当中間連結会計期間において、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更があった事項は、次のとおりです。
また、以下の見出しに付された項目番号は、前事業年度の有価証券報告書における「第一部 企業情報 第2 事業の状況 3 事業等のリスク」の項目番号に対応したものです。
3 事業等のリスク
当社グループの定期船事業、物流事業、自動車事業、ドライバルク事業、エネルギー事業、その他事業の事業活動において、世界各国の経済情勢、政治的又は社会的な要因等により、当社グループの事業や業績が影響を受け、その結果当社グループの株価及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、リスク管理方針及びリスク管理規則に基づき、リスク管理委員会を年2回実施し、当社の経営に大きな影響を与えうる、重要リスクの管理状況の報告と評価を行い、その結果を取締役会に報告します。当社グループは、「当社グループの継続的成長にとって影響を与えうる不確実性」をリスクと定義し、社長を委員長、本部長をメンバーとするリスク管理委員会において各本部からの報告を基に重要リスクを特定し、重要リスク毎にリスク対応の推進役となる本部を決定し、グループ全体のリスク低減活動を推進します。
当社グループの事業継続に重大な影響を与えうる「最重要リスク」には、コンプライアンスリスク、重大事故などのオペレーションリスク、サイバーリスク、自然災害などの災害や気候変動への対応に関するリスクがあります。また、当社グループの経営に大きな影響を与えうる「重要リスク」には、戦略リスクや市況変動リスク、オペレーショナルリスク、財務と会計リスク、人権リスク、感染症リスク等があります。なお、毎年、リスク管理委員会において、「重要リスク」の中から「最重要リスク」を選定します。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下の通りです。
なお、文中における将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものです。
(最重要リスク)
(2)重大な事故等による影響について
当社グループは、「Bringing value to life.」という企業理念のもと、海・陸・空にまたがる幅広い物流事業を展開しています。船舶の安全運航及び環境保護対策を最重要課題と認識しています。
当社グループの海上運送事業においては、独自の安全規格である「NAV9000」によるアセスメントを実施するなど、安全運航に努めています。船舶をはじめ各現場での実行状況は、社長を委員長とする「安全・環境対策推進委員会 」で定期的にレビューされ、安全品質レベルを更に向上・改善させるシステムが構築されており、また、緊急事態に際しては、適切な対応ができる体制を整えています。しかしながら、もし不測の事故、特に油濁その他の環境汚染、乗組員、乗客、及び荷役関係者を含む訪船者の死傷、船舶の喪失又は損傷等につながる重大な事故等が発生した場合、また、船内における感染症の発生、感染症の世界規模の蔓延による検疫強化、もしくは海賊・テロ事案等保安事件が発生した場合には、貨物輸送の遅延・不能、運送契約の解除、債務不履行、過料、訴訟、罰金、営業制限、保険料の引き上げ、評判及び顧客関係の悪化といった事態に直面する可能性があり、かかるリスクを保険で適切にカバーできない場合には、当社グループの業績及び財務状況が影響を受ける可能性があります。
(重要リスク)
(6)経営戦略に関するリスクについて
② 運航船舶等の処分に関する影響と市況悪化による固定資産の減損損失について
当社グループは、海運市況の著しい変動、運航する船舶の新技術開発・導入に起因する陳腐化あるいは安全規制・諸規則の変更等による物理的使用制限等により、当社グループが保有する船舶を売却する場合、又は当社グループが傭船する船舶の傭船契約解約等を実施する場合があります。その結果、当社グループの業績及び財務状況が影響を受ける可能性があります。
船舶を売却する際、常に有利な条件で売却できる保証はなく、また売却できない可能性もあります。市況が低迷し、船舶の市場価格が下落しているときに、減価償却が済んでいない船舶を簿価より低い価格で売却しなければならない場合もあり、その場合売却損を被る可能性もあります。また、売却をしない場合でも、市場低迷が回復せず、又は更に悪化した場合、船舶その他の固定資産の収益性低下により投資額の回収が見込めなくなる場合があります。この場合資産価値が下落して減損損失が発生し、当社グループの業績及び財務状況が影響を受ける可能性があります。
傭船契約を解約又はそれに準じる行為を行う場合は、船主と協議の上、違約金等を支払う可能性があります。
(7)市況変動に関するリスクについて
① 海運市況・荷動き等の変動による影響について
当社グループは、海運市況の変動に左右されない安定的な営業収益の確保に努めていますが、世界の経済動向、国際間の荷動き、競争激化、船腹需給バランス等の影響により、運賃収入及び傭船料収入などが大きく変動する可能性があり、その結果として当社グループの業績及び財務状況が影響を受ける可能性があります。
特に、海上運賃は、船腹需給の不均衡により大幅に変動する傾向にあります。一方、船腹の供給が需要を上回ると、市場における傭船料の水準が下落する可能性があります。
なお、船腹の需要に影響を及ぼす可能性のある要因には、以下のものがあります。
・世界的、地域的な紛争、政治動向及び経済状況
・世界的な感染症の蔓延
・当社グループが輸送するエネルギー資源、原材料及び商品の需要及び在庫水準
・工場のグローバル化
