任の重要性を認識し、安全、環境、社会貢献を実現するCSR経営に真摯に取り組むことで、企業価値と株主価値の向上に努め豊かな社会の実現に貢献してまいります。

 

(2) 目標とする経営指標

 当社グループは、中長期的な視点から事業の持続的成長、収益力及び資本効率の向上を図る方針であります。また、重要な事業戦略、投資戦略の一環として、物流施設の自社開発と流動化サイクルを計画的に循環させることで、3PL事業の安定的成長を図る独自のビジネスモデルを推進しております。このことから、積極的な投資活動と財務健全性の維持という両側面の均衡を保つことを重視しており、目標とする自己資本比率を30%と設定し、これを判断指標と位置づけております。

 

(3) 経営環境、中長期的な会社の経営戦略

昨今の物流業界は、人手不足や技術革新を背景に、かつてないほど大きな構造転換期に差し掛かっております。人手不足が深刻化する中、IoT、AI、LT(ロジスティクス・テクノロジー)を活用した革新的な技術の実用化に向けた取り組みが加速していることに加え、EC通販市場の急拡大により商流が変わりゆく中、物流もそれに呼応する形で、大きな変革を迫られています。

当社グループは、このような経営環境のパラダイムシフトを好機として捉え、自らも変化し続けることで激しい企業間競争に勝ち残ることを目指します。“For Your Dreams. ~人々の『夢への挑戦』をつなぎ未来を拓く~”をスローガンとし、ベンチャー企業が強みとする「柔軟性」と「スピード」、これに上場企業の「ガバナンス」を併せ持ち、物流の未来を創造する集団であり続けます。このために、次の基本方針を掲げます。

① 3PL事業のさらなる強化と独自のサービスモデル確立

当社グループが得意とする3PL事業の強化を、様々な手法を用いて具現化します。Web.マーケティングや営業力強化による新規受注の拡大、現場力強化による効率性の追求、事業の底上げや領域拡大につながるM&Aを積極的に検討、実行してまいります。また、当社グループ独自のソリューションである物流施設開発を含めた3PLのご提案に加え、今後は自動化技術やAI関連設備導入も組み入れるなど、お客様の物流課題解決に貢献するべく、当社グループ独自のサービスモデル確立を目指します。

② 物流施設開発と既存施設の流動化による財務健全性の維持

3PL事業拡大とサービスレベル向上を促進するために手掛ける物流施設の自社開発と、既存施設の流動化を計画的に推進することにより財務上の健全性を維持します。

③ 海外における事業の選択と集中を推進

推進すべき地域と事業を明確化し、選択と集中を進めてまいります。

 

 

(4) 対処すべき課題

当社グループは、技術革新の進展、新型コロナウイルス感染症拡大によって一層の拍車がかかった社会構造の変化等、目まぐるしく変わる経営環境の中、激化する企業間競争を勝ち抜いていくうえで、経営の透明性・効率性の確保及びグループシナジーの極大化が重要であると考えております。当社グループ各社が有する物流機能を融合し、グループとしての一体感をより強化することがグループとしての競争力向上に繋がるものと考えております。

今後の成長を持続するためには、中核に据える3PL事業を推進する高度物流人材、海外展開に備えたグローバル人材、物流施設開発や将来の技術革新を取り込むためのプロフェッショナル人材の確保が不可欠です。同時に労働人口の減少にともない、物流事業のベースを支えるドライバーなど、経営資源の安定的確保も重要な経営課題と捉え、そのための人事制度の整備を進め、優秀な人材の採用と育成に取り組むほか、社員一人ひとりが働きがい・誇り・生きがいを持てる環境づくりに努めてまいります。

また、物流企業としての社会的責任を果たすため、交通事故の防止や作業の安全確保などの安全対策、エコドライブの推進や車両・施設に起因する環境負荷の軽減など、環境保全対策に徹底的に取り組みます。さらに、内部統制の強化、コンプライアンスの徹底やリスク対策などを柱に、コーポレート・ガバナンス体制の充実に取り組み、社会の期待に応える企業グループとなるようCSR経営を着実に推進してまいります。

