第2 【事業の状況】

当社グループの事業については、「運送事業」、「倉庫事業」、「商品販売事業」、「ウエルフェア事業」及び「その他」のセグメント別に記載しております。

 

1 【業績等の概要】

当社グループは、当連結会計年度より連結財務諸表を作成しているため、前連結会計年度との対比の記載はしておりません。(以下、(2)キャッシュ・フローの状況、2〔生産、受注及び販売の状況〕及び7〔財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析〕についても同じ)

(1) 業績

当連結会計年度におけるわが国の経済は、円安の定着に伴う輸出採算の改善等による企業収益の向上や雇用情勢の改善があったものの、中国経済の減速や国内個人消費に停滞感が拡がるなどやや力強さに欠けるものとなりました。
 貨物自動車運送業界においては、燃料価格の低下による恩恵を受けているものの、人件費の上昇、価格競争の激化等依然として厳しい状態が続いております。
 このような状況の中、当社グループは新規荷主の開拓や、既存荷主への深耕拡大に努めるとともに、内部管理体制の一層の充実やコスト削減努力並びに安全対策にも注力してまいりました。
 当連結会計年度の業績につきましては、売上高は181億37百万円、営業利益は7億11百万円、経常利益は7億30百万円となりました。
 また、親会社株主に帰属する当期純利益については、厚生年金基金解散に伴う損失引当金繰入額の特別損失3億70百万円を計上したため、2億3百万円となりました。
 セグメント別の業績は以下の通りであります。なお、当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しており、新たな報告セグメント区分は「運送事業」、 「倉庫事業」、 「商品販売事業」、 「ウエルフェア事業」、 「その他」の5つとなっております。 

 ① 運送事業

当事業につきましては、売上高は126億71百万円となり、セグメント利益は11億2百万円となりました。

 ② 倉庫事業 

当事業につきましては、売上高は32億91百万円となり、セグメント利益は5億41百万円となりました。

 ③ 商品販売事業

当事業につきましては、売上高9億79百万円となり、セグメント利益は27百万円となりました。

 ④ ウエルフェア事業

当事業につきましては、売上高5億61百万円となり、セグメント利益は4百万円となりました。

 ⑤ その他

当事業につきましては、売上高6億33百万円となり、セグメント利益は23百万円となりました。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、20億84百万円となりました。内訳は営業活動により得られた資金が7億30百万円、投資活動により使用した資金が1億33百万円、財務活動により得られた資金が3億円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
  営業活動により得られた資金は、主に税金等調整前当期純利益3億47百万円、減価償却費2億40百万円、厚生年金基金解散損失引当金の増加額3億70百万円、売上債権の増加額1億33百万円、法人税等の支払額2億22百万円によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
 投資活動により使用した資金は、主に有形固定資産の取得による支出63百万円、無形固定資産の取得による支出
47百万円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出24百万円によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
  財務活動により得られた資金は、主に株式の発行による収入5億80百万円によるものです。

 

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

当社グループの主たる事業内容である物流事業(運送事業、倉庫事業)については、受注生産形態はとっておりません。

セグメントごとの販売の状況については次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成27年4月1日

至 平成28年3月31日)

販売高(千円)

前年同期比(%)

運送事業

12,671,033

倉庫事業

3,291,604

商品販売事業

979,581

ウエルフェア事業

561,166

その他

633,892

合計

18,137,278

 

 

なお、主な相手先の販売実績につきましては次のとおりであります。

相手先

当連結会計年度

(自 平成27年4月1日

至 平成28年3月31日)

販売高(千円)

割合(%)

日本生命保険相互会社

2,740,342

15.1

 

(注) 上記の販売実績の金額には消費税等は含まれておりません。

 

3 【対処すべき課題】

国内経済の景気低迷の中で激しい企業間競争が行われておりますが、物流業界においても激しい競争状況が続く一方で、諸制度や関係法改正が進むことで企業倫理や環境・安全問題への対応等に果たすべき役割や責任が大きくなっております。
 当社グループとしては、創業70年を機に安全・安心を原点とする企業理念を一層鮮明化にするため、Make The Next Quality(未来品質の創造)をキャッチフレーズとした全社的品質向上施策を一段と強力に推進しております。
 また、コンプライアンスや人権、さらには環境問題にも社会の一員として責任ある対応をしていく所存であります。