・海上輸送及びその他の輸送方法の変化並びに代替輸送手段の発展
・環境及びその他の規制の動向
一方、船腹の供給に影響を及ぼす可能性のある要因には、以下のものがあります。
・新造船の竣工により増加する船腹量
・老齢船の解撤により減少する船腹量
・港及び運河の混雑又は閉鎖
・環境規制及び船舶の耐用年数を制限する可能性のあるその他の規制の変更
フォワーディング等の物流事業においても、海上貨物と同様にスペース供給と需要の不均衡により、運賃が大幅に変動する可能性があります。物流事業での大幅な運賃の変動や取扱貨物量の変動により当社グループの業績及び財務状況が影響を受ける可能性があります。
③ 燃料価格の変動による影響について
当社グループは、世界中で当社グループが運航する船舶に使用される燃料を常時購入しています。
燃料費は、当社グループの定期船事業、自動車事業、ドライバルク事業及びエネルギー事業における費用の大きな割合を占めています。燃料の価格水準及び入手可能量は、世界的な原油・天然ガス需給、外国為替市場の変動、産油国やOPEC及び産ガス国の動向、環境規制の状況、戦争その他の多くの要因により変動し、これらの動向を正確に予測することは困難です。当社グループとして、燃料調達地域の分散及び燃料サーチャージの適用、ヘッジ手段としてのデリバティブ取引の利用、燃料の消費量節減等の対策を講じて業績に与える影響の軽減に努めていますが、価格の変動又は供給不足から十分に影響を軽減できない可能性があります。
④ 金利動向による影響について
当社グループは、船舶、輸送関連施設等の取得に係る設備投資需要や事業活動に係る運転資金需要に対し、内部資金を充当する他、外部から資金を調達しています。
これらの外部資金については、現在、変動金利調達と固定金利調達があり、金利環境を勘案の上その割合を注視し金利変動による影響の軽減に努めていますが、将来の金利変動によっては、当社グループの業績及び財務状況が影響を受ける可能性があります。
(13)訴訟その他の法定手続の発生について
当社グループの定期船事業、物流事業、自動車事業、ドライバルク事業、エネルギー事業、その他事業の事業活動において、各種の訴訟や規制当局による調査及び処分に関するリスクを有しています。以下の事例も含め、訴訟等の内容及び結果によっては、当社グループの業績及び財務状況が影響を受ける可能性があります。
当社グループは、2012年9月以降完成自動車車両等の海上輸送について、主要自動車船社と共同して運賃を設定したとして、請求金額を特定しないまま損害賠償及び差し止め等を求める集団民事訴訟を、一部の地域にて提起されていますが、現時点ではこれらの訴訟の結果を合理的に予測することは困難です。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
① 経営成績の状況
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(単位:億円) |
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前中間 連結会計期間 |
当中間 連結会計期間 |
増減額 |
増減率 |
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売上高 |
13,168 |
11,821 |
△1,347 |
△10.2% |
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営業利益 |
1,156 |
680 |
△475 |
△41.2% |
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経常利益 |
2,892 |
1,268 |
△1,624 |
△56.1% |
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親会社株主に帰属する中間純利益 |
2,658 |
1,022 |
△1,636 |
△61.5% |
当中間連結会計期間(2025年4月1日から2025年9月30日までの6ヶ月間)の業績は、連結売上高1兆1,821億円(前年同中間期比1,347億円減)、営業利益680億円(前年同中間期比475億円減)、経常利益1,268億円(前年同中間期比1,624億円減)、親会社株主に帰属する中間純利益1,022億円(前年同中間期比1,636億円減)となりました。
なお、営業外収益で持分法による投資利益として626億円を計上しました。うち、当社持分法適用会社OCEAN NETWORK EXPRESS PTE. LTD.(“ONE社”)からの持分法による投資利益計上額は203億円となります。
当中間連結会計期間の為替レートと消費燃料油価格の変動は以下のとおりです。
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前中間連結会計期間 (6ヶ月) |
当中間連結会計期間 (6ヶ月) |
差額 |
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平均為替レート |
153.89円/US$ |
146.18円/US$ |
△7.71円 |
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平均消費燃料油価格 |
US$631.85/MT |
US$568.27/MT |
△US$63.58 |
(注) 為替レート・消費燃料油価格とも、当社社内値です。
(セグメント別概況)
当中間連結会計期間のセグメント別概況は以下のとおりです。
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(単位:億円)
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<定期船事業>
コンテナ船事業:米中関税の暫定合意を受けて第1四半期に市況は一時的に上昇しましたが、新造船の竣工による船舶供給量の増加が続き、第2四半期の運賃市況は前年同中間期比で下落しました。ONE社においても、前年同中間期比で運賃が下落した結果、利益水準は前年同中間期を下回りました。
ターミナル関連部門:国内ターミナルでは前年同中間期比で取扱量が増加しました。
以上の結果、定期船事業全体では前年同中間期比で減収減益となりました。
<航空運送事業>
2025年8月1日を効力発生日として、日本貨物航空株式会社とANAホールディングス株式会社との株式交換が完了したことにより、2026年3月期第2四半期以降の業績には日本貨物航空株式会社を含みません。
以上の結果、航空運送事業では前年同中間期比で減収減益となりました。
<物流事業>
航空貨物取扱事業:取扱量は前年同中間期を下回った一方、仕入価格の下落により、利益水準は前年同中間期比で上昇しました。
海上貨物取扱事業:荷動きは堅調に推移し、前年同中間期比で取扱量は増加したものの、運賃水準の低下及びインフレによるコストの上昇等により利益水準は前年同中間期比で下落しました。
ロジスティクス事業:米中関税政策等の影響による経済見通しの不透明さから、主要顧客の荷量が減少した結果、利益水準は前年同中間期比で下落しました。
以上の結果、物流事業全体では前年同中間期比で減収減益となりました。
<自動車事業>
自動車船事業:輸送台数は前年同中間期並みの水準を維持しました。一方で、為替が前年同中間期と比較して円高に推移したことによる収入減及びインフレによる荷役費等のコスト上昇の影響を受けました。
自動車物流事業:一部の運営ターミナルにおける取扱台数が減少しました。
以上の結果、自動車事業全体では前年同中間期比で減収減益となりました。
<ドライバルク事業>
各船型の市況は、第2四半期に上昇したものの、上期を通じては前年同中間期比で下落しました。
ドライバルク事業全体では、前年同中間期比で市況の下落に加えて、円高に推移したことや、一部船型の収益性の低下の影響を受けました。
以上の結果、前年同中間期比で減収減益となりました。
<エネルギー事業>
VLCC(大型原油タンカー):市況は、第1四半期に不安定な動きを見せた後、第2四半期ではOPEC+での減産緩和の合意や大西洋域の貨物需要の増加から上昇し、前年同中間期比で上昇しました。
VLGC(大型LPGタンカー):米中関税政策等の影響により、トレードパターンが変化したことで船腹需給が引き締まり、市況は前年同中間期比で上昇しました。
石油製品タンカー:景気減退による石油製品の需要減少に伴う荷動き鈍化等により、市況は前年同中間期比で下落しました。
LNG船:安定的な収益を生む長期契約に支えられて順調に推移しました。
海洋事業:新規のFPSO(浮体式海洋石油・ガス生産貯蔵積出設備)の稼働開始に伴い、一過性の利益を計上しました。シャトルタンカーは安定的に推移しました。
以上の結果、エネルギー事業全体では前年同中間期比で増収増益となりました。
<その他事業>
船舶・技術事業:燃料油販売事業は、燃料油価格の低下や販売数量の減少に伴い、低調に推移しました。
客船事業:第2四半期に飛鳥Ⅲが就航し、飛鳥Ⅱとの二隻運航を開始しました。二隻とも概ね順調に催行したものの、飛鳥Ⅲの就航に向けた準備費用を計上しました。
以上の結果、その他事業全体では前年同中間期比で減収減益となりました。
② 財政状態の状況
当中間連結会計期間末の総資産は、現金及び預金やのれんの増加等により、前連結会計年度末に比べ601億円増加し、4兆3,804億円となりました。有利子負債は、長期借入金の増加等により1,320億円増加して8,704億円となり、負債合計額も前連結会計年度末に比べ1,369億円増加し1兆4,872億円となりました。純資産の部では、利益剰余金が1,118億円減少し、株主資本とその他の包括利益累計額の合計である自己資本が2兆8,367億円となり、これに非支配株主持分564億円を加えた純資産の合計は2兆8,931億円となりました。これらにより、有利子負債自己資本比率(D/Eレシオ)は0.31に、また自己資本比率は64.8%となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
当中間連結会計期間における現金及び現金同等物の中間期末残高は、期首残高比1,306億円増加し、2,804億円となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前中間純利益1,288億円、減価償却費760億円、持分法による投資損益△626億円、利息及び配当金の受取額1,938億円などにより2,922億円(前年同中間期2,307億円)となりました。投資活動によるキャッシュ・フローは、船舶を中心とする固定資産の取得及び売却などにより△757億円(前年同中間期306億円)となりました。また、財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入れによる収入、自己株式の取得や配当金の支払い等により△848億円(前年同中間期△2,563億円)となりました。
(3) 研究開発活動
当中間連結会計期間における研究開発費の総額は1,434百万円です。
なお、当中間連結会計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
該当事項はありません。