なお、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響等は、「第2 事業の状況 2.事業等のリスク ⑧新型コロナウイルス感染症によるリスク」及び「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (追加情報)」に記載のとおりであります。

 

2 【事業等のリスク】

当社グループは、短期及び中・長期的な経営成績、株価及び財務状況に影響を及ぼす可能性のあるリスクを、主に外的要因に起因するもの、内的要因によるもの、その両方の側面を持つものの15の事象に区分し、発生の回避及び発生した場合の対応に最大限の努力を行っております。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

① 景気の変動によるリスク

 当社グループの事業は、国内外の経済、景気動向及び顧客企業の輸送需要の動向に影響を受けます。特に、国内景気の大幅な落ち込みによる消費の低迷や極端な円高、海外景気の深刻な落ち込みによる輸出入量の減少や輸配送料金の値下げ圧力などが発生した場合は、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 当社グループでは、事業の多様化の推進、取引先企業の拡大などによりリスクの分散を図るとともに、事業ポートフォリオの充実と最適化を推進しております。

 

② 燃料価格高騰によるリスク

 当社グループの主力事業である物流事業には、軽油・ガソリンなどの燃料が不可欠です。世界的な原油価格の高騰や為替変動による燃料価格の想定を超えた値上がりは、コストの増加要因となります。燃料価格の想定を超えた値上がりコスト増加相当分を料金に転嫁できない場合は、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 当社グループでは、世界的な市場の動向を注視するとともに燃料価格の変動を予測した予算の策定及びエコドライブの推進や段階的な次世代自動車の導入などにより、燃料効率の高い物流サービスへの転換を推進しております。

 

③ 金融環境悪化によるリスク

 当社グループの重要な成長戦略として、M&Aや3PL事業推進のための物流施設の開発を行うにあたり、必要な資金は主に金融機関からの借り入れで調達しておりますが、金融環境の悪化は戦略投資への資金調達が困難となり、調達金利の上昇が起こる可能性があります。また、一部借入金には、財務制限条項が付されておりますが、これに抵触することで当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 当社グループでは、物流施設の流動化や営業キャッシュ・フローなどによる有利子負債の返済促進と金利の固定化などの対策を講じております。

 

④ M&Aのリスク

 当社グループは、既存事業の規模拡大や新規事業分野へ進出するに際し、事業戦略の一環としてM&Aや資本参加、資本提携などを行っておりますが、予測できない事態により買収や提携後の事業計画の進捗が当初の予定より大幅に遅れた場合は、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 当社グループでは、M&Aや資本参加、資本提携などにおいては事前デューディリジェンスを徹底し、被買収企業の経営層との丁寧な調整を行います。

 

⑤ 不動産事業のリスク

 当社グループの不動産事業は、開発事業と賃貸事業で構成されております。開発事業における物流施設の新規開発にあたっては、販売用、賃貸用に関わらず顧客の確保を前提としており、入居者あるいは販売先を決定したのちに、顧客のニーズに合わせた仕様あるいは賃料や賃貸期間などを決定し、着工しております。そのため、受注時期や規模、仕様、完成時期、販売時期によって売上及び利益が一定の時期に偏る場合や遅延が生じる場合があります。

 当社グループでは、顧客の確保を前提とした物流施設の開発を行っております。

 

⑥ 法制度変更によるリスク

 当社グループの主力である物流事業では、貨物自動車運送業や倉庫業、通関業などの物流に関する各種事業法、不動産事業では建築基準法や金融商品取引法、人材事業では労働者派遣法などの様々な法規制を受けております。それらが、社会情勢の変化に応じて改正や強化、解釈の変更などが行われた場合は、新たな費用負担の発生や事業展開の変更を求められる可能性があります。これらの対応に新たな費用負担が発生した場合は、コストの増加要因となります。