 

4 【事業等のリスク】

以下において、当社グループの事業展開上のリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項及びその他投資家の判断上、重要と考えられる事項を記載しております。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針ですが、当社株式に関する投資判断は、本項記載事項及びそれ以外の記載内容も併せて慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。

なお、本文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社が判断したものであります。

 

(1) 事業に対する法的規制について

当社グループが展開している事業は、下記の法的規制を受け、事業を展開するにあたり許認可を受けるか又は登録を行う必要があります。将来、これらの法的規制等が改正された場合、内容によっては当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

① 主要な事業活動の前提となる事項

当社グループは、貨物自動車による運送並びに倉庫保管を主要な事業として行っておりますが、係る事業を行うにあたっては法的規制(貨物自動車運送事業法、倉庫業法、廃棄物の処理及び清掃に関する法律)を受けており、事業を開始するにあたっては上記法律に基づいた申請を行い、国土交通大臣の許可を得る又は登録を行う必要があります。なお、産業廃棄物収集運搬事業については、収集運搬を行う区域を管轄する各都道府県知事の許可を得る必要があります。

② 主要事業許認可及び有効期間

区分

法的規制

監督官庁

規制の主な内容

有効期間

一般貨物自動車運送事業

貨物自動車運送事業法

国土交通省

事業:許可
運賃・料金:届出

倉庫事業

倉庫業法

国土交通省

事業:登録
運賃・料金:届出

産業廃棄物収集運搬事業

廃棄物の処理及び清掃に
関する法律

環境省

事業:許可

5年

 

 

③ 主な取消事由

主要事業

取消事由

一般貨物自動車運送事業
(貨物自動車運送事業法)

同一運輸局内において、貨物自動車運送事業法第33条・34条(許可の取消し等)に違反し、行政処分の違反累積点数が81点以上となった場合等

倉庫事業
(倉庫業法)

倉庫業法第21条(営業の停止及び登録の取消し)に基づく処分又は登録、許可若しくは許可に付した条件に違反したとき等

産業廃棄物収集運搬事業
(廃棄物の処理及び
 清掃に関する法律)

廃棄物の処理及び清掃に関する法律において、第14条の3(事業の停止)及び同第14条の3の2(許可の取消し)の違反行為をしたとき等

 

 

④ 事業の継続に支障を来たす要因の発生の有無

国土交通省は、貨物自動車運送事業の適正化を図るために、事業者の法令違反に対して点数制度を導入しております。事業者の違反累積点数に応じて、事業者の公表、営業所の全部・一部停止又は営業許可の取消処分が課されることになりますが、当社グループの主要な事業において取消事由に相当する事実はありません。
 当社グループは、コンプライアンスを重視し、法令違反等の防止マニュアルを確実に実行するため、平成25年2月1日付で安全・品質管理部を設置する等、内部管理体制の整備に取り組むことで安全推進体制を一段と強化し、従業員及び協力会社の「安全意識」の向上を図っております。

なお、行政処分の違反累積点数が20点超となった場合、違反事業者名が公表されますが、現時点において当社グループにその事実はありません。

しかしながら、将来、何らかの事由により許可の取消しがあった場合には、当社グループの主要な事業活動に支障をきたし、業績に影響を及ぼす可能性があります。

⑤ 競争促進のための規制緩和について

運送事業への新規参入要件が緩和され、国内貨物輸送量が低迷している状況下で競争が激化しており、当社グループの今後の業績に影響を及ぼす可能性があります。

⑥ 環境保護のための規制強化について

自動車NOx・PM法において、窒素酸化物(NOx)及び微粒子状物質(PM)の排出が少ない車両の使用が義務付けられております。
 当該規制は、一定地域内[埼玉県・千葉県・東京都・神奈川県の一部市町村/大阪府・兵庫県(大阪府・兵庫県の一部市町村)/愛知県・三重県(愛知県・三重県の一部市町村)]では排出基準に適合していない車両の登録を行うことが出来ません。

 

