第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当中間連結会計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。
 また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。

 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当半期報告書提出日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。

 

(1) 業績の状況

当中間連結会計期間(2025年1月1日~2025年6月30日)は、雇用・所得環境の改善やインバウンド需要の増大等により国内消費の回復傾向が続いた一方で、資源・原材料価格の高騰や生活必需品、とりわけ食糧品の価格上昇、さらには米国の通商政策の影響が国内景気を下押しするリスクとなり、先行き不透明感が依然継続する形となりました。

物流業界においても、輸送能力不足とコスト上昇が顕在化し、取り巻く環境は厳しさを増しております。そうしたなか、当社グループは、主力の物流事業における3PL、4PLビジネスの獲得に加えて、ワンストップのECプラットフォームサービス「EC物流お任せくん」の本格展開を関東、関西の両地域において開始するなど、積極的な対応を図ってまいりました。

当中間連結会計期間の業績については、前年第1四半期に物流不動産の流動化を実施しているため、売上高は前中間連結会計期間より67億99百万円増(+3.1%)の2,285億39百万円、営業利益は同45億68百万円減(△41.7%)の63億89百万円、経常利益は同50億21百万円減(△44.1%)の63億64百万円、親会社株主に帰属する中間純利益は同36億95百万円減(△57.2%)の27億60百万円となりました。

 

セグメント別の経営成績は以下のとおりです。

(物流事業) 

主力の物流事業では、既存顧客との取引拡大に加え、高い物流機能を求める新規顧客の獲得や、EC物流の需要取り込み、また、ラストワンマイルにおける置き配サービスの本格導入等、サービスラインナップの拡大にも注力しました。当中間連結会計期間の物流事業の売上高は、新規・既存顧客のビジネス拡大等に加え、子会社を新規連結した影響により、前中間連結会計期間より162億45百万円増(+7.9%)の2,211億42百万円、営業利益は同3億81百万円増(+8.5%)の48億58百万円となりました。

(不動産事業)

不動産事業は、開発事業と賃貸事業で構成されております。開発事業では、グループ内での3PL、4PL事業を推進するために、顧客の物流ニーズに合った大型倉庫を土地の取得から建設まで一貫して行います。賃貸事業では、グループで保有する倉庫、オフィスビル、レジデンス等から賃貸収益を得ています。当社は、将来の投資に向け物流不動産を流動化し資金を回収しており、流動化に伴い計上する収益は不動産事業に含めております。 
 当中間連結会計期間における不動産事業については、前述のとおり、前年第1四半期に新杉田物流センター(横浜市)の信託受益権の譲渡を実施しているため、売上高は前中間連結会計期間より98億23百万円減(△80.4%)の23億90百万円、営業利益は同46億77百万円減(△76.0%)の14億80百万円となりました。

 (その他事業)

その他事業の主なものは、人材派遣事業、マーケティング事業、太陽光発電事業及び環境事業です。当中間連結会計期間におけるその他事業の売上高は前中間連結会計期間より3億78百万円増(+8.2%)の50億6百万円、営業利益は同81百万円増(+45.8%)の2億60百万円となりました。

 

 

(2) 財政状態の分析

当中間連結会計期間末における総資産は3,288億55百万円となり、前連結会計年度末に比べ115億68百万円増加しました。現預金や売掛金をはじめとした流動資産が減少した一方で、子会社の新規連結等の影響で固定資産が増加しました。

負債は2,153億64百万円となり、前連結会計年度末に比べ110億25百万円増加しました。これは主に、短期借入金等の流動負債の増加によるものです。

純資産は1,134億91百万円となり、前連結会計年度末に比べ5億42百万円増加しました。これは主に、非支配株主持分の増加によるものです。

 

(3) キャッシュ・フローの状況

当中間連結会計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という) は、前連結会計年度末に比べ36億37百万円減少し、247億99百万円となりました。各キャッシュ・フローの主な内訳は以下のとおりです。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動により得られた資金は105億98百万円となりました。前中間連結会計期間の91億94百万円の収入と比べて、税金等調整前中間純利益が減少した一方で、売上債権や棚卸資産等の増加により、14億3百万円収入が増加しました。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動により使用した資金は156億73百万円となりました。前中間連結会計期間の84億64百万円の支出と比べて、連結範囲の変更を伴う子会社株式の新規取得等により72億8百万円支出が増加しました。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動により得られた資金は21億23百万円となりました。前中間連結会計期間の16億23百万円の支出と比べて、長期借入金の返済支出等があった一方で、短期借入および長期借入による収入により、4億99百万円収入が増加しました。

 

(4) 経営方針・経営戦略等

当中間連結会計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(5) 事業上及び財務上の対処すべき課題

当中間連結会計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。

 

(6) 研究開発活動

該当事項はありません。

 

3 【経営上の重要な契約等】

当社は、2025年6月30日開催の取締役会において、㈱ブリヂストンから、同社の子会社であるブリヂストン物流㈱の普通株式の一部(発行済株式数の66.6%)を取得し、当社の連結子会社化することについて決議し、同日付で㈱ブリヂストンとの間で株式譲渡契約を締結しました。

詳細は、「第4 経理の状況 1.中間連結財務諸表 注記事項(追加情報)」に記載のとおりであります。