 当社グループでは、法令遵守を旨としており、業界団体をとおして情報を収集するほか、法令や制度の変更を予め想定した対策を講じております。

 

⑦ 自然災害等の発生によるリスク

 当社グループは、トラックによる輸送や物流センターの運営を主体に事業を展開しており、大規模な自然災害などが発生した場合は、大きな影響を受けます。当社グループは首都圏に多くの物流施設を有しており、大規模な自然災害が発生した場合は、荷主企業や当社施設の被災、交通網の遮断・混乱、電気・水道などのライフラインの停止などにより、事業の継続が困難となる可能性があります。

 当社グループでは、「事業継続計画(BCP)」において災害状況の想定及び対応策を定め、定期的な訓練の実施や主要な建物の耐震性の確保、事業拠点の可能な範囲での分散化を進めております。

 

⑧ 新型コロナウイルス感染症によるリスク

 当社グループや荷主企業で感染症による発症者が確認された場合は、オペレーションの制限や停止を余儀なくされるなど、当社グループの事業活動に様々な影響を与えます。また、従業員等を感染症から守る感染防止対策費用は、コストの増加要因となります。

 当社グループでは、事業所及びトラックなどの事業用車両の衛生管理を徹底するほか、従業員等には国の指針に従い、出社時の検温の実施及び健康状態の確認、手洗いや手指の消毒の励行、マスク着用の徹底を図っております。

 

⑨ 重大事故発生によるリスク

 当社グループは、トラックなどの事業用車両が公道を利用し、顧客の商品または製品の輸配送を行っておりますが、万が一、人命を失うなうような重大な事故を起こした場合は、被害者からの訴訟や顧客からの信頼喪失や社会的信用の毀損、営業停止または事業用車両の運行停止などの行政処分を受ける可能性があります。

 当社グループでは、当社と当社グループが協働して設置する「SBSグループ運輸安全推進会議」にて教育・啓発、事故防止、安全運転管理の3つを重点施策としてグループ全体で運輸安全マネジメントを推進しております。

 

⑩ システムダウンによるリスク

 当社グループは、顧客の商品・製品の管理、倉庫管理、通関処理などの業務システムから会計システム、人事給与システムなどの社内システムに至るまでコンピュータやネットワークを使用しております。万が一、コンピュータの故障やウイルスへの感染、外部からのハッキング、大規模な自然災害などによりシステムがダウンした場合は、オペレーションの停止や制限を余儀なくされ、業務処理の遅延や混乱を及ぼす可能性があります。

 当社グループでは、SOC(Security Operation Center)サービスによるネットワークの監視や確認、AIを用いたウイルスの監視、次世代ファイヤーウォールによりセキュリティ強化を図っております。また、当社と当社グループ会社が協働して設置する「SBSグループ情報セキュリティ推進会議」にてグループ全体でセキュリティ対策と教育・啓発を推進しております。

 

⑪ 顧客情報の流出リスク

 当社グループは、個人情報を含む多くの顧客情報を扱っており、潜在的に個人情報や顧客情報の流出、データの喪失リスクがあります。万が一、顧客情報の流出やデータの喪失などの事態を招いた場合は、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 当社グループでは、社内規程で顧客情報の適正な管理を定めるとともに、「SBSグループ情報セキュリティ推進会議」のもとで、グループ全体で顧客情報の適正管理のための対策を推進しております。

 

⑫ コンプライアンス違反によるリスク

 当社グループは、様々な法令や幅広いルール、社会的規範のもとで事業を展開しており、関連規制への抵触や取締役や従業員等による不正行為が発生した場合は、当社グループの信用毀損や取引の停止などにより多額の損害賠償請求などを招き、業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 当社グループでは、「SBSグループコンプライアンス規程」を定め、当社グループを構成する取締役や従業員等がコンプライアンスに則した行動を取るための体制や仕組みの構築を推進するとともに、「SBSグループ行動基準」を定め誠実で公正・透明な企業風土を醸成するよう努めております。

 

⑬ 国際展開によるリスク

 当社グループは、持続的に成長するために海外での事業展開に取り組んでおりますが、進出国または進出地域の政治体制や法規制の変化、景気の後退による経済状況の変化、感染症にともなう疾病の発生などにより社会的混乱が生じた場合は、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 当社グループでは、進出国または地域に関する情報を常に収集し、分析を行っております。

 

⑭ 人材の確保と育成のリスク

 当社グループでは、人材の重要性を認識し、採用活動や人材育成に注力しておりますが、必要な人材を確保できない場合や多くの人材が社外へ流出した場合、人材の育成が計画どおりに進捗しない場合などは、当社グループの事業展開や業績及び成長戦略に大きな影響を及ぼす可能性があります。

 当社グループでは、新卒または中途採用に拘らず積極的に採用を行うとともに、人材育成の基本方針にもとづいて、グループ各社の従業員を対象とした様々な人材育成教育を実行し、能力の向上とキャリア開発を支援しております。

 

⑮ 気候変動によるリスク

 当社グループは、気候温暖化にともなう海水面の上昇などにより、港湾部の事業拠点が浸水被害を受ける可能性や異常気象による豪雨や豪雪、台風被害などによる交通網の遮断・混乱、電気・水道などのライフラインの供給停止、熱中症による従業員の健康危害などの影響を受ける可能性があります。また、国際合意にもとづく二酸化炭素の排出規制強化や企業が排出する温暖化ガスに対する「炭素価格」の導入は、コストの増加要因となります。

 当社グループでは、エコドライブの推進や段階的な次世代自動車の導入、省エネルギー設備を導入するなどの低炭素化を前提とした計画的な事業戦略及び環境戦略を策定し、気候変動リスクに長期的な視野で取り組んでおります。

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度(2020年1月1日~2020年12月31日)は、新型コロナウイルス感染症の拡大による世界的な経済活動の抑制や輸出入の減少が続くなか、物流業界においても企業間物流の需要減少など、厳しい経営環境に直面しました。他方、外出自粛に伴う「巣ごもり消費」を背景に、食品・日用品など生活必需品やネット通販などの需要拡大が続いており、当社グループはお客様、取引先並びに従業員の感染防止と安全確保を最優先に取り組みながら、こうした需要に応えるべく積極的な対応を図ってまいりました。
 さらに、2020年11月2日には東芝ロジスティクス㈱(現SBS東芝ロジスティクス㈱)の株式66.6%を取得し、当社の連結子会社としました。同社の損益は2021年12月期から連結対象となりますが、当社グループはこれによってサービスラインナップのさらなる拡充と海外ネットワークの強化を図り、物流サプライチェーンをさらに強固にサポートする体制を整えました。
 

当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は以下のとおりです。

 

① 財政状態及び経営成績の状況

 a. 経営成績

 当連結会計年度の業績については、物流事業の収益はほぼ横ばいの一方で、不動産事業の収益増加が寄与し、売上高は前連結会計年度より16億44百万円増(+0.6%)の2,571億92百万円、営業利益は同7億84百万円増(+7.7%)の109億60百万円となり、連結売上高・営業利益ともに3期連続で過去最高値を更新しました。また、経常利益は同7億11百万円増(+7.0%)の108億83百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は同7億47百万円増(+12.3%)の68億26百万円となりました。

 セグメント別の経営成績は以下のとおりです。

(物流事業)

 物流事業では、既存顧客との取引拡大に加え、高い物流機能を求める新規顧客の獲得に注力しました。事務用機器、百貨店、外食などの企業間物流や、海外事業においては、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を大きく受けましたが、即日配送事業において市場拡大を続ける電子商取引(EC)需要の取り込みや、生活物流・ネットスーパーなどの分野における需要拡大は業績の下支えとなりました。
 その結果、物流事業の売上高は前連結会計年度より45百万円増(+0.0%)の2,408億18百万円、営業利益は同2億87百万円減(△4.6%)の59億90百万円となりました。
(不動産事業)

不動産事業は、開発事業と賃貸事業で構成されております。開発事業では、グループの3PL事業を推進するために、顧客の物流ニーズに合った大型倉庫を土地の取得から建設まで一貫して行います。賃貸事業では、グループで保有する倉庫、オフィスビル、レジデンス等から賃貸収益を得ています。当社は、将来の投資に向け物流不動産を流動化し資金を回収しており、流動化に伴い計上する収益は不動産事業に含めております。
 当期の物流不動産流動化の実績として、長津田物流センター(神奈川県横浜市)の信託受益権の40%を譲渡し、前期に同物流センターの信託受益権の30%を譲渡したのと比較して収益が拡大しました。その結果、不動産事業の売上高は前連結会計年度より15億46百万円増(+19.8%)の93億49百万円、営業利益は同7億71百万円増(+20.4%)の45億58百万円となりました。
(その他事業)

 その他事業の主なものは、人材派遣事業、マーケティング事業、太陽光発電事業及び環境事業です。人材派遣事業は厳しい状況にある一方で、太陽光発電事業や環境事業が利益を伸ばした結果、その他事業の売上高は前連結会計年度より52百万円増(+0.7%)の70億24百万円、営業利益は同68百万円増(+36.7%)の2億54百万円となりました。

 

 

b.財政状態

 資産、負債及び純資産の主な増減要因は以下のとおりです。

(資産)

 当連結会計年度における総資産は、2,545億50百万円となり、前連結会計年度末に比べ745億2百万円増加しました。これは主に、東芝ロジスティクス㈱の新規連結に伴う、売掛金等の営業債権や固定資産の増加によるものです。

(負債)

 当連結会計年度における負債は、1,864億4百万円となり、前連結会計年度末に比べ604億33百万円増加しました。これは主に、東芝ロジスティクス㈱の新規連結に伴う、支払手形及び買掛金の増加、並びに短期借入金等の増加によるものです。

(純資産)

 当連結会計年度における純資産は681億46百万円となり、前連結会計年度末に比べ140億69百万円増加しました。これは、親会社株主に帰属する当期純利益の計上による利益剰余金の増加、並びに非支配株主持分の増加によるものです。
 

② キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、90億41百万円増加し、275億37百万円となりました。各キャッシュ・フローの主な増減要因は以下のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
 営業活動により得られた資金は、売上高の成長に伴う売上債権の増加24億84百万円があったものの、税金等調整前当期純利益112億66百万円、減価償却費70億17百万円に加え長津田物流センターの持ち分売却によりたな卸資産が20億87百万円減少したことなどで、172億62百万円となりました。収益力の底上げを主因として前連結会計年度に比べ3億89百万円増加しました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
 投資活動により使用した資金は、東芝ロジスティクス㈱の株式66.6%の新規取得による支出等があり、前連結会計年度に比べ179億円増加し304億80百万円となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
 財務活動では、上記の株式取得に伴う資金を銀行借入で調達したこと等により、227億26百万円の資金が増加しました。前連結会計年度に比べて248億10百万円の大幅増加となりました。

 

③ 生産、受注及び販売の状況

a. 生産実績及び受注実績

当社グループは、物流事業を中核とするサービスの提供が主要な事業であるため、記載を省略しております。

 

b. 販売実績

当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

金額(百万円)

前期比(%)

物流事業

240,818

100.0

不動産事業

9,349

119.8

その他事業

7,024

100.7

合計

257,192

100.6

 

(注) 1 セグメント間の取引については相殺消去しております。

2 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合

相手先

前連結会計年度

当連結会計年度

金額(百万円)

割合(%)

金額(百万円)

割合(%)

㈱リコー及びそのグループ会社

42,167

16.5

35,865

13.9

 

3 当連結会計年度における販売実績の著しい変動の要因は、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況 a.経営成績」に記載のとおりであります。

4 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

  経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

  なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

① 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準にもとづき作成しています。この連結財務諸表の作成にあたって採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりです。連結財務諸表の作成においては、過去の実績やその時点で合理的と考えられる情報にもとづき、会計上の見積りを行っていますが、見積りには不確実性が伴い、実際の結果とは異なる場合があります。

また、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響に関する会計上の見積りについては、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (追加情報)」に記載しております。

なお、連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。

(のれん及び顧客関連資産)

当社グループは、東芝ロジスティクス㈱を新規連結した際に計上したのれん及び顧客関連資産について、その効果の発現する期間を見積り、その期間に基づく定額法により償却します。また、当該のれん及び顧客関連資産の計上に際しては将来キャッシュ・フローや割引率など、多くの見積り及び仮定を用いており、将来の不確実な経済条件の変動等によりそれらの見直しが必要となった場合、減損損失が発生する可能性があります。

 

② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

 当社グループの当連結会計年度の経営成績等は「(1)経営成績等の状況の概要」に記載しております。

 

 

③ 経営成績に重要な影響を与える要因について

当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては「第2 事業の状況 2.事業等のリスク」に記載しております。

 

④ 資本の財源及び資金の流動性について

 当社グループの主たる運転資金は、傭車費、外注費、人件費等の売上原価、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。また、投資を目的とした資金需要といたしましては、車両の経常的な更新、子会社・関連会社株式の取得等によるもの及び物流施設の自社開発に伴う用地取得、建設工事代金、設備投資等があります。
 資金の財源につきましては、当面の資金需要と設備投資計画に則り自己資金と金融機関からの借入金により調達しております。当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、275億37百万円となり、有利子負債残高は976億3百万円となっております。

 当社グループは、グループ全体の資金を有効活用するため、キャッシュ・マネジメント・システムを採用しており、連結子会社の支払い代行業務を行う他、連結子会社の報告にもとづき、グループにおける重要な資金繰りの状況について把握しております。また、取引銀行において、借入金の与信枠の設定を受けており、必要な資金を速やかに確保する基盤を整えております。

 

  ⑤ 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の達成・進捗状況について

 当社グループは、中長期的な視点から事業の持続的成長、収益力及び資本効率の向上を図る方針であります。また、重要な事業戦略、投資戦略の一環として、物流施設の自社開発と流動化サイクルを計画的に循環させることで、3PL事業の安定的成長を図る独自のビジネスモデルを推進しております。このことから、積極的な投資活動と財務健全性の維持という両側面の均衡を保つことを重視しており、目標とする自己資本比率を30%と設定し、これを判断指標と位置づけております。当連結会計年度の自己資本比率は、19.9%(前連結会計年度比△5.2%)となっており、引き続き財務の健全性を意識した事業運営を行い、投資と回収の最適なバランスを実現してまいります。

 

4 【経営上の重要な契約等】

当社は、2020年5月26日開催の取締役会決議に基づき、東芝ロジスティクス㈱(現SBS東芝ロジスティクス㈱)の株式を取得する株式譲渡契約を同日付で締結し、2020年11月2日付で同社の普通株式の一部(発行済株式数の66.6%)を取得いたしました。詳細は、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(企業結合等関係)」に記載のとおりであります。

また、当社は、2020年12月24日開催の取締役会決議に基づき、東洋運輸倉庫㈱の株式を取得する株式譲渡契約を同日付で締結し、2021年1月29日付で同社の普通株式の全て(発行済株式数の100.0%)を取得いたしました。詳細は、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な後発事象)」に記載のとおりであります。

 

5 【研究開発活動】

該当事項はありません。