更に東京都では、「都民の健康と安全を確保する環境に関する条例」(平成12年東京都条例第215号)を制定し、原則として条例で定める微粒子状物質排出基準を満たさないディーゼル車は都内で運行することが禁止されており、首都圏3県(埼玉県・千葉県・神奈川県)でも同様の条例が制定されております。また、大阪府でも平成21年1月1日から自動車NOx・PM法の排ガス基準を満たさないトラック等の流入規制が実施されております。当社グループでは、「大阪府生活環境の保全等に関する条例」(平成6年大阪府条例第6号)を遵守し、適合車両を使用しております。今後、上記法律や条例が改正された場合、車両の代替費用負担の発生により当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 特定の得意先への依存度について

日本生命保険相互会社に対する売上高総額の割合は15.1%であります。売上高については、市場価格を勘案して一般的な取引条件で決定しており、今後も同様の方針であります。また、平成28年3月期末における同社からの借入金残高は4億63百万円で、借入金残高の総額19億32百万円に占める割合は、24.0%であります。借入に対する利率は、市場金利を勘案して合理的に決定しており、返済条件についても通常の金融機関と同様に決定しております。そのため、何らかの理由により契約関係の見直しが行われた場合は、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。なお、同社は当社株式7.94%を保有する大株主であり、また、有価証券報告書提出日現在において、当社常勤役員4名の内、同社からの転籍者は1名であります。加えて、出向者としては企画総務部調査役及びその他従業員1名の計2名が在籍しております。

 

(3) 外注比率について

当社グループでは、運送事業部門において、顧客からの要望に応じた全国規模の物流に対応するとともに、景気動向等による需要の変動に効率的に対応するため、多くの外注(協力会社)を活用しており、運送事業原価に占める外注比率は、当連結会計年度末現在で84.9%となっております。
  外注業者の選定は慎重に行い、親密で良好な関係を構築しておりますが、需要が集中した場合には必要な業者の確保や外注単価の上昇等により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(4) 燃料費の上昇について

当社グループが営んでいる運送事業においては、エコドライブの推進及び経費削減に努めております。燃料については、安定的な適正価格で供給を受けておりますが、原油価格の高騰により軽油価格が大幅に上昇した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5) 固定資産の評価について

当連結会計年度末現在で保有する土地について、路線価により計算された土地の評価額と簿価を比較した場合、時価が50%超下落した土地が一部ありますが、当該減損の兆候ありと認識している土地について将来キャッシュ・フローを計算した結果、減損処理をする必要はありませんでした。
  しかしながら、今後、当社グループの事業運営方針の変更により、土地等の売却をした場合には、当社グループの財政状態及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6) 事故による影響について

当社グループは、トラックを利用した運送事業を営んでおりますが、「安全」と「安心」を基本方針として、デジタルタコグラフの搭載、運輸安全マネジメントへの取組み等により事故撲滅に努めており、各種の保険にも加入しております。

しかしながら、万一、重大事故が発生した場合には、顧客からの信用低下や行政処分による営業活動の停滞等を招く可能性があり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

(7) 厚生年金基金の特例解散について

当社グループが加入する「大阪府貨物運送厚生年金基金」(総合型)は、運用環境の変化や加入員の減少及び年金受給者の増加等もあり基金財政が悪化していることにより、今後の基金の円滑な運営は困難な状況であるとの判断をしたため、平成28年3月22日開催の代議員会において解散の決議をいたしました。
 これに伴い、厚生年金基金解散損失引当金3億84百万円を計上しております。

  

(8) 経営基盤の強化について

 ① 設備投資にかかる借入金について

当社グループは、事業に使用される倉庫及び物流センターの設備資金について、その必要資金の一部を金融機関からの借入金で賄っております。
 平成28年3月期末における借入金残高は、19億32百万円であり、負債及び純資産合計に対する借入金残高の割合は15.9%となっております。借入金については、今後の金利動向により当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
 

 

 ② 事業の見直しに伴うリスクについて

当社グループの主力事業は、運送事業及び倉庫事業でありますが、競争激化に加え、少子高齢化とデフレ傾向の中で、現在の国内貨物総輸送量の逓増を予測することは困難な状況であります。
 従いまして、主力事業である運送事業及び倉庫事業に注力する一方で、物流加工サービス、福祉用具のレンタル及びIT関連といった物流周辺事業にも経営資源を配分することにより、事業構造の変革を目指しております。
 なお、既存事業の構造変革の過程において、結果として不採算事業が発生した場合、もしくは新規事業の展開において当初の見込とは異なる状況が発生した場合には、一時的に当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

5 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

6 【研究開発活動】

特記すべき事項はありません。

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表作成にあたりまして、判断及び仮定を使用することが必要となる金額については、過去の実績や状況に応じ判断、仮定、情報の適切性及び金額の妥当性に留意した上で会計上の見積りを行っておりますが、実際の結果は、特有の不確実性があるため、見積りと異なる場合があります。
 なお、連結財務諸表作成のための重要な会計方針等は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載されているとおりであります。
 

(2) 資産、負債及び純資産の状況

 当連結会計年度末の総資産は121億74百万円となりました。
流動資産は57億84百万円となり、その主な内訳は現金及び預金22億53百万円、受取手形及び営業未収入金で32億77百万円であります。
 固定資産は63億90百万円となり、その主な内訳は有形固定資産52億57百万円、投資その他の資産10億13百万円であります。
 当連結会計年度末の負債合計は54億66百万円となりました。
 流動負債は42億38百万円となり、その主な内訳は営業未払金18億69百万円、短期借入金9億80百万円、1年以内返済予定の長期借入金4億57百万円であります。
 固定負債は12億28百万円となり、その主な内訳は長期借入金4億94百万円、厚生年金基金解散損失引当金3億84百万円となりました。

 当連結会計年度末の純資産は67億7百万円となりました。その主な内訳は資本金9億27百万円、利益剰余金57億34百万円であります。
 

(3) 経営成績

 

当連結会計年度

 

(自 平成27年4月1日

  至 平成28年3月31日)

売上高

(千円)

18,137,278

経常利益

(千円)

730,570

親会社株主に帰属する当期純利益

(千円)

203,730

 

(注) 上表の金額には消費税等は含まれておりません。

 

①売上高
 当連結会計年度は、事務所移転・引越事業等で売上は増加しましたが、輸送業務等で売上が減少し、売上高は181億37百万円となりました。

②経常利益
 当連結会計年度の経常利益は、外注費等の削減や収益性の高い事務所移転業務等へ積極的に取り組んだ結果、7億30百万円となりました。

③親会社株主に帰属する当期純利益
 当連結会計年度は、厚生年金基金解散に伴う引当金繰入額の特別損失3億70百万円を計上したため、親会社株主に帰属する当期純利益は、2億3百万円となりました。

 

(4) キャッシュ・フローの分析

キャッシュ・フローの分析は、「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (2) キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 

(5) 経営戦略の現状と見通し

当社グループを取り巻く事業環境は厳しい状況が続いておりますが、当有価証券報告書提出日現在において経営成績に重要な影響を与える要因はありません。
  当社グループは、中長期的な経営戦略に基づき、主力事業(運送・倉庫)の営業及び業務の拡大を図るため、事業本部制を導入しております。事業本部間の情報共有化と各地域との連携を更に強化することで、物流事業の拡大を継続することはもとより、当社グループが持つ物流インフラを整備(業務・資本提携)し、新規荷主の開拓と既存荷主の取引拡大並びに新規事業の開発を行っており、重点市場である首都圏・中部圏での業績拡大に努めております。

 

(6) 経営者の問題意識と今後の方針について

物流業界は、規制緩和が進み業者間の競争が厳しさを増す一方で荷動きの低迷に直面しており、制度や法律の改正による企業倫理や安全・環境問題への対応等、企業として果たすべき役割や責任が大きくなってきております。

当社グループは、「安全」と「安心」を大切にして物流事業を通じ社会に奉仕することをスローガンに、①商品・サービスの使命、②社会的使命、③経済的使命の3つの使命を経営理念として株主価値の向上を図り、社会に貢献できる会社を目指しております。
 なお、コンプライアンス全体を統括する組織として社長を委員長とする「コンプライアンス・リスク管理委員会」を設置すると共に「法令遵守マニュアル」を制定し、コンプライアンス体制の整備及び問題点の把握に努め、内部管理体制の一層の充実を図ることで主要事業許認可関係に対する法令遵守及び交通安全対策並びに環境問題に積極的に対応する方針であります。
 また、財務報告の信頼性を確保するため、「財務報告に係る内部統制の整備・運用及び評価の取り扱い」を定めており、関係規程の整備、役員及び従業員の意識向上、内部監査制度の充実等を図り、財務報告に係る内部統制の有効かつ適切な運用・管理に努